JPH06228299A - ポリカーボネートオリゴマー,その製造方法、及びポリカーボネートの製造方法 - Google Patents

ポリカーボネートオリゴマー,その製造方法、及びポリカーボネートの製造方法

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JPH06228299A
JPH06228299A JP1825793A JP1825793A JPH06228299A JP H06228299 A JPH06228299 A JP H06228299A JP 1825793 A JP1825793 A JP 1825793A JP 1825793 A JP1825793 A JP 1825793A JP H06228299 A JPH06228299 A JP H06228299A
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JP
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oligomer
organic solvent
polycarbonate
spherical
powder
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Application number
JP1825793A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Hisanishi
律行 久西
Masahiro Okamura
正博 岡村
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真球度の高い球状PCオリゴマー,該PCオ
リゴマーを簡単な装置並びに操作で製造する方法、及び
該PCオリゴマーを固相重合することによって、耐熱性
に優れたポリカーボネートを製造する方法を提供する。 【構成】 Wadellの球形度で換算して、真球度の高い球
状PCオリゴマー,その製造方法として、予め攪拌され
ているPCオリゴマー粉体が存在する造粒容器に、PC
オリゴマーの有機溶媒溶液を供給し、該有機溶媒溶液を
前記PCオリゴマー粉体と接触させながら有機溶媒を蒸
発させて該PCオリゴマーを製造する方法、及び該PC
オリゴマーを固相重合することによって、ポリカーボネ
ートを製造する方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリカーボネートオリゴ
マー,その製造方法、及びポリカーボネートの製造方法
に関する。詳しくは、真球度の高い球状ポリカーボネー
トオリゴマー,該球状ポリカーボネートオリゴマーを簡
単な装置及び操作で製造する方法、及び該球状ポリカー
ボネートオリゴマーを固相重合することによって、耐熱
性に優れたポリカーボネートを効率よく製造する方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】工業的
にポリカーボネートを製造する方法としては、界面重縮
合法,溶融法,エステル交換法等がある。これらの製造
方法については、界面重縮合法では、品質的に良好なも
のが得られるが、塩化メチレンをポリマー重合時の全工
程にわたって使用したり、あるいはこれに伴って工程が
複雑化し、ポリマー溶液からポリマーの固体を取り出す
のに多大の労力を必要とするなど問題がある。これに対
して、溶融法では、プロセスが簡便であるが、高温・高
真空の反応となるために、品質上満足すべきものを得る
のに困難があるなど問題がある。これらの問題点を解消
する方法として、固相重合法がある。この固相重合法に
ついては、例えば、特開平1−158033号公報,同
3−223330号公報には、プレポリマーとして、ポ
リカーボネートオリゴマーを用い、固相重合する技術が
開示されている。この固相重合法は、低温で高分子量化
することができ、品質の良いものが得られる。しかし、
固相重合を行う前にポリカーボネートオリゴマーを結晶
化する操作を必要とし、ここで多量の結晶化剤(貧溶
媒)を使用してポリカーボネートオリゴマーを沈澱さ
せ、更に、これらを圧縮・造粒加工しなければならな
い。このために、エネルギーロスと共に、装置的な負荷
が大きく、また、粉体を取り扱う工程が増え、トラブル
が発生し易い問題点がある。
【0003】そこで、本発明者らは、上記状況を鑑み、
固相重合に必要とされるポリカーボネートオリゴマーの
結晶化工程で多量の溶媒を用いることなくより簡単な方
法で、しかも固相重合工程において、ハンドリングの容
易な球状ポリカーボネートオリゴマーを得て、固相重合
によるプロセスエネルギーコストの低減と工程の簡略化
を計ることができるポリカーボネートの固相重合法につ
いて鋭意研究を重ねた。その結果、特定の条件下で、ポ
リカーボネートオリゴマーの有機溶媒溶液を、ポリカー
ボネートオリゴマーの粉体と接触させ、有機溶媒を蒸発
させることによって得られる球状ポリカーボネートオリ
ゴマーが、上記目的を達成できることを見出した。本発
明はかかる知見に基いて完成したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、真
球度が、Wadellの球形度に換算して、0.8〜1.0である
結晶化した球状ポリカーボネートオリゴマーを提供する
ものである。また、本発明は、予め攪拌されているポリ
カーボネートオリゴマー粉体が存在する造粒容器に、ポ
リカーボネートオリゴマーの有機溶媒溶液を供給し、該
有機溶媒溶液を前記ポリカーボネートオリゴマー粉体と
接触させながら有機溶媒を蒸発させ、球状ポリカーボネ
ートオリゴマーに造粒することを特徴とする上記の結晶
化した球状ポリカーボネートオリゴマーの製造方法をも
提供するものである。さらに、本発明は、固相重合によ
ってポリカーボネートを製造する方法において、上記の
結晶化した球状ポリカーボネートオリゴマーを140〜
260℃に加熱し、固相重合させることを特徴とするポ
リカーボネートの製造方法をも提供するものである。
【0005】本発明において、固相重合によってポリカ
ーボネート(PC)を製造するのに必要とされるポリカ
ーボネートオリゴマー(PCオリゴマー)は、真球度
が、Wadellの球形度に換算して、0.8〜1.0で、真球度
が高く、結晶化した球状PCオリゴマーである。そし
て、この結晶化した球状PCオリゴマーは、その粒径に
ついては、特に制限されないが、好ましくは0.5〜3m
mのものである。このように真球度が高く、結晶化した
球状PCオリゴマーは、固相重合工程において、ハンド
リングが容易で、固相重合によるプロセスエネルギーコ
ストの低減と工程の簡略化等を計ることができる。本発
明において、このような特徴を有する結晶化した球状P
Cオリゴマーは、一般式(I)
【0006】
【化1】
【0007】〔式中、R1 及びR2 は、それぞれハロゲ
ン原子(例えば、塩素,臭素,フッ素,沃素)又は炭素
数1〜8のアルキル基であり、このR1 及びR2 が複数
の場合、それらは同一であってもよいし、異なっていて
もよく、m及びnは、それぞれ1〜4の整数である。X
は、単結合,炭素数1〜8のアルキレン基,炭素数2〜
8のアルキリデン基,炭素数5〜15のシクロアルキレ
ン基,炭素数5〜15のシクロアルキリデン基又は−S
−,−SO−,−SO2 −,−O−,−CO−結合もし
くは一般式(II)
【0008】
【化2】
【0009】(式中、R3 及びR4 は、それぞれ水素原
子または1価の炭化水素基であり、R 5 は2価の炭化水
素基である。)で表わされる結合を示す。また、Y及び
Zは、それぞれアルキル基,芳香族基を示す。t=2〜
100である。〕で表わされるものである。この結晶化
した球状PCオリゴマーは、例えば、界面重縮合法、す
なわち、塩化メチレンなどの有機溶媒中で公知の酸受容
体、末端停止剤の存在下、一般式(III)
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、R1 ,R2 ,X,m及びnは、前
記と同じである。〕で表わされる二価フェノールとホス
ゲンとを反応させることによって容易に製造することが
できる。ここで、上記一般式(III) で表わされる二価フ
ェノールとしては、様々なものがあるが、特に、2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン〔通称:ビ
スフェノールA〕が好適である。ビスフェノールA以外
のビスフェノールとしては、例えば、ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)メタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)エタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)ブタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)オクタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)フェニルメタン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
1−メチルフェニル)プロパン;ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ナフチルメタン;1,1−ビス(4−ヒドロ
キシ−t−ブチルフェニル)プロパン;2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)プロパン;
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−テトラメチル
フェニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒドロキシ−
3−クロロフェニル)プロパン;2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−テトラクロロフェニル)プロパン;
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−テトラブロモ
フェニル)プロパン等のビス(ヒドロキシアリール)ア
ルカン類、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シ
クロペンタン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン;1,1−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン等の
ビス(ヒドロキシアリール)シクロアルカン類、4,
4’−ジヒドロキシフェニルエーテル;4,4’−ジヒ
ドロキシ−3,3’−ジメチルフェニルエーテル等のジ
ヒドロキシアリールエーテル類、4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルフィド;4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルフィド等のジヒドロ
キシジアリールスルフィド類、4,4’−ジヒドロキシ
ジフェニルスルホキシド;4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルホキシド等のジヒド
ロキシジアリールスルホキシド類、4,4’−ジヒドロ
キシジフェニルスルホン;4,4’−ジヒドロキシ−
3,3’−ジメチルジフェニルスルホン等のジヒドロキ
シジアリールスルホン類、4,4’−ジヒロキシジフェ
ニルなどのジヒドロキシジフェニル類などが挙げられ
る。また、該一般式(III) で表されるビスフェノール以
外に、ハイドロキノン,レゾルシノール,メチルヒドロ
キノンなどのジヒドロキシベンゼン類、フェノールのエ
トキシ化またはプロポキシ化生成物、例えば、ビス−オ
キシエチル−ビスフェノールA;ビス−オキシエチル−
テトラクロロビスフェノールA;ビス−オキシエチル−
テトラクロロヒドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン;2,6−ジヒドロキシナフタレンなどのジヒド
ロキシナフタレン類等が挙げられる。これらの二価フェ
ノールは、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を
混合して用いてもよい。
【0012】また、本発明において、特に限定はされな
いが、末端停止剤としては、通常、ポリカーボネートの
重合に用いられるものでよく、各種のものを用いること
ができる。具体的には、一価フェノールとして、例え
ば、フェノール,o−n−ブチルフェノール,m−n−
ブチルフェノール,p−n−ブチルフェノール,o−イ
ソブチルフェノール,m−イソブチルフェノール,p−
イソブチルフェノール,o−t−ブチルフェノール,m
−t−ブチルフェノール,p−t−ブチルフェノール,
o−n−ペンチルフェノール,m−n−ペンチルフェノ
ール,p−n−ペンチルフェノール,o−n−ヘキシル
フェノール,m−n−ヘキシルフェノール,p−n−ヘ
キシルフェノール,p−t−オクチルフェノール,o−
シクロヘキシルフェノール,m−シクロヘキシルフェノ
ール,p−シクロヘキシルフェノール,o−フェニルフ
ェノール,m−フェニルフェノール,p−フェニルフェ
ノール,o−n−ノニルフェノール,m−ノニルフェノ
ール,p−n−ノニルフェノール,o−クミルフェノー
ル,m−クミルフェノール,p−クミルフェノール,o
−ナフチルフェノール,m−ナフチルフェノール,p−
ナフチルフェノール;2,5−ジ−t−ブチルフェノー
ル;2,4−ジ−t−ブチルフェノール;3,5−ジ−
t−ブチルフェノール;2,5−ジクミルフェノール;
3,5−ジクミルフェノール;p−クレゾール,ブロモ
フェノール,トリブロモフェノールなどが挙げられる。
その他、式(IV)
【0013】
【化4】
【0014】で表される一価フェノールが挙げられる。
これらの一価フェノールは、それぞれ単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。そして、
これらの一価フェノールのなかでは、p−t−ブチルフ
ェノール,p−クミルフェノール,p−フェニルフェノ
ールなどが好ましく用いられる。その他、分岐剤とし
て、例えば、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)エタン;α,α’,α”−トリス(4−ヒドロキ
シフェニル)−1,3,5−トリイソプロピルベンゼ
ン;1−〔α−メチル−α−(4’−ヒドロキシフェニ
ル)エチル〕−4−〔α’,α’−ビス(4”−ヒドロ
キシフェニル)エチル〕ベンゼン;フロログリシン,ト
リメリト酸,イサチンビス(o−クレゾール)等の官能
基を3つ以上有する化合物を用いることもできる。
【0015】有機溶媒としては、各種状況に応じて適宜
選択すればよい。具体的には、ジクロロメタン(塩化メ
チレン);クロロホルム;1,1−ジクロロエタン;
1,2−ジクロロエタン;1,1,1−トリクロロエタ
ン;1,1,2−トリクロロエタン;1,1,1,2−
テトラクロロエタン;1,1,2,2−テトラクロロエ
タン;ペンタクロロエタンなどの塩素化炭化水素、ジフ
ェニルエーテル,ハロゲン化ジフェニルエーテル,ジフ
ェニルスルホン,アセトフェノン,ベンゾフェノン,ポ
リフェニルエーテル,クロロベンゼン,ジクロロベンゼ
ン,メチルナフタレン等の芳香族化合物、クロロフルオ
ロ炭化水素、シクロヘキサン,トリシクロ(5.2.1
0)−デカン,シクロオクタン,シクロデカン等のシク
ロアルカンなどが挙げられる。これらの有機溶媒は、そ
れぞれ単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて
用いてもよい。これらのなかでは、特に、塩化メチレン
が好適である。
【0016】さらに、アルカリ水溶液のアルカリ源は、
アルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム,
水酸化カリウム,水酸化リチウム,水酸化セシウムなど
が挙げられる。これらの中では、水酸化ナトリウムと水
酸化カリウムが好適である。そして、触媒としては、各
種のものを用いることができる。具体的には四級アンモ
ニウム塩,四級ホスホニウム塩あるいは三級アミンなど
で、例えば、四級アンモニウム塩としては、トリメチル
ベンジルアンモニウムクロライド,トリエチルベンジル
アンモニウムクロライド,トリブチルベンジルアンモニ
ウムクロライド,トリオクチルメチルアンモニウムクロ
ライド,テトラブチルアンモニウムクロライド,テトラ
ブチルアンモニウムブロマイドなどが挙げられる。ま
た、四級ホスホニウム塩としては、例えば、テトラブチ
ルホスホニウムクロライド,テトラブチルホスホニウム
ブロマイドなどが、そして、三級アミンとしては、例え
ば、トリエチルアミン,トリブチルアミン,N,N−ジ
メチルシクロヘキシルアミン,ピリジン,ジメチルアニ
リンなどが挙げられる。
【0017】本発明において、球状PCオリゴマー(プ
レポリマー)は、前記の各原料を用いて、例えば、ポリ
カーボネートの製造において慣用されている界面重縮合
法によって製造することができる。すなわち、先ず、前
記の二価フェノールをアルカリ金属水酸化物の水溶液に
溶解し、二価フェノールの水酸化アルカリ水溶液を調製
する。次いで、この二価フェノールの水酸化アルカリ水
溶液に有機溶媒を加えた混合液にホスゲンの過剰量を吹
き込み、反応させてPCオリゴマーを生成させ、PCオ
リゴマーを含有する有機相と、アルカリ金属の水酸化物
などを含有する水相とを含むエマルジョンからなる反応
液が得られる。反応後、この反応液は、静置することに
よって有機相と水相とに分離する。ここで、上記界面重
縮合反応を行う反応装置としては、回分式反応において
は、通常、攪拌機を備えた槽型反応器が用いられる。一
方、連続式反応においては、上記槽型反応器を直列に複
数個並べたものを用いてもよく、また、管型反応器を用
いてもよい。上記のようにして、重合反応を完結して得
られた反応液は、回分式あるいは連続式でPCオリゴマ
ーを含有する有機相を分離し、必要に応じて、アルカリ
洗浄、酸洗浄、水洗浄することによって、球状PCオリ
ゴマーの造粒に供されるPCオリゴマーの有機溶媒溶液
を得ることができる。このようにして得られるPCオリ
ゴマーの末端は、アルキル基・芳香族基のカーボネート
末端となっていればよい。反応の容易さや、回収および
モノマーのコストを考慮すると、メチル基,エチル基,
ブチル基およびフェニル基が好ましい。これらは、一種
または二種が混在してもよい。
【0018】前記のようにして得られるPCオリゴマー
の有機溶媒溶液中のPCオリゴマーの濃度は、通常、1
〜50重量%、好ましくは5〜45重量%で、球状PC
オリゴマーの造粒に供される。この濃度が1重量%未満
では、次の造粒工程で蒸発させる有機溶媒の量が多量に
なり過ぎ好ましくない。このような場合には、予めPC
オリゴマーの有機溶媒溶液を所望濃度に濃縮しておくの
が望ましい。一方、50重量%を超えると、PCオリゴ
マーの有機溶媒溶液の粘度が高くなり過ぎ、次の造粒工
程での造粒容器への供給が困難となり好ましくない。そ
して、得られるPCオリゴマーの粘度平均分子量は、5
00〜25,000で、500以下では、結晶化された粉
体が壊れ易く、ポリカーボネートの固相重合工程でのハ
ンドリングが困難となり好ましくない。一方、25,00
0を超えると、実質上固相重合を行って分子量を上げる
必要はない。PCオリゴマーは、他の製造方法として、
前記二価フェノール、末端停止剤の原料の他に、モノカ
ーボネートとして、例えば、ジメチルカーボネート,ジ
エチルカーボネート,ジフェニルカーボネート等を用い
て、既知のエステル交換法によって製造してもよい。こ
の場合、得られたPCオリゴマーを前記有機溶媒に溶
解、調製すればよい。なお、エステル交換法の場合、反
応を促進させるために公知の触媒を使用してもよい。こ
のような触媒の具体例としては、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の単体,酸化物,水酸化物,アミド化合
物,アルコラート,フェノラート、あるいはZnO,P
bO,Sb2 3 のような塩基性金属酸化物、有機チタ
ン化合物、可溶性マンガン化合物、Ca,Mg,Zn,
Pb,Sn,Mn,Cd,Coの酢酸塩または含窒素塩
基性化合物と硼素化合物,含窒素塩基性化合物とアルカ
リ(土類)金属化合物,含窒素塩基性化合物とアルカリ
(土類)金属化合物と硼素化合物などの併用系触媒など
が挙げられる。
【0019】次に、本発明においては、前記PCオリゴ
マーの有機溶媒溶液は、PCオリゴマーを球状に造粒す
るのに供される。すなわち、PCオリゴマーの有機溶媒
溶液から球状PCオリゴマーを得るには、先ず、造粒容
器に既製のPCオリゴマー粉体を仕込み、攪拌した状態
にしておく。次いで、予め攪拌されているPCオリゴマ
ー粉体が存在する造粒容器に、前記PCオリゴマーの有
機溶媒溶液を供給する。ここで、造粒容器に供給される
有機溶媒溶液は、攪拌されているPCオリゴマー粉体と
接触しながら、粉体上で有機溶媒を蒸発させ、引続き攪
拌混合することによって、造粒され、結晶化した真球状
に近い球状PCオリゴマーを得ることができる。造粒容
器内で造粒された球状PCオリゴマーは、適宜手段によ
って、造粒容器から取り出され、次工程で、ポリカーボ
ネートを固相重合によって製造するのに供される。
【0020】この造粒化工程で、粒状化に先立つて造粒
容器内に予め仕込み、攪拌状態にさせておくPCオリゴ
マー粉体は、従来既知の方法で得ることができるものを
使用することができる。例えば、ニーダー等を用いて、
濃縮粉砕したものも使用可能である。ここで、造粒化が
進行し、造粒容器から球状PCオリゴマーを取り出すに
つれ、造粒された球状PCオリゴマーが、予め攪拌状態
にあったPCオリゴマー粉体に取って替わり、同様に機
能し、連続的に球状PCオリゴマーを製造することがで
きる。造粒容器内に予め仕込むPCオリゴマー粉体の粒
径は、特に制限されないが、好ましくは0.5〜3mm程
度に揃えておくのが望ましい。粒径がこれ以上あるいは
以下になると、凝集体を生成し易くなるので好ましくな
い。また、その仕込み量は、特に制限はないが、少なく
とも攪拌羽根を運転したときにPCオリゴマー粉体が流
動し、均一に攪拌できる量が望ましい。そして、造粒容
器に供給されるPCオリゴマーの有機溶媒溶液の供給量
は、造粒容器内で予め攪拌されて均一に存在しているP
Cオリゴマー粉体の保持量に対して、毎時500重量%
以下で、好ましくは毎時300重量%以下である。この
供給量が少ないと生産性が低下し、また、供給量が多く
なると、得られる球状PCオリゴマー中の残存溶媒量が
増大するので好ましくない。
【0021】PCオリゴマーの有機溶媒溶液の造粒容器
へ供給する方法は、特に制限はなく、攪拌されているP
Cオリゴマー粉体に対して、PCオリゴマーの有機溶媒
溶液を滴下乃至流下させるように供給すればよい。ある
いは、PCオリゴマーの有機溶媒溶液を加圧加熱し、容
器内でフラッシュさせてもよい。なお、PCオリゴマー
の有機溶媒溶液を造粒容器へ供給する際、結晶化剤とし
て、ポリカーボネートの非溶媒もしくは貧溶媒を同時に
供給すると、より効果的に造粒化することができる。こ
こで、結晶化剤としては、例えば、ペンタン,ヘキサ
ン,ヘプタン,オクタン等の直鎖状あるいは環状アルカ
ン類、アセトン,メチルエチルケトン等のケトン類、ベ
ンゼン,トルエン,キシレン等の芳香族化合物等が挙げ
られる。これらの結晶化剤は、それぞれ単独で用いても
よく、また二種以上を混合して用いてもよい。これらの
中では、ペンタン,ヘキサン,ヘプタンのアルカン類お
よびアセトン,メチルエチルケトンのケトン類が、操作
上、コスト面において、また、球状PCオリゴマーから
容易に除去することができるので好ましい。結晶化剤を
同時に供給する場合、PCオリゴマーの有機溶媒溶液に
対する結晶化剤の混入量、すなわち、(結晶化剤)/
(PCオリゴマーの有機溶媒溶液量×PCオリゴマーの
溶液濃度)×100%=混入量は、PCオリゴマーの有
機溶媒溶液中のPCオリゴマー固体量に対して、5〜5
0重量%、好ましくは10〜50重量%である。この結
晶化剤の混入量が、5重量%未満では球状PCオリゴマ
ーの乾燥性が悪化して好ましくない。また、50重量%
を超えると乾燥後の嵩密度が低下して好ましくない。
【0022】そして、造粒容器内での球状PCオリゴマ
ーの滞留時間は、PCオリゴマーの有機溶媒溶液の供給
量にも関係してくるが、0.2〜6時間である。滞留時間
が短いと造粒される球状PCオリゴマーの保持量が少な
く、充分な攪拌,混合が期待できず好ましくない。ま
た、滞留時間が長いと不必要に大きな容器を必要としコ
スト的に不利になり好ましくない。また、造粒容器内で
球状PCオリゴマーを造粒する場合、その温度として
は、PCオリゴマーの有機溶媒溶液の有機溶媒が蒸発す
るのに支障のない雰囲気に保持される温度が望まれる。
詳しくは、有機溶媒の沸点が約5〜150℃から、通
常、35〜200℃に保持される。この温度が35℃未
満では、有機溶媒が効率的に蒸発除去されず好ましくな
い。また、200℃を超えると、造粒される球状PCオ
リゴマーが融着し、造粒が困難となる。そして、造粒容
器内の圧力は、−500mmHg〜10kg/cm2
好ましくは−200mmHg〜3kg/cm2 に保持さ
れ造粒化される。特に好ましくは、造粒化は常圧付近で
行うのが望ましい。この圧力が、−500mmHg未満
では、真空操作にコストが掛かり好ましくない。また、
10kg/cmを超えると、造粒化には特に問題はない
が、有機溶媒の容器内での凝縮や耐圧性の容器を必要と
しコスト的に不利になり好ましくない。高い程、有機溶
媒の回収を容易にし、更に、装置のコストも低減するの
で好ましい。
【0023】この造粒化を実操業で実施する際には、そ
の機器としては、例えば、ニーダー,ハンドミキサー,
ロータリードラム型混合器,リボン乾燥機,ディスクド
ライヤー等が好適に使用できる。また、攪拌用の機器と
しては、例えば、ヘンシェルミキサー〔三井三池化工器
(株)製〕,ナウターミキサー〔ホソカワミクロン
(株)製〕,TURBO SPHEERE ミキサー〔住友重機械工業
(株)製〕,タービュライザー(ホソカワミクロン
(株)製〕等がある。更に、攪拌機としては、例えば、
ヘリカル翼,パドル翼,格子翼,櫂型翼等が適してい
る。特に、縦型のヘリカルリボンやパドル型混合器を備
えたものが好ましい。また、造粒容器を加熱するため
に、ジャケット付きのものが好ましい。
【0024】前記のようにして得られた真球状に造粒さ
れた球状PCオリゴマーは、次いで、固相重合に供さ
れ、ポリカーボネートを得ることができる。この固相重
合は、140〜260℃、好ましくは160〜250℃
に加熱し、重合することによって分子量を向上すること
ができ、ポリカーボネートが得られる。ここで、反応温
度が140℃未満では、反応速度が遅過ぎ、効率的にポ
リカーボネートを得ることができない。また、260℃
を超えると、ポリカーボネートが溶融し、溶融体を形成
し好ましくない。この固相重合は、通常、窒素ガス,空
気等の不活性ガス中で行われ、また、減圧にして副生す
る反応物を除去しながら進められる。本発明において
は、この固相重合を行うにあたって、真球状に造粒され
た球状PCオリゴマーを用いることによって、流動性が
良く、攪拌混合機能を有しない固相重合リアクターを用
いても、付着やブロック化が少なく、効率的に固相重合
を行うことができる。また、その充填効率が高いため
に、装置コストを安価にすることができる。そして、か
くして得られるポリカーボネートは、その粘度平均分子
量が、15,000〜50,000であって、勿論、機械的
強度に優れるとともに、耐熱性に優れたものである。
【0025】図1は、本発明の球状PCオリゴマーの製
造方法および該PCオリゴマーを用い、固相重合によっ
て連続的にポリカーボネートを製造する方法の一例の概
略を示す説明図である。造粒容器Aは、PCオリゴマー
粉体を攪拌するための攪拌機1(攪拌羽根2を有す
る。)と造粒容器Aを温度調節するためのジャケット3
とを装備している。ジャケット3によって所要温度に加
熱された造粒容器Aには、攪拌機1によって予め攪拌さ
れているPCオリゴマー粉体(図示せず)が存在してお
り、PCオリゴマーの有機溶媒溶液Bと、必要に応じて
結晶化剤Cが供給される。この造粒容器Aでは、供給さ
れたPCオリゴマーの有機溶媒溶液Bが、攪拌されてい
るPCオリゴマー粉体と接触しながら有機溶媒溶液の有
機溶媒を蒸発させ、PCオリゴマーが球状に造粒され
る。ここで、蒸発した有機溶媒は、溶媒回収工程Dに導
入され回収され、循環使用される。造粒された球状PC
オリゴマーGは、造粒容器Aの下部よりバルブ4を利用
して取り出され、必要に応じて予備乾燥機Eで乾燥して
から、固相重合リアクターHに送入される。この予備乾
燥機Eで乾燥に伴って蒸発する有機溶媒は、溶媒回収工
程Fに導入され回収される。なお、造粒化が進行し、造
粒容器Aから球状PCオリゴマーが取り出されると、造
粒容器内に存在していたPCオリゴマー粉体は、生成し
た球状PCオリゴマーに取って代わられ、次いで、生成
した球状PCオリゴマーは、PCオリゴマーの有機溶媒
溶液体と接触し有機溶媒を蒸発させ、造粒機能を果た
し、造粒化を連続的に行うことができる。勿論、造粒容
器内に予めPCオリゴマー粉体を存在させて、造粒化を
回分式で行ってもよい。固相重合リアクターHには、ジ
ャケット5が装備されており、また、窒素ガスの吹き込
む口Jを装備している。ジャケット5で所要温度に加熱
された固相重合リアクターHには、窒素ガスが吹き込ま
れ、造粒容器Aから送入された球状PCオリゴマーの固
相重合が行われ、ポリカーボネートLを得ることができ
る。固相重合リアクターH内で固相重合によって生成し
たポリカーボネートLは、固相重合リアクターの下部よ
りバルブ6を利用して連続的または回分的に排出され
る。かくして得られたポリカーボネートLは、適宜押出
機で造粒され、各種用途に応じた成形に供される。な
お、固相重合リアクターHに吹き込まれた窒素ガスは、
固相重合の進行に伴って固相重合リアクターHから窒素
ガス回収工程Kにて回収され、循環使用される。
【0026】
【実施例】更に、本発明を実施例及び比較例により、詳
しく説明する。 実施例1 内容積50リットルの攪拌機付き容器に、二価フェノー
ルとしてビスフェノールA9.2モル、2.0N水酸化ナト
リウム水溶液9.4リットル及び塩化メチレン8リットル
を入れて攪拌し、ここにホスゲンを充分過剰量として3
0分間吹き込んだ。次いで、フェノール0.18モルを反
応させ、更に、ビスフェノールA0.4モル、トリエチル
アミン0.022モル、0.2N水酸化ナトリウム水溶液4.
5リットルを加え、40分間反応させた後、水相と有機
相とを分離した。この様にして、PCオリゴマーの塩化
メチレン溶液を得た。このPCオリゴマーの塩化メチレ
ン溶液8リットルとビスフェノールA2.5モル、メチル
クロロフォーメート0.18モル、7.25重量%の水酸化
ナトリウム水溶液400g、トリエチルアミン0.017
モル及び塩化メチレン8リットルを混合し、500rp
mで攪拌し、60分間反応させた。反応後、水相と有機
相とを分離し、有機相を水、アルカリ(0.01N水酸化
ナトリウム水溶液) 、酸(0.1N塩酸) 及び純水で順次
洗浄されたPCオリゴマーの有機溶媒溶液を得た。この
一部について塩化メチレンを除去し、PCオリゴマー粉
体を得て、粘度平均分子量を測定したところ8,700で
あった。このようにして得られたPCオリゴマーの有機
溶媒溶液から、塩化メチレンを蒸発除去しつつ粉砕し、
PCオリゴマー粉体を得た。得られたPCオリゴマー粉
体100gを予め内容積1リットルの加熱装置付きの攪
拌容器に仕込んだ。この攪拌容器を加熱すると共に、2
50rpmで攪拌した。攪拌容器に予め仕込んだPCオ
リゴマー粉体の温度が約60℃となった時点で、前記の
PCオリゴマーの有機溶媒溶液を1リットル/時間で投
入し、同時にヘプタンを200cc/時間の割合で供給
し、造粒を行った。造粒中の内部温度は60℃であっ
た。攪拌容器内で造粒されたPCオリゴマーは逐次取り
出す様にし、球状PCオリゴマー5リットル(約2.3k
g)を得た(嵩密度0.46g/cc)。このようにして
得られた球状PCオリゴマーの真球度は、Wadellの球形
度に換算して、0.89で、真球度が高いものであった。
また、その平均粒径は、1.2mmであった。そして、球
状PCオリゴマーのハンドリング特性として、安息角と
排出速度を測定した。その結果、常法により測定した安
息角は、31°であった。また、排出速度は、図2に示
すホッパーにより測定した。すなわち、図2に示すよう
な傾斜型の円筒容器W(60mmφで、全体として50
0mmの長さを有し、60°の傾斜円筒部、それに続く
短尺で45°の排出壁を有する垂直円筒部とその先端に
20mmφの排出口Xを有する)に球状PCオリゴマー
V500ccを投入し、その排出速度を測定したところ
8.2秒であった。更に、得られた球状PCオリゴマーを
10リットルの縦型容器(150mmφ×600mm
L)に入れ、ジャケットで180℃に加熱すると共に、
2 を200ミリリットル/分で吹き込み、7時間固相
重合反応させポリカーボネートを得た。得られたポリカ
ーボネートの粘度平均分子量は、23,000であった。
また、容器内のポリカーボネート量は、6,500gで容
積効率が優れるものであった。ポリカーボネートは、押
出機によって造粒し、ペレット化して、プレートを成形
した。そのプレートのYI(Yellowness Index)を測定
したところ、3.2と耐熱性に優れたものであった。
【0027】実施例2 実施例1において、ヘプタンの代わりにアセトンを使用
し、250ミリリットル/時間で供給した以外は、実施
例1と同様に実施した。得られた球状PCオリゴマーの
真球度は、Wadellの球形度に換算して、0.86で、真球
度が高いものであった。また、その平均粒径は、1.4m
mであった。この球状PCオリゴマーを用い、実施例1
と同様に固相重合させた。得られたポリカーボネートの
粘度平均分子量は、21,500であった。また、そのプ
レートのYIは、2.9で、耐熱性に優れたものであっ
た。
【0028】比較例1 実施例1のPCオリゴマーの有機溶媒溶液1リットルに
対し、ヘプタン200ccを投入して、攪拌器付きの容
器(内容積2リットル))で攪拌を実施した。その後、
この容器を加熱して塩化メチレンを蒸発除去したところ
容器内の溶液は、次第に粘稠となり、粉末化していっ
た。更に、粉体の温度85℃で5時間攪拌を続け、乾燥
したPCオリゴマー粉体を得ることができた。この粉体
は不定形であり、その真球度は、Wadellの球形度に換算
して、0.53で、真球度が低いものであり、嵩密度は0.
29(g/cc)であった。したがって、同量の貧溶剤
を使用しても、通常の操作では高嵩密度のPCオリゴマ
ーは得られないことが判る。そして、PCオリゴマーに
ついて、実施例1と同様にして測定した安息角は、42
°で、また、排出速度は、排出途中で閉塞し、計測でき
ず、実施例1に比べてハンドリング特性が劣るものであ
った。更に、得られたPCオリゴマー粉体を実施例1と
同様に、10リットルの縦型容器(150mmφ×60
0mmL)に入れ、ジャケットで180℃に加熱すると
共に、N2 を200ミリリットル/分で吹き込み、7時
間反応させポリカーボネートを得た。得られたポリカー
ボネートの粘度平均分子量は、21,200であった。し
かし、容器内のポリカーボネート量は、2,600gであ
り、容積効率は実施例1に比べて悪いものであった。
【0029】なお、真球度は、次に定義されるWadellの
球形度で判定した。 Wadell の球形度=〔投影面積に等しい面積の円の直
径〕/〔投影像に外接する最小円の直径〕 ここで、投影面積に等しい面積の円の直径は、得られた
粉体を実体顕微鏡下で写真撮影し、その面積から求め
た。また、投影像に外接する最小円の直径は、円形の目
をもつふるいを用い、その代表値を定めた。
【0030】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、PCオリ
ゴマーの結晶化工程の簡略化、と同時にポリカーボネー
トの固相重合工程において、ハンドリングの容易な球状
PCオリゴマーを得ることができる。そして、固相重合
によりプロセスエネルギーコストの低減と工程の簡略化
を計ることができる。したがって、工程の簡素化が達成
され、建設コストやランニングコストの低減とともに、
良質のポリカーボネートを安定して製造することが可能
となり、ポリカーボネート製造上、その効果は極めて大
なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の球状PCオリゴマーの製造方法およ
び該PCオリゴマーを用い、固相重合によって連続的に
ポリカーボネートを製造する方法の一例の概略を示す説
明図である。
【図2】 粉体の流動性試験用円筒傾斜型装置の説明図
である。
【符号の説明】
A:造粒容器, B:PCオリゴマーの有機溶媒溶
液,C:結晶化剤, D:有機溶剤回収工程,
E:予備乾燥機,F:有機溶剤回収工程, G:球状
PCオリゴマー,H:固相重合リアクター, J:窒
素ガス吹き込み口,K:窒素ガス回収工程, L:ポ
リカーボネート,1:攪拌機, 2:攪拌羽根, 3:
ジャケット(造粒容器用),4:排出バルブ(球状PC
オリゴマー用),5:ジャケット(固相重合リアクター
用),6:排出バルブ(ポリカーボネート用)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真球度が、Wadellの球形度に換算して、
    0.8〜1.0である結晶化した球状ポリカーボネートオリ
    ゴマー。
  2. 【請求項2】 粒径が、0.5〜3mmであることを特徴
    とする請求項1記載の結晶化した球状ポリカーボネート
    オリゴマー。
  3. 【請求項3】 予め攪拌されているポリカーボネートオ
    リゴマー粉体が存在する造粒容器に、ポリカーボネート
    オリゴマーの有機溶媒溶液を供給し、該有機溶媒溶液を
    前記ポリカーボネートオリゴマー粉体と接触させながら
    有機溶媒を蒸発させ、球状ポリカーボネートオリゴマー
    に造粒することを特徴とする請求項1記載の球状ポリカ
    ーボネートオリゴマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 固相重合によってポリカーボネートを製
    造する方法において、請求項1記載の結晶化した球状ポ
    リカーボネートオリゴマーを140〜260℃に加熱
    し、固相重合させることを特徴とするポリカーボネート
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 結晶化した球状ポリカーボネートオリゴ
    マーの粒径が、0.5〜3mmであることを特徴とする請
    求項4記載のポリカーボネートの製造方法。
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