JPH0623162B2 - N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents

N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤

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JPH0623162B2
JPH0623162B2 JP7769784A JP7769784A JPH0623162B2 JP H0623162 B2 JPH0623162 B2 JP H0623162B2 JP 7769784 A JP7769784 A JP 7769784A JP 7769784 A JP7769784 A JP 7769784A JP H0623162 B2 JPH0623162 B2 JP H0623162B2
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幸男 小栗
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    • A01N47/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid
    • A01N47/08Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having one or more single bonds to nitrogen atoms
    • A01N47/10Carbamic acid derivatives, i.e. containing the group —O—CO—N<; Thio analogues thereof
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式〔I〕 〔式中、XおよびYは同一または相異なり、水素原子、
ハロゲン原子、低級アルケニル基、低級シアノアルケニ
ル基、低級アルキニル基、低級アルコキシル基またはシ
アノ基を表わすか、または、ハロゲン原子、水酸基ある
いはシアノ基で置換されていてもよい低級アルキル基を
表わすか、または、一般式−CH2OR3,−COO
3,−CH(OR32,−COR3あるいは−CH2
OR3で示される置換基を表わす(ここで、R3は低級ア
ルキル基を表わす。)。ただし、XおよびYが同時に水
素原子を表わす場合を除く。
Zはフッ素原子または一般式−OR4で示される置換基
を表わす(ここで、R4は低級アルケニル基または低級
アルキニル基を表わすか、または、ハロゲン原子、低級
アルコキシル基あるいは低級シクロアルキル基で置換さ
れていてもよい低級アルキル基を表わす。)。
AおよびBは同一または相異なり、酸素原子または硫黄
原子を表わす。
1は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、
低級アルキニル基、低級アルコキシカルボニル低級アル
キル基、または、一般式−COR5,−SR5あるいは−
SO25で示される置換基を表わす(ここで、R5は低
級アルキル基、低級シクロアルキル基またはナフチル基
を表わすか、または、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基、トリフルオロメチル基、低級アルキル基あるいは低
級アルコキシル基で置換されていてもよいフェニル基を
表わすか、または、ハロゲン原子あるいは低級アルキル
基で置換されていてもよいアラルキル基を表わす。)。
2はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、トリフルオ
ロメチル基、低級アルキル基あるいは低級アルコキシル
基で置換されていてもよいフェニル基を表わすかまたは
ヘテロアリール基を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物(以下本
発明化合物と記す)、その製造法およびそれを有効成分
とする農園芸用殺菌剤に関する。
上記一般式〔I〕で示される本発明化合物において、
「低級」とは炭素数が6以下であることを意味し、また
「ヘテロアリール」とは、フリル、チエニル、ピロリ
ル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾ
リル、1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソ
オキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾフ
ラニル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンズイミ
ダゾリル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2
−ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ピリジニ
ル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等の5員
環、ベンゼン縮合5員環または6員環の官能基を意味す
る。
本発明者らはベンズイミダゾール・チオファネート系殺
菌剤および環状イミド系殺菌剤に耐性を示す植物病原菌
およびその他の糸状菌(以下薬剤耐性菌と呼ぶ)に対
し、殺菌効果を示す化合物について鋭意検討を行った結
果、前記一般式〔I〕で示されるN−フェニルカーバメ
ート系化合物が薬剤耐性菌に対して有効であることを見
出した。
一般式〔I〕で示されるN−フェニルカーバメート系化
合物は、ベノミル〔メチル1−(ブチルカルバモイル)
ベンズイミダゾール−2−イルカーバメート〕、フベリ
ダゾール〔2−(2−フリル)ベンズイミダゾール〕、
チアベンダゾール〔2−(4−チアゾリル)ベンズイミ
ダゾール〕、カルベンダジム〔メチル ベンズイミダゾ
ール−2−イルカーバメート〕、チオファネートメチル
〔1,2−ビス(3−メトキシカルボニル−2−チオウ
レイド)ベンゼン〕、チオファネート〔1,2−ビス
(3−エトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼ
ン〕などのベンズイミダゾール・チオファネート系殺菌
剤、およびプロシミドン〔N−(3′,5′−ジクロロ
フェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2
−ジカルボキシイミド〕、イプロジオン〔3−(3′,
5′−ジクロロフェニル)−1−イソプロピルカルバモ
イルイミダゾリジン−2,4−ジオン〕、ビンクロゾリ
ン〔3−(3′,5′−ジクロロフェニル)−5−メチ
ル−5−ビニル−オキサゾリジン−2,4−ジオン〕、
エチル(RS)−3−(3′,5′−ジクロロフェニ
ル)−5−メチル−2,4−ジオキソオキサゾリジン−
5−カルボキシレートなどの環状イミド系殺菌剤に耐性
を示す植物病原菌およびその他の糸状菌に対し、選択的
に強い殺菌効果を示すことを特徴としている。
本発明化合物は上述のようにベンズイミダゾール・チオ
ファネート系殺菌剤に耐性を示す菌に対し選択的に強い
殺菌効果を示すが故に、前記薬剤が使用されることによ
り出現が予想されるか、または出現した薬剤耐性菌の防
除に使用することができる。たとえば、リンゴのうどん
こ病菌(Podosphaera leucotricha)、黒星病菌(Ventu
ria inaequalis)、ナシの黒星病菌(Venturia nashico
la)、モニリア病菌(Sclerosinia mali)、カキの炭そ
病菌(Gloeosporium kaki)、モモの灰星病菌(Sclerot
inia cinerea)、黒星病菌(Cladosporium carpophilu
m)、ブドウの灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、黒
とう病菌(Eisinoe ampelina)、晩腐病菌(Glomerella
cingulata)、テンサイの褐斑病菌(Cercospora betic
ola)、ピーナッツの褐斑病菌(Cercospora arachidico
la)、黒渋病菌(Cercospora personata)、オオムギの
うどんこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.hordei)、ア
イ・スポット病菌(Cercosporella herpotrichoide
s)、紅色雪腐病菌(Fusarium nivale)、コムギのうど
んこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.tritici)、キュウ
リのうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯
病菌(Mycosphaerella melonis)、灰色かび病菌(Botr
ytis cinerea)、黒星病菌(Cladosporium cucumerinu
m)、トマトの葉かび病菌(Cladosporium fulvum)、灰
色カビ病菌(Botrytis cinerea)、イチゴのうどんこ病
菌(Sphaerotheca humuli)、ホップの灰色カビ病菌(B
otrytis cinerea)、タバコのうどんこ病菌(Erysiphe
cichoracearum)、バラの黒星病菌(Diplocarpon rosa
e)、ミカンのそうか病菌(Elsinoe fawcetii)、青か
び病菌(Penicillium italicum)、緑かび病菌(Penici
llium digitatum)などの薬剤耐性菌の防除に使用する
ことができる。
次に一般式〔I〕で示される本発明化合物を例示すると
以下のようになるが、本発明化合物はこれらのみに限定
されるものではない。
次に本発明化合物の製造法について述べる。
本発明化合物はたとえば次の方法により製造できる。
製法(a)一般式〔II〕 〔式中、X,Y,ZおよびR1は前述と同じ意味を表わ
す。〕 で示されるアニリン誘導体と一般式〔III〕 〔式中、A,BおよびR2は前述と同じ意味を表わ
す。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
この反応は一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド等の有機溶媒またはその混合物中におい
て行われ、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアニ
リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の脱塩酸剤
を用いることにより、高収率で行うことができる。反応
は必要に応じて、冷却または加熱(0〜150℃)する
ことにより、10時間以内で完結し、収率よく目的物を
得ることができる。
また、前記一般式〔I〕において置換基R1が水素原子
を表わす場合、本発明化合物はたとえば次の方法により
製造できる。
製法(b)一般式〔IV〕 〔式中、X,Y,ZおよびBは前述と同じ意味を表わ
す。〕 で示される化合物と一般式〔V〕 H−A−R2〔V〕 〔式中、AおよびR2は前述と同じ意味を表わす。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
この反応は一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド等の有機溶媒またはその混合物中におい
て行われ、無触媒またはピリジン、トリエチルアミン、
ジエチルアニリン等を触媒として用いることにより、高
収率で行うことができる。反応は必要に応じて、冷却ま
たは加熱(0〜150℃)することにより、10時間以
内で完結し、収率よく目的物を得ることができる。
さらに、前記一般式〔I〕で示される本発明化合物のう
ち、R1が水素原子以外の前述の置換基である場合、た
とえば次の方法により製造できる。
製法(c)一般式〔VI〕 〔式中、X,Y,ZおよびBは前述と同じ意味を表わ
し、R1′は低級アルキル基、低級アルケニル基、低級
アルキニル基、低級アルコキシカルボニル低級アルキル
基、または、一般式−COR5,−SR5あるいは−SO
25で示される置換基を表わす(ここで、R5は低級ア
ルキル基、低級シクロアルキル基またはナフチル基を表
わすか、または、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、
トリフルオロメチル基、低級アルキル基あるいは低級ア
ルコキシル基で置換されていてもよいフェニル基を表わ
すか、または、ハロゲン原子あるいは低級アルキル基で
置換されていてもよいアラルキル基を表わす。〕 で示される化合物と一般式〔VII〕 H−A−R2 〔VII〕 〔式中、AおよびR2は前述と同じ意味を表わす。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
この反応は一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド等の有機溶媒またはその混合物中におい
て行われ、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアニ
リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の脱塩酸剤
を用いることにより、反応を高収率で行うことができ
る。反応は必要に応じて、冷却または加熱(0℃〜15
0℃)することにより、瞬時から12時間で完結し、収
率よく目的物を得ることができる。
製法(d) 一般式〔VIII〕 〔式中、X,Y,Z,A,BおよびR2は前述と同じ意
味を表わす。〕 で表わされるN−フェニルカーバメート系化合物と一般
式〔IX〕 W−R1′ 〔IX〕 〔式中、R1′は前述と同じ意味を表わし、Wはハロゲ
ン原子を表わす。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
この反応は一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド等の有機溶媒またはその混合物中におい
て行われ、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアニ
リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナト
リウム等の脱ハロゲン化水素剤や、必要に応じてテトラ
ブチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリエチルアン
モニウムクロリド等の相間移動触媒を用いることによ
り、高収率で行うことができる。
反応は必要に応じて、冷却または加熱(0〜150℃)
することにより、10時間以内で完結し、収率よく目的
物を得ることができる。
次に製造例を示す。
製造例1 フェニル−N−(3,4−ジエトキシフェニル)カーバ
メートの製造〔製造(a)による〕 3,4−ジエトキシアニリン1.8gとN,N−ジエチル
アニリン1.5gをトルエン20mに溶かし、氷冷下1.
6gのフェニルクロロホーメートを5分間で滴下した。
室温で12時間放置後反応混合物を水にあけ、トルエン
で抽出した。トルエン層を希塩酸および水で洗い、無水
硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、得
られた残渣をトルエン溶媒によるシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーにより精製し、フェニルN−(3,4−
ジエトキシフェニル)カーバメート2.8gを得た(収率
93.5%)。融点127〜128℃ 製造例2 フェニルN−(3,4−ジエトキシ−5−メチルフェニ
ル)カーバメートの製造〔製法(b)による〕 3,4−ジエトキシ−5−メチルアニリン2.0gのトル
エン溶液(20m)の中に10gのホスゲンを含んだ
トルエン溶液を10°から20℃で加えた。混合物を加
熱し30分間還流した後、室温まで冷却した。過剰なホ
スゲンと溶媒を減圧留去して、3,4−ジエトキシ−5
−メチルフェニルイソシアネート2.3gを得た。このも
のをフェノール1.0gおよびトリエチルアミン1.0gを
含むトルエン溶液20mに加え、室温で12時間放置
後、反応混合物を水にあけ、トルエンで抽出した。トル
エン層を水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をトルエン溶媒によ
るシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、
フェニルN−(3,4−ジエトキシ−5−メチルフェニ
ル)カーバメート3.0gを得た(収率92.9%)。融点
106〜107℃ このようにして得られた本発明化合物を第2表に示す。
このようにして得られた本発明化合物を実際に施用する
際には他成分を加えずそのまま使用でき、また、殺菌剤
として使いやすくするため担体と混合して施用すること
ができ、通常使用される形態たとえば粉剤、水和剤、油
剤、乳剤、錠剤、粒剤、微粒剤、エアゾール、フロアブ
ルなどに製剤して施用する。
上記製剤中には一般に活性化合物を重量にして1.0〜9
5.0%、好ましくは2.0〜80.0%を含み、その施用量
は通常10アールあたり10〜100gである。さらに
その施用濃度は0.005〜0.5%の範囲が望ましいが、
これらの使用量、濃度は剤型、施用時期、方法、場所、
対象病害、対象作物等によっても異なるため前記範囲に
拘わることなく増減することは何ら差し支えない。
さらに他の殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤および殺虫
剤と混合して使用することもできる。
次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表わす。
製剤例1 粉剤 本発明化合物(1)2部、クレー88部およびタルク10
部をよく粉砕混合して主剤含有量2%の粉剤を得る。
製剤例2 水和剤 本発明化合物(3)30部、珪藻土45部、ホワイトカー
ボン20部、湿潤剤(ラウリル硫酸ソーダ)3部および
分散剤(リグニンスルホン酸カルシウム)2部をよく粉
砕混合して主剤含有量30%の水和剤を得る。
製剤例3 水和剤 本発明化合物(13)50部、珪藻土45部、湿潤剤(アル
キルベンゼンスルホン酸カルシウム)2.5部および分散
剤(リグニンスルホン酸カルシウム)2.5部をよく粉砕
混合して主剤含有量50%の水和剤を得る。
製剤例4 乳剤 本発明化合物(16)10部、シクロヘキサノン80部およ
び乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル)10部を混合して主剤含有量10%の乳剤を得る。
次に試験例をあげ、本発明化合物の農園芸用殺菌剤とし
ての有用性をさらに明らかにする。
なお、対照化合物は第3表の一般名で表示する。
試験例1 キュウリうどんこ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半白)を播種した。これを室温で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリ幼苗を得た。この
幼苗に製剤例4に準じて乳剤に調製した下記本発明化合
物の乳剤および対照化合物の水和剤の水希釈液を液滴が
葉面に十分量付着するまで茎葉散布した。薬液風乾後、
幼苗に薬剤耐性または感受性のキュウリうどんこ病菌
(Sphaerotheca fuliginea)の分生胞子懸濁液を噴霧接
種した。これを温室で10日間栽培し発病させた後、発
病状態を観察した。
発病度は下記の方法によって算出した。すなわち、調査
葉の病斑出現に応じて、0,0.5,1,2,4の指数に
分類し、次式によって発病度を算出した。
(発病指数) (発病状態) 0………葉面上に菌叢または病斑を認めない。
0.5………葉面上に葉面積の5%未満に菌叢または病斑
を認める。
1………葉面上に葉面積の20%未満に菌叢または病斑
を認める。
2………葉面上に葉面積の50%未満に菌叢または病斑
を認める。
4………葉面上に葉面積の50%以上に菌叢または病斑
を認める。
つづいて防除価を次式より求めた。
その結果、第4表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、ベンズイミダゾー
ル・チオファネート系殺菌剤または環状イミド系殺菌剤
に感受性な野性菌(以下薬剤感受性菌と呼ぶ)を接種し
た場合防除効果を示さなかった。一方、市販殺菌剤のベ
ノミル、チオファネートメチル、カルベンダジムのいず
れも、薬剤耐性菌を接種した場合防除効果を示さず、薬
剤感受性菌を接種した場合優れた防除効果を示した。
化学構造類似の市販除草剤はいずれの菌を接種した場合
もほとんど防除効果を示さなかった。
試験例2 テンサイ褐斑病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、テ
ンサイ(品種:デトロイトダークレッド)を播種した。
温室で20日間栽培したのち得られた幼苗に製剤例4に
準じて調製した下記本発明化合物の乳剤および対照化合
物の水和剤の水希釈液を液滴が葉面に十分付着するまで
茎葉散布した。薬液風乾後幼苗に薬剤耐性または感受性
のテンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola)の分生胞
子懸濁液を噴霧接種した。これにビニールカバーをかぶ
せて多湿条件とし、温室で10日間栽培したのち、発病
状態を観察した。発病調査方法および防除価の算出は試
験例1と同様に行った。
その結果第5表のように試験例1の結果と同様に、本発
明化合物は薬剤耐性菌を接種した場合に優れた防除効果
を示し、逆に市販殺菌剤のベノミルおよびチオファネー
トメチル、カルベンダジムは薬剤感受性菌を接種した場
合に優れた防除効果を示した。化学構造類似の市販除草
剤はいずれの菌を接種した場合もほとんど防除効果を示
さなかった。
試験例3 ナシ黒星病防除効果 90m容プラスチック製ポットにピートモスと砂壌土
の混合土壌をつめ、ナシの果実(品種:長十郎)より採
取した種子を播いた。これを温室で20日間栽培し得ら
れた幼苗に製剤例4に準じて調製した下記本発明化合物
の乳剤および下記対照化合物の水和剤の水希釈液を液滴
が葉面に十分付着するまで茎葉散布した。薬液風乾後幼
苗に薬剤耐性または感受性のナシ黒星病菌(Venturia n
ashicola)の分生胞子懸濁液を噴霧接種した。これを2
0℃多湿条件下に3日間置き、つづいて20℃蛍光灯照
明下に20日間栽培して発病させた。発病調査方法およ
び防除価の算出は試験例1と同様にした。
その結果、第6表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、逆に市販殺菌剤の
ベノミルおよびチオファネートメチルは薬剤感受性菌を
接種した場合優れた防除効果を示した。
試験例4 キュウリ灰色カビ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半白)を播種した。これを温室で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリを得た。この幼苗
に製剤例4に準じて調製した下記本発明化合物の乳剤お
よび下記対照化合物の水和剤の水希釈液をポットあたり
10m茎葉散布した。薬液風乾後、幼苗に薬剤耐性ま
たは感受性のキュウリ灰色カビ病菌(Botrytis cinere
a)の菌叢切版(直径5mm)を葉面上にはり付けて接種
した。これを20℃多湿条件下に3日間置いて発病させ
た後、発病状態を観察した。発病調査方法および防除価
の算出は試験例1と同様に行った。
その結果、第7表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、逆に市販殺菌剤の
ベノミルおよびチオファネートメチルは薬剤感受性菌を
接種した場合優れた防除効果を示した。
次に本発明化合物と、ベンズイミダゾール・チオファネ
ート系殺菌剤および環状イミド系殺菌剤との混合例につ
いて述べる。次の試験例で用いられるベンズイミダゾー
ル・チオファネート系殺菌剤および環状イミド系殺菌剤
は第8表のとおりである。
試験例5 キュウリうどんこ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半白)を播種した。これを温室で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリ幼苗を得た。この
幼苗に乳剤または水和剤形態の供試薬剤の水希釈液を液
滴が葉面に十分量付着するまで茎葉散布した。薬液風乾
後、幼苗にキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fulig
inca)の薬剤耐性菌および感受性菌を混合して得られた
分生胞子懸濁液を噴霧接種した。これを温室に置いて1
0日間栽培し発病させた後、発病状態を観察した。発病
調査方法および防除価の算出は試験例1と同様に行っ
た。
その結果、第9表のように、本発明化合物のいずれか
と、化合物A〜Hのいずれかと混合して散布した場合、
それらを単独で散布した場合に比べ、優れた防除効果が
認められた。
試験例6 トマト灰色カビ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、ト
マト(品種:福寿2号)を播種した。これを温室で4週
間栽培し、4葉期のトマト苗を得た。これに乳剤または
水和剤形態の供試薬剤の水希釈液をポットあたり10m
茎葉散布した。薬液風乾後、灰色カビ病菌(Botrytis
cinerea)の葉剤耐性菌および感受性菌を混合して得ら
れた分生胞子液を噴霧接種した。これを20℃湿室条件
下に5日間置いたのち発病状態を観察した。発病調査方
法および防除価の算出は試験例1と同様に行った。
その結果、第10表のように、本発明化合物のいずれか
と、化合物I,J,K,Lのいずれかと混合して散布し
た場合、それらを単独で散布した場合に比べ、優れた防
除効果が得られた。
フロントページの続き (72)発明者 平田 直則 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 山本 茂男 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 小栗 幸男 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 鴨下 克三 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基または低級アルコキシメチル基を
    表わし、Yはハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基または低級アルコキシメチル基を表わし、Zは
    低級アルコキシ基または低級アルケニルオキシ基を表わ
    す。 AおよびBは酸素原子を表わす。 R1は水素原子を表わし、R2はフェニル基、ハロゲン置
    換フェニル基または低級アルコキシ基置換フェニル基を
    表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基または低級アルコキシメチル基を
    表わし、Yはハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基または低級アルコキシメチル基を表わし、Zは
    低級アルコキシ基または低級アルケニルオキシ基を表わ
    す。 AおよびBは酸素原子を表わす。 R1は水素原子を表わし、R2はフェニル基、ハロゲン置
    換フェニル基または低級アルコキシ基置換フェニル基を
    表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物を有効成
    分として含有することを特徴とする農園芸用殺菌剤。
JP7769784A 1983-04-27 1984-04-18 N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 Expired - Lifetime JPH0623162B2 (ja)

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GB08311537A GB2138804A (en) 1983-04-27 1983-04-27 Fungicidal N-phenylcarbamates
GB8311537 1983-04-27

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JPS59205354A JPS59205354A (ja) 1984-11-20
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JPS61207304A (ja) * 1985-03-11 1986-09-13 Toyo Soda Mfg Co Ltd 農園芸用殺菌剤

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JPS59205354A (ja) 1984-11-20
GB2138804A (en) 1984-10-31
GB8311537D0 (en) 1983-06-02

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