JPH06230527A - ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法

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JPH06230527A
JPH06230527A JP1894693A JP1894693A JPH06230527A JP H06230527 A JPH06230527 A JP H06230527A JP 1894693 A JP1894693 A JP 1894693A JP 1894693 A JP1894693 A JP 1894693A JP H06230527 A JPH06230527 A JP H06230527A
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JP
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liquid
water
solution
thiosulfate
fixing
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JP1894693A
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English (en)
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Eiichi Okutsu
栄一 奥津
Ichizo Totani
市三 戸谷
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】自動現像機を用いる処理方法に於いて、処理ス
タート時からランニング処理中も乾燥ムラの発生しない
処理方法を提供する。 【構成】処理スタート時の定着液新液中のチオ硫酸塩の
濃度が補充液として用いる定着液中のそれよりも小さい
ことを特徴とするハロゲン化銀感材の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料の処理方法に関するもので、詳しくは改良した定着液
によりランニングによる乾燥ムラの変動がない、ハロゲ
ン化銀写真感光材料の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常ハロゲン化銀写真感光材料は、露光
後、現像→定着→水洗を経て乾燥され処理を終了する。
近年処理の迅速化により自動現像機による連続処理が長
期にわたって試されており、たえず安定した品質を得る
ことが強く要求されている。一般に定着液は感光材料を
連続ランニング処理していくに従い、現像液が持ち込ま
れるためにpHが上昇する。その結果、定着液の新液時
(処理開始時)に得られた品質とランニング後の品質で
は異なる。つまり定着液の新液時ではpHが低く乾燥負
荷が少いために乾燥ムラが発生しやすいという欠点をも
っている。一方、定着液のランニング時ではpHが高く
乾燥負荷が大きく乾燥ムラは発生しにくいという特性を
持っている。従って定着液の新液時にアルカリ剤を添加
することによって新液時とランニング時のpHの変動を
少くして乾燥ムラの少い安定した品質を得ることは当業
界では古くから知られている。しかし一定のpH調節剤
を新液に添加すること及びあらかじめアルカリ剤を準備
することは簡易でない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、定着液に基づく感光材料の乾燥ムラの変化が新液か
らランニング液にかけて少なく、かつ簡易に達成できる
処理方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は種々検討の結
果、これらの目的が以下により達成されることを見出し
本発明を成すに至った。即ち、現像、定着、水洗、乾燥
の順に処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
に於いて、該定着液の新液のチオ硫酸塩濃度が補充液定
着液中のチオ硫酸塩濃度よりも小さいことを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法により達成され
た。以下、本発明を詳述する。本発明に用いる新液の定
着液のチオ硫酸塩濃度は補充液のそれよりも5%乃至5
0%小さい、より好ましくは10%乃至30%小さい。
新液の定着液中のチオ硫酸塩の濃度を定着液補充液中の
それより小さくする手段としては、濃厚定着液を水で希
釈して新液及び補充液用定着液を調製する際に水での希
釈率を変えるとか、同一希釈率で希釈して新液及び補充
液用定着液を調製した時、処理スタート時に、新液定着
液中に水を添加してもよい。
【0005】定着液はチオ硫酸塩を含む水溶液であり、
pH3.8以上、好ましくは4.2〜5.5を有する。
更に好ましくはpH4.65〜5.5である。定着液と
してはチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウムがあ
るが、チオ硫酸イオンとアンモニウムイオンとを必須成
分とするものであり、定着速度の点からチオ硫酸アンモ
ニウムが特に好ましい。定着剤の使用量は適宜変えるこ
とができ、一般には約0.1〜約6モル/リットルであ
る。
【0006】定着液には硬膜剤として作用する水溶性ア
ルミニウム塩を含んでもよく、それらには、例えば塩化
アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明ばんなどがあ
る。定着液には、酒石酸、クエン酸あるいはそれらの誘
導体を単独で、あるいは2種以上併用することができ
る。これらの化合物は定着液1リットルにつき0.00
5モル以上含むものが有効で、特に0.01モル/リッ
トル〜0.03モル/リットルが特に有効である。
【0007】具体的には、酒石酸、酒石酸カリウム、酒
石酸ナトリウム、酒石酸カリウムナトリウム、クエン
酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸
リチウム、クエン酸アンモニウムなどがある。定着液に
は所望により保恒剤(例えば、亜硫酸塩、重亜硫酸
塩)、pH緩衝剤(例えば、酢酸、硼酸)、pH調整剤
(例えば、硫酸)、硬水軟化能のあるキレート剤や特開
昭62−78551号記載の化合物を含むことができ
る。
【0008】定着液濃縮液が本発明の方法で自動現像機
に、感光材料が処理されるに従って、それを希釈する水
と共に補充される場合、定着液濃縮液は1剤で構成され
ることが最も好ましい。1剤として定着液濃縮液が安定
に存在しうるのはpH4.5以上であり、より好ましく
はpH4.65以上である。pH4.5未満では、特に
定着液が実際に使われるまでの期間長年放置された場合
にチオ硫酸塩が分解して最終的には硫化してしまうため
である。従ってpH4.5以上の範囲では亜硫酸ガスの
発生も少なく、作業環境上も良くなる。pHの上限はそ
れ程厳しくないが余り高pHで定着されると、以後水洗
されても膜pHが高くなって膜膨潤が大きくなり従って
乾燥負荷が大きくなるのでpH7まで位が限度である。
アルミニウム塩を使って硬膜する定着液ではアルミニウ
ム塩の析出沈澱防止pHは5.5までが限界である。
【0009】本発明は現像液または定着液のいずれかが
上記のような希釈水を必要としない(すなわち原液のま
まで補充する)いわゆる使用液であっても構わない。各
濃縮液の処理タンク液への供給量及び希釈水との混合割
合はそれぞれ濃縮液の組成に依存して種々変化させるこ
とができるが、一般に濃縮液対希釈水は1対0〜8の割
合である。
【0010】本発明においては感光材料は現像、定着し
た後、水洗又は安定化処理に施される。水洗又は安定化
処理は本分野で公知のあらゆる方法を適用することがで
き、本分野で公知の種々の添加剤を含有する水を水洗水
又は安定化液として用いることもできる。防黴手段を施
した水を水洗水又は安定化液に仕様することにより、感
光材料1m2当たり3リットル以下の補充量という節水処
理も可能となるのみならず、自動機設置の配管が不要と
なり更にストック槽の削減が可能となる。即ち現像液及
び定着液用の調液希釈水及び水洗水又は安定化液を共通
の一槽のストック槽から供給でき、自動現像機の一層の
コンパクト化が可能となる。
【0011】防黴手段を施した水を水洗水又は安定化液
に併用すると、水垢の発生等が有効に防止し得るため、
感光材料1m2当たり0〜3リットル、好ましくは0〜1
リットルの節水処理を行なうことができる。ここで、補
充量が0の場合とは、水洗槽中の水洗水が自然蒸発等に
より減少した分だけ適宜補充する以外は全く補充を行な
わない、即ち実質的に無補充のいわゆる「ため水」処理
方法を行なう場合をいう。
【0012】補充量を少なくする方法として、古くより
多段向流方式(例えば2段、3段など)が知られてい
る。この多段向流方式を本発明に適用すれば定着後の感
光材料はだんだんと清浄な方向、つまり定着液で汚れて
いない処理液の方に順次接触して処理されて行くので、
更に効率の良い水洗がなされる。これによれば、不安定
なチオ硫酸塩等が適度に除去され、変退色の可能性が一
層小さくなって、更に著しい安定化効果が得られる。水
洗水も従来に比べ、非常に少ない量ですむ。
【0013】本発明の方法において少量の水洗水で水洗
するときには特開昭62−32460号に記載のスクイ
ズローラー洗浄槽を設けることがより好ましい。更に水
洗又は安定化浴に防黴手段を施した水を処理に応じて補
充することによって生ずる水洗又は安定化浴からのオー
バーフロー液の一部又は全部は特開昭60−23513
3号に記載されているようにその前の処理工程である定
着能を有する処理液に利用することもできる。こうする
ことによって上記ストック水の節約ができ、しかも廃液
がより少なくなるためより好ましい。
【0014】防黴手段としては、特開昭60−2639
39号に記された紫外線照射法、同60−263940
号に記された磁場を用いる方法、同61−131632
号に記されたイオン交換樹脂を用いて純水にする方法、
特開昭62−115145号、同62−153952
号、同62−220951号、同62−209532号
に記載の防菌剤を用いる方法を用いることができる。
【0015】更には、L.B.West "Water Quality Criter
ia" Photo Sci & Eng. Vol.9、No.6(1965), M.W.Beach
"Microbiological Growths in Motion-Picture Process
ing" SMPTE Journal Vol.85(1976), R.O.Deegan,"Photo
Processing Wash Water Biocides" J.Imaging Tech. V
ol.10, No.6(1984)及び特開昭57−8542号、同5
7−58143号、同58−105145号、同57−
132146号、同58−18631号、同57−97
530号、同57−157244号などに記載されてい
る防菌剤、防バイ剤、界面活性剤などを併用することも
できる。
【0016】更に、水洗浴には、R.T.Kreiman 著 J.Ima
ge, Tech 10, (6)242(1984) に記載されたイソチアゾリ
ン系化合物、RESEARCH DISCLOSURE 第205巻、Item2
0526(1981年、5月号)に記載されたイソチア
ゾリン系化合物、同第228巻、Item22845(19
83年、4月号)に記載されたイソチアゾリン系化合
物、特願昭61−51396号に記載された化合物、な
どを防菌剤(Microbiocide) として併用することもでき
る。
【0017】更に防ばい剤の具体例としては、フェノー
ル、4−クロロフェノール、ペンタクロロフェノール、
クレゾール、o−フェニルフェノール、クロロフエン、
ジクロロフエン、ホルムアルデヒド、グルタールアルデ
ヒド、クロルアセトアミド、p−ヒドロキシ安息香酸エ
ステル、2−(4−チアゾリル)−ベンゾイミダゾー
ル、ベンゾイソチアゾリン−3−オン、ドデシル−ベン
ジル−ジメチルアンモニウム−クロライド、N−(フル
オロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、2,4,
4′−トリクロロ−2′−ハイドロオキシジフェニルエ
ーテルなどがある。
【0018】その他、「防菌防黴の化学」堀口博著、三
共出版(昭和57)、「防菌防黴技術ハンドフック」日
本防菌防黴学会・技報堂(昭和61)に記載されている
ような化学物を含んでもよい。防黴手段を施して水スト
ック槽に保存された水は前記現像液定着液などの処理液
原液の希釈水としても水洗水としても共用されるのがス
ペースが小さくてすむ点で好ましい。しかし防黴手段を
施した調液希釈水と水洗水(又は安定化液)とを分けて
別槽にそれぞれ保管することもできるし、どちらか一方
だけを水道から直接とってもよい。
【0019】別槽に分けて保管したときは、本発明の如
き防黴手段を施した上に、水洗水(又は安定浴)には種
々の添加剤を含有させることができる。例えば、アルミ
ニウムとのキレート安定度 logK 値が、10以上のキレ
ート化合物を含有させてもよい。これらは、定着液中に
硬膜剤としてアルミニウム化合物を含む場合、水洗水中
での白沈を防止するのに有効である。
【0020】キレート剤の具体例としては、エチレンジ
アミン四酢酸(logK=16.1、以下同じ)、シクロヘ
キサンジアミン四酢酸(17.6)、ジアミノプロパノ
ール四酢酸(13.8)、ジエチレントリアミン五酢酸
(18.4)、トリエチレンテトラミン六酢酸(19.
7)等及びこれらのナトリウム塩、カリウム塩、アンモ
ニウム塩があり、その添加量は好ましくは0.01〜1
0g/リットル、より好ましくは0.1〜5g/リット
ルである。
【0021】また特開昭58−434542号、同58
−114035号及び同61−83534号公報に記載
の如き銀画像安定化剤を水洗水に含有させることもでき
る。更に本発明の水洗水中には、水滴むらを防止する目
的で、各種の界面活性剤を添加することができる。界面
活性剤としては、陽イオン型、陰イオン型、非イオン型
および両イオン型のいずれを用いてもよい。界面活性剤
の具体例としてはたとえば工学図書(株)発行の「界面
活性剤ハンドブック」に記載されている化合物などがあ
る。
【0022】上記安定化浴中には画像を安定化する目的
で各種化合物が添加される。例えば膜pHを調整する
(例えばpH3〜8)ための各種の緩衝剤(例えばホウ
酸塩、メタホウ酸塩、ホウ砂、リン酸塩、炭酸塩、水酸
化カリ、水酸化ナトリウム、アンモニア水、モノカルボ
ン酸、ジカルボン酸、ポリカルボン酸などを組み合わせ
て仕様)やホルマリンなどのアルデヒドを代表例として
挙げることができる。その他、キレート剤、殺菌剤(チ
アゾール系、イソチアゾール系、ハロゲン化フェノー
ル、スルファニルアミド、ベンゾトリアゾールなど)、
界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤などの各種添加剤を使
用してもよく、同一もしくは異種の目的の化合物を二種
以上併用しても良い。
【0023】また、処理機の膜pH調整剤として塩化ア
ンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、リ
ン酸アンモニウム、亜硫酸アンモニウム、チオ硫酸アン
モニウム等の各種アンモニウム塩を添加するのが画像保
存性を良化するために好ましい。本発明で用いる現像処
理装置(自動現像機)には特開昭63−163456
号、特開平3−25436号に記載の如き増感色素を吸
着する物質としてイオン交換基を持たない多孔性の有機
合成樹脂を用いることが好ましく、補充液、特に定着液
の補充液量を減少することができる。
【0024】本発明において用いられるイオン交換基を
持たない多孔性の有機合成樹脂(以下、単に多孔樹脂と
いう)とは、 1)平均細孔径が500nm以下のマクロポアーを有し、 2)四級アミン基、カルボキシ基、スルホン酸基のよう
な、それ自身が正と負のイオンに隔離するような官能基
を持たない、 有機合成樹脂を示す。その比表面積は0.1m2/g以上
が好ましく、500〜1000m2/gがより好ましい。
【0025】この多孔樹脂は具体的には、 1)スチレン−ジビニルベンゼン共重合体 2)クロロメチルスチレン−ジビニルベンゼン共重合体 3)メトキシメチロール−ジビニルベンゼン共重合体 4)エチレン−ジビニルベンゼン共重合体 メチルメタクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 5)メチルメタクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 6)メチルアクリレート−ジビニルベンゼン共重合体 多孔樹脂の合成法は、北條舒正著「キレート樹脂、イオ
ン交換樹脂」第2章(127頁以降)に記載されている
ように線状重合物添加法、沈澱剤添加法などが知られて
いるが、これに限定されずどのような方法で合成しても
よい。
【0026】また上記多孔樹脂の一部は市販されてお
り、目的用途に応じて容易に入手することができる。本
発明においては、前記現像、定着、水洗、及び乾燥の全
処理工程時間を40秒以下にすることができ、前記した
感光材料と現像液を用いることにより、このような迅速
処理においても優れた写真特性を得ることができる。
【0027】次に本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれを限定されない。
【0028】
【実施例】
実施例1 平板状粒子の調製 水1リットル中に臭化カリウム6g、ゼラチン7gを添
加し55℃に保った容器中へ攪拌しながら硝酸銀水溶液
37cc(硝酸銀4.00g)と臭化カリウム5.9gを
含む水溶液38ccをダブルジェット法により37秒間で
添加した。つぎにゼラチン18.6gを添加した後70
℃に昇温して硝酸銀水溶液89cc(硝酸銀9.8g)を
22分間かけて添加した。ここで25%のアンモニア水
溶液7ccを添加し、そのままの温度で10分間物理熟成
したのち100%酢酸溶液を6.5cc添加した。引き続
いて硝酸銀153gの水溶液と臭化カリウムの水溶液を
pAg8.5に保ちながらコントロールダブルジェット
法で35分かけて添加した。次に硝酸銀水溶液を用いて
pBr2.8に調整した後2Nのチオシアン酸カリウム
溶液を添加した(但しイオンクロマトグラフィーで第1
表になるようコントロールした)。5分間そのままの温
度で物理熟成したのち35℃に温度を下げた。平均投影
面積直径1.10μm、厚み0.165μm、直径の変
動係数18.5%の単分散純臭化銀平板粒子を得た。こ
の後、沈降剤−1を用いた沈降法により可溶性塩類を除
去した。再び40℃に昇温してゼラチン30gとフェノ
キシエタノール2.35gおよび増粘剤としてポリスチ
レンスルホン酸ナトリウム0.8gを添加し、苛性ソー
ダと硝酸銀溶液でpH5.90、pAg8.25に調整
した。
【0029】
【化1】
【0030】この乳剤を攪拌しながら56℃に保った状
態で化学増粘剤を施した。但しAgI微粒子を化学増感
前と途中にそれぞれ0.05%分添加した。まず二酸化
チオ尿素0.043mgを添加し22分間そのまま保持し
て還元増感を施した。つぎに4−ヒドロキシ−6−メチ
ル−1,3,3a,7−テトラザインデン20mgと増感
色素
【0031】
【化2】
【0032】を400mgを添加した。さらに塩化カルシ
ウム0.83gを添加した。引き続き増感剤として、ジ
フェニル(ペンタフロロフェニル)ホスフィンセレニド
と塩化金酸2.6mgおよびチオシアン酸カリウム90mg
を添加し40分後に35℃に冷却した。こうして平板状
粒子T−1を調製完了した。
【0033】塗布試料の調製 T−1のハロゲン化銀1モルあたり下記の薬品を添加し
て塗布液とした塗布試料を作製した。 ・ゼラチン(乳剤中のGelも含め) 65.6g ・トリメチロールプロパン 9g ・デキストラン(平均分子量3.9万) 18.5g ・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(平均分子量60万) 1.8g ・硬膜剤 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン
【0034】
【化3】
【0035】表面保護層は各成分が下記の塗布量となる
ように調製準備した。 表面保護層の内容 塗布量 ・ゼラチン 0.85g/m2 ・ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量3万) MTと含水量を変 えるための調節 ・4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラ ザインデン 0.015
【0036】
【化4】
【0037】 ・ポリメチルメタクリレート(平均粒径3.7μm) 0.087 ・プロキセル(NaOHでpH7.4に調整) 0.0005
【0038】支持体の調製 (1)下塗層染料D−1の調製 下記の染料を特開昭63−197943号に記載の方法
でボールミル処理した。
【0039】
【化5】
【0040】水434mlおよび Triton X−200界面
活性剤(TX−200)の6.7%水溶液791mlとを
2リットルのボールミルに入れた。染料20gをこの溶
液に添加した。酸化ジルコニウム(ZrO)のビーズ4
00ml(2mm径)を添加し内容物を4日間粉砕した。こ
の後、12.5%ゼラチン160gを添加した。脱泡し
たのち、濾過によりZrOビーズを除去した。得られた
染料分散物を観察したところ、粉砕された染料の粒径は
直径0.05〜1.15μmにかけての広い分野を有し
ていて、平均粒径は0.37μmであった。さらに、遠
心分離操作をおこなうことで0.9μm以上の大きさの
染料粒子を除去した。こうして染料分散物D−1を得
た。 (2)支持体の調製 二軸延伸された厚さ183μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上にコロナ放電処理をおこない、下記の
組成より成る第1下塗液を塗布量が5.1cc/m2となる
ようにワイヤーバーコーターにより塗布し、175℃に
て1分間乾燥した。次に反対面にも同様にして第1下塗
層を設けた。使用したポリエチレンテレフタレートには
下記構造の染料が0.04wt%含有されているものを
用いた。
【0041】
【化6】
【0042】 ブタジエン−スチレン共重合体ラテックス溶液 (固型分40%ブタジエン/スチレン重量比=31/69) 79cc
【0043】
【化7】
【0044】 2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩 4%溶液 20.5cc 蒸留水 900.5cc 上記の両面の第1下塗層上に下記の組成からなる第2の
下塗層を塗布量が下記に記載の量となるように片側ず
つ、両面にワイヤー・バーコーター方式により150℃
で塗布・乾燥した。 ・ゼラチン 160mg/m2 ・染料分散物D−1(染料固型分として26mg/m2
【0045】
【化8】
【0046】 ・マット剤 平均粒径2.5μmのポリメチルメタクリレート 2.5mg/m2 写真材料の調製 準備した支持体上に先の乳剤層と表面保護層を同時押し
出し法により両面に塗布した。片面当りの塗布銀量は
1.75g/m2とした。
【0047】〔自動現像機処理〕自動現像機は富士写真
フイルム(株)製の「富士XレイプロセサーCEPRO
S−M〕を駆動軸を改造して全処理時間が30秒になる
ようにした。乾燥吹出温度は55℃に設定した。
【0048】
【表1】
【0049】 現像液 PartA 水酸化カリウム 18.0g 亜硫酸カリウム 75.0g 炭酸ナトリウム 30.0g ホウ酸 5.0g ジエチレングリコール 10.0g ジエチレントリアミン五酢酸 2.0g 1−(N,Nジエチルアミノ)エチル−5−メルカプト テトラゾール 0.1g ハイドロキノン 27.0g 4−ヒドロキシメチル−4−メチル−1−フェニル−3− ピラゾリドン 2.0g 水を加えて 300ml
【0050】 PartB トリエチレングリコール 45.0g 3・3′−ジチオビスヒドロ桂皮酸 0.2g 氷酢酸 5.0g 5・ニトロインダゾール 0.3g 1−フェニル−3−ピラゾリドン 3.5g 水を加えて 60ml
【0051】 PartC グルタールアルデヒド(50%) 10.0g 臭化カリウム 1.0g メタ重亜硫酸カリウム 10.0g 水を加えて 50ml PartA300mlとPartB60mlとPartC5
0mlに水を加えて1リットルとしてpH10.50に合
わせる。
【0052】 定着液 チオ硫酸アンモニウム(70wt/vol%) 200ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水塩 0.03g 亜硫酸ナトリウム 15.0g ホウ酸 4.0g 1−(N,N−ジメチルアミノ)−エチル−5− メルカプトテトラゾール 1.0g 酒石酸 3.0g 水酸化ナトリウム 15.0g 硫酸(36N) 3.9g 硫酸アルミニウム 10.0g 水を加えて 1リットル(pH4.60に合わせる)
【0053】比較実験(I)として現像液及び定着液を
前記の処方通り各30リットル調液しスタート時に14
リットルをそれぞれ現像タンク、定着液タンクに入れ、
残りの16リットルをそれぞれ補充液としてフィルム1
m2当り320mlの割合で補充し合計50m2のフィルムを
処理した。一方、本発明の実験(II)としてスタート時
の定着液(新液)にはさらに15%の水を加えて希釈し
たものを用いそれ以外は比較実験(I)と同じことをし
た。さらに比較実験(III)としてスタート時の定着液に
カセイソーダを加えpH=4.75にしたものを用いそ
れ以外は比較実験(I)と同じことをした。
【0054】乾燥ムラの評価 曝光したフィルムを処理後反射光で目視した時、表面の
膜の光沢がピッチ状に周期的に観察されるものがあり、
次の5段階で評価した。5:光沢のピッチ状の周期的な
ムラが全く観察されないもの。4:極わずかムラが観察
されるが実用上許容できるもの。3:ムラが発生し好ま
しくないムラが発生しているもの。2:かなりムラが発
生しているもの。1:激しいムラが発生しているもの。
得られた結果を表1に示す。表1の結果が示すように本
発明の実験(II)によればスタート時も50m2、処理時
もいずれも乾燥ムラの許容できるものが得られる。一
方、比較実験(I)の方法ではスタート時の乾燥ムラが
悪い。比較実験(III) は本発明の実験(II)と同等の結
果は得られるが、カセイソーダという個別の薬品を用意
しなければならないため簡易ではない。本発明の実験
(II)のように単純にスタート時15%の水を加えるこ
とによって良好な結果を得ることができた。尚、本実施
例の中で富士医療用X−レイフィルム、スーパーHR−
S、スーパーHR−A、スーパーHR−C、スーパーH
R−L、スーパーHR−H、MI−NP、MI−NC富
士画像記録用フィルムLI−FM、LI−HMで現像処
理を行い本実施例と同様の結果が得られたことを記して
おく。
【0055】(本発明の好ましい実施態様) 1.ハロゲン化銀粒子が平板状ハロゲン化銀粒子であ
り、その平均アスペクト比が3〜10である請求項1の
処理方法。 2.写真感光材料が支持体の両側に各々少なくとも1層
のハロゲン化銀乳剤層を有する請求項1の処理方法。 3.写真感光材料両側に塗布された銀量が1m2当り3.
5g以下である上記2の処理方法。 4.膨潤率が180〜230%である請求項1の処理方
法。 5.表面保護層に平均分子量5万以下のデキストランを
用いる請求項1の処理方法。 6.全処理時間(Dry to Dry) 20秒〜100秒である
請求項1の処理方法。 7.自動現像処理装置にケミカルミキサーを内蔵する
際、現像液と定着液のカートリッジが同時に使い終わる
機構の自動現像処理装置であることを特徴とする請求項
1の現像処理方法。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像、定着、水洗、乾燥の順に処理され
    るハロゲン化銀写真感光材料の自動現像機の処理方法に
    於いて、該定着液の新液のチオ硫酸塩濃度が補充液のチ
    オ硫酸塩濃度よりも小さいことを特徴とする、ハロゲン
    化銀写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 乾燥時間が15秒以下であることを特徴
    とする請求項1のハロゲン化銀写真感光材料の処理方
    法。
  3. 【請求項3】 自動現像処理装置の乾燥部に感光材料が
    接触するローラー部分の加熱手段が70℃以上であるこ
    とを特徴とする請求項1のハロゲン化銀写真感光材料の
    処理方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0851286A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Method of processing light-sensitive silver halide photographic materials

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EP0851286A1 (en) * 1996-12-30 1998-07-01 Agfa-Gevaert N.V. Method of processing light-sensitive silver halide photographic materials

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