JPH06223520A - 磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構 - Google Patents

磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構

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JPH06223520A
JPH06223520A JP2629193A JP2629193A JPH06223520A JP H06223520 A JPH06223520 A JP H06223520A JP 2629193 A JP2629193 A JP 2629193A JP 2629193 A JP2629193 A JP 2629193A JP H06223520 A JPH06223520 A JP H06223520A
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JP
Japan
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magnetic disk
head load
head
control mechanism
slider
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JP2629193A
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English (en)
Inventor
Kunihiro Motoyoshi
邦博 元▲吉▼
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ディスクが2.5インチ以下である場合
にも、コンタクトスタートストップ時にヘッド荷重を軽
減することができる磁気ディスク装置のヘッド荷重制御
機構を提供する。 【構成】 本発明は、磁気ディスク装置1に用いられる
ヘッド荷重制御機構であって、ヘッドロードアーム14
上に先端部がスライダ13の先端から突出するように設
けられた付勢部材19と、付勢部材19と係合しない第
一状態と付勢部材19の先端部の磁気ディスク11面に
対向する面と係合して付勢部材19を磁気ディスク11
面から遠ざける方向に撓める第二状態とに変位しうる係
合手段20とを有するものである。 【効果】 従来は困難とされた磁気ディスクが2.5イ
ンチ以下である場合にも、コンタクトスタートストップ
時にヘッド荷重を軽減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンタクトスタートス
トップ方式を採用する磁気ディスク装置のヘッド荷重制
御機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンタクトスタートストップ方式
を採用する磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構につ
いて、図9乃至図11を参照して説明する。図9は従来
のコンタクトスタートストップ方式の磁気ディスク装置
におけるヘッド荷重制御機構の概略斜視図、図10は図
9に示す磁気ディスク装置のヘッド荷重軽減時における
A−A矢視方向の概略断面図、図11は図9に示す磁気
ディスク装置のヘッド退避時におけるA−A矢視方向の
概略断面図である。
【0003】図9に示すように、従来のヘッド荷重制御
機構を有するコンタクトスタートストップ方式の磁気デ
ィスク装置8は、ベース80と、ベース80上に水平配
置された磁気ディスク81と、磁気ディスク81を回転
駆動するスピンドルモータ82と、スピンドルモータ8
2により回転駆動された磁気ディスク81に磁気情報の
書き込み及び読み出しを行うスライダ83と、スライダ
83を支持するヘッドロードアーム84と、スライダ8
3及びヘッドロードアーム84からなるヘッド85を磁
気ディスク81面に沿って移動させるアクチュエータ
(不図示)と、アクチュエータの暴走を停止するインナ
ーストップ及びアウターストップ(不図示)と、ヘッド
荷重軽減部86及びヘッド支持部87とを備えて構成さ
れる。ヘッド荷重軽減部86は、バネ部材861と、バ
ネ部材861をベース80に固定する保持部862とを
有する。ヘッド支持部87は、支持部材871と、支持
部材871をベース80に固定する保持部872とを有
する。
【0004】磁気ディスク装置8のコンタクトスタート
ストップ時には、ヘッド85はコンタクトスタートスト
ップ位置に移動し、図10に示すように、ヘッドロード
アーム84がバネ部材861に乗り上げてバネ部材86
1を撓める。この撓めたバネ部材861の付勢力により
ヘッド85の荷重が軽減される。
【0005】磁気ディスク装置8の非動作時には、ヘッ
ド85は磁気ディスク81上から退避し、図11に示す
ように、ヘッドロードアーム84は支持部材871に乗
り上げる。
【0006】上記構成の磁気ディスク装置8では、ヘッ
ドロードアーム84をバネ部材861上に乗せてバネ部
材861を撓める。この撓めたバネ部材861の付勢力
によりヘッド85の荷重が軽減され、この状態でコンタ
クトスタートストップが行われるので、コンタクトスタ
ートストップ寿命を向上させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
コンタクトスタートストップ方式を採用する磁気ディス
ク装置のヘッド荷重制御機構では、図10に示すよう
に、ヘッドロードアームと磁気ディスクとの隙間90
に、バネ部材861を撓めた状態でバネ部材861と磁
気ディスク81とが接触しないだけの距離を確保しなけ
ればならない。したがって、上記距離を確保することが
困難な小型ヘッドを使用する2.5インチHDD(ハー
ドディスクドライブ)以下の小型の磁気ディスク装置で
は、コンタクトスタートストップ時のヘッド荷重の軽減
ができないという問題があった。具体的には、3370
型50%ヘッド(IBM社規格)ではヘッドロードアー
ムと磁気ディスクとの隙間90は約0.5mmであり、こ
の距離内でバネ部材を撓めた状態で磁気ディスクに接触
しないように構成するのは極めて困難である。
【0008】本発明は上記事情に基づいてなされたもの
であり、磁気ディスクが2.5インチ以下である場合に
も、ヘッド荷重を軽減することができる磁気ディスク装
置のヘッド荷重制御機構を提供することを目的とするも
のである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機
構は、回転駆動される磁気ディスクと、前記磁気ディス
クに磁気情報の書き込み及び読み出しを行うスライダ
と、前記スライダを支持するヘッドロードアームと、前
記スライダ及び前記ヘッドロードアームからなるヘッド
を前記磁気ディスク面に沿って移動させるアクチュエー
タとを有するコンタクトスタートストップ方式の磁気デ
ィスク装置のヘッド荷重制御機構であって、前記ヘッド
ロードアーム上に先端部が前記スライダの先端から突出
するように設けられた付勢部材と、前記付勢部材と係合
しない第一状態と前記付勢部材の先端部の前記磁気ディ
スク面に対向する面と係合して前記付勢部材を前記磁気
ディスク面から遠ざける方向に撓める第二状態とに変位
しうる係合手段とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0010】また、前記付勢部材は、二枚以上の磁気デ
ィスクが平行配置される場合に、磁気ディスク間に位置
する二つのヘッドロードアーム上に設けられたうちの一
方の先端部が二股形状であって、前記係合手段が第二状
態である場合にこの二股の間に他方の先端部を収容する
ことが望ましい。
【0011】さらに、前記付勢部材は、中心軸が前記ヘ
ッドロードアームの中心軸と一致するように設けられる
ことが望ましい。
【0012】上記課題を解決するために請求項4記載の
磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構は、回転駆動さ
れる磁気ディスクと、前記磁気ディスクに磁気情報の書
き込み及び読み出しを行うスライダと、前記スライダを
支持するヘッドロードアームと、前記スライダ及び前記
ヘッドロードアームからなるヘッドを前記磁気ディスク
面に沿って移動させるアクチュエータとを有するコンタ
クトスタートストップ方式の磁気ディスク装置に用いら
れるヘッド荷重制御機構であって、前記ヘッドロードア
ーム上に、先端部が前記スライダの先端から突出するよ
うに設けられたフック部材と、前記フック部材と係合し
ない第一状態と前記フック部材の先端部の前記磁気ディ
スク面に対向する面と係合して前記磁気ディスク面に近
づく方向に撓む第二状態とに変位しうる付勢部材を有す
る係合手段とを具備し、前記フック部材は、前記付勢部
材が第二状態である場合にその先端部と前記磁気ディス
クとの隙間に、前記付勢部材が前記磁気ディスクに接触
しないだけの距離を確保して設けたものであることを特
徴とするものである。
【0013】また、前記フック部材は、中心軸が前記ヘ
ッドロードアームの中心軸と一致するように設けられる
ことが望ましい。
【0014】
【作用】請求項1記載の磁気ディスク装置のヘッド荷重
制御機構では、ヘッドロードアーム上に設けられた付勢
部材を磁気ディスク面から遠ざける方向に撓め、この撓
めた付勢部材の付勢力によりヘッド荷重を軽減するの
で、従来の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構に比
べて、ヘッドロードアームと磁気ディスクとの隙間を小
さくすることができる。したがって、小型ヘッドを使用
する2.5インチHDD(ハードディスクドライブ)以
下の小型の磁気ディスク装置においても、ヘッド荷重を
軽減することができ、磁気ディスク装置を薄型にするこ
とができる。
【0015】また、前記付勢部材は、二枚以上の磁気デ
ィスクが平行配置される場合に、磁気ディスク間に位置
する二つのヘッドロードアーム上に設けられたうちの一
方の先端部が二股形状であって、ヘッド荷重軽減時にこ
の二股の間に他方の先端部を収容することにより、付勢
部材の先端部同士が接触するのを防止することができ、
磁気ディスクを複数枚平行配置する場合でも、磁気ディ
スク装置をより薄型にすることができる。
【0016】さらに、前記付勢部材は、ヘッドロードア
ーム上に、中心軸が前記ヘッドロードアームの中心軸と
一致するように設けることにより、付勢部材の荷重がス
ライダにバランスよく配分され、スライダが傾くのを防
止することができる。
【0017】請求項4記載の磁気ディスク装置のヘッド
荷重制御機構では、フック部材の先端部と磁気ディスク
との隙間に、付勢部材を撓めた状態で付勢部材が磁気デ
ィスクに接触しないだけの距離を確保してフック部材を
ヘッドロードアーム上に設けるので、従来の磁気ディス
ク装置のヘッド荷重制御機構に比べて、ヘッドロードア
ームと磁気ディスクとの隙間を小さくすることができ
る。したがって、小型ヘッドを使用する2.5インチH
DD(ハードディスクドライブ)以下の小型の磁気ディ
スク装置においても、ヘッド荷重を軽減することができ
る。
【0018】また、前記フック部材は、ヘッドロードア
ーム上に、中心軸が前記ヘッドロードアームの中心軸と
一致するように設けることにより、フック部材の荷重が
スライダにバランスよく配分され、スライダが傾くのを
防止することができる。
【0019】
【実施例】本発明の第一実施例である磁気ディスク装置
のヘッド荷重制御機構について図1乃至図5を参照して
説明する。図1は本発明の第一実施例である磁気ディス
ク装置の概略平面図、図2は図1に示す磁気ディスク装
置のヘッド荷重軽減時におけるB矢視方向の概略部分斜
視図、図3は図1に示す磁気ディスク装置の非動作時に
おけるB矢視方向の概略部分斜視図、図4は図1に示す
磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構の原理を説明す
るための図、図5は図1に示す磁気ディスク装置のヘッ
ド荷重軽減時におけるA−A矢視方向の概略断面図であ
る。
【0020】図1に示す磁気ディスク装置1は、ベース
10と、ベース10上に水平配置された磁気ディスク1
1と、磁気ディスク11を回転駆動するスピンドルモー
タ12と、スピンドルモータ12により回転駆動された
磁気ディスク11に磁気情報の書き込み及び読み出しを
行うスライダ13と、スライダ13を支持するヘッドロ
ードアーム14と、スライダ13及びヘッドロードアー
ム14からなるヘッド15を磁気ディスク11面に沿っ
て移動させるアクチュエータ16と、アクチュエータ1
6の磁気ディスク11の内周方向への暴走を停止するイ
ンナーストップ17及び外周方向への暴走を停止するア
ウターストップ18と、板状の付勢部材19及び係合手
段20からなるヘッド荷重軽減部30とを備えて構成さ
れる。
【0021】アクチュエータ16は、ボイスコイルモー
タ21と、ヘッドロードアーム14及び後述するボイス
コイルモータ21のボビン24が固定されたキャリッジ
22と、キャリッジ22を回動自在に支持するピボット
23とを備えて構成される。ボイスコイルモータ21
は、ボビン24と、ボビン24上に巻装されたコイル2
5と磁石26とを備えて構成される。このボイスコイル
モータ21は、コイル25に通電することにより発生す
る磁界と磁石26の磁界の相互作用により、ヘッド15
及びキャリッジ22をピボット23を軸として回動駆動
する。係合手段20は、アーム27と、アーム27を回
動駆動するロータリーソレノイド28とを備えて構成さ
れる。ロータリーソレノイド28には復帰バネ(付図
示)が内蔵されている。ロータリーソレノイド28が通
電されていないときにはアーム27と付勢部材19とが
係合しない第一状態にあり、ロータリーソレノイド28
に通電することによりアーム27と付勢部材19の先端
部の磁気ディスク11面に対向する面とが係合して付勢
部材19を磁気ディスク11面から遠ざける方向に撓め
る第二状態に変位し、通電を止めることにより元の第一
状態に戻る。付勢部材19は、図3に示すように、ヘッ
ドロードアーム14上に先端部がスライダ13の先端か
ら突出し、且つ、中心軸がヘッドロードアーム14の中
心軸と一致するように設けられる。付勢部材19の先端
近傍の形状はアーム27と滑らかに接触するように磁気
ディスク11面から遠ざかる方向に曲がっている。
【0022】上記構成による本発明の第一実施例である
磁気ディスク装置1のヘッド荷重制御機構の動作につい
て説明する。磁気ディスク装置1のコンタクトスタート
時には、図2及び図5に示すように、ロータリーソレノ
イド28に通電することにより、アーム27が回動して
アーム27と付勢部材19の先端部の磁気ディスク11
面に対向する面とが係合し、付勢部材19を磁気ディス
ク11面から遠ざける方向に撓める第二状態となる。こ
の撓めた付勢部材19の付勢力によりヘッド荷重が軽減
され、この状態で磁気ディスク11が回転起動する。そ
の後、ロータリーソレノイド28の通電を止めることに
より、アーム27は復帰バネにより元に戻り、図3に示
すようにアーム27と付勢部材19とが係合しない第一
状態となり、この状態で磁気ディスク11が回転し続け
る。
【0023】磁気ディスク装置1のコンタクトストップ
時には、ヘッド15は、磁気ディスク11の外周方向に
移動し、アクチュエータ16がアウターストップ18に
当接することによりコンタクトスタートストップ位置で
停止する。次に、図2及び図5に示すように、ロータリ
ーソレノイド28に通電すると、アーム27が回動して
アーム27と付勢部材19の先端部の磁気ディスク11
面に対向する面とが係合し、付勢部材19を磁気ディス
ク11面から遠ざかる方向に撓める第二状態となる。こ
の撓めた付勢部材19の付勢力によりヘッド荷重が軽減
され、この状態で磁気ディスク11の回転が停止する。
その後、図3に示すように、ロータリーソレノイド28
への通電を止めることによりアーム27と付勢部材19
とが係合しない第一状態となり、この状態で磁気ディス
ク装置1の動作が停止する。
【0024】従来の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御
機構では、ヘッドロードアームと磁気ディスクとの隙間
に、バネ部材を撓めた状態でバネ部材が磁気ディスクに
接触しないだけの距離を確保する必要があった。これに
対して本発明の第一実施例である磁気ディスク装置1の
ヘッド荷重制御機構では、付勢部材19を磁気ディスク
11面から遠ざける方向に撓め、この撓めた付勢部材1
9の付勢力によりヘッド荷重を軽減するので、このよう
な距離を確保する必要はない。したがって、上記距離を
確保することが困難な小型ヘッドを使用する2.5イン
チHDD(ハードディスクドライブ)以下の小型の磁気
ディスク装置においても、ヘッド荷重を軽減することが
でき、磁気ディスクを薄型にすることができる。具体的
には、3370型50%ヘッド(IBM社規格)を使用
する磁気ディスク装置のヘッド荷重を軽減することが可
能である。
【0025】また、付勢部材19は、その中心軸がヘッ
ドロードアーム14の中心軸と一致するように設けられ
るので、付勢部材の荷重がスライダにバランスよく配分
され、スライダが傾くのを防止することができる。
【0026】尚、第一実施例では、付勢部材19は、そ
の中心軸がヘッドロードアーム14の中心軸と一致する
ように設けられるが、本発明はこれに限定されるもので
はない。例えば、バランサーによりスライダが傾くのを
防止することができるものである場合には、付勢部材の
中心軸をヘッドロードアームの中心軸とずらして設けて
もよい。
【0027】また、係合手段20は、ロータリーソレノ
イド28に通電してアーム27を回動駆動することによ
り第二状態に変位させたが、本発明はこれに限定される
ものではなく、図4に示すように、何らかの方法で第二
状態に変位させることができればよい。例えば、アーム
をスライドさせることによりアームと付勢部材の先端部
の磁気ディスク面に対向する面とを係合させて付勢部材
を磁気ディスク面から遠ざける方向に撓める第二状態に
変位するものであってもよい。
【0028】加えて、本実施例では、停止時にはヘッド
15は、アクチュエータ16がアウターストップ18に
当接することによりコンタクトスタートストップ位置に
位置決めされるので、ヘッド15はこれ以上磁気ディス
ク11の外周方向に移動しない。このため、スライダ1
3は、磁気ディスク装置1の停止時にはコンタクトスタ
ートストップ位置に位置する。しかし、本発明は上記の
第一実施例に限定されるものでなく、例えば、ヘッドが
磁気ディスク上から退避できるようにアウターストップ
を位置決めし、磁気ディスク装置の停止時には、ヘッド
を磁気ディスク上から退避させ、ベース上に新たに設け
られたヘッド支持部により、ヘッドロードアームを支持
するようにしてもよい。
【0029】次に、本発明の第二実施例である磁気ディ
スク装置のヘッド荷重制御機構について図6及び図7を
参照して説明する。図6は本発明の第二実施例である磁
気ディスク装置のヘッドロードアーム上に設けられた付
勢部材の形状を表す図、図7は第一実施例の図5に対応
する図である。
【0030】本発明の第二実施例である磁気ディスク装
置のヘッド荷重制御機構は、磁気ディスク11が二枚以
上平行配置されている場合に、磁気ディスク間に位置す
る二つのヘッドロードアーム14上に設けられた付勢部
材の一方を図6に示すような先端部が中心軸に対して対
称な二股形状である付勢部材29とし、図7に示すよう
に、第二状態になっているときには、この付勢部材29
の二股の間に他方の付勢部材19の先端部を収容するも
のである。その他の構成は図1乃至図5に示す第一実施
例と同様であるので、図1乃至図5に示すものと同一の
機能を有するものには同一の符号を付することにより、
その詳細な説明は省略する。
【0031】本発明の第二実施例である磁気ディスク装
置のヘッド荷重制御機構では、磁気ディスク間に位置す
る二つのヘッドロードアーム14上に設けられた付勢部
材の一方を先端部が二股形状である付勢部材29とし、
ヘッド荷重軽減時にこの付勢部材29の二股の間に他方
の付勢部材19の先端部を収容するので、ヘッド荷重軽
減時に付勢部材の先端部同士が接触するのを防止するこ
とができ、磁気ディスクを複数枚平行配置する場合にお
いても、より磁気ディスク装置を薄型にすることができ
る。
【0032】また、付勢部材29の先端部の二股形状が
付勢部材29の中心軸に対し対称であるので、付勢部材
の荷重がスライダにバランスよく配分され、スライダが
傾くのを防止することができる。その他の作用・効果は
第一実施例と同様である。
【0033】尚、第二実施例では、付勢部材29は、先
端部が中心軸に対して対称な二股形状であるが、本発明
はこれに限定されるものではない。例えば、バランサー
によりスライダが傾くのを防止することができるもので
ある場合には、付勢部材の先端部を中心軸に対して非対
称な二股形状としてもよい。
【0034】次に、本発明の第三実施例である磁気ディ
スク装置のヘッド荷重制御機構について図8を参照して
説明する。図8は本発明の第三実施例である磁気ディス
ク装置のヘッド荷重軽減時における概略部分斜視図であ
る。
【0035】本発明の第三実施例である磁気ディスク装
置のヘッド荷重制御機構は、フック部材51及び係合手
段52からなるヘッド荷重軽減部55を備える。その他
の構成は、図1乃至図5に示す第一実施例と同様である
ので、図1乃至図5に示すものと同一の機能を有するも
のには同一の符号を付することにより、その詳細な説明
は省略する。
【0036】係合手段52は、付勢部材53と、付勢部
材53を回動駆動するロータリーソレノイド54とを備
えて構成される。ロータリーソレノイド54には復帰バ
ネ(不図示)が内蔵されている。ロータリーソレノイド
54が通電されていないときには付勢部材53とフック
部材51とが係合しない第一状態にあり、ロータリーソ
レノイド54に通電することにより付勢部材53とフッ
ク部材51の先端部の磁気ディスク11面に対向する面
とが係合して付勢部材53を磁気ディスク11面に近づ
ける方向に撓める第二状態に変位し、通電を止めること
により元の第一状態に戻る。フック部材51は、ヘッド
ロードアーム14上に、先端部がスライダ13の先端か
ら突出し、且つ、フック部材51の先端部と磁気ディス
ク11との隙間に、第二状態において付勢部材53が磁
気ディスク11に接触しないだけの距離を確保できるよ
うに、段差部51aが形成されている。また、フック部
材51は、その中心軸がヘッドロードアーム14の中心
軸と一致するように設けられ、その先端近傍の形状は付
勢部材53と滑らかに接触するように磁気ディスク11
面から遠ざかる方向に曲がっている。
【0037】上記構成による本発明の第三実施例である
磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構の動作について
説明する。磁気ディスク装置のコンタクトスタート時に
は、図8に示すように、ロータリーソレノイド54に通
電することにより付勢部材53とフック部材51の先端
部の磁気ディスク11面に対向する面とが係合して付勢
部材53を磁気ディスク11面に近づける方向に撓める
第二状態となる。この撓めた付勢部材53の付勢力によ
りヘッド荷重が軽減され、この状態で磁気ディスク11
が回転起動する。その後、ロータリーソレノイド54へ
の通電を止めることにより付勢部材53とフック部材5
1とが係合しない第一状態となり、この状態で磁気ディ
スク11が回転し続ける。
【0038】磁気ディスク装置のコンタクトストップ時
には、ヘッド15bは、コンタクトスタートストップ位
置に移動し、図8に示すように、ロータリーソレノイド
54に通電することにより付勢部材53とフック部材5
1の先端部の磁気ディスク11面に対向する面とが係合
して付勢部材53を磁気ディスク11面に近づける方向
に撓める第二状態となる。この撓めた付勢部材53の付
勢力によりヘッド荷重が軽減され、この状態で磁気ディ
スク11の回転が停止する。その後、ロータリーソレノ
イド54への通電を止めることにより付勢部材53とフ
ック部材51との係合が解かれて第一状態となり、この
状態で磁気ディスク装置の動作が停止する。その他の動
作は、図1乃至図5に示す第一実施例と同様である。
【0039】従来の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御
機構では、ヘッドロードアームと磁気ディスクとの隙間
に、バネ部材を撓めた状態でバネ部材が磁気ディスクに
接触しないだけの距離を確保することが困難であった。
これに対して本発明の第三実施例である磁気ディスク装
置のヘッド荷重制御機構では、フック部材51の先端部
と磁気ディスク11との隙間に、付勢部材53を撓めた
状態で付勢部材53が磁気ディスク11に接触しないだ
けの距離を確保してフック部材51をヘッドロードアー
ム14上に設けているので、このような距離を確保する
ことが容易となる。したがって、上記距離を確保するこ
とが困難な小型ヘッドを使用する2.5インチHDD
(ハードディスクドライブ)以下の小型の磁気ディスク
装置においても、ヘッド荷重を軽減することができる。
具体的には、3370型50%ヘッド(IBM社規格)
を使用する磁気ディスク装置のヘッド荷重を軽減するこ
とが可能である。
【0040】また、フック部材51は、ヘッドロードア
ーム14上に、中心軸がヘッドロードアーム14の中心
軸と一致するように設けられるので、フック部材の荷重
がスライダにバランスよく配分され、スライダが傾くの
を防止することができる。
【0041】尚、第三実施例では、フック部材51は、
中心軸がヘッドロードアーム14の中心軸と一致するよ
うに設けられるが、本発明はこれに限定されるものでは
ない。例えば、バランサーによりスライダが傾くのを防
止することができるものである場合には、フック部材の
中心軸をヘッドロードアームの中心軸と一致させずに設
けてもよい。
【0042】また、係合手段52は、ロータリーソレノ
イド54に通電して付勢部材53を回動駆動することに
より第二状態に変位させたが、本発明はこれに限定され
るものではなく、何らかの方法で第二状態に変位させる
ことができればよい。例えば、付勢部材をスライドさせ
ることにより付勢部材とフック部材の先端部の磁気ディ
スク面に対向する面とが係合して付勢部材を磁気ディス
ク面に近づける方向に撓める第二状態に変位させるもの
であってもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の本発
明によれば、ヘッドロードアーム上に設けられた付勢部
材を磁気ディスク面から遠ざける方向に撓め、この撓め
た付勢部材の付勢力によりヘッド荷重を軽減するので、
従来の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構に比べ
て、ヘッドロードアームと磁気ディスクとの隙間を小さ
くすることができ、したがって、2.5インチHDD
(ハードディスクドライブ)以下の小型の磁気ディスク
装置においても、ヘッド荷重を軽減することができ、磁
気ディスク装置を薄型にすることができる磁気ディスク
装置を提案することができる。
【0044】また、請求項2記載の本発明によれば、請
求項1記載の発明において二枚以上の磁気ディスクが平
行配置される場合に、磁気ディスク間に位置する二つの
ヘッドロードアーム上に設けられた付勢部材のうちの一
方の先端部を二股形状とし、ヘッド荷重軽減時にこの二
股の間に他方の先端部を収容するので、付勢部材を磁気
ディスク面から遠ざける方向に撓めても、付勢部材の先
端部同士が接触するのを防止することができ、磁気ディ
スクを複数枚平行配置する場合であっても、従来のもの
に比べてより磁気ディスク装置を薄型にすることができ
る。
【0045】さらに、請求項3記載の本発明によれば、
請求項1又は2記載の発明において付勢部材の中心軸が
ヘッドロードアームの中心軸と一致するように設けられ
るので、付勢部材の荷重がスライダにバランスよく配分
され、スライダが傾くのを防止することができる。
【0046】また、請求項4記載の本発明によれば、フ
ック部材の先端部と磁気ディスクとの隙間に、付勢部材
を撓めた状態で付勢部材が磁気ディスクに接触しないだ
けの距離を確保してフック部材をヘッドロードアーム上
に設けるので、従来の磁気ディスク装置のヘッド荷重制
御機構に比べて、ヘッドロードアームと磁気ディスクと
の隙間を小さくすることができ、したがって、2.5イ
ンチHDD(ハードディスクドライブ)以下の小型の磁
気ディスク装置においても、ヘッド荷重を軽減すること
ができる磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構を提供
することができる。
【0047】また、請求項5記載の本発明によれば、請
求項4記載の発明において、フック部材はその中心軸が
ヘッドロードアームの中心軸と一致するように設けられ
るので、フック部材の荷重がスライダにバランスよく配
分され、スライダが傾くのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である磁気ディスク装置の
概略平面図である。
【図2】図1に示す磁気ディスク装置のヘッド荷重軽減
時におけるB矢視方向の概略部分斜視図である。
【図3】図1に示す磁気ディスク装置の非動作時におけ
るB矢視方向の概略部分斜視図である。
【図4】図1に示す磁気ディスク装置のヘッド荷重制御
機構の原理を説明するための図である。
【図5】図1に示す磁気ディスク装置のヘッド荷重軽減
時におけるA−A矢視方向の概略断面図である。
【図6】本発明の第二実施例である磁気ディスク装置の
ヘッドロードアーム上に設けられた付勢部材の形状を表
す図である。
【図7】図6に示す第二実施例の図5に相当する図であ
る。
【図8】本発明の第三実施例である磁気ディスク装置の
ヘッド荷重軽減時における概略部分斜視図である。
【図9】従来のコンタクトスタートストップ方式の磁気
ディスク装置におけるヘッド荷重制御機構についての概
略斜視図である。
【図10】図9に示す磁気ディスク装置のヘッド荷重軽
減時におけるA−A矢視方向の概略断面図である。
【図11】図9に示す磁気ディスク装置のヘッド退避時
におけるA−A矢視方向の概略断面図である。
【符号の説明】
1,8 磁気ディスク装置 10,80 ベース 11,81 磁気ディスク 12,82 スピンドルモータ 13,83 スライダ 14,84 ヘッドロードアーム 15,15a,15b,85 ヘッド 16 アクチュエータ 17 インナーストップ 18 アウターストップ 19,29,53 付勢部材 20,52 係合手段 21 ボイスコイルモータ 22 キャリッジ 23 ピボット 24 ボビン 25 コイル 26 磁石 27 アーム 28,54 ロータリーソレノイド 30,55,86 ヘッド荷重軽減部 87 ヘッド支持部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動される磁気ディスクと、前記磁
    気ディスクに磁気情報の書き込み及び読み出しを行うス
    ライダと、前記スライダを支持するヘッドロードアーム
    と、前記スライダ及び前記ヘッドロードアームからなる
    ヘッドを前記磁気ディスク面に沿って移動させるアクチ
    ュエータとを有するコンタクトスタートストップ方式の
    磁気ディスク装置に用いられるヘッド荷重制御機構であ
    って、前記ヘッドロードアーム上に先端部が前記スライ
    ダの先端から突出するように設けられた付勢部材と、前
    記付勢部材と係合しない第一状態と前記付勢部材の先端
    部の前記磁気ディスク面に対向する面と係合して前記付
    勢部材を前記磁気ディスク面から遠ざける方向に撓める
    第二状態とに変位しうる係合手段とを具備することを特
    徴とする磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構。
  2. 【請求項2】 前記付勢部材は、二枚以上の磁気ディス
    クが平行配置される場合に、磁気ディスク間に位置する
    二つのヘッドロードアーム上に設けられたうちの一方の
    先端部が二股形状であって、前記係合手段が第二状態で
    ある場合にこの二股の間に他方の先端部を収容するもの
    である請求項1記載の磁気ディスク装置のヘッド荷重制
    御機構。
  3. 【請求項3】 前記付勢部材は、中心軸が前記ヘッドロ
    ードアームの中心軸と一致するように設けたものである
    請求項1又は請求項2記載の磁気ディスク装置のヘッド
    荷重制御機構。
  4. 【請求項4】 回転駆動される磁気ディスクと、前記磁
    気ディスクに磁気情報の書き込み及び読み出しを行うス
    ライダと、前記スライダを支持するヘッドロードアーム
    と、前記スライダ及び前記ヘッドロードアームからなる
    ヘッドを前記磁気ディスク面に沿って移動させるアクチ
    ュエータとを有するコンタクトスタートストップ方式の
    磁気ディスク装置に用いられるヘッド荷重制御機構であ
    って、前記ヘッドロードアーム上に、先端部が前記スラ
    イダの先端から突出するように設けられたフック部材
    と、前記フック部材と係合しない第一状態と前記フック
    部材の先端部の前記磁気ディスク面に対向する面と係合
    して前記磁気ディスク面に近づく方向に撓む第二状態と
    に変位しうる付勢部材を有する係合手段とを具備し、前
    記フック部材は、前記付勢部材が第二状態である場合に
    その先端部と前記磁気ディスクとの隙間に、前記付勢部
    材が前記磁気ディスクに接触しないだけの距離を確保し
    て設けたものであることを特徴とする磁気ディスク装置
    のヘッド荷重制御機構。
  5. 【請求項5】 前記フック部材は、中心軸が前記ヘッド
    ロードアームの中心軸と一致するように設けたものであ
    る請求項4記載の磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機
    構。
JP2629193A 1993-01-21 1993-01-21 磁気ディスク装置のヘッド荷重制御機構 Withdrawn JPH06223520A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6751064B2 (en) 2001-02-13 2004-06-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Head supporting device and disk drive using the same

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6751064B2 (en) 2001-02-13 2004-06-15 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Head supporting device and disk drive using the same

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