JP2002061344A - 屋上床面等の防水構造及び防水施工方法 - Google Patents

屋上床面等の防水構造及び防水施工方法

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JP2002061344A
JP2002061344A JP2000252381A JP2000252381A JP2002061344A JP 2002061344 A JP2002061344 A JP 2002061344A JP 2000252381 A JP2000252381 A JP 2000252381A JP 2000252381 A JP2000252381 A JP 2000252381A JP 2002061344 A JP2002061344 A JP 2002061344A
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heat insulating
waterproofing
unit
plate
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Masamoto Tazoe
正源 田添
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Showa Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 FRP材と断熱材を組み合わせた複合工法に
おいて、簡易なユニット工法を採用することにより、施
工手間の省力化を図って、高い防水・断熱効果をもたら
す屋上床面等の防水構造及び防水施工方法を提供する。 【解決手段】 所定の厚さを有して方形状に形成した樹
脂発泡体からなる断熱材2の表面に、これよりやや小形
としたポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合材
(FRP)を薄板状に成形してなる防水板4を張着し
て、その四周に接着代5を設けた防水ユニット1を形成
し、この防水ユニット1を屋上床面等の下地表面に対し
複数並列状に敷き込んで張着し、次いで、各防水ユニッ
ト1,1の隣接表面の接着代5,5に予め保護テープ8
を張着した後に防水樹脂液6を塗布することにより、下
地表面を防水加工することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋上床面や住宅屋
根及びその他の床面等において防水施工を行うようにし
た屋上床面等の防水構造及び防水施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、屋上床面や住宅屋根及びその他の
床面における防水施工は、アスファルト防水、モルタル
防水及び防水塗料の塗布等の施工法が存在し、特に近年
においては、FRPと称されるポリエステル樹脂にガラ
ス繊維を混合させた複合材を床面等に塗布する方法が採
用されつつある。すなわち、上記FRPによる防水工法
は、耐磨耗性、耐衝撃性、耐候性、耐薬品性に対し、ど
の防水材よりも優れた特性を有しており、徐々にその需
要が伸びてきている現状にある。
【0003】そして、屋上床面等においては、防水性に
加えて断熱性も同時に要求されるようになり、そのため
FRP材と断熱材を組み合わせた複合工法が採用されつ
つある。そこで、床面に断熱材を敷設し、その上面にF
RP材を塗布する施工法を採れれば良いのであるが、断
熱材にFRP材を直接塗布すると、樹脂が硬化する過程
において、その硬化熱で断熱材が溶けてしまうことか
ら、この施工法は採用できなかった。
【0004】そのためFRP材と断熱材を組み合わせた
複合工法としては、まず最初に床面に硬化剤を添加した
樹脂材を直接塗り込み、次にある程度樹脂が硬化して硬
化熱が下がった段階で、上記樹脂面に断熱材を敷設する
ようにしていた。そして、樹脂が最終硬化して、塗布樹
脂に断熱材が密着するまで間、軽量な断熱材が風等で飛
散したり位置ズレしたりしないように、その上面を重し
で押さえておく必要があった。一般的に、この重しは、
コンクリートブロックを用い、上記樹脂が最終硬化して
塗布樹脂に断熱材が密着後において、このコンクリート
ブロックを除去するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
のFRP材と断熱材を組み合わせた複合工法は、1)下
地表面への樹脂の塗布工程、2)塗布した樹脂の硬化時
間の待機工程、3)断熱材の敷設工程、4)重しの載置
・取り除き工程、という多数の工程を要することから多
くの手間と時間がかかることとなって、高い防水・断熱
効果がありながら、この施工法の採用が敬遠されてきた
現状にある。また一方、上記樹脂材には硬化剤が添加さ
れており、これらは異臭を放つものであるから、現場で
の塗布作業は、なるべく簡単にしたいものであり、同時
にこれらは引火性のあるものであるから、大々的な塗布
作業は避けたいという現状にある。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、FRP材と断熱材を組み合わせた複合工法
において、簡易なユニット工法を採用することにより、
施工手間の省力化を図ると共に、現場での施工作業を軽
減するようにし、高い防水・断熱効果をもたらす屋上床
面等の防水構造及び防水施工方法を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めの手段として、本発明のうち請求項1に記載の発明で
ある屋上床面等の防水構造は、所定の厚さを有して方形
状に形成した樹脂発泡体からなる断熱材の表面に、ポリ
エステル樹脂にガラス繊維を混合した複合材(FRP)
を薄板状に成形してなる防水板を張設して防水ユニット
を形成し、この防水ユニットを予め両面接着テープを張
接した屋上床面等の下地表面に対し複数並列状に敷き込
んで張着し、次いで、各防水ユニットの隣接表面に予め
保護テープを張着して防水樹脂液を塗布することによ
り、下地表面を防水加工することを特徴とする。
【0008】また、請求項2に記載の発明である屋上床
面等の防水構造は、所定の厚さを有して方形状に形成し
た樹脂発泡体からなる断熱材の表面に、これよりやや小
形としたポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合
材(FRP)を薄板状に成形してなる防水板を張設し
て、その四周に接着代を設けた防水ユニットを形成し、
この防水ユニットを予め両面接着テープを張接した屋上
床面等の下地表面に対し複数並列状に敷き込んで張着
し、次いで、各防水ユニットの隣接表面の接着代に予め
保護テープを張着して防水樹脂液を塗布することによ
り、下地表面を防水加工することを特徴とする。
【0009】また、請求項3に記載の発明である屋上床
面等の防水施工方法は、所定の厚さを有して方形状とし
た樹脂発泡体からなる断熱材を形成し、ポリエステル樹
脂にガラス繊維を混合した複合材(FRP)を薄板状と
してなる防水板を形成し、上記断熱材の表面に上記防水
板を張設して防水ユニットを形成し、この防水ユニット
を予め両面接着テープを張接した屋上床面等の下地表面
に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次いで、各防水
ユニットの隣接表面に予め保護テープを張着した後に防
水樹脂液を塗布してなり、更にこれらの表面に表面仕上
げ施工を施すことにより、下地表面に防水加工を施すこ
とを特徴とする。
【0010】また、請求項4に記載の発明である屋上床
面等の防水施工方法は、所定の厚さを有して方形状とし
た樹脂発泡体からなる断熱材を形成し、これよりやや小
形としたポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合
材(FRP)を薄板状としてなる防水板を形成し、上記
断熱材の表面に上記防水板を張設して、その四周に接着
代を設けた防水ユニットを形成してなり、この防水ユニ
ットを予め両面接着テープを張接した屋上床面等の下地
表面に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次いで、各
防水ユニットの隣接表面の接着代に予め保護テープを張
着した後に防水樹脂液を塗布してなり、更にこれらの表
面に表面仕上げ施工を施すことにより、下地表面に防水
加工を施すことを特徴とする。
【0011】また、請求項5に記載の発明は請求項1〜
4に記載の発明において、上記保護テープが、特殊アス
ファルト含浸のポリエステル不織布か合織基材を芯材と
し、この表面に自着層からなる特殊ゴムアスファルトを
付着させてなることを特徴とする。
【0012】また、請求項6に記載の発明は請求項1〜
4に記載の発明において、上記両面接着テープがゴムア
スファルト等を素材として構成することにより、上記防
水ユニットの屋上床面等の下地表面に対する張着を追随
自在としたことを特徴とする。
【0013】また、請求項7に記載の発明は請求項1〜
4に記載の発明において、上記断熱材と防水板の張設を
両面接着テープにて行うと共に、この両面接着テープが
ゴムアスファルト等を素材として構成することにより、
上記断熱材と防水板の張設を追随自在としたことを特徴
とする。
【0014】また、請求項8に記載の発明は、請求項1
〜7記載の発明において、上記防水ユニットの屋上床面
等の下地表面に対する張着が両面接着テープにてなされ
ることにより、防水ユニットと屋上床面等の下地表面と
の張着面に可動層を形成したことを特徴とする。
【0015】また、請求項9に記載の発明は、請求項1
〜7記載の発明において、上記屋上床面等の下地表面に
対し予め両面接着テープを間隔を設けて張接し、これら
の表面に上記防水ユニットを複数並列状に敷き込んで張
着することにより、防水ユニットと屋上床面等の下地表
面との間に可動層と非張着状の通気道とを併設したこと
を特徴とする
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の屋上床面等の防水構造及
び防水施工方法とこれらに用いる防水ユニットについて
図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に用いる防
水ユニットの斜視図であり、図2はその分解正面図であ
り、図3は図1の平面図であり、図4は図1の実施例を
僅かに変更した防水ユニットの斜視図であり、図5は防
水加工面に防水ユニットを敷設した防水構造の説明図で
あり、図6は防水加工面の隅部を示す断面図であり、図
7は防水加工面の隅部を示す断面図である。
【0017】本発明による防水加工は、一般家屋の屋
上、屋根、バルコニー、浴室、厨房、開放廊下、プー
ル、及びその他種々の床面等がその対象となるものであ
る。そして、本発明に用いる防水ユニット1は、図1〜
図3に示すように、方形状の断熱材2の表面に基礎板と
しての防水板3を張設して形成される。すなわち、本発
明においては、予め所定の厚さを有して方形状とした樹
脂発泡体からなる断熱材2を形成すると共に、ポリエス
テル樹脂にガラス繊維を混合した複合材(FRP)を薄
板状としてなる防水板3及び防水板4を形成し、この防
水板3を上記断熱材2の表面に張設すると共に、上記防
水板3の表面にこれよりやや小形とした同質材からなる
表面板としての防水板4を張着して、その四周に接着代
5,5を設けた防水ユニット1を形成してなる。
【0018】これら防水ユニット1,1を屋上床面等の
下地表面10に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次
いで、各防水ユニット1,1の隣接表面の接着代5,5
に防水樹脂液6を塗布することにより、下地10の表面
に防水加工を施すものである。上記断熱材2は、一般に
EPSと称される発泡ポリスチレンや、あるいは発泡ポ
リウレタン等の樹脂発泡体、もしくはガラスウール板等
からなる。また、これと同質の素材から構成されるもの
であれば、如何なるものでもよい。上記断熱材2を構成
する発泡ポリスチレンは、型枠内でビーズ状発泡原料を
発泡させて形成される軽量な材料で、断熱性、防水性、
遮音性、耐腐食性及び加工性に優れている。
【0019】本実施例においては、上記断熱材2は、一
例として縦182cm、横91cmの方形状に形成し
た。そして、防水板4は断熱材2より一回り小さく形成
してあることから、その接着代5,5は約5cmの幅を
有して形成されている。また、施工対象により、この大
きさ・形状は自在に選定できるものである。しかし、施
工床面には複数のものを敷き込むため、その形状は長方
形状や正方形状等の方形状が望ましい。
【0020】次に、ポリエステル樹脂にガラス繊維を混
合した複合材(FRP)を薄板状としてなる防水板3及
び防水板4を形成するものであるが、この基礎板として
の防水板3は、上記断熱材2の外形状に適合した大きさ
とすると共に、その厚みを約1.5mm程度に形成す
る。また、この防水板3及び防水板4の成形法は、手作
業や機械プレス等によってなされる。上記防水板3の上
面に張着する表面板としての防水板4も、ポリエステル
樹脂にガラス繊維を混合した複合材(FRP)にて形成
するものであり、平面形状を防水板3よりも若干小さく
形成してある。上記複合材(FRP)には、任意の硬化
剤が添加してあると共に、この複合材(FRP)は、断
熱剤2の素材との兼ね合いで、適宜な膨張係数の素材が
選定される。
【0021】そこで、図1、図2に示すように、断熱材
2の上面に接着剤を塗布して、これと同形状の防水板3
を張着し、この防水板3の上面に接着剤か両面接着テー
プ7を介して表面板としての防水板4を張着して防水ユ
ニット1を形成する。このように、防水板3及び4を二
重に張着することにより、その四周には後述する接着代
5が形成される。このように、断熱材2の表面を防水板
3と4とにより二重にすることにより、その厚さを3m
m程度とすることとなって、防水効果をより高めること
ができる。上記両面接着テープ7は、その一例として、
特殊アスファルト含浸のポリエステル不織布か合織基材
を芯材とし、この両表面に自着層からなる特殊ゴムアス
ファルトを付着させ、更にこれらの両表面に離型紙を張
着したものを使用する。この両面接着テープ7は、横幅
を約90cm前後の長尺物を巻物として利用すると作業
性がよい。
【0022】次に、図4は図1の実施例を僅かに変更し
た防水ユニットの斜視図であり、以下これを説明する。
この実施形態においては、基礎板としての防水板3を省
略して、断熱材2の表面に直接表面板である防水板4を
両面接着テープ7を介して張着して防水ユニット1を形
成してある。そのため、この防水板4の四周には断熱材
2の表面が直接露出して接着代5,5が形成されてい
る。この例においても、断熱材2は樹脂発泡体から形成
し、また防水板4も複合材(FRP)により断熱材2よ
り一回り小形に形成してある。この防水板4は、約2m
m前後の厚さにて形成される。またこの防水ユニット1
は、防水板を1枚としたことから、製造単価を安くする
ことができる。
【0023】上記図4に示す実施例の両面接着テープ7
も、第1実施例と同様に、特殊アスファルト含浸のポリ
エステル不織布か合織基材を芯材とし、この両表面に自
着層からなる特殊ゴムアスファルトを付着させ、更にこ
れらの両表面に離型紙を張着したものを使用する。上記
接着代5,5には、必要により予め任意のテープ材から
なる保護膜を形成しても良い。すなわち、この接着代5
は、後述するように、FRPからなる防水樹脂液6を塗
布するものであるから、この樹脂液が硬化する際の熱に
耐える保護素材によって構成されるもので、この保護素
材は、接着代5に対し、塗布するか、テープ状として接
着しても良い。
【0024】次に、図5の説明図に基づいて、本発明の
防水施工法を詳細に説明する。この図5は、図1と図4
の防水ユニットの例を実質的に同じものとして扱ってい
る。まず、屋上床面等の防水加工面である下地10を平
滑に仕上げると共に、その表面の清掃を施す。そして、
この下地10にローラーにてプライマーを塗布し、この
上面に接着剤を塗布するか両面接着テープを張り付け、
次に、防水ユニット体1,1を基準線に沿って規則正し
く敷き込む。
【0025】その一例として、ゴムアスファルト等を素
材とした両面接着テープから構成される接着帯50を適
宜幅の巻物として形成し、この巻物を巻きほどきながら
下地10に張り付け、次に、この表面に防水ユニット
1,1を順次載置し張着する。この方法によれば、防水
ユニット1の張着作業が簡単であると共に、床面に対し
強固に張着されて、躯体等の揺れによって、防水ユニッ
ト1が床面下地10から剥離することがなく、ひいては
表面の防水板4のひび割れの発生を防止でき、その結果
による漏水の発生を阻止できる。
【0026】上記接着帯50は、図5に示すように、下
地10に対し所定の間隔を有して張り付けることによ
り、これら防水ユニット1,1と屋上床面等の下地10
の表面との間に可動層Aと非張着状の通気道Bとを併設
するようにしてある。上記可動層Aは、防水ユニット
1,1の屋上床面等の下地10の表面に対する張着が追
随自在であることを意味し、すなわち、防水ユニット
1,1が下地10に対し、伸縮自在に張着されて、振動
の吸収と、膨張係数の差の吸収を適確に行えるようにし
てある。また、非張着状の通気道Bは、脱気塔等へ連通
させることにより防水ユニット1の下面の通気を自在に
行えるようにしてある。
【0027】更に、上記各防水ユニット1,1は、下地
10に対し上記接着帯50によって強固に張着されてい
るため、これら防水ユニット1,1が強風で飛散したり
位置ズレしたりすることがなく、したがって従来のよう
に、作業中に断熱材の上に重しを載置する作業を省略す
ることができる。上記両面接着テープからなる接着帯5
0は、前記した両面接着テープ7と同様に、特殊アスフ
ァルト含浸のポリエステル不織布か合織基材を芯材と
し、この両表面に自着層からなる特殊ゴムアスファルト
を付着させ、更にこれらの両表面に離型紙を張着したも
のを使用する。すなわち、上記接着帯50の下面の離型
紙を剥がして下地10に張り付け、次に、上面の離型紙
を剥がして、その表面に順次防水ユニット1,1を載置
し張着する。
【0028】次いで、各防水ユニット1,1の隣接表面
の接着代5,5に防水樹脂液6を塗布することにより、
下地10の表面全体の防水加工をする。この防水樹脂液
6もポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合樹脂
材(FRP)を使用することが望ましい。この複合樹脂
材(FRP)は、図1の例にあっては、同じFRPから
なる防水板3(接着代5の下地材)に重ね塗りすること
により、自然に一体化が図られ、この防水板3の上面に
重ね塗りした厚み分の防水効果が向上するものである。
【0029】また一方、図4の例にあっては、隣接する
接着代5,5に予め保護膜が形成されていない場合に
は、防水樹脂液6を塗布する前に、任意の保護テープ8
を接着代5,5に張着する。この保護テープ8は、樹脂
液が硬化する際の熱に耐える素材によって構成されるも
ので、接着代5の2倍の横幅を有するテープ状の巻物を
構成し、これを隣接する接着代5,5に接着する。実施
例にあっては、約10cmの横幅の巻物を利用した。ま
た、上記保護テープ8は、片面接着テープからなるもの
で、前記した両面接着テープ7と同様に、特殊アスファ
ルト含浸のポリエステル不織布か合織基材を芯材とし、
この片面に自着層からなる特殊ゴムアスファルトを付着
させ、更にこの自着層面に離型紙を張着したものを使用
する。すなわち、上記保護テープ8をその離型紙を剥が
しつつ上記隣接する接着代5,5に張着するもので、こ
のようにして断熱材2がむき出しとなっている接着代
5,5の表面とその隣接繋ぎ部が、保護テープ8によっ
て確実に被覆されることとなる。
【0030】そして、隣接する各接着代5,5に跨って
複合樹脂材(FRP)が塗布され、これが凝固すること
によって、敷設された隣接する各防水ユニット1,1が
相互に一体的に接合されることとなり、施工床面全体の
一体的な断熱・防水加工がなされることとなる。また、
必要により、上記接着代5,5のみならず、防水板4の
上面に対しても複合樹脂材(FRP)を塗布してもよ
い。そして、これらの上面全体に仕上げ用コートをロー
ラーで塗布し、この硬化乾燥を待って、防水施工を終了
する。すなわち、上記したように、繋ぎ部を防水樹脂液
6の塗布を施工した各防水ユニット1,1の表面には、
更にアクリルウレタン等からなるトップコートの表面仕
上げ施工がなされる。
【0031】本発明によれば、上記したように、両面接
着テープ7と保護テープ8と接着帯50に特殊なテープ
材を使用したことにより、断熱材2と防水板3,4と下
地10の相互間の膨張係数が異なるものであっても、部
材相互間の膨張によるズレを、上記テープが吸収するこ
とができて、防水施工部にひずみや亀裂等の事故発生を
確実に防止できることとなる。すなわち、上記防水ユニ
ット1,1と屋上床面等の下地10の表面との間には可
動層Aと非張着状の通気道Bとが併設され、上記可動層
Aは、防水ユニット1が下地10に対し伸縮自在に張着
されて、振動の吸収と、膨張係数の差の吸収を適確に行
える。また、非張着状の通気道Bは、脱気塔等へ連通さ
せることにより防水ユニット1の下面の通気を自在に行
える。
【0032】図6は防水加工面の隅部を示す断面図であ
る。同図において、防水加工面の周囲の壁部20におい
ては、すなわち、下地10に接着帯50を介して敷設し
た防水ユニット1,1の周縁部を、防水板4の縁部と接
着代5から連続して壁部20にかけて防水樹脂液6を塗
布して、床と壁を連続させた防水加工を施すようにして
ある。なお、壁部20側の防水ユニット1と壁部20の
角部には三角形状のコーナー材である面木21を設けて
ある。
【0033】図7は防水加工面の他の隅部を示す断面図
である。同図において、防水加工面の周囲の水下部にお
ける壁部30においては、すなわち、下地10に敷設し
た防水ユニット1,1の周縁部は、防水板4の縁部と接
着代5から連続して排水溝40にかけて防水樹脂液6を
塗布し、床面である下地10と排水溝40を連続させた
防水加工を施すようにしてある。なお、防水樹脂液6
は、接着代6から防水ユニット1の防水板4の縁部に重
ねて塗布しても良いこと勿論である。
【0034】図8は本発明の第3の実施形態を示す斜視
図であり、同図においては、第1の実施形態と同様に、
長方形状の樹脂発泡体からなる断熱材2を形成し、この
表面に、ポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合
材(FRP)を薄板状としてなる防水板3を張設して、
最も簡易な防水ユニット1を形成してなる。この一重の
防水板3のみを断熱材2に張設した防水ユニット1を屋
上床面等の下地10に敷き込んだ場合には、各防水ユニ
ット1,1の隣接繋ぎ部に前記した保護テープ8を張着
し、その表面全体に防水樹脂液6を塗布することが必要
となる。この方法によれば、各防水ユニット1,1の繋
ぎ部には、盛り上がり段部が形成されるが、この表面に
は、更にアクリルウレタン等からなるトップコートの表
面仕上げ施工がなされるので、問題はない。
【0035】図9は本発明の第4の実施形態を示す斜視
図であり、同図においては、第1の実施形態に対し、正
方形状の樹脂発泡体からなる断熱材2を形成し、この表
面に、ポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合材
(FRP)を薄板状としてなる基礎板としての防水板3
を張設し、次いで、表面板としての防水板4は、適宜な
形状で、少なくとも防水板3の形状よりも僅かに小形と
したものを上記防水板3の上面に設して、任意個所に接
着代5を形成するようにして防水ユニット1を形成して
なる。すなわち、この実施形態においては、防水板4を
自在の形状とすることにより、接着代5を任意に形成し
た特徴を有している。この場合には、各防水ユニット
1,1の部分的な接着代5を含む防水板4の全体に防水
樹脂液を塗布することとなる。
【0036】一方、防水板3と防水板4とを、予め一体
的に形成し、もしくは別途に形成したものを重ね合わせ
て接着し、このようにして一体的にした防水板3,4を
断熱材2の表面に張着するようにしても良い。この場合
のも、防水板3の周囲には適宜な接着代5を形成する。
また、防水板3を省略して表面の防水板4のみを断熱材
2に張着して適宜形状の接着代5を形成することもでき
る。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上のように、方形状に形成さ
れた断熱材の表面に、ポリエステル樹脂にガラス繊維を
混合した複合材(FRP)を薄板状に成形してなる防水
板を張設して防水ユニットを形成し、この防水ユニット
を屋上床面等の下地表面に対し複数並列状に敷き込んで
張着し、次いで、各防水ユニットの隣接表面に予め保護
テープを張着した後に防水樹脂液を塗布することによ
り、下地表面を防水加工することから、FRP材と断熱
材を組み合わせた複合工法において、簡易なユニット工
法を採用することにより、施工手間の省力化を図ると共
に、高い防水・断熱効果をもたらすことができる。
【0038】また本発明は、樹脂発泡体からなる断熱材
の表面に、これよりやや小形としたポリエステル樹脂に
ガラス繊維を混合した複合材(FRP)を薄板状に成形
してなる防水板を張着して、その四周に接着代を設けた
防水ユニットを形成し、この防水ユニットを屋上床面等
の下地表面に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次い
で、各防水ユニットの隣接表面の接着代に予め保護テー
プを張着した後に防水樹脂液を塗布することにより、下
地表面を防水加工することとしたことから、施工現場に
おいては、下地表面に防水ユニットを敷き込み、その接
着代の防水樹脂液を塗布するだけの主作業となるから、
従来のように、下地全面に防水樹脂液を塗布したり、断
熱材の敷設作業において重しの載置・除去作業をなくす
ことができて、現場作業を極端に軽減することができる
効果がある。しかも、現場作業を軽減することは、異種
の作業をする作業員を減らすこととなって、作業の効率
化が極端に図られ、防水施工の省力化を一層達成するこ
とができる。
【0039】更に、本発明によれば、上記屋上床面等の
防水構造と、防水施工方法に用いる防水ユニット構造体
を安価に提供できる効果がある。
【0040】更に、本発明によれば、上記防水ユニット
の屋上床面等の下地表面に対する張着が両面接着テープ
にてなされることにより、防水ユニットと屋上床面等の
下地表面との張着面に可動層を形成してその張設を追随
自在としたことから、防水ユニットが下地に対し、伸縮
自在に張着されて、振動の吸収と、膨張係数の差の吸収
を適確に行える効果がある。
【0041】更に、本発明によれば、上記屋上床面等の
下地表面に対し両面接着テープを間隔を設けて張接し、
これらの表面に上記防水ユニットを複数並列状に敷き込
んで張着することにより、防水ユニットと屋上床面等の
下地表面との間に可動層と非張着状の通気道とを併設し
たことから、上記張着面の可動層と相俟って、防水ユニ
ットの下面の通気を自在に行える効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる防水ユニットの斜視図である。
【図2】図1の分解正面図である。
【図3】図1の平面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態を示す斜視図である。
【図5】防水加工面に防水ユニットを敷設した防水構造
の説明図である。
【図6】防水加工面の隅部を示す断面図である。
【図7】防水加工面の隅部を示す断面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態を示す斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施形態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 防水ユニット 2 断熱材 3、4 防水板 5 接着代 6 防水樹脂液 7 両面接着テープ 8 保護テープ 10 下地 50 接着帯 A 可動層、 B 通気道

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の厚さを有して方形状に形成した樹
    脂発泡体からなる断熱材の表面に、ポリエステル樹脂に
    ガラス繊維を混合した複合材(FRP)を薄板状に成形
    してなる防水板を張設して防水ユニットを形成し、この
    防水ユニットを予め両面接着テープを張接した屋上床面
    等の下地表面に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次
    いで、各防水ユニットの隣接表面に予め保護テープを張
    着して防水樹脂液を塗布することにより、下地表面を防
    水加工することを特徴とする屋上床面等の防水構造。
  2. 【請求項2】 所定の厚さを有して方形状に形成した樹
    脂発泡体からなる断熱材の表面に、これよりやや小形と
    したポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合材
    (FRP)を薄板状に成形してなる防水板を張設して、
    その四周に接着代を設けた防水ユニットを形成し、この
    防水ユニットを予め両面接着テープを張接した屋上床面
    等の下地表面に対し複数並列状に敷き込んで張着し、次
    いで、各防水ユニットの隣接表面の接着代に予め保護テ
    ープを張着して防水樹脂液を塗布することにより、下地
    表面を防水加工することを特徴とする屋上床面等の防水
    構造。
  3. 【請求項3】 所定の厚さを有して方形状とした樹脂発
    泡体からなる断熱材を形成し、ポリエステル樹脂にガラ
    ス繊維を混合した複合材(FRP)を薄板状としてなる
    防水板を形成し、上記断熱材の表面に上記防水板を張設
    して防水ユニットを形成し、この防水ユニットを予め両
    面接着テープを張接した屋上床面等の下地表面に対し複
    数並列状に敷き込んで張着し、次いで、各防水ユニット
    の隣接表面に予め保護テープを張着した後に防水樹脂液
    を塗布してなり、更にこれらの表面に表面仕上げ施工を
    施すことにより、下地表面に防水加工を施すことを特徴
    とする屋上床面等の防水施工方法。
  4. 【請求項4】 所定の厚さを有して方形状とした樹脂発
    泡体からなる断熱材を形成し、これよりやや小形とした
    ポリエステル樹脂にガラス繊維を混合した複合材(FR
    P)を薄板状としてなる防水板を形成し、上記断熱材の
    表面に上記防水板を張設して、その四周に接着代を設け
    た防水ユニットを形成してなり、この防水ユニットを予
    め両面接着テープを張接した屋上床面等の下地表面に対
    し複数並列状に敷き込んで張着し、次いで、各防水ユニ
    ットの隣接表面の接着代に予め保護テープを張着した後
    に防水樹脂液を塗布してなり、更にこれらの表面に表面
    仕上げ施工を施すことにより、下地表面に防水加工を施
    すことを特徴とする屋上床面等の防水施工方法。
  5. 【請求項5】 上記保護テープが、特殊アスファルト含
    浸のポリエステル不織布か合織基材を芯材とし、この表
    面に自着層からなる特殊ゴムアスファルトを付着させて
    なることを特徴とする請求項1〜4に記載の発明。
  6. 【請求項6】 上記両面接着テープがゴムアスファルト
    等を素材として構成することにより、上記防水ユニット
    の屋上床面等の下地表面に対する張着を追随自在とした
    ことを特徴とする請求項1〜4に記載の発明。
  7. 【請求項7】 上記断熱材と防水板の張設を両面接着テ
    ープにて行うと共に、この両面接着テープがゴムアスフ
    ァルト等を素材として構成することにより、上記断熱材
    と防水板の張設を追随自在としたことを特徴とする請求
    項1〜4に記載の発明。
  8. 【請求項8】 上記防水ユニットの屋上床面等の下地表
    面に対する張着が両面接着テープにてなされることによ
    り、防水ユニットと屋上床面等の下地表面との張着面に
    可動層を形成したことを特徴とする請求項1〜7に記載
    の発明。
  9. 【請求項9】 上記屋上床面等の下地表面に対し予め両
    面接着テープを間隔を設けて張接し、これらの表面に上
    記防水ユニットを複数並列状に敷き込んで張着すること
    により、防水ユニットと屋上床面等の下地表面との間に
    可動層と非張着状の通気道とを併設したことを特徴とす
    る請求項1〜7に記載の発明。
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