JPH0623126B2 - イブプロフェンの結晶化法 - Google Patents

イブプロフェンの結晶化法

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JPH0623126B2
JPH0623126B2 JP59037185A JP3718584A JPH0623126B2 JP H0623126 B2 JPH0623126 B2 JP H0623126B2 JP 59037185 A JP59037185 A JP 59037185A JP 3718584 A JP3718584 A JP 3718584A JP H0623126 B2 JPH0623126 B2 JP H0623126B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、従来公知の結晶イブプロフエン物質よりも優
れた物理的特性を有する結晶イブプロフエンに関する。
さらに詳しくは、本発明は、より大きな平均粒度、より
小さいかさ容積、改善された流動特性、より速い溶解速
度特性、少ない昇華速度およびより優れた圧縮特性を有
する結晶イブプロフエンの改善された製法を提供する。
発明の背景 イブプロフエンは、化学的に2−(4−イソブチルフエ
ニル)プロピオン酸と命名される現在よく知られた有用
な抗炎症剤化合物である。本発明者らの知る限り、イブ
プロフエンは、現在、商業的規模の製法においては市販
のヘキサンまたはヘプタンから結晶化されている。これ
らの脂肪族炭化水素溶媒は、特徴として、桿状または針
状のイブプロフエン結晶を生成する。歴史的に、桿状ま
たは針状結晶の形状あるいは晶癖で存在する化合物は、
流動性が不十分なことが経験されており、イブプロフエ
ンも、この観察の例外ではない。また、形状はイブプロ
フエンの圧縮の間の錠剤パンチやダイ表面への粘着傾向
および減圧の間の薄板化(ラミネーシヨン)傾向に影響
を与えるものと考えられる。これらの望ましくない製造
特性を減じるためには、製剤技術者は、これらの特性全
てをマスクするような処方を開発しなければならない。
これらの目標全てを首尾よく達成できる処方はほとんど
見当らない。したがつて、製薬生産および製法の研究者
らは、現在入手できるイブプロフエンの製造に改良を加
えるような化学的および物理的製法の検索をつづけてい
る。
化合物の結晶化方法について、より大きな粒子(40μ
)はより高いかさ密度を有することが一般に知られて
いる。また、一般に、ヘキサンまたはヘプタン溶媒混合
マグマ中のイブプロフエン濃度を増大させるにつれてよ
り大きな粒子(薄片)が得られることが知られている。
より小さな粒子(<20μ)は、低濃度(0.35〜
0.2g/ml)で得られ、針状/薄片状である。しかし
ながら、本発明者らの知る限りでは、より高いかさ密
度、より低いかさ容積および優れた流動特性および異な
つた粒形(等径性(equant)および六角形)を有する大
きな粒子の結晶イブプロフエンが酸であるイブプロフエ
ンの、水素結合溶解度パラメーター指数(δH)が少な
くとも8ヒルデブランド単位であるいずれかの溶媒から
の結晶化によつて得ることができることは知られていな
い。
発明の目的 本発明の1つの目的は、イブノプロフエンの改善された
晶癖および結晶形に関する前記の当該分野における要望
を満たすことおよび従来公知のイブプロフエン原料と比
較してより大きい平均粒度、より高いかさ密度、より低
いかさ容積および改善された流動特性を有する結晶イブ
プロフエンの製法を提供することである。
さらに、本発明の目的は、より大きな平均粒度範囲およ
び優れた流動特性を有し、かつ、該粒子の大部分が低ア
スペクト比を持つ等径性または六角形の結晶を有する結
晶イブプロフエンを提供することである。
本発明の他の目的、特徴および利点を以下に明らかにす
る。
発明の概要 要約すると、イブプロフエンを、水素結合パラメータ
(δH)が8ヒルデブランド単位以上であるいずれかの
溶媒、例えば、炭素数1〜3のアルカノール、好ましく
は、メタノールに、またはそれを実質的な量で含有する
溶媒にイブプロフエンを溶解し、その溶液から結晶化さ
せると、イブプロフエンのヘプタンまたはヘキサンから
の結晶化によつて得られる結晶イブプロフエンまたはそ
の市販の形態のものと比較して、より大きな平均粒度、
実質的に減少したかさ容積、例えあつてもわずかな粒子
上の静電荷、より速い溶解速度特性、減少した昇華速度
および優れた製造特性を有する結晶イブプロフエンが得
られることを見出した。さらに、該 溶媒結晶化イブプロフエンは、優れた流動特性を有し、
該イブプロフエン結晶の大部分は幅に対する長さの平均
アスペクト比が約4:1以下の等径性の(立方体、球ま
たは粒)形状であり、これに対し、ヘプタンまたはヘキ
サンから得られたイブプロフエン結晶は、幅に対する長
さの平均アスペクト比が約6:1以上の、小さな針状ま
たは薄片状(葉片状)である。
イブプロフエンは、これらの 溶媒から結晶化した場合、これらの目的(流動性の改善
および粘着および薄板化傾向の減少)を達成できるばか
りでなく、イブプロフエンの粒子溶解速度を改善し、そ
のかさ密度を増大し、その昇華速度を減少し、圧縮また
は結合特性を改善(粘着性および薄板化の問題の減少)
する。その結果、圧縮上の問題(粘着性および薄板化)
による製剤生産における停止時間を減少し、処方および
取扱に要する時間を少なくし、乾燥操作に必要なエネル
ギーコストを排除することによつてコスト的に効率のよ
い製造方法を開発できる。コストの減少に加え、標準的
なテスト溶解時間が錠剤投与形について、T80で8分か
ら3分にと著しく減じ、さらに、製品寿命を制限すると
されている昇華速度がフアクター2で減少する。したが
つて、イブプロフエンの結晶化において、これらの 溶媒、例えば、メタノールのような炭素数1〜3のアル
カノールを用いることは、イブプロフエンの物理的特性
および製造特性を改善する。
図面の説明 第1図は、ヘキサン/ヘプタン、酢酸エチル、イソプロ
パノール、エタノール、メタノールおよびメタノールー
水混合溶媒を包含する種々の溶媒中でのイブプロフエン
の溶解度(g/100ml)を、温度(ケルビン温度の逆
数(1/T)×103(°K))に対して、片対数目盛り
でプロツトした横座標/縦座標グラフである。このグラ
フは、これらの炭素数1〜3のアルカノールが、与えら
れた温度において、炭化水素溶媒、ヘキサンまたはヘプ
タンより、実質的により多くのイブプロフエンを溶解
し、各溶媒系において温度の減少について溶解度が下が
ることを示している。
第2、3および4図は、実験室(第2図)およびパイロ
ツト・プラント(第3、4図)において、本発明に従つ
てメタノール溶液から調製したイブプロフエンの結晶を
示す図面に代る写真である。
第5図は、水をメタノールに加え、この混合液を(水1
0%、メタノール90%V/V)結晶溶媒として用いた
効果を示す図面に代る写真である。
第6図は、供給業者から入手できるような市販のヘキサ
ンから調製した結晶イブプロフエンの図面に代る写真で
ある。
これらの写真は、メタノールおよびメタノール/水混合
液から得られたイブプロフエンが異なつた結晶構造を有
することを示している。
第7図は、理想的な、晶癖を完全に定義するのに用いる
べき寸法:幅(X軸)、厚さ(Y軸)および長さ(Z
軸)を示す。しかしながら、顕微鏡的に正確に定量でき
るのは、2つの寸法だけなので、晶癖記載の最も簡単な
方法には、顕微鏡的に容易に得られる幅に対する長さの
比(Z:X比)を定量することが包含される。
第8図は、常に、X軸が該イブプロフエン結晶の最小の
寸法として、また、Z軸がその最大の寸法として規定さ
れることを示すもので、第8図は、X(イブプロフエン
結晶の最も短いデイメンジヨン)およびZ(イブプロフ
エン結晶の最も長いデイメンジヨン)により規定された
長方形である。本明細書において用いる種々のイブプロ
フエン結晶のアスペクト比は、 アスペクト比=Z(最も長い寸法)÷X(最も短い寸
法) である。
該イブプロフエン結晶のアスペクト比は、用いる溶媒系
の水素結合の特性あるいはパラメーター(δH)の関数
である。
第9図は、アスペクト比を、用いる溶媒系の水素結合パ
ラメーター(δH)に対してプロツトした横軸/縦軸グ
ラフ(横軸/垂直軸座標)である。グラフ上のボール形
の点は、左から右に、ヘキサン、イソプロピルアルコー
ル(イソプロパノール)、エタノール、メタノールおよ
びエチレングリコールから各々結晶化させたイブプロフ
エンのアスペクト比を示す。
本発明者らは、本明細書に記載したイブプロフエンの結
晶形が、用いる溶媒または溶媒混合物が少なくとも約8
ヒルデブランド単位、好ましくは、9ヒルデブランド単
位以上の水素結合パラメーター(δH)を有する場合に
得られることを見出した。また、本発明者らは、イブプ
ロフエンのこの所望の晶癖形を得るには、この晶癖形を
達成するのに最も実用的な溶媒が、炭素数1〜3のアル
カノール自体または該炭素数1〜3のアルカノールを少
なくとも約10容量%含有する混合液であることを見出
した。
種々の溶媒の極性(δP)水素結合(δH)および双極
子モーメント(δD)パラメーターを数学的に検討して
いる文献については、ジヨン・ハンセンらの文献(“S
OLUBILITY PARAMETERS”,Kirk-O
thmer-ENCYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY,2nd.Ed.,
Supplemental Volume,pp.889〜910,by Jhon Han
sen et al.,published by Jhon Wiely&Sons(1971)参
照。
これらの溶媒の双極子モーメント成分パラメーター(δ
D)は、イブプロフエン溶液および結晶化用の溶媒また
は溶媒混合物の選択に臨界的であるとは考えられず、ま
た、有意な影響を及ぼさないので、該パラメーターはグ
ラフ上に図示していない。本発明者らは、さらに近年、
溶媒または溶媒系の極性パラメーター(δP)も、ま
た、イブプロフエンの晶癖を決定するのにほとんど影響
を及ぼさないことを見出した。
発明の詳細な記載 本発明によれば、水素結合溶解度パラメーター(δH)
が少なくとも8である(本明細書では と示す)イブプロフエン用溶媒、例えば、炭素数1〜3
のアルカノールまたはそれを有効量含有する溶媒中のイ
ブプロフエンの溶液から該イブプロフエンを結晶化させ
ることによつてイブプロフエンの改善された晶癖が得ら
れることが判明した。炭素数1〜3のアルカノールに
は、メタノール、エタノール、n−プロパノールおよび
イソプロパノール、およびその混合物が包含され、メタ
ノールが好ましい。
イブプロフエンは、純粋な水における該イブプロフエン
の非常に低い溶解度およびそれによるその非常に遅い結
晶成長速度のため、本明細書記載の方法より、純粋な水
単独からは実質的な程度には結晶化されない。しかしな
がら、イブプロフエンの製造工程において、イブプロフ
エンは、当該分野で知られているように、イブプロフエ
ンのナトリウム塩の水溶液から、例えば、該塩の水溶液
に無機酸を加えることにより、または、水/ヘプタンも
しくは水/塩化メチレン混液から析出させることによ
り、反応混合液から結晶化させている。このようにして
得られたイブプロフエン結晶は、該イブプロフエン結晶
のアスペクト比の平均が6より大きい(>6)。これに
対し、本発明により、本発明者らは、約4以下の結晶平
均アスペクト比を有するイブプロフエン結晶を得る方
法、例えば、イブプロフエンを前記のように製造したの
ち、イブプロフエン自体を本明細書に定義した溶媒に、
いずれの実質的な塩も形成させることなく溶解し、イブ
プロフエンをそれから結晶化させて前記のように著しく
改善された晶癖のイブプロフエンを得る方法を見出し
た。
所望の低アスペクト比のイブプロフエンの晶癖を与える
イブプロフエン用溶媒および溶媒混合物の他の例には、
エチレングリコール、メタノールまたはエタノールを、
各々、少なくとも約10v/v%含有するメタノール/
水およびエタノール/水混合物、エタノールアミン、エ
チレンジアミン、ホルムアミド、無水コハク酸、エチレ
ンシアノヒドリン、アリルアルコール、1−プロパノー
ル、2−プロパノール、ギ酸、1,3−ベンゼンジオー
ル、水性グリセリン、プロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、ヘキシレングリコール、ジプロピレングリ
コールなどが挙げられる。
前記の改善された物理的特性を有する結晶イブプロフエ
ンは、イブプロフエンを、1つまたはそれ以上の前記の
溶媒から種々の方法によつて結晶化または析出させるこ
とによつて製造することができる。本発明の製法は、つ
ぎの一連の工程で示すことができる。
選択した 溶媒または溶媒混合物中、約20〜60℃でイブプロフ
エン溶液を形成し、イブプロフエン/溶媒溶液の温度
を、必要に応じて飽和点以上に調整して含有するイブプ
ロフエンを実質的に完全に溶解させ、 得られたイブプロフエンの 溶媒中溶液を、該イブプロフエン/溶媒溶液の飽和点以
下の温度に冷却して該 溶媒含有イブプロフエン溶液におけるイブプロフエンの
過飽和状態を得、 得られた溶液中の過飽和イブプロフエンを、約0.5〜約
3時間を要して0〜−20℃に冷却してイブプロフエン
の該溶液からの結晶化および析出を行ない、 冷却したイブプロフエン/ 溶媒混合物を、該混合物における固体/液体平衡を得る
のに十分な時間撹拌し、ついで、 結晶イブプロフエンを混合物の液体成分から分離させ
る。
溶媒溶液、例えば、炭素数1〜3のアルカノール含有溶
媒溶液からのイブプロフエンの結晶化は、該溶液に種付
けを行なうか、または行なわないで溶液を冷却すること
よつて行なうことができる。しかしながら、イブプロフ
エン/ 溶媒含有溶液に粉砕または未粉砕イブプロフエンを種付
けし、二次的な核形成を冷却の間に誘発させることが好
ましい。固形のイブプロフエン種結晶は、例えば、約1
0〜20μの平均粒度に粉砕できる。
別法としてまたは種付けと共に、イブプロフエンの溶解
度を減少させる液体を混合することにより、得られたイ
ブプロフエン/ 溶媒/液体混合物においてイブプロフエンの溶解度を減
少させ、 溶媒含有溶液から所望の晶癖の該新規な所望のイブプロ
フエンを結晶化することができる。
溶媒と共に用いるこの付加的な希釈液体あるいは補助溶
媒は、1つまたはそれ以上の液体からなり、この付加的
な液体が 溶媒希釈剤となる複合体もしくは得られた混合物は純粋
溶媒成分よりもより小さい極性であつて、かつ、イブプ
ロフエンに対するより小さい水素結合能およびより低い
溶解度パラメーターを有する。
選択される単純な混合物は、溶媒混合物中、約90容量
%までの水を含有する炭素数1〜3のアルカノール/水
混合液を用いることである。メタノールが、この水/炭
素数1〜3のアルカノール溶媒混合液用の好ましい 溶媒である。
炭素数1〜3のアルカノールと共に混合して使用される
好ましい付加的な液体の例としては、水、液体アルカン
および芳香族炭化水素、エステル、グリコール、3価ア
ルコール、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、酢
酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチレング
リコール、プロピレングリコール、グリセリンまたはメ
タノールよりもより低い水素結合特性およびより低いイ
ブプロエン溶解度特性を有する他の溶媒系が挙げられ
る。本発明において用いる溶媒混合物は、非− 溶媒を90容量%まで含有することができる。すなわ
ち、イブプロフエン用溶媒系は、 特性を有する液体溶媒、例えば、炭素数1〜3のアルカ
ノール、好ましくは、メタノールを、少なくとも約10
%(V/V)含有する。該イブプロフエン−溶媒系は、
また、簡単な水/炭素数1〜3のアルカノール(水90
%(V/V)まで)混合物、好ましくは、水/メタノー
ル混合物とすることができ、それから等径性の晶癖を有
するイブプロフエン結晶が得られる。
本発明者らは、また、所望のより大きいかさ密度を有す
る結晶イブプロフエンがδH>8溶媒を溶媒主成分とし
て含有するイブプロフエンの混合溶液からも得られるこ
とを見出した。例えば、ヘキサン、ヘプタンおよび酢酸
エチルのような溶媒と、該非−炭素数1〜3アルカノー
ル溶媒に基き少なくとも10容量%存在する炭素数1〜
3のアルカノールとのイブプロフエン用混合物が炭素数
1〜3のアルカノールを唯一の溶媒として用いて得られ
るような改善された晶癖を有する結晶イブプロフエンを
得るために用いることができる。本発明者らは、ヘプタ
ンおよびメタノールの50:50(V/V)混液中のイ
ブプロフエン溶液から、本発明の新規な晶癖を有する結
晶イブプロフエンを得た。新規な、かつ、所望のイブプ
ロフエンの晶癖形成に有効なまたはそれを誘導するのに
十分な 溶媒を溶液混合物中に存在させることのみが必須である
ことが明らかである。
イブプロフエンを所望の晶癖で結晶化させるのに使用で
きる通常用いられるもう1つの結晶化法は、該イブプロ
フエンを 溶媒に溶解し、このイブプロフエン/ 溶媒溶液を、イブプロフエンの溶解度がより低い母溶媒
液へ添加(例えば、イブプロフエン/炭素数1〜3アル
カノール溶液の水への添加)するか、またはヘキサンま
たはヘプタンのような液体アルカンまたはその混合物の
いずれかに添加することである。また、逆の添加操作を
用いることもできる。すなわち、より低い溶解度のイブ
プロフエン用液体、例えば、水、ヘキサン、ヘプタン等
をイブプロフエン/ 溶媒溶液に加えてイブプロフエン結晶化を開始、遂行す
ることができる。この方法は、通常、析出といわれてい
る。
溶媒中のイブプロフエン溶液を、水または液体アルカン
のいずれかに加えてイブプロフエンを析出させた場合、
得られたイブプロフエンの結晶は、イブプロフエンをヘ
キサンまたはヘプタンのような液体アンカン単独から結
晶化させた場合よりも、より優れた流動特性を有する。
本発明者らは、イブプロフエンを溶解し、結晶化させる
のに用いる溶媒系のヒルデブランド水素結合パラメータ
ー(δH)が、8ヒルデブランド単位以上であれば(EN
CYCLOPEDIA OF CHEMICAL TECHNOLOGY,Kirk-Othmer,2nd
Ed.,(1971)Supplement Volume,pp.889〜91
0参照)、この系から得られたイブプロフエンの晶癖
が、本明細書に開示する改善された結晶構造を有するこ
とを見出した。この所望のイブプロフエンの晶癖は、用
いる溶媒系の水素結合成分の溶解度パラメーターが、結
晶化の開始前に9ヒルデブランド単位以上であれば、さ
らに保証される。本発明者らは、このイブプロフエン−
溶媒特性を得るために最も容易で、かつ、実用的な方法
が、イブプロフエン用の溶媒系において、少なくとも約
10%(v/v)の、炭素数1〜3のアルカノール、好
ましくは、メタノールを用いることであることを見出し
た。
イブプロフエン結晶の平均の大きさは、いくつかの変数
の調整、例えば、混合速度、結晶化温度 溶媒中のイブプロフエン濃度およびイブプロフエン/ 溶媒混合物に混合する液体溶媒の量を変えることによつ
て変えることができる。プラント工程では、工程におけ
る再利用のために液からの溶媒の回収を容易にする見
地から、簡単な単一溶媒または混合溶媒を使用すること
が好ましいので、これらのパラメータは、完全には探究
または最適化はなされていない。前記したような析出技
術による混合溶媒操作の使用は、大半のイブプロフエン
を結晶化させ、除去した後に液として得られる溶媒混
合物、例えば、水/炭素数1〜3のアルカノール、ヘキ
サン/炭素数1〜3のアルカノール、ヘプタン/炭素数
1〜3のアルカノールなどの溶媒混合物の分留によるよ
うな分離を必要とし、所望されるよりも多くのエネルギ
ーを消費する。しかしながら、本発明所望の晶癖を有す
るイブプロフエンを得るためには種付け法または溶媒混
合法のいずれかを、それらの方法による総体的な経済性
に基いて、イブプロフエンの 溶媒系からの結晶化を開始させるのに用いることができ
る。
溶媒、例えば、炭素数1〜3のアルカノール中のイブプ
ロフエン溶液の調製においては、操作に効果的で、か
つ、冷却によつてイブプロフエンの所望の晶癖を得るの
に効果的な十分な量のイブプロフエンを溶解するように
注意すべきである。しかしながら、自然的核発生および
/または濃厚スラリーを生じさせ、容器、パイプライン
およびバルブをつまらせたり、溶液を冷却した場合に工
場規模の装置中での取扱を困難にするほどに濃厚な結晶
イブプロフエン・スラリーを形成するほどの、多量すぎ
るイブプロフエンを 溶媒に溶解すべきではない。代表的な単一溶媒としてメ
タノールを用いる場合、イブプロフエン/メタノール溶
液は、イブプロフエン約220gをメタノール100ml
に溶解すると約40〜45℃で飽和する。これは、該溶
液を所望の最終的な結晶化および平衡温度(ここでは、
約0℃)に冷却して、所望の新規な晶癖を有するイブプ
ロフエン結晶を実際に回収あるいは収獲するための、実
用的で、効率的で、かつ、効果的なメタノール中のイブ
プロフエンの量である。冷却したイブプロフエン/炭素
数1〜3のアルカノール溶液そのものは通常の工場規模
の工程装置において取扱ができるような流動性を有すべ
きである。本発明者らは、約40〜45℃でメタノール
中に溶解できる至適な量より多い量のイブプロフエンを
溶解し(例えば、炭素数1〜3のアルカノールを、イブ
プロフエンで、例えば、50〜98℃にて飽和させ
る)、ついで、この溶液を最終的な結晶化および平衡温
度(例えば、約0℃)に冷却した場合、該溶媒混合物中
でイブプロフエン結晶の非常に濃厚なスラリーが形成
し、このスラリー混合物が、通常の、バツチタイプのフ
アイン・ケミカル・プラント操作で取扱うのに非常に困
難であることを見出した。
イブプロフエン種付け法を用いて、所望の晶癖を有する
イブプロフエンの制御されたタイプの結晶化を開始させ
ることが好ましい。約20〜30℃で生じる非種付けの
一次的あるいは自然的核発生タイプのイブプロフエン結
晶化は、避けることが好ましい。かかる一次的な核発生
は制御するのが困難であつて、種付け法を用いて得られ
るよりも平均してより小さいイブプロフエンの結晶を生
じ、取扱い上いくらか乏しい流動特性を有する結晶イブ
プロフエンを与える。しかし、かかる結晶もやはりヘキ
サンまたはヘプタン単独から結晶させて得られる結晶イ
ブプロフエンより優れている。ある状況では、例えば、
生体利用性の増強および長期にわたるより良好な血中レ
ベルを達成するために、イブプロフエンの平均粒度を小
さくすることが所望されうる。かかる場合において、本
発明によつて調製される良好な流動特性を有する小さな
イブプロフエンは非針状または非薄片状結晶イブプロフ
エンであるために、流動および取扱特性がより良好なの
で、アルカン炭化水素溶媒から結晶化されたイブプロフ
エンよりも好ましい。しかし、通常は、前記したよう
に、粉砕イブプロフエンによる種付け法を用い、イブプ
ロフエンの結晶化を炭素数1〜3のアルコールの過飽和
イブプロフエン溶液から誘発させ、より二次的な核発生
を得ることが好ましい。種付けした溶液は、結晶成長お
よび溶液から結晶表面への効率的な物質移動を促進する
ために0〜6分間撹拌できる。
このように、本発明者らは、イブプロフエンを、これら
溶媒、とくにメタノールから、種付けによるか、または
アルカノール、水、炭素数5〜9のアルカンなどのよう
な他の液体と 溶媒との混合物中でのイブプロフエンの生成によるイブ
プロフエンの結晶化が、製剤加工に関して、ヘキサンま
たはヘプタンから結晶化させたイブプロフエンよりも著
しく改善され、かつ、有利な晶癖を有するイブプロフエ
ンを与えること、例えば、より速い溶解速度、イブプロ
フエン物質の昇華特性減少、直接圧縮錠処方操作におい
てより受け入れられることによつて示されるように、イ
ブプロフエンの製造特性および取扱を向上させることと
なることを見出した。さらに、第6図に示すような針状
および薄片状ではないイブプロフエンの等径性晶癖(第
2、3、4および5図参照)は、本発明者の知る限り、
新規であると考えられ、従来のいづれもの生産源からの
イブプロフエンには見られないものである。
さらに、近年、いくつかのロツトのイブプロフエンを、
エタノール中10%(v/v)水から再結晶した。この
水/エタノール溶媒系の、エタノールよりも有利な点
は、本発明の改善されたイブプロフエン結晶の流動特性
の損失を最小限にして、粒径の減少および狭い結晶粒径
分布が得られることである。1.6kgのロツトサイズのイ
ブプロフエンでの再現性は良好であつた。しかし、医薬
組成物用の流動特性に関しては、イブプロフエンを結晶
させる溶媒系としては、やはり、メタノール含有溶媒が
選択されるべきものである。また、現在利用できるデー
タは、メタノールから結晶化されたイブプロフエンが、
従来知られているヘキサン/ヘプタンから結晶化された
イブプロフエンと実質的に同じ生体利用性を与えること
を示している。
溶媒を変えることにより、化合物の晶癖を変えることが
できることは、文献で知られている。しかしながら、ど
の溶媒が所定の所望の晶癖を与えるかを予想する手段は
全く知られていない。化合物の所望の晶癖は、未だ、経
験的な試行錯誤によつてのみ確かめられているものであ
る。
つぎに、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
実施例1 イブプロフエンの、メタノールからの結晶化1000ml
の丸底フラスコに、工業グレードのメタノール100ml
を入れる。ついで、米国局方イブプロフエン原末94.93
gを該メタノールに加えて飽和溶液を得る。得られたメ
タノール/イブプロフエン溶液を40℃に加熱する。さ
らに、イブプロフエン123.78gを加えてこの温度での飽
和溶液を得る。かくして、合計218.71gのイブプロフエ
ンを40℃で加える。得られた溶液を45℃に加熱して
存在する全てのイブプロフエンの溶解を確実にし、得ら
れたイブプロフエンのメタノール溶液を40℃に冷却
し、粉砕イブプロフエン0.1gで種付けして結晶化を誘
発する。結晶化が進行しないので、混合物をさらに36
℃に冷却し、さらにイブプロフエン0.1gで再種付けす
る。混合物を36℃で30分間撹拌して結晶の成長を促
進し、ついで、2時間を要して0℃に冷却する。得られ
たスラリー混合物を0℃で2時間撹拌し、ついで、予め
冷却した粗い目のフイルター上で過する。得られたイ
ブプロフエン結晶固体物質の正味の重量は、168.9gで
あり、イブプロフエン33.39gが、まだ液中に残存し
ている。−10〜−15℃の温度に下げると回収量を増
大させることができる。
結晶イブプロフエンを窒素で一夜乾燥する。該結晶イブ
プロフエンは完全に乾燥しないので、さらに、真空オー
ブン中、60℃で2.5時間乾燥する。結晶フイルター・
ケーキは透明である。この結晶イブプロフエンの幾何容
積平均径(GVM)は、25μである。タツピング前の
この結晶イブプロフエンのかさ容積は112ml/60g
であり、タツピング後、該かさ容積は96ml/60gで
ある。また、この結晶イブプロフエンの79.2%が200
メツシユのふるい上に残り、6.2%が325メツシユのふる
い上に残る。この結晶イブプロフエンのサンプルについ
ての溶融溶媒和物テストは、溶媒(メタノール)がこの
結晶イブプロフエン中に何ら存在していないことを示し
ている。
実施例2 液洗浄によるメタノール結晶化 A.工業グレードのメタノール100ml中に、供給業者
から得たイブプロフエン原末218.71gを加える。混合物
を49℃に加熱する。ついで、全てのイブプロフエンを
溶解して溶液とする。得られたイブプロフエンのメタノ
ール溶液を40℃に冷却し、粉砕イブプロフエン0.1g
で種付けし、40℃で30分間撹拌する。得られた混合
物を40℃から0℃に2時間を要して冷却する。冷却が
進行するにつれて、結晶イブプロフエンが析出したスラ
リーが現われ、14℃では、撹拌できるが、0℃では、
撹拌しにくくなる。混合物を0℃で2時間撹拌する。
B.同じ溶解/再結晶化方法による別の実験において
は、供給業者から得たイブプロフエン原末218.71gをメ
タノール100mlに混合し、49℃に加温して溶解する。
得られた溶液を、前記のように40℃に冷却し、粉砕イ
ブプロフエン0.1gを種付けし、2.5時間を要して0℃に
冷却し、ついで、得られる結晶イブプロフエンのスラリ
ーを過する前に、0℃で2時間撹拌する。
AおよびBの2つの実験において、過後の正味の重量
は、A=185.29g;B=185.47gである。
バツチAの結晶イブプロフエンを真空オーブン中、60
℃で2時間乾燥する。バツチBの結晶イブプロフエン
は、窒素気流雰囲気下、一夜乾燥する。
2つのバツチの物理的、粒度特性を次に示す。
実施例3 イブプロフエンの、イソプロパノールおよびエタノール
からの結晶化 A.イソプロピルアルコール100mlに、供給業者から
得たイブプロフエン原末100gを加える。イブプロフ
エンは、得られる溶液が34℃で飽和するまで加える。
溶液を40℃で飽和させる。総イブプロフエン含量は1
40gである。溶液を45℃に加熱し、ついで、35℃
に冷却する。イブプロフエンのイソプロパノール溶液
に、粉砕イブプロフエン0.1gを38℃で種付けし、3
7℃で30分間撹拌し、37℃から0℃に2時間を要し
て冷却する。混合物を0℃で2時間撹拌し、過し、
液で1回洗浄する。
B.同様な実験において、供給業者から得たイブプロフ
エン原末160gをエタノール100mlに加える。溶液
を41℃で飽和させる。イブプロフエンを45℃に加温
する。ついで、この混合物を45℃に加熱し、38℃に
冷却し、粉砕イブプロフエン0.1gで種付けし、2時間
を要して0℃に冷却し、0℃で2時間撹拌し、過し、
前記のように液で1回洗浄する。
各実験からの結晶イブプロフエンの収量は、 フイルター・ケーキ:A.114.73g B.129.68g フラスコ中:1.5g 1.2g 母液中:23.52g 29.09g である。
バツチAは、真空オーブン中、60℃で1時間乾燥す
る。
バツチBは、流動する窒素気流雰囲気下、一夜乾燥す
る。
物理的特性をつぎに示す。
実施例4 実施例1の方法に従い、30kgサイズのパイロツト・プ
ラント実験を3回行ない、米国局方イブプロフエンをメ
タノールから再結晶させた。これらの実験でも実験室で
の実験と同様な結晶イブプロフエンが得られた。以下に
まとめたデータで、かさ容積、タツピング前後の粒度お
よび流動特性を、別の供給業者から得た結晶イブプロフ
エン物質と比較する。
最大の平均粒度を有する、前記第1の実験ロツトNO.1
を、粉末処方中に混合する。同様に、市販のイブプロフ
エンを同じ成分の別処方と混合する。両方の粉末混合物
を、同じ装填量で、所定時間圧縮する。得られた打錠圧
縮粉をイブプロフエンの米国局方溶解テストに付す。メ
タノール結晶化イブプロフエンの錠剤は標示用量の80
%が溶解する平均溶解時間が3分であり、一方、市販イ
ブプロフエンの錠剤は標示用量の80%が溶解する平均
溶解時間が8分である。
実施例5 室温でメタノール中、イブプロフエンの飽和溶液を得
る。この飽和溶液を入れた容器を、冷蔵庫(約4℃)に
72時間入れる。その間にイブプロフエンが晶出する。
ついで、イブプロフエン結晶を過によつて集める。
過したイブプロフエン結晶を25mmHgで、40℃にて2
4時間真空乾燥する。乾燥したイブプロフエン結晶を2
0メツシユのふるいに通し、結晶物質の大きな凝集物だ
けを分割する。該結晶の大きさおよび形は、実質的に乱
れていない。なぜならば、該結晶の大きさが、結晶粒子
の大きさを縮少させなくても、20メツシユのふるいを
通過させるに十分小さいからである。この物質の晶癖は
平均GVM(幾何容積平均)粒度18μの等径性であ
る。さらに、存在するデータの評価により、イブプロフ
エンの晶癖と結晶化溶媒のδHとの間に直接的関係が観
察される。この関係を検討する前に、用語について説明
する。
形態学的基準および測定 結晶物質の形状、晶癖あるいは形態は、空間における三
次元配列によつて規定され、無数の組合せで存在でき
る。晶癖におけるこの無数の組合せは、晶癖の記載にお
ける主観性の主な原因となる。しかし、全ての晶癖は第
7図に示すようなX−Y−Z格子上のベクトル点として
記載できる。したがつて、結晶物質の形態の記載には、
各軸の長さの記載を与えるべきである。三次元的な記載
は顕微鏡的には得られないので、晶癖記載の最も簡単な
システムには、XおよびZ軸の長さを与えることが包含
される。晶癖のこの長さの記載または定量化は、一般
に、アスペクト比と呼ばれている。このアスペクト比
は、結晶の幅に対する長さの比率として定義できる(第
8図)。この場合の長さは、結晶学的に最も長い軸を意
味し(Z軸)、一方、幅は、該長さ軸に対して角度90
°の軸(X軸)を想定した場合の寸法である。
メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプ
ロピルアルコールおよびヘキサンから晶出させたイブプ
ロフエンの各ロツトのアスペクト比を得るために、同一
の条件および拡大率で走査電子顕微鏡を用いる。これら
のロツトの平均アスペクト比を結晶化溶媒のδHに対し
てプロツトすると、直線関係が存在する。(第9図)。
【図面の簡単な説明】
第1図は、種々の溶媒系におけるイブプロフエンの溶解
度(g/100ml)を示すグラフ、第2図〜4図は、本
発明に従つてメタノール溶液から晶出させたイブプロフ
エン結晶の図面に代る顕微鏡写真、第5図は本発明に従
つてメタノール/水から晶出させたイブプロフエンの結
晶の図面に代る顕微鏡写真、第6図は市販の、ヘキサン
から晶出させたイブプロフエンの図面に代る顕微鏡写
真、第7図は、晶癖を定義するのに用いる寸法を示す説
明図、第8図は、本明細書で用いるアスペクト比の説明
図および第9図は、アスペクト比と、種々の溶媒系の水
素結合パラメーター(δH)との関係を示すグラフであ
る。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素結合パラメーター(δH)が8ヒルデ
    ブランド単位以上である溶媒中またはそれを少なくとも
    約10容量%含有する液体混合物中のイブプロフェン飽
    和溶液から結晶化させてなる、その晶癖が、実質的に等
    径性または六角形であって、18μより大きい平均粒度
    および幅に対する長さの結晶アスペクト比が4:1以下
    であるイブプロフェン結晶体。
  2. 【請求項2】該δH≧8溶媒が、炭素数1〜3のアルカ
    ノールである前記第(1)項のイブプロフェン結晶体。
  3. 【請求項3】該δH≧8溶媒がメタノールである前記第
    (2)項のイブプロフェン結晶体。
  4. 【請求項4】δH≧8液体溶媒を少なくとも約10容量
    %含有する液体溶媒中、約20〜60℃でイブプロフェ
    ン溶液を形成し、 該イブプロフェン/δH≧8溶媒溶液の温度を、必要に
    応じて飽和点以上に調整して含有するイブプロフェンを
    実質的に完全に溶解させ、 得られたイブプロフェンのδH≧8溶媒中溶液を、約
    0.5〜約3.0時間を要して0〜−20℃に冷却して
    イブプロフェンの該溶液からの結晶化および析出を行な
    い、 冷却したイブプロフェン/δH≧8溶媒混合物を、該混
    合物における固体/液体平衡を得るのに十分な時間撹拌
    し、ついで その晶癖が、実質的に等径性または六角形であって、1
    8μより大きい平均粒度および幅に対する長さの結晶ア
    スペクト比が4:1以下であるイブプロフェン結晶体を
    混合物の液体成分から分離させることを特徴とするイブ
    プロフェン結晶体の製法。
  5. 【請求項5】該δH≧8液体混合物中のイブプロフェン
    過飽和溶液に固体イブプロフェンを種付けして、つぎの
    冷却操作の間に結晶化を誘発させる前記第(4)項の製
    法。
  6. 【請求項6】該δH≧8溶媒成分が、メタノール、エタ
    ノール、イソプロパノールおよびそれらの混合物からな
    る群から選ばれる前記第(4)項の製法。
  7. 【請求項7】さらに、得られるイブプロフェン/δH≧
    8溶媒/液体混合物においてイブプロフェンの溶解度を
    減じさせるような液体を混合して、イブプロフェンの得
    られた混合物からの結晶化および析出を行なう工程を包
    含する前記第(5)項の製法。
  8. 【請求項8】該イブプロフェン/δH≧8液体に混合す
    る溶解度減少液体が、水、ヘキサン、ヘプタン、トルエ
    ン、酢酸エチル、エチレングリコール、プロピレングリ
    コール、グリセリンおよびそれらの混合物からなる群か
    ら選ばれる前記(7)項の製法。
  9. 【請求項9】該結晶化されるイブプロフェンを、δH≧
    8溶媒成分と、炭素数1〜3のアルカノールよりもより
    小さい極性およびより小さいイブプロフェンに対する水
    素結合能を有する非−δH≧8溶媒液体成分との液体溶
    媒混合物に含有させる前記第(4)項の製法。
  10. 【請求項10】該δH≧8溶媒液体成分が、炭素数1〜
    3のアルカノールである前記第(9)項の製法。
  11. 【請求項11】該結晶化されるイブプロフェンを、水を
    その溶媒液体混合物の90%まで含有させたδH≧8溶
    媒液体/水混合物に含有させる前記第(4)項の製法。
  12. 【請求項12】該δH≧8溶媒液体成分が炭素数1〜3
    のアルカノールである前記第(11)項の製法。
  13. 【請求項13】イブプロフェンを、エタノール中の水約
    10容量%からなる溶媒混合物から結晶化させる前記第
    (4)項の製法。
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