JPH062208Y2

JPH062208Y2 - パック電池

Info

Publication number: JPH062208Y2
Application number: JP8410888U
Authority: JP
Inventors: 知也村田; 智久野末; 幸郎遠藤; 秀哲名倉
Original assignee: 富士電気化学株式会社
Priority date: 1988-06-25
Filing date: 1988-06-25
Publication date: 1994-01-19
Anticipated expiration: 2003-06-25
Also published as: JPH025876U

Description

【考案の詳細な説明】〈産業上の利用分野〉この考案は、バックアップ用電源としてプリント基板等
に実装されるパック電池に関するものである。

〈従来の技術〉各種の電子機器や電機機器等では、そこに使用されてい
るＩＣメモリや時計回路等のバックアップ用電源とし
て、リチウム電池やＮｉ−Ｃｄ蓄電池等を用いたパック
電池をプリント基板に取付けて用いている。

これらのパック電池は、電池単独、または電池をダイオ
ードやコンデンサあるいは抵抗更にはＩＣ等の他の電気
素子と組合わせた発電要素を、二つ割りのケースを超音
波溶接した密封ケース、あるいは樹脂モールドして作っ
た密封ケースなどに収納して構成される。そして、通
常、電池の端子面にその一端部が接続された電流取出し
用のリード端子をパック電池の外側へ導出し、このリー
ド端子の他端部を、プリント基板にハンダ付けしたり、
あるいはネジ止めする等して実装される。

〈考案が解決しようとする問題点〉ところで、この種のパック電池では、基板への実装後に
例えばこのパック電池の使用機器に何等かのトラブルが
発生して、電池不良や他の部品の特性などをチェックし
たい場合、これら内部の機能を基板実装状態でチェック
することが難しい。基板実装状態では電流取出し用のリ
ード端子には基板上の他の部品のリード端子等が接続さ
れているため、パック電池のリード端子に検査用のプロ
ーブを当てて例えば電池電圧を正確に測定することがで
きないからである。

このため、従来、このようなチェックを行う場合は、パ
ック電池をプリント基板から外した状態で検査を行わな
ければならず、その検査効率が非常に悪いという問題が
あった。

また、例えば電池にダイオードを直列接続した発電要素
を用いたパック電池の場合、発電要素を密封ケースに収
納して完成電池とした後において、樹脂モールドによる
熱の電池への影響等を調べるために電池の電圧を測定し
たいことがある。ところが、この電池電圧を測定する場
合、ダイオード接続による電圧降下の程度がダイオード
の性能のバラツキによって一定でないため、電池電圧の
正確な測定が困難で、電池不良のチェックがし難いとい
う問題もある。

〈問題点を解決するための手段〉この考案のパック電池は、電池単独、または電池と他の
電気素子を組合わせてなる発電要素を密封ケースに収納
し、またプリント基板に実装される電流取出し用のリー
ド端子を前記発電要素から前記ケースの外側に取出して
構成されるパック電池において、前記ケースの前記実装
面以外の外面に、前記電池の正極端子、負極端子、ある
いは前記電気素子にその一端が接続された検査用の端子
を露出させたことを要旨とする。

〈作用〉上記のような検査用の端子を設けることで、パック電池
を基板から取り外すことなく、基板実装状態で、電池の
電圧やその他の電気素子の性能のチェックが行えるよう
になる。

またダイオードを直列接続したような発電要素を用いた
場合でも、この検査用端子を用いて内部の電池電圧など
を正確に測定することが可能になる。

〈実施例〉以下にこの考案の実施例を説明する。

第１図(A)、(B)に示したパック電池は、コイン形リチウ
ム電池等の偏平形電池１にダイオード２を直列接続して
なる発電要素を合成樹脂等の樹脂モールドにて作った密
封ケース３内に収納して構成される。

即ち、偏平形電池１の正極端子面に溶接されたリード板
５にはリード端子４が接続され、また負極端子面に溶接
されたリード板６にはダイオード２を介してリード端子
８が接続されている。更に、リード端子４の上端部分、
リード板６に接続されたリード端子９の上端部分、並び
にリード端子８の上端部分は、それぞれパック電池の上
面から僅かに突出して検査用の端子Ａ、Ｂ、Ｃとなって
いる。また、リード端子４、８の下端部は、パック電池
の基板の下面（実装側面）から長く突出して電流取出し
用の端子となっている。尚、第２図に示したように、密
封ケース３に適当な凹部3a、3b、3cを設け、これら凹部内
に検査用の端子Ａ、Ｂ、Ｃの先端部を位置させるように
しても良い。

第１図(B)はこのパック電池をプリント基板に実装した
例を示したもので、プリント基板10に形成された端子孔
にリード端子４、８の下端部を挿入し、次いでハンダ付
けしている。

以上の構成のパック電池を基板に実装した状態におい
て、端子ＡとＢとの間に測定用のプローブを当てれば偏
平形電池１の電池電圧をチェックすることができる。ま
た、端子ＢとＣとの間に測定用のプローブを当てればダ
イオード２の特性あるいはその向き等がチェックでき
る。更に、端子ＡとＣとの間に測定用のブローブを当て
ればパック電池の電圧がチェックできる。

尚、これら電池電圧、ダイオードの特性等のチェック
は、電池完成後からこれを基板に実装する間においても
行うことができることは言うまでもない。

また、以上は検査用の端子Ａ、Ｂ、Ｃをパック電池の基
板実装面と反対側の面に設けた例であるが、これに限定
されず、この基板実装面以外の面ならどこでも良い。

更に、この考案の他のパック電池を示した第３図で、偏
平形電池10の正極端子面、負極端子面に溶接されたリー
ド端子11、12の内リード端子11はＴ字状で、その基板側
並びに反対側の端部がそれぞれ、樹脂モールドなどで作
った密封ケース13の外部に突出している。一方、リード
端子12は略Ｕ字状で、負極端子面に溶接された部分より
まず基板と反対側で密封ケース13の外部に露出し、ここ
でＵ字に折曲されて再び密封ケース13内に入り、更に基
板側で密封ケース13の外部に突出している。

このように構成されるパック電池では、例えば基板実装
状態で偏平形電池10の電池電圧を調べたい場合には、ニ
ッパ等でリード端子12の基板と反対側の図中Ｘで示した
個所を切断し、この切断した電池端子面側の部分Ｅと、
リード端子11の基板と反対側の突出部分Ｄとに電圧測定
用のプローブを当ててやれば良い。また、この状態でリ
ード端子11,12の基板側の突出部分Ｆ，Ｇに検査用のプ
ローブを当ててやることで、基板の他の回路側のショー
ト等のチェックが行える。尚、この切断部Ｘは、検査後
はハンダ付け等で再び接続してやれば良い。

〈考案の効果〉以上のようにこの考案によれば、基板から取り外すこと
なく基板実装状態で電池の電圧やその他の電気素子の性
能等のチェックが行えるようになるから、トラブル発生
時におけるチェックが非常に容易化し、この種のパック
電池の検査効率を高めることができる。

またダイオードを直列接続したような発電要素を用いた
場合でも、内部の電池電圧などを正確に測定することが
可能になり、このため電池完成後における不良チェック
がし易くなるという効果もある。

【図面の簡単な説明】

第１図(A)は実施例のパック電池の斜視図、第１図(B)は
このパック電池をプリント基板に実装した例を示した一
部断面図、第２図，第３図はそれぞれ他例の説明図であ
る。１，10…偏平形電池、３、13…密封ケース、４，８，
９，11，12…リード端子。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】電池単独または電池と他の電気素子を組合
わせてなる発電要素を密封ケースに収納し、またプリン
ト基板に実装される電流取出し用のリード端子を前記発
電要素から前記ケースの外側に取出して構成されるパッ
ク電池において、前記ケースの前記実装面以外の外面
に、前記電池の正極端子、負極端子、あるいは前記電気
素子にその一端が接続された端子を露出させたことを特
徴とするパック電池。