JPH0621932U - 建築用パネル - Google Patents
建築用パネルInfo
- Publication number
- JPH0621932U JPH0621932U JP5533691U JP5533691U JPH0621932U JP H0621932 U JPH0621932 U JP H0621932U JP 5533691 U JP5533691 U JP 5533691U JP 5533691 U JP5533691 U JP 5533691U JP H0621932 U JPH0621932 U JP H0621932U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本考案は、施工時にワイヤラス等の配設作業
等を要せずに作業工数を削減し、かつ、防水性を有し作
業性を著しく高め工期を著しく短縮化することができ、
省力化が可能で、更に工場生産で高品質高生産性に優
れ、低原価で量産性に適した建築用パネルの提供を目的
とする。 【構成】 本考案の建築用パネルは、有機繊維材からな
る不織布又はガラス繊維等の無機繊維材からなるニード
ルパンチシートやマット等の基布層5と、アスファルト
系又は合成高分子系を主成分とし自己粘着性を有する防
水層6と、合板、セメント板、繊維板、石膏ボード、発
泡板等の中から選択された少なくとも1種の板材層7
と、を積層し一体化された構成からなる。
等を要せずに作業工数を削減し、かつ、防水性を有し作
業性を著しく高め工期を著しく短縮化することができ、
省力化が可能で、更に工場生産で高品質高生産性に優
れ、低原価で量産性に適した建築用パネルの提供を目的
とする。 【構成】 本考案の建築用パネルは、有機繊維材からな
る不織布又はガラス繊維等の無機繊維材からなるニード
ルパンチシートやマット等の基布層5と、アスファルト
系又は合成高分子系を主成分とし自己粘着性を有する防
水層6と、合板、セメント板、繊維板、石膏ボード、発
泡板等の中から選択された少なくとも1種の板材層7
と、を積層し一体化された構成からなる。
Description
【0001】
本考案は一戸建家屋やビルディング等の床、屋根下地材、壁材、内装下地材等 又は保冷倉庫や船舶、車両等の壁材として好適に使用される建築用パネルに関す るものである。
【0002】
近年、家屋やマンション等の集合住宅やビルディングの建設工事は工期の短縮 化、省力化のため種々の建築用パネルが導入され利用されている。又、実公平1 −38183号公報には防音断熱板が、実公平1−22017号公報には、表面 に化粧層を有し保管や輸送に便利な断熱性の建築用板が開示されている。
【0003】 以下に従来の建築用パネルについて説明する。 図4は従来の壁用建築用パネルの要部斜視図であり、図5は屋根下地、外壁材用 の建築用パネルの要部側面図であり、図6は野地材や内装等に用いられる建築用 パネルの要部側面図である。 1は硬質ポリウレタンフォーム等からなる発泡板層、2は発泡板層1の上面に接 着剤等で貼着されたポリエステルコートされたクラフト紙や発泡ポリエチレン、 アルミ箔、アスファルトフェルト等からなる覆設材であり、各々積層されている 。尚、覆設材2は片面のみに貼着形成されたものもある。
【0004】 図5において、1は前記発泡板層、2は前記覆設材であり、3は発泡板層1の屋 根下地面あるいは外壁面に形成された凹凸状のステンレス薄板である。 図6において、1,2は前記発泡板及び前記覆設材であり、4は内装材として各 種表面壁材の施工の便利なように形成された木毛セメント板またワイヤラス等か らなる硬質面材である。
【0005】 また、実公平1−38183号公報の防音遮熱板は、石膏ボード等の硬質面材部 と、その裏面に配設された軟質ポリウレタンフォーム等からなる緩衝部材と、そ の裏面に配設された硬質ポリウレタンフォーム等の硬質合成樹脂発泡体部と、そ の裏面に配設されたアルミ箔等からなる防湿材部とが積層された構成を有してい る。実公平1−22017号公報の建築用板は鉄板等の芯材の表面に必要に応じ てアクリル樹脂等の化粧膜が形成されたPVC等の表面層と芯材の裏面にポリオ レフィン発泡層とが積層された構成を有している。
【0006】 以上のように構成された従来の建築用パネルについて、以下その施工方法を説 明する。 壁用建築パネルの場合、下地骨組に前記パネルを、釘等、又は接着剤等で固着 し、次いで、防水シートや表面材等仕上げ材を2重、3重にシワ等がよらないよ うに注意しながら接着剤で接着等を施して固定していた。屋根下地、外壁材用の 建築用パネルの場合、施工時にタップビス等でビス止めしたり、接着ダンゴ等を 等間隔に、かつ、洩れのないように配し、次いでその上に該パネルを固定してい た。施工時にタップビスにて締め付ける際、ビスの締め具合で表面材を押しつぶ す事故が絶えず、作業に熟練を要していた。施工後、更に防水塗料又は防水シー ト等の防水仕上げ作業を行なっていた。
【0007】
しかしながら上記従来の構成では、建築用パネルを断熱壁材等として使用する 場合、建築用パネルの一面又は両面に別途クラフト紙及びワイヤラス等を配設し 、次いでモルタル塗りや接着剤を貼着したり等施工時の作業性が悪く、多大の労 力を要するという問題点があった。また、表面が石膏ボードや、コンクリートパ ネル等の吸湿性の板材の場合は、アスファルトルーフィング等の防水シートを貼 着するか、アスファルトプライマー等の防水性塗膜を塗布したりして、防水作業 を要し作業が複雑で、多枝に亘り工期が長引くという問題点があった。
【0008】 本考案は上記従来の問題点を解決するもので、施工時にワイヤラス等の配設作 業等を要せず作業工数を削減し、かつ、防水性を有し作業性を著しく高め工期を 著しく短縮化することができ省力化が可能で、更に工場生産で高品質高生産性に 優れ、低原価で量産性に適した建築用パネルを提供することを目的とする。
【0009】
この目的を達成するために本考案の請求項1の建築用パネルは、有機繊維材か らなる不織布又はガラス繊維等の無機繊維材からなるニードルパンチシートやマ ット等の基布層と、アスファルト系又は合成高分子系を主成分とし自己粘着性を 有する防水層と、合板、セメント板、繊維板、石膏ボード、発泡板等の中から選 択された少なくとも1種の板材層と、を積層し一体化された構成からなる。 請求項2の建築用パネルは、有機繊維材からなる不織布又はガラス繊維等の無 機繊維材からなるニードルパンチシートやマット等の基布層と、アスファルト系 又は合成高分子系を主成分と自己粘着性を有する防水層と、合板、セメント板、 繊維板、石膏ボード等の中から選択された少なくとも1種の板材層と、前記板材 層の下面に配設された発泡層と、を積層し一体化された構成からなる。
【0010】 ここで、不織布は、ポリエステルやポリアミド、ポリアクリロニトリル、ポリ 塩化ビニル、ポリオレフィン等の合成繊維や、植物等の天然繊維からなるもので あり、無機繊維材のニードルパンチシートやマットはガラスファイバーや鉱物繊 維等の無機繊維をニードルパンチでシート状にしたもの、又はマット状に形成し たものからなる。
【0011】 防水層は、常温で粘着性を有するストレート、又はブローンアスファルトやゴ ム化アスファルト、又はポリクロロプレンゴムやプチルゴム等のポリオレフィン 系ゴムの加硫ないしは非加硫ゴム、ポリ塩化ビニル系等の合成樹脂からなる。防 水層としては粘着性に加え、常温で基布層や板材層の表面に含浸しアンカー効果 を有するものは接着強度も強く好ましい。床、壁、屋根等用途に応じて最適のも のが選択され使用される。
【0012】 板材層は、インシュレーションボードやセミハードボード、ハードボード等の 繊維板や、コンクリートパネル等の合板や木板、石膏ボード、木毛セメント板、 フレキシブル板、ケイ酸カルシュウム板等のセメント板、ポリウレタンやポリオ レフィン等の発泡板が用途に応じて適宜選択されて用いられる。板材層としては 少なくとも一面に多孔質面を有し、防水層を含浸させ得るものが好ましい。また 、更に板材層の他面に発泡層を配設するときは、発泡層との積層面にも多孔質面 を有するのが好ましい。尚、板材層には、一面のみならず両面に防水層、基布層 を形成してもよい。間壁材として両面にモルタル塗等を行なうときに便利である 。板材層は1乃至複数の積層物で構成してもよい。用途により要求特性が異なる のでそれら各用途に対応した機械的強度等を付与するためである。
【0013】 発泡層は、ウレタンフォーム、ポリオレフィンフォーム、ポリスチレンフォー ム等の合成樹脂製の発泡板や、発泡コンクリート板等が用いられる。硬質ウレタ ンフォーム等自己接着性を有する発泡板であれば一体成形で建築用パネルを製造 できるので発泡板と板材層の積層工程を省くことができ生産工数の削減化が可能 となり好ましい。 尚、発泡層を配設するときは板材層中の発泡板を用いずに発泡層の肉厚を厚くす るようにしてもよい。発泡層と板材層の積層はイソシアネート系のものを発泡層 に用いるときは自己接着させてもよく、又他の発泡層と同様に接着剤等で接着し てもよい。発泡層を設けることにより、一般建築のみならず冷蔵等の保温倉庫や 船舶、車両等又は醸造庫や乾燥庫の壁材として、更には養鶏、養豚、サイロ等の 農業施設の資材として利用することができる。
【0014】 建築用パネルの製造は、板材層の一面又は両面に防水層を形成し、次いで、基 布層を積層するか、又は、基布層と防水層をあらかじめ積層し、次いでこれを板 材層に積層して行なうこともできる。尚、積層後、養生をするとアンカー部が強 固に形成されるので好ましい。
【0015】
この構成によって、基布層が防水層に強固に保持されているので、基布層の上 に直接モルタル塗を行なうことができるとともに、基布層の繊維間にモルタル等 が浸入しアンカー材としての効果を発揮するので強固なモルタル壁を形成するこ とができる。また、防水層が板材層に直接貼着若しくは含浸して貼着されている ので屋根材等として使用すれば、防水シート等を別途配設することなく一工程で 屋根下地を施工できるので別途アスファルトルーフィン等の施工をしなくても建 築中の床や柱等を雨水から守ることができる。更に発泡層が一体に形成されてい るので防音、断熱効果を著しく高めることができ、省エネルギー化を強力に進め ることができる。
【0016】
以下、本考案の一実施例について図面を参照しながら説明する。 (実施例1) 図1は本考案の第1実施例の建築用パネルの要部側面図であり、図3は図1のA 部の要部拡大図である。 5はポリエステル等の不織布等からなる基布層、6はゴム化アスファルト等から なる防水層、7はコンクリートパネル等からなる板材層である。図3において、 8は基布層5の下部が防水層6の中に埋設され固定された基布層アンカー部、9 は板材層7の上面に防水層6の一部が含浸しアンカー材の役割を果たし強固に固 着している板材層アンカー部である。
【0017】 以上のように構成された本実施例の建築用パネルについて、以下その使用方法 を説明する。床、壁材や野地板として使用するときは、根太や胴縁に板板層7を 配置して基布層5側から釘等で打設固定する。防水層6はゴム状アスファルト製 等からなるので粘着性があり、釘の周囲にからみ、かつ、その弾力性で釘の形状 に合わせて防水層6が密着し、釘部の周囲から湿気が入るのを防止する。また、 誤って釘を打ち、後で釘を抜いたとしても釘孔は防水層6の弾力性と自己粘着性 で前記釘孔を被覆するので板材層7中に雨水等が浸入することもない。 次いで、基布層5の表面にモルタルを塗れば基布層5の表面の繊維がモルタル 層内に塗り込まれるので、ワイヤラス等を張らずとも強固にモルタル層を固定す ることができる。
【0018】 (実施例2) 図2は本考案の第2の実施例の建築用パネルの要部側面図である。 5は基布層、6は防水層、7は発泡板を除く板材層、8は基布層アンカー部、9 は板材層アンカー部であり、これらは第1実施例と同様のものであるので同一の 番号を付し説明を省略する。10は硬質ポリウレタンフォーム等からなる発泡層 である。発泡層10は硬質ポリウレタンフォームを用いたので、基布層5乃至板 材層7からなる積層板上に一体発泡させ硬質ポリウレタンフォームが一工程で積 層された構成からなっている。尚、一体発泡成形させずに接着剤等で接着して発 泡層を積層形成してもよい。また、発泡層10の表面に更に防水層6及び基布層 5を配設してもよい。間壁材として使用する際に便利だからである。
【0019】 以上のように構成された本考案の第2実施例の建築用パネルについて、以下そ の使用方法を説明する。 内壁の内装材、床、天井材として使用する場合、胴縁や根太材、天井の野縁等 に第1実施例と同様にして建築用パネルを固定する。 発泡層があるのでこれが断熱材、消音材として機能し、結露を効果的に防止する とともに省エネルギーを達成し、また、消音効果により隣室にピアノ音等で迷惑 をかけることのない優れた住居を提供できる。また、従来は、発泡板を一々接着 剤で貼着したり、間柱間等に嵌着させたりして断熱、防音施工に多大の労力と時 間を要していたが、本実施例の建築用パネルを壁等の施工に使用すると一工程で 断熱、防音壁が形成でき、著しく施工作業を軽減し、かつ、工期を短縮すること ができる。尚、必要とあれば、発泡層の表面に金属板や化粧板を貼着一体成形し たものを用いると表面仕上工程が不要になり、更に工期を短縮できる。
【0020】
以上のように本考案は、基布層と防水層と板材層及び必要に応じて配設された 発泡層との積層物からなるので、ワイヤラス等を用いずにモルタル塗り等が可能 で施工時の作業性を著しく高めるとともに低原価の家屋を提供できる。 また、釘等で打設して使用しても防水層の粘着性と弾力性により釘材と密着し、 防水を完全にすることができ、かつ、従来のアスファルトルーフィングの貼設等 の作業が不要なので施工時の作業工数を著しく軽減できるとともに工期を著しく 短縮することができる。発泡層を有しているので、断熱、防音性にも優れ、かつ 、これらの施工を一工程で行なうことができ著しく省力化を進めることもできる 。更に、工場生産で、簡単に製造でき、かつ、高品質のものを低原価で量産する ことができる等優れた建築用パネルを実現できるものである。
【0021】
【図1】本考案の第1実施例の建築用パネルの要部側面
図
図
【図2】本考案の第2実施例の建築用パネルの要部側面
図
図
【図3】図1、図2のA部の要部拡大図
【図4】従来の建築用パネルの要部斜視図
【図5】従来の他の建築用パネルの要部側面図
【図6】従来の他の建築用パネルの要部側面図
1 発泡板層 2 覆設材 3 ステンレス薄板 4 硬質面材 5 基布層 6 防水層 7 板材層 8 基布層アンカー部 9 板材層アンカー部 10 発泡層
Claims (2)
- 【請求項1】 有機繊維材からなる不織布又はガラス繊
維等の無機繊維材からなるニードルパンチシートやマッ
ト等の基布層と、アスファルト系又は合成高分子系の成
分を主成分とする自己粘着性を有する防水層と、合板、
セメント板、繊維板、石膏ボード、発泡板等の中から選
択された少なくとも1種の板材層と、を積層してなるこ
とを特徴とする建築用パネル。 - 【請求項2】 有機繊維材からなる不織布又はガラス繊
維等の無機繊維材からなるニードルパンチシートやマッ
ト等の基布層と、アスファルト系又は合成高分子系の成
分を主成分とする自己粘着性を有する防水層と、合板、
セメント板、繊維板、石膏ボード板等の中から選択され
た少なくとも1種の板材層と、前記板材層の下面に配設
された発泡層と、を積層してなることを特徴とする建築
用パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991055336U JP2529548Y2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 建築用パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991055336U JP2529548Y2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 建築用パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0621932U true JPH0621932U (ja) | 1994-03-22 |
JP2529548Y2 JP2529548Y2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=12995688
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991055336U Expired - Lifetime JP2529548Y2 (ja) | 1991-06-19 | 1991-06-19 | 建築用パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529548Y2 (ja) |
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JP3057225U (ja) * | 1998-09-02 | 1999-04-09 | 嘉人 花房 | 釣り用疑似餌 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1991
- 1991-06-19 JP JP1991055336U patent/JP2529548Y2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2529548Y2 (ja) | 1997-03-19 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19960910 |