JPH0622504Y2 - ピアス金型装置 - Google Patents

ピアス金型装置

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JPH0622504Y2
JPH0622504Y2 JP10077389U JP10077389U JPH0622504Y2 JP H0622504 Y2 JPH0622504 Y2 JP H0622504Y2 JP 10077389 U JP10077389 U JP 10077389U JP 10077389 U JP10077389 U JP 10077389U JP H0622504 Y2 JPH0622504 Y2 JP H0622504Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は薄板鋼板等の加工物にプレスにより穴明け加工
を施すピアス金型装置に関する。
(従来の技術) 従来、この種のピアス金型装置としては、例えば実公昭
59-14009号公報に開示されているものが知られている。
このピアス金型装置では、上端部にピアスポンチを備え
た複数のポンチホルダが、薄板鋼板等の加工物を支持す
るポンチダイを備えた下型に水平に設けた支軸に、各ピ
アスポンチが該ポンチダイに向かう方向に揺動自在に支
承されると共に、これらが同時に支軸の回りに揺動する
ように連結バーを介して連結されている。
また、下型に向かって下降される上型には、その下降に
より該ポンチホルダをその下端部に枢着した連動リンク
を介して支軸の回りに揺動させるドライブカムが一体に
設けられ、さらに該揺動により各ポンチホルダのピアス
ポンチが前記ポンチダイに支持された加工物に当接した
後に該上型のさらなる下降により各ポンチホルダを介し
て各ピアスポンチをポンチダイに向かって加圧する押圧
ローラが該上型に設けられている。
かかるピアス金型装置では、ポンチダイに加工物を支持
した状態で、上型が下型に向かって下降され、該下降途
中において、まず、上型に設けたドライブカムにより連
動リンクを介して各ポンチホルダが一斉に支軸の回りに
揺動され、これによって各ポンチホルダのピアスポンチ
がポンチダイ上の加工物に向かって移動して該加工物に
当接する。
次いで、上型がさらに下降すると、該上型に設けた押圧
ローラにより各ポンチホルダを介して各ピアスポンチが
ポンチダイに向かって加圧され、これによって、該加工
物に複数の穴明け加工が同時に施される。
しかしながら、かかるピアス金型装置では、各ポンチホ
ルダが連結バーを介して連結されているので、これらが
一斉に揺動される際に、支軸に捩じれが生じ易く、この
ため、ピアスポンチとポンチダイとの間の位置関係がず
れて、加工穴にバリ等が発生し易い。
また、各ポンチホルダをドライブカムにより前記連動リ
ンクを介して揺動させるようにしているため、ピアス金
型装置の構成が複雑になると共に、これらの各ポンチホ
ルダを揺動させる機構の耐久性にも不安があった。
(解決しようとする課題) 本考案はかかる不都合を解消し、薄板鋼板等の加工物に
バリ等が生じることなく同時に複数の穴明け加工を施す
ことができると共に、比較的簡略な構成で耐久性にも優
れたピアス金型装置を提供することを目的とする。
(課題を解決する手段) 本考案のピアス金型装置はかかる目的を達成するため
に、穴明け加工を施す加工物を支持するポンチダイを備
えた下型と、該下型に向かって下降される昇降自在な上
型と、該加工物を支持したポンチダイに向かって加圧さ
れた時に該加工物に穴明け加工を施す複数のピアスポン
チと、該複数のピアスポンチを上端部に一体的に備え、
下型に水平に設けた支軸に各ピアスポンチがポンチダイ
に向かう方向に揺動自在に支承されたポンチホルダと、
下型に昇降自在に設けられて前記上型に向かって付勢さ
れた昇降部材と、該昇降部材に設けられて前記ポンチホ
ルダの下端部に係合し、該昇降部材の下降に伴って各ピ
アスポンチがポンチダイに向かう方向に該ポンチホルダ
を揺動させるカム溝と、該昇降部材に向かって前記上型
に突設され、該上型の下降に伴って該昇降部材を下方に
押圧して下降させる押圧部材と、前記ポンチホルダに向
かって該上型に突設され、該上型の下降時に該ポンチホ
ルダが揺動されて各ピアスポンチが前記ポンチダイに支
持された加工物に当接した後に該ポンチホルダに摺接し
て該上型のさらなる下降に伴って各ピアスポンチを該ポ
ンチホルダを介してポンチダイに向かって加圧するドラ
イブカムとから成ることを特徴とする。
(作用) かかる手段によれば、前記加工物に複数の穴明け加工を
同時に施す際には、該加工物を前記ポンチダイ上に支持
した状態で、前記上型が前記下型に向かって下降され
る。
そして、該下降途中において、まず、該上型と共に下降
する前記押圧部材が、前記昇降部材に当接して該昇降部
材を下方に押圧し、これによって該昇降部材が上型及び
押圧部材と共に下降する。この時、該昇降部材の下降に
伴って前記ポンチホルダが、その下端部に係合した前記
カム溝に案内されて前記支軸の回りに揺動し、これによ
って該ポンチホルダの上端部に設けた前記各ピアスポン
チがポンチダイ上の加工物に向かって一斉に移動して該
加工物に当接される。
次いで、該上型のさらなる下降に伴って、これと共に下
降する前記ドライブカムがポンチホルダに摺接して該ポ
ンチホルダを介して各ピアスポンチをポンチダイに向か
って加圧し、これによって、該加工物に複数の穴明け加
工が同時に施される。
(実施例) 本考案のピアス金型装置の一例を第1図乃至第3図に従
って説明する。第1図は該ピアス金型装置の説明的断面
図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図
のIII視図である。
第1図乃至第3図で、1は薄板鋼板から成る加工物Wを
支持するポンチダイ2を備えた下型、3は下型1に昇降
自在に設けられた昇降部材、4は複数のピアスポンチ5
を備えたポンチホルダ、6は下型1に向かって下降され
る昇降自在な上型である。
下型1は、第1図示のようにその上部の側部に側方に向
かって張り出した張出部7を備え、該下型1の側部に
は、第1図及び第2図示のようにその上端部から該張出
部7を通って下方に延びる溝部8が形成されている。そ
して、前記ポンチダイ2は、第1図示のように該張出部
7上にその先端寄りの位置に設けられ、第2図示のよう
に溝部7を横断するように水平に延びている。
前記昇降部材3は、第1図及び第2図示のように下型1
の張出部7の溝部8内にその底壁部8a寄りの位置で嵌
挿され、該溝部8の両側壁に固着されたガイド部材9,
9に案内されて該溝部8に沿って昇降自在とされてい
る。
そして、該昇降部材3は、第1図示のように溝部8の底
壁部8aの下部から該溝部8内に突設された突出部材10
に上下方向に摺動自在に挿通された昇降ロッド11の上端
部に支持されている。この昇降ロッド11は、これに外挿
されたスプリング12により上方に向かって付勢され、従
って、昇降部材3は該スプリング12により昇降ロッド11
を介して上方に向かって付勢され、その上端面は、溝部
8の上端部にその底壁部8aから下型1と一体に該溝部
8内に突設されたストッパ13に当接している。
前記ポンチホルダ4は、第1図及び第2図示のようにポ
ンチダイ2の側方で水平方向に延びる水平部材14と、該
水平部材14の両端部からこれと一体に斜め下方に下型1
の張出部7に向かって延設された延出部材15,15と、該
水平部材14の中央部からこれと一体に張出部7の溝部8
内に斜め下方に向かって延設された中間延出部材16とか
ら成り、第2図示のように溝部8の両側で下型1の張出
部7に一体に設けた軸受け部17,17に該溝部8を横断し
て水平に軸支された支軸18に延出部材15,15及び中間延
出部材16を介して揺動自在に支承されている。
そして、前記各ピアスポンチ5は、第1図及び第3図示
のようにポンチホルダ4の上端部に位置する上記水平部
材14のポンチダイ2側の端面に等間隔でリテーナ19を介
して該ポンチダイ2に向かって突設されて該水平部材14
に一体的に固定され、各ピアスポンチ5の外周には、弾
性樹脂材料から成るパネルストリッパ20が挿着されてい
る。
これらのピアスポンチ5は、ポンチホルダ4と一体に前
記支軸18の回りに揺動自在とされ、第1図仮想線示のよ
うに該水平部材14がポンチダイ2に向かう方向に該ポン
チホルダ4を揺動させた時に、該ポンチダイ2の側部に
設けられたボタンダイ2aに向かって移動する。
前記ポンチホルダ4の中間延出部材16の下端部は、第1
図及び第2図示のように前記昇降部材3の下部に形成さ
れたカム溝21に、該中間延出部材16の下端部に枢着され
たローラ22を介して係合されている。このカム溝21は、
第1図仮想線示のように昇降部材3が下降された時に、
該ローラ22を案内してポンチホルダ4をその水平部材14
がポンチダイ2に向かう方向に揺動させ、これによって
上記のように各ピアスポンチ5をポンチダイ2のボタン
ダイ2aに向かって移動させるように形成されている。
前記上型6は、第1図示のようにその下面に昇降部材3
に向かって突設された押圧部材23を備え、該押圧部材23
は、上型6と共に仮想線示のように下降された時に前記
ストッパ13に形成された貫通孔13aを通って昇降部材3
の上端部に当接してこれを下方に押圧し、上型6の下降
に伴って該昇降部材3を仮想線の位置まで下降させるよ
うに設けられている。
また、上型6は、第1図示のようにその下面にポンチホ
ルダ4に向かって突設されたドライブカム24を備え、該
ドライブカム24のカム面24aは、上型6と共に仮想線示
のように下降された時に、ポンチホルダ4の水平部材14
が仮想線示のようにポンチダイ2に向かって揺動した状
態で該水平部材14の背面に摺接し、さらに上型6の下降
に伴って該水平部材14に固定された各ピアスポンチ5を
該ポンチダイ4のボタンダイ4aに向かって加圧するよ
うに形成されている。
次に、かかるピアス金型装置の作動を第1図に従って説
明する。
穴明け加工を施す加工物Wは、図示のようにポンチダイ
4の側部にまたがって該ポンチダイ4上に支持され、こ
の状態で上型6が下型1に向かって下降される。
そして、該下降途中において、まず、前記押圧部材23
が、前記ストッパ13の貫通孔13aを通って昇降部材3の
上端部に当接し、該上型6の下降に伴って該昇降部材3
を下方に押圧して仮想線の位置まで下降させる。この
時、前記ポンチホルダ4は、その中間延出部材16の下端
部に枢着された前記ローラ22が前記カム溝21に案内され
てその水平部材14がポンチダイ2に向かう方向に支軸18
の回りに揺動し、これによって該水平部材14に固定され
た前記各ピアスポンチ5がボタンダイ2aの位置で加工
物Wに一斉に当接する。
次いで、これとほぼ同時に、前記ドライブカム24のカム
面24aが水平部材14の背面に摺接すると共に、上型6の
さらなる下降に伴って該水平部材14を介して各ピアスポ
ンチ5をボタンダイ2aに向かって一斉に加圧し、これに
よって加工物Wに同時に複数の穴明け加工が施される。
その後に、上型6の下降は停止されて上昇され、これに
伴って上記と逆の作動により、昇降部材3が前記スプリ
ング12により押し上げられて上昇すると共に、ポンチホ
ルダ4が揺動されて各ピアスポンチ5がポンチダイ2及
び加工物Wから脱離され、これらは原位置に復帰する。
上述したように、このピアス金型装置では、前記した連
動リンク等を用いずに、ポンチホルダ4を昇降部材3に
設けたカム溝21により揺動させて各ピアスポンチ5をポ
ンチダイ2に向かって移動させるようにしているので、
比較的簡略な構成となっている。
また、各ピアスポンチ5をポンチホルダ4の水平部材14
に一体的に固定していると共に、該ポンチホルダ4の前
記支軸18に直接支承される前記延出部材15,15及び中間
延設部材16が水平部材14に一体に設けられているので、
該ポンチホルダ4の揺動時にこれらに捩じれ等が生じ難
くなっており、従って加工物Wにバリ等が生じることな
くその所定の位置に複数の穴明け加工を同時に施すこと
ができ、また、耐久性に優れたものとなっている。
(効果) 上記の説明から明らかなように、本考案のピアス金型装
置によれば、下型に設けた支軸に揺動自在に支承したポ
ンチホルダの上端部に複数のピアスポンチを一体的に設
けると共に、該ポンチホルダの下端部を下型に昇降自在
に設けた昇降部材にカム溝に係合し、上型の下降時に該
昇降部材を該上型に設けた押圧部材を介して下降させる
ことによりポンチホルダの下端部をカム溝に案内させて
各ピアスポンチが加工物を支持したポンチダイに向かう
方向に該ポンチホルダを揺動させ、さらに、該揺動によ
り各ピアスポンチが加工物に当接した状態で、該上型に
設けたドライブカムにより各ピアスポンチを上型のさら
なる下降に伴ってポンチダイに向かって加圧して該加工
物に複数の穴明け加工を施すようにしたことによって、
該加工物にバリ等の不都合が生じることなく確実に所定
の位置で同時に複数の穴明け加工を施すことができる。
また、各ピアスポンチをポンチホルダに一体的に設ける
と共に、該ポンチホルダを昇降部材のカム溝に案内させ
て揺動させるようにしたことによって、比較的簡略な構
成で耐久性に優れたピアス金型装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案のピアス金型装置の一例の説明的断面
図、第2図は第1図のII−II線断面図、第3図は第1図
のIII視図である。 1…下型、2…ポンチダイ 3…昇降部材、4…ポンチホルダ 5…ピアスポンチ、6…上型 18…支軸、21…カム軸 23…押圧部材、24…ドライブカム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】穴明け加工を施す加工物を支持するポンチ
    ダイを備えた下型と、該下型に向かって下降される昇降
    自在な上型と、該加工物を支持したポンチダイに向かっ
    て加圧された時に該加工物に穴明け加工を施す複数のピ
    アスポンチと、該ピアスポンチを上端部に一体的に備
    え、下型に水平に設けた支軸に各ピアスポンチがポンチ
    ダイに向かう方向に揺動自在に支承されたポンチホルダ
    と、下型に昇降自在に設けられて前記上型に向かって付
    勢された昇降部材と、該昇降部材に設けられて前記ポン
    チホルダの下端部に係合し、該昇降部材の下降に伴って
    各ピアスポンチがポンチダイに向かう方向に該ポンチホ
    ルダを揺動させるカム溝と、該昇降部材に向かって前記
    上型に突設され、該上型の下降に伴って該昇降部材を下
    方に押圧して下降させる押圧部材と、前記ポンチホルダ
    に向かって該上型に突設され、該上型の下降時に該ポン
    チホルダが揺動されて各ピアスポンチが前記ポンチダイ
    に支持された加工物に当接した後に該ポンチホルダに摺
    接して該上型のさらなる下降に伴って各ピアスポンチを
    該ポンチホルダを介してポンチダイに向かって加圧する
    ドライブカムとから成ることを特徴とするピアス金型装
    置。
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