JPH0623161B2 - N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 - Google Patents

N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤

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JPH0623161B2
JPH0623161B2 JP3186484A JP3186484A JPH0623161B2 JP H0623161 B2 JPH0623161 B2 JP H0623161B2 JP 3186484 A JP3186484 A JP 3186484A JP 3186484 A JP3186484 A JP 3186484A JP H0623161 B2 JPH0623161 B2 JP H0623161B2
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裕志 野口
淳也 高橋
茂男 山本
幸男 小栗
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    • A01N47/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid
    • A01N47/08Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having one or more single bonds to nitrogen atoms
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、一般式〔I〕 〔式中、XおよびYは同一または相異なり、水素原子、
ハロゲン原子、低級アルケニル基、低級シアノアルケニ
ル基、低級アルキニル基、低級アルコキシル基またはシ
アノ基を表わすか、または、ハロゲン原子、水酸基ある
いはシアノ基で置換されていてもよい低級アルキル基を
表わすか、または、一般式−CH2OR3,−COO
3,−CH(OR32−COR4,−CH=N−OR4あるいは−CONR34
で示される置換基を表わす(ここで、R3は低級アルキ
ル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基または低級
ハロアルキル基を表わす。R4は水素原子または低級ア
ルキル基を表わす。nは2,3または4を表わす。)。
ただし、XおよびYが同時に水素原子を表わす場合を除
く。
Zは水素原子、フッ素原子または一般式−OR5で示さ
れる置換基を表わす(ここで、R5は低級アルケニル基
または低級アルキニル基を表わすか、または、ハロゲン
原子、低級アルコキシル基あるいは低級シクロアルキル
基で置換されていてもよい低級アルキル基を表わ
す。)。
AおよびBは同一または相異なり、酸素原子または硫黄
原子を表わす。
1はシアノ基、または、一般式−SR6あるいは−OR
6で示される基を表わす(ここで、R6は水素原子、低級
アルケニル基、低級アルキニル基、低級シクロアルキル
基、低級ハロアルケニル基、低級ハロアルキニル基また
はナフチル基を表わすか、または、ハロゲン原子、シア
ノ基、ニトロ基、低級アルキル基、カルボキシル基ある
いは低級アルコキシル基で置換されていてもよいフェニ
ル基を表わすか、または、ハロゲン原子、シアノ基、低
級アルコキシル基、アミノ基、低級アルキルアミノ基あ
るいはフェノキシ基で置換されていてもよい低級アルキ
ル基を表わすか、または、一般式 で示される基を表わす(ここで、Mは酸素原子または硫
黄原子を表わし、R7は低級アルケニル基、低級アルキ
ニル基またはヘテロアリール基を表わすか、または、ハ
ロゲン原子あるいは低級アルキル基で置換されていても
よいフェニル基を表わすか、または、ハロゲン原子、シ
アノ基、低級アルコキシル基あるいは低級シクロアルキ
ル基で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、R
8は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低
級アルキニル基または低級アルコキシル基を表わ
す。)。)。
2は低級アルケニル基、低級アルキニル基、低級シク
ロアルキル基、低級ハロアルケニル基または低級ハロア
ルキニル基を表わすか、または、ハロゲン原子、シアノ
基、低級アルコキシル基、低級アルケニルオキシ基、低
級ハロアルコキシル基、フェノキシ基、低級アラルキル
オキシ基、フェニル基あるいは低級シクロアルキル基で
置換されていてもよい低級アルキル基を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物(以下本
発明化合物と記す)、その製造法およびそれを有効成分
とする農園芸用殺菌剤に関する。
上記一般式〔I〕で示される本発明化合物において、
「低級」とは炭素数が6以下であることを意味し、また
「ヘテロアリール」とは、フリル、チエニル、ピロリ
ル、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,3−トリアゾリ
ル、1,2,4−トリアゾリル、オキサゾリル、イソオキサ
ゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ベンゾフラニ
ル、ベンゾチオフェニル、インドリル、ベンズイミダゾ
リル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、1,2−ベ
ンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ピリジニル、ピ
リダジニル、ピリミジニル、ピラジニル等の5員環、ベ
ンゼン縮合5員環または6員環の官能基を意味する。
本発明者らはベンズイミダゾール・チオファネート系殺
菌剤および環状イミド系殺菌剤に耐性を示す植物病原菌
およびその他の糸状菌(以下薬剤耐性菌と呼ぶ)に対
し、殺菌効果を示す化合物について鋭意検討を行った結
果、前記一般式〔I〕で示されるN−フェニルカーバメ
ート系化合物が薬剤耐性菌に対して有効であることを見
出した。
一般式〔I〕で示されるN−フェニルカーバメート系化
合物は、ベノミル〔メチル1−(ブチルカルバモイル)
ベンズイミダゾール−2−イルカーバメート〕、フベリ
ダゾール〔2−(2−フリル)ベンズイミダゾール〕、
チアベンダゾール〔2−(4−チアゾリル)ベンズイミ
ダゾール〕、カルベンダジム〔メチル ベンズイミダゾ
ール−2−イルカーバメート〕、チオファネートメチル
〔1,2−ビス(3−メトキシカルボニル−2−チオウ
レイド)ベンゼン〕、チオファネート〔1,2−ビス
(3−エトキシカルボニル−2−チオウレイド)ベンゼ
ン〕などのベンズイミダゾール・チオファネート系殺酸
剤、およびプロシミドン〔N−(3′,5′−ジクロロ
フェニル)−1,2−ジメチルシクロプロパン−1,2
−ジカルボキシイミド〕、イプロジオン〔3−(3′,
5′−ジクロロフェニル)−1−イソプロピルカルバモ
イルイミダゾリジン−2,4−ジオン〕、ビンクロゾリ
ン〔3−(3′,5′−ジクロロフェニル)−5−メチ
ル−5−ビニル−オキサゾリジン−2,4−ジオン〕、
エチル(RS)−3−(3′,5′−ジクロロフェニ
ル)−5−メチル−2,4−ジオキソオキサゾリジン−
5−カルボキシレートなどの環状イミド系殺菌剤に耐性
を示す植物病原菌およびその他の糸状菌に対し、選択的
に強い殺菌効果を示すことを特徴としている。
本発明化合物は上述のようにベンズイミダゾール・チオ
ファネート系殺菌剤に耐性を示す菌に対し選択的に強い
殺菌効果を示すが故に、前記薬剤が使用されることによ
り出現が予想されるまたは出現した薬剤耐性菌の防除に
使用することができる。たとえば、リンゴのうどんこ病
菌(Podosphaera leucotricha)、黒星病菌(Venturia
inaequalis)、ナシの黒星病菌(Venturia nashicol
a)、モニリア病菌(Selerosinia mali)、カキの炭そ
病菌(Gloeosporium kaki)、モモの灰星病菌(Sclerot
inia cinerea)、黒星病菌(Cladosporium carpophilu
m)、ブドウの灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、黒
とう病菌(Eisinoe ampelina)、晩腐病菌(Glomerella
cingulata)、テンサイの褐斑病菌(Cercospora betic
ola)、ピーナッツの褐斑病菌(Cercospora arachidico
la)、黒渋病菌(Cercospora personata)、オオムギの
うどんこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.hordei)、ア
イ・スポット病菌(Cercosporella herpotrichoide
s)、紅色雪腐病菌(Fusarium nivale)、コムギのうど
んこ病菌(Erysiphe graminis f.sp.tritici)、キュウ
リのうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯
病菌(Mycosphaerella melonis)、灰色かび病菌(Boty
is cinerea)、黒星病菌(Cladosporium cucumerinu
m)、トマトの葉かび病菌(Cladosporium fulvum)、灰
色カビ病菌(Botrytis cinerea)、イチゴのうどんこ病
菌(Sphaerotheca humuli)、ホップの灰色カビ病菌(B
otrytis cinerea)、タバコのうどんこ病菌(Erysiphe
cichoracearum)、バラの黒星病菌(Diplocarpon rosa
e)、ミカンのそうか病菌(Elsinoe fawcetii)、青か
び病菌(Penicillium italicum)、緑かび病菌(Penici
llium digitatum)などの薬剤耐性菌の防除に使用する
ことができる。
次に一般式〔I〕で示される本発明化合物を例示すると
以下のようになるが、本発明化合物はこれらのみに限定
されるものではない。
次に本発明化合物の製造法について述べる。
本発明化合物はたとえば次の方法により製造できる。
製法(a)一般式〔II〕 〔式中、X,Y,ZおよびR1は前述と同じ意味を表わ
す。〕 で示されるアニリン誘導体と一般式〔III〕 〔式中、A,BおよびR2は前述と同じ意味を表わ
す。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
この反応は一般にベンゼン、トルエン、キシレン、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルム、四塩化炭素、酢酸エチル、ピリジン、ジメチ
ルホルムアミド等の有機溶媒またはその混合物中におい
て行われ、ピリジン、トリエチルアミン、ジエチルアニ
リン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の脱塩化水
素剤を用いることにより、高収率で行うことができる。
反応は必要に応じて、冷却または加熱(0〜150℃)
することにより、10時間以内で完結し、収率よく目的
物を得ることができる。
また、前記一般式〔I〕において置換基R1が一般式−
SR6′(式中、R6′は低級アルケニル基、低級アルキ
ニル基、低級シクロアルキル基、低級ハロアルケニル
基、低級ハロアルキニル基またはナフチル基を表わす
か、または、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、低級
アルキル基、カルボキシル基あるいは低級アルコキシル
基で置換されていてもよいフェニル基を表わすか、また
は、ハロゲン原子、シアノ基、低級アルコキシル基、ア
ミノ基、低級アルキルアミノ基あるいはフェノキシ基で
置換されていてもよい低級アルキル基を表わすか、また
は、一般式 で示される基を表わす(ここで、Mは酸素原子または硫
黄原子を表わし、R7は低級アルケニル基、低級アルキ
ニル基またはヘテロアリール基を表わすか、または、ハ
ロゲン原子あるいは低級アルキル基で置換されていても
よいフェニル基を表わすか、または、ハロゲン原子、シ
アノ基、低級アルコキシル基あるいは低級シクロアルキ
ル基で置換されていてもよい低級アルキル基を示し、R
3は水素原子、低級アルキル基、低級アルケニル基、低
級アルキニル基または低級アルコキシル基を表わ
す。)。)で示される基を表わす場合、本発明化合物は
たとえば次の方法により製造できる。
製法(b)一般式〔IV〕 〔式中、X,Y,Z,A,BおよびR2は前述と同じ意
味を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物と一般式
〔V〕 R6′−S−W〔V〕 〔式中、R6′は前述と同じ意味を表わし、Wはハロゲ
ン原子を表わす。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
さらに、前記一般式〔I〕において置換基R1が一般式
−OR6′(式中、R6′は前述と同じ意味を表わす。)
で示される基を表わす場合、本発明化合物はたとえば次
の方法により製造できる。
製法(c)一般式〔VI〕 〔式中、X,Y,Z,A,BおよびR2は前述と同じ意
味を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物と一般式
〔VII〕 R6′−W〔VII〕 〔式中、R6′は前述と同じ意味を表わし、Wはハロゲ
ン原子を表わす。〕 で示される化合物とを反応させる製造法。
上記製法(b)および(c)において、反応は一般にベンゼ
ン、トルエン、キシレン、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、クロロホルム、四塩化炭素、
酢酸エチル、ピリジン、ジメチルホルムアミド等の有機
溶媒またはその混合物中において行われ、ピリジン、ト
リエチルアミン、ジエチルアニリン、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の脱ハロゲン
化水素剤や、必要に応じてテトラブチルアンモニウムブ
ロミド、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド等の
相間移動触媒を用いることにより、高収率で行うことが
できる。反応は必要に応じて、冷却または加熱(0℃〜
150℃)することにより、10時間以内で完結し、収
率よく目的物を得ることができる。
次に製造例を示す。
製造例1 イソプロピル N−フェニルスルフェニル−N−(3,
4−ジエトキシ−5−メチルフェニル)カーバメートの
製造〔製造(a)による〕 N−フェニルスルフェニル−N−(3,4−ジエトキシ
−5−メチル)アニリン3.24gのトルエン溶液(30
m)の中に25℃で攪拌下にイソプロピルクロロホー
メート1.59gおよびN,N−ジエチルアニリン1.94
gを加えた。3時間放置後反応混合物を水にあけ、トル
エンで抽出した。トルエン層を希塩酸および水で洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去
し、得られた残渣をトルエン−テトラヒドロフランの混
合溶媒によるシリカゲルカラムクロマトグラフィにより
精製し、イソプロピル N−フェニルスルフェニルN−
(3,4−ジエトキシ−5−メチルフェニル)カーバメ
ート3.73gを得た。(収率96%)▲n22 D▼1.5596 製造例2 イソプロピル N−フェニルスルフェニル−N−(3−
クロロ−4−エトキシ−5−メトキシメチルフェニル)
カーバメートの製造〔製法(b)による〕 イソプロピル N−(3−クロロ−4−エトキシ−5−
メトキシメチルフェニル)カーバメート3.02gをジメ
チルホルムアミド30mに溶解し、水素化ナトリウム
0.24gを加えた。混合物中に、25℃で攪拌しなが
ら、フェニルスルフェニルクロリド1.50gを添加し
た。さらに、同温度で3時間放置後、反応混合物を水に
あけ、トルエンで抽出した。トルエン層を希塩酸および
水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧下留去し、得られた残渣をトルエン−テトラヒドロフ
ランの混合溶媒によるシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーにより精製し、イソプロピル N−フェニルスルフ
ェニル−N−(3−クロロ−4−エトキシ−5−メトキ
シメチルフェニル)カーバメート3.97gを得た。(収
率97%)▲n23 D▼1.5591 製造例3 イソプロピル N−アセトキシ−N−(3−クロロ−4
−エトキシ−5−メトキシメチルフェニル)カーバメー
トの製造〔製法(c)による〕 イソプロピル N−ヒドロキシ−N−(3−クロロ−4
−エトキシ−5−メトキシメチルフェニル)カーバメー
ト3.18gに無水酢酸30mを加え、攪拌しながら2
時間加熱還流した。反応液を冷却し、反応混合物を水に
あけ、トルエンで抽出した。トルエン層を重曹水および
水で洗い、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減
圧下留去し、得られた残渣をトルエン−テトラヒドロフ
ランの混合溶媒によるシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィにより精製し、イソプロピル N−アセトキシ−N−
(3−クロロ−4−エトキシ−5−メトキシメチルフェ
ニル)カーバメート3.06gを得た。収率85%)▲n
30 D▼1.5103 このようにして得られた本発明化合物を第2表に示す。
このようにして得られた本発明化合物を実際に施用する
際には他成分を加えずそのまま使用でき、また、殺菌剤
として使いやすくするため担体と混合して施用すること
ができ、通常使用される形態たとえば粉剤、水和剤、油
剤、乳剤、錠剤、粒剤、微粒剤、エアゾール、フロアブ
ルなどに製剤して施用する。
上記製剤中には一般に活性化合物を重量にして1.0〜9
5.0%、好ましくは2.0〜80.0%を含み、通常10ア
ールあたり10〜100gの施用量である。さらにその
使用濃度は0.005〜0.5%の範囲が望ましいが、これ
らの使用量、濃度は剤型、施用時期、方法、場所、対象
病害、対象作物等によっても異なるため前記範囲に拘わ
ることなく増減することは何ら差し支えない。
さらに他の殺菌剤、除草剤、植物生長調節剤および殺虫
剤と混合して使用することもできる。
次に製剤例を示す。
製剤例1粉剤 本発明化合物(1)2部、クレー88部およびタルク10
部をよく粉砕混合して主剤含有量2%の粉剤を得る。
製剤例2水和剤 本発明化合物(2)30部、珪藻土45部、ホワイトカー
ボン20部、湿潤剤(ラウリル硫酸ソーダ)3部および
分散剤(リグニンスルホン酸カルシウム)2部をよく粉
砕混合して主剤含有量30%の水和剤を得る。
製剤例3水和剤 本発明化合物(5)50部、珪藻土45部、湿潤剤(アル
キルベンゼンスルホン酸カルシウム)2.5部および分散
剤(リグニンスルホン酸カルシウム)2.5部をよく粉砕
混合して主剤含有量50%の水和剤を得る。
製剤例4乳剤 本発明化合物(7)10部、シクロヘキサノン80部およ
び乳化剤(ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテ
ル)10部を混合して主剤含有量10%の乳剤を得る。
次に試験例をあげ、本発明化合物の農園芸用殺菌剤とし
ての有用性をさらに明らかにする。
なお、対照化合物は第3表の一般名で表示する。
試験例1キュウリうどんこ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半日)を播種した。これを室温で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリ幼苗を得た。この
幼苗に製剤例4に準じて乳剤に調製した下記本発明化合
物の乳剤および対照化合物の水和剤の水希釈液を液滴が
葉面に十分量付着するまで茎葉散布した。薬液風乾後、
幼苗に薬剤耐性または感受性のキュウリうどんこ病菌
(Sphaerotheca fuliginea)の分生胞子懸濁液を噴霧接
種した。これを温室で10日間栽培し発病させた後、発
病状態を観察した。
発病度は下記の方法によって算出した。すなわち、調査
葉の病斑出現に応じて、0,0.5,1,2,4の指数に
分類し、次式によって発病度を算出した。
(発病指数) (発病状態) 0………葉面上に菌叢または病斑を認めない。
0.5………葉面上に葉面積の5%未満に菌叢または病斑
を認める。
1………葉面上に葉面積の20%未満に菌叢または病斑
を認める。
2………葉面上に葉面積の50%未満に菌叢または病斑
を認める。
4………葉面上に葉面積の50%以上に菌叢または病斑
を認める。
つづいて防除価を次式より求めた。
その結果、第4表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、ベンズイミダゾー
ル・チオファネート系殺菌剤または環状イミド系殺菌剤
に感受性な野性菌(以下薬剤感受性菌と呼ぶ)を接種し
た場合防除効果を示さなかった。一方、市販殺菌剤のベ
ノミル、チオファネートメチル、カルベンダジムのいず
れも、薬剤耐性菌を接種した場合防除効果を示さず、薬
剤感受性菌を接種した場合優れた防除効果を示した。
化学構造類似の市販除草剤はいずれの菌を接種した場合
もほとんど防除効果を示さなかった。
試験例2 テンサイ褐斑病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、テ
ンサイ(品種:デトロイトダークレッド)を播種した。
温室で20日間栽培したのち得られた幼苗に製剤例4に
準じて調製した下記本発明化合物の乳剤および対照化合
物の水和剤の水希釈液を液滴が葉面に十分付着するまで
茎葉散布した。薬液風乾後幼苗に薬剤耐性または感受性
のテンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola)の分生胞
子懸濁液を噴霧接種した。これにビニールカバーをかぶ
せて多湿条件とし、温室で10日間栽培したのち、発病
状態を観察した。
発病調査方法および防除価の算出は試験例1と同様に行
った。
その結果第5表のように試験例1の結果と同様に、本発
明化合物は薬剤耐性菌を接種した場合に優れた防除効果
を示し、逆に市販殺菌剤のベノミルおよびチオファネー
トメチル、カルベンダジムは薬剤感受性菌を接種した場
合に優れた防除効果を示した。化学構造類似の市販除草
剤はいずれの菌を接種した場合もほとんど防除効果を示
さなかった。
試験例3 ナシ黒星病防除効果 90m容プラスチック製ポットにピートモスと砂壌土
の混合土壌をつめ、ナシの果実(品種:長十郎)より採
取した種子を播いた。これを温室で20日間栽培し得ら
れた幼苗に製剤例4に準じて調製した下記本発明化合物
の乳剤および下記対照化合物の水和剤の水希釈液を液滴
が葉面に十分付着するまで茎葉散布した。
薬液風乾後幼苗に薬剤耐性または感受性のナシ黒星病菌
(Venturia nashicola)の分生胞子懸濁液を噴霧接種し
た。これを20℃多湿条件下に3日間置き、つづいて2
0℃蛍光灯照明下に20日間栽培して発病させた。
発病調査方法および防除価の算出は試験例1と同様にし
た。
その結果、第6表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、逆に市販殺菌剤の
ベノミルおよびチオファネートメチルは薬剤感受性菌を
接種した場合優れた防除効果を示した。
試験例4 キュウリ灰色カビ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半白)を播種した。これを温室で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリを得た。この幼苗
に製剤例4に準じて調製した下記本発明化合物の乳剤お
よび下記対照化合物の水和剤の水希釈液をポットあたり
10m茎葉散布した。薬液風乾後、幼苗に薬剤耐性ま
たは感受性のキュウリ灰色カビ病菌(Botrytis cinere
a)の菌叢切版(直径5mm)を葉面上にはり付けて接種
した。これを20℃多湿条件下に3日間置いて発病させ
た後、発病状態を観察した。発病調査方法および防除価
の算出は試験例1と同様に行った。
その結果、第7表のように本発明化合物は薬剤耐性菌を
接種した場合優れた防除効果を示し、逆に市販殺菌剤の
ベノミルおよびチオファネートメチルは薬剤感受性菌を
接種した場合優れた防除効果を示した。
次に本発明化合物と、ベンズイミダゾール・チオファネ
ート系殺菌剤および環状イミド系殺菌剤との混合例につ
いて述べる。次の試験例で用いられるベンズイミダゾー
ル・チオファネート系殺菌剤および環状イミド系殺菌剤
は第8表のとおりである。
試験例5 キュウリうどんこ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、キ
ュウリ(品種:相模半白)を播種した。これを温室で8
日間栽培し、子葉が展開したキュウリ幼苗を得た。この
幼苗に乳剤または水和剤形態の供試薬剤の水希釈液を液
滴が葉面に十分量付着するまで茎葉散布した。薬液風乾
後、幼苗にキュウリうどんこ病菌(Sphaerotheca fulig
inea)の薬剤耐性菌および感受性菌を混合して得られた
分生胞子懸濁液を噴霧接種した。これを温室に置いて1
0日間栽培し発病させた後、発病状態を観察した。
発病調査方法および防除価の算出は試験例1と同様に行
った。
その結果、第9表のように、本発明化合物のいずれか
と、化合物A,B,C,D,E,F,G,Hのいずれか
と混合して散布した場合、それらを単独で散布した場合
に比べ、優れた防除効果が認められた。
試験例6 トマト灰色カビ病防除効果 90m容のプラスチック製ポットに砂壌土をつめ、ト
マト(品種:福寿2号)を播種した。これを温室で4週
間栽培し、4葉期のトマト苗を得た。これに乳剤または
水和剤形態の供試薬剤の水希釈液をポットあたり10m
茎葉散布した。薬液風乾後、灰色カビ病菌(Botrytis
cinerea)の薬剤耐性菌および感受性菌を混合して得ら
れた分生胞子液を噴霧接種した。これを20℃湿室条件
下に5日間置いたのち発病状態を観察した。発病調査方
法および防除価の算出は試験例1と同様に行った。
その結果、第10表のように、本発明化合物のいずれか
と、化合物I,J,K,Lのいずれかと混合して散布し
た場合、それらを単独で散布した場合に比べ、優れた防
除効果が得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 淳也 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 山本 茂男 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 小栗 幸男 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 鴨下 克三 兵庫県宝塚市高司4丁目2番1号 住友化 学工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基または低級アルコキシメチル基を
    表わし、Yはハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基または低級アルコキシメチル基を表わし、Zは
    低級アルコキシ基を表わす。 AおよびBは酸素原子を表わす。 R1は低級アルキルチオ基、フェニルチオ基、ヒドロキ
    シル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル
    オキシ基、ベンゾイルオキシ基、シアノ基または低級ア
    ルキルカルボニルチオ基を表わし、R2はイソプロピル
    基を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物。
  2. 【請求項2】一般式 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基または低級アルコキシメチル基を
    表わし、Yはハロゲン原子、低級アルキル基、低級アル
    コキシ基または低級アルコキシメチル基を表わし、Zは
    低級アルコキシ基を表わす。 AおよびBは酸素原子を表わす。 R1は低級アルキルチオ基、フェニルチオ基、ヒドロキ
    シル基、低級アルコキシ基、低級アルコキシカルボニル
    オキシ基、ベンゾイルオキシ基、シアノ基または低級ア
    ルキルカルボニルチオ基を表わし、R2はイソプロピル
    基を表わす。〕 で示されるN−フェニルカーバメート系化合物を有効成
    分として含有することを特徴とする農園芸用殺菌剤。
JP3186484A 1983-02-28 1984-02-22 N―フェニルカーバメート系化合物およびそれを有効成分とする農園芸用殺菌剤 Expired - Lifetime JPH0623161B2 (ja)

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