JPH06217791A - Hiv感染の予防及び治療のための組換えヒトhiv中和モノクローナル抗体 - Google Patents

Hiv感染の予防及び治療のための組換えヒトhiv中和モノクローナル抗体

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JPH06217791A
JPH06217791A JP5098474A JP9847493A JPH06217791A JP H06217791 A JPH06217791 A JP H06217791A JP 5098474 A JP5098474 A JP 5098474A JP 9847493 A JP9847493 A JP 9847493A JP H06217791 A JPH06217791 A JP H06217791A
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hiv
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エミリオ・エイ・エミーニ
Anthony J Conley
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L Syd Johnson
エル・シド・ジヨンソン
David S Pfarr
デイビツド・エス・フアー
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Abstract

(57)【要約】 【目的】HIV−1を中和する組換えヒト免疫グロブリ
ン分子、該免疫グロブリンの製造方法、及び該免疫グロ
ブリンを使用するHIV−1感染の予防方法。 【構成】天然ヒト抗体の抗原相補性決定領域(CDR)
及びフレームワーク(FR)を含むDNA構築物を他の
不変域と結合し、組換え宿主細胞中で発現させる。 【効果】かかる組換え抗体は、in vivoHIV−
1感染の治療及び予防に有効である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野及び従来の技術】gp120 V3
ドメインは、約30個のアミノ酸残基のジスルフィド結
合閉環状ループであることが判明している〔Leona
rd et al.,(1990),J.Biol.C
hem.,265,pp.10373−82〕。無傷の
gp120内のまたは合成ペプチドフラグメントとして
のループは抗HIV−1型特異的ウイルス中和抗体に結
合して誘発する〔Goudsmit et al.,
(1988),AIDS,,pp.157−164;
Goudsmitet al.,(1988),Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,85,p
p.4478−4482;Ho et al.,(19
87),J.Virol.,61,pp.2024−2
028;Javaherian et al.,(19
89),Proc.Natl.Acad.Sci.US
A,6,pp.6768−6772;Kenealy
et al.,(1998),AIDS Res.,
,pp.173−182;Rusche t a
.,(1988),Proc.Natl.Acad.
Sci.USA,85,pp.3198−3202〕。
従って、V3ドメインは主要中和決定基と称されてい
る。抗V3ループ抗体のin vitro特性として、
ウイルス中和活性、ウイルスが宿主細胞CD4に結合し
て中和する能力、及びウイルス感染細胞と未感染細胞の
融合を防ぐ能力が比較的高いことが挙げられる〔Lin
sley et al.,(1988),J.Viro
l.,62,pp.3695−3702;Skinne
et al.,(1988),J.Virol.,
62,pp.4195−4200〕。Bermanらは
チンパンジーを、組換え発現させた哺乳動物細胞誘導g
p120またはそのgp160前駆体で免疫した〔Be
rman et al.,(1990),Natur
e,345,pp.622−625〕。該被検動物にウ
イルス抗原を投与すると、gp120を接種したチンパ
ンジーにおいてのみ感染防御が認められた。防御と相関
した免疫応答が測定されたのは抗V3ループ抗体だけで
あった。Girardらは、数匹のチンパンジーに一連
の免疫原を接種したが、その最後はV3ループ特異的合
成免疫原であった〔Girard et al.,(1
991),Proc.Natl.Acad.Sci.U
SA,88,pp.542−546〕。この最後の接種
の後にのみ有意なウイルス中和活性が誘発された。抗原
投与すると、チンパンジーは完全に防御されるかまたは
遅延感染を示した。最後にEminiらは、チンパンジ
ー感染のin vitro中和実験において、感染防御
または遅延感染は抗V3ループウイルス中和抗体の存在
に相関すると報告した〔Emini et al.,
(1990),J.Virol.,64,pp.364
7−3678〕。
【0002】最近ではWardらが、ヒトIgGのFc
域とCD4ウイルスレセプターのウイルス結合ドメイン
とからなるキメラ分子も、ウイルス接種の前に投与すれ
ば、チンパンジーのHIV−1感染を予防し得ることを
示している〔Ward etal.,(1991),N
ature.352,pp.343−436〕。しかし
ながら、抗V3ループ抗体とは対照的に、ウイルスCD
4結合をブロックする物質はin vitroHIV−
1感染の中和性が弱く、それらの作用は、gp120−
CD4結合親和性を修飾することにより容易に減少され
る〔Layne et al.,(1991),J,V
irol.,65,pp.3293−3300;Kan
et a .,(1991),Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA,88,pp.6171
−6175;Thali etal.,(1991),
J.Virol.,65,pp.5007−501
2〕。
【0003】Eminiらは、最近、単一HIV−1株
(IIIb)に特異的なマウス/ヒトキメラモノクローナ
ル抗体がチンパンジーにおいて、ウイルスに暴露する前
及び後の両方でHIV−1 IIIb感染を予防し得るこ
とを示した〔Emini al.,(199
2),Nature.355,pp.728−73
0〕。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、HI
V−1を中和する新規の組換えヒト免疫グロブリンを提
供すること、及び、HIV−1中和性ヒト免疫グロブリ
ンの新規の組換えヒトFAb部分及びFv部分を提供す
ることである。本発明は更に、ヒトHIV−1中和性免
疫グロブリンにおける新規のDNA配列を提供すると共
に、この新規の免疫グロブリンDNA配列を含む発現ベ
クターをも提供する。新規の免疫グロブリンDNA配列
を有する発現ベクターを含む組換え宿主細胞及び修飾ヒ
ト不変域を有する組換えHIV−1中和性ヒト免疫グロ
ブリンも提供される。更に、組換えHIV−1中和性ヒ
ト免疫グロブリンを投与することによりHIV−1感染
を予防する方法及び組換えHIV−1中和性ヒト免疫グ
ロブリンを投与することによるHIV−1感染を治療す
る方法も開示する。
【0005】
【課題を解決するための手段】組換えHIV−1中和性
ヒト免疫グロブリン及び該組換え免疫グロブリンを宿主
細胞中でクローニング及び発現する方法を開示する。H
IV−1中和性ヒト免疫グロブリンまたはヒト不変域コ
ーディングDNAに組換え融合した免疫グロブリンの抗
原相補性決定領域(complementarity
determining regions,CDR)を
コードするDNAを発現ベクター中にクローニングし、
組換え宿主細胞中で発現させる。
【0006】本発明は、HIV−1中和性ヒト免疫グロ
ブリン並びに独自の免疫グロブリンの組換え構築及び発
現に係わる。独自の組換え免疫グロブリンはHIV−1
中和抗原相補性決定領域(CDR)を含んでいる。組換
えHIV−1中和CDRを含む免疫グロブリンは、元の
天然免疫グロブリンとは異なるH鎖及び/またはL鎖の
フレームワーク領域を含むように組換え修飾し得る。
【0007】組換え修飾免疫グロブリンは、例えば、任
意の他のIgGイソタイプまたは他のクラスの免疫グロ
ブリンからIgG1イソタイプの免疫グロブリンに変換
され得る。
【0008】本発明は更に、HIV−1に暴露する前ま
たはHIV−1に暴露した後に組換えHIV−1中和性
免疫グロブリンを投与することにより、HIV感染を予
防する方法をも含む。本発明は更に、組換えHIV−1
中和性免疫グロブリンを投与することによるHIV感染
の治療をも含む。
【0009】更に本発明は、(i)CDR及びフレーム
ワーク(framework,FR)領域を含む可変ド
メインを突然変異誘発及び組立てし;(ii)細胞中にト
ラスフェクトされると結合活性及び特異性決定に十分な
タンパク質を分泌する少なくとも1つの可変域を含む発
現ベクターを作製し;且つ(iii)適当な細胞系中でH
鎖及びL鎖発現ベクターを同時増幅することからなる、
修飾抗体を構築及び発現する方法をも含む。
【0010】本発明は更に、動物モノクローナル抗体由
来のCDRをヒト免疫グロブリンフレームワークに、得
られた組換えヒト抗体がヒトに投与されたときに免疫原
性が弱まるかまたは非免疫原性であるように組み込むた
めの組込み方法をも提供する。組換え免疫グロブリン
は、治療目的で投与されたときに自己タンパク質と認識
されるのが好ましい。この“ヒト化(humaniza
tion)”法によって、組換え抗体は、ヒトに投与さ
れたときに弱免疫原性または非免疫原性となるが故に、
治療物質として有効となる。本発明は更に、(後述する
ように)適当なフレームワーク領域が同定され得るとい
う条件で、任意の動物モノクローナル抗体を組換えヒト
モノクローナル抗体に組換え変換することを含むものと
する。本発明は、個々の、または、L鎖もしくはH鎖ま
たは無傷の免疫グロブリンとして組み合わされた、ヒト
及び動物CDR領域並びにヒトフレームワーク領域のヌ
クレオチド及びアミノ酸配列並びにその保存されながら
に修飾された変異体をも含むものとする。動物モノクロ
ーナルとしては、限定的ではないが、HIV−1に結合
するネズミモノクローナル抗体や、American
Type Culture Collection(A
TCC)によって管理されているハイブリドーマ細胞バ
ンクに寄託されておりATCC Catalog of
Cell Lines & Hybridomas,
No.6,1988に記載されているハイブリドーマに
よって産生される適当なmMAbを挙げることができ
る。
【0011】本明細書中、全てのアミノ酸の3文字及び
1文字表示は当分野における標準表示に従っており、そ
れらを以下に列挙する。
【0012】 アラニン Ala A ロイシン Leu L アルギニン Arg R リシン Lys K アスパラギン Asn N メチオニン Met M アスパラギン酸 Asp D フェニルアラニン Phe F システイン Cys C プロリン Pro P グルタミン酸 Glu E セリン Ser S グルタミン Glu Q トレオニン Thr T グリシン Gly G トリプトファン Trp W ヒスチジン His H チロシン Tyr Y イソロイシン Ile I バリン Val V 本発明は、HIV−1を中和し得る独自の抗体を構築及
び発現する方法及び手段に係わる。HIV−1陽性個体
から与えられるヒト血液標本を中和抗体を発現する末梢
B細胞源とした。かかる細胞をエプスタイン−バールウ
イルス(EBV)感染によって無限増殖化し、次いで個
々のB細胞クローンを、固相ELISAフォーマットに
おいて、HIV−1株MNのV3ループを与えるペプチ
ド配列に結合する抗体を分泌する能力についてスクリー
ニングした。このアッセイで陽性を示したB細胞クロー
ンを、SHM−D33細胞系(ネズミ×ヒトヘテロハイ
ブリドーマ,ATCC CRL 1668)に融合する
ことにより安定化した。得られたB細胞−ヘテロハイブ
リドーマクローンを、固相ELISAにおいて、MN
V3ループペプチドを認識する抗体の産生についてスク
リーニングした。このような作業によって、産生された
抗体が、HIV−1暴露の疑いのあるケースでは予防処
置のための、またHIV−1陽性個体においては治療の
ための物質を開発するのに極めて有効となり得るかどう
かの、安定ヒト抗体産生細胞の同定及び単離の基準が確
立される。
【0013】種々の方法のいずれかを使用して、抗HI
V−1抗体コーディングDNAを分子クローニングする
ことができる。かかる方法としては、限定的ではない
が、適当な発現ベクター系において抗体を含むcDNA
ライブラリーを構築し、抗体遺伝子を直接機能発現させ
る方法を挙げることができる。別の方法としては、バク
テリオファージまたはプラスミドシャトルベクター中に
構築された抗体含有cDNAライブラリーを、抗体フラ
グメントのアミノ酸配列から設計された標識オリゴヌク
レオチドプローブを用いてスクリーニングすることがあ
る。
【0014】他のタイプのライブラリー及び他の細胞ま
たは細胞タイプから構築されたライブラリーもまた、抗
HIV−1抗体コーディングDNAを単離するのに有効
であり得ることは、当業者には容易に明らかである。他
のタイプのライブラリーとしては、限定的ではないが、
447細胞以外のB細胞またはB細胞系から誘導された
cDNAライブラリー及びゲノムDNAライブラリーを
挙げることができる。
【0015】抗HIV−1抗体を産生する細胞または細
胞系から適当なcDNAライブラリーを作製し得ること
は、当業者には容易に明らかである。抗HIV−1抗体
を単離するためのcDNAライブラリーを作製するのに
使用される細胞または細胞系の選択は、まず、本明細書
に十分に記載する方法を使用して、細胞が産生した抗H
IV−1抗体を測定することにより行なう。
【0016】cDNAのライブラリーの作製は、当分野
において良く知られた標準技術によって実施することが
できる。良く知られたcDNAライブラリー構築技術は
例えばManiatis,T.,Fritsch,E.
F.,Sambrook,J.,Molecular
Cloning:A Laboratory Manu
al(Cold Spring Harbor Lab
oratory,Cold Spring Harbo
r,New York,1982)に見ることができ
る。
【0017】抗HIV−1抗体をコードするDNAは適
当なゲノムDNAライブラリーからも単離し得ることは
当業者には容易に明らかである。
【0018】ゲノムDNAライブラリーの構築は、当分
野において良く知られた標準技術によって実施すること
ができる。良く知られたゲノムDNAライブラリー構築
技術は、Maniatis,T.,Fritsch,
E.F.,Sambrook,J.,Molecula
r Cloning:A Laboratory Ma
nual(Cold Spring Harbor L
aboratory,Cold Spring Har
bor,New York,1982)に見ることがで
きる。
【0019】上述のヒトB細胞系から得られる抗体可変
域、即ちL鎖及びH鎖をヒト不変域と一緒に組み込む下
記の方法は、組換えDNA配列を作製するのに好まし
い。かかる組換えDNAを使用して、ヒトドナーB細胞
誘導抗体の抗原特異性を保持する組換えヒト抗体を発現
するように哺乳動物細胞をトラスフェクトすることがで
きる。組換え免疫グロブリンは、治療目的で投与された
ときに自己タンパク質と認識されるのが好ましい。ヒト
ヘテロハイブリドーマ、例えば記載のヒトハイブリドー
マ細胞から、グアニジニウムイソチオシアネートを用い
た細胞溶解を含む標準的な方法を使用して、全RNAが
抽出される〔Chirgwin et al.,Bio
chem.18:5294−5299(1979)〕。
【0020】他の抗HIV−1抗体産生細胞も、抗HI
V−1抗体分子の全部または一部をコードする組換えD
NA分子の作製に適していることは、当業者には容易に
明らかである。かかる抗HIV−1産生細胞としては、
限定的ではないが、Gorney M.K.et a
.,Proc.Natl.Acad.Sci.(U
A) 88:3238−3242(1991);Rob
inson J.E.et al.,AIDS Re
s.Hum.Retrov ir:567−579
(1990);Posner M.R.et al.,
J.Immunol146:5325−4331(1
991);Ho D.D.et al.,J.Viro
65:489−493(1991);Tille
y,S.A.etal.,Research viro
142:247−259(1991)及びATCC
Catalogue of Cell Lines
AndHybridomas,第7版,1992に記載
されているものが挙げられる。後述する447−52D
ヘテロハイブリドーマは、本発明に記載する独自の方法
の主要例として使用される。
【0021】ヒト免疫グロブリン(Ig)が、κもしく
はλL鎖と、イソタイプ:α(IgA)、δ(Ig
D)、ε(IgE)、γ(IgG)及びμ(IgM)の
いずれかのH鎖とを含むことは当業者には容易に明らか
である。
【0022】5種類の異なる抗体H鎖イソタイプは抗体
分子全体に異なる特性を与える。例えば、IgAは体分
泌(乳、唾液、涙、並びに、呼吸器系及び腸管内分泌)
における主要抗体クラスであり、一般に、腸、気管支、
生殖管、または、乳、唾液及び涙管をライニングする上
皮細胞表面に認められる。IgMは、抗原に対する一次
抗体応答の初期段階で血液中に分泌される主要抗体クラ
スであり、通常は全部で10個の抗原結合部位を有する
多価抗体である。IgEは、ほとんどの細胞及び好塩基
性白血球上のレセプターに高い親和性を示し、典型的に
はアレルギー反応に関与する。IgDは休止B細胞表面
に認められ、その機能は不明確である。IgGは、血液
中の免疫グロブリンの主要クラスを構成するものであ
り、二次免疫応答においてコピー産生される。そのFc
域は食細胞に結合して食作用を助けことができ、Fc域
は(IgMのように)補体系を活性化し得る。またIg
Gは、胎盤を通過して胎児の血流中に進入し得る唯一の
抗体である。
【0023】正常ヒト免疫グロブリンクラスGは、異な
る生化学的特性を有する4つのサブクラスを含む。正常
IgGは約70%のIgG1、18%のIgG2、8%
のIgG3及び3%のIgG4からなる。抗原暴露の経
路及び継続時間、抗原タイプ及び遺伝的バックグラウン
ドは全てが、産生されるIgG抗体のサブクラスに影響
し得る。免疫グロブリンの主要クラスとして、免疫及び
疾患の両方におけるIgG及びIgGサブクラスの役割
は極めて重要である。
【0024】組換えDNA技術によって、天然抗体とは
異なるH鎖クラスまたはサブクラスを有する組換え抗H
IV抗体を生産することが望ましい。例えば天然抗体が
IgM(または他の免疫グロブリンクラス)であると、
これは、呼吸器系、腸管または生殖管内に分泌される組
換え抗体分子を製造する場合にはIgAよりも望ましく
ない。当分野において公知の組換えDNA技術によっ
て、IgMH鎖不変域を、IgAH鎖で置き換え、組換
え発現させることができる。更に、より高い補体系活性
化特性を有する抗体を組換え生産することが望ましい場
合には、IgG3天然抗体をIgG1抗体に組換え修飾
することができる。
【0025】抗体分子を1つのIgGサブクラスから他
のIgGサブクラスへ組換えDNA技術によって変換す
ることは、本発明においては抗HIV抗体447−52
Dを使用して示す。天然形態の447−52DはIgG
3であるが、それを下記の組換えDNA操作によってI
gG1に変換するものである。本明細書で使用する組換
えDNA操作は、IgG以外の免疫グロブリンH鎖クラ
スを変換すること、及びIgG1以外の1つのIgGサ
ブクラスを変換することに適用し得ることは当業者には
容易に明らかである。
【0026】ヒトVHシグナル配列及びヒトCγ3’末
端配列、並びにヒトVλ抗体シグナル配列及びヒトCλ
3’末端配列を与えるオリゴデオキシヌクレオチドプラ
イマー対(図1)を、本明細書に記載の全てのオリゴデ
オキシヌクレオチドプライマーのように、Applie
d Biosystem 381A DNA合成装置に
おいて合成し、濃NH4OHで処理することにより樹脂
から取り外し、NAP−5カラム上で脱塩し、H2Oで
希釈する。約1μgの全RNAを、AMV逆転写酵素約
200単位(Boehringer Mannheim
Biochemicals)及びH鎖またはL鎖いず
れかに対する相補鎖プライマー約10pmolを使用
し、42℃で約30分間逆転写させる。逆転写酵素を約
95℃で約5分間で熱失活させ、約100μlのPCR
緩衝液中に各々約50pmolのプライマー対と25単
位のTaqポリメラーゼとを含む反応液を調製する。約
45サイクル(1’,94℃:2’,55℃;2’,7
2℃)の増幅を行ってから予想されるDNAフラグメン
ト(H鎖及びL鎖に対してそれぞれ約1400及び70
0塩基対(bp)のDNAフラグメント)をゲル精製す
る。中間プラスミド中にサブクローニングする前に、か
かるDNAをEcoRI(H鎖)またはEcoRI及び
SaII(L鎖)で消化し、次いでアガロースゲル電気
泳動によって精製する。H鎖cDNAは、既存のKpn
I部位とBamHI部位の間にNcoI及びNotI部
位が作製されているプラスミドpUC18の誘導体中に
クローニングし、一方、L鎖はプラスミドpUC18中
にクローニングする。上記PCR増幅配列を与える複数
クローンを増殖し、DNA配列決定を行なう。ヒトH鎖
可変域を与える固有のDNA配列を、推定アミノ酸配列
を分析することにより得、同様にヒトλL鎖可変域も得
る。後述するクローン化447−52D cDNAの配
列から、H鎖はγ3不変域に結合したサブグループIII
H鎖可変域に最もよく類似しており、L鎖可変域は、λ
不変域に結合したサブグループI可変域に類似であるこ
とが判った。本明細書に記載の組換え447−52D抗
体は、447−52Dヘテロハイブリドーマの一部とし
て認められるV域と、(天然γ3に代えて)ヒトγ1
と、λ2不変域とを含むように組立てられる(成熟組換
え447−52D免疫グロブリンの配列は図2a及び図
2bに示す)。
【0027】上述の方法によって得られるクローン化抗
体cDNAは、適当なプロモーターと他の適当な転写調
節エレメントとを含む発現ベクター中に分子クローニン
グし、原核または真核宿主細胞中に移入して組換え抗体
を産生させることにより、組換え発現させることができ
る。かかる操作技術はManiatis,T.eta
l.(上掲)に十分に記載されており、当分野において
良く知られている。
【0028】真核細胞発現ベクターは以下のように構築
される。本明細書において発現ベクターとは、遺伝子の
クローン化コピーの転写及び適当な宿主中でのそれらの
mRNAの翻訳に必要とされるDNA配列と定義され
る。かかるベクターを使用して、細菌、藍藻、植物細
胞、酵母細胞、昆虫細胞及び動物細胞のような種々の宿
主中で真核細胞遺伝子を発現させることができる。更
に、種々のウイルスベースの系を使用して免疫グロブリ
ンを発現させることもできる。
【0029】特別に設計されたベクターによって、細菌
−酵母または細菌−動物細胞のような宿主間でDNAを
シャトル化することができる。適正に構築された発現ベ
クターは、宿主細胞中で自己複製するための複写開始
点、選択可能なマーカー、少数の有効制限酵素部位、高
コピー能力、及び強力なプロモーターを含む必要があ
る。プロモーターとは、RNAポリメラーゼをDNAに
結合させてRNA合成を開始させるDNA配列と定義さ
れる。強力なプロモーターは、mRNAが高頻度で合成
開始されるものである。発現ベクターとしては、限定的
ではないが、クローニングベクター、修飾クローニング
ベクター、特別に設計されたプラスミドまたはウイルス
を挙げることができる。
【0030】種々の哺乳動物発現ベクターを使用して、
哺乳動物細胞中で組換え抗HIV−1抗体を発現させる
ことができる。組換え抗体発現に適当となり得る市販の
哺乳動物発現ベクターとしては、限定的ではないが、p
MC1neo(Stratagene)、pXTI(S
tratagene)、pSG5(Stratagen
e)、EBO−pSV2−neo(ATCC 3759
3)、pBPV−1(8−2)(ATCC 3711
0)、pdBPV−MMTneo(342−12)(A
TCC 37224)、pRSVgpt(ATCC 3
7199)、pRSVneo(ATCC 3719
8)、pSV2−dhfr(ATCC 37146)、
pUTCag(ATCC 37460)及びλZD35
(ATCC 37565)を挙げることができる。
【0031】抗HIV−1抗体をコードするDNAは、
組換え宿主細胞中で発現させるための発現ベクター中に
クローニングすることもできる。組換え宿主細胞は、限
定的ではないが、細菌、酵母、哺乳動物細胞(例えばヒ
ト、ウシ、ブタ、サル及び齧歯目由来の細胞系)及び昆
虫細胞(例えばショウジョウバエ誘導細胞系)のような
原核細胞及び真核細胞を挙げることができる。適当とな
り得てしかも市販されている哺乳動物種から誘導された
細胞系としては、限定的ではないが、CV−1(ATC
C CCL 70)、COS−1(ATCC CRL
1650)、COS−7(ATCC CRL 165
1)、CHO−K1(ATCC CCL61)、3T3
(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATC
C CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL
2)、C127I(ATCCCRL 1616)、B
S−C1(ATCC CCL 26)及びMRC−5
(ATCC CCL 171)を挙げることができる。
【0032】発現ベクターは、限定的ではないが、形質
転換、トランスフェクション、原形質融合及びエレクト
ロポレーションといった多数の技術のうちのいずれかに
よって宿主細胞中に導入することができる。発現ベクタ
ーを含む細胞をクローニングによって増殖し、個々に分
析して、抗HIV−1抗体タンパク質を産生するか判定
する。抗体発現宿主細胞クローンの同定は、限定的では
ないが、抗抗体との免疫学的反応性、宿主細胞に伴なう
抗HIV−1抗体の存在といった幾つかの手段によって
行ない得る。
【0033】抗体DNAは、in vitro生産合成
mRNAを使用して発現させ得る。合成mRNAは、限
定的ではないが、コムギ胚抽出物、網赤血球抽出物のよ
うな種々の無細胞系においても効率的に翻訳され得る
し、限定的ではないが、カエル卵母細胞中にマイクロイ
ンジェクトするような細胞ベースの系中でも効率的に翻
訳され得るが、好ましいのはカエル卵母細胞中へのマイ
クロインジェクションである。
【0034】ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅によ
って5種類のDNAフラグメントを生成するのに必要な
プライマーを与える約8つのオリゴデオキシヌクレオチ
ドプライマー(図3)を合成する。ターミナルオリゴデ
オキシヌクレオチドプライマー(図3のA1とA2)を
除く全てに、447−52DヘテロハイブリドーマのH
鎖V域に対応する配列、または447−552D V域
に結合されるべきシグナル及びイントロンフラグメント
と相補的な配列と、少なくとも15塩基の5’末端相補
配列とを、続いてこれら3種のフラグメントのPCR組
換えを可能とするように組み込んだ〔Daughert
y,B.L.et al.,DNA 9:453−45
9,1990〕。各々が約50pmolの適当なプライ
マー対(S1とS2、H1とH2、及びI1とI2)
を、447−52DH鎖を与えるプラスミドDNA約1
0ng及びTaq DNAポリメラーゼ約2.5単位と
混合し、約25サイクルのPCR増幅を実施した(サイ
クル時間:1’,94℃;1’,55℃;2’,72
℃)。アガロースゲル電気泳動によって精製した5つの
反応生成物、即ち約10ngの各DNAフラグメント
を、ターミナルオリゴデオキシヌクレオチドプライマー
(A1とA2、図3)及びTaq DNAポリメラーゼ
(図4参照)と混合する。混合したフラグメントをPC
R増幅する(25サイクル:2’,94℃;2’,55
℃;2’,72℃)。シグナル及びイントロン配列が付
加したH鎖V域のDNAをHindIII及びXhoIで
消化した後、アガロースゲル電気泳動によって増幅DN
Aを精製し、ヒトγ1H鎖不変域を含むベクターp91
03の適合部位中にクローニングする(図5参照)。こ
のベクターは以下のように構築される。ヒトγ1不変域
のPCR増幅の鋳型として作用させるため、cosIg
9コスミドクローン〔Flanagan and Ra
bbits,Nature 300:709−713,
1982〕からDNAを精製する。各々約50pmol
の適当なプライマー対(G1とG2、図1)を、ヒトγ
1不変域エキソンを含むコスミドDNA約10ng及び
Taq DNAポリメラーゼ約2.5単位と混合し、約
25サイクルのPCR増幅を実施する(サイクル時間:
1’,94℃;1’,55℃;2’,72℃)。反応生
成物をXhoI及びEcoRI制限酵素で消化し、アガ
ロースゲル電気泳動によって精製し、HIV−1プロモ
ーターのフラグメントを含む中間ベクター(p910
2)中にクローニングする(塩基対−117〜+80;
Siekevitz et al.,Science
238:1575,1987に記載のpCD23)。シ
グナルペプチド及びイントロンが付加したL鎖V域を
indIII及びXbaIで消化し、アガロースゲル電気
泳動によって増幅DNAを精製し、HindIII及び
coRIで予め消化しておいたFFFFベクター(後
述)中に、ヒトL鎖不変域エキソンを与えるDNAフラ
グメントと一緒にクローニングする。この後者のDNA
フラグメントは、ヒトλ2不変域遺伝子座を含むEco
RI/HindIIIを含む1 0ngのプラスミド#20
8DNAをPCR増幅することにより得られる。各々約
50pmolの適当なプライマー対(C1とC2、図
1)を該プラスミドDNA及び約2.5単位のTaq
DNAポリメラーゼと混合し、約25サイクルのPCR
増幅を実施する(サイクル時間:1’,94℃;2’,
55℃;2’,72℃)。620塩基対の反応生成物を
XbaI及びEcoRI制限酵素で消化し、アガロース
ゲル電気泳動によって精製してから、上述の3断片結合
体に含ませた。得られた発現クローンを分析したとこ
ろ、HindIII及びEcoRIで消化し、次いでアガ
ロースゲル電気泳動すると、推定で約1.2kbのL鎖
コーディング挿入物が得られることが明らかとなった。
【0035】H鎖及びL鎖免疫グロブリン分子は、異な
る免疫グロブリンコーディング配列を含むこと以外は同
一のプラスミドから転写される。免疫グロブリン発現ベ
クターの好ましい前駆体は、HIV−1 LTRプロモ
ーターの一部分(キャップ部位に対して−117〜+8
0)、複数クローニング部位及びSV40後期ポリアデ
ニル化シグナルを含む上述のごときものである(図
7)。プラスミドpEE14(Celltech,Lt
d.)は、pSZ9015と称されるこのベクター内の
大部分のDNA配列の供給源である。pEE14ベクタ
ーのCMVIEプロモーターは、MluI及びHin
IIIで消化することにより除去する。プロモーターを除
いた8kbのベクターDNAをアガロースゲル電気泳動
によって精製し、197塩基対のHIV LTR(−1
17〜+80)とMluI及びHindIII末端(図1
に示したプライマー対とpCD23CATプラスミドD
NA鋳型とを使用して得られるもの)とを含む約200
塩基対のPCR増幅DNAフラグメントに連結する。H
鎖γ1不変域はp9015ベクター中にXbaI/Ec
oRI2.0kbフラグメントとして、未関連H鎖V域
と一緒に挿入され、ベクターpSP72/58.2/L
16VH/γ1MRCが生成される。
【0036】447H鎖可変域及びIgG1不変域と4
47L鎖可変域及びλ2不変域とを含むプラスミドDN
Aを、感受性哺乳動物細胞中にトラスフェクトするため
に増殖及び精製する。それぞれH鎖及びλL鎖をコード
する約10μgで同量のプラスミドを、標準的なリン酸
カルシウム沈澱法によってヒト胎児腎細胞系293(A
TCC CRL 1573)中にトランスフェクトす
る。培養上清を固相ELISA(後述)によってアッセ
イしたところ、ヒトλL鎖/ヒトIgG1免疫グロブリ
ンを含むことが判明した。Immulon−2(Dyn
atech Labs.)の複数の96ウェルプレート
を、約4℃のリン酸緩衝塩類溶液(PBS)中に約10
μg/mlのマウス抗ヒトλ鎖不変域モノクローナル抗
体(カタログ#05−4101,Zymed Labo
ratories,Inc)を含む溶液を用いて一晩か
けて被覆し、PBS中に約1%のウシ血清アルブミン
(BSA)を含む溶液を用いて約37℃で約1時間かけ
てブロックする。PBSで繰返し洗浄した後、1%BS
Aを含むPBSで希釈した試料(組換え447−52D
抗体またはSigma Chemical製のヒトλ/
IgG1を含む状態調節培地)を加えて2つ同じものを
作り、37℃で1時間インキュベートする。約7.8n
g/ml〜約500ng/mlの範囲のIgG1濃度を
使用し、標準較正曲線を作成した。約1%のBSAを含
むPBS中の西洋ワサビペルオキシダーゼ(カタログ#
05−3320,Zymed Laboratorie
s,Inc)に結合させたマウス抗ヒトIgG1 Fc
モノクローナル抗体の1:400希釈液の約50μlア
リコートを用いて、結合し且つ十分に凝集したヒトIg
G1を検出する。約37℃で約1時間インキュベートし
次いで洗浄した後、0.03%過酸化水素を含む約0.
1Mクエン酸ナトリウムpH4.2中に約1mM 2,
2’−アジノ−ビス(3−エチルベンズチアゾリン−6
−スルホン酸)を含む溶液を加え、室温で20分間イン
キュベートすることにより、結合した複合体の量を検出
する。415nmにセットしたELISAプレート読取
り装置(Bio−Rad,Inc.)を用いてウェルの
吸着を測定する。或いは、MN単離体の配列に基づいた
26残基ペプチドで被覆したプレートにおいて固相EL
ISAを実施する。ペプチド(NleCysTyrAs
nLysArgLysArgIleGlyProGly
ArgAlaPheTyrThrThrLysAsnI
leIleGlyCys 配列番号1)は、予め活性化
したペンタフルオロフェニルエステルを使用する固相F
moc化学作用及びヒドロキシベンジルトリアジン活性
化によって合成する。Immulon−2プレートを約
1μg/mlのペプチドを用いて一晩かけて被覆し、P
BS中約1%のウシ胎児血清でブロックする。上述のご
とく、結合した447−52D抗体を検出する。一時的
な発現の後にトランスフェクトされたヒト293細胞に
よって分泌される抗体を、プロテインAクロマトグラフ
ィーによって精製する。組換え447−52D抗体の濃
度を上述のELISAによって測定し、固有のHIV−
1血清型の感染性を中和する能力を示すことにより効能
を試験した。
【0037】培養液を抗体及びウイルスに7〜8日間暴
露した後の細胞生存率を測定することにより、無細胞H
IV−1ウイルス感染の中和及び細胞対細胞伝播の阻害
を定量化するために、以下のアッセイを実施する。試験
する抗体を細胞増殖培地(RPMI1640+10%ウ
シ胎児血清)で次々と2倍に希釈し、96ウェル皿(C
ostar,Corp.)のウェル中に100μlずつ
入れる。100μlのウイルスストック(慢性感染H9
細胞または新たに作製した慢性感染FDA/H9細胞か
ら調製したもの;細胞密度2×105細胞/mlで平板
培養した慢性感染細胞集団由来の3日間状態調節した培
地を清澄化し、7日間アッセイにおいて全てのMT−4
細胞を死滅させる最終希釈度のウイルスストックの10
倍の希釈度を抗原投与量として選択する)を各ウェルに
加え、ウイルス−抗体混合物を37℃で1時間インキュ
ベートする。MT−4細胞〔Harada et a
l.,(1985),Science,229,pp5
63−566〕を各ウェルの50μlの培地に加え(1
×104細胞/ウェル)、皿を37℃で7日間インキュ
ベートし、この時点で終点を決定する。MT−4細胞死
滅を阻害する最終抗体希釈液の濃度が、中和終点として
報告される。
【0038】中和アッセイの結果を図8に示すが、これ
は、調査した各HIV−1血清型に対して、組換えヒト
447−52D抗体の有効性はヒトヘテロハイブリドー
マ誘導447−52D抗体と等しいことを示している。
この結果から、ヒトλ及びγ1不変域をもって発現され
た組換え構築抗体は、そのV3 PNDループとの相互
作用を変えるようには修飾されていないことが判る。
【0039】そのH鎖及びL鎖の可変域が447−52
Dヒトヘテロハイブリドーマ抗体の残基を含み、親ヘテ
ロハイブリドーマ抗体の特異性及び効能を完全に保持す
る完全な組換え447−52DヒトHIV−1中和抗体
の構築が開示される。
【0040】本明細書に記載の組換えヒト抗HIV−1
抗体は天然抗体と同じ抗原特異性を有し、広域のHIV
−1中和活性スペクトルを保持していることは当業者に
は容易に明らかである。更に、組換えHIV−1特異的
抗体分子を提供するために、本発明の方法に従って他の
抗HIV抗体が製造され得ることも当業者には容易に明
らかである。
【0041】gp120糖タンパク質に関係するエピト
ープのようなHIV−1の中和エピトープに対するヒト
IgGmAbを産生する細胞系は、ヒト末梢血単核細胞
をEBV形質転換し、所望の特異性を有する抗体を産生
する細胞系を選択し、選択したEBV形質転換細胞を異
種骨髄腫細胞系に融合することにより製造される。得ら
れるヘテロハイブリドーマ細胞は各々が、選択した親の
EBV形質転換細胞によって産生される抗体のエピトー
プ特異性(例えばgp120エピトープに対する特異
性)を有するヒトmAbを産生する。
【0042】本発明の細胞及び抗体によって認識される
1つ以上の中和エピトープを含むgp120糖タンパク
質は、公知のHIV−1株のいずれか、例えば比較的一
般的なMN株から誘導され得る。
【0043】“異種骨髄腫(heteromyelom
a)”なる用語は、非ヒト骨髄腫細胞系とヒト骨髄腫細
胞系とを融合することで製造されるハイブリッド細胞を
意味する。典型的には、マウス骨髄腫または形質細胞腫
細胞がヒト骨髄腫細胞の融合相手となる。このような非
ヒト及びヒトの骨髄腫及び異種骨髄腫細胞系は当分野に
おいては公知であり、Teng,N.N.et a
.,Proc.Natl.Acad.Sci.(US
A) 80:7308(1983);Kozbor,
D.et al.,Hybridoma :7(19
83);及びGrunow,R.et al.,J.I
mmunol.Meth106:257−265(1
988)に報告されている細胞系を例に挙げることがで
きる。
【0044】本発明においては、選択されたEBV形質
転換ヒト細胞に対する融合相手として異種骨髄腫細胞を
使用して、本発明のヘテロハイブリッドが製造される。
【0045】好ましい実施体においては、異種骨髄腫S
HM−D33が融合相手として使用される。この細胞系
は、寄託番号ATCC CRL1668でATCCから
入手可能である。
【0046】本明細書中“ヘテロハイブリドーマ”なる
用語は、1種の抗体産生細胞と異種骨髄腫とを融合する
ことで製造されるハイブリッド細胞系を指す。“ヘテロ
ハイブリドーマ”なる用語は他では、抗体産生ヒトリン
パ様細胞系とネズミ骨髄腫細胞とを融合することで得ら
れるような、任意の種間のハイブリドーマを指して使用
されている。しかしながら、本明細書中で使用されるこ
の用語はもっと狭義に定義される。
【0047】本発明の1つの実施態様においては、ヒト
抗体産生細胞をマウス−ヒト異種骨髄腫と融合する。好
ましい実施態様においては、ヘテロハイブリドーマは、
HIVの中和エピトープに対する抗体を産生するEBV
形質転換ヒトリンパ細胞をヒト−マウス異種骨髄腫と融
合したものである。より好ましい実施態様においては、
ヒト−マウス異種骨髄腫はSHM−D33と称される細
胞系である。
【0048】“中和エピトープ(neutralizi
ng epitope)”なる用語は、該エピトープに
特異的な抗体に結合されたとき、ウイルスが中和される
結果となるエピトープを意味する。例えばシンシチウム
形成のようなウイルスの任意の生物学活性を中和するこ
とは、本明細書で使用される“中和”の範囲内である。
【0049】HIV−1 gp120の中和エピトープ
に対するヒトmAbを生成するために、ヒト末梢血リン
パ細胞を、例えばGorny,M.K.et a .,
Proc.Natl.Acad.Sci.(USA)
86:1624−1628(1989)に記載のごとく
EBVによって形質転換する。
【0050】形質転換する細胞は、抗HIV−1抗体を
産生する個体の血液から誘導するのが好ましい。
【0051】EBV形質転換細胞培養体を、問題のエピ
トープに対する抗体についてスクリーニングする。1つ
の実施態様においては、エピトープはgp120タンパ
ク質の中和エピトープであり、スクリーニングは、精製
gp120、そのフラグメント、またはその一部を与え
る合成ペプチドを使用して実施される。好ましい実施態
様においては、アミノ酸306−328(配列は上記参
照)を与えるV3ループ由来の合成23merペプチド
を使用してgp120のV3ループのエピトープに対す
る抗体に対して培養体をスクリーニングする。このよう
なペプチドのほかに、6個以上のアミノ酸を有する別の
ペプチドも、所望のエピトープ特異性の抗体産生細胞を
同定するためにEBV形質転換細胞をスクリーニングす
るのに有効である。
【0052】上記スクリーニング作業には当分野におい
てよく知られた多数のイムノアッセイのいずれかを使用
し得る。好ましいイムノアッセイはELISA(Enz
yme Linked Immunosorbent
Assay)である。このようなアッセイを使用し、培
養液上清の所望の特異性及びイソタイプの抗体の存在を
試験する。
【0053】陽性EBV形質転換培養液を、当分野にお
いて公知の多数のクローニング法のいずれか、例えば2
倍希釈法(doubling dilution)によ
って繰返しクローニングする。所望の抗体特異性に対し
て陽性であると判明した培養液から得た細胞を異種骨髄
腫細胞系の細胞と融合してヘテロハイブリドーマを生成
する。次いで融合細胞を、約1〜100細胞/ウェルの
密度で培養することによりクローニングする。
【0054】ヘテロハイブリドーマによって産生された
抗体の特異性は、当分野において良く知られたイムノア
ッセイ法によって評価する。好ましい実施態様において
は、ELISA及び放射性免疫沈降法(RIP)が使用
される。抗原調製物は、HIV−1ビリオン(例えばM
N株)、ウイルスもしくは感染細胞の溶解物(例えばM
N及びHTLV−IIIB溶解物)、gp120のような
ウイルスタンパク質、または上述の23merのような
組換えもしくは合成ウイルスペプチドからなる。
【0055】本発明のmAbはIgGイソタイプのもの
であり、ヘテロハイブリドーマ細胞培養液の上清から回
収し、当分野においては公知の通常のIgG精製法によ
って精製することができる。かかる方法としては、限定
的ではないが、プロテインAセファロースアフィニティ
ークロマトグラフィー、Affigel Blue(B
ioRad,Richmond,CA)及びプロテイン
Aセファロースクロマトグラフィーの組合せ、または高
速液体クロマトグラフィーを挙げることができる。
【0056】HIV−1に感染したヒトまたはHIV−
1感染の危険性のあるヒトに投与した場合、本発明の抗
体は治療または予防効果を与え得る。特に危険性のある
かかる個体は当分野においては良く知られており、例え
ば注射針による刺傷を介してHIV−1に暴露された医
療従事者が挙げられる。
【0057】更に本発明の抗体は、患者がHIV−1に
暴露されたかまたは感染したかどうか判定するのに使用
されるタイプの診断アッセイに有効である。
【0058】更に該抗体は、それらが特異性を示すHI
Vタンパク質の発現を分析するのにも有効である。
【0059】本発明のHIV特異的ヒトmAbを使用し
て、HIV感染個体またはAIDSを患う個体を治療す
ることができる。本発明の抗体は、多数の公知の経路の
いずれかで非経口的にまたは経小腸的に投与される。例
えば、皮下、静脈内、筋肉内、腹腔内、皮内または髄腔
内に投与し得る。或いは、または同時に、経口、直腸内
または腟内経路でも投与し得る。抗体は更に、子宮内治
療のための羊膜腔内に投与することもできる。好ましい
経路は静脈内及び筋肉内経路である。
【0060】投与する抗体の量は、レシピエントの年
齢、体調及び体重、もしあれば同時に受けている治療の
種類、治療頻度、並びに所望の効果の特性に従う。mA
bの有効量は1日当たり約0.1〜約500mg、好ま
しくは1日当たり約3〜約30mgである。治療は、当
業者には容易に確定されることであるが、数日、数週、
数ケ月または場合によっては数年にわたって抗体の注入
または注射を要する。
【0061】典型的な治療レジメは、有効量の投与抗体
を1週間〜約6ケ月間にわたり投与することからなる。
治療効果を得るのに必要な治療期間は、疾患の程度及び
段階並びに各患者の個体特性に従って患者ごとに異な
る。
【0062】各治療に必要な合計量が、複数投与または
単回投与において投与され得る。mAbは、単独で投与
してもよいし、または例えばAZTのようなHIV−1
感染に対する他の治療薬もしくは他の疾患症状に対する
治療薬と一緒に投与してもよい。
【0063】本発明のmAbは、HIV−1感染妊婦に
投与することもできる。本発明の抗体はIgGイソタイ
プのものであるので、胎盤を通過して胎児に到達し得
る。これで胎児の感染を予防し得るし、或いは感染胎児
に対して有効な治療となり得る。
【0064】本発明の抗体を含む医薬組成物は、抗体が
その目的を達成するのに有効な量で含まれる全ての組成
物を含む。抗体のほかに本発明の医薬組成物は、活性化
合物を医薬的に使用され得る製剤に加工するのを容易に
する賦形剤及び助剤を含む、適当な医薬的に容認可能な
担体を含むことができる。本発明の範囲内の別の医薬組
成物は、本発明の抗体と当分野においては公知の静脈内
免疫グロブリン調製物との混合物である。
【0065】医薬組成物は、注射によってまたは経口的
に投与するのに適した溶液とすることができ、この場合
には、約0.01〜99%、好ましくは約20〜75%
の活性成分(即ち抗体)を賦形剤と一緒に含む。経口投
与用の医薬組成物としては錠剤及びカプセルを挙げるこ
とができる。直腸投与及び腟内投与し得る組成物として
は座薬を挙げることができる。
【0066】本発明のmAbは、細胞毒性物質に結合し
て抗毒素として使用することもできるし〔例えばVit
etta et al.,Science 238:1
098−1104(1987)参照〕、抗HIV薬物を
含むリポソームの表面またはかかる薬物を特異的に標的
とする毒素もしくは感染細胞に対する毒素に組み込むこ
ともできる。本明細書において、“抗毒素(immun
otoxin)”なる用語は、抗体と1種以上の毒素、
薬物、放射性核種または細胞毒性物質との結合体を指
す。毒性部分は、本発明の抗体に化学的に結合される
か、または組換えDNA技術によって連結され得る。こ
のような結合体においては、毒性タンパク質またはその
活性フラグメントをコードするDNAを、mAbのH
鎖、L鎖または両方の全部または一部をコードするDN
Aに連結する。このような遺伝子構築物及びこれらを製
造する方法は当分野において公知である。本発明の抗体
に結合し得る毒素としては、リシン、ジフテリア毒素、
シュードモナス毒素、腫瘍壊死因子α及び当分野におい
て公知の他のものを挙げることができる。
【0067】本発明のmAbを抗毒素として使用する典
型的な治療においては、抗体を、単独ではHIV感染細
胞にも未感染細胞にも毒性を示すリシンのような毒素に
結合させる。細胞毒性物質を抗体に結合することによ
り、抗体が結合しなかった隣の未感染細胞には毒素が使
用されず、抗体が毒素を送達した標的細胞に対して極め
て局所的に、高レベルの毒素効率が得られる。
【0068】HIV抗ウイルス治療は、ウイルス複製サ
イクルの詳細な理解の上に成り立っており、ほとんど全
ての複製ステップが定義可能なことで、ウイルス複製を
妨害する可能性が与えられている。まず、HIVが細胞
に結合するのを妨害する治療化合物が使用し得る。組換
えCD4は、ウイルスgp120エンベロープタンパク
質に結合することにおいて細胞レセプターと競合するこ
とによりウイルスに対する“分子おとり(molecu
lar decoy)”として作用する。これまでの有
効な物質のほとんどは次の段階、即ちDNAプロウイル
スの形成に、逆転写酵素(RT)を阻害することにより
作用していた。このような物質としてはAZT及び他の
ヌクレオシド類縁体、例えばジデオキシシトシン(dd
C)及びジデオキシイノシン(ddI)や、非ヌクレオ
シド類縁体を挙げることができる。次なる標的は、プロ
ウイルスDNA由来のウイルスRNAの合成、成熟、及
び核から原形質への輸送であり、これにはtat及びr
ev機能のインヒビターが関与する。ウイルスmRNA
は翻訳される必要があるが、実験ベースではこのステッ
プはアンチセンスオリゴヌクレオチドによって特異的に
阻害され得る。最後に、ウイルスタンパク質は凝集して
新たなウイルス粒子を形成する必要があるが、これは、
特定のウイルスプロテイナーゼに依存する。このプロテ
イナーゼは結晶化されており、インヒビターは同定され
ている〔Roberts et al.,(199
0),Science,248,pp.358−36
2〕。
【0069】本発明は、組換えHIV中和抗体と、HI
V感染及びAIDSの治療または予防に有効な1種以上
の物質との併用にも係わる。例えば本発明の組換え抗体
は、暴露前及び/または暴露後に、有効量のHIVに対
して有効な他の抗ウイルス物質、免疫調節物質、抗感染
物質またはワクチンと併用して、有効に投与し得る。
【0070】本発明の組換え抗HIV抗体と他の抗HI
VまたはAID治療物質との併用は、HIV感染の予防
または治療並びにその後のAIDSのような病理学的状
態の治療に有効である。AIDSの治療またはHIV感
染の予防もしくは治療は、限定的ではないが、広範なH
IV感染の状態:AIDS、ARC(AIDS関連合併
症)、症候性及び無症候性の実際のもしくは潜在的なH
IV暴露を治療することを含む。例えば、本発明の化合
物の併用は、例えば輸血、血液製剤の使用、偶発的な注
射針の刺傷、体液への暴露、または手術中の患者の血液
への暴露のようなHIVへ暴露されたと推定される後ま
たは前のHIV感染を治療または予防する上で有効であ
る。
【0071】上記目的で、本発明の組換え抗HIV抗体
と他の抗HIVまたはAIDS治療化合物とは、経口的
に、非経口的に(皮下注射または注入技術を含む)、吸
入スプレーで、直腸内に、腟内に、慣用の無毒性の医薬
的に容認可能な担体、アジュバント及びビヒクルを含む
単位用量形態で一緒に投与される。
【0072】本発明によれば、更に、HIV感染及びA
IDSの予防及び治療のための混合医薬組成物が提供さ
れる。治療は、かかる治療が必要な患者に、医薬担体
と、治療上有効量の本発明の組換え抗HIV抗体及び抗
HIVまたはAIDS治療用化合物の混合物とを投与す
ることを含む。
【0073】上記混合医薬組成物は、経口投与可能な懸
濁液もしくは錠剤、鼻孔スプレー、注射用無菌調製液
(例えば注射用無菌水性もしくは油性懸濁液)、または
座薬の形態とし得る。
【0074】懸濁液として経口投与される場合、かかる
組成物は医薬製剤分野で公知の技術に従って調製され、
当分野においては公知の、増量用の微晶質セルロース、
懸濁剤としてのアルギン酸またはアルギン酸ナトリウ
ム、増粘剤としてのメチルセルロース、及び甘味料/香
料を含み得る。即時放出錠剤としてはかかる組成物は、
当分野においては公知の微晶質セルロース、リン酸ジカ
ルシウム、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、ラクトー
ス及び/または他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、
希釈剤及び滑沢剤を含み得る。
【0075】鼻孔エーロゾルまたは吸入によって投与さ
れる場合、かかる組成物は医薬製剤分野で公知の技術に
従って調製され、当分野においては公知の、ベンジルア
ルコールもしくは他の適当な保存剤、バイオアベイラビ
リティーを増強するための吸着プロモーター、フルオロ
カーボン、及び/または他の可溶化剤もしくは分散剤を
使用し、生理食塩溶液として製剤化され得る。
【0076】注射用溶液または懸濁液は、適当な無毒性
の非経口投与に容認可能な希釈剤または溶剤(例えばマ
ンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンガー溶
液または等張塩化ナトリウム溶液)、または適当な分散
剤もしくは湿潤及び懸濁剤(例えば合成モノまたはジグ
リセリドを含む無菌の無刺激・不揮発性オイル及びオレ
イン酸を含む脂肪酸)を使用して、公知の技術に従って
調製し得る。
【0077】座薬の形態で直腸または腟内投与する場合
には,かかる組成物は、薬物を、常温では固体であるが
体温では液化及び/または溶解して薬物を放出する適用
な非刺激性賦形剤、例えばコカバター、合成グリセリド
エステルまたはポリエチレングリコールと混合すること
により製剤化し得る。
【0078】本発明の化合物は、ヒトに、体重1kg当
たり1mg〜5gの投与量を1回でまたは数回に分割し
て経口投与し得る。しかしながら、任意の特定の患者に
対する特定の投与量、投与比(dosage rati
o)、及び投与頻度は変化し、使用する特定化合物の活
性または効能、化合物の代謝安定性及び作用時間、患者
の年齢、体重、体調、性別、食事、投与の形態及び時
間、分泌速度、薬物組合せ、特定状態の程度、治療中の
宿主などの種々の要因に従う。
【0079】本発明の新規の混合医薬組成物は、本明細
書に記載の組換え抗HIV抗体を、HIV複製を妨害ま
たは阻害するように機能する1種以上の抗HIV剤及び
AIDS関連病態の治療用物質と一緒に含む。かかる抗
HIV剤としては、限定的ではないが、ウイルスが細胞
レセプターに付着するのを妨害するもの(例えば可溶性
CD4及び関連ペプチド、硫酸デキストラン、N−ブチ
ル DNJ);ウイルスアセンブリインヒビター(例え
ばカスタノスペルミン、6−0−ブタノイルカスタノス
ペルミン、ミリストイル化(myristoylati
on)インヒビター);限定的ではないがヌクレオシド
類縁体(例えばAZT、ddC、ddI、d4T、Az
dU、A−69992、IAF−BCH189、car
bovir、Fascarnet、Ganciclov
ir及びAcyclovir)及び非ヌクレオシト類縁
体(例えば下記のようなヒドロキシピリドン:3−
{[(4,7−ジクロロベンゾオキサゾール−2−イ
ル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−
(1H)−ピリジノン、3−{[(4,7−ジメチルベ
ンゾオキサゾール−2−イル)メチル]アミノ}−5−
エチル−6−メチル−2−(1H)−ピリジノン、3−
{[(7−クロロベンゾオキサゾール−2−イル)メチ
ル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−(1H)
−ピリジノン、3−{[(7−メチルベンゾオキサゾー
ル−2−イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メ
チル−2−(1H)−ピリジノン、3−{[(4−フル
オロベンゾオキサゾール−2−イル)メチル]アミノ}
−5−エチル−6−メチル−2−(1H)−ピリジノ
ン、3−{[(7−フルオロベンゾオキサゾール−2−
イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2
−(1H)−ピリジノン、3−{[(ベンゾオキサゾー
ル−2−イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メ
チル−2−(1H)−ピリジノン、3−{[(4−クロ
ロベンゾオキサゾール−2−イル)メチル]アミノ}−
5−エチル−6−メチル−2−(1H)−ピリジノン、
3−{[(4−フルオロ−7−クロロベンゾオキサゾー
ル−2−イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メ
チル−2−(1H)−ピリジノン、及び3−[2−(ベ
ンゾオキサゾール−2−イル)エチル]−5−エチル−
6−メチル−2−(1H)−ピリジノン)を含む逆転写
酵素インヒビター;転写トランス活性化インヒビター
(例えば7−クロロ−5−(2−ピリル)−3H−1,
4−ベンゾジアゼピン−2(H)−オン、またはRo5
−3335のようなtat及びrevタンパク質インヒ
ビター);レトロウイルスプロテイナーゼインヒビター
(例えば酵素遷移状態、基質または反応中間体の構造の
非加水分解性化学的模擬体、R039−8959〔Ho
ffman La Roche〕);及びアンチセンス
オリゴヌクレオチド使用のウイルス遺伝子発現インヒビ
ターを挙げることができる。AIDS関連病態の治療に
有効な物質としては、限定的ではないが、日和見感染治
療薬、インターフェロン、顆粒球マクロファージコロニ
ー刺激因子、インターロイキン2、腫瘍壊死因子及びエ
リトロポエチンを挙げることができる。
【0080】本発明の好ましい実施態様においては、組
換え抗HIV抗体は、HIV逆転写酵素インヒビター及
び/またはHIVプロテイナーゼインヒビターと一緒に
医薬組成物中に配合される。好ましい逆転写酵素インヒ
ビターは上述のアミノピリドンである。好ましいプロテ
イナーゼインヒビターは、ヒドロキシエチルアミン遷移
状態模擬体、例えばR031−8959(Hoffma
n LaRoche)である。最も好ましいのは、組換
え抗HIV抗体と1種以上の上述の逆転写酵素阻害アミ
ノピリドンの併用である。
【0081】更に、本発明の組換え抗HIV抗体は、暴
露前及び/または暴露後に、例えば以下の表に記載する
ようなAIDS抗ウイルス薬、免疫調節薬、抗感染薬を
有効量で併用して投与し得る。
【0082】
【表1】
【0083】
【表2】
【0084】
【表3】
【0085】
【表4】
【0086】
【表5】 本発明の組換え抗HIV抗体と、AIDS抗ウイルス
薬、免疫調節薬、抗感染薬またはワクチンとの併用の範
囲は上述の表には制限されず、原則としてAIDS治療
に有効な任意の医薬組成物との併用が含まれることが理
解されよう。
【0087】以下、実施例を与えて本発明を説明する
が、本発明はこれらの実施例に制限されることはない。
【0088】
【実施例】実施例1 HIV−1に対するヒトモノクローナル抗体の最適生産 この実施例の目的は、HIV−1に対するヒトmAbを
生産する細胞系を確立するための最適条件を調査するこ
とである。
【0089】方法 74のHIV血清反応陽性個体から誘導した末梢血リン
パ球をEBVを用いて形質転換した。HIVに対する抗
体を産生した培養体を増殖させ、放射線照射GK5支持
細胞において2倍希釈法(5000〜10細胞/ウェ
ル)によって数回クローニングした。74標本のうちの
5つは、クローニング及び融合により処理することがで
きた。最初のクローニングと同時に(即ち培養開始の5
〜7週間後)、増殖培養体由来のリンパ芽球様細胞を異
種骨髄腫細胞SHM−D33と融合した。抗HIV陽性
ハイブリッドを100〜1細胞/ウェルでクローニング
した。mAbの特異性をELISA、ウェスタンブロッ
ト及びRIPによって試験した。
【0090】結果 EBV単独によるPBLの無限増殖化により、ヒトmA
bを合成する2つの細胞系が生成された。しかしなが
ら、EBV形質転換細胞をSHM−D33に融合する
と、ヒトmAbを産生する5つのハイブリッド系が得ら
れた。全ての細胞系は6〜12ケ月培養した。
【0091】
【表6】 血液細胞をEBV形質転換してから異種骨髄腫に融合す
ることは、HIV−1に対するヒトmAbを生成するの
に最も有効な方法であると見られ、EBV形質転換のみ
よりも有効である。
【0092】実施例2 被検者 41人の無症候性HIV血清反応陽性個体が実験に参加
した。HIVに対する血清抗体の存在を、市販のELI
SA(Genetic Systems)によって試験
し、Novapath Immunoblot Ass
ay(BioRad)使用のウェスタンブロットによっ
て確認した。各被検体由来のリンパ球CD4及び及びC
D8表現型が、Leu3a及びLeu2a抗体(Bec
ton−Dickinson提供)を使用して、Cyt
ofluorografII(Ortho)使用のフロー
サイトメトリー(flow cytometry)によ
って確認された。末梢血白血球はCoulter Co
unterによってカウントし、分画カウント(dif
ferential counts)を手作業で実施し
た。
【0093】下記の表に示す既出基準〔Zolla−P
azner,S.et al.,Proc.Natl.
Acad.Sci.(USA) 84:5404(19
87)〕に基づいて患者を4つのカテゴリに分類するよ
うに、免疫学的段階分けシステムを使用し、疾患の進行
について患者を分類した。
【0094】
【表7】 スクリーニングに使用する合成ペプチド HIV−1のMN株のgp120 V3ループの23ア
ミノ酸に広がるペプチド(23merペプチド)を固相
法〔Peninsula Laboratories,
Inc.Belmont,CA〕によって合成した。ペ
プチドは配列:TyrAsnLysArgLysArg
IleHisIleGlyProGlyArgAlaP
heTyrThrThrLysAsnIleIleGl
y(配列番号2)を有していた。このペプチドをELI
SAアッセイに使用し、これに対して反応性を示す抗体
をスクリーニングした。
【0095】EBV形質転換細胞系の確立 HIV−1に対するmAbを合成するヒト細胞系を製造
する方法はGornyet al.,1989(上掲)
によって記載されている。末梢血単核細胞をエプスタイ
ン−バールウイルス(EBV)と一緒にインキュベート
し、96ウェルマイクロプレート中で3〜4週間培養し
た。ELISAにおいて23merペプチドを使用して
培養液上清中の抗体をスクリーニングした後、抗体に対
して陽性の上清を有する培養液から得た細胞を増殖し、
数回にわたって継代培養し、最終的にフラスコ中で増殖
させた。かかる細胞はリンパ芽球様細胞と称される。
【0096】細胞融合 異種骨髄腫細胞(マウス−ヒトハイブリッド)SHM−
D33〔Teng N.H.et al.,Proc.
Natl.Acad.Sci.USA,80:7308
(1983)〕を、15%ウシ胎児血清、2mM L−
グルタミン、ペニシリン(100単位/ml)及びスト
レプトマイシン(100μg/ml)を補充したIsc
ove改良ダルベッコ培地(完全培地)中で増殖させ
た。定期的に抗生物質G418を200μg/mlで用
いてネオマイシン感受性変異体を排除しながら、異種骨
髄腫細胞を培養した。
【0097】融合する2日前に、SHM−D33細胞を
濃度1〜2×105細胞/mlの濃度で培養した(対数
増殖)。細胞生存率は、エリスロシンB色素排除によっ
て評価したところでは95%を超えていた。
【0098】SHM−D33細胞をリン酸緩衝塩類溶液
で2回洗浄し、次いで一次培養液から増殖させたもので
クローニングはしていないリンパ芽球様細胞と混合し
た。細胞は比1:3で混合し、遠心した。次いでペレッ
トに1mlの50%ポリエチレングリコール1300−
1600(Sigma Chemicals)を1分間
で一定に撹拌しながら加え、更に1分間撹拌を続けた。
次の5分間で、細胞をIscove培地で希釈し、20
0×gで遠心することによりペレット化してから、細胞
を完全培地中に静かに再懸濁させ、96ウェルマイクロ
プレート内に8×104細胞/100μl/ウェルの濃
度で塗り広げた。翌日、各ウェルに1×104マウス腹
膜細胞を支持細胞として加え、0.5mMヒポキサンチ
ン、0.2μMアミノプテリン、16μMチミジン(H
AT)及び1μMウワバイン(Sigma Chemi
cals)の存在下に培養を続けた。HATを補充した
新鮮な完全培地を1週間に2回ずつ繰返し供給した。2
〜3週間後、全ての培養ウェルを、上述のペプチドに対
する抗体産生についてスクリーニングし、23merペ
プチドに反応性を示す抗体を産生するヘテロハイブリッ
ドを24ウェルプレート内で増殖させた。ELISAで
測定して最高レベルの抗体(及びIgG)を産生したハ
イブリッドを100、25及び(少なくとも2回は)1
細胞/ウェルの濃度でクローニングした。
【0099】抗体検出及び特性分析 培養液上清をELISAによって23merに対してス
クリーニングした。Immulon2プレート(Dyn
atech)を合成ペプチド(1μg/ml)を用いて
4℃で一晩かけて被覆し、炭酸ナトリウム緩衝液pH
9.6で希釈した。プレートを3回洗浄し、培養液上清
を各ウェルに加え、37℃で90分間インキュベート
し、次いで洗浄した。アルカリ性ホスファターゼ(Zy
med Laboratories)に結合させたヤギ
抗ヒトIgG(γ鎖特異性)を加え、37℃で更に90
分間インキュベートし、上述のごとく洗浄した。基質と
してp−ニトロフェニルホスフェート(Sigma C
hemicals)を30分間かけて加え、MR700
マイクロプレート読取り装置(Dynatech)にお
いて405nmにおける吸収を読み取った。
【0100】抗体結合の特異性をラジオイムノ沈降法
(RIP)によって評価した。RIPアッセイは、Pi
nterら〔J.Immunol.Meth112
735(1988)〕の方法により、Bolton−H
unter試薬(New England Nucle
ar)を使用して125I標識したHTLV−IIIB溶解物
(Organon Teknika)及び/またはMN
溶解物(Advanced Biotechnolog
ies,Inc.)を用いて実施した。培養液上清をウ
イルス溶解物と一緒にインキュベートし、Gornyら
(上掲)及びPinterら(上掲)によって記載され
ているように更に処理した。
【0101】ヒト抗体の分析 抗体イソタイプをELISAによって決定した。Imm
ulon2プレートを1μg/mlの23merで被覆
し、培養液上清と一緒にインキュベートした。IgG
mAbのサブタイプを、4つのサブクラスのヒトIgG
(ZymedLaboratories)に対するアル
カリ性ホスファターゼ標識マウスmAbによって検出し
た。
【0102】mAbのL鎖を、ヒトκ鎖またはλ鎖(D
akopatts)に対するウサギ抗体で被覆したマイ
クロプレート使用のELISAによって分析した。使用
した誘導抗体(developing antibod
ies)はそれぞれアルカリ性ホスファターゼ結合ヤギ
抗ヒトκ鎖及びヤギ抗ヒトλ鎖(Sigma Chem
icals)であった。
【0103】IgG定量もELISAによって行なっ
た。プレートをヤギ抗ヒトIgG(γ鎖特異性)で被覆
し、一連の希釈培養液上清と一緒にインキュベートし
た。結合したIgGを、アルカリ性ホスファターゼ標識
ヤギ抗ヒトIgG(γ鎖特異性)を用いて検出した。ア
フィニティー精製ヒトIgG(Organon Tek
nika−Cappel)を標準として使用した。自動
MR−700マイクロプレート読取り装置(Dynat
ech Laboratories)を使用してプレー
トを読取り、標準曲線を作成した。
【0104】エピトープマッピング mAbの厳密な特異性を、Epitope Mappi
ng Kit〔Cambrige Research
Biochemicals,Valley Strea
m,New York〕を使用して決定した。これは、
Geysenら〔Geysen,H.M.et a
.,Proc.Nat l.Acad.Sci.(US
A) 81:3998−4002(1984)〕によっ
て開発された方法を使用してプラスチックピン上にヘキ
サペプチドを合成するものである。23merにまたが
る18個の順次重複するヘキサペプチドをプラスチック
ピン上にin situ合成し、更に2つの対照ペプチ
ドを合成した。ペプチドを脱保護し(deprotec
ted)、次いで製造業者指示に従って洗浄及び乾燥し
た。ピンの構成が96ウェルマイクロプレートに適合し
ているので、製造業者によって推奨されるように、EL
ISAアッセイを標準マイクロプレートにおいて実施し
た。即ち、全てのペプチド含有ピンを、1%オボアルブ
ミン及び1%ウシ血清アルブミンを含むPBS中の0.
1%Tween−20で1:10に希釈した試験中の細
胞系由来の培養液上清と反応させた。次いで、ピンを洗
浄し、西洋ワサビペルオキシダーゼ結合ヤギ抗ヒトIg
Gと反応させた。DynatechMR−700プレー
ト読取り装置において405nmにおける吸収として呈
色反応を読み取った。
【0105】結果 41のHIV血清反応陽性個体から誘導した全部で46
の血液標本をEBVで処理して形質転換した。3〜4週
間培養した後、ELISAによって明らかになったとこ
ろでは、平均2.9%のウェルがV3ループの23me
rに対する抗体について陽性であった。表IIは、評点
1を有する患者のグループにおいて陽性ウェルの割合が
僅かに上昇しているが、別の疾患重症レベルを有する患
者由来の陽性培養液の産生においては有意な差はなかっ
たことを示している。
【0106】
【表8】 陽性ウェルから得たリンパ芽球様細胞を更に24ウェル
プレート中で増殖させ、1週間に1度、23merペプ
チド使用のELISAによって新鮮な培養液上清の抗体
特異性について試験した。23merに対する特異的抗
体を高レベルで産生した2つのリンパ芽球様細胞系,2
57−2(ATCC#CRL10483)及び268−
11(ATCC#CRL10482)を2倍希釈法(1
0,000〜10細胞/ウェル)によってクローニング
した。抗体を産生し続ける最低細胞密度で平板培養した
ウェルから得た細胞を100〜10細胞/ウェルで更に
3回クローニングした。
【0107】最初のクローニングと同時に、両リンパ芽
球様細胞系(257−2,268−11)を異種骨髄腫
細胞SHM D−33と融合した。全てのウェルがハイ
ブリッド細胞の増殖を示した。融合の3週間後、257
−2ヘテロハイブリッドを平板培養した183のウェル
のうちの50(29%)及び268−11ヘテロハイブ
リッドを平板培養した48のウェルのうちの43(90
%)が、23merに対する抗体を含むことが判明し
た。各融合から、(ELISAにおける吸収に基づい
て)最高濃度の抗体を産生する18のクローンを24ウ
ェルプレートにおいて増殖させた。抗体の産生を週ごと
にモニターし、最高の特異的抗体及びIgG濃度を与え
る細胞生成上清をクローニング用に選択した。ヘテロハ
イブリドーマをまず100及び25細胞/ウェルで、次
いで1細胞/ウェルで2回クローニングした。
【0108】リンパ芽球様細胞系257−2(ATCC
#CRL10483)及び268−11(ATCC#C
RL10482)はそれぞれ6.4及び3.8μg I
gG/ml/106細胞/24時間を産生したが、関連
ヘテロハイブリドーマ257−2 D(ATCC#HB
10480)及び268−11D(ATCC#1048
1)はそれぞれ20.5及び11.3μg IgG/m
l/106細胞/24時間を産生した。23merをマ
イクロタイタープレートのウェルに1ng/ml(図
1)ほどの低い濃度で結合させたときでさえ、mAbは
ELISAにおいて23merと反応することが判明し
た。
【0109】かかるmAbの特異性をRIPによって更
に規定し、その結果を図2に示す。両mAbはHIVMN
のenvにコードされるタンパク質gp120には反応
するが、HTLV−IIIBから誘導されるgp120とは
反応しないことから、かかるmAbのタイプ特異性が明
らかとなった。
【0110】mAbは、λL鎖を有するIgGイソタイ
プであることが判った。表IIIは、2種のEBV形質転
換親系及び2種の関連ヘテロハイブリドーマの幾つかの
特性を示している。EBV形質転換系は文献〔Kozb
or,D.et a .,munol.Today
:72(1983);Casali,P.et
.,Science 234:476(1986);
及びSteinitz,M.et al.,Nat ur
269:420(1977)〕に記載されているほ
とんどのEBV形質転換系よりもかなり多く産生する
が、ヘテロハイブリドーマは、24時間でEBV形質転
換系の3倍のIgGを産生する。
【0111】
【表9】 各抗体の厳密な特異性を決定するために、アミノ酸5つ
ずつ重複した一連のヘキサペプチドを与える重複ヘキサ
ペプチドを使用してエピトープマッピングを実施した。
1つのマイクロプレートで4つの試料を同時に試験し得
るように、各ペプチドを4つずつ合成した。重複抗原領
域及びかかる実験結果を表IVに示す。
【0112】血清反応陰性血清プールは反応性を示さな
かった。血清反応陽性血清試料(HIV血清反応陽性個
体の血清を1:1000に希釈したもの)は全てのピン
とバックグラウンドレベル以上で反応し、V3ループの
先端及び右側の領域P GR A F Y T T(配
列番号3)に広がる3つのピンとの反応にピークを示し
た。
【0113】1:10(3.7μg/ml)に希釈した
mAb257−2Dは、ループR−K−R−I−H−I
−G(配列番号4)の先端の左側のアミノ酸309−3
15を与える2つの隣接するヘキサペプチドに強力に結
合した。mAb268−11D(5.4μg/ml)
は、アミノ酸配列H−I−G−P−G−R(配列番号
5)に広がる1つのヘキサペプチドに結合した。表IV
は、2つのmAbによって認識された重複抗原領域を示
す。
【0114】
【表10】 上記結果は、257−2Dが認識する最小の反応性ペプ
チド(エピトープの核)は、V3ループの保存先端の左
側に位置するK R I H I(配列番号23)であ
ることを示している。フランキングN及びC末端アルギ
ニン及びグリシン残基もこのmAbの結合に寄与し得
る。mAb 268−11Dは、ループの先端及び2つ
の隣接N末端アミノ酸に広がるH I G P G R
(配列番号5)からなる単一ヘキサペプチドに結合し
た。
【0115】実施例3 EBV形質転換リンパ球を長期増殖しないヒトヘテロハ
ブリドーマ生産 方法 EBV無限増殖化細胞を24ウェルマイクロプレート内
で2〜3週間増殖させた後、EBV形質転換細胞と異種
骨髄腫SHM−D33とを通常に融合した。これは、培
養開始後5〜7週間に相当する。しかしながら、培養ウ
ェルの大部分(90%以上)が増殖期間中にmAb産生
に対して陰性となるため、増殖期間はmAb生産におい
て極めて重要である。従って本発明者らは、増殖期間を
除外し、培養開始の3〜4週間後に融合を行なう別の方
法を試験した。即ち、EBV形質転換細胞を含む96ウ
ェルプレートを、培養開始の3〜4週間後にHIV−1
に対する抗体の存在についてスクリーニングした。抗H
IV−1抗体を産生する全てのウェルから得た細胞をプ
ールし、実施例2に記載のごとく異種骨髄腫SHM−D
33と直ちに融合した。
【0116】結果 4つのHIV血清反応陽性個体から誘導されたPBL
は、EBV形質転換してから早期融合すると、HIV−
1に対するmAbを分泌する8種の細胞系を産生した。
RIP及びELISAによって評価したところ、6種の
mAbはHIV−1のp24に対するものであり、2種
のmAbはgp41に対するものであった。実施例1及
び2に記載のごとくEBV形質転換またはEBV形質転
換及び融合によって、300の患者から21の安定系を
得た。これは、20〜40mlの患者血液を使用した場
合には100患者標本当たり6〜7の系に相当する。本
実施例に記載の“早期融合法”を使用して、4つ患者標
本から8つの系を得たが、安定な抗体産生系を得る効率
の有意な増加があった。
【0117】考察 陽性ウェルを増殖しないEBV形質転換細胞の早期融合
は、HIV−1に対するヒトmAbを生産する本発明者
らの従前の方法よりも効果的な方法である。
【0118】実施例4 モノクローナル抗体アフィニティーの評価 B.Friguet et al.,J.Immuno
l.Methods77:305−319(1985)
に記載のELISA法を使用し、ヒトmAbの解離定数
(Kd)を決定した。簡単に述べると、257−2D及
び268−11Dの培養液上清をそれぞれ0.5及び
0.6μg/mlの濃度で試験した。上述の20mer
(MW=2702Da)を蒸留水に濃度1mg/ml
(3.7×10-4M)で溶解し、リン酸緩衝塩類溶液p
H7.2で希釈し、10-5〜10-8Mの濃度で使用し
た。上清及びペプチドを同量で混合し、16時間後、混
合物を、23mer(1μm/ml)で被覆したプレー
トに加え、未結合mAbの量をELISAによって測定
した。Kdを決定するためにKlotz法のFrigu
et改良法〔Friguet et al.,上掲〕に
従ってデータをプロットした。
【0119】mAb 257−2D及び268−11D
のKdはそれぞれ2.3×10-7及び5.9×10-7
であることが判明した。かかる値は、IgG mAbに
ついて他の研究者〔Friguet et a .,上
掲;Larsson,A. al.,Molec.
Immunol. 24:569−576(198
7)〕によって報告されている範囲内にある。ヒトリン
パ芽球様細胞系(257−2及び268−11)によっ
て産生されるmAbのKdは、関連ヘテロハイブリドー
マ(257−2D及び268−11D)によって産生さ
れるmAbと同様であった。上述のKdは、20mer
ペプチドに対するmAbの結合についてのものである。
天然gp120分子に対するmAbのKdは、mAbが
反応するエピトープに対するタンパク質分子全体の立体
構造が原因となってより低いことが考えられる。
【0120】実施例5 HIV感染性の中和 MT−2細胞のHIV感染の阻害を測定するプラークア
ッセイを使用し、ヒト補体の存在下または不在下での本
発明のmAbの中和活性を検出した〔C.V.Hans
on et al.,J.Clin.Micro.
28:(1990);Harada et al.,
(1985),Science,229,pp.563
−566〕。即ち、mAbを50%アッセイ培地〔Ha
nsonet al.,上掲〕及び50%の正常ヒト血
漿プールで順次希釈した。血漿プールはヒト補体源とし
て作用した。補体存在下の試験においてはmAb及びウ
イルスを37℃で18時間インキュベートした。補体不
在下の試験においては、血漿プールを熱失活させ、mA
b及びウイルスをかかる条件下で37℃で1時間インキ
ュベートした。プラークカウントに基づき初期ウイルス
の50%が中和された希釈度を、各希釈度における平均
プラークカウントの3次回帰分析を使用して補間するこ
とにより計算した。
【0121】結果 257−2D及び268−11D由来の上清液をHIV
MNと一緒に1時間(補体なし)インキュベートしてか
ら、許容MT−2細胞に加えると、それぞれ3.0及び
23.0ng/mlのmAb濃度に相当する1:4,7
00及び1:2,000の希釈度で50%中和が達成さ
れた(表5)。HTLV−IIIBの中和は認められなか
った。
【0122】257−2D及び268−11D由来のm
Abを、抗体をウイルスと一緒にヒト補体の存在下に1
8時間インキュベートするという感受性のより高いアッ
セイで試験すると、それぞれ0.3及び1.1ng/m
lのmAb濃度に相当する1:44,000及び1:4
1,000の希釈度で中和が達成された。ここでも、か
かる条件下でHTLV−IIIBの中和は生じなかった。
【0123】Gorny,M.K.et al.,Pr
oc.Natl.Acad.Sci.(USA)
:1624−1628(1989)に既に記載されて
いる、HIVトランスメンブランタンパク質gp41に
特異的なヒトmAb50−69及びコアタンパク質p2
4に特異的なmAb71−31を並行して試験したが、
両HIV株に対する中和活性は実質的に示されなかっ
た。
【0124】
【表11】 実施例6 分岐ウイルス株と反応するHIV−1 V3ループに対
るヒトmAb 上述の方法を使用し、HIVMNgp120のV3ループ
に特異的なヒトmAbを産生する別のEBV形質転換細
胞系及びヘテロハイブリドーマを生産した。幾つかのヘ
テロハイブリドーマを386−D、391−D、419
−D、447−52D、477−D、311−11D、
391−95D及び412−Dと称した。かかるmAb
の幾つかの反応性パターンを(上述の)257−2D及
び268−11Dと比較し、下記の表6に示す。
【0125】
【表12】 上記結果から以下の結論が導かれる。(1)V3ループ
の先端はヒトmAbによって認識されるエピトープクラ
スターを構成する;(2)ヒトmAbはELISAにお
いて、分岐HIV−1株由来の合成V3ペプチドの一部
または全部と交差反応する;(3)主にループの最も保
存されている領域のN末端の領域に対するmAb(25
7−2D)を含む試験した全ての抗V3(MN)ヒトm
Abは、MNウイルスを中和する;(4)コアエピトー
プ内の5つのアミノ酸のうち2つを交換しても交差中和
が生じ得る(例えば257−2DはMN及びSF−2と
反応する)が、コアエピトープ内のある種の変更は中和
活性を阻害する(例えば268−11DはMNとは反応
するがIIIBとは反応しない);及び(5)ELISA
で検出される交差反応は、生物学的アッセイで測定され
る交差反応性よりも厳密ではない。
【0126】HuMoAb447−52Dが反応するエ
ピトープを更に同定するために、HuMoAbを、スク
リーニングに使用する23merによって与えられるV
MNの領域に広がる18のヘキサペプチドとの反応性に
ついて試験した。各ヘキサペプチドは隣のヘキサペプチ
ドとアミノ酸5つずつ重複していた。Geysenet
al.,(14)の方法を使用してポリエチレンピン
上にin situ合成されたヘキサペプチドを、29
μg/mlのHuMoAbを含む培養液上清と反応させ
た。図1は、HuMoAbが3種のヘキサペプチド、即
ちHIGPGR(配列番号13)、IGPGRA(配列
番号14)及びGPGRAF(配列番号15)と反応し
たことを示している。かかるデータから、HuMoAb
447−52Dが作用するエピトープはhiGPGRa
f(ここで大文字のアミノ酸コードはエピトープのコア
を表わし、小文字は、エピトープの結合に寄与し得るフ
ランキングアミノ酸を表わす)であることが判る。
【0127】領域内のどのアミノ酸がHuMoAbの結
合に不可欠であるか決定するため、HIGPGRヘキサ
ペプチドの各残基が19種のアミノ酸で置換された一連
のヘキサペプチドをポリエチレンピン上で合成した。即
ち115種類のヘキサペプチドを合成し、それぞれをH
uMoAb447−52Dと濃度mg/mlで反応させ
た。この実験結果を図7に示す。実験結果から、HIG
PGRの1番目、2番目及び5番目の残基はかなり変更
し得、尚検出可能な反応性を示すことが判る。例えば2
番目のIをC、D及びEに変えるような許されない置換
は、これまでに配列決定されたウイルス単離体において
は決してまたはめったに見られない〔Meyers
t al.,(1990),Theoretical
Biology and Biophysics,Lo
s Alamos;LaRosaet al.,(19
90),Science,249,pp932〕。しか
しながら、上記ヘキサペプチドの3番目、4番目及び6
番目の残基は、ペプチドのHuMoAbと反応する能力
を阻害することなく変更することはできない。これらの
データから、HuMoAb447−52Dのコアエピト
ープは最も正しくはGPXRと表され、このエピトープ
にフランク配置するアミノ酸配列は、このコアエピトー
プの抗体認識に実質的には寄与しないことが示唆され
る。
【0128】実施例7 分岐HIV株のV3ループの合成ペプチドに対するヒト
mAbの交差反応性と親和性の関 上述のヒトmAbの反応性を、プレート上に濃度1μg
/mlで被覆した種々の合成ペプチド(19mer〜2
3mer)に対する直接ELISAによって測定した。
かかるペプチドへの結合の解離定数(Kd)として測定
した抗体親和性を、上述の実施例4に記載のごとく決定
した。
【0129】結果を表7に示す。2〜4μg/mlの抗
V3ヒトmAbはELISAにおいて、HIV−1株M
N、SF−2及びRFのV3領域の合成ペプチドと交差
反応した。HIV−1株IIIBから誘導されたV3ペプ
チドとの反応は検出されなかった。かかるペプチドへの
結合に対するKdは≧10-6M(RFに結合した268
−11D)から10-7M(MNに結合した268−11
D)であった。
【0130】
【表13】 上記結果から以下の結論が導かれる:(1)HIV−1
V3領域に特異的なヒトmAbは、ELISAまたは
抗体親和性で測定したところでは、分岐ウイルス株のV
3領域に交差反応性を示す;(2)種々のV3ペプチド
に対するヒトmAbの親和性は約1桁以上変動し得る;
(3)単に関連エピトープのアミノ酸配列だけでは親和
性の差は説明されない;及び(4)同一のエピトープ特
異性を有するヒトmAbでも、異なるV3ペプチドに対
しては親和性が変化する。
【0131】実施例8 多数の別のヒトmAbを生産し、上述の方法を使用して
試験した。これらの抗体並びにそれらの特異性及び親和
性を下記の表8に記載する。
【0132】5種のヒトmAbの解離定数と中和能の相
関を分析した。結果は、これら2つの特性には直接相関
があり、V3ループ由来の23merペプチドへの結合
の親和性はウイルス中和能の優れた指標であることを示
唆している。
【0133】
【表14】
【0134】
【表15】 実施例9 組換え447−52D抗体の製造 L鎖の可変ドメインが、ヒトλ2不変域の短いイントロ
ンセグメントとλ2不変域コーディングドメインとを含
むDNAフラグメントに融合された、ヘテロハイブリド
ーマ447−52D L鎖可変域のシグナル配列及びL
鎖イントロン配列付加物を含む抗体を作製した。H鎖の
可変ドメインも同様に、ヒトγ1不変域の短いイントロ
ンセグメント及びゲノム形態のヒトγ1コーディングド
メインを含むフラグメントに融合された、同じシグナル
配列及びH鎖イントロン配列が付加されたヘテロハイブ
リドーマ447−52DのH鎖V域から誘導した。
【0135】全RNAを、グアニジウムイソチオシアネ
ートによる細胞溶解を含む標準的な方法〔Chirgw
in et al.,Biochem.18:5294
−5299(1979)〕を使用して447−52Dヘ
テロハイブリドーマ細胞から抽出した。ヒトλL鎖可変
域及びλL鎖不変域のシグナルペプチド内の配列または
ヒトH鎖可変域及びH鎖γ3不変ドメインのフレームワ
ーク1内の配列を与えるオリゴデオキシヌクレオチドプ
ライマーのセット(図1)を、AppliedBios
ystem 381A DNA合成装置において標準的
なホスホアミド化(phosphoramidite)
によって合成した。濃NH4OHで処理することにより
オリゴデオキシヌクレオチド(オリゴ)を樹脂から取り
出し、製造業者推奨に従って、(オリゴ長が45塩基以
下の場合には)NAP−5カラム(Pharmaci
a)上でH2O溶出液、また(オリゴ長が45塩基以上
の場合には)OPCカラム(Applied Bios
ystems Inc.)で20%アセトニトリル溶出
液を用いて脱塩した。全RNA(2μg)を、50mM
TRIS HCl,pH8.3、75mM KCl、
3mM MgCl2、10mM DTT及び20単位の
RNAsin(Pharmacia)を含む緩衝液(終
容積20μl)中で、AMV逆転写酵素(200単位,
BRL)及びH鎖またはL鎖を与える不変域相補鎖プラ
イマー10pmolを使用し、42℃で30分間逆転写
させた。逆転写酵素を熱失活させ(95℃,5分間)、
反応液を、100μlのPCR緩衝液(10mM TR
IS HCl、pH8.3、50mM KCl、1.5
mM MgCl2、0.01%ゼラチン、各々200μ
MのdNTP)中に、各々50pmolのプライマー対
と2.5単位のTaqポリメラーゼ(Perkin E
lmer/Cetus)を含むように調製した。実質的
にSaiki et al.,Science 23
:1350−1354(1985)及びその他〔Mu
llis et al.,Cold Spring H
arbor Symp.Quant.Biol.51
263−273(1986);Dawasaki an
d Wang,PCR Technology,Pri
nciples and Applications
forDNA Amplification,Erli
ch,Ed.,Stockton Press,NY,
pp.89−97(1989);Tung et a
.,同前,pp.99−104(1989)〕に記載
のごとく、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)増幅を実施
した。DNA Thermal Cycler(Per
kin Elmer Cetus Instrumen
ts;1’,94℃;2’,55℃;2’72℃)によ
って45サイクル増幅した後に、予想された1400及
び700塩基対(bp)のDNAフラグメントをゲル精
製した。かかるDNAを中間プラスミド中にサブクロー
ニングする前に、DNAをEcoRI(H鎖)または
coRI及びSalI(L鎖)で消化し、アガロースゲ
ル電気泳動によって精製した。H鎖cDNAは、既存の
KpnI部位とBamHI部位の間にNcoI及びNo
I部位を挿入したpUC18誘導体中にクローニング
し、L鎖はpUC18中にクローニングした。かかるP
CR増幅配列を与える複数クローンを、既出方法〔Ma
niatis et al.,Molecular C
loning,A Laboratory Manua
l,ColdSpring Harbor Labor
atory,Cold SpringHarbor,N
Y,1982〕によって、50μg/mlアンピシリン
を含むLB寒天プレート上で平板培養したDH5形質転
E.coliから単離した。Birnboin an
d Doly,Nucleic Acid Res.
:1515(1979)のDNA調製方法を使用して
プラスミドDNAを細菌から抽出し、二重鎖プラスミド
DNAを、Sequenase(登録商標)(Unit
ed States Biochemicals)と、
最初は製造業者推奨のプロトコルに従ってT7及びSP
6特異的配列決定プライマー(Boehringer
Mannheim)とを使用し、DNAの配列を決定し
た。ヒトγ3H鎖を与える固有のDNA配列を得、同様
にヒトλL鎖配列を与える配列も得た。
【0136】PCR増幅によって5種のDNAフラグメ
ントを生成するのに必要なプライマーを与える8種のオ
リゴデオキシヌクレオチド(図3)を合成した。ターミ
ナルオリゴデオキシヌクレオチドを除く全てに組み込ん
だのは、447−52DヘテロハイブリドーマのH鎖V
域またはL鎖V域に対応する配列、または447−52
D V域に結合されるべきシグナル及びイントロンフラ
グメントと相補的な配列並びに15塩基以上の5’末端
相補配列である(図3及び図4参照)。適当なプライマ
ー対(各々50pmol)を、447−52DH鎖cD
NAまたは447−52DL鎖cDNAを与えるプラス
ミドDNA10ng、Taqポリメラーゼ2.5単位、
PCR反応成分及び緩衝液と混合し、25サイクルのP
CR増幅を実施した(サイクル時間:1’,94℃;
1’,55℃;2’,72℃)。アガロースゲル電気泳
動によって精製した5種の反応生成物を、ターミナルオ
リゴデオキシヌクレオチドプライマー対(図3及び図
4)、Taq DNAポリメラーゼ、PCR反応成分及
び緩衝液と適当に混合し(各々10ngのDNAフラグ
メント)、次いで組換えフラグメントを上述のごとき2
5サイクルのPCRによって増幅した。シグナル及びイ
ントロン配列付加H鎖V域をHindIII及び
で制限エンドヌクレアーゼ消化してから、増幅されたD
NAをアガロースゲル電気泳動によって精製し、以下の
ように得られるヒトγ1不変域を含むベクター(p91
03)の適合部位中にクローニングした(図5に示
す)。cosIg9コスミドクローン(Flanaga
n and Rabbits,Nature 300
709−713,1982)からDNAを精製して、ヒ
トγ1不変域のPCR増幅用の鋳型として作用させた。
各々50pmolの適当なプライマー対(G1及びG
2,図1)を、ヒトγ1不変域エキソンを含むコスミド
DNA10ng及びTaq DNAポリメラーゼ2.5
単位と混合して、25サイクルのPCR増幅を実施した
(サイクル時間:1’,94℃;1’,55℃;2’,
72℃)。PCR生成物をXhoI及びEcoRIエン
ドヌクレアーゼで消化し、アガロースゲル電気泳動によ
って精製し、前記制限酵素で予め消化しておいたp91
02ベクター中にクローニングした。上述のごとき誘導
された447−52DH鎖可変域及びゲノムDNAのP
CR増幅によって誘導されたヒトγ1不変域の両方を含
むベクターを与える個々のクローンを使用して、組換え
修飾された447−52DコーディングドメインのDN
A配列を検証した(図2a)。
【0137】上述のPCR増幅されたシグナル及びイン
トロン付加L鎖V域をHindIII及びXbaIで消化
し、このDNAフラグメントをアガロースゲル電気泳動
によって精製して、447−52DヒトL鎖組換えベク
ターを構築した。このV域コーディングDNAを、ヒト
L鎖不変域エキソンを与えるDNAフラグメントと一緒
に、HindIII及びEcoRIで予め消化しておいた
pSP72/58.2/L16VH/γ1MRC(下
述)中にクローニングした。先のヒトL鎖不変域エキソ
ンを与えるDNAは、ヒトλ2不変域遺伝子座を含む
coRI/HindIIIフラグメントを含む10ngの
プラスミド#208 DNAのPCR増幅によって得ら
れる。各々50pmolの適当なプライマー対(C1及
びC2,図1)を、プラスミドDNA及び2.5単位の
Taq DNAポリメラーゼと混合して、25サイクル
のPCR増幅を実施した(サイクル時間:1’,94
℃;2’,55℃;2’,72℃)。620塩基対の反
応生成物をXbaI及びEcoRI制限酵素で消化し、
アガロースゲル電気泳動によって精製してから、上述の
3片連結に含ませた。得られたクローンの分析から、
dIII及びEcoRIで消化し次いでアガロースゲ
ル電気泳動で精製すると、推定約1.2kbのL鎖コー
ディング挿入物が明らかとなった。個々の細菌クローン
を増殖させてDNAを得、再構成された可変域及びその
フランキングλ不変ドメインの配列(図2b)を検証す
るために、Sequenase(登録商標)と、まず最
初はT7及びSP6特異的配列決定プライマーとを使用
してDNAの配列を決定した。447−52DH鎖及び
L鎖発現ベクターを与えるプラスミドDNAを増殖させ
〔Maniatis et al.,上掲〕、レシピエ
ント哺乳動物細胞中にトランスフェクトするために精製
した〔Maniatis et al.,上掲;Bir
bion and Doly,上掲〕。
【0138】H鎖及びL鎖免疫グロブリン分子を、異な
る免疫グロブリンコーディング配列を含む以外は同一の
プラスミドから転写させる。免疫グロブリン発現ベクタ
ーの好ましい前駆体は、HIV−1 LTRプロモータ
ーの一部分(キャップ部位に対して−117〜+8
0)、複数のクローニング部位、及びSV40後期ポリ
アデニル化シグナルを含む上述のごときものである(図
6)。プラスミドpEE14(Celltech,Lt
d.)は、pSZ9015と称されるこのベクター内の
大部分のDNA配列の供給源である。pEE14ベクタ
ーのCMVIEプロモーターをMluI及びHi dII
Iで消化することにより除去した。プロモーターを除い
た8kbのベクターDNAをアガロースげる電気泳動に
よって精製し、197塩基対のHIV LTR(−11
7〜+80)とMluI及びHindIII末端(図1に
示したプライマー対と、DeMartino,J.A.
etal.,Antibody,Immunoconj
ugates及びRadiopharmaceutic
als :829−835,1991によって記載さ
れているREP3/HIV−LTR CDRグラフト1
B4−VkヒトCk/HygBプラスミドDNA鋳型と
を使用して得られる)とを含む約200塩基対のPCR
増幅DNAフラグメントに連結した。H鎖γ1不変域
を、2.0kbのI/EcoRIフラグメントと
してp9015ベクター中に、未関連H鎖V域と一緒に
挿入し、ベクターpSP72/58.2/L16VH/
γ1MRCを生成した。H鎖を含むプラスミドをpHI
V447VHと称し、L鎖を含むプラスミドをpHIV
447Vλと称した。それぞれE.coli宿主中の両
プラスミドは本発明出願日以前にAmerican T
ype Culture Collection,12
301 Parklawn Drive,Rockvi
lle MDに寄託してあり、入手に制限はなく、ブタ
ペスト条約の条項及び要請に従う。プラスミドを含む
E.co li宿主は、pHIV447VHCγ1に対し
てはATCC寄託番号68945が、pHIV447V
λ/Cλに対しては68943が割当てられている。
【0139】H鎖及びL鎖をコードする同量(10μ
g)のプラスミドを、標準的なリン酸カルシウム沈澱法
によって、ヒト293細胞中にトランスフェクトした
〔DeMartino,J.A.et al.,上
掲〕。但し、HIV−1 TATコーディングプラスミ
ドとの同時トランスフェクションは、本明細書に記載の
HIV−1 LTR発現ベクターをトランス活性化して
得られる高い転写レベルを得るに必要ないことが判っ
た。培養液上清液を、ヒトλL鎖を含むIgG1免疫グ
ロブリンの分泌について、トラッピングまたは固相EL
ISA(下述)によって評価した。
【0140】状態調節哺乳動物細胞増殖培地において発
現された447−52D組換え抗体の量を定量するため
に、ELISAを実施した。Immulon−2(Dy
natech Labs)96ウェルプレートを、4℃
のリン酸緩衝塩類溶液(PBS)中に10μg/mlの
マウス抗ヒトλ鎖不変ドメインモノクローナル抗体(カ
タログ#05−4101,Zymed Laborat
ories,Inc.)を含む溶液を用いて一晩かけて
被覆し、PBS中の1%ウシ血清アルブミン(BSA)
を用いて37℃で1時間かけてブロックした。PBSで
繰返し洗浄してから、1%BSAを含むPBSで希釈し
た試料(組換え447ー52D抗体またはSigma
Chemicalから得られるヒトλ/IgG1標準抗
体を含む調整培地)を加えて同じものを2つ作り、37
℃で1時間インキュベートした。7.8ng/ml〜5
00ng/mlの範囲のIgG1濃度を使用し、標準較
正曲線を作成した。約1%のBSAを含むPBS中の西
洋ワサビペルオキシダーゼ(カタログ#05−332
0,Zymed Laboratories,Inc)
に結合させたマウス抗ヒトIgG1 Fcモノクローナ
ル抗体の1:400希釈液の約50μlアルコートを用
いて、結合し且つ十分に凝集したヒトIgG1を検出し
た。37℃で1時間インキュベートし次いで洗浄した
後、0.03%過酸化水素を含む0.1Mクエン酸ナト
リウム,pH4.2中に1mM 2,2’−アジノ−ビ
ス(3−エチルベンズチアゾリン−6−スルホン酸)を
含む溶液を加え、室温で20分間インキュベートするこ
とにより、結合した複合体の量を検出した。415nm
にセットしたELISAプレート読取り装置(Bio−
Rad,Inc.)を用いてウェルの吸着を測定した。
或いは、MN単離体の配列に基づく26残基ペプチドで
被覆したプレートにおいて固相ELISAを実施した。
ペプチド(NleCSYNKRKRIHIGPGRAF
YTTKNIIGCS配列番号1)を、予め活性化した
ペンタフルオロフェニルエステルを使用する固相Fmo
c化学作用及びヒドロキシベンジルトリアジン活性化に
よって合成した。Immulon−2プレートを約1μ
g/mlのペプチドを用いて一晩かけて被覆し、PBS
中約1%のウシ胎児血清でブロックした。上述のごと
く、結合した447−52D抗体を検出した。一時的な
発現の後にトランスフェクトされたヒト293細胞によ
って分泌される抗体を、標準的なプロテインAクロマト
グラフィー〔DeMartino,J.A.et a
.,上掲〕によって精製した。
【0141】組換え447−52D抗体の濃度を上述の
ELISAによって測定し、固有のHIV−1血清型感
染性を中和する能力を示すことにより効能を試験した。
【0142】培養液を抗体及びウイルスに7〜8日間暴
露した後の細胞生存率を測定することにより、無細胞H
IV−1ウイルス感染の中和及び細胞対細胞伝播の阻害
を定量化するために、以下のアッセイを実施した。試験
する抗体を細胞増殖培地(RPMI1640+10%ウ
シ胎児血清)で次々と2倍に希釈し、96ウェル皿(C
ostar,Corp.)のウェル中に100μlずつ
入れた。100μlのウイルスストック(慢性感染H9
細胞または新たに作製された慢性感染FDA/H9細胞
から製造したもの;細胞密度2×105細胞/mlで平
板培養した慢性感染細胞集団由来の3日間状態調節した
培地を清澄化し、7日間アッセイにおいて全てのMT−
4細胞を死滅させる最終希釈度のウイルスストックの1
0倍の希釈液を抗原投与量として選択した)を各ウェル
に加え、ウイルス−抗体混合物を37℃で1時間インキ
ュベートした。MT−4細胞を各ウェルの50μlの培
地中に加え(1×104細胞/ウェル)、皿を37℃で
7日間インキュベートし、この時点で終点値を決定し
た。MT−4細胞死滅を妨げる最終抗体希釈液の濃度を
中和終点として報告した。
【0143】中和アッセイの結果を表9に示すが、これ
は、調査した各HIV−1血清型に対して、組換えヒト
447−52D抗体の有効性がヒトヘテロハイブリドー
マ誘導447−52D抗体と等しいことを示している。
この結果から、ヒトλ及びγ1不変ドメインを用いて発
現させた組換え構築抗体は、そのV3 PNDループと
の相互作用を変えるようには修飾されておらず、組換え
抗体は天然抗体の生物学的活性を保持していることが判
る。
【0144】
【表16】 実施例10 大量の組換え447抗体を生産するために、発現系を構
築して使用した。発現系は、サイトメガロウイルス仲介
早期(CMVIE)転写プロモーター及びグルタミンシ
ンテターゼ(GS)選択及び増幅カセットを使用してお
り、種々の哺乳動物細胞系に適用可能である〔Bebi
ngton et al.,Biotechnolog
y 10:169−175,1992〕。Cellte
ch,Ltdから基本ベクターpEE12及びpEE6
を入手し、これを使用して、GS遺伝子産物の他に、H
鎖及びL鎖の免疫グロブリンペプチドを転写する単一プ
ラスミドを生成し、p63.79r447と称した。こ
のr447発現ベクターを構築する方法には、他の免疫
グロブリン配列を含む既存の基本ベクターを使用した。
【0145】r447抗体のV域を含むpHIV/44
7VH/Cγ1プラスミド(図5)のDNA50μgを
制限エンドヌクレアーゼHindIII及びXhoIで消
化した。約800bpのH鎖447V域フラグメント
を、(TAE;40mM TRISベース,1mM E
DTA,pH8.0を酢酸でpH7.4に調整した溶液
中に調製した)0.8%アガロース中のゲル電気泳動に
よって精製し、切り出したDNAフラグメントを、最小
量のTAEで直径3/4インチの透析チューブ(BR
L)中に入れ、150ボルト,30分間の電気泳動によ
ってDNAを電気溶出(electroelute)し
た。得られたDNA溶液を透析チューブから取り出し、
フェノール/クロロホルムで2回洗浄し、次いでエタノ
ール沈澱によってDNAを濃縮し、TE(10mM T
RIS HCl,1mM EDTA,pH8.0)中に
再懸濁させた。
【0146】同様に、CMVIEプロモーター、GS遺
伝子転写単位及びアンピシリン耐性マーカーを含むpE
E12/58.2L16VH/Cγ1プラスミドのDN
A50μgを制限エンドヌクレアーゼHindIII及び
EcoRIで消化した。7087bpのpBR322を
基本とするベクターのDNAフラグメントを上述のごと
く精製した。このDNAフラグメント約2μgを、pH
IV/447VH/Cγ1(上述)由来の800bpの
DNAフラグメント約0.9μgと混合し、10分の1
の量の10倍濃連結緩衝液(660mM TRIS−H
Cl、50mMMgCl2、10mM DTT、10m
M ATP、pH7.5)を加え、更に約25単位のT
4DNAリガーゼ(Boehringer Mannh
eim)を加えた。混合液(最終DNA濃度28.9n
g/ml)を室温で1時間インキュベートしてDNAフ
ラグメントを連結させ、次いでリガーゼを熱失活させ
(65℃,5分間)、反応物質をフェノール/クロロホ
ルム抽出し、フェノール沈澱によってDNAを濃縮し
た。DNAをdH2O中に再懸濁させ、溶液を製造業者
推奨の緩衝液濃度に調整してから制限エンドヌクレアー
EcoRI及びXhoIを加えた。37℃で1時間イ
ンキュベートした後、消化されたDNAを上述のごとく
0.8%アガロースゲ上で電気泳動した。上述したよう
に、所望の7887bpの連結DNAフラグメントをゲ
ルから取り出し、DNAを電気溶出し、エタノール沈澱
によって濃縮した。LDPサイクル(図8)に記載した
ような、DNAフラグメントを連結し、制限酵素消化
し、精製する手順を使用して、結合プラスミドベクター
を構築するのに通常必要とされる時間を短縮した。
【0147】4158bpのDNAフラグメント内に、
一方は1200bpの447λL鎖配列を含み、他方は
ヒト免疫グロブリンγ1不変域及びCMVIEプロモー
ターを含む、2つのプラスミドDNA(pHIV/44
7VL/Cλ及びpEE12/58.2L16VH/Cγ
1)各々約50μgをそれぞれ制限酵素HindIII及
EcoRIまたはXhoI及びHindIIIで消化し
た。かかる2つのDNAフラグメントを、前述のごとき
0.8%アガロースゲル中で電気泳動して精製し、更に
電気溶出した。これら2つのDNAフラグメント(それ
ぞれ18.8mnHindIII−EcoRI)と先に得
た7887bpDNAフラグメント(500ng)とを
使用し、3つのDNAフラグメントの結合体を調製し
た。1倍濃連結緩衝液(上述)中に終濃度11.85μ
g/mlのDNAと5単位のT4DNAリガーゼとを含
む反応液を室温で1時間インキュベートし、1:5に希
釈してから、製造業者指示に従ってコンピテントE.c
oli株HB101(BRL)を形質転換するために1
μlを使用した。50μg/mlのアンピシリン(Si
gma)を含むLB寒天プレートから形質転換体を選択
し、所望の組換えプラスミド配列の存在を評価するため
にDNAを抽出した(図7参照)。p63.79r44
7と称した発現プラスミドは447γ1H鎖、447λ
L鎖、GS選択カセット、並びに原核性プラスミドアン
ピシリン選択及び隣接複製開始点をコードした。
【0148】ベクターpEE12/58.2L16VH
/Cγ1(上述)を、Bebingtonら(上掲)に
よって記載されたpEE12ベクターから構築した。
indIII及びEcoRIで消化した後、pEE12ベ
クターと、ヒト化抗体58.2のH鎖V域を含む中間ベ
クター(pSP72;Promega,Inc)とを、
XbaI形質転換E.coliによってヒトγ不変域に
融合した。pEE12/58.2L16VH/Cγ1t
を含むクローンを同定した。次いでこのプラスミドDN
AをXhoI及びEcoRIで切断して、プラスミドの
大部分が付加したままのH鎖V域から、H鎖Cγ1t域
を分離した。オリゴG1及びG2と鋳型としてのコスミ
ドクローンcosIg9 DNAを使用したPCR増幅
〔Flanagan and Rabbits,Nat
ure 300:709−713,1982〕によっ
て、ヒトCγ1コーディングドメインの短縮形を得た。
各々50pmolの適当なプライマー対(G1とG2,
図1)を、ヒトγ1不変域エキソンを含むコスミドDN
A10ng及びTaq DNAポリメラーゼ2.5単位
と混合し、25サイクルのPCR増幅を行った(サイク
ル時間:1’,94℃;1’,55℃;2’,72
℃)。PCR産物をXhoI及びEcoRIで消化し、
アガロースゲル電気泳動によって精製し、ベクターのp
EE12/58.2L16VHを含む部分にクローニン
グした。上述のごとく誘導された447H鎖可変域とヒ
トγ1不変域の短縮形とを含むベクターを与える個々の
クローンを同定及び単離した。
【0149】ヒトモノクローナル抗体447のH鎖及び
L鎖コーディング域を含む、E.coli宿主中の最終
プラスミドp63.79r447は本明細書の出願日以
前にAmerican Type Culture C
ollection,12301 Parklawn
Drive,Rockville,MDに寄託されてお
り、入手は制限されず、ブタペスト条約の条項及び要請
に従う。プラスミドp.63.79r447を含むE.
coli宿主にはATCC寄託番号ATCC68944
が割当てられている。
【0150】実施例11 NS/0細胞のトランスフェクション NS/0細胞を、10%熱失活ウシ胎児血清及び4mM
グルタミンを補充したIscove最少必須培地中
で、5〜6.5%CO2にセットした加湿インキュベー
ター内に37℃に維持し、指数関数的に増殖させた。
【0151】トランスフェクション用プラスミドを、制
限酵素を用いて固有部位で消化することにより直線化し
た。好ましい固有部位は、ベクターのアクテリアル(a
cterial)配列内の、外来遺伝子発現配列の外側
に位置するものである。制限消化後、DNAをフェノー
ル抽出、フェノール/クロロホルム(1:1)抽出及び
クロロホルムによる最終抽出によって除タンパク質し、
生物学的安全キャビネット内の無菌条件下で、終濃度
0.2〜0.4Mの塩化ナトリウム及び70%エタノー
ルを使用して沈澱させた。DNAを無菌蒸留水中に、計
算濃度1μg/1μlで再懸濁させた。DNAは、直ち
に使用するかまたは使用するまで凍結(−20℃)し
た。
【0152】トランスフェクション当日、NS/0スト
ック培養液において生存可能な細胞数をカウントした。
トランスフェクションキュベット1つ当たり全部で1×
107個の生存可能な細胞を使用した。まず細胞を室温
で3,000×gで5分間遠心することにより回収し、
次いでペレット化した細胞を無菌リン酸緩衝塩類溶液
(PBS)で2回洗浄し、PBS中に濃度107細胞/
800μlで再懸濁させた。この時点から細胞懸濁液を
氷上に維持した。107個の細胞を、生物学的安全キャ
ビネット内で無菌条件下に、0.4cm(電極間の距
離)のBioRadキュベット上に静かに移した。溶液
中の直線化プラスミドDNA40μgを細胞と静かに混
合し、キュベットを氷上に5分間維持した。エレクトロ
ポレーション前に、キュベットの外側を拭き取り、“B
ioRad Gene Pulser”のキュベットホ
ルダー内に入れた。遺伝子パルサーを、1500Vで3
μF/パルスを分配するようにセットした。2連続パル
スを使用した。次いでキュベットを氷上に2〜5分間置
き、細胞を、50ml使い捨て滅菌試験管内に4mMグ
ルタミンではなくて1mMグルタミンを含む30mlの
改良増殖培地に移入した。30mlのうち10mlの細
胞懸濁液を1つの96ウェルマイクロタイター皿内に、
約100μl/ウェルで分配し、(残りの20mlのう
ちの)10mlの細胞懸濁液を10μlの改良増殖培地
で希釈し、2つの96ウェルマイクロタイター皿に、約
100μl/ウェルで分配し、最後の10mlの細胞懸
濁液は、30mlの改良増殖培地で希釈し、4つの96
ウェルマイクロタイター皿に、約100μl/ウェルで
分配した。これらのプレートを、5〜6.5%CO2
び37℃にセットした加湿インキュベーター内で一晩イ
ンキュベートした。
【0153】選択培地:選択培地は下記の通りであっ
た。
【0154】Iscove最少必須培地(グルタミン非
含有;Sigma) 10%透析ウシ胎児血清(Hyclone製) 1X ヌクレオシド* 1X アスパラギン** * 50Xリボヌクレオシドストック溶液: 35mg アデノシン 35mg グアノシン 35mg シチジン 12mg チミジン (それぞれSigma製,細胞培養用)無菌蒸留水で1
00mlに調製。0.1μフィルターユニットを通して
濾過殺菌し、10mlアリコート中に凍結(−20
℃)。
【0155】**100Xアスパラギン:600mg/
100ml無菌蒸留水、0.1μフィルターユニットを
通して濾過殺菌し、4℃で保管。
【0156】選択:トランスフェクションの24時間
後、各96ウェルマイクロタイター皿に100μlの選
択培地を与え、5〜6.5%CO2及び37℃にセット
した加湿インキュベーターにおいてコロニーが現れるま
でインキュベートした。これには約3〜3.5週間を要
した。ウェルが乾燥し始めないうちは供給は必要でなか
った。プレートを3〜4日ごとにモニターした。コロニ
ーが成長したウェルは最終的に黄色に変わり、この時点
でそれらのウェルを、50〜100μlの上清を取り、
(生存可能なクローンを維持するために)ウェルに選択
培地を再供給することにより評価した。
【0157】実施例12 第1の実験においては、HIV−1中和抗体の精製調製
物をチンパンジーに静脈経路によって用量36mg/k
gで投与した。24時間後に、75匹のチンパンジーに
感染量のHIV−1IIIb変異体を静脈投与することに
より、被検動物を抗原投与した。被検動物は、抗原投与
時に1:320の循環ウイルス中和抗体力価を示した。
未処理の対照チンパンジーにも同時にウイルスを接種し
た。
【0158】表10は上記実験の結果を示す。末梢血単
核細胞(PBMC)からのウイルス単離を基づくと、対
照動物(39匹)はまず抗原投与の3週間後にウイルス
感染の徴候を示した。この被検動物は特に抗原投与の6
週間後に血清変換を起こし、72週間の観察期間中、抗
体及びウイルス単離は陽性を維持した。これとは対照的
に、抗体処理被検動物(289匹)にはウイルス感染の
徴候は認められなかった。ポリメラーゼ連鎖反応(PC
R)による動物PBMCにおけるウイルス特異的核酸を
検出しようとしたが、陰性であった。
【0159】
【表17】
【0160】
【表18】 表10の脚注 a Cβ1抗体調製物をプロテインAアフィニティーク
ロマトグラフィーによって精製した。該抗体を289匹
のチンパンジーに投与した翌日、被検動物に抗原を投与
した。抗原ウイルスはLarry Arthur an
d PeterFishinger(National
Cancer Institute)によって提供さ
れ、Eminiら(上掲)によって記載されているよう
に抗原投与時に定量した。チンパンジーは、実験動物保
護基準:the UnitedStates nati
onal Institutes of Health
guidelinesを満足するかまたはこれを超え
る条件下に維持した。
【0161】b p.c.:誘発後(post−cha
llenge)。
【0162】c Robertson et al.,
14に記載のごとくHIV−1のIIIb変異体を使用し、
ウイルス中和抗体力価を細胞培養液中で測定した。アッ
セイに使用したウイルスの量は、チンパンジー抗原投与
に使用した量と同一であった。値は、記載した通り、有
効ウイルス中和を与える最高血清希釈度の逆数で示す。
【0163】d Eminiら(上掲)による記載のご
とく、抗HIV−1 ELISA及びウェスタンブロッ
ト反応性抗体を測定した。(+)ELISA反応陽性及
びウェスタンブロット反応複数バンド。(+/−)ウェ
スタンブロット反応gp120のみのバンド,ELIS
A陰性。(−)ELISA陰性及びウェスタンブロット
反応バンドなし。
【0164】e 4つの方法を使用し、チンパンジーP
BMCのin vitro培養によってウイルスを単離
した。(1)チンパンジーPBMCを同数のマイトジェ
ン活性化ヒトPBMCと一緒に、IL−2及びDEAE
−デキストランを含む培地中で同時培養した。(2)チ
ンパンジーPBMCをフィトヘマグルチニン(PHA)
によって活性化し、次いで方法1によって同時培養し
た。(3)チンパンジーPBMCをPHAで刺激し、次
いでIL−2を含む培地中で単独培養した。(4)チン
パンジーPBMCを同数の活性化ヒトPBMCと一緒
に、PHA及びIL−2を補充した培地中で同時培養し
た。各ケースで、培養液は10ml中に1×107のチ
ンパンジー細胞を含んでいた。培養液を5%CO2雰囲
気下に37℃で4週間インキュベートした。1週間ごと
に、培地上清をHIV−1 p24抗原産生について評
価した。上記方法のいずれによるウイルス増殖でも、ウ
イルス単離は陽性と考えられた。
【0165】f チンパンジーPBMC中のHIV−1
特異的核酸の存在をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に
よって評価した。DNAは、PBMCから、細胞試料を
10mM Tris HCl,pH8.3、1.0mM
EDTA,pH8.0、0.5%SDS、150μg
/mlプロテイナーゼK中で60℃で60分間インキュ
ベートすることにより得た。フェノール/クロロホルム
抽出した後、DNAをエタノールで沈澱させた。1〜3
μgのDNAをPCRに使用した。各反応混合液は、D
NAの他に、1.5mM MgCl2、10mM Tr
is HCl,pH8.3、50mM KCl、各々
0.032mMのdNTP、各々50ngのプライマー
及び1.0単位のTaqポリメラーゼを含んでいた。H
IV−1gag特異的プライマー対SK38/39を使
用した。35反応サイクルを実施した。各サイクルは9
4℃のインキュベーション1.5分間及び56℃のイン
キュベーション3.0分間からなった。反応に次いで増
幅産物を、SK19プローブを用いたハイブリダイゼー
ションによって検出した。PCRアッセイの感受性は、
DNA試料当たり10 HIV−1特異的コピーである
ことが判った。
【0166】g ND:実験せず(Not Done)実施例13 上記の最初の防御知見(実施例10)に次いで、ウイル
ス抗原投与後に投与したときのHIV−1中和抗体の防
御作用を評価するために第2実験を実施した。2群のチ
ンパンジー(299匹及び196匹)にそれぞれ75チ
ンパンジー感染量のHIV−1 IIIbを静脈内接種し
た。接種の10分後、299匹の被検動物に、抗体を3
6mg/kgの用量で静脈内投与した。全量(約200
ml)を30分間で送達した。投与終了時の循環中和抗
体力価は1:640であった。196匹のチンパンジー
は処理しなかった。
【0167】上記実験結果を表11に与える。対照チン
パンジー(196匹)はまず、抗原投与の6週間後にP
BMCからのウイルス単離が陽性となった。対照動物は
8週目に血清変換し、48週間の観察期間中、ウイルス
単離及び抗体は陽性を維持した。抗体処理したチンパン
ジー(299匹)は、期間中持続ウイルス感染の徴候を
示さなかった。被検動物PBMCにおけるウイルス特異
的核酸についてのPCR分析は陰性であった。
【0168】上記知見は、抗V3ループ、即ちHIV−
1中和抗体が、他のウイルス特異的免疫応答の不在下
に、HIV−1持続感染を予防し得るという最初の直接
的な証拠を与えている。
【0169】
【表19】
【0170】
【表20】 表11の脚注 a 表1の脚注の技術説明参照のこと。
【0171】b Cβ1投与(テキスト参照)の直後に
得た血清を使用し、抗体力価を測定した。Cβ1投与前
のウイルス中和抗体力価は10未満であった。
【0172】実施例14 HIV単離 4つの方法を使用し、チンパンジーPBMCのin v
itro培養によってウイルスを単離した。(1)チン
パンジーPBMCを同数のマイトジェン活性化ヒトPB
MCと一緒に、IL−2及びDEAE−デキストランを
含む培地中で同時培養した。(2)チンパンジーPBM
Cをフィトヘマグルチニン(PHA)によって活性化
し、次いで方法1によって同時培養した。(3)チンパ
ンジーPBMCをPHAで刺激し、次いでIL−2を含
む培地中で単独培養した。(4)チンパンジーPBMC
を同数の活性化ヒトPBMCと一緒に、PHA及びIL
−2を補充した培地中で同時培養した。各ケースで、培
養液は10ml中に1×107のチンパンジー細胞を含
んでいた。培養液を5%CO2雰囲気下で37℃で4週
間インキュベートした。1週間ごとに、培地上清をHI
V−1 p24抗原産生について評価した。上記方法の
いずれによるウイルス増殖でも、ウイルス単離は陽性と
考えられた。
【0173】実施例15 PCRによるHIV核酸の検出 チンパンジーPBMC中のHIV−1特異的核酸の存在
をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)によって評価した。
DNAは、PBMCから、細胞試料を10mMTris
HCl,pH8.3、1.0mM EDTA,pH
8.0、0.5%SDS、150μg/mlプロテイナ
ーゼK中で60℃で60分間インキュベートすることに
より得た。フェノール/クロロホルム抽出した後、DN
Aをエタノールで沈澱させた。1〜3μgのDNAをP
CRに使用した。各反応混合液は、DNAの他に、1.
5mM MgCl2、10mM Tris HCl,p
H8.3、50mM KCl、各々0.032mMのd
NTP、各々50ngのプライマー及び1.0単位のT
aqポリメラーゼを含んでいた。HIV−1gag特異
的プライマー対SK38/39を使用した。35反応サ
イクルを実施した。各サイクルは94℃のインキュベー
ション1.5分間及び56℃のインキュベーション3.
0分間からなった。反応に次いで増幅産物を、SK19
プローブを用いたハイブリダイゼーションによって検出
した。PCRアッセイの感受性は、DNA試料当たり1
0 HIV−1特異的コピーであることが判った。
【0174】実施例16 ヒトモノクローナル抗体によるin vitroHIV
1感染の中和 リンパ趨向性及びリンパ球溶解性単離体のMT−4細胞
における中和試験のために、抗体を次々と2倍に希釈し
た一連の溶液を調製し、各試験ウェルに100μlを使
用した。100μlのウイルスストック希釈液を各試験
ウェルに加え、ウイルス−抗体混合液を37℃で1時間
インキュベートし、次いで、50μlの培地中の1×1
4個のMT−4細胞を各ウェルに加えた。培養液を7
日間インキュベートし、抗体中和終点を決定した。中和
終点は、MT−4細胞死滅を阻害する最終希釈度の抗体
希釈調製液として決定した。各試験について未感染MT
−4細胞も培養し、各分析においてウイルスストックを
再滴定した。マクロファージ−単球性単離体SF−16
2のウイルス中和試験を、一次マクロファージ−単球培
養液中で実施した。SF−162ストックの1/10希
釈液を、次々と2倍に希釈した一連の抗体希釈液と混合
し、37℃で1時間インキュベートし、各混合液を、
2.0×105細胞を含むマイクロタイタープレートウ
ェルに加えた。各試験において、有意な中和力価を有す
るヒト陽性血清、並びに非中和陰性ヒト血清及び抗体ま
たは血清の不在下に感染した細胞をも試験した。全ての
マクロファージ/単球培養液に新鮮な培地を、感染の
5、8、12、14及び21日後に供給した。p24E
LISA(Coulter Immunology)に
よってウイルス産生を評価するために、18、21及び
24目に培地を回収した。更に、p24ELISAによ
って細胞内ウイルスを評価するために、24日目に感染
マクロファージ/単球細胞を溶解した。中和終点は、p
24産生の不在によって立証されるin vitr
クロファージ/単球感染を阻害した最後希釈度の抗体調
製物として決定した。結果は表12に示す。
【0175】
【表21】
【0176】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:24 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Nle Cys Tyr Asn Lys Arg Lys Arg Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Tyr 1 5 10 15 Thr Thr Lys Asn Ile Ile Gly Cys 20 配列番号:2 配列の長さ:23 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Asn Lys Arg Lys Arg Ile His Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Tyr 1 5 10 15 Thr Thr Lys Asn Ile Ile Gly 20 配列番号:3 配列の長さ:8 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Gly Arg Ala Phe Tyr Thr Thr 1 5 配列番号:4 配列の長さ:7 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Lys Arg Ile His Ile Gly 1 5 配列番号:5 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ile Gly Pro Gly Arg 1 5 配列番号:6 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Asn Lys Arg Lys Arg 1 5 配列番号:7 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Lys Arg Lys Arg Ile 1 5 配列番号:8 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Arg Lys Arg Ile His 1 5 配列番号:9 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Lys Arg Ile His Ile 1 5 配列番号:10 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Arg Ile His Ile Gly 1 5 配列番号:11 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Ile His Ile Gly Pro 1 5 配列番号:12 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile His Ile Gly Pro Gly 1 5 配列番号:13 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 His Ile Gly Pro Gly Arg 1 5 配列番号:14 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile Gly Pro Gly Arg Ala 1 5 配列番号:15 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Pro Gly Arg Ala Phe 1 5 配列番号:16 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Gly Arg Ala Phe Tyr 1 5 配列番号:17 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Arg Ala Phe Tyr Thr 1 5 配列番号:18 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Ala Phe Tyr Thr Thr 1 5 配列番号:19 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ala Phe Tyr Thr Thr Lys 1 5 配列番号:20 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Phe Tyr Thr Thr Lys Asn 1 5 配列番号:21 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Thr Thr Lys Asn Ile 1 5 配列番号:22 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Thr Lys Asn Ile Ile 1 5 配列番号:23 配列の長さ:6 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Lys Asn Ile Ile Gly 1 5 配列番号:24 配列の長さ:5 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Lys Arg Ile His Ile 1 5 配列番号:25 配列の長さ:4 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Gly Pro Gly Arg 1 配列番号:26 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Arg Lys Arg Ile His Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Tyr Thr Thr 1 5 10 15 配列番号:27 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Thr Arg Lys Ser Ile Arg Ile Gln Arg Gly Pro Gly Arg Ala Phe Val 1 5 10 15 Thr Ile Gly Lys Ile Gly 20 配列番号:28 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Tyr Asn Lys Arg Lys Arg Ile His Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Tyr 1 5 10 15 Thr Thr Lys Asn Ile Ile 20 配列番号:29 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ile Tyr Arg Lys Gly Arg Ile His Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe His 1 5 10 15 Thr Thr Arg Gln Ile Ile 20 配列番号:30 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Thr Arg Lys Ser Ile Tyr Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe His 1 5 10 15 Thr Thr Gly Arg Ile Ile 20 配列番号:31 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Ser Asn Val Arg Asn Arg Ile His Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe His 1 5 10 15 Thr Thr Lys Arg Ile Thr 20 配列番号:32 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Val Arg Arg Ser Leu Ser Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Arg 1 5 10 15 Thr Arg Glu Ile Ile Gly 20 配列番号:33 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Thr Ser Arg Gly Ile Arg Ile Gly Pro Gly Arg Ala Ile Leu 1 5 10 15 Ala Thr Glu Arg Ile Ile 20 配列番号:34 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Thr Arg Lys Ser Ile Thr Lys Gly Pro Gly Arg Val Ile Tyr 1 5 10 15 Ala Thr Gly Gln Ile Ile 20 配列番号:35 配列の長さ:22 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Asn Asn Thr Arg Lys Ser Ile Thr Ile Gly Pro Gly Arg Ala Phe Tyr 1 5 10 15 Ala Thr Gly Asp Ile Ile 20 配列番号:36 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CGGAATTCAG GTGCAGCTGC AGCAGTCTGG 30 配列番号:37 配列の長さ:37 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CCGAATTCGC GGCCGCACTC ATTTACCCGG AGACAGG 37 配列番号:38 配列の長さ:42 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GGCGTCGACT CACCATGGCC GGCTCCCCTC TCYTCCTCAC CC 42 配列番号:39 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CCGAATTCGC GGCCGCCTAT GAACATTCTG TAGG 34 配列番号:40 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GATCCTCGAG GATTCTAGAA GGGTCAGATG TCGGTGTTG 39 配列番号:41 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GATCGAATTC CTGGGATCCT GCAGCTCTAG 30 配列番号:42 配列の長さ:43 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TTACTCGAGA CGCGTACTAG TGAGCTTGCT ACAAGGGACT TTC 43 配列番号:43 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 ATTTCTAGAA AGCTTTATTG AGGCTTAAGC 30 配列番号:44 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TATACTCGAG CAGACACTGG ACGCTGAACC 30 配列番号:45 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 TATATGATCA GAATTCGCCC GGGAAGTATG TACAG 35 配列番号:46 配列の長さ:1380 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GAGGTGCAGC TGGTGGAGTC TGGGGGAGGC TTGGTAAAGC CTGGGGGGTC CCTCAGACTC 60 ACCTGTGTAG CCTCTGGTTT CACGTTCAGT GATGTCTGGC TGAACTGGGT CCGCCAGGCT 120 CCAGGGAAGG GGCTGGAGTG GGTCGGCCGT ATTAAAAGCA GAACTGATGG TGGGACAACA 180 GACTACGCTG CATCCGTGAA AGGCAGATTC ACCATCTCAA GAGATGACTC AAAAAACACG 240 CTATATCTGC AAATGAATAG CCTGAAAACA GAGGACACAG CCGTTTATTC CTGCACCACA 300 GATGGTTTTA TTATGATTCG GGGAGTCTCC GAGGACTACT ACTACTACTA CATGGACGTT 360 TGGGGCAAAG GGACCACGGT CACCGTGAGC TCAGCCTCCA CCAAGGGCCC ATCGGTCTTC 420 CCCCTGGCAC CCTCCTCCAA GAGCACCTCT GGGGGCACAG CGGCCCTGGG CTGCCTGGTC 480 AAGGACTACT TCCCCGAACC GGTGACGGTG TCGTGGAACT CAGGCGCCCT GACCAGCGGC 540 GTGCACACCT TCCCGGCTGT CCTACAGTCC TCAGGACTCT ACTCCCTCAG CAGCGTGGTG 600 ACCGTGCCCT CCAGCAGCTT GGGCACCCAG ACCTACATCT GCAACGTGAA TCACAAGCCC 660 AGCAACACCA AGGTGGACAA GAAAGTTGAG CCCAAATCTT GTGACAAAAC TCACACATGC 720 CCACCGTGCC CAGCACCTGA ACTCCTGGGG GGACCGTCAG TCTTCCTCTT CCCCCCAAAA 780 CCCAAGGACA CCCTCATGAT CTCCCGGACC CCTGAGGTCA CATGCGTGGT GGTGGACGTG 840 AGCCACGAAG ACCCTGAGGT CAAGTTCAAC TGGTACGTGG ACGGCGTGGA GGTGCATAAT 900 GCCAAGACAA AGCCGCGGGA GGAGCAGTAC AACAGCACGT ACCGTGTGGT CAGCGTCCTC 960 ACCGTCCTGC ACCAGGACTG GCTGAATGGC AAGGAGTACA AGTGCAAGGT CTCCAACAAA 1020 GCCCTCCCAG CCCCCATCGA GAAAACCATC TCCAAAGCCA AAGGGCAGCC CCGAGAACCA 1080 CAGGTGTACA CCCTGCCCCC ATCCCGGGAT GAGCTGACCA AGAACCAGGT CAGCCTGACC 1140 TGCCTGGTCA AAGGCTTCTA TCCCAGCGAC ATCGCCGTGG AGTGGGAGAG CAATGGGCAG 1200 CCGGAGAACA ACTACAAGAC CACGCCTCCC GTGCTGGACT CCGACGGCTC CTTCTTCCTC 1260 TACAGCAAGC TCACCGTGGA CAAGAGCAGG TGGCAGCAGG GGAACGTCTT CTCATGCTCC 1320 GTGATGCATG AGGCTCTGCA CAACCACTAC ACGCAGAAGA GCCTCTCCCT GTCTCCGGGT 1380 配列番号:47 配列の長さ:654 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CAGTCTGTGT TGACGCAGCC GCCCTCAGTG TCTGCGGCCC CAGGACAGAA GGTCACCATC 60 TCCTGCTCTG GAAGCAGCTC CAACATTGGG AATAATTATG TATTGTGGTA CCAGCAGTTC 120 CCAGGAACAG CCCCCAAACT CCTCATTTAT GGCAATAATA AGCGACCCTC AGGGATTCCT 180 GACCGATTCT CTGGCTCCAA GTCTGGCACG TCAGCCACCC TGGGCATCAC CGGACTCCAG 240 ACTGGGGACG AGGCCGATTA TTTCTGCGCA ACATGGGATA GCGGCCTGAG TGCTGATTGG 300 GTGTTCGGCG GAGGGACCAA GCTGACCGTC CTAAGTCAGC CCAAGGCTGC CCCCTCGGTC 360 ACTCTGTTCC CGCCCTCCTC TGAGGAGCTT CAAGCCAACA AGGCCACACT GGTGTGTCTC 420 ATAAGTGACT TCTACCCGGG AGCCGTGACA GTGGCCTGGA AGGCAGATAG CAGCCCCGTC 480 AAGGCGGGAG TGGAGACCAC CACACCCTCC AAACAAAGCA ACAACAAGTA CGCGGCCAGC 540 AGCTATCTGA GCCTGACGCC TGAGCAGTGG AAGTCCCACA GAAGCTACAG CTGCCAGGTC 600 ACGCATGAAG GGAGCACCGT GGAGAAGACA GTGGCCCCTA CAGAATGTTC ATAG 654 配列番号:48 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CATTCGCTTA CCCTGCAGAA GCTTGTTGAC TAGTGAGATC ACAGTTCTCT CTAC 54 配列番号:49 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GGAGTGGACA CCTGTGGAG 19 配列番号:50 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GGTGAGTCCT TACAACCTC 19 配列番号:51 配列の長さ:44 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GAATGTGCCT ACTTTCTAGA CTCGAGTATA AATCTCTGGC CATG 44 配列番号:52 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CTCCACAGGT GTCCACTCCG AGGTGCAGCT GGTGGAGTC 39 配列番号:53 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GAGGTTGTAA GGACTCACCT GAGCTCACGG TGACCGTGG 39 配列番号:54 配列の長さ:54 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CATTCGCTTA CCCTGCAGAA GCTTGTTGAC TAGTGAGATC ACAGTTCTCT CTAC 54 配列番号:55 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GGAGTGGACA CCTGTGGAG 19 配列番号:56 配列の長さ:39 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CTCCACAGGT GTCCACTCCC AGTCTGTGTT GACGCAGCC 39 配列番号:57 配列の長さ:79 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GAATGTGCCT ACTTTCTAGA CTCGAGAACT GAGGAAGCAA AGTTTAAATT CTACTCACGA 60 CTTAGGACGG TCAGCTTGG 79 配列番号:58 配列の長さ:18 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 CATTCGCTTA CCCTGCAG 18 配列番号:59 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA 配列 GAATGTGCCT ACTTTCTAG 19
【図面の簡単な説明】
【図1】組換えクローニングに使用される、抗体のH鎖
及びL鎖をコードするDNA内の配列を与えるDNAオ
リゴヌクレオチドプライマーを示す。
【図2A1】組換えベクターによって産生される447
−52D抗体のH鎖の全ヌクレオチド配列を示す。
【図2A2】組換えベクターによって産生される447
−52D抗体のH鎖の全ヌクレオチド配列を示す。
【図2B】組換えベクターによって産生される447−
52D抗体のL鎖の全ヌクレオチド配列を示す。
【図3】447−52D抗体のH鎖及びL鎖に対する可
変ドメインを構築するのに使用されるDNAオリゴヌク
レオチドプライマーを示す。
【図4】抗体447−52DのH鎖及びL鎖の可変域の
ための組換えクローニング操作の概略図である。
【図5】組換え抗体のヒトγ1H鎖を含むプラスミドp
HIV/447VH/Cγ1の概略図である。
【図6】組換え抗体のL鎖を含むプラスミドpHIV/
447Vλ/Cλの概略図である。
【図7】L鎖及びヒトγ1H鎖の両方を含むプラスミド
p36.79r447の概略図である。
【図8】p36.79r447を生産するに使用される
クローニング方法の概略図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 5/26 15/08 C12P 21/02 8214−4B //(C12P 21/08 C12R 1:91) (72)発明者 アンソニー・ジエイ・コンレイ アメリカ合衆国、ペンシルバニア・19341、 エクストン、ビドル・ドライブ・231 (72)発明者 ジヨージ・イー・マーク アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 08550、プリンストン・ジヤンクシヨン、 リツチモンド・コート・4 (72)発明者 エル・シド・ジヨンソン アメリカ合衆国、メリーランド・20874、 ジエマンタウン、アンバサダー・ドライ ブ・13545 (72)発明者 デイビツド・エス・フアー アメリカ合衆国、メリーランド・20879、 ゲイザースバーグ、キヤリツジ・ウオー ク・コート・21

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上のHIV血清型の単離体に対し
    てHIV中和性である組換えヒト抗HIV抗体またはそ
    のフラグメント。
  2. 【請求項2】 前記抗体またはフラグメントが、III
    B、MN、AL−1、SF−2、WMJ−2、RF、D
    U6587−5及びDU7887−7からなる群から選
    択される2種以上のHIV−1単離体を中和する請求項
    1に記載の組換えヒト抗HIV抗体またはそのフラグメ
    ント。
  3. 【請求項3】 前記中和抗体またはフラグメントが、g
    p120のHIV−1中和エピトープに結合する請求項
    1に記載の組換えヒト抗HIV抗体またはそのフラグメ
    ント。
  4. 【請求項4】 前記HIV−1 gp120の中和エピ
    トープがgp120のV3ループ内にある請求項3に記
    載の組換えヒト抗HIV−1抗体またはそのフラグメン
    ト。
  5. 【請求項5】 前記HIV gp120 V3ループの
    中和エピトープがアミノ酸配列GPXRを含み、前記X
    が任意のアミノ酸である請求項4に記載の組換えヒト抗
    HIV−1抗体またはそのフラグメント。
  6. 【請求項6】 前記HIV gp120 V3ループの
    中和エピトープが、アミノ酸配列GPGRを含む請求項
    5に記載の組換えヒト抗HIV−1抗体またはそのフラ
    グメント。
  7. 【請求項7】 HIV−1単離体IIIB、MN、AL−
    1、SF−2、WMJ−2、RF、DU6587−5及
    びDU7887−7を中和する組換えヒト抗HIV抗体
    またはそのフラグメント。
  8. 【請求項8】 前記中和抗体またはフラグメントが、H
    IV−1 gp120の中和エピトープに結合する請求
    項7に記載の組換えヒト抗HIV抗体またはそのフラグ
    メント。
  9. 【請求項9】 前記HIV−1 gp120の中和エピ
    トープがgp120のV3ループ内にある請求項8に記
    載の組換えヒト抗HIV−1抗体またはそのフラグメン
    ト。
  10. 【請求項10】 前記HIV gp120 V3ループ
    の中和エピトープがアミノ酸配列GPXRからなり、前
    記Xが任意のアミノ酸である請求項9に記載の組換えヒ
    ト抗HIV−1抗体またはそのフラグメント。
  11. 【請求項11】 前記HIV gp120 V3ループ
    の中和エピトープが、アミノ酸配列GPGRからなる請
    求項10に記載の組換えヒト抗HIV−1抗体またはそ
    のフラグメント。
  12. 【請求項12】 抗体H鎖クラスがIgGであり、該抗
    体が、HIV−1単離体IIIB、MN、AL−1、SF
    −2、WMJ−2、RF、DU6587−5及びDU7
    887−7を中和する組換えヒト抗HIV抗体またはそ
    のフラグメント。
  13. 【請求項13】 前記抗体H鎖サブクラスがIgG3
    あり、該抗体が、HIV−1血清型単離体IIIB、M
    N、AL−1、SF−2、WMJ−2、DU6587−
    5及びDU7887−7を中和する請求項12に記載の
    組換えヒト抗HIV抗体またはそのフラグメント。
  14. 【請求項14】 前記H鎖IgGサブクラス域がIgG
    1サブクラス域に遺伝子的に修飾されており、該抗体
    が、HIV−1血清型単離体IIIB、MN、AL−1、
    SF−2、WMJ−2、DU6587−5及びDU78
    87−7を中和する請求項13に記載の組換えヒト抗H
    IV抗体またはそのフラグメント。
  15. 【請求項15】 プロモーター配列と、2種以上のHI
    V血清型を中和するHIV中和抗体のL鎖またはH鎖の
    可変ドメインの全部または一部をコードするORFと、
    適当な転写終結配列とを含む発現カセット。
  16. 【請求項16】 前記ORFが、HIV−1中和抗体の
    L鎖またはH鎖の可変ドメインをコードし、前記抗体が
    2種以上のHIV−1血清型を中和する請求項15に記
    載の発現カセット。
  17. 【請求項17】 前記ORFが、抗体447−52Dの
    L鎖またはH鎖の可変ドメインをコードする請求項16
    に記載の発現カセット。
  18. 【請求項18】 少なくとも1つのプロモーター配列
    と、HIV−1中和抗体のL鎖をコードする第1ORF
    及びH鎖をコードする第2ORFと、適当な転写終結配
    列とを含む発現カセット。
  19. 【請求項19】 前記第1及び第2ORFがHIV−1
    中和抗体のL鎖及びH鎖をコードし、前記抗体が、2種
    以上のHIV−1単離体を中和する請求項18に記載の
    発現カセット。
  20. 【請求項20】 前記第2ORFがIgGのH鎖をコー
    ドする請求項19に記載の発現カセット。
  21. 【請求項21】 前記第2ORFがIgG1のH鎖をコ
    ードする請求項20に記載の発現カセット。
  22. 【請求項22】 前記第1及び第2ORFが抗体447
    −52DのL鎖及びH鎖をコードする請求項19に記載
    の発現カセット。
  23. 【請求項23】 前記IgGのH鎖のサグクラス域がI
    gG1サグクラス域に遺伝子的に修飾されている請求項
    20に記載の発現カセット。
  24. 【請求項24】 プロモーター配列と、HIV中和抗体
    のL鎖またはH鎖の可変ドメインの全部または一部をコ
    ードするORFと、適当な転写終結配列とからなる発現
    カセットを含む宿主細胞。
  25. 【請求項25】 各々が、プロモーター配列と、HIV
    中和抗体のL鎖またはH鎖の可変ドメインの全部または
    一部をコードするORFと、適当な転写終結配列とから
    なる2つの発現カセットを含む宿主細胞。
  26. 【請求項26】 American Type Cul
    ture Collection寄託番号68945を
    有する請求項24に記載の宿主細胞。
  27. 【請求項27】 American Type Cul
    ture Collection寄託番号68943を
    有する請求項24に記載の宿主細胞。
  28. 【請求項28】 American Type Cul
    ture Collection寄託番号68944を
    有する請求項25に記載の宿主細胞。
  29. 【請求項29】 2種以上のHIV血清型単離体に対し
    てHIV中和性を示す組換えヒト抗HIV抗体またはそ
    のフラグメントと、生理学的に容認可能な希釈剤または
    担体とを含む医薬組成物。
  30. 【請求項30】 前記組換えヒト抗HIV抗体が、III
    B、MN、AL−1、SF−2、WMJ−2、RF、D
    U6587−5及びDU7887−7からなる群から選
    択される2種以上のHIV−1血清型単離体を中和する
    請求項29に記載の医薬組成物。
  31. 【請求項31】 前記組換えヒトHIV−1中和抗体ま
    たはそのフラグメントが、HIV−1血清型単離体III
    B、MN、AL−1、SF−2、WMJ−2、RF、D
    U6587−5及びDU7887−7を中和する請求項
    29に記載の医薬組成物。
  32. 【請求項32】 第1及び第2抗HIV−1物質を含む
    医薬組成物であって、前記第1物質が、2種以上のHI
    V単離体を中和する組換え抗HIV抗体であり、前記第
    2物質が非抗体HIVインヒビターである医薬組成物。
  33. 【請求項33】 前記非抗体HIVインヒビターが、逆
    転写酵素インヒビター、プロテアーゼインヒビター、転
    写トランス活性化インヒビター、アンチセンスオリゴヌ
    クレオチド及びウイルス付着インヒビターからなる群か
    ら選択されるクラスのHIVインヒビターに由来するも
    のである請求項32に記載の医薬組成物。
  34. 【請求項34】 前記非抗体HIVインヒビターが逆転
    写酵素インヒビターである請求項33に記載の医薬組成
    物。
  35. 【請求項35】 前記逆転写酵素インヒビターが、 3−{[(4,7−ジクロロベンゾオキサゾール−2−
    イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2
    −(1H)−ピリジノン、 3−{[(4,7−ジメチルベンゾオキサゾール−2−
    イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2
    −(1H)−ピリジノン、 3−{[(7−クロロベンゾオキサゾール−2−イル)
    メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−(1
    H)−ピリジノン、 3−{[(7−メチルベンゾオキサゾール−2−イル)
    メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−(1
    H)−ピリジノン、 3−{[(4−フルオロベンゾオキサゾール−2−イ
    ル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−
    (1H)−ピリジノン、 3−{[(7−フルオロベンゾオキサゾール−2−イ
    ル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−
    (1H)−ピリジノン、 3−{[(ベンゾオキサゾール−2−イル)メチル]ア
    ミノ}−5−エチル−6−メチル−2−(1H)−ピリ
    ジノン、 3−{[(4−クロロベンゾオキサゾール−2−イル)
    メチル]アミノ}−5−エチル−6−メチル−2−(1
    H)−ピリジノン、 3−{[(4−フルオロ−7−クロロベンゾオキサゾー
    ル−2−イル)メチル]アミノ}−5−エチル−6−メ
    チル−2−(1H)−ピリジノン、及び 3−[2−(ベンゾオキサゾール−2−イル)エチル]
    −5−エチル−6−メチル−2−(1H)−ピリジノン からなる群から選択される請求項34に記載の医薬組成
    物。
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