JPH06228385A - ポリプロピレン組成物 - Google Patents
ポリプロピレン組成物Info
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- JPH06228385A JPH06228385A JP4054493A JP4054493A JPH06228385A JP H06228385 A JPH06228385 A JP H06228385A JP 4054493 A JP4054493 A JP 4054493A JP 4054493 A JP4054493 A JP 4054493A JP H06228385 A JPH06228385 A JP H06228385A
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- ethylene
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (a)エチレン含量3.0 〜7.0 重量%のプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体50〜85重量%
と、(b)エチレン含量0.1 〜1.0 重量%のプロピレン
−エチレンランダム共重合体50〜15重量%と、前記
(a)と(b)の合計100重量部に対して(c)下記
一般式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基またはハロゲン原子
を表わし、mおよびnは0〜5の整数を表わす。)で示
されるソルビトール系化合物0.05〜0.4 重量部とを含有
することを特徴とするポリプロピレン組成物。 【効果】 透明性、衝撃強度および剛性の物性バランス
に優れ、医療品、雑貨などの分野に利用される。
ピレン−エチレンランダム共重合体50〜85重量%
と、(b)エチレン含量0.1 〜1.0 重量%のプロピレン
−エチレンランダム共重合体50〜15重量%と、前記
(a)と(b)の合計100重量部に対して(c)下記
一般式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基またはハロゲン原子
を表わし、mおよびnは0〜5の整数を表わす。)で示
されるソルビトール系化合物0.05〜0.4 重量部とを含有
することを特徴とするポリプロピレン組成物。 【効果】 透明性、衝撃強度および剛性の物性バランス
に優れ、医療品、雑貨などの分野に利用される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性、耐衝撃性およ
び剛性の物性バランスに優れたポリプロピレン組成物に
関する。
び剛性の物性バランスに優れたポリプロピレン組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】ポリプロピレン樹脂は、
軽量で成形性に優れ、剛性、耐熱性などの機械的特性に
も優れているので各種の用途に広く利用されているが、
結晶性が高いために透明性が悪く、また耐衝撃性に乏し
いためにその利用分野が制限されている。プロピレンに
少量のエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オ
レフィン類をランダム共重合させるとプロピレン単独重
合体に比べて透明性や衝撃強度が改善されるため、この
プロピレン共重合体を主要成分とする組成物の成形品が
日用雑貨品の分野などを中心に広く使用されており、現
在国内で製造されているポリプロピレン樹脂としてはこ
のポリプロピレン共重合体がかなりの割合を占めるに至
っている。しかしながら、プロピレン−α−オレフィン
共重合体は、プロピレン単独重合体に比較すると剛性が
かなり劣るという欠点がある。
軽量で成形性に優れ、剛性、耐熱性などの機械的特性に
も優れているので各種の用途に広く利用されているが、
結晶性が高いために透明性が悪く、また耐衝撃性に乏し
いためにその利用分野が制限されている。プロピレンに
少量のエチレン、ブテン−1、ヘキセン−1等のα−オ
レフィン類をランダム共重合させるとプロピレン単独重
合体に比べて透明性や衝撃強度が改善されるため、この
プロピレン共重合体を主要成分とする組成物の成形品が
日用雑貨品の分野などを中心に広く使用されており、現
在国内で製造されているポリプロピレン樹脂としてはこ
のポリプロピレン共重合体がかなりの割合を占めるに至
っている。しかしながら、プロピレン−α−オレフィン
共重合体は、プロピレン単独重合体に比較すると剛性が
かなり劣るという欠点がある。
【0003】剛性を向上させる方法としては、共重合体
中のα−オレフィン含有率を低下させる方法、および共
重合体中でのポリプロピレンブロックが高結晶性となる
触媒系を用いて共重合する方法の2つが考えられている
が、いずれの方法を用いても剛性を向上させるとその
分、衝撃強度が低下するという問題がある。また、添加
剤の面から物性の解決を目指したものとして、プロピレ
ン単独重合体にジベンジリデンソルビトールあるいはビ
ス(アルキルベンジリデン)ソルビトールを配合して、
透明性と剛性とを同時に改良し得ることが知られている
が、耐衝撃性については、むしろ配合前のプロピレン単
独重合体よりも低下する傾向があった。
中のα−オレフィン含有率を低下させる方法、および共
重合体中でのポリプロピレンブロックが高結晶性となる
触媒系を用いて共重合する方法の2つが考えられている
が、いずれの方法を用いても剛性を向上させるとその
分、衝撃強度が低下するという問題がある。また、添加
剤の面から物性の解決を目指したものとして、プロピレ
ン単独重合体にジベンジリデンソルビトールあるいはビ
ス(アルキルベンジリデン)ソルビトールを配合して、
透明性と剛性とを同時に改良し得ることが知られている
が、耐衝撃性については、むしろ配合前のプロピレン単
独重合体よりも低下する傾向があった。
【0004】更に、特定割合のプロピレン単独重合体ブ
ロック(15〜85重量部)とエチレン含量2〜15重
量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体ブロック
(85〜15重量部)とからなるプロピレン系ブロック
共重合体に前記ソルビトール化合物類を添加したポリプ
ロピレン組成物が剛性、透明性および耐衝撃性に優れた
組成物である旨の開示があるが(特公平 4-32861号公
報)、それらの組成物における耐衝撃性と剛性との物性
バランスは、まだ充分とはいえなかった。従って、本発
明の目的は一般的な方法で製造したプロピレン−エチレ
ンランダム共重合体よりなる組成物であって、透明性を
維持しながら剛性および耐衝撃性の物性バランスが向上
したポリプロピレン組成物を提供することにある。
ロック(15〜85重量部)とエチレン含量2〜15重
量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体ブロック
(85〜15重量部)とからなるプロピレン系ブロック
共重合体に前記ソルビトール化合物類を添加したポリプ
ロピレン組成物が剛性、透明性および耐衝撃性に優れた
組成物である旨の開示があるが(特公平 4-32861号公
報)、それらの組成物における耐衝撃性と剛性との物性
バランスは、まだ充分とはいえなかった。従って、本発
明の目的は一般的な方法で製造したプロピレン−エチレ
ンランダム共重合体よりなる組成物であって、透明性を
維持しながら剛性および耐衝撃性の物性バランスが向上
したポリプロピレン組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体の衝撃強度はエチレン含量が増大し、非
晶質部分が増えると急激に向上するが、剛性はエチレン
含量が減少し結晶性部分が増えプロピレン単独重合体に
近づくにつれて急激に向上する。そこで、エチレン含量
の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体と、エチ
レン含量の低いプロピレン−エチレンランダム共重合体
あるいはプロピレン単独重合体とを混合することにより
衝撃強度と剛性のバランスのとれた組成物となることが
期待出来る。
ンダム共重合体の衝撃強度はエチレン含量が増大し、非
晶質部分が増えると急激に向上するが、剛性はエチレン
含量が減少し結晶性部分が増えプロピレン単独重合体に
近づくにつれて急激に向上する。そこで、エチレン含量
の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体と、エチ
レン含量の低いプロピレン−エチレンランダム共重合体
あるいはプロピレン単独重合体とを混合することにより
衝撃強度と剛性のバランスのとれた組成物となることが
期待出来る。
【0006】結晶性ポリオレフィンの衝撃強度と分子構
造との関係については明確な理論は確立してはいない
が、結晶部分と結晶部分とをつなぐ役割をする非晶質の
タイ分子と呼ばれる分子がどれだけ存在するかが大きな
因子となっているものと考えられている。そこで本発明
者らは、衝撃強度と剛性のバランスのとれた組成物を得
るべくエチレン含量の高いプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体とエチレン含量の低いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体あるいはプロピレン単独重合体との溶
融混練組成物について検討した。その結果、エチレン含
量の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体とプロ
ピレン単独重合体とを単純に配合混練しても衝撃強度と
剛性のバランスは殆ど向上しないが、プロピレン単独重
合体に代えてエチレン含量の低いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体を使用し、それぞれの共重合体のエチ
レン含量および配合割合を調整することにより衝撃強度
と剛性の物性バランスが飛躍的に向上し、さらに添加剤
としてソルビトール系化合物を少量添加すると、高エチ
レン含量単独のプロピレン−エチレンランダム共重合体
と同等の高い透明性が維持できることを確認して、本発
明を完成した。
造との関係については明確な理論は確立してはいない
が、結晶部分と結晶部分とをつなぐ役割をする非晶質の
タイ分子と呼ばれる分子がどれだけ存在するかが大きな
因子となっているものと考えられている。そこで本発明
者らは、衝撃強度と剛性のバランスのとれた組成物を得
るべくエチレン含量の高いプロピレン−エチレンランダ
ム共重合体とエチレン含量の低いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体あるいはプロピレン単独重合体との溶
融混練組成物について検討した。その結果、エチレン含
量の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体とプロ
ピレン単独重合体とを単純に配合混練しても衝撃強度と
剛性のバランスは殆ど向上しないが、プロピレン単独重
合体に代えてエチレン含量の低いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体を使用し、それぞれの共重合体のエチ
レン含量および配合割合を調整することにより衝撃強度
と剛性の物性バランスが飛躍的に向上し、さらに添加剤
としてソルビトール系化合物を少量添加すると、高エチ
レン含量単独のプロピレン−エチレンランダム共重合体
と同等の高い透明性が維持できることを確認して、本発
明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、(a)エチレン含量
3.0 〜7.0 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重
合体50〜85重量%と、(b)エチレン含量0.1 〜1.
0 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体50
〜15重量%と、前記(a)と(b)の合計100重量
部に対して(c)下記一般式
3.0 〜7.0 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重
合体50〜85重量%と、(b)エチレン含量0.1 〜1.
0 重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体50
〜15重量%と、前記(a)と(b)の合計100重量
部に対して(c)下記一般式
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立
して水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基またはハ
ロゲン原子を表わし、mおよびnは0〜5の整数を表わ
す。)で示されるソルビトール系化合物0.05〜0.4 重量
部とを含有することを特徴とするポリプロピレン組成物
にある。
して水素原子、炭素数1〜5の低級アルキル基またはハ
ロゲン原子を表わし、mおよびnは0〜5の整数を表わ
す。)で示されるソルビトール系化合物0.05〜0.4 重量
部とを含有することを特徴とするポリプロピレン組成物
にある。
【0010】以下本発明を詳細に説明する。本発明にお
いて、ポリプロピレン組成物の(a)成分および(b)
成分のプロピレン−エチレンランダム共重合体とは、プ
ロピレンから誘導される繰り返し単位と、エチレンから
誘導される繰り返し単位とがランダムに共重合したもの
であり、このような共重合体は従来のランダム共重合体
の製造方法を適用して製造することができる。具体的に
は、不活性溶媒の存在下または非存在下に触媒を用いて
プロピレンとエチレンを共重合させる。触媒としては、
特に限定されるものではないが、マグネシウム担持型、
三塩化チタニウム型などのチーグラー型触媒が好ましく
用いられる。また、エチレン含有量は製造時のエチレン
供給量により調整することが出来る。
いて、ポリプロピレン組成物の(a)成分および(b)
成分のプロピレン−エチレンランダム共重合体とは、プ
ロピレンから誘導される繰り返し単位と、エチレンから
誘導される繰り返し単位とがランダムに共重合したもの
であり、このような共重合体は従来のランダム共重合体
の製造方法を適用して製造することができる。具体的に
は、不活性溶媒の存在下または非存在下に触媒を用いて
プロピレンとエチレンを共重合させる。触媒としては、
特に限定されるものではないが、マグネシウム担持型、
三塩化チタニウム型などのチーグラー型触媒が好ましく
用いられる。また、エチレン含有量は製造時のエチレン
供給量により調整することが出来る。
【0011】本発明においては、(a)成分としてエチ
レン含量の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体
を、また(b)成分としてエチレン含量の低いプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体を使用する。ここで、
(a)成分のエチレン含量の高いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体とはエチレン含量が3.0 〜7.0 重量%
のものであり、特に3.5 〜6.0 重量%のものが好まし
い。また、(b)成分のエチレン含量の低いプロピレン
−エチレンランダム共重合体とはエチレン含量が0.1 〜
1.0 重量%のものであり、特に0.1 〜0.5 重量%のもの
が好ましい。(a)成分および(b)成分のエチレン含
有量が上記範囲以外だと、耐衝撃性および剛性のいずれ
かが大幅に低下してしまい、物性バランスの良好なもの
とはならない。また、これらのプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体は市販品の中から適宜選択して用いるこ
ともできる。
レン含量の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体
を、また(b)成分としてエチレン含量の低いプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体を使用する。ここで、
(a)成分のエチレン含量の高いプロピレン−エチレン
ランダム共重合体とはエチレン含量が3.0 〜7.0 重量%
のものであり、特に3.5 〜6.0 重量%のものが好まし
い。また、(b)成分のエチレン含量の低いプロピレン
−エチレンランダム共重合体とはエチレン含量が0.1 〜
1.0 重量%のものであり、特に0.1 〜0.5 重量%のもの
が好ましい。(a)成分および(b)成分のエチレン含
有量が上記範囲以外だと、耐衝撃性および剛性のいずれ
かが大幅に低下してしまい、物性バランスの良好なもの
とはならない。また、これらのプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体は市販品の中から適宜選択して用いるこ
ともできる。
【0012】本発明においては、高エチレン含量の共重
合体(a)と、低エチレン含量の共重合体(b)との配
合割合は、(a)成分が50〜85重量%、(b)成分
が50〜15重量%であり、好ましくは(a)成分が5
0〜70重量%、(b)成分が50〜30重量%であ
る。高エチレン含量の共重合体(a)の割合が85重量
%を超えると(低エチレン含量の共重合体(b)が15
重量%未満であると)、衝撃強度と剛性の物性バランス
の向上は殆ど見られない。また高エチレン含量の共重合
体(a)の割合が50重量%未満であると(低エチレン
含量の共重合体(b)が50重量%を超えると)、全体
のエチレン含量が低くなり衝撃強度が低下する。
合体(a)と、低エチレン含量の共重合体(b)との配
合割合は、(a)成分が50〜85重量%、(b)成分
が50〜15重量%であり、好ましくは(a)成分が5
0〜70重量%、(b)成分が50〜30重量%であ
る。高エチレン含量の共重合体(a)の割合が85重量
%を超えると(低エチレン含量の共重合体(b)が15
重量%未満であると)、衝撃強度と剛性の物性バランス
の向上は殆ど見られない。また高エチレン含量の共重合
体(a)の割合が50重量%未満であると(低エチレン
含量の共重合体(b)が50重量%を超えると)、全体
のエチレン含量が低くなり衝撃強度が低下する。
【0013】本発明では、透明性を配合前の(a)成分
のプロピレン−エチレンランダム共重合体レベルに維持
するために透明核剤として(c)下記一般式
のプロピレン−エチレンランダム共重合体レベルに維持
するために透明核剤として(c)下記一般式
【0014】
【化3】 (式中、R1 、R2 、mおよびnは前記と同じ意味を表
わす。)
わす。)
【0015】で示されるソルビトール系化合物を配合す
る。具体的には、例えば、1,3,2,4-ジベンジリデンソル
ビトール、1,3,2,4-ビス(パラメチルベンジリデン)ソ
ルビトール、1,3,2,4-ビス(パラエチルベンジリデン)
ソルビトール、1,3,2,4-ビス(パラクロルベンジリデ
ン)ソルビトールなどが挙げられる。これらソルビトー
ル系化合物は、前記樹脂成分(a)と(b)との合計1
00重量部に対して、0.05〜0.4 重量部、好ましくは0.
15〜0.3 重量部配合される。ソルビトール系化合物が0.
05重量部未満だと透明性の改善が充分でなく、0.4 重量
部を超えるとブリーディングの問題が起きる。また製造
コスト的にも好ましくない。
る。具体的には、例えば、1,3,2,4-ジベンジリデンソル
ビトール、1,3,2,4-ビス(パラメチルベンジリデン)ソ
ルビトール、1,3,2,4-ビス(パラエチルベンジリデン)
ソルビトール、1,3,2,4-ビス(パラクロルベンジリデ
ン)ソルビトールなどが挙げられる。これらソルビトー
ル系化合物は、前記樹脂成分(a)と(b)との合計1
00重量部に対して、0.05〜0.4 重量部、好ましくは0.
15〜0.3 重量部配合される。ソルビトール系化合物が0.
05重量部未満だと透明性の改善が充分でなく、0.4 重量
部を超えるとブリーディングの問題が起きる。また製造
コスト的にも好ましくない。
【0016】また、本発明においては、組成物の特性を
損なわない範囲内でその他の配合剤を添加することがで
きる。配合剤の具体例としては、紫外線吸収剤、中和
剤、滑剤、その他の樹脂、顔料、各種充填剤、難燃性物
質、酸化防止剤などが挙げられる。これらの配合剤は1
種または2種以上を適宜組合わせて使用することができ
る。
損なわない範囲内でその他の配合剤を添加することがで
きる。配合剤の具体例としては、紫外線吸収剤、中和
剤、滑剤、その他の樹脂、顔料、各種充填剤、難燃性物
質、酸化防止剤などが挙げられる。これらの配合剤は1
種または2種以上を適宜組合わせて使用することができ
る。
【0017】本発明のポリプロピレン組成物は前記成分
(a)、成分(b)、ソルビトール系化合物および所望
により前記配合剤を溶融混練することにより製造するこ
とができる。溶融混練の方法としては従来公知の各種方
法が採用可能である。すなわち、バッチ式混練機を用い
て一括混練する方法、あるいはバンバリーミキサー、ブ
ラベンダー、混練ロール、一軸押出機、二軸押出機等の
混練機を用いて混練する方法等を例示することができ
る。混練の温度は170〜300℃、好ましくは220
〜280℃の範囲である。以上のようにして得られた本
発明のポリプロピレン組成物はエチレン含量が1.8 〜5.
0 重量%であり、またメルトフローレートは5〜40g/
10分である。
(a)、成分(b)、ソルビトール系化合物および所望
により前記配合剤を溶融混練することにより製造するこ
とができる。溶融混練の方法としては従来公知の各種方
法が採用可能である。すなわち、バッチ式混練機を用い
て一括混練する方法、あるいはバンバリーミキサー、ブ
ラベンダー、混練ロール、一軸押出機、二軸押出機等の
混練機を用いて混練する方法等を例示することができ
る。混練の温度は170〜300℃、好ましくは220
〜280℃の範囲である。以上のようにして得られた本
発明のポリプロピレン組成物はエチレン含量が1.8 〜5.
0 重量%であり、またメルトフローレートは5〜40g/
10分である。
【0018】
【実施例】以下の実施例および比較例により本発明をさ
らに詳細に説明するが、下記の例により本発明は何等限
定されるものではない。
らに詳細に説明するが、下記の例により本発明は何等限
定されるものではない。
【0019】 参考例1:触媒(活性化三塩化チタン)の調製 撹拌機を取り付けた2リットルのフラスコを0℃に保っ
た恒温水槽中に設置し、このフラスコに700mlの精
製ヘプタンと250mlの四塩化チタンを加えて混合し
た。次いでこの四塩化チタンのヘプタン溶液の温度を0
℃に保持しながら315mlのジエチルアルミニウムク
ロリド、117mlのエチルアルミニウムジクロリドお
よび400mlの精製ヘプタンからなる混合物を3時間
にわたって滴下混合した。滴下終了後、内容物を撹拌し
ながら加熱し1時間後に65℃とし、さらにこの温度で
1時間撹拌することによって還元固体を得た。得られた
還元固体を分離し、精製ヘプタンで洗浄後、減圧下65
℃で30分乾燥した。次に、この還元固体25gを10
0mlの精製ヘプタンに分散した懸濁液を調製し、次い
でこの懸濁液に還元固体中のチタン1グラム原子当り1
グラムモルに相当する量のヘキサクロルエタンを100
ml中に25gのヘキサクロルエタンを含む溶液の形で
加え、さらに還元固体中のチタン1グラム原子当り0.6
グラムモルに相当する量のジノルマルブチルエーテルを
加えて撹拌混合した。次に、この混合液を撹拌下に加熱
して80℃とし、5時間撹拌を行なった後、得られた固
体を100mlの精製ヘプタンで5回洗浄し、65℃で
30分間乾燥して触媒(活性化三塩化チタン)を調製し
た。
た恒温水槽中に設置し、このフラスコに700mlの精
製ヘプタンと250mlの四塩化チタンを加えて混合し
た。次いでこの四塩化チタンのヘプタン溶液の温度を0
℃に保持しながら315mlのジエチルアルミニウムク
ロリド、117mlのエチルアルミニウムジクロリドお
よび400mlの精製ヘプタンからなる混合物を3時間
にわたって滴下混合した。滴下終了後、内容物を撹拌し
ながら加熱し1時間後に65℃とし、さらにこの温度で
1時間撹拌することによって還元固体を得た。得られた
還元固体を分離し、精製ヘプタンで洗浄後、減圧下65
℃で30分乾燥した。次に、この還元固体25gを10
0mlの精製ヘプタンに分散した懸濁液を調製し、次い
でこの懸濁液に還元固体中のチタン1グラム原子当り1
グラムモルに相当する量のヘキサクロルエタンを100
ml中に25gのヘキサクロルエタンを含む溶液の形で
加え、さらに還元固体中のチタン1グラム原子当り0.6
グラムモルに相当する量のジノルマルブチルエーテルを
加えて撹拌混合した。次に、この混合液を撹拌下に加熱
して80℃とし、5時間撹拌を行なった後、得られた固
体を100mlの精製ヘプタンで5回洗浄し、65℃で
30分間乾燥して触媒(活性化三塩化チタン)を調製し
た。
【0020】参考例2a:プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体の調製 窒素置換をして充分に乾燥した5リットルのオートクレ
ーブに参考例1で調製した触媒100mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、およびn-ヘプタン
7mlを混合し5分間保持したものを入れた。ついで水
素を6.4 リットル(20℃,1気圧)、液体プロピレン
3リットル、およびエチレン13.0gを圧入した後、オー
トクレーブ内部温度を70℃に昇温し、重合を行なっ
た。重合中エチレンを毎分0.8 gの割合で連続的に系中
に供給した。1時間後、未反応プロピレン、エチレン、
および水素をパージした後、空気に触れないようにして
系内にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:5
0重量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレ
ーブ内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部
の溶液の上澄をデカンテーションして取り除いた。この
n-ヘプタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱
触媒操作は2回繰り返した。オートクレーブからポリマ
ーを取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は7
85g、MFRは14.5g/10分であった。分析の結果、エ
チレンの含有量は6.0 重量%であった。
ム共重合体の調製 窒素置換をして充分に乾燥した5リットルのオートクレ
ーブに参考例1で調製した触媒100mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、およびn-ヘプタン
7mlを混合し5分間保持したものを入れた。ついで水
素を6.4 リットル(20℃,1気圧)、液体プロピレン
3リットル、およびエチレン13.0gを圧入した後、オー
トクレーブ内部温度を70℃に昇温し、重合を行なっ
た。重合中エチレンを毎分0.8 gの割合で連続的に系中
に供給した。1時間後、未反応プロピレン、エチレン、
および水素をパージした後、空気に触れないようにして
系内にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:5
0重量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレ
ーブ内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部
の溶液の上澄をデカンテーションして取り除いた。この
n-ヘプタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱
触媒操作は2回繰り返した。オートクレーブからポリマ
ーを取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は7
85g、MFRは14.5g/10分であった。分析の結果、エ
チレンの含有量は6.0 重量%であった。
【0021】参考例2b〜2g:プロピレン−エチレン
ランダム共重合体の調製 水素の量およびエチレンの供給量を変更した以外は参考
例2aと同様の操作を行ない、ポリマーを得た。得られ
たポリマーのMFRおよびエチレンの含有量を第1表に
示す。
ランダム共重合体の調製 水素の量およびエチレンの供給量を変更した以外は参考
例2aと同様の操作を行ない、ポリマーを得た。得られ
たポリマーのMFRおよびエチレンの含有量を第1表に
示す。
【0022】参考例3a:低エチレン含量プロピレン−
エチレンランダム共重合体の調製 窒素置換をして充分に乾燥した5リットルのオートクレ
ーブに参考例1で調製した触媒110mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、およびn-ヘプタン
7mlを混合し5分間保持したものを入れた。ついで水
素を6.4 リットル(20℃,1気圧)、液体プロピレン
3リットル、およびエチレン1.0 gを圧入した後、オー
トクレーブ内部温度を70℃に昇温し、重合を行なっ
た。重合中エチレンを毎分0.05gの割合で連続的に系中
に供給した。1時間後、未反応プロピレン、エチレン、
および水素をパージした後、空気に触れないようにして
系内にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:5
0重量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレ
ーブ内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部
の溶液の上澄をデカンテーションして取り除いた。この
n-ヘプタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱
触媒操作は2回繰り返した。オートクレーブからポリマ
ーを取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は8
01g、MFRは14.5g/10分であった。分析の結果、エ
チレンの含有量は0.4 重量%であった。
エチレンランダム共重合体の調製 窒素置換をして充分に乾燥した5リットルのオートクレ
ーブに参考例1で調製した触媒110mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、およびn-ヘプタン
7mlを混合し5分間保持したものを入れた。ついで水
素を6.4 リットル(20℃,1気圧)、液体プロピレン
3リットル、およびエチレン1.0 gを圧入した後、オー
トクレーブ内部温度を70℃に昇温し、重合を行なっ
た。重合中エチレンを毎分0.05gの割合で連続的に系中
に供給した。1時間後、未反応プロピレン、エチレン、
および水素をパージした後、空気に触れないようにして
系内にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:5
0重量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレ
ーブ内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部
の溶液の上澄をデカンテーションして取り除いた。この
n-ヘプタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱
触媒操作は2回繰り返した。オートクレーブからポリマ
ーを取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は8
01g、MFRは14.5g/10分であった。分析の結果、エ
チレンの含有量は0.4 重量%であった。
【0023】参考例3b:低エチレン含量プロピレン−
エチレンランダム共重合体の調製 水素の量およびエチレンの供給量を変更した以外は参考
例3aと同様の操作を行ない、ポリマーを得た。得られ
たポリマーのMFRおよびエチレンの含有量を第1表に
示す。
エチレンランダム共重合体の調製 水素の量およびエチレンの供給量を変更した以外は参考
例3aと同様の操作を行ない、ポリマーを得た。得られ
たポリマーのMFRおよびエチレンの含有量を第1表に
示す。
【0024】参考例4:プロピレン単独重合体の調製 窒素置換をして充分に乾燥した5リットルのオートクレ
ーブに参考例1で調製した触媒120mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、、メチルメタクリ
レート0.06ミリモルおよびn-ヘプタン7mlを混合し5
分間保持したものを入れた。ついで水素を6.0 リットル
(20℃,1気圧)および液体プロピレン3リットルを
圧入した後、オートクレーブ内部温度を70℃に昇温
し、重合を行なった。1時間後、未反応プロピレンおよ
び水素をパージした後、空気に触れないようにして系内
にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:50重
量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレーブ
内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部の溶
液の上澄をデカンテーションして取り除いた。このn-ヘ
プタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱触媒
操作を2回繰り返した。オートクレーブからポリマーを
取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は788
g、MFRは15.1g/10分であった。
ーブに参考例1で調製した触媒120mg、ジエチルア
ルミニウムクロライド12ミリモル、、メチルメタクリ
レート0.06ミリモルおよびn-ヘプタン7mlを混合し5
分間保持したものを入れた。ついで水素を6.0 リットル
(20℃,1気圧)および液体プロピレン3リットルを
圧入した後、オートクレーブ内部温度を70℃に昇温
し、重合を行なった。1時間後、未反応プロピレンおよ
び水素をパージした後、空気に触れないようにして系内
にn-ヘプタン・イソプロピルアルコールの50:50重
量比の混合溶液を2リットル導入した。オートクレーブ
内部温度を撹拌下70℃に昇温し、30分後に内部の溶
液の上澄をデカンテーションして取り除いた。このn-ヘ
プタン・イソプロピルアルコール混合溶液による脱触媒
操作を2回繰り返した。オートクレーブからポリマーを
取り出し乾燥した。得られたポリマーの全重量は788
g、MFRは15.1g/10分であった。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1〜4,比較例1〜5 前記参考例2a〜2fで得たプロピレン−エチレンラン
ダム共重合体と参考例2gおよび3a〜3bで得た低エ
チレン含量プロピレン−エチレンランダム共重合体ある
いは参考例4で得たプロピレン単独重合体を第2表に示
す割合で配合し、下記式
ダム共重合体と参考例2gおよび3a〜3bで得た低エ
チレン含量プロピレン−エチレンランダム共重合体ある
いは参考例4で得たプロピレン単独重合体を第2表に示
す割合で配合し、下記式
【化4】
【0027】のゲルオールMD(1,3,2,4-ビス(パラメ
チルベンジリデン)ソルビトール:新日本理化社製)0.
2 重量部と2,6-ジ-t- ブチルヒドロキシトルエン(BH
T:住友化学社製)0.1 重量%とを添加した後、ミキサ
ーで混合し250℃で溶融混練した後、ペレット化し
た。このペレットを射出成形機により80×80×2m
mと100×10×4mmの試験片に成形した。このよ
うにして得られたポリプロピレン組成物のエチレン含
量、メルトフローレート(MFR)、透明性、デュポン
衝撃強度および剛性(曲げ弾性率)を測定した結果を第
2表に示す。また、デュポン衝撃強度と剛性(曲げ弾性
率)との関係を図1に示す。
チルベンジリデン)ソルビトール:新日本理化社製)0.
2 重量部と2,6-ジ-t- ブチルヒドロキシトルエン(BH
T:住友化学社製)0.1 重量%とを添加した後、ミキサ
ーで混合し250℃で溶融混練した後、ペレット化し
た。このペレットを射出成形機により80×80×2m
mと100×10×4mmの試験片に成形した。このよ
うにして得られたポリプロピレン組成物のエチレン含
量、メルトフローレート(MFR)、透明性、デュポン
衝撃強度および剛性(曲げ弾性率)を測定した結果を第
2表に示す。また、デュポン衝撃強度と剛性(曲げ弾性
率)との関係を図1に示す。
【0028】
【表2】
【0029】なお、第2表に示した各物性の測定方法は
以下の通りである。 (1)メルトフローレート(MFR):ASTM D1238に従
って230℃、2.16kgの荷重で測定。 (2)透明性(Haze):JIS K 7105-1981 に準拠して測
定。 (3)デュポン衝撃強度:JIS K 7211-1976 に準拠して
測定。 (4)曲げ弾性率:JIS K 7203-1982 に準拠して測定。
以下の通りである。 (1)メルトフローレート(MFR):ASTM D1238に従
って230℃、2.16kgの荷重で測定。 (2)透明性(Haze):JIS K 7105-1981 に準拠して測
定。 (3)デュポン衝撃強度:JIS K 7211-1976 に準拠して
測定。 (4)曲げ弾性率:JIS K 7203-1982 に準拠して測定。
【0030】第2表から明らかなように、エチレン含量
の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体にプロピ
レン単独重合体を20重量%ブレンドした組成物(比較
例1)は、デュポン衝撃強度は良好であるが曲げ弾性率
が低く、プロピレン単独重合体を40重量%ブレンドす
ると(比較例2)、反対に曲げ弾性率は良好であるがデ
ュポン衝撃強度が低下する。同様にエチレン含量が3.0
重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(比較
例4)は、曲げ弾性率は良好であるがデュポン衝撃強度
が低く、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体よ
りも少しエチレン含量を増やした共重合体(比較例5)
は、デュポン衝撃強度は良好であるが曲げ弾性率が低下
する。そこで、エチレン含量が4.1 重量%のプロピレン
−エチレンランダム共重合体にエチレン含量が2.0 重量
%のプロピレン−エチレンランダム共重合体をブレンド
すると(比較例3)、デュポン衝撃強度および曲げ弾性
率の物性バランスはある程度向上するが満足できるレベ
ルではない。これらの組成物に対し、本発明のポリプロ
ピレン組成物(実施例1〜4)はデュポン衝撃強度およ
び曲げ弾性率の物性バランスに優れており、かつ透明性
も良好であることがわかる。
の高いプロピレン−エチレンランダム共重合体にプロピ
レン単独重合体を20重量%ブレンドした組成物(比較
例1)は、デュポン衝撃強度は良好であるが曲げ弾性率
が低く、プロピレン単独重合体を40重量%ブレンドす
ると(比較例2)、反対に曲げ弾性率は良好であるがデ
ュポン衝撃強度が低下する。同様にエチレン含量が3.0
重量%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(比較
例4)は、曲げ弾性率は良好であるがデュポン衝撃強度
が低く、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体よ
りも少しエチレン含量を増やした共重合体(比較例5)
は、デュポン衝撃強度は良好であるが曲げ弾性率が低下
する。そこで、エチレン含量が4.1 重量%のプロピレン
−エチレンランダム共重合体にエチレン含量が2.0 重量
%のプロピレン−エチレンランダム共重合体をブレンド
すると(比較例3)、デュポン衝撃強度および曲げ弾性
率の物性バランスはある程度向上するが満足できるレベ
ルではない。これらの組成物に対し、本発明のポリプロ
ピレン組成物(実施例1〜4)はデュポン衝撃強度およ
び曲げ弾性率の物性バランスに優れており、かつ透明性
も良好であることがわかる。
【0031】
【作用】本発明において、エチレン含量0.1 〜1.0 重量
%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(b)の代
わりにプロピレン単独重合体を用いると耐衝撃性と剛性
のバランスは殆ど向上しない。これはエチレン含量の高
いプロピレン−エチレンランダム共重合体は、エチレン
含量の低いプロピレン−エチレンランダム共重合体と相
溶性はよいが、プロピレン単独重合体とは相溶性が悪い
ことに起因すると考えられる。効率よく混練された組成
物の方が分子の絡み合いが強くなるので耐衝撃性が強く
なるといえる。逆にエチレン含量が1.0 重量%を超すも
のは相溶性は良好だが2成分を混ぜ合わせる利点が小さ
くなるので衝撃強度と剛性のバランスは殆ど向上しな
い。すなわち、本発明のポリプロピレン組成物では、原
料となる高エチレン含量(非晶質)のプロピレン−エチ
レンランダム共重合体と低エチレン含量の結晶性プロピ
レン−エチレンランダム共重合体とが相溶性がよいた
め、結晶部分と結晶部分とをつなぐ役割をする前者のタ
イ分子が組成物中に均一に分布することにより、剛性、
透明性および耐衝撃性の物性バランスが良好なものとな
ると考えられる。
%のプロピレン−エチレンランダム共重合体(b)の代
わりにプロピレン単独重合体を用いると耐衝撃性と剛性
のバランスは殆ど向上しない。これはエチレン含量の高
いプロピレン−エチレンランダム共重合体は、エチレン
含量の低いプロピレン−エチレンランダム共重合体と相
溶性はよいが、プロピレン単独重合体とは相溶性が悪い
ことに起因すると考えられる。効率よく混練された組成
物の方が分子の絡み合いが強くなるので耐衝撃性が強く
なるといえる。逆にエチレン含量が1.0 重量%を超すも
のは相溶性は良好だが2成分を混ぜ合わせる利点が小さ
くなるので衝撃強度と剛性のバランスは殆ど向上しな
い。すなわち、本発明のポリプロピレン組成物では、原
料となる高エチレン含量(非晶質)のプロピレン−エチ
レンランダム共重合体と低エチレン含量の結晶性プロピ
レン−エチレンランダム共重合体とが相溶性がよいた
め、結晶部分と結晶部分とをつなぐ役割をする前者のタ
イ分子が組成物中に均一に分布することにより、剛性、
透明性および耐衝撃性の物性バランスが良好なものとな
ると考えられる。
【0032】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン組成物は透明
性、衝撃強度および剛性の物性バランスに優れており、
これらの物性バランスが要求される分野、例えば医療
品、雑貨などに好ましく用いることができる。
性、衝撃強度および剛性の物性バランスに優れており、
これらの物性バランスが要求される分野、例えば医療
品、雑貨などに好ましく用いることができる。
【図1】実施例1〜4および比較例1〜5の組成物につ
いてのデュポン衝撃強度と剛性(曲げ弾性率)との関係
を示すグラフである。
いてのデュポン衝撃強度と剛性(曲げ弾性率)との関係
を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 聰 埼玉県入間郡大井町西鶴ヶ岡1丁目3番1 号 東燃株式会社総合研究所内
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)エチレン含量3.0 〜7.0 重量%の
プロピレン−エチレンランダム共重合体50〜85重量
%と、(b)エチレン含量0.1 〜1.0 重量%のプロピレ
ン−エチレンランダム共重合体50〜15重量%と、前
記(a)と(b)の合計100重量部に対して(c)下
記一般式 【化1】 (式中、R1 およびR2 は、それぞれ独立して水素原
子、炭素数1〜5の低級アルキル基またはハロゲン原子
を表わし、mおよびnは0〜5の整数を表わす。)で示
されるソルビトール系化合物0.05〜0.4 重量部とを含有
することを特徴とするポリプロピレン組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4054493A JPH06228385A (ja) | 1993-02-04 | 1993-02-04 | ポリプロピレン組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4054493A JPH06228385A (ja) | 1993-02-04 | 1993-02-04 | ポリプロピレン組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06228385A true JPH06228385A (ja) | 1994-08-16 |
Family
ID=12583397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4054493A Pending JPH06228385A (ja) | 1993-02-04 | 1993-02-04 | ポリプロピレン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06228385A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101226864B1 (ko) * | 2010-12-21 | 2013-01-25 | 삼성토탈 주식회사 | 병뚜껑용 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
-
1993
- 1993-02-04 JP JP4054493A patent/JPH06228385A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101226864B1 (ko) * | 2010-12-21 | 2013-01-25 | 삼성토탈 주식회사 | 병뚜껑용 폴리프로필렌계 수지 조성물 |
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