JPH06228367A - 常温硬化性組成物 - Google Patents

常温硬化性組成物

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JPH06228367A
JPH06228367A JP1740993A JP1740993A JPH06228367A JP H06228367 A JPH06228367 A JP H06228367A JP 1740993 A JP1740993 A JP 1740993A JP 1740993 A JP1740993 A JP 1740993A JP H06228367 A JPH06228367 A JP H06228367A
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Naotami Andou
直民 安藤
Takanori Hatano
貴典 畑野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1液化しても安定で可使時間が長く、しかも
硬化剤添加時に凝集体の発生がなく、また硬化性のよい
常温硬化性組成物を提供すること。 【構成】 シリル基を有する重合体を含有してなるエマ
ルション(A)と、予め界面活性剤で乳化した有機金属
化合物(B)とからなる常温硬化性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば建築内外装、自
動車、家電用品、プラスチックなどに対する各種塗装、
特に耐候性、耐久性の要求される塗装に用いられる、良
好な保存安定性、硬化性を有する常温硬化性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、塗
料や接着剤の分野において、公害対策あるいは省資源の
観点より、有機溶剤を使用するものから、水溶性あるい
は水分散性樹脂への転換が試みられている。
【0003】しかしながら、従来の水系塗料は架橋性の
官能基を持たないため、その結果として、重合に使用す
る界面活性剤の影響を強く受け、形成された塗膜の耐候
性、耐水性、耐汚染性が著しく悪くなり、溶剤系塗料に
比べ塗膜物性が劣るという欠点を有していた。
【0004】そこで、架橋性を有するエマルションとし
て、アルコキシシリル基を有するエマルションを塗料に
応用し、硬化剤としてスズ化合物を使用して硬化させる
方法が提案された(特開平3−227312号公報)。
【0005】これにより、確かに塗膜における耐候性、
耐水性などの物性は向上した。しかしながら、下記〜
の問題が新たに発生した。
【0006】前記エマルションと硬化剤とを混合した
組成物における保存安定性が悪い。すなわち、使用可能
な時間が短く、またアルコキシシリル基含有エマルショ
ンの組成によっては、硬化剤を添加した時に凝集体を生
じる。
【0007】相溶性が悪く、硬化性に乏しい。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点について鋭意研究を重ねた結果、硬化剤として用いる
有機金属化合物をあらかじめ界面活性剤を使用して乳化
させ、その後に前式(I)で示されるシリル基を有する
エマルションと混合することにより、一液化しても安定
であり、エマルションの組成に関わりなく安定に混合で
き、塗膜も均一に硬化することを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0009】すなわち、本発明の常温硬化組成物は、
(A)下記一般式(I);
【化2】 で示されるシリル基を有する重合体を含有してなるエマ
ルション(以下「シリル基含有エマルション」とも言
う)と、(B)予め界面活性剤で乳化した有機金属化合
物(以下「硬化剤乳化液」とも言う)とからなるもので
ある。(式中、Rは炭素数1〜10までのアルキル基、
アリール基、アラルキル基より選ばれる1価の炭化水素
基、Xはハロゲン原子、アルコキシ基、ヒドロキシ基、
アシロキシ基、アミノキシ基、フェノキシ基、チオアル
コキシ基、アミノ基より選ばれる基、yは0〜2までの
整数、Siに結合するXあるいはRが2個以上の場合、
それらは同一の基であっても異なる基であってもよ
い。)。
【0010】シリル基含有エマルション(A) 一般式(I)で示されるシリル基を有する重合体の基体
に特に限定はなく、例えばエポキシ樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂な
どが挙げられる。特に、アクリル樹脂が、耐候性、耐薬
品性、樹脂設計の幅の広さ、価格の点で好ましい。
【0011】上記樹脂に一般式(I)で示されるシリル
基を導入する方法としては特に限定はなく、公知の方法
を用いることができるが、とりわけ、前記シリル基を有
するビニル系単量体(以下、「シリル基含有ビニル系単
量体」という)を、他のビニル系単量体と乳化重合する
方法が容易であり、好ましい。
【0012】一般式(I)で示されるシリル基を有する
ビニル系単量体に限定はないが、具体例としては、
【化3】
【化4】
【化5】 等が挙げられる。
【0013】これらのシリル基含有ビニル系単量体は、
1種を単独で用いてもよいし、また2種以上を併用して
もよい。特に、取扱いの容易さ、価格、反応副生物の点
からアルコキシシリル基含有化合物を使用することが好
ましい。
【0014】シリル基含有ビニル系単量体と共重合可能
な他のビニル系単量体に限定はなく、例えば、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アク
リレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキ
シル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート
系単量体;トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、
ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、パーフ
ルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、2,2,
3,3−テトラフルオロプロピルメタクリレート、β−
(パーフルオロオクチル)エチル(メタ)アクリレート
などのフッ素含有ビニル系単量体;スチレン、α−メチ
ルスチレン、クロロスチレン、4−ヒドロキシスチレ
ン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量
体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレ
イン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、フ
マル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和
カルボン酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸な
どの重合可能な炭素−炭素二重結合を有する酸、あるい
はそれらの塩(アルカリ金属塩、アンモニウム塩、アミ
ン塩など);無水マレイン酸などの酸無水物またはそれ
らと炭素数1〜20の直鎖または分岐のアルコールとの
ハーフエステル;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの
アミノ基を有する(メタ)アクリレート;(メタ)アク
リルアミド、α−エチル(メタ)アクリルアミド、N−
ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメ
チルアクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、アク
リロイルモルホリンあるいは、それらの塩酸、酢酸塩;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ジアリルフタレート
などのビニルエステルやアリル化合物;(メタ)アクリ
ロニトリルなどのニトリル基含有ビニル系単量体;グリ
シジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有ビニ
ル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2
−ヒドロキシエチルビニルエーテル、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシスチレン、アロニ
クス5700(東亜合成化学(株)製)、Placce
lFA−1、PlaccelFA−4、Placcel
FM−1、PlaccelFM−4(以上、ダイセル化
学(株)製)、HE−10、HE−20、HP−10、
HP−20(以上、日本触媒化学(株)製)、ブレンマ
ーPPシリーズ、ブレンマーPEシリーズ、ブレンマー
PEPシリーズ、ブレンマーAP−400、ブレンマー
AE−350、ブレンマーNKH−5050、ブレンマ
ーGLM(以上、日本油脂(株)製)、水酸基含有ビニ
ル系変性ヒドロキシアルキルビニル系モノマーなどの水
酸基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリル酸のヒドロ
キシアルキルエステル類などのα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類とリン酸
エステル基含有ビニル化合物あるいはウレタン結合やシ
ロキサン結合を含む(メタ)アクリレートなどのビニル
化合物;東亜合成化学(株)製のマクロモノマーである
AS−6、AN−6、AA−6、AB−6、AK−5な
どの化合物、ビニルメチルエーテル、塩化ビニル、塩化
ビニリデン、クロロプレン、プロピレン、ブタジエン、
N−ビニルイミダゾール、ビニルスルホン酸などのその
他のビニル系単量体、旭電化工業(株)製のLA87、
LA82、LA22等の重合型光安定剤、重合型紫外線
吸収剤、などが挙げられる。
【0015】フッ素含有ビニル系単量体、シロキサン含
有ビニル系単量体を使用することにより撥水性が向上
し、耐水性、耐久性が向上する。また、(メタ)アクリ
ル酸、マレイン酸、ジメチルアミノエチル(メタ)クリ
レート、(メタ)アクリルアミド、水酸基含有ビニル系
単量体あるいはポリプロピレングリコールメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノメタクリレートのよう
な親水性単量体を使用するとエマルションの安定性が向
上する。
【0016】それに加えて、例えば、ポリエチレングリ
コールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリ
レート、トリアリルシアヌレートなどの重合性の不飽和
結合を2つ以上有する単量体を使用することにより、生
成するポリマーが架橋構造を有するものにすることも可
能である。
【0017】前記シリル基含有ビニル系単量体とこれと
共重合可能な他のビニル系単量体との使用割合として
は、これらの合計量に対してシリル基含有ビニル系単量
体を、0.5〜30%(重量%、以下同様)使用するの
が好ましく、さらに2〜20%使用するのが好ましい。
シリル基含有ビニル系単量体の量が、0.5%より少な
くなると、耐水性、耐候性が劣る傾向が生じ、30%を
超えるとエマルションの安定性が低下しやすくなる。
【0018】次に、上記したシリル基含有ビニル系単量
体とこれと共重合可能な他のビニル系単量体とを乳化重
合させて得られる乳化重合体の製造について説明する。
【0019】乳化重合法としては、バッチ重合法、モノ
マー滴下重合法、乳化モノマー滴下重合法などの各種乳
化重合法を適宜選択して採用することができるが、特
に、製造時の安定性を確保する上でモノマー滴下重合
法、乳化モノマー滴下重合法が適している。
【0020】前記製法に用い得る界面活性剤としては、
通常の乳化重合に使用されるものであれば特に限定はな
く、たとえばイオン性あるいは非イオン性の界面活性剤
などが挙げられる。
【0021】イオン性界面活性剤としては、ラウリルス
ルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム、イソオクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム等
のスルホン酸塩;Newcol−723SF、Newc
ol−707SN、Newcol−707SF、New
col−740SF、Newcol−560SN(以
上、日本乳化剤(株)製)などの(ポリ)オキシエチレ
ン基を含むアニオン性界面活性剤;イミダリンラウレー
ト、アンモニウムハイドロオキサイドなどのアンモニウ
ム塩、などが挙げられる。
【0022】また、非イオン性界面活性剤としては、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン
類;L−77、L−720、L−5410、L−760
2、L−7607(以上、ユニオンカーバイド社製)な
どのシリコンを含むノニオン系界面活性剤などが代表例
として挙げられる。
【0023】界面活性剤として、1分子中に重合性二重
結合を有する反応性界面活性剤を使用することも本発明
を妨げるものではない。特に、分子内にポリオキシエチ
レン基を有する反応性界面活性剤を用いると耐水性が向
上する。具体例として、アデカソープNE−10、NE
−20、NE−30、NE−40、SE−10N(以
上、旭電化工業(株)製)、Antox−MS−60
(日本乳化剤(株)製)、アクアロンRN−20、RN
−30、RN−50、HS−10、HS−20、HS−
1025(以上、第一工業製薬(株))が挙げられる。
【0024】また、界面活性剤の代りに、水溶性樹脂を
用いて重合することも可能である。この方法を用いる
と、塗膜の耐水性が向上する。水溶性樹脂に一般式
(I)で示されるシリル基を導入することにより、より
耐水性を高めることができる。
【0025】重合をより安定に行なうために、レドック
ス系触媒を用いて70℃以下の温度、好ましくは40〜
65℃の温度が好ましい。
【0026】前記レドックス系触媒としては、過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウムと酸性亜硫酸ナトリウム、
ロンガリットの組み合わせ、過酸化水素とアスコルビン
酸の組み合わせ、t−ブチルハイドロパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサ
イド、p−メンタンハイドロパーオキサイドなどの有機
過酸化物と酸性亜硫酸ナトリウム、ロンガリットなどと
の組み合わせなどが用いられる。特に、有機過酸化物と
還元剤の組み合わせが、安定に重合を行なえるという点
から好ましい。また、触媒活性を安定的に得るために硫
酸鉄などの2価の鉄イオンを含む化合物とエチレンジア
ミン4酢酸2ナトリウムのようなキレート剤を適宜併用
してもよい。
【0027】このような開始剤の使用量は、モノマーの
重量を基準として、0.01〜10%が好ましく、さら
に好ましくは0.05〜5%である。
【0028】本発明の組成物におけるエマルション
(A)中の固形分濃度は、20〜70%、さらに30〜
60%である。
【0029】固形分濃度が70%を超えると、系の粘度
が著しく上昇するため重合反応に伴う発熱を除去するこ
とが困難になったり、重合機からの取り出しに長時間を
要するなどの不都合を生じる。また、固形分濃度が20
%未満の場合、重合操作の面では何ら問題は生じないも
のの、1回の重合操作によって生じる樹脂の量が少な
く、経済面から考えた場合、著しく不利となり、また、
20%未満の濃度では、塗膜の膜厚が薄くなってしま
い、性能劣化を起こしたり、塗装作業性の点で不利とな
るなどの用途上の問題が生じる。
【0030】また、平均粒子径が0.02〜0.7μm
程度の超微粒子より構成されており、その結果として優
れた被膜形成能を有している。
【0031】硬化剤乳化液(B) 硬化剤として用いられる有機金属化合物としては、例え
ば、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエ
ート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジ
マレエート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズ
ジメトキサイド、トリブチルスズサルファイト、ジブチ
ルスズチオグリコレート、オクチル酸スズなどの有機ス
ズ化合物;アルミニウムイソプロピレート、アルミニウ
ムトリス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムト
リス(アセチルアセトネート)、エチルアセトアセテー
トアルミニウムジイソプロピレート等の有機アルミニウ
ム化合物;イソプロピルトリステアロイルチタネート、
テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チ
タネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシ
アセテートチタネート等の有機チタニウム化合物;テト
ラ−n−ブトキシジルコニウム、オクチル酸ジルコニ
ル、アルコキシジルコニウムとアセチルアセトンあるい
はアセト酢酸エステルの反応物等の有機ジルコニウム化
合物等が挙げられる。特に有機スズ化合物、有機アルミ
ニウム化合物が硬化活性の点で優れている。
【0032】有機金属化合物を乳化するには、有機金属
化合物、界面活性剤、脱イオン水を混合し、ホモジナイ
ザーで分散する方法が簡便であり好ましい。
【0033】上記界面活性剤としては特に限定はなく、
その具体例として、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテ
ル等のアルキルアリルエーテル型;ポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシ
エチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンセチ
ルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル等
のアルキルエーテル型;ポリオキシエチレンラウレー
ト、ポリオキシエチレンオレエート、ポリオキシエチレ
ンステアレート等のアルキルエステル型;ポリオキシエ
チレンラウリルアミン等のアルキルアミン型;ソルビタ
ンラウレート、ソルビタンステアレート、ポリオキシエ
チレンソルビタンラウレート、ポリオキシエチレンソル
ビタンステアレート等のソルビタン型;アンモニウムア
ルキルベンゼンスルホネート、ナトリウムアルキルジフ
ェニルエーテルジスルホネート、ナトリウムジアルキル
スルホサクシネート等のスルホネート型;ナトリウムポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテルサルフェー
ト、アンモニウムポリオキシエチレンアリルエーテルサ
ルフェート等のサルフェート型;アルコキシアルキルホ
スフェート、アルキルホスフェート等のホスフェート型
が挙げられる。これら界面活性剤は1種を単独で用いて
もよく、2種類以上を併用してもよい。
【0034】本発明で使用する硬化剤乳化液(B)の調
整方法は特に限定されるものではないが、有機金属化合
物5〜20重量部(以下、単に「部」という)、界面活
性剤5〜20部、脱イオン水60〜90部を混合して乳
化液100部としたのち、これをホモジナイザーで5,
000〜20,000rpm、5〜15分間撹拌する方
法が好ましい。
【0035】なお、凍結防止剤としてエチレングリコー
ル、プロピレングリコールを5〜20部添加することが
できる。
【0036】本発明において、硬化剤乳化液(B)の使
用割合としては特に限定はないが、有機金属化合物とし
て、シリル基含有エマルション(A)の固型分100部
に対して0.01〜10部配合することが好ましく、
0.1〜5部配合することがさらに好ましい。0.01
部未満の場合には硬化活性が低下するという問題が生じ
易くなり、10部を超える場合には、耐水性が低下する
という問題が生じ易くなる。
【0037】得られた硬化性組成物に添加剤として、必
要に応じて、通常塗料に用いられる顔料(二酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、カオリン等白色顔
料、カーボン、ベンガラ、シアニンブルー等の有色系顔
料)や造膜剤、コロイダルシリカ、可塑剤、溶剤、分散
剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤、紫外線吸収剤等の通常の
塗料用組成分として使用される添加剤を混合して使用す
ることもさしつかえない。
【0038】また、市販されている水系の塗料ともブレ
ンドすることが可能であり、例えば、アクリル系塗料、
アクリルメラミン系塗料のような熱硬化アクリル塗料、
アルキッド塗料、エポキシ系塗料、フッ素樹脂塗料が挙
げられ、これら塗料の耐候性、耐酸性、耐溶剤性を向上
させることができる。
【0039】また、架橋剤として、メラミン樹脂、イソ
シアネート化合物を添加し、速硬化性を出すことも可能
である。
【0040】得られた組成物は、例えば建築内外装用、
補修用、メタリックコート上のクリアー等の自動車用、
アルミニウム、ステンレス等の金属直塗用、ガラス直塗
用、石材直塗用、スレート、コンクリート、瓦等の窯業
系直塗用の塗料あるいは上面処理剤として用いられる。
また、接着剤や粘着剤としても使用可能である。
【0041】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0042】製造例A(シリル基含有エマルション(A)の重合) 撹拌機、還流冷却器、窒素ガス導入管および滴下ロート
を取り付けた反応装置に、脱イオン水40部、ロンガリ
ット0.35部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ
0.9部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル
1.0部、酢酸アンモニウム0.5部、t−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.2部および下記[表1]に示す
組成のモノマー乳化液158部中の20部を用いて初期
仕込みを行なった。のち、窒素ガスを導入しつつ、50
℃に昇温し、1時間加温後、t−ブチルハイドロパーオ
キサイド0.5部と前記したモノマー乳化液における残
りの138部との混合物を3時間かけて滴下した。その
後1時間重合して(滴下中に重合は進行し、1時間後終
了する)、脱イオン水を用いて固形分濃度40%に調整
し、エマルション(A)を得た。
【0043】
【表1】
【0044】製造例B(硬化剤乳化液(B)の調整) 有機金属化合物と界面活性剤とを[表2]の割合で予め
容器に入れ、50℃で均一に溶解させた後に、脱イオン
水とプロピレングリコールとを[表2]の割合で添加
し、ホモジナイザーで室温にて10,000rpm、1
5分間撹拌して硬化剤乳化液(B)を作製した。
【0045】
【表2】
【0046】実施例1〜7および比較例1〜2 製造例Aによって得たシリル基含有エマルション(A)
の固型分100gに対して、製造例Bによって得た硬化
剤乳化液(B)を、[表3]および[表4]の割合で加
えて硬化性組成物とした。
【0047】その後、前記硬化性組成物における硬化
性、保存安定性(1液化可能性)の評価を行なった。
結果を下記[表3]および[表4]に示す。
【0048】硬化性の評価 得られた組成物の所定量をポリエチレンシートに塗布
し、常温で7日間放置した後に、ポリエチレンシート上
に形成した塗膜のすべてを剥離し、これにより得た乾燥
塗膜をアセトンに1日浸漬し、アセトン浸漬後の塗膜の
残存率をゲル分率として表わした。
【0049】保存安定性(1液化可能性)の評価 得られた組成物の粘度(cp)を、初期および50℃、
1ヶ月保存後に、B型粘度計(23℃)を用いて測定し
た。また、液の状態(外観性)を目視により観察した。
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】[表3]および[表4]より、実施例1〜
7で得られた組成物は保存安定性がよく、つまり、1液
化が可能であり、しかも硬化性に優れていることがわか
る。
【0053】
【発明の効果】本発明の常温硬化性組成物は、可使時間
が長く、1液化が可能であり、凝集体の発生もなく、硬
化性もよく、従来のアルコキシ基含有エマルションに比
べ、性能面で大幅に改善されたものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I); 【化1】 で示されるシリル基を有する重合体を含有してなるエマ
    ルションと、 (B)予め界面活性剤で乳化した有機金属化合物とから
    なる常温硬化性組成物。(式中、Rは炭素数1〜10ま
    でのアルキル基、アリール基、アラルキル基より選ばれ
    る1価の炭化水素基、Xはハロゲン原子、アルコキシ
    基、ヒドロキシ基、アシロキシ基、アミノキシ基、フェ
    ノキシ基、チオアルコキシ基、アミノ基より選ばれる
    基、yは0〜2までの整数、Siに結合するXあるいは
    Rが2個以上の場合、それらは同一の基であっても異な
    る基であってもよい。)
  2. 【請求項2】前記(A)成分における重合体が、アルコ
    キシシリル基含有ビニル系単量体と他のビニル系単量体
    との共重合体である請求項1に記載の常温硬化性組成
    物。
  3. 【請求項3】前記(B)成分における有機金属化合物
    が、有機アルミニウム化合物あるいは有機スズ化合物で
    ある請求項1に記載の常温硬化性組成物。
JP01740993A 1993-02-04 1993-02-04 常温硬化性組成物 Expired - Lifetime JP3318783B2 (ja)

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