JPH06217718A - 着色された可食性ゲル様セルロースの製造法 - Google Patents

着色された可食性ゲル様セルロースの製造法

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JPH06217718A
JPH06217718A JP5032487A JP3248793A JPH06217718A JP H06217718 A JPH06217718 A JP H06217718A JP 5032487 A JP5032487 A JP 5032487A JP 3248793 A JP3248793 A JP 3248793A JP H06217718 A JPH06217718 A JP H06217718A
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JP
Japan
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cellulose
gel
coloring
colored
edible
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Application number
JP5032487A
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English (en)
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Keiko Mimura
桂子 三村
Hirotaka Imai
廣敬 今井
Hikotaka Hashimoto
彦尭 橋本
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Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着色後色素の染みだしが殆どない着色された
可食性ゲル様セルロ−スを得ること。 【構成】 微生物の産生する可食性ゲル様セルロ−ス
を、食用赤色3号、同104号、同105号、銅クロロ
フィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウムまた
はアナト−色素の水溶液に浸漬し、水切りした後、酸性
糖液に保存することにより、着色後色素の染みだしが殆
どない着色された可食性ゲル様セルロ−スを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色後色素の染みだし
が殆どない着色された可食性ゲル様セルロ−スを得る方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】微生物の産生する可食性ゲル様セルロ−
スは、ナタデココに代表されるようにフル−ツジュ−
ス、植物抽出液、糖液などを主原料とする液体栄養培地
に、酢酸菌などの産膜性の微生物を接種し、静置条件下
で培養し、培地の表面の産生される白色またはクリ−ム
色をした軟骨あるいはコンニャク様の固さをもった膜状
物質で、通常サイの目に切って他の果物と一緒にシロッ
プ漬けにして食べる、丁度日本のみつ豆の寒天に良く似
た食品である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来、この可食性ゲル
様セルロ−スは、そのままでは食欲をそそるものとは言
い難いため、これを着色することも考えられたが、一旦
着色が終了して見栄えがよくなっても、保存のためこれ
をシロップ液に浸漬すると、着色された色素が次第にゲ
ル様セルロ−スから分離溶出し、シロップも着色して見
栄えが悪くなるという大きな問題点を有していた。
【0004】
【発明が解決するための手段】本発明は、このような問
題点を解決するためのものであって、即ち微生物の産生
する可食性ゲル様セルロ−スを、食用赤色3号、同10
4号、同105号、銅クロロフィリンナトリウム、鉄ク
ロロフィリンナトリウムまたはアナト−色素の水溶液に
浸漬し、水切りした後、酸性糖液に保存することを特徴
とする可食性ゲル様セルロ−スの製造法である。
【0005】以下本発明を詳細に説明する。先ず、本発
明で使用する可食性ゲル様セルロ−スとしては、ゲル様
セルロ−ス生産能を有する微生物を、液体栄養培地に接
種し、静置培養して、培地の表面にゲル様セルロ−スを
産生せしめ、これを分離して得られたものである。
【0006】ゲル様セルロ−ス生産能を有する微生物と
しては、アセトバクタ−属、シュ−ドモナス属、アグロ
バクテリウム属などに属する微生物が挙げられる。
【0007】また液体栄養培地としては、グルコ−ス、
シュ−クロ−ス、フラクト−ス、マルト−ス、澱粉水解
物、糖蜜などの炭素源、リン酸アンモニウム、硫酸アン
モニウム、塩化アンモニウムなどのアンモニウム塩、硝
酸塩、尿素、ペプトンなどの有機あるいは無機の窒素
源、アミノ酸、ビタミン、脂肪酸、核酸、さらにこれら
を含有する物質などの有機微量栄養素など、およびリン
酸塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、鉄塩、マンガン
塩などの無機塩類を適宜組合せた合成または半合成培地
が挙げられる。
【0008】また、ココナツミルクなどのフル−ツジュ
−ス、植物抽出液、および糖液などを主原料に天然の液
体栄養培地を調製し、これを用いてもよい。これらの培
地は、有機または無機の酸を添加してpH3〜6に調整
して使用することが好ましい。
【0009】本発明を実施するには、上記微生物を液体
栄養培地に接種し、温度15〜35℃で、1〜30日好
気的条件下で静置培養し、培地の表面に厚さ0.05〜
3.0cmゲル様セルロ−スを生成させ、これを分離す
る。次いで、そのまま、または必要により方形状にカッ
トした後、多量の水と充分に接触、洗滌を行い、培地お
よび菌体などの不純物を取り除き、最後に加熱殺菌など
を行って、目的とする可食性ゲル様セルロ−スを得る。
【0010】次に、こうして得られる可食性ゲル様セル
ロ−スは、食用色素3号、同104号、同105号、銅
クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウ
ムまたはアナト−色素の水溶液に浸漬し、水切りした
後、酸性糖液に保存する。
【0011】本発明において、上記着色料を使用するこ
とは極めて重要であって、即ち他の着色料においては、
本発明の目的を達成することができない。上記着色料の
水溶液の濃度は、特に制限はなく、ゲル様セルロ−スが
均一に所望する色合になるのに充分な濃度を選択使用す
る。一般には、1〜10000ppmが好ましい。ま
た、浸漬時間も、ゲル様セルロ−スの組織が均一にしか
も所望する色合になるのに充分な時間を選択する。一般
には2〜24時間が好ましい。
【0012】次いで、充分に着色されたゲル様セルロ−
スは、次いで色素水溶液を水切りした後、酸性糖液に浸
漬する。この酸性糖液に浸漬することにより、ゲル様セ
ルロ−スの組織内に染み込んだ着色料は、水不溶性とな
り該酸性糖液において、溶出を防止することができる。
【0013】酸性糖液としては、シュ−クロ−ス、フラ
クト−ス、グルコ−ス、グラニュ−糖、液糖、水飴、デ
キストリン、ポリデキストロ−スなどの甘味性糖類の少
なくとも一種を水に溶解し、これにクエン酸、リンゴ
酸、酒石酸、フマ−ル酸、酢酸などの有機酸、または塩
酸、硫酸などの無機酸によりpHを6以下、特に2〜4
に調整したものが挙げられる。
【0014】このようにして、可食性ゲル様セルロ−ス
に、食用色素3号、同104号、同105号、銅クロロ
フィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウムまた
はアナト−色素の水溶液に浸漬し、水切りした後、酸性
糖液に保存することにより、可食性ゲル様セルロ−スを
着色して、カラフルで嗜好性の非常に高い製品を得るこ
とができる。
【0015】以下、実施例を示して、本発明をより具体
的に説明する。
【実施例】
【0016】実施例1 (1)液体栄養培地の調製 市販ココナツミルク3重量部に、水1重量部を混和し、
濾紙を用いて濾液を採取し、これにシュ−クロ−スを1
0重量%、リン酸アンモニウムを0.5重量%、酢酸を
1.0重量%混和し、水酸化ナトリウム溶液によりpH
を4.0に調整した後、約100℃で10分間加熱殺菌
して、ゲル様セルロ−ス生産能を有する微生物の液体栄
養培地を調製した。
【0017】(2)微生物の培養 上記組成の液体栄養培地(但し、pHのみ5.0に調
整)に寒天を3重量%添加した斜面寒天培地で、30
℃、4日間培養し、生育させたアセトバクタ−・アセチ
・サブスピ−シス・キシリナム(Acetobacte
r aceti subsp. xylinum)を、
上記液体栄養培地(pH5.0)に接種し、30℃、1
日間振盪培養し、種母(前培養液)を得た。次いで、こ
の種母を、上記液体栄養培地(pH4.0)に接種し、
30℃で2週間静置培養し、培地の表面に厚さが15m
mであるゲル様セルロ−スを形成させた。
【0018】(3)ゲル様セルロ−スの調製 次いで、このゲル様セルロ−スを培地から分離し、15
mm×15mm×30mmの方形状にカットした後、水
道水を用いて浸漬と流水洗滌を交互に3日間行い、培地
および菌体などの不純物を取り除いた後、煮沸殺菌し
た。
【0019】(4)上記で得られた可食性ゲル様セルロ
−スを、下記表1に記載の如き着色料の水溶液に室温下
で1日浸漬し、水切りして、着色されたゲル様セルロ−
スを得、この着色直後の製品の色沢を肉眼で判定し、ま
たその着色の出来栄えを調べた。
【0020】(5)着色されたゲル様セルロ−スの酸性
糖液への保存 次いで、このゲル様セルロ−スを、シュ−クロ−ス重量
22.5%水溶液にクエン酸を添加し、pHを3.4に
調整して得られる酸性糖液に、5日間保存して、酸性糖
液への着色料の染みだしの程度を調べ、また着色された
製品の退色についても調べた。それらの結果をまとめ
て、表1に示した。
【0021】
【表1】
【0022】表中の着色の程度を示す記号○;中心部ま
で均一に着色されていることを示し、△;中心部まで充
分に染まっていないことを示し、×;表面のみ着色され
他は殆ど着色されていないことを示す。
【0023】表中の染みだしの記号○;酸性糖液中に着
色料が全く染み出ていないことを示し、×;染み出しが
認められることを示し、××;染み出しが著しいことを
示す。
【0024】表中の退色の記号○;全く退色がないこと
を示し、△;少し退色が認められることを示し、×;退
色が著しいことを示す。
【0025】実施例2 市販のシロップ漬け無着色ナタデココを80g採り、流
水で1日洗滌して、シロップの成分をとり除いた。これ
を、表2に記載の着色料の水溶液200mlに室温で1
日浸漬し、着色されたナタデココを得た。これを軽く流
水で洗滌した後、水切りし、シュ−クロ−ス22.5%
水溶液にクエン酸を添加し、pHを3.4に調整して得
られる酸性糖液200ml中に入れ、約90℃で10分
加熱殺菌した後、5日間保存して、酸性糖液への着色料
の染みだしの程度を調べ、また着色された製品の退色に
ついても調べた。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表1および表2の結果から、可食性ゲル様
セルロ−スを、食用赤色3号、同104号、同105
号、銅クロロフィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナ
トリウムまたはアナト−色素の水溶液に浸漬し、水切り
した後、酸性糖液に保存することによって、着色後色素
の染みだしが殆どなく、カラフルで嗜好性の非常に高い
製品を得ることができることが判る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 19/04 C12R 1:02)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物の産生する可食性ゲル様セルロ−ス
    を、食用赤色3号、同104号、同105号、銅クロロ
    フィリンナトリウム、鉄クロロフィリンナトリウムまた
    はアナト−色素の水溶液に浸漬し、水切りした後、酸性
    糖液に保存することを特徴とする可食性ゲル様セルロ−
    スの製造法。
JP5032487A 1993-01-29 1993-01-29 着色された可食性ゲル様セルロースの製造法 Pending JPH06217718A (ja)

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JP (1) JPH06217718A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5993880A (en) * 1998-10-01 1999-11-30 Kraft Foods Inc. Non-staining, acid-stable, cold-water-soluble, edible green color and compositions for preparing acidic foods and beverages
CN1318022C (zh) * 2002-04-30 2007-05-30 沃纳-兰伯特公司 着色硬胶囊

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5993880A (en) * 1998-10-01 1999-11-30 Kraft Foods Inc. Non-staining, acid-stable, cold-water-soluble, edible green color and compositions for preparing acidic foods and beverages
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