JPH062276B2 - アルカリ含有飛灰の処理方法 - Google Patents

アルカリ含有飛灰の処理方法

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JPH062276B2
JPH062276B2 JP4698688A JP4698688A JPH062276B2 JP H062276 B2 JPH062276 B2 JP H062276B2 JP 4698688 A JP4698688 A JP 4698688A JP 4698688 A JP4698688 A JP 4698688A JP H062276 B2 JPH062276 B2 JP H062276B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ごみ焼却炉から発生するアルカリ含有飛灰
中に含有されている有害な重金属類の溶出を防止するた
めのアルカリ含有飛灰の処理方法に関するものである。
〔従来の技術〕
ごみ焼却炉からの排ガス中には、HCl,SOx等の有害ガス
およびZn,Cd,Pb等の有害な重金属類を含むダストが含ま
れている。前記有害ガス成分を、排ガス中から除去する
ために、ごみ焼却炉の煙道中等において、従来から排ガ
ス中にアルカリ剤を添加することが行なわれている。こ
の場合、ごみ焼却炉の後段に設けられた集塵機によって
捕集された排ガス中の飛灰は、アルカリを含有してい
る。
このようなアルカリ含有飛灰中には、塩類および有害な
重金属類を含むダストが含有されている。従来、上記有
害な重金属類を含むダストが含有されているアルカリ含
有飛灰は、ごみ焼却場において、下記のような処理を施
した上、埋立地等に投棄されていた。
(A)飛灰とセメントとを混練して飛灰を固化する。
(B)飛灰と加熱したアスファルトとを混練して、飛灰を
固化する。
(C)飛灰を水槽中において、ごみ焼却炉から発生する排
ガスにより中和、炭酸化合物し、脱水処理を施した上投
棄し、脱水液については、排水処理設備において、脱
水処理後の排水に硫化物等を添加し、凝集沈澱等の処理
を行なう。
(D)飛灰を酸で中和し、重金属類を酸に溶解後、硫化物
の凝集、沈澱等の処理を行ない、不溶解分は脱水処理す
る。
(E)飛灰をpH10程度の弱アルカリ性の水で洗浄し、飛
灰中の重金属類を、主に水酸化物または炭酸化物として
不溶化する。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の処理方法には、次のような問題がある。
(1)上記(A)のセメントによる固化の場合、および、上記
(B)の加熱したアスファルトによる固化の場合には、雨
水等によって、高pHでの溶解度の高い重金属が溶出する
可能性がある。
(2)上記(C)の排ガスによる中和処理は、現在もっともよ
い方法ではあるが、この方法の場合には、中和、脱水、
脱水後の処理等のために、設備が複雑になる。
(3)上記(D)の酸による処理の場合には、大量の酸が必要
となるので、ごく小規模の場合を除き事実上実施が不可
能である。
(4)上記(E)の弱アルカリ性の水による水洗の場合には、
水洗後の水が高アルカリ性になることを防止するため
に、大量の水が必要となり、且つ、反応時間が長くなる
ため、設備が巨大化する。
従って、この発明の目的は、上述した問題を解決し、ご
み焼却炉等から発生し、捕集したアルカリ含有飛灰中に
含有されている有害な重金属類の溶出を、簡単な方法で
長期にわたり安定して防止することができるアルカリ含
有飛灰の処理方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上述した問題を解決し、ごみ焼却炉等か
ら発生し、捕集したアルカリ含有飛灰中に含有されてい
る有害な重金属類の溶出を、容易に且つ経済的に、長期
にわたり安定して防止するための方法を開発すべく、鋭
意研究を重ねた。
排ガス中のHCl(塩化水素)およびSOx(硫黄酸化物)等
の有害ガスを除去する目的で、排ガスに添加するアルカ
リ剤の主成分は、一般に消石灰である。このようなアル
カリ剤を排ガスに添加し、排ガスと反応させた後の飛灰
の化学成分組成の一例を第1表に示す。
また、環境庁告示第13号に従った飛灰の溶出試験にお
ける溶出液のpHは、12.3〜13.3であり、特に、含有量が
比較的多く、高pH側で溶解度が増加するPbは、許容され
る作業廃棄物の溶出基準値(以下、「溶出基準値」とい
う)である3mg/を超える場合がある。
これに対して、重金属類は、キレート基を有する化合物
によって、安定したキレート化合物を形成することか
ら、キレート化剤を添加して安定化することを考えた。
キレート形成反応は、一般にpHが3から10の範囲内に
おいて効率的に進行することはよく知られており、実際
にアルカリ含有飛灰の溶出試験で得た溶出液のpHを調整
し、キレート化剤を添加した試験を行なったところ、pH
が10程度以上で効率が低下することが確認された。
このため、本発明者等は、アルカリ含有飛灰中のアルカ
リ分の不溶化法、酸による中和法、水洗法等によって、
キレート化反応に適するpH条件に関し検討したが、アル
カリ分の不溶化法および酸による中和法によっては、容
易で且つ経済的な方法を見出すことができなかった。
しかし、少量の水による繰り返し水洗法について検討を
行なっている際に、洗浄1回目について水分量を少なく
するほど、液のpHが低下する現象の生ずることがわかっ
た。
そこで、上記第1表に示す化学成分組成を有する6種類
のアルカリ含有飛灰に対し、水をその添加量を変えて添
加、混合し、その液相のpHについて調べた。その結果、
第1図に示すように、飛灰の含水率が減少するに伴って
液相のpHは低下し、水分の添加量を調節することによっ
てキレート化剤反応に適する条件をつくり得ることがわ
かった。
この水分量の調節のみによるpH条件の設定方法は、アル
カリ含有飛灰の種類、組成等によって、水分量に多少の
相違は生ずるものの、必要とする水分量が非常に少くて
すむ点において、操作上からも極めて有利である。
本発明者等は、この現象について更に検討を進め、アル
カリ含有飛灰中の主要な可溶性塩の成分であるCaCl2・2H
2O,NaCl,KClおよびCa(OH)2等について試薬を用いた検討
を行ない、pHの低下する現象が、主に上記4成分の塩の
相互作用によることを確認した。なお、温度の影響につ
いては、80℃程度までは影響が少ないことも確認し
た。
水分量を調節しキレート化剤を添加、混合することによ
り、重金属類の不溶化を達成するのに適するpH値は、1
2以下であることがわかった。
上記から、次の知見を得た。即ち、アルカリ含有飛灰
に、キレート形成基を有する化合物即ちキレート化剤お
よび水を添加しそして混合し、その水分量を調整して、
飛灰中の重金属類とキレート化剤との反応に適したpH値
にすれば、その反応により生成したキレート化合物によ
って、飛灰中の重金属類を不溶化し、前記重金属類の溶
出を防止することができる。更に、上述のキレート化剤
に加えて、高分子化合物を添加すれば、高分子化合物の
ネットワークによって、キレート化合物の粒子を凝集
し、粗大化させることができる。
この発明は、上述の知見に基いてなされたものであっ
て、有害なガスおよび重金属類を含むダストを含有する
焼却炉からの排ガスにアルカリ剤を添加することによっ
て、前記排ガス中の有害ガスと反応させ、その反応物お
よびダストを飛灰として捕集し、このようにして捕集さ
れた前記重金属類を含有するアルカリ含有飛灰に、キレ
ート化剤と水溶性高分子化合物またはラテックス状態で
水に分散された高分子化合物、または、高分子のキレー
ト化剤を添加しそして水分の存在下において混合し、得
られた混合物中の液相のpHが12以下となるように前記
水分の含有量を調整し、前記重金属類と前記キレート化
剤との反応により生成し且つ高分子のネットワークによ
り封じ込められたキレート化合物によって、前記アルカ
リ含有飛灰中の重金属類を、水に不溶化したことに特徴
を有するものである。
この発明において使用するキレート化剤は、1種以上の
キレート形成基を有し、重金属と反応して水に不溶性の
キレート化合物を形成する水溶性の低分子化合物または
高分子化合物であるか、あるいは、水に不溶性の低分子
化合物または高分子化合物であることが必要である。
前者のキレート化剤としては、例えば、ジチオカルバミ
ン酸基、チオール基、ザンセート基およびチオウレイド
基等を有する化合物が使用され、そして、後者のキレー
ト化剤としては、例えば、アミノ酸基(グリシン基、イ
ミノジ酢酸基等)、ポリアミノ基、ホスホメチルアミノ
基等を有する化合物が使用される。
アルカリ含有飛灰の種類、成分組成等によって、飛灰中
に含有されている重金属類が溶出しない安定化に適する
pH領域(環境庁告示第13号に従って重金属類の溶出試
験における許容される溶出量以下となるpH領域)は異な
る。そこで、安定化に関し、液相のpHとの関係を、以下
に述べる方法によって調べた。
異なる3つのごみ焼却工場から採取した10種類のアル
カリ含有飛灰に、強力なキレート化剤である、ジエチル
ジチオカルバミン酸ナトリウムを、含有重金属量に対し
て1倍当量と、水を、その量を変化させて添加し、混合
した後、5日間常温で放置したものについて、飛灰中の
重金属類の溶出試験を行なった。
その結果、特に溶出液中の濃度の高いPbについて、第2
図に示すように安定化時の液相のpHを12以下とし、且
つ、第1図に基いて水分の含有量を約60wt.%以下にす
れば、その溶出液中のPb量は、許容溶出基準値である3
mg/以下にできることがわかった。なお、第2図に示
すようにpHが10を超えると、Pb濃度が増加しはじめ
た。
第3図は、処理時の液相のpHが12以下の飛灰に対し、
30日間屋外に放置したとき(実際で示す)と、処理時
の液相のpHが12.5の飛灰に対し、15日間屋外に放置し
たとき(点線で示す)の放置日数と溶出液(pH12.3〜1
3.0)中のPb含有量との関係を示すグラフである。第3
図から明らかなように、溶出液のpHが12.3〜13.0である
にもかかわらず、溶出液中のPbは、溶出基準値以下であ
った。
しかしながら、pH12.5で処理した場合には、一旦は安定
化されても、放置しておくと重金属類が溶出しはじめ
る。この点から本発明よれば長期間安定化させ得ること
がわかる。
なお、キレート化剤として、ジエチルジチオカルバミン
酸ナトリウムに替えて、イミノジ酢酸基をもつキレート
樹脂、システイン、チオ尿素、アミルザンセートを使用
した場合にも、混合物中の液相のpHを12以下に調整す
れば、同様の効果が得られた。
前記pHが12を超えれば、12.1〜12.2であっても溶出液
中のPb含有量は、溶出基準値を超えた。このように、こ
の発明において、アルカリ含有飛灰とキレート化剤との
混合物中の液相のpHは、12以下であることが不可欠の条
件である。
このようなpHの調整は、第1図に示すように水分含有量
の調整によって行なわれるが、この範囲内において水分
は少ない方が、処理の点からも、また取扱いや運搬等の
点からも便利である。
上述のように、アルカリ含有飛灰にキレート化剤を添加
して、飛灰中に含有されている重金属類が溶出しないよ
うに安定化するに際し、複数の重金属の各々に適合する
複数のキレート化剤を使用すれば、重金属類の安定化が
促進され、または、キレート化剤の添加量を低減するこ
とができる。
即ち、キレート化剤として、ジエチルジチオカルバミン
酸ナトリウムおよびホスホメチルアミノ基を有するキレ
ート樹脂の2種類をそれぞれ0.5当量づつ使用した場合
と、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム1種類のみ
を1当量使用した場合と、未処理の場合の溶出液中の重
金属類の含有量を調べたところ、第2表の通りであっ
た。
第2表から明らかなように、上記2種類のキレート化剤
を使用した場合には、1種類のキレート化剤を使用した
場合に比べて、特にZnの溶出量が格段に低下した。
上述のように、2種類のキレート化剤を使用した場合に
優れた効果が得られる理由は、重金属に対するキレート
形成基の選択性の相違によるものである。即ち、一般に
廃液の処理の場合には、錯化剤等を含有しているような
特殊の場合を除いて、重金属の含有量が比較的少なく、
処理対象重金属間の濃度差が、Hgを除いて比較的少な
い。これに対し、アルカリ含有飛灰の場合には、重金属
類の含有量が多く、処理対象重金属間の濃度差も大であ
る。
従って、飛灰中に含有する重金属の種類およびその含有
量に合わせて、2種類以上のキレート化剤を選ぶと、よ
り優れた効果が発揮される。
キレート化剤の添加量は、一般的には、飛灰中の重金属
含有量に対し当量以下で且つ溶出基準値以下であればよ
い。なお、要求される安定化の程度によっては、上記よ
りも増量することによって、より一層の安定化を図るこ
とが可能である。第4図は、キレート化剤の添加量と溶
出液中のPb量との関係を示すグラフである。第4図から
明らかなように、キレート化剤の添加量を増量するに伴
って、溶出液中のPb量は減少する。但し、後述するキレ
ート形成基を多く有する高分子キレート化剤の場合に
は、第5図に示すように、これを大量に添加すると、か
えって、重金属類が再溶出する場合が生ずる。
キレート化剤と高分子化合物の1種または2種以上、あ
るいは、高分子のキレート化剤を使用すれば、飛灰中に
含有されている重金属類の安定化の促進、および、キレ
ート化剤添加量の低減化を図ることができる。
即ち、飛灰に対するキレート化剤の添加により、安定し
たキレート化合物が生成しても、微粒のキレート化合物
の粒子は、紙を通過して、見かけ上溶出する可能性が
ある。しかしながら、キレート化剤と共に高分子化合物
を添加し、または、高分子のキレート化剤を使用する
と、上述の微粒のキレート化合物の粒子は高分子のネッ
トワークにより封じ込められ、従って、その溶出が確実
に防止される。
高分子化合物としては、添加後に飛灰中の成分との相互
作用により不溶化または難溶化し、キレート化合物を捕
集する作用を有する水溶性高分子化合物またはラテック
ス状態で水に分散された高分子化合物であって、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸系、ポリア
クリルアミド系、キトサン系、ポリアミン系およびセル
ロース系等の水溶性高分子化合物、または、ポリアクリ
ル酸系、ポリアクリルアミド系、ポリアミン系、スチレ
ンブダジエン系等のポリマーテックスが使用される。更
に、上記に加えて、例えば、ポリビニルアルコールにグ
リオキザールなどの架橋剤を併用すれば、より強固なネ
ットワークを形成させることができる。
高分子のキレート化剤を使用すれば、キレート化作用
と、高分子による封じ込め作用とを兼ねさせることがで
きる。高分子のキレート化剤としては、例えば、ジチオ
カルバミン酸基をポリエチレン等に結合させたものが使
用される。
上述のような高分子化合物をキレート化剤と共に、また
は、高分子キレート化剤を、アルカリ含有飛灰中に添加
すると、アルカリ含有飛灰の表面が凝集するため、投棄
後に飛灰が流出したり、風によって飛散することが防止
される効果も生ずる。
本発明によれば、更に次のような効果が得られる。即
ち、アルカリ含有飛灰を処理するに当り、その容積を減
らすために塊状に固化することが行なわれているが、こ
の発明の方法による処理を施した上で固化すれば、投棄
後における重金属の溶出量が溶出基準値を超えることは
ない。
キレート化剤と水またはキレート化剤および高分子化合
物と水とを、飛灰に添加しそして混合する際の混合時間
は、その添加方法、即ち、キレート化剤またはキレート
化剤および高分子化合物を、粉体状で飛灰に添加するか
または溶液状で飛灰に添加するかによって異なる。溶液
状で飛灰に添加する場合は、混合装置によっても異なる
が、3〜20分程度でよい。粉体状で添加する場合に
は、予め飛灰と上記粉状のキレート化剤とを混合した
後、水を添加しそして混合し、全体の混合時間を5〜5
0分程度とすればよいが、同時に添加する場合には混合
時間がやや長くなる。高分子化合物については、溶液状
で添加する方が良い結果が得られる。
混合時には、水和熱などのために80℃程度まで温度が
上昇する場合があるが、安定化には特に問題とはならな
い。
次に、この発明を実施例により説明する。
〔実施例〕 第3表に示す化学成分組成を有するアルカリ含有飛灰1
kgに、ジチオカルバミン酸基をポリエチレンに付加して
なる高分子キレート化剤の溶液0.8当量分と、水250mlと
を添加し、ホバートミキサーによって5分間混合し、液
相のpHが常温で10.2の混合物を得た。
この混合物を屋外に放置し、環境庁告示第13号による
試験方法に従って、1日後、10日後、20日後および
30日後における重金属類の溶出量を調べた。
比較のために、上記と同じアルカリ含有飛灰1kgに水の
みを250ml添加し混合した混合物に対し、上記と同じ
方法により重金属類の溶出量を調べた。
第4表にその試験結果を示す。
第4表から明らかなように、この発明の方法によりキレ
ート化処理を施した場合には、Zn,Cd,Pb等の重金属類の
溶出量が、比較例に比べて顕著に減少した。
〔発明の効果〕
以上述べたように、この発明によれば、ごみ焼却炉から
発生し、捕集したアルカリ含有飛灰中の重金属類を、水
に不溶化し、前記重金属類の溶出を、長期にわたり安定
して防止し得る工業上有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】 第1図はアルカリ含有飛灰の含水率とその液相のpHとの
関係を示すグラフ、第2図はアルカリ含有飛灰の処理時
の液相のpHとその溶出液中のPb量との関係を示すグラ
フ、第3図はこの発明の方法により処理したアルカリ含
有飛灰の放置日数と溶出液中のPb量との関係を比較例と
共に示すグラフ、第4図はキレート化剤の添加量と溶出
液中のPb量との関係を示すグラフ、第5図は高分子キレ
ート化剤の添加量と溶出液中のPb量との関係を示すグラ
フである。
フロントページの続き (72)発明者 宮地 常晴 東京都千代田区丸の内1丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−87881(JP,A) 特開 昭63−278589(JP,A) 特公 昭59−21675(JP,B2)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有害なガスおよび重金属類を含むダストを
    含有する焼却炉からの排ガスにアルカリ剤を添加するこ
    とによって、前記排ガス中の有害ガスと反応させ、その
    反応物およびダストを飛灰として捕集し、このようにし
    て捕集された前記重金属類を含有するアルカリ含有飛灰
    に、キレート化剤と水溶性高分子化合物またはラテック
    ス状態で水に分散された高分子化合物、または、高分子
    のキレート化剤を添加し、そして、水分の存在下におい
    て混合し、得られた混合物中の液相のpHが12以下とな
    るように前記水分の含有量を調整し、前記重金属類と前
    記キレート化剤との反応により生成し且つ高分子のネッ
    トワークにより封じ込められたキレート化合物によっ
    て、前記アルカリ含有飛灰中の重金属類を、水に対し不
    溶化したことを特徴とする、アルカリ含有飛灰の処理方
    法。
  2. 【請求項2】前記キレート化剤が、1種類以上のキレー
    ト形成基を有し、前記重金属類と反応して水に不溶性の
    キレート化合物を形成する、水溶性の低分子化合物また
    は高分子化合物からなる、請求項1に記載のアルカリ含
    有飛灰の処理方法。
  3. 【請求項3】前記キレート化剤が、水に不溶性の低分子
    化合物または高分子化合物からなる、請求項1に記載の
    アルカリ含有飛灰の処理方法。
  4. 【請求項4】前記高分子のキレート化剤が、1種類以上
    のキレート形成基を有し、前記重金属類と反応して水に
    不溶性のキレート化合物を形成する水溶性の高分子化合
    物、または、1種類以上のキレート形成基を有する水に
    不溶性の高分子化合物からなる、請求項1に記載のアル
    カリ含有飛灰の処理方法。
  5. 【請求項5】前記アルカリ含有飛灰中に含有されている
    複数の重金属に適合する複数の前記キレート化剤を使用
    する、請求項2または3に記載のアルカリ含有飛灰の処
    理方法。
  6. 【請求項6】前記アルカリ含有飛灰中に含有されている
    複数の重金属に適合する複数の前記高分子のキレート化
    剤を使用する、請求項4に記載のアルカリ含有飛灰の処
    理方法。
  7. 【請求項7】前記アルカリ含有飛灰に、前記キレート化
    剤および前記高分子化合物、または、前記高分子のキレ
    ート化剤と共に架橋剤を添加する、請求項1から6の何
    れか1つに記載のアルカリ含有飛灰の処理方法。
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