JPH06213903A - 乾式分析フィルム片の搬送方法及びカートリッジ - Google Patents

乾式分析フィルム片の搬送方法及びカートリッジ

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JPH06213903A
JPH06213903A JP4099823A JP9982392A JPH06213903A JP H06213903 A JPH06213903 A JP H06213903A JP 4099823 A JP4099823 A JP 4099823A JP 9982392 A JP9982392 A JP 9982392A JP H06213903 A JPH06213903 A JP H06213903A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】乾式分析フィルムを用いる分析装置において、
乾式分析フィルム片を、極めて簡単な機構で、汚染、キ
ャリオーバー等が発生することなくカートリッジからイ
ンクベータへ搬送できるようにする。 【構成】吸着パッド31を上昇させてカートリッジ22の最
下端に位置する乾式分析フィルム片10の基体11を吸着さ
せる。次に、吸着パッド31を切欠き251へスライドさせ
て固定部252から離脱させ、さらに、少し下降させて乾
式分析フィルム片10をカートリッジ22から取り出す。そ
して、そのまま水平方向に移動させ、点着部40での点着
を介して、インクベータ50の収納部52に送り込み、その
後、吸着パッド31を下降させて、乾式分析フィルム片10
を収納部52に装填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の試料液に
含まれる予め定められた生化学物質(以下、被検成分、
又はアナライトという)と化学反応、生化学反応又は免
疫反応し、それにより光学濃度が変化する試薬層を有す
る乾式分析フィルムを特定の形状(正方形、長方形、円
形、楕円形など)の小片(チップ)に裁断した乾式分析
フィルム片(乾式分析フィルムチップ)の搬送方法及び
乾式分析フィルム片を収容するためのカートリッジに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、試料液中の特定の化学成分又は
化学成分の活性値を定性的又は定量的に分析すること
が、種々の産業分野において行なわれている。特に、血
液、尿等の生物体液中の生化学成分の含有量又はその活
性値、あるいは有形成分の含有量を定量分析すること
は、臨床生化学分野において極めて重要である。
【0003】近年、試料液の小滴を点着供給するだけで
この試料液中に含まれている特定の化学成分の含有量又
はその活性値、あるいは有形成分の含有量を定量分析す
ることのできる乾式(ドライタイプ)の一体型多層分析
フィルム(多層分析要素又は多層分析素子とも称され
る)が開発され(特公昭53−21677号(米国特許 3,992,
158号)、特開昭55−164356号(米国特許 4,292,272
号)等)、実用されている。また、濾紙タイプの試験片
やそれを改良した単層又は多層の試験片(特開昭57−53
661号(米国特許 4,477,575号)等)も提案され、一部
は実用されている。これらの乾式分析フィルムを用いる
と、従来の湿式分析法に比して簡単かつ迅速に試料液の
分析を行なうことができるため、その使用は特に数多く
の試料液を分析する必要のある医療機関、研究所等にお
いて好ましいものである。
【0004】このような乾式分析フィルムを用いて試料
液中の化学成分の定量的な分析を行なうには、試料液を
乾式分析フィルムに(展開層を有するものでは展開層
に、展開層を有しないものでは直接試薬層に)点着させ
た後、これをインクベータ(恒温装置)内で所定時間恒
温保持(インクベーション)して呈色反応(色素生成反
応)させ、次いで試料液中の所定の生化学物質と乾式分
析フィルムに含まれる試薬との組み合わせにより予め選
定された波長を含む測定用照射光をこの乾式分析フィル
ムに照射してその光学濃度を測定し、この光学濃度値か
ら、あらかじめ求めておいた光学濃度値と所定の生化学
物質の物質濃度又は活性値との対応を表わす検量線を用
いて該試料液中の所定の生化学物質の物質濃度又は活性
値を求めるものである。
【0005】ところで、前記の乾式分析フィルムは 有
機ポリマーからなる支持体の上に試薬を含有した試薬層
を少なくとも1層、さらに好ましくは試薬層の上側に展
開層を設けた構成を有するものである。そして自動操作
のために、乾式分析フィルム片は有機ポリマー製のスラ
イド枠(フレーム)に収められた化学分析スライドとし
て用いられる。スライド枠に乾式分析フィルム片を収め
ることにより、乾燥すると反りやすい乾式分析フィルム
を平面状態に維持できるようにもなっている。
【0006】すなわち、試薬層中の試薬は水分がなけれ
ば反応しないが、水分を吸収したとたんに反応を開始す
るおそれがある。したがって、正確な分析結果を得るた
めには、測定を行うまでは試薬層を乾燥状態に維持しな
ければならない。しかし、乾式分析フィルムは乾燥する
と反りやすいものであるので、乾式分析フィルム片を乾
燥状態に維持すると、乾式分析フィルム片は瓦状に湾曲
した状態になるものであった。そこで、この湾曲した乾
式分析フィルム片を平面状態に維持するために、乾式分
析フィルム片をフレームに収めて強制的に平面状態にし
ているのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような化学分析スライドを用いた分析装置は大型化す
る傾向を有するものであった。すなわち、大きい医療機
関においては、大量の化学分析スライドを短時間のうち
に消費することから大型のカートリッジが用いられ、ま
た、分析対象の生化学物質(被検成分、アナライト)の
数に相当する数のカートリッジを設ける必要があるの
で、カートリッジに要するスペースが大きくなるもので
あった。 また、化学分析スライドはフレームに要する
コストが大きく、これが化学分析スライドのコストを上
げる原因の一つとなっており、さらに、このフレームの
存在によりカートリッジ、インクベータなどが大型にな
るものでもあった。
【0008】そこで、本出願人は、乾式分析フィルム片
(乾式分析フィルムチップ)をそのままの形態で(乾式
分析フィルム片をフレームに収めることなしに)用いる
ことができるようにした、小型化を可能にした、カート
リッジ及びインクベータを提案した(特願平4-5508号、
特願平4-16098号)。これらのカートリッジ及びインク
ベータは、小型にすることができ、かつ安価に製造でき
る乾式分析フィルム片を使用できるので、極めて好まし
いものである。
【0009】しかしながら、上記カートリッジ及びイン
クベータでは、乾式分析フィルム片は基体(又は支持
体)が上側になった状態でカートリッジに収納されてい
るので、まず、基体を減圧吸着パッドで吸着してカート
リッジから乾式分析フィルム片を取出し、その後、吸着
パッドの吸着を展開層又は試薬層に切り換え、さらに半
回転させて展開層又は試薬層を上側にした状態でインク
ベータに搬送していた。従って、カートリッジからイン
クベータへの搬送機構が複雑になり、また、展開層又は
試薬層は吸着パッドにより強く吸引することができない
ので、乾式分析フィルム片を充分な力で吸着でない場合
があったり、展開層又は試薬層を吸着する吸着パッドに
よりキャリオーバーが発生する場合があった。 本発明
は、前記の問題点を解決し、乾式分析フィルム片を用い
て小型化を維持しつつ、簡単な構造で、確実かつ安全に
乾式分析フィルム片をカートリッジからインクベータに
搬送できる乾式分析フィルム片の搬送方法およびこの搬
送方法に好適なカートリッジを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになされたもので、本発明の乾式分析フィルム
片(乾式分析フィルムチップ)の搬送方法は、基体又は
支持体の上に少なくとも1層の試薬層が設けられている
乾式分析フィルム片を、基体を下側に試薬層を上側にし
て乾式分析フィルム片を多数積み重ねた状態で収納した
乾式分析フィルム片カートリッジの下端から、搬送手段
で1枚の乾式分析フィルム片を基体が下側になった状態
で取り出す乾式分析フィルム片取出し工程と、前記乾式
分析フィルム片取出し工程で取出された乾式分析フィル
ム片を基体が下側になった状態のまま前記搬送手段でイ
ンクベータの乾式分析フィルム片収容部へ搬送する搬送
工程とを有して構成されている。
【0011】本発明のフィルム片(乾式分析フィルムチ
ップ)取出し工程は、乾式分析フィルム片を収容したカ
ートリッジから、基体が下側になるように乾式分析フィ
ルム片を取り出せれば、乾式分析フィルム片カートリッ
ジ、取出し方法などは特に限定されない。また、搬送工
程も、基体又は支持体が下側になった状態で搬送できれ
ば、インクベータ、搬送方法などは特に限定されない。
例えば、搬送手段としては、減圧吸着パッドにより乾式
分析フィルム片を固定して搬送する手段、乾式分析フィ
ルム片の対向する縁辺部(エッジ)を機械的に挟み搬送
する手段等がある。
【0012】また、乾式分析フィルム片は展開層又は試
薬層が上側になった状態で搬送されているので、乾式分
析フィルム片の搬送工程の途中において被検液を点着す
る工程を設けることができる。
【0013】乾式分析フィルムは、基体、少なくとも1
層の試薬層、さらに好ましい態様においては1層の展開
層を、この順に、有する構成からなるものである。基体
は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、
ポリスチレンなどの有機ポリマーシートである。基体は
透明支持体を兼ねてもよいし、あるいは透明支持体の下
にさらに基体を接着して積層してもよい。透明支持体は
基体と同様の素材からなるシートを用いることができ
る。
【0014】試薬層は、例えば、ゼラチン、ポリアクリ
ルアミド、ポリビニルアルコールなどの親水性ポリマー
バインダーの中にアナライト(定量分析する対象となる
生化学成分)を検出するための発色(色素が生成され
る)又は変色反応に必要な試薬成分が含まれている少な
くとも1つの層で構成されている。ただし、ヘモグロビ
ンなどの定量用乾式分析フィルムのように、試薬を必要
としないものもある。
【0015】濾紙タイプの試験素子やそれを改良した単
層又は多層の試験素子の場合には、このような試験素子
を、公知の適当な接着剤により前記の基体に接着積層し
たものをも、本明細書では乾式分析フィルムに含める。
【0016】乾式分析フィルム片(乾式分析フィルムチ
ップ)の形状は、一般的に、正方形、長方形、円形、楕
円形などの小片(チップ)であり、サイズ(寸法)は、
正方形又は長方形の場合、一辺の長さ約10mm〜約20mmの
範囲、円形又はの場合、直径約10mm〜約20mmの範囲、楕
円の場合、長径、短径いずれも約10mm〜約20mmの範囲、
厚さはいずれの形状でも約0.4mm〜約1.5mmの範囲であ
る。分析操作や製造の容易さの観点からは、乾式分析フ
ィルム片の形状は、正方形、正方形に近い長方形が好ま
しい。
【0017】この乾式分析フィルムで分析できる生体成
分としては、例えば、血糖(グルコース)、コレステロ
ール、尿素窒素(BUN)、クレアチニン、ビリルビ
ン、GOT(グルタミン酸オキザロ酢酸転移酵素)、G
PT(グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)、アミラー
ゼ、C反応性蛋白(CRP)がある。
【0018】また、本発明の乾式分析フィルム片カート
リッジは、基体の上に少なくとも1層の試薬層が設けら
れている乾式分析フィルム片を多数積み重ねた状態で収
納するカートリッジ本体と、カートリッジ本体の下部に
設けられ収納した乾式分析フィルム片がフィルム片のほ
ぼ垂直方向に通り抜け可能な開口部と、カートリッジ本
体内に設けられ収納した乾式分析フィルム片を開口部方
向へ付勢する付勢手段と、カートリッジ本体の下部に設
けられ先端が開口部に突出している係止用付勢手段とを
有し、前記係止用付勢手段は、前記開口部方向への付勢
手段が最大の強さのときに乾式分析フィルム片を係止で
き、かつ、搬送手段で乾式分析フィルム片を取り出そう
としたとき乾式分析フィルム片を係止できない強度を有
するように構成されている。
【0019】カートリッジ本体は、使用する乾式分析フ
ィルム片の形状とサイズに応じて形と寸法が決まり、材
質、色などは適宜であってよい。また、乾式分析フィル
ム片を収納する形態は、垂直に積み重ねる形態に限られ
ず、斜めに重ねた形態にしてもよい。
【0020】開口部は、乾式分析フィルム片が通り抜け
られる大きさであればよい。開口部は水平方向に形成す
るのが一般的でるが、必ずしも水平方向に形成する必要
はなく、水平方向に対して鋭角の角度をもった状態でも
よい。
【0021】開口部方向への付勢手段は、乾式分析フィ
ルム片を開口部方向に付勢する機能を有するものであ
る。開口部方向への付勢手段の例として、コイルばね、
折曲げた板ばね、錘、錘を兼ねた乾燥剤包装体がある。
【0022】係止用付勢手段は、通常は乾式分析フィル
ム片をカートリッジ本体内に保持しているが、取出し作
業時に乾式分析フィルム片をカートリッジ本体外へ取り
出すことができるようにしたもので、開口部への付勢手
段が最大の強さのときに乾式分析フィルム片を係止で
き、かつ、搬送手段で乾式分析フィルム片を取り出そう
としたとき乾式分析フィルム片を係止できない強度を有
している。すなわち、係止用付勢手段の乾式分析フィル
ム片通過時の強度が、開口部への付勢手段と乾式分析フ
ィルム片の重量とからなる開口部方向への付勢強度より
大きく、搬送手段の乾式分析フィルム片を固定する固定
力より小さくなるように設定されている。
【0023】係止用付勢手段としては、一般的には、カ
ートリッジと同じ素材又は可撓性の強い有機ポリマーで
成形された弾性体(ばね)、金属で形成されたばねが用
いられる。係止用付勢手段の形態は前記作用を達成でき
れば特に限定されず、例えば、係止用付勢手段がばね板
の場合には爪状又はカートリッジの内側にゆるく湾曲し
た細幅の板状の弾性突起、ばね線の場合にはカートリッ
ジの内側にゆるく湾曲した線状のまま又はU字型に曲げ
た形状がある。
【0024】また、乾式分析フィルム片をより確実に1
枚だけ取り出すことが出来るようにするために、開口部
には、その一辺に切欠き部を設けるとともに、切欠き部
に対向する辺に固定部を設けることができる。この切欠
き部に対向する辺に設けられている固定部は、弾性(ば
ね性)が実質的になく、積み重ね下向きに付勢された乾
式分析フィルム片を確実に止める作用をするものであ
る。固定部は、カートリッジの縁辺端に埋め込み又はネ
ジ止めした弾性(ばね性)が実質的にない板状の細長い
金属片、またはカートリッジと一体に成形した板状の細
長い小突起などが好ましい。固定部は、カートリッジの
開口部から乾式分析フィルム片を下向きに取り出す際
に、分析フィルム片を確実に1枚だけ取り出すことがで
きる機能をなすものである。
【0025】固定部のカートリッジ内側に突出する長さ
は約1mm〜約3mm、縁辺に沿った長さは約5mmから辺と
同じ長さまでの範囲である。
【0026】また、切欠き部は、開口部の対向する2辺
に設けることもでき、このようにすると搬送方向が2方
向可能となる。
【0027】まず減圧吸着パッドを分析フィルム片の基
体(又は支持体)下面に吸着固定させ、ついでカートリ
ッジの切り欠き部向きに、固定部の突出長さ分よりわず
かに長く水平に移動させ、その後吸着パッドを下向きに
移動させて2つの係止ばね(係止爪)に抗して分析フィ
ルム片をカートリッジ開口から下向きに取り出す。
【0028】カートリッジ本体に、切り欠き、凹陥、突
起、磁気コード、バーコード、カルラコード(田の字型
コード)などで収納する乾式分析フィルム片に関する情
報を記録することもできる。さらに人が読める文字(漢
字、ひらがな、カタカナ、英数字など)でこれらの情報
を印字することも誤使用・誤操作を防止する観点から好
ましい。
【0029】
【作用】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法では、
乾式分析フィルム片を乾式分析フィルム片カートリッジ
からインクベータまで、試薬層を上側にした状態で搬送
するので、搬送機構が簡単なものとなり、搬送工程の信
頼性が高くなる。
【0030】また、本発明の乾式分析フィルム片カート
リッジでは、開口部方向への付勢手段が乾式分析フィル
ム片を常に開口部向きに付勢し、係止用付勢手段(係止
ばね)は、通常この付勢力に抗して乾式分析フィルム片
をカートリッジ本体内に保持し、そして、取出し時乾式
分析フィルム片を通過させる。
【0031】
【実施例】本発明による乾式分析フィルム片の搬送方法
の一実施例、及びこの搬送方法に使用する本発明による
乾式分析フィルム片カートリッジの一実施例を図面に基
づいて説明する。
【0032】図1は乾式分析フィルム片の搬送方法を実
施する乾式分析フィルム片カートリッジを含む分析装置
の一部断面した概略側面図、図2は同上分析装置の概略
斜視図、図3は乾式分析フィルム片カートリッジの下方
から見た斜視図、図4はインクベータの要部の横断面
図、図5はインクベータの要部の縦断面図、図6は乾式
分析フィルム片カートリッジから乾式分析フィルム片を
取り出す工程を示す図、図7から図11まではインクベー
タへの乾式分析フィルム片の装填方法を示す図、図12か
ら図14までは乾式分析フィルム片カートリッジの他の実
施例の下方から見た斜視図、図15は本発明に用いる乾式
分析フィルム片の斜視図である。
【0033】本発明に用いる乾式分析フィルム片10の代
表的な形状は、図15に示すように、正方形又は近い長方
形で、その寸法は一辺の長さ約10mm〜約20mmの範囲、厚
さ約0.4mm〜約1.5mmの範囲である。図12の乾式分析フィ
ルム片の場合、サイズ15mm×15mm×0.5mm(厚さ)の正方
形で、PET(ポリエチレンテレフタレート)又はポリ
スチレンからなる基体11と、この基体11上に設けられた
試薬層12、この試薬層の上に積層された展開層13が設け
られている。そして、この乾式分析フィルム片10は、使
用前の乾燥時においては、通常、図中二点鎖線で示すよ
うに、展開層13又は試薬層12を内側にして湾曲した状態
となっている。
【0034】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法を
実施する分析装置は、図1及び2に示すように、未使用
の乾式分析フィルム片10を貯蔵する乾式分析フィルム片
収納部20と、この収納部20から乾式分析フィルム片10を
取出し後述するインクベータに送り込む乾式分析フィル
ム片搬送部30と、この乾式分析フィルム片搬送部30の搬
送路の途中において乾式分析フィルム片10に試料液を点
着する点着部40と、この点着部40で試料液が点着された
乾式分析フィルム片10を所定時間恒温保持するインクベ
ータ50と、このインクベータ50で呈色反応を生じた乾式
分析フィルム片10の反射光学濃度を測定する測光部60
と、この測光部60で測光された乾式分析フィルム片10を
インクベータ50から排出する乾式分析フィルム片排出部
70とを備えている。
【0035】前記乾式分析フィルム片収納部20は、カー
トリッジ収納箱21が設けられ、このカートリッジ収納箱
21の中に、アナライトの種類数に応じた数の乾式分析フ
ィルム片カートリッジ22…22が装填されている。
【0036】この乾式分析フィルム片カートリッジ22
は、図3に示すように、外径寸法約18mm×18mm×100m
m、肉厚約1mmで、内部が中空のほぼ直方体状をしたカ
ートリッジ本体23から成り、このカートリッジ本体23
は、黒色に着色された有機ポリマーで遮光性を有するよ
うに形成されている。また、カートリッジ本体23の下部
には、乾式分析フィルム片10を取り出すための開口部24
が形成されるている。開口部24の縁辺には、分析フィル
ム片を横方向に約2mm〜約3mm摺動させた際に分析フィ
ルム片が開口部24から(カートリッジの外側壁より)外
側方向に動きうる切欠き部251と切欠き部251に対向する
辺に固定部252、他の対向する2辺には係止用付勢手段
(係止ばね)253が、その先端部分が開口部24に突出し
た状態で縁辺部に取付けられている。さらに、カートリ
ッジ本体23の内部には、その天部に乾式分析フィルム片
10を下方に押圧するためのコイルバネ26が固着され、こ
のコイルバネ26の先端には乾式分析フィルム片10とほぼ
同じ大きさの押圧板27が固着されている。
【0037】そして、2個の係止ばね253は、コイルバ
ネ26が最大の付勢力の時、すなわち、乾式分析フィルム
片10を最大に充填した時、最下端の乾式分析フィルム片
10を押し留めるだけの強さを有するとともに、後述する
減圧吸引パッドで吸着した最下端の乾式分析フィルム片
10を下方に引いた時、乾式分析フィルム片10を押し留め
るだけの強さを有していないように設定されている。係
止ばね253は、カートリッジと同じ素材又は可撓性の強
い有機ポリマーで成形された弾性体で、その形態はカー
トリッジの内側にゆるく湾曲した細幅の板状の弾性突起
(爪状突起)である。
【0038】切欠き部251に対向する辺に設けられてい
る固定部252は、弾性(ばね性)が実質的になく、積み
重ね下向きに付勢された乾式分析フィルム片を確実に止
める作用をするものである。この固定部252は、カート
リッジと一体に成形した板状の細長い小突起で形成され
ている。固定部252のカートリッジ内側に突出する長さ
は約1mm〜約3mm、縁辺に沿った長さは約5mmから辺と
同じ長さまでの範囲である。
【0039】カートリッジの開口部から乾式分析フィル
ム片を取り出す際には、まず減圧吸着パッドを分析フィ
ルム片の基体(又は支持体)下面に吸着固定させ、つい
でカートリッジの切り欠き部向きに、固定部252の突出
長さ分よりわずかに長く水平に移動させ、その後吸着パ
ッドを下向きに移動させて2つの係止ばね(係止爪)25
3に抗して分析フィルム片をカートリッジ開口から下向
きに取り出す。
【0040】また、カートリッジ本体23の外面には、図
示するように、磁気コード28を設けることができる。磁
気コード28には、収納する乾式分析フィルム片10の種別
情報、ロット番号情報、ロット補正情報、アナライト
(分析項目)情報、使用期限情報などの情報が記録され
ている。そして、これらの情報は、分析装置に設けられ
た磁気ヘッド(図示せず)で読み取られ、制御部(図示
せず)で生化学分析に利用される。
【0041】化学分析カートリッジ22は以上のように構
成されており、そして、乾式分析フィルム片10が、基体
11を下に展開層13(又は試薬層12)を上にした状態で多
数充填され、この乾式分析フィルム片10は、コイルバネ
26で下方に付勢されるとともに、係止ばね253で係止さ
れた状態となっている。
【0042】前記乾式分析フィルム片搬送部30は、搬送
手段としての乾式分析フィルム片10を減圧吸着して固定
する吸着パッド31が設けられ、この吸着パッド31には、
空気を減圧吸引する吸引手段(図示せず)が連結されて
いる。また、吸引パッド31を移動させる移動手段(図示
せず)が設けられ、吸着パッド31は、この移動手段によ
り、カートリッジ22とインクベータ50間を水平に移動す
るとともに、乾式分析フィルム片カートリッジ22の下方
において上中下の3段階に停止し、かつ、インクベータ
50において中下の2段階に停止するようになっている。
【0043】前記点着部40は、アーム41にピペットチッ
プ42が設けられ、このピペットチップ42で乾式分析フィ
ルム片10に試料液を点着する。そして、アーム41は、水
平方向に回転自在に設けられるとともに、鉛直方向に昇
降自在に設けられており、また、試料液を貯留した試料
液槽(図示せず)が設けられている。
【0044】前記インクベータ50は、円盤状のインクベ
ータ本体51が回転自在に支持され、この本体51内には加
熱手段(図示せず)が内蔵され、内部を37℃近傍の一定
温度に保っている。また、本体51の側面には円周上に所
定間隔で乾式分析フィルム片10を搬入するための搬入孔
52が多数形成され、この搬入孔52に続いて乾式分析フィ
ルム片10を収納する収納部53が形成されている。
【0045】この収納部53は、図4及び図5に示すよう
に、平面形状が乾式分析フィルム片10より大きい矩形状
で、かつ、収容された乾式分析フィルム片10の角部に対
応する隅角部分が内方に突出したコーナ部54を有し、乾
式分析フィルム片10の側面が収納部53の側壁に当接しな
いようになっている。また、収納部53の中央部分には測
光窓55が開口されており、この測光窓55の下部には後述
する測光ヘッドが入り込むリング溝56が形成されてい
る。さらに、収納部53の外周上部には乾式分析フィルム
片10を案内するためのテーパ部57が形成され、収納部54
の上方には、試料液の蒸発を防止する蓋58が上下動自在
に設けられている。また、インクベータ本体51の側面外
方には、インキュベート時に搬入孔52を閉塞して試料液
の蒸発を防止する閉塞部材59が設けられている。
【0046】前記測光部60は、乾式分析フィルム片10と
試料液との呈色反応による色素の反射光学濃度を測定す
るための測光ヘッド61が設けられ、その先端部分はイン
クベータ本体51のリング溝56に挿入されている。この測
光ヘッド61は、所定波長の光を含む測定用照射光を基体
11を透過して試薬槽12に照射し、その反射光を光検出素
子で検出するものであり、フィルタ62及びレンズ63を介
して光源64に接続されている。そして、フィルタ62は、
検査項目に対応する複数のフィルタが円盤65上に設置さ
れ、この円盤65を回転して測定項目に対応する複数のフ
ィルタを選択するように構成されている。
【0047】また、測光ヘッド61には、アンプ66を介し
て測定部67が電気的に接続されており、測定部67は、入
力された電気信号のレベルに基づき試薬層12中で生成さ
れた色素の反射光学濃度値を測定し、試料液中の予め定
められた生化学物質(アナライト)の濃度又は活性値を
演算し算出する。
【0048】前記乾式分析フィルム片排出部70は、排出
シュート71(一部だけを図示)と、乾式分析フィルム片
10をインキュベータ本体51の収納部53から排出シュート
71へ搬送する減圧吸引パッド72とが設けられている。排
出シュート71のインクベータ本体51側には吸引パッド72
が入り込むスリット73が形成されている。
【0049】また、吸引パッド72は、移送手段(図示せ
ず)に取りつけられ、収納部53と排出シュート71間を水
平方向に移動するとともに、収納部53の下方および排出
シュート71において上下方向に移動するように構成され
ている。
【0050】次に、以上のような分析装置で乾式分析フ
ィルム片を用いて試料液を分析する分析方法に付いて説
明する。
【0051】まず、化学分析カートリッジ22から乾式分
析フィルム片10を取出し、この乾式分析フィルム片に試
料液を点着した後インクベータ50へ搬送する。つまり、
減圧吸引パッド31を、乾式分析フィルム片カートリッジ
22とインクベータ50との間を点着部40を介して往復さ
せ、未使用の乾式分析フィルム片10をカートリッジ22か
ら取出し点着部40に送り、次に、点着部40で試料液が点
着された乾式分析フィルム片10をインクベータ50に送
り、そして、再びカートリッジ22に戻すものである。
【0052】すなわち、図1に示すように、カートリッ
ジ22の下方に位置する減圧吸着パッド31(矢印a)を上
昇させて最下端の乾式分析フィルム片10を吸着させる
(矢印b)。次に、乾式分析フィルム片10を吸着した状
態で切欠き251へスライドさせて固定部252から離脱さ
せ、さらに、少し降下させ乾式分析フィルム片10をカー
トリッジ22から取り出す(矢印c)。
【0053】この乾式分析フィルム片10のカートリッジ
22からの取出し動作は、図6(a)に示すように、吸着パ
ッド31を最下段の位置から最上段の位置まで上昇させ、
図6(b)に示すように、吸着パッド31で最下層の乾式分
析フィルム片10aを吸着する。次に、少し水平方向にス
ライドさせた後、図6(c)に示すように、吸着パッド31
を下降させると、乾式分析フィルム片10aの側面が係止
ばね253を押し広げつつ下降し、この押し広げられた係
止ばね253は、乾式分析フィルム片10aの通過直後に弾
性により元の状態に復帰し、下から2番目に位置した乾
式分析フィルム片10bを係止する。下降した吸着パッド
31は、図6(d)に示すように、最上段と最下段の中間位
置で乾式分析フィルム片10aを吸着した状態であり、カ
ートリッジ22の最下層には2番目の乾式分析フィルム片
10bが位置している。
【0054】そして、図1において、水平方向に移動さ
せて点着部40まで搬送し(矢印d)、ピペットチップ42
で試料液を点着した後、再び水平方向へ搬送してインク
ベータ50に送り込み(矢印e)、さらに、下降させて乾
式分析フィルム片10を収納部53に装填する(矢印f)。
【0055】この乾式分析フィルム片10のインクベータ
本体51の収納部53への装填は、図7に示すように、乾式
分析フィルム片10を水平方向に送り、図8に示すよう
に、搬送孔52を通って収納部53に位置させる。次に、図
9に示すように、吸着パッド31を下降させると、乾式分
析フィルム片10は収納部53に載置された状態となり、そ
の後、図10に示すように、吸着パッド31を水平方向に移
動させてカートリッジ22下方の最初の位置に復帰させる
とともに、蓋58を下降させて乾式分析フィルム片10を押
圧する。そして、図11に示すように、閉塞部材59を搬入
孔52に装入して乾式分析フィルム片10を略密閉状態にす
る。
【0056】以上のような状態で乾式分析フィルム片10
を所定時間インクベーションし、その後測光ヘッド61で
試薬層12の呈色反応により生じた色素の反射光濃度を測
定する。すなわち、試薬層12からの反射光は試薬層12中
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が光検出
素子に入射して光電変換され、アンプ66を介して演算部
67に送出される。演算部67では、入力された電気信号の
レベルに基づき試薬層12中で生成された色素の光学濃度
値を算出し、試料液中の予め定められた生化学物質の濃
度又は活性値を算出する。
【0057】測光が終了した乾式分析フィルム片10は、
乾式分析フィルム片排出部70へ送られ、吸着パッド72で
吸着された後、インクベータ本体51外へ持ち出され、排
出シュート71のスリット73まで搬送される。そして、吸
着パッド72を下降させて乾式分析フィルム片10を排出シ
ュート71上に分離させ、この吸着パッド72の吸着が解か
れた乾式分析フィルム片10は、排出シュート71上から所
定の回収容器に収容される。
【0058】図12に示す乾式分析フィルム片カートリッ
ジは、切欠き251に対向する縁辺端に、弾性(ばね性)
が実質的にない板状の細長い金属片からなる固定部252
が埋め込みにより固着されている。このカートリッジか
ら乾式分析フィルム片10を取り出す動作は、上述したカ
ートリッジの場合と略同様である。
【0059】図13に示す乾式分析フィルム片カートリッ
ジは、切欠き251が形成されておらず、かつ、一つの縁
辺端に、係止ばね253と同一の材質からなり弾性を有し
ている係止ばね254 が固着されている。このカートリッ
ジから乾式分析フィルム片10を取り出すには、吸着パッ
ド31で最下層の乾式分析フィルム片10を吸着し、そのま
ま吸着パッド31を下方に移動させることにより行う。
【0060】図14に示す乾式分析フィルム片カートリッ
ジは、対向する縁片端に切欠き251が形成されている。
このカートリッジから乾式分析フィルム片10を取り出す
には、図3などに示したカートリッジのように、水平方
向にスライドさせた後下方に移動させても、図14に示し
たカートリッジのように、直接下方に移動させておこな
ってもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法
は、展開層又は試薬層を上にした状態で乾式分析フィル
ム片カートリッジからインクベータまで搬送するので、
極めて簡単な機構で搬送することができ、また、搬送時
には展開層又は試薬層に搬送機構が直接接触しないの
で、汚染やキャリーオーバーの発生なしに安全にかつ確
実に搬送できる。
【0062】本発明の乾式分析フィルム片カートリッジ
は、フレームに収容されていない乾式分析フィルム片を
収納し、生化学分析操作に際してこの乾式分析フィルム
片を逐次取出可能としているので、従来のフレームを有
する化学分析スライドを収納していたカートリッジに比
べて外形を大幅に小型化することができ、このカートリ
ッジに要する配設スペースを小さくすることができるの
で生化学分析装置を小型にすることができ、かつ、フレ
ームに要していたコストを削減することができ、生化学
分析におけるコストの低減を図ることができる。
【0063】また、本発明の乾式分析フィルム片カート
リッジは、一般に除湿容器内に保管されるがフレームが
付されていないフィルム片のみを収納することとなるの
で除湿効率の向上を図ることができる。
【0064】さらに、本発明の乾式分析フィルム片はマ
ウント付きの化学分析スライドに比べて極めて小さく、
かつ軽いものであるので、従来のカートリッジのように
外部からの押上げ部材を使用せずとも箱体の内部に設け
たバネ等の付勢部材により容易に乾式分析フィルム片を
押圧することができ、これによりカートリッジの機構を
簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法を実施
する分析装置の一部断面した概略側面図。
【図2】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法を実施
する分析装置の概略斜視図。
【図3】本発明の乾式分析フィルム片カートリッジの下
方から見た斜視図。
【図4】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法を実施
する分析装置に用いたインクベータの要部の横断面。
【図5】本発明の乾式分析フィルム片の搬送方法を実施
する分析装置に用いたインクベータの要部の縦断面。
【図6】乾式分析フィルム片カートリッジから乾式分析
フィルム片を取り出す工程を示す図。
【図7】乾式分析フィルム片をインクベータに搬送する
工程を示すインクベータの断面図。
【図8】乾式分析フィルム片をインクベータに搬送する
工程を示すインクベータの断面図。
【図9】乾式分析フィルム片をインクベータに搬送する
工程を示すインクベータの断面図。
【図10】乾式分析フィルム片をインクベータに搬送す
る工程を示すインクベータの断面図。
【図11】乾式分析フィルム片をインクベータに搬送す
る工程を示すインクベータの断面図。
【図12】乾式分析フィルム片カートリッジの他の実施
例の下方から見た斜視図。
【図13】乾式分析フィルム片カートリッジの他の実施
例の下方から見た斜視図。
【図14】乾式分析フィルム片カートリッジの他の実施
例の下方から見た斜視図。
【図15】本発明に用いる乾式分析フィルム片の斜視
図。
【符号の説明】
10…乾式分析フィルム片 11…基体 12…試薬層 13…展開層 20…乾式分析フィルム片収納部 21…乾式分析フィルム片カートリッジ 24…開口部 251…切欠き 252…固定部 253…係止ばね(乾式分析フィルム片を係止するための
係止付勢手段) 26…コイルバネ(乾式分析フィルム片を開口へ付勢する
ための付勢手段) 30…乾式分析フィルム片搬送部 31…減圧吸着パッド(搬送手段) 40…点着部 50…インクベータ 54…収納部 60…測光部 70…排出部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【図4】
【図5】
【図1】
【図2】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図6】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬志本 修 埼玉県朝霞市泉水三丁目11番46号 富士写 真フイルム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体の上に少なくとも1層の試薬層が設
    けられている乾式分析フィルム片を、基体を下側に試薬
    層を上側にして乾式分析フィルム片を多数積み重ねた状
    態で収納した乾式分析フィルムカートリッジの下端か
    ら、搬送手段で1枚の乾式分析フィルム片を基体が下側
    になった状態で取り出す乾式分析フィルム片取出し工程
    と、前記乾式分析フィルム片取出し工程で取出された乾
    式分析フィルム片を基体が下側になった状態のまま前記
    搬送手段でインクベータの乾式分析フィルム片収容部へ
    搬送する搬送工程とを有する乾式分析フィルム片の搬送
    方法。
  2. 【請求項2】 基体の上に少なくとも1層の試薬層が設
    けられている乾式分析フィルム片を多数積み重ねた状態
    で収納するカートリッジ本体と、カートリッジ本体の下
    部に設けられ収納した乾式分析フィルム片がフィルム片
    のほぼ垂直方向に通り抜け可能な開口部と、カートリッ
    ジ本体内に設けられ収納した乾式分析フィルム片を開口
    部方向へ付勢する付勢手段と、カートリッジ本体の下部
    に設けられ先端が開口部に突出している係止用付勢手段
    とを有し、前記係止用付勢手段は、前記開口部方向への
    付勢手段が最大の強さのときに乾式分析フィルム片を係
    止でき、かつ、搬送手段で乾式分析フィルム片を取り出
    そうとしたとき乾式分析フィルム片を係止できない強度
    を有している乾式分析フィルム片を収容するためのカー
    トリッジ。
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