JPH06221388A - 自動変速機用歯車変速装置 - Google Patents

自動変速機用歯車変速装置

Info

Publication number
JPH06221388A
JPH06221388A JP5027630A JP2763093A JPH06221388A JP H06221388 A JPH06221388 A JP H06221388A JP 5027630 A JP5027630 A JP 5027630A JP 2763093 A JP2763093 A JP 2763093A JP H06221388 A JPH06221388 A JP H06221388A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
planetary gear
gear mechanism
main shaft
carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5027630A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3060769B2 (ja
Inventor
Makoto Funahashi
眞 舟橋
Kojiro Kuramochi
耕治郎 倉持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5027630A priority Critical patent/JP3060769B2/ja
Publication of JPH06221388A publication Critical patent/JPH06221388A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3060769B2 publication Critical patent/JP3060769B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structure Of Transmissions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 全体としての構成を小型化し、また変速制御
の容易なものとする。 【構成】 主軸3とこれと同一軸線上の第1遊星歯車機
構1のサンギヤ1S とを連結するクラッチ手段K1 と、
そのサンギヤ1S を固定するブレーキ手段B1 と、その
第1遊星歯車機構1のキャリヤ1C と主軸3とを連結す
るクラッチ手段K2 と、そのキャリヤ1C を固定するブ
レーキ手段B2 と、副軸4と同一軸線上の第2遊星歯車
機構2の2つの回転要素を連結して第2遊星歯車機構2
を一体回転させるクラッチ手段K3 と、第2遊星歯車機
構2のキャリヤ2C を固定するブレーキ手段B3 とを備
え、各遊星歯車機構1,2のサンギヤ1S ,2S 同士が
逆方向回転伝動手段7を介して連結されるとともに、各
遊星歯車機構1,2のリングギヤ1R .2R 同士が順方
向回転伝動手段6を介して連結されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の自動変速機で
使用される歯車変速装置に関し、特に、主軸に対して同
一軸線上に配置した遊星歯車機構と、主軸に対して平行
な副軸と同一軸線上に設けた遊星歯車機構との間で、ア
イドラギヤを介在させたカウンタドライブギヤ対などの
逆方向回転伝動手段と、アイドラギヤのないカウンタギ
ヤ対などの順方向回転伝動手段とを介してトルクの伝達
を行うよう構成した歯車変速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の歯車変速装置では、主軸の一端
側からトルクを入力し、かつ主軸の入力端と同じ端部側
に位置する副軸の端部から出力する構成であって、入力
した動力を軸線方向において折り返して出力するから、
その軸長を短くすることができる。そのためこの種の歯
車変速装置は、FF車(フロントエンジン・フロントド
ライブ車)やRR車(リヤエンジン・リヤドライブ車)
などのエンジンを車体に対して横向きに置く車両に搭載
される自動変速機に適している。その一例が特開平4−
73445号公報に記載されている。
【0003】その構造を簡単に説明すると、タービン軸
に連結してある入力軸と同一軸線上に第1遊星歯車機構
が配置されるとともに、その入力軸と平行に出力ギヤが
配置され、この出力ギヤと同一軸線上に第2遊星歯車機
構が配置されている。入力軸は第1遊星歯車機構のリン
グギヤに一体的に連結されるとともに、入力軸と第1遊
星歯車機構のサンギヤとの間にクラッチが設けられ、ま
たそのサンギヤを固定するブレーキが設けられている。
さらに第1遊星歯車機構のキャリヤは、入力軸と同一軸
線上に設けた第1カウンタギヤに連結されている。この
第1カウンタギヤに噛合している第2カウンタギヤは、
出力ギヤと同一軸線上に配置されており、この第2カウ
ンタギヤと第2遊星歯車機構のサンギヤとの間、および
第2カウンタギヤと第2遊星歯車機構のリングキヤとの
間のそれぞれにクラッチが設けられている。また第2遊
星歯車機構のサンギヤを固定するブレーキが設けられて
いる。そして出力ギヤは、第2遊星歯車機構のキャリヤ
に連結されている。
【0004】一方、入力軸の軸線上でかつ出力ギヤと同
一の軸方向位置にギヤが配置され、このギヤと出力ギヤ
との間にアイドラギヤが介在させられ、さらに入力軸と
前記ギヤとの間にクラッチが設けられている。すなわち
これらのギヤおよびアイドラギヤならびに出力ギヤは、
動力の出力方向が入力端であるトルクコンバータ側であ
ることから、いわゆる逆方向回転伝動機構となってお
り、そのギヤと入力軸との間のクラッチのみを係合させ
ることにより、出力ギヤには逆方向回転伝動機構のみを
介して動力が伝達され、その結果、後進段が設定され
る。そして複数の前進段は、他のクラッチおよびブレー
キを適宜に係合あるいは解放することにより、各遊星歯
車機構が変速作用を行って設定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の歯車変
速装置は、1対のカウンタギヤからなるいわゆる順方向
回転伝動機構と、前述したいわゆる逆方向回転伝動機構
との2つの伝動手段によって入力軸側から出力ギヤ側に
動力を伝達するよう構成されているが、それらのうち逆
方向回転伝動機構は、後進段を設定する場合にのみ使用
し、複数の前進段を設定する場合には、順方向回転伝動
機構のみによって入力軸から出力ギヤ側にトルクを伝達
している。すなわち上述した従来の装置は、遊星歯車機
構が反転作用を行い得るものであっても、これを利用せ
ずに後進段を設定する構成としているために、各変速段
を設定するためのクラッチやブレーキなどの摩擦係合装
置の必要数が多くなってしまい、歯車変速装置自体が大
型化し、またこれを使用する自動変速機が大型化するお
それがあった。また上記従来の変速装置では、前進5段
・後進1段の変速段を設定することができるが、所定の
2つの中間段の間での変速の際に、それまで係合してい
た全ての摩擦係合装置を解放すると同時に他の複数の摩
擦係合装置を係合させる制御を行わなければならない。
そのために変速ショックが大きくなったり、あるいは変
速のための制御が難しくなったりするおそれが多分にあ
った。
【0006】この発明は上記の事情を背景としてなされ
たもので、順方向回転伝動手段と逆方向回転伝動手段と
の2つの伝動手段を、前進段を設定する際に有効に機能
させることにより、変速制御が容易で、また小型化を図
ることのできる歯車変速装置を提供することを目的とす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、相互に平行に配置した主軸と副軸と
のそれぞれと同一軸線上に遊星歯車機構が設けられると
ともに、主軸側の所定の回転部材と副軸側の所定の回転
部材とが順方向回転伝動手段を介して連結され、かつ主
軸側の他の回転部材と副軸側の他の回転部材とが逆方向
回転伝動手段を介して連結された自動変速機用歯車変速
装置であって、主軸に対して同一軸線上に配置された第
1遊星歯車機構のサンギヤと主軸とを選択的に連結する
クラッチ手段と、そのサンギヤを選択的に固定するブレ
ーキ手段と、その第1遊星歯車機構のキャリヤと主軸と
を選択的に連結するクラッチ手段と、そのキャリヤを選
択的に固定するブレーキ手段と、副軸に対して同一軸線
上に配置された第2遊星歯車機構の2つの回転要素を選
択的に連結して第2遊星歯車機構を一体回転させるクラ
ッチ手段と、第2遊星歯車機構のキャリヤを選択的に固
定するブレーキ手段とを備え、各遊星歯車機構のサンギ
ヤ同士が前記逆方向回転伝動手段を介して連結されると
ともに、各遊星歯車機構のリングギヤ同士が前記順方向
回転伝動手段を介して連結されていることを特徴とする
ものである。
【0008】
【作用】この発明の歯車変速装置によれば、逆方向回転
伝動手段を介して主軸から副軸側の第2遊星歯車機構に
動力を伝達し、かつその第2遊星歯車機構のキャリヤを
固定してサンギヤを入力要素とすることにより第2遊星
歯車機構が反転作用を行い、その結果、前進第1速が設
定される。
【0009】また第1遊星歯車機構のキャリヤに動力を
入力し、かつ第2遊星歯車機構のキャリヤを固定するこ
とにより、各伝動手段を介してトルクが伝達されるとと
もに、各遊星歯車機構が変速作用を行い、その結果、前
進第2速が設定される。
【0010】前進第3速は、第1遊星歯車機構を一体回
転させるとともに、順方向回転伝動手段を介して副軸に
動力を伝達することにより設定される。
【0011】前進第4速は、第1遊星歯車機構で増速作
用を行わせ、この第1遊星歯車機構から順方向回転伝動
手段を介して副軸に動力を伝達することにより設定され
る。
【0012】さらに前進第5速は、第1遊星歯車機構の
キャリヤに入力するとともに、第2遊星歯車機構の全体
を一体回転させ、この第2遊星歯車機構に対して各伝動
手段を介して第1遊星歯車機構からトルクを伝達するこ
とにより設定される。
【0013】そして後進段は、第1遊星歯車機構で反転
作用を行わせるとともに、この第1遊星歯車機構から順
方向回転伝動手段を介して副軸に動力を伝達することに
より設定される。
【0014】
【実施例】つぎにこの発明を実施例に基づいてより具体
的に説明する。図1はこの発明の一実施例を示すスケル
トン図であって、シングルピニオン型の第1遊星歯車機
構1と第2遊星歯車機構2とを使用し、第1遊星歯車機
構1を動力の入力される主軸3と同一軸線上に配置し、
また主軸3と平行に配置されかつドライブシャフト(図
示せず)などに動力を出力する副軸4と同一軸線上に第
2遊星歯車機構2を配置した例である。これらの遊星歯
車機構1,2は、サンギヤ1S ,2S と、内歯歯車であ
るリングギヤ1R ,2R と、サンギヤ1S ,2S および
リングギヤ1R ,2R に噛合するピニオンギヤを保持し
たキャリヤ1C ,2C とを回転要素とするものである。
【0015】第1遊星歯車機構1のうちそのサンギヤ1
S と主軸3との間に第1クラッチK1 が設けられ、また
キャリヤ1C と主軸3との間に第2クラッチK2 が設け
られている。またそのサンギヤ1S の回転を止めるため
の第1ブレーキB1 がサンギヤ1S と所定の固定部(例
えばケーシング)5との間に設けられており、さらにキ
ャリヤ1C の回転を止めるための第2ブレーキB2 がキ
ャリヤ1C とケーシング5との間に設けられている。
【0016】これに対して第2遊星歯車機構2のうちリ
ングギヤ2R が副軸4に一体回転するように連結されて
いる。また第2遊星歯車機構2の全体を一体回転させる
ための第3クラッチK3 がリングギヤ2R とサンギヤ2
S との間に設けられている。さらにキャリヤ2C の回転
を止めるための第3ブレーキB3 が、キャリヤ2C とケ
ーシング5との間に設けられている。
【0017】この第1遊星歯車機構1と第2遊星歯車機
構2との間のトルク伝達は、順方向回転伝動手段である
第1カウンタギヤ対6と、逆方向回転伝動手段である第
2カウンタギヤ対7とによって行われる。すなわち第1
カウンタギヤ対6は、主軸3に対して同一軸線上に設け
たドライブギヤ6a と、これに噛合するとともに副軸4
に対して同一軸線上に設けたドリブンギヤ6b とからな
るものであって、そのドライブギヤ6a は第1遊星歯車
機構1のリングギヤ1R に連結され、またドリブンギヤ
6b は第2遊星歯車機構2のリングギヤ2R に連結され
ている。
【0018】また第2カウンタギヤ対7は、主軸3に対
して同一軸線上に設けたドライブギヤ7a と、副軸4に
対して同一軸線上に設けたドリブンギヤ7b と、これら
のギヤ7a ,7b の間に介在させられたアイドラギヤ7
c とからなり、そのドライブギヤ7a は、第1遊星歯車
機構1のサンギヤ1S に連結されており、またドリブン
ギヤ7b は、第2遊星歯車機構2のサンギヤ2S に連結
されている。
【0019】なおここで、第1カウンダギヤ対6のギヤ
比i1 は“1”より大きい値に設定され、また第2カウ
ンタギヤ対7のギヤ比i2 は“1”より小さい値に設定
されている。またアイドラギヤを介在させたギヤ対でト
ルクを伝達する場合、一般には、入力回転の方向と出力
回転の方向とが同じになるが、図1に示す例では、図の
右側から主軸3に動力を入力し、副軸4から図の右側に
動力を出力するように動力の伝達方向を折り返すので、
アイドラギヤ7c を有する第2カウンタギヤ対7でトル
クを伝達した場合の受け側の回転方向は逆回転方向とな
る。逆回転方向伝動手段の名称は、このことを意味して
いる。
【0020】上述した構成の歯車変速装置では、いずれ
か2つの摩擦係合装置を係合させることにより前進5段
・後進1段の変速段を設定することができ、また隣り合
う変速段同士の間での変速は、1つの摩擦係合装置を解
放し、かつ他の1つの摩擦係合装置を係合させることに
より設定される。図2は各変速段を設定するための係合
作動表であり、以下、各変速段について説明する。
【0021】まず第1速は、第1クラッチK1 と第3ブ
レーキB3 とを係合させる。したがってこの場合、第1
遊星歯車機構1のキャリヤ1C が主軸3およびケーシン
グ5のいずれに対しても拘束されないので、第1遊星歯
車機構1は変速作用を行わない。また第2カウンタギヤ
対7のドライブギヤ7a が主軸3と一体となって回転す
るので、この第2カウンタギヤ対7を介して第2遊星歯
車機構2のサンギヤ2S に主軸3からトルクが伝達され
る。すなわちこのサンギヤ2S は、主軸3に対して第2
カウンタギヤ対7のギヤ比i2 に応じて減速されて逆回
転する。これに対してキャリヤ2C が第3ブレーキB3
によって固定されているので、リングギヤ2R およびこ
れに連結してある副軸4がサンギヤ2S より低速で正回
転する。すなわち副軸4の回転数は、主軸3の回転数に
対して第2カウンタギヤ対7および第2遊星歯車機構2
で変速した回転数となり、その変速比は次式で表され
る。なお以下の説明において、ρ1 は第1遊星歯車機構
1のギヤ比、ρ2 は第2遊星歯車機構2のギヤ比を表
す。
【0022】i2 /ρ2 第2速は、第1速の状態で第1クラッチK1 を解放する
とともに第2クラッチK2 を係合させて設定する。した
がって第1遊星歯車機構1では、キャリヤ1Cが主軸3
と一体となって回転するとともに、サンギヤ1S がキャ
リヤ1C より若干速く回転し、かつリングギヤ1R がサ
ンギヤ1S より若干遅く回転する。そのサンギヤ1S に
対して第2遊星歯車機構2のサンギヤ2S が第2カウン
タギヤ対7を介して連結されているから、このサンギヤ
2S が逆回転する。また第2遊星歯車機構2ではキャリ
ヤ2C が固定されているので、リングギヤ2R がサンギ
ヤ2S より低速で正回転する。したがって第2遊星歯車
機構2のリングギヤ2R に連結してある副軸4は、各遊
星歯車機構1,2および各カウンタギヤ対6,7が変速
作用を行うことにより主軸3より低速で回転し、その変
速比は、 (i1 ・ρ2 +i2 ・ρ1 )/((1+ρ1 )・ρ2 ) で表される。
【0023】第3速は、第2速の状態で第3ブレーキB
3 を解放するとともに第1クラッチK1 を係合させるこ
とにより設定する。したがって第1遊星歯車機構1は、
サンギヤ1S とキャリヤ1C とが主軸3と共に回転する
ので、その全体が一体となって主軸3と同速度で回転す
る。一方、第2遊星歯車機構2はそのキャリヤ2C が固
定されていないために変速作用は行わず、したがって副
軸4には第1遊星歯車機構1のリングギヤ1R から第1
カウンタギヤ対6を介してそのままトルクが伝達され
る。すなわち第1カウンタギヤ対6のみが変速作用を行
うことになり、その変速比は第1カウンタギヤ対6のギ
ヤ比である“i1 ”で表される。
【0024】第4速は、第3速の状態で第1クラッチK
1 を解放するとともに第1ブレーキB1 を係合させて設
定する。したがって第1遊星歯車機構1側では、サンギ
ヤ1S および第2カウンタギヤ対7のドライブギヤ7a
が固定され、かつキャリヤ1C が主軸3と共に回転する
ので、リングギヤ1R が主軸3より高速で回転する。こ
れに対して第2遊星歯車機構2は上記の第3速の場合と
同様に変速作用を行わず、そのため第1遊星歯車機構1
のリングギヤ1R から第1カウンタギヤ対6を介して副
軸4にそのままトルクが伝達される。すなわち副軸4の
回転数は、リングギヤ1R の回転数を第1カウンタギヤ
対6で変速した回転数となり、したがってこの第4速の
変速比は、 i1 /(1+ρ1 ) で表される。
【0025】第5速は、第4速の状態で第1ブレーキB
1 を解放するとともに第3クラッチK3 を係合させて設
定する。この場合、第1遊星歯車機構1のキャリヤ1C
が主軸3と共に回転するが、各カウンタギヤ対6,7を
介したサンギヤ1C とリングギヤ1R とに連結してある
第2遊星歯車機構2は、第3クラッチK3 によってサン
ギヤ2S とリングギヤ2R とが連結されていることによ
り全体が一体となって回転する。したがって第1遊星歯
車機構1のサンギヤ1S は逆回転し、またリングギヤ1
R はキャリヤ1C より高速で正回転し、さらにこれらの
サンギヤ1S とリングギヤ1R との回転数の絶対値は、
各カウンタギヤ対6,7のギヤ比i1 ,i2 に応じたも
のとなる。すなわちこの第5速は、第1遊星歯車機構1
の増速作用と各カウンダギヤ対6,7の変速作用とによ
って設定され、その変速比は、 (i1 −i2 ・ρ1 )/(1+ρ1 ) で表される。
【0026】後進段は、第1クラッチK1 と第2ブレー
キB2 とを係合させて設定する。したがって第1遊星歯
車機構1では、キャリヤ1C を固定した状態でサンギヤ
1Sが主軸3と共に回転するので、リングギヤ1R が主
軸3に対して減速されて逆回転する。これに対して第2
遊星歯車機構2は第3クラッチK3 および第3ブレーキ
B3 が解放されていることにより変速作用は行わない。
その結果、副軸4はリングギヤ1R に対して第1カウン
タギヤ対6で減速された速度で逆回転し、したがってこ
の場合の変速比は、 i1 /ρ1 で表される。
【0027】したがって図1に示す歯車変速装置では、
各遊星歯車機構1,2および各カウンダギヤ対6,7を
機能させて前進第1速ないし第5速の変速を行い、かつ
第1遊星歯車機構1の反転作用によって後進段を設定す
る構成であるから、3クラッチ・3ブレーキの構成とし
て装置がコンパクトになる。また前進段で隣り合う変速
段の間の変速は、2つの摩擦係合装置の係合・解放の状
態を切換えることにより達成することができ、したがっ
て変速ショックの低減に有利であり、また変速制御が容
易になる。
【0028】なお、この発明は上記の実施例に限定され
るものではないのであって、第2遊星歯車機構2を一体
回転させるためのクラッチ手段は、サンギヤ2S とリン
グギヤ2R との間に限らず、他の2つの回転要素の間に
設けてもよい。またこの発明における回転伝動手段は、
歯車以外の伝動手段であってもよい。さらにこの発明の
クラッチ手段やブレーキ手段は、一方向クラッチを含む
ものによって構成することもできる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
主軸に対して同一軸線上に設けてある第1遊星歯車機構
の回転要素と、主軸と平行の副軸に対して同一軸線上に
設けてある第2遊星歯車機構の回転要素との間のトルク
伝達を、順方向回転伝動手段と逆方向回転伝動手段とに
よって行う歯車変速装置において、前進5段・後進1段
を3クラッチ・3ブレーキで設定できるため、歯車変速
装置のみならず、自動変速機の小型化を図ることができ
る。また2つの摩擦係合装置を切換え動作させることに
より隣り合う変速段の間での変速を実行できるので、変
速ショックを低減し、あるいは変速制御を容易にするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すスケルトン図であ
る。
【図2】図1に示す歯車変速装置で各変速段を設定する
ための係合作動表である。
【符号の説明】
1,2 遊星歯車機構 1S ,2S サンギヤ 1C ,2C キャリヤ 1R ,2R リングギヤ 3 主軸 4 副軸 6,7 カウンタギヤ対

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に平行に配置した主軸と副軸とのそ
    れぞれと同一軸線上に遊星歯車機構が設けられるととも
    に、主軸側の所定の回転部材と副軸側の所定の回転部材
    とが順方向回転伝動手段を介して連結され、かつ主軸側
    の他の回転部材と副軸側の他の回転部材とが逆方向回転
    伝動手段を介して連結された自動変速機用歯車変速装置
    において、 主軸に対して同一軸線上に配置された第1遊星歯車機構
    のサンギヤと主軸とを選択的に連結するクラッチ手段
    と、そのサンギヤを選択的に固定するブレーキ手段と、
    その第1遊星歯車機構のキャリヤと主軸とを選択的に連
    結するクラッチ手段と、そのキャリヤを選択的に固定す
    るブレーキ手段と、副軸に対して同一軸線上に配置され
    た第2遊星歯車機構の2つの回転要素を選択的に連結し
    て第2遊星歯車機構を一体回転させるクラッチ手段と、
    第2遊星歯車機構のキャリヤを選択的に固定するブレー
    キ手段とを備え、各遊星歯車機構のサンギヤ同士が前記
    逆方向回転伝動手段を介して連結されるとともに、各遊
    星歯車機構のリングギヤ同士が前記順方向回転伝動手段
    を介して連結されていることを特徴とする自動変速機用
    歯車変速装置。
JP5027630A 1993-01-22 1993-01-22 自動変速機用歯車変速装置 Expired - Fee Related JP3060769B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5027630A JP3060769B2 (ja) 1993-01-22 1993-01-22 自動変速機用歯車変速装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5027630A JP3060769B2 (ja) 1993-01-22 1993-01-22 自動変速機用歯車変速装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06221388A true JPH06221388A (ja) 1994-08-09
JP3060769B2 JP3060769B2 (ja) 2000-07-10

Family

ID=12226280

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5027630A Expired - Fee Related JP3060769B2 (ja) 1993-01-22 1993-01-22 自動変速機用歯車変速装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3060769B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101761626A (zh) * 2008-12-12 2010-06-30 吴志强 一种复合型钢球内锥轮式无级变速兼起动器
US20140128197A1 (en) * 2012-11-05 2014-05-08 Hyundai Motor Company Multi-stage automatic transmission
JP2014114950A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Hyundai Motor Company Co Ltd 車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160045076A1 (en) * 2014-08-13 2016-02-18 Dart Industries Inc. Bread storage container

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101761626A (zh) * 2008-12-12 2010-06-30 吴志强 一种复合型钢球内锥轮式无级变速兼起动器
US20140128197A1 (en) * 2012-11-05 2014-05-08 Hyundai Motor Company Multi-stage automatic transmission
US8882629B2 (en) * 2012-11-05 2014-11-11 Hyundai Motor Company Multi-stage automatic transmission
JP2014114950A (ja) * 2012-12-10 2014-06-26 Hyundai Motor Company Co Ltd 車両用自動変速機の遊星ギヤトレイン

Also Published As

Publication number Publication date
JP3060769B2 (ja) 2000-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6893373B2 (en) Transmission for vehicle
JP2671463B2 (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JP2001349395A (ja) 自動変速機構
JPH08105496A (ja) 歯車変速装置
JPH11108133A (ja) 車両用5速自動変速機のパワートレーン
JP4635792B2 (ja) 自動変速機
JPH0446246A (ja) 多段変速機
JPH0776581B2 (ja) 自動変速機のギアトレーン
JP3060769B2 (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JP4061932B2 (ja) 自動変速機
JPH09264387A (ja) 自動変速機用歯車変速機構
JP2002188694A (ja) 多段変速装置
JP3116630B2 (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JP2000234664A (ja) 自動変速装置
JPH11173388A (ja) 5速自動変速機用パワートレーン
JP3052637B2 (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JP2001349388A (ja) 自動変速機構
JP3102178B2 (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JPS63297844A (ja) 自動変速機用歯車変速装置
JP2005076795A (ja) 3摩擦係合要素同時係合型変速装置
JPH0791505A (ja) 歯車変速装置
JP2000234655A (ja) 自動変速装置
JPS62242165A (ja) 車両用変速機
JPH0429648A (ja) 遊星歯車変速機
JPS6293541A (ja) 平行軸式自動変速機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090428

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees