JPH06228601A - アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料 - Google Patents

アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料

Info

Publication number
JPH06228601A
JPH06228601A JP50A JP4051793A JPH06228601A JP H06228601 A JPH06228601 A JP H06228601A JP 50 A JP50 A JP 50A JP 4051793 A JP4051793 A JP 4051793A JP H06228601 A JPH06228601 A JP H06228601A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
alloy
aluminum
alumina
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP50A
Other languages
English (en)
Inventor
Shunsuke Suzuki
俊輔 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
Original Assignee
NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NDC Co Ltd, Nippon Dia Clevite Co Ltd filed Critical NDC Co Ltd
Priority to JP50A priority Critical patent/JPH06228601A/ja
Publication of JPH06228601A publication Critical patent/JPH06228601A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Powder Metallurgy (AREA)

Abstract

(57)【要約】 [目的] 表面を改質したアルミニウム若しくはその合
金の粉粒体材料の提供。 [構成] アルミニウム若しくはその合金の粉粒体の表
面にアルミニウムのウィスカ−を生成させた材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルミニウム若しくはそ
の合金の粉粒体材料に係り、詳しくは、アルミニウム若
しくはその合金の粉粒体の高比表面積の特性を維持しな
がら高いガス吸着性能等の特性を有するように表面を改
質したアルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料に係
る。なお、以下に示すアルミニウム若しくはその合金の
粉粒体とは球状のみをさすのではなく、広く粉粒体の形
状のものすべてを含み、例えば破砕粉、アトマイズ粉、
溶融法で製造される短繊維粉があげられる。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム若しくはその合金の粉粒体
の用途としては例えば塗料、顔料或いは粉末を焼結した
各種の機能性材料等に利用することが知られている。し
かし、従来のアルミニウム若しくはその合金は高比表面
積を有するが、この高比表面積を維持しながら更に新規
な機能を有するアルミニウム若しくはその合金の出現が
望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決することを目的とし、具体的には、アルミニウム若し
くはその合金の粉粒体の特性を維持しながら、新規な機
能を具えたアルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料
を提案することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明はアル
ミニウム若しくはその合金より成る粉粒体の表面にアル
ミニウムのウィスカ−を生成させて成ることを特徴とす
る。
【0005】以下、本発明の手段たる構成ならびにその
作用について説明する。
【0006】本発明者等はアルミニウム若しくはその合
金の粉粒体材料の表面状態について調査研究を行なった
ところ、表面に酸化物層を生成させ、その生成物がウィ
スカ−状に伸びたミクロな生成物であることに着目し、
新規な各種機能と粉粒体自体の特性とを組み合せてアル
ミニウム若しくはその合金の粉粒体の新規な機能を見い
出すようにしたものである。
【0007】すなわち、本発明はアルミニウム(Al)
若しくはその合金の粉粒体の表面にウィスカ−状のアル
ミナ(Al23)を群生し、生成せしめその比表面積が
0.5〜50m2/gを有するようにしたものである。
このアルミナウィスカ−の生成は一般的に知られている
水中煮沸、水蒸気処理し、その後100℃程度の加熱に
よって水分、H2O基を一部除去することによってアル
ミニウム若しくはその合金表面層をアルミナ水和物若し
くは酸化物として表面を改質させる事によって得られ
る。
【0008】アルミニウム若しくはその合金の粉粒体の
組成は、純アルミニウム又は鉄(Fe)、コバルト(C
o)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、銅(C
u)、亜鉛(Zn)、シリコン(Si)等の1種以上を
数%含有する合金であってもAl23の結晶の成長を妨
げないが、例えば処理水中のFeイオン、Mnイオン、
ClイオンはAl23結晶成長の発達を阻害する。
【0009】アルミナウィスカ−の形態はアルミニウム
粉末中に含まれる成分元素によって異なる。本発明者等
の実験によると純アルミニウムやアルミニウムに2%の
銅を含む合金粉末の場合は細く伸びたヒげ状晶となり、
Al−Cu系合金の方が長く生長したアルミナウィスカ
−が得られ、アスベスト比(長さ/外径)が大である。
又、アルミニウムに1%のマンガン、1%シリコンを含
む粉末の場合、そのアルミナウィスカ−の形態は笹の葉
状の結晶が得られる。このように添加成分元素によって
アルミナウィスカ−の形態は変化する。アルミナウィス
カ−の大きさを走査型電子顕微鏡写真で調査した結果を
一例をあげると幅が0.01μm、長さ0.1μm程度
のものである。
【0010】このようにミクロなアルミナウィスカ−が
アルミニウム粒子の表面に群生し、生成させることによ
って5〜50m2/gの比表面積を有するようになる
が、この事は種々の実験を重ねた結果、次のような効果
が得られることを確認した。 高い保水性能 ガス成分の吸着性能 高い熱伝達性能 高い固体分散性能 高い酸素/アルミ反応性 アルミナウィスカ−からの電磁波放射能
【0011】以下、これらの実施例を示し本発明を具体
的に詳述する。
【0012】実施例1.比較例1. 平均粒径100μmのアルミニウム(Al)粉末200
gを蒸留水1Lと共にビ−カ−内に投入し、100℃×
2時間の煮沸処理を行なった後、Al粉をとり出し、室
温乾燥のうち、150℃×1時間の加熱処理を行ない、
アルミナウィスカ−を伴うAl粉を得た。
【0013】別に準備した100ccのビ−カ−の中に
同一の無処理Al粉20gを200メッシュステンレス
鋼網に包み投入し、1分間の完全浸漬後ひき上げ、重量
測定した。
【0014】一方、同様にアルミナウィスカ−を伴うA
l粉20gを水中浸漬し、重量測定したものとではそれ
ぞれ無処理Al粉側が水を吸水し22.53gであった
のに対し、29.65gとアルミナウィスカ−を伴うA
l粉が大きな吸水性を示し、無処理Alの131.6%
となった。
【0015】このことは4.2ジュ−ル/g℃という高
い比熱である水を保水したAl粉はみかけ上保温性が大
となる。すなわち、一種の保温剤としての応用が理論的
に可能である。
【0016】実施例2.比較例2. 平均粒径200μmのAl−1.5%Mn−1%Si合
金粉末を蒸留水1Lと共にステンレス製容器内に投入し
100℃×2時間の煮沸処理を行なったのち、常温乾燥
及び180℃×1時間の加熱処理をした。これを走査型
電子顕微鏡写真(50,000倍)で観察した結果は図
1に示すように笹葉状のアルミナウィスカ−であった。
【0017】このアルミナウィスカ−を伴うアルミニウ
ム粉を1Lの三角フラスコ内に100g投入し、このフ
ラスコ内にアンモニアガスを導入し、内部の濃度を15
0ppmとなるようにした。次いで、上方からコック付
き蓋で密封し、放置時間とアンモニアガス濃度との関係
を測定した。その結果を表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】この結果によると、高いガス吸収能を示し
た。また、カルキ臭の強い水道水200cc中に実施例
2で処理したアルミニウム粉を5g添加した結果、カル
キ臭は全く消失した。
【0020】一方、実施例2で処理したアルミニウム粉
を添加しない状態ではオルソトリジン酸塩を2滴投入し
たところ黄色反応、すなわち、遊離塩素反応を示した
が、アルミニウム粉添加後は無色で反応は示さなかっ
た。
【0021】実施例3.実施例1で得たAl粉及び実施
例2で得たAl粉をN2吸着法(BED法)でg当りよ
く表面積を測定したその結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】また、実施例1の純Al粉を用い、煮沸温
度、加熱乾燥温度を変化させると、比表面積は0.2〜
2m2/g、実施例2で用いたAl−Mn−Si合金粉
では5〜50m2/gの高比表面積となるがバラツキも
また多い。なお、加熱乾燥濃度はAlの融点660℃以
下であることは自明ではあるが、概ね300℃以下10
0℃以上がアルミナウィスカ−の発達上好ましい。
【0024】実施例4.比較例3. 純水中にNaOH添加しpH8.9の弱アルカリ水と
し、これに粒径100μmの純Alを投入、50℃×3
0分煮沸した。これを120℃で乾燥しアルミナウィス
カ−をしまうAl粉を得た。このAl粉を50gシャ−
レ−に採取し、PTFE樹脂を混練した。混練は、通常
の同一粒径Al粉に比べ極めて均一分散性に富む。これ
は表面アルミナ層による粉末同志の凝集性が緩和される
作用と、ウィスカ−によるマトリックスPTFEへのア
ンカリング効果の影響と推定する。このAl粉を伴うP
TFEを鋼板に平滑に塗布し非酸化性雰囲気270℃で
焼成した。
【0025】上記の複合材料はPTFE樹脂の摺動性と
アルミナウィスカ−の耐摩耗性を期待したものである
が、熱伝達実験用素材に供した。鋼板厚1mm、Al粉
とPTFEとの体積比率2:8の複合コ−ティング層厚
1.0mmの合計2mm厚とし、鋼板面より、標準熱源
を接し反対面の温度カ−ブを測定した。
【0026】一定の温度に達してから、表面コ−ティン
グ層の温度カ−ブをとったもので比較材の無処理Al粉
による複合コ−ティング材との比較を図2に示す。比較
材の温度カ−ブに対して、アルミナウィスカ−Al粉混
合例が、鋼板を加熱してからコ−ティング層に伝わる熱
の伝達速度も早く、温度上昇カ−ブも勾配が大である。
このことはアルミナによる断熱律則ではなく、むしろア
ルミナウィスカ−の高表面積による熱伝熱の方が支配要
因となっていることを示す。
【0027】実施例5.リノ−ル酸油500cc中にア
ルミナウィスカ−を伴うAl粉20gを添加し、200
℃×10H加熱保持した例では油の酸価は無添加が3
3、添加油では12と酸価が増大せず、油中への酸化度
が進まない。これは雰囲気のO2、O2 -等が不飽和脂肪
酸(油)への酸化反応が抑制されることであり、アルミ
ナウィスカ−と上記O2、O2 -との反応によりこの影響
を除去することに他ならない。即ち、表面Al23層を
経由して基地のAl中へのOイオン移動によるものと推
定され、本アルミナウィスカ−を伴うAl粉は酸素との
高い選択反応性を有する。
【0028】実施例6.各種の植物栽培土壌に本アルミ
ナウィスカ−を散布した例では、植物の成長の促進や劣
化が相対的に抑制されている。この作用のメカニズムは
不明ではあるが、種々の農作分野の文献によると、アル
ミナセラミックスのもつ電磁波の影響を推定されてい
る。Al23セラミックスは1μ〜数mmの波長をもつ
遠赤外線を放射することが知られている。本発明のアル
ミナウィスカ−を伴うAl粉末は比表面積0.5〜50
2/gの大きな表面積をもつため、必然的にこれら電
磁波放射効率も多大となる。
【0029】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明はア
ルミニウム若しくはその合金より成る粉粒体の表面にア
ルミニウムのウィスカ−を生成させて成ることを特徴と
する。
【0030】本発明によれば、アルミニウム若しくはそ
の合金の粉粒体材料の表面にウィスカ−を形成するよう
にしたため、高比表面積を維持しながら各種の機能を有
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミナウィスカ−の一例を示す電子
顕微鏡写真の模式図である。
【図2】本発明の実施例と比較例の経過時間と温度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 アルミニウム粉粒体 2 ウィスカ−

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム若しくはその合金より成る
    粉粒体の表面にアルミニウムのウィスカ−を生成させて
    成ることを特徴とするアルミニウム若しくはその合金の
    粉粒体材料。
JP50A 1993-02-04 1993-02-04 アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料 Pending JPH06228601A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50A JPH06228601A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50A JPH06228601A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06228601A true JPH06228601A (ja) 1994-08-16

Family

ID=12582712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50A Pending JPH06228601A (ja) 1993-02-04 1993-02-04 アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06228601A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107414072A (zh) * 2017-07-03 2017-12-01 湖南宁乡吉唯信金属粉体有限公司 一种氧化铝包覆铝粉的制备方法
WO2022209604A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 株式会社巴川製紙所 アルミニウム繊維構造体およびアルミニウム複合材

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107414072A (zh) * 2017-07-03 2017-12-01 湖南宁乡吉唯信金属粉体有限公司 一种氧化铝包覆铝粉的制备方法
WO2022209604A1 (ja) * 2021-03-30 2022-10-06 株式会社巴川製紙所 アルミニウム繊維構造体およびアルミニウム複合材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2615140B2 (ja) 超微粒子状金属を含有する多孔性炭素物の製造方法
JPH0329010B2 (ja)
CN110841594A (zh) 一种生物炭负载热活化含铁矿物复合材料的制备和应用
KR830007874A (ko) 분산 강화 구리 합금
JP2011202208A (ja) 金属微粒子・金属酸化物微粒子の製造方法、金属微粒子・金属酸化物微粒子、並びに金属含有ペーストおよび金属膜・金属酸化物膜
JPH0154287B2 (ja)
WO2000051767A1 (fr) Poudre de metal poreux et procede de production
CN111836915A (zh) 溅射靶用Fe-Pt-氧化物-BN系烧结体
JPH06228601A (ja) アルミニウム若しくはその合金の粉粒体材料
Shukla et al. Liquid-assisted pulsed laser ablation synthesized titanium ferrite nanoparticles: Structural, optical and magnetic properties
JP4811658B2 (ja) 被覆金属微粒子およびその製造方法、
JPH11264001A (ja) フレーク銅粉及びその製造方法
JP2011089156A (ja) 金属微細粒子およびその製造方法
JPS6017431B2 (ja) 超微粒銀シリカ複合粉体の製造法
RU2207320C1 (ru) Способ получения высокодисперсного карбида вольфрама или смеси карбида вольфрама и кобальта
Thuyet-Nguyen et al. Phase Structure and Magnetic Properties of Intermetallic Cu-Ni Alloy Nanopowders Synthesized by the Electrical Explosion of Wire
JPS6067603A (ja) 金属超微粉の処理方法
JP5136904B2 (ja) ニッケル粉の製造方法
JPH0525812B2 (ja)
JP2735936B2 (ja) 焼結性に優れた分散強化Ni合金粉末およびその製造方法
JP3505133B2 (ja) 表面導電性オキシ水酸化ニッケルおよびその製造方法
JP5512487B2 (ja) 金微粒子の製造方法
JP2790598B2 (ja) 水素吸蔵合金部材の製造方法
JPH02175806A (ja) 磁気記録用金属磁性粉末の製造方法
JPS585241B2 (ja) 金属鉄又は鉄を主成分とする合金磁性粉末の製造法