JPH0735756A - 乾式分析フイルム片取出装置 - Google Patents
乾式分析フイルム片取出装置Info
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- JPH0735756A JPH0735756A JP17705693A JP17705693A JPH0735756A JP H0735756 A JPH0735756 A JP H0735756A JP 17705693 A JP17705693 A JP 17705693A JP 17705693 A JP17705693 A JP 17705693A JP H0735756 A JPH0735756 A JP H0735756A
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- film piece
- dry
- film
- suction
- dry analysis
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- Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
- Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 吸着手段の吸着部分のフイルム片吸着時にお
ける内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえ
るとともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に
要する力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を
確保する。 【構成】 この取出用吸盤70のサクションカップ70a の
吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が凹状の湾
曲形状をなし、このへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
ける内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえ
るとともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に
要する力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を
確保する。 【構成】 この取出用吸盤70のサクションカップ70a の
吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が凹状の湾
曲形状をなし、このへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の試料液に
含まれる所定の生化学物質との化学反応または免疫反応
等により光学濃度変化を生じる試薬を含有する層を有し
てなる湾曲形状をなす乾式分析フイルム片を収納してお
く乾式分析フイルム片カートリッジから該フイルム片を
1枚ずつ取り出す乾式分析フイルム片取出装置に関する
ものである。
含まれる所定の生化学物質との化学反応または免疫反応
等により光学濃度変化を生じる試薬を含有する層を有し
てなる湾曲形状をなす乾式分析フイルム片を収納してお
く乾式分析フイルム片カートリッジから該フイルム片を
1枚ずつ取り出す乾式分析フイルム片取出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】試料液中の特定の化学成分を定性的もし
くは定量的に分析することは様々な産業分野において一
般的に行なわれている。特に血液や尿等、生物体液中の
化学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化
学分野において極めて重要である。
くは定量的に分析することは様々な産業分野において一
般的に行なわれている。特に血液や尿等、生物体液中の
化学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化
学分野において極めて重要である。
【0003】近年、試料液の小滴を点着供給するだけで
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの化学分
析スライドが開発され(特公昭53-21677号(米国特許
3,992,158号明細書),特開昭55-164356 号(米国特許
4,292,272号明細書)等)、実用化されている。この化
学分析スライドを用いると、従来の湿式分析法に比して
簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうことができるた
め、その使用は特に数多くの試料液を分析する必要のあ
る医療機関、研究所等において好ましいものである。
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの化学分
析スライドが開発され(特公昭53-21677号(米国特許
3,992,158号明細書),特開昭55-164356 号(米国特許
4,292,272号明細書)等)、実用化されている。この化
学分析スライドを用いると、従来の湿式分析法に比して
簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうことができるた
め、その使用は特に数多くの試料液を分析する必要のあ
る医療機関、研究所等において好ましいものである。
【0004】このような化学分析スライドを用いて試料
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を化学分析スライドに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温機)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と化学分析スライドに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの化学分析スライドに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求めるように構成された生化学分析装置が用
いられる。
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を化学分析スライドに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温機)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と化学分析スライドに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの化学分析スライドに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求めるように構成された生化学分析装置が用
いられる。
【0005】上記化学分析スライドは、一般にプラスチ
ック等からなる支持体上に試薬を含有した試薬層および
展開層を設けてなる乾式分析フイルムをプラスチック製
のフレームによって挾持することによりスライド搬送操
作におけるハンドリングの便宜を図っている。
ック等からなる支持体上に試薬を含有した試薬層および
展開層を設けてなる乾式分析フイルムをプラスチック製
のフレームによって挾持することによりスライド搬送操
作におけるハンドリングの便宜を図っている。
【0006】一方、この化学分析スライドを用いて生化
学分析を行なう際には、その分析の自動化を容易とする
ため化学分析スライドが1枚ずつスムーズに供給される
ようにしなければならない。
学分析を行なう際には、その分析の自動化を容易とする
ため化学分析スライドが1枚ずつスムーズに供給される
ようにしなければならない。
【0007】従来このような化学分析スライドを例えば
50枚程度積載したものを収納するカートリッジから該ス
ライドを取り出す技術が知られている(米国特許明細書
第4,151,931 号、第4,187,077 号、第4,190,420 号、第
4,279,861 号等)。
50枚程度積載したものを収納するカートリッジから該ス
ライドを取り出す技術が知られている(米国特許明細書
第4,151,931 号、第4,187,077 号、第4,190,420 号、第
4,279,861 号等)。
【0008】これらの技術ではカートリッジの最上部に
位置するスライドを押出し部材により横方向に押し出し
て外部に取り出し、この後このカートリッジの底部を通
して押上げ部材が挿入され、積み重ねられたスライドが
このスライド1枚分の厚みに相当する距離だけ上方へ押
し上げられると再び最上部に位置するスライドを押出し
部材により取り出し、このような操作を繰り返してカー
トリッジ内に収納されていたスライドを全て取り出すよ
うにしている。
位置するスライドを押出し部材により横方向に押し出し
て外部に取り出し、この後このカートリッジの底部を通
して押上げ部材が挿入され、積み重ねられたスライドが
このスライド1枚分の厚みに相当する距離だけ上方へ押
し上げられると再び最上部に位置するスライドを押出し
部材により取り出し、このような操作を繰り返してカー
トリッジ内に収納されていたスライドを全て取り出すよ
うにしている。
【0009】しかし、このような生化学分析を行なう際
には上述した化学分析スライドが短時間のうちに大量に
消費されることからカートリッジがどうしても大型化
し、しかも分析装置内には分析すべき生化学物質の数に
相当する数のカートリッジを配設しておく必要がある。
には上述した化学分析スライドが短時間のうちに大量に
消費されることからカートリッジがどうしても大型化
し、しかも分析装置内には分析すべき生化学物質の数に
相当する数のカートリッジを配設しておく必要がある。
【0010】したがって、カートリッジに要する配設ス
ペースが大きくなるため生化学分析装置が大型化すると
いう問題があった。
ペースが大きくなるため生化学分析装置が大型化すると
いう問題があった。
【0011】また、化学分析スライドにおいてはフレー
ムに要するコストが大きく、これが生化学分析における
コストを上げる要因の一つとなっており問題となってい
た。
ムに要するコストが大きく、これが生化学分析における
コストを上げる要因の一つとなっており問題となってい
た。
【0012】そこで、本願出願人は支持体上に試薬層等
を積層してなる積層体のみからなる、フレームなしの乾
式分析フイルム片を提案し、さらにこの乾式分析フイル
ム片を収納するカートリッジとして、フレームを付して
いない乾式分析フイルム片を積載したものを収納する箱
体の側面上方に最上部のフイルム片を1枚だけ取り出し
得るフイルム片取出用の開口部(本願発明装置の第2の
開口部に相当する)が、さらにこの箱体の上面に最上部
のフイルム片を保持して第1の開口部から取り出すため
の手段が侵入するフイルム片取出手段侵入用開口部(本
願発明装置の第1の開口部に相当する)が穿設されてな
るカートリッジを提案し、さらにこのフイルム片を保持
してカートリッジから取り出すための手段としてサクシ
ョンカップを備えた吸着手段を提案している(特願平4-
5508号明細書)。
を積層してなる積層体のみからなる、フレームなしの乾
式分析フイルム片を提案し、さらにこの乾式分析フイル
ム片を収納するカートリッジとして、フレームを付して
いない乾式分析フイルム片を積載したものを収納する箱
体の側面上方に最上部のフイルム片を1枚だけ取り出し
得るフイルム片取出用の開口部(本願発明装置の第2の
開口部に相当する)が、さらにこの箱体の上面に最上部
のフイルム片を保持して第1の開口部から取り出すため
の手段が侵入するフイルム片取出手段侵入用開口部(本
願発明装置の第1の開口部に相当する)が穿設されてな
るカートリッジを提案し、さらにこのフイルム片を保持
してカートリッジから取り出すための手段としてサクシ
ョンカップを備えた吸着手段を提案している(特願平4-
5508号明細書)。
【0013】上記フイルム片を保持してカートリッジか
ら取り出すための手段として、サクションカップを備え
たフイルム片吸着手段を用いれば、ハンドリング用のフ
レームを有していない上述した乾式分析フイルム片にお
いても試薬を含有する層やその上に積層され得る展開層
に触れることなく支持体部分のみを吸着してカートリッ
ジから取り出すことができる。
ら取り出すための手段として、サクションカップを備え
たフイルム片吸着手段を用いれば、ハンドリング用のフ
レームを有していない上述した乾式分析フイルム片にお
いても試薬を含有する層やその上に積層され得る展開層
に触れることなく支持体部分のみを吸着してカートリッ
ジから取り出すことができる。
【0014】一方、このようなフレームを付していない
乾式分析フイルム片を乾燥状態下においた場合には種々
のカール形状となることから、生化学反応の進行を押え
得る乾燥状態下で使用する必要がある生化学分析装置内
における自動操作においてはこの形状を特に考慮して処
理する必要がある。
乾式分析フイルム片を乾燥状態下においた場合には種々
のカール形状となることから、生化学反応の進行を押え
得る乾燥状態下で使用する必要がある生化学分析装置内
における自動操作においてはこの形状を特に考慮して処
理する必要がある。
【0015】すなわち、上述した試薬層もしくは多孔質
層中の試薬は水分がなければ反応しないが、水分を吸収
したとたんに反応を開始するおそれがあり、実際の測定
に際し正確な分析結果を得ることが困難となるおそれが
あるから、フイルム片上に試料液を点着するまでは乾燥
容器(サプライヤ)等の乾燥雰囲気中に乾式分析フイル
ム片を保管しておくのであり、このときの乾式分析フイ
ルム片はいわゆる瓦状に湾曲したカール形状をなすこと
になる。しかも、この湾曲形状は測定項目の種類毎に大
きく相違し、また同一種類であっても個々に相違する。
層中の試薬は水分がなければ反応しないが、水分を吸収
したとたんに反応を開始するおそれがあり、実際の測定
に際し正確な分析結果を得ることが困難となるおそれが
あるから、フイルム片上に試料液を点着するまでは乾燥
容器(サプライヤ)等の乾燥雰囲気中に乾式分析フイル
ム片を保管しておくのであり、このときの乾式分析フイ
ルム片はいわゆる瓦状に湾曲したカール形状をなすこと
になる。しかも、この湾曲形状は測定項目の種類毎に大
きく相違し、また同一種類であっても個々に相違する。
【0016】したがって、上記カートリッジ内には種々
のカール形状をなす乾式分析フイルム片が積載されるこ
ととなるが、これらカール形状の相違に拘らずカートリ
ッジからは確実に一枚ずつフイルム片を取り出すことが
できるようにしなければならない。
のカール形状をなす乾式分析フイルム片が積載されるこ
ととなるが、これらカール形状の相違に拘らずカートリ
ッジからは確実に一枚ずつフイルム片を取り出すことが
できるようにしなければならない。
【0017】上記吸着手段においては、フイルム片を吸
着保持した状態で第2の開口部方向に移動し、その両端
部を上記第2の開口部の縁部に当接せしめて所定の湾曲
形状にフォーミングすることも容易に行なうことがで
き、この状態でこのフォーミング形状に応じた形状をな
す上記第1の開口部から取り出すようにすれば、この吸
着手段に吸着保持せしめたフイルム片のみを他フイルム
片から分離して確実に取り出すことができる。
着保持した状態で第2の開口部方向に移動し、その両端
部を上記第2の開口部の縁部に当接せしめて所定の湾曲
形状にフォーミングすることも容易に行なうことがで
き、この状態でこのフォーミング形状に応じた形状をな
す上記第1の開口部から取り出すようにすれば、この吸
着手段に吸着保持せしめたフイルム片のみを他フイルム
片から分離して確実に取り出すことができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記吸
着手段がフラットな吸着面を有するときには所定の湾曲
形状にフォーミングしたフイルム片を吸着保持すること
になり、この吸着保持時にはこの吸着面が湾曲形状に変
形することとなる。
着手段がフラットな吸着面を有するときには所定の湾曲
形状にフォーミングしたフイルム片を吸着保持すること
になり、この吸着保持時にはこの吸着面が湾曲形状に変
形することとなる。
【0019】フイルム片を吸着する度にこの変形が加え
られるとサクションカップが内部応力により劣化し、交
換する頻度が増加する。
られるとサクションカップが内部応力により劣化し、交
換する頻度が増加する。
【0020】また、前述したように上記吸着手段は第2
の開口部方向への移動により第2の開口部縁部にフイル
ム片の両端部を当接せしめ、(もしくは、さらに同方向
に移動して)このフイルム片を湾曲せしめる(フォーミ
ングする)ことが可能であるが、このときの湾曲に要す
る力が少ない程第1の開口部方向のフイルム片の引出力
を大きくすることができる。
の開口部方向への移動により第2の開口部縁部にフイル
ム片の両端部を当接せしめ、(もしくは、さらに同方向
に移動して)このフイルム片を湾曲せしめる(フォーミ
ングする)ことが可能であるが、このときの湾曲に要す
る力が少ない程第1の開口部方向のフイルム片の引出力
を大きくすることができる。
【0021】しかし、上述したフラットな吸着面によっ
てはフイルム片を湾曲させる際に自らの吸着面を変形し
なければならないため、このフイルム片の湾曲に要する
力を大きくしなければならず、このためフイルム片の上
記引出力がその分だけ小さくなるおそれがあり問題とな
っていた。
てはフイルム片を湾曲させる際に自らの吸着面を変形し
なければならないため、このフイルム片の湾曲に要する
力を大きくしなければならず、このためフイルム片の上
記引出力がその分だけ小さくなるおそれがあり問題とな
っていた。
【0022】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、吸着手段の吸着部分のフイルム片吸着時における
内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえると
ともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に要す
る力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を確保
し得る乾式分析フイルム片取出装置を提供することを目
的とするものである。
ので、吸着手段の吸着部分のフイルム片吸着時における
内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえると
ともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に要す
る力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を確保
し得る乾式分析フイルム片取出装置を提供することを目
的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本願発明の乾式分析フイ
ルム片取出装置は、支持体上に試薬を含有する層を設け
た積層体のみからなる乾式分析フイルム片を複数個積載
して収納する箱体の該積載方向の一端面に穿設された第
1の開口部から侵入し、該一端面に最も近接したフィル
ムを吸着保持して所定の湾曲形状に湾曲させ、前記一端
面に近接した前記箱体の側壁部分に穿設された前記所定
の湾曲形状に応じた形状に形成された第2の開口部方向
に移動して、吸着保持されている前記フイルム片のみを
該第2の開口部から外部に取り出す乾式分析フイルム片
取出装置であって、前記所定の湾曲形状と同一方向に湾
曲したフイルム片吸着面を有することを特徴とするもの
である。
ルム片取出装置は、支持体上に試薬を含有する層を設け
た積層体のみからなる乾式分析フイルム片を複数個積載
して収納する箱体の該積載方向の一端面に穿設された第
1の開口部から侵入し、該一端面に最も近接したフィル
ムを吸着保持して所定の湾曲形状に湾曲させ、前記一端
面に近接した前記箱体の側壁部分に穿設された前記所定
の湾曲形状に応じた形状に形成された第2の開口部方向
に移動して、吸着保持されている前記フイルム片のみを
該第2の開口部から外部に取り出す乾式分析フイルム片
取出装置であって、前記所定の湾曲形状と同一方向に湾
曲したフイルム片吸着面を有することを特徴とするもの
である。
【0024】また、前記フイルム片吸着面の湾曲形状が
前記所定の湾曲形状と同程度の曲率に形成されているこ
とを特徴とするものである。
前記所定の湾曲形状と同程度の曲率に形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0025】また、上記「積層体のみからなる」とはこ
の積層体(チップ)の外周部にスライド枠(フレーム)
が設けられていないことを意味する。
の積層体(チップ)の外周部にスライド枠(フレーム)
が設けられていないことを意味する。
【0026】なお、上記所定の湾曲形状の湾曲量は、取
り扱うフイルム片の最大カール量より小さくてもよい
が、この最大カール量より大きくすればカートリッジ運
搬時等における外部衝撃によってもフイルム片の飛び出
しを防止できるので好ましい。
り扱うフイルム片の最大カール量より小さくてもよい
が、この最大カール量より大きくすればカートリッジ運
搬時等における外部衝撃によってもフイルム片の飛び出
しを防止できるので好ましい。
【0027】
【作用】上記本願発明の乾式分析フイルム片取出装置に
よれば、フイルム片吸着面をフォーミングされたフイル
ム片の湾曲方向と同一方向に湾曲させており、乾式分析
フイルム片カートリッジ内の乾式分析フイルム片を吸着
保持してフォーミングし、この状態で該フイルム片をカ
ートリッジ外部に取り出す場合に、上記吸着面に生じる
変形量を小さくすることが可能となりこのフイルム片吸
着面に生じる内部応力を軽減してその劣化を押さえるこ
とが可能となる。
よれば、フイルム片吸着面をフォーミングされたフイル
ム片の湾曲方向と同一方向に湾曲させており、乾式分析
フイルム片カートリッジ内の乾式分析フイルム片を吸着
保持してフォーミングし、この状態で該フイルム片をカ
ートリッジ外部に取り出す場合に、上記吸着面に生じる
変形量を小さくすることが可能となりこのフイルム片吸
着面に生じる内部応力を軽減してその劣化を押さえるこ
とが可能となる。
【0028】また、前述した如くカートリッジからのフ
イルム片の取出操作は、まず、上記吸着面によりフイル
ム片を吸着保持し、第1の開口部方向(以下上下方向と
称する)に移動せしめてフイルム片を所定の湾曲形状に
フォーミングし、次にフイルム片をこの湾曲形状に保持
したまま第2の開口部方向(以下、横方向と称する)に
移動せしめて該第2の開口部からフイルム片を取り出す
ようにするが、本願発明の装置ではこのフイルム片吸着
面をフォーミングされたフイルム片の湾曲形状と同一方
向に湾曲させるようにしておりフォーミング時にこの吸
着面が大幅に変形せず、この変形に力を要しないため、
フイルム片をフォーミングするためにこの装置を上下方
向に移動せしめる力(以下フイルム片フォーミング力と
称する)を軽減することができる。上記吸着面は、フイ
ルム片に対する全吸引力からこのフイルム片フォーミン
グ力を減じた力によってこのフイルム片を横方向に引き
出す力を得ている。したがって、本願発明装置ではフイ
ルム片フォーミング力を軽減することができることから
全吸引力を増加させることなくフイルム片を横方向に引
き出すのに充分な力を確保することができる。
イルム片の取出操作は、まず、上記吸着面によりフイル
ム片を吸着保持し、第1の開口部方向(以下上下方向と
称する)に移動せしめてフイルム片を所定の湾曲形状に
フォーミングし、次にフイルム片をこの湾曲形状に保持
したまま第2の開口部方向(以下、横方向と称する)に
移動せしめて該第2の開口部からフイルム片を取り出す
ようにするが、本願発明の装置ではこのフイルム片吸着
面をフォーミングされたフイルム片の湾曲形状と同一方
向に湾曲させるようにしておりフォーミング時にこの吸
着面が大幅に変形せず、この変形に力を要しないため、
フイルム片をフォーミングするためにこの装置を上下方
向に移動せしめる力(以下フイルム片フォーミング力と
称する)を軽減することができる。上記吸着面は、フイ
ルム片に対する全吸引力からこのフイルム片フォーミン
グ力を減じた力によってこのフイルム片を横方向に引き
出す力を得ている。したがって、本願発明装置ではフイ
ルム片フォーミング力を軽減することができることから
全吸引力を増加させることなくフイルム片を横方向に引
き出すのに充分な力を確保することができる。
【0029】これにより、吸着面の劣化等に伴ない全吸
着力が減じるような事態が生じてもフイルム片取出操作
の信頼性を確保することができる。
着力が減じるような事態が生じてもフイルム片取出操作
の信頼性を確保することができる。
【0030】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
する。
【0031】図1は本発明の実施例に係る乾式分析フイ
ルム片取出装置を示す概略図((A)は斜視図、 (B)は側
面図)であり、図2はこの乾式分析フイルム片取出装置
が侵入し、内部に収納された乾式分析フイルム片が該装
置により取り出される乾式分析フイルム片カートリッジ
を示す概略図( (A)は斜め上方からみた図、 (B)は斜め
下方からみた図)である。このカートリッジ20は、乾式
分析フイルム片1を多数枚積載したものを収納する箱体
21と、この箱体21の上面20a の内壁部に取り付けられた
バネ部材30と、このバネ部材30の下部に取り付けられ、
積載された乾式分析フイルム片1を下方に付勢する押え
部材31を備えている。また、この箱体21の一側面20b の
最下端付近には積載収納されてなる乾式分析フイルム片
1の最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを取出用吸
盤70を1枚だけ取出可能なフイルム片取出用開口部(第
2の開口部)20c が穿設されており、この箱体21の底面
20d には、最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを吸
引保持する取出用吸盤70が侵入する略U字型の吸盤侵入
用開口部20e (第1の開口部)が穿設されている。
ルム片取出装置を示す概略図((A)は斜視図、 (B)は側
面図)であり、図2はこの乾式分析フイルム片取出装置
が侵入し、内部に収納された乾式分析フイルム片が該装
置により取り出される乾式分析フイルム片カートリッジ
を示す概略図( (A)は斜め上方からみた図、 (B)は斜め
下方からみた図)である。このカートリッジ20は、乾式
分析フイルム片1を多数枚積載したものを収納する箱体
21と、この箱体21の上面20a の内壁部に取り付けられた
バネ部材30と、このバネ部材30の下部に取り付けられ、
積載された乾式分析フイルム片1を下方に付勢する押え
部材31を備えている。また、この箱体21の一側面20b の
最下端付近には積載収納されてなる乾式分析フイルム片
1の最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを取出用吸
盤70を1枚だけ取出可能なフイルム片取出用開口部(第
2の開口部)20c が穿設されており、この箱体21の底面
20d には、最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを吸
引保持する取出用吸盤70が侵入する略U字型の吸盤侵入
用開口部20e (第1の開口部)が穿設されている。
【0032】また、この取出用吸盤70のサクションカッ
プ70a の吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が
凹状の湾曲形状をなし、このへこみ量hは例えば1mm程
度とされ、またこのへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
プ70a の吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が
凹状の湾曲形状をなし、このへこみ量hは例えば1mm程
度とされ、またこのへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
【0033】すなわち、上記乾式分析フイルム片1aの取
出操作は、まず取出用吸盤70が上昇してカートリッジ20
の底面に形成された吸盤侵入用開口部20e から挿入され
て最下段の乾式分析フイルム片1aの支持体2側を吸着保
持するとともに若干下降して湾曲させた(フォーミン
グ)状態で、水平方向に移動してカートリッジ20の側面
に形成されたフイルム片取出用開口部20c から横方向に
取り出すようになっており、上記サクションカップ70a
の吸着面の湾曲形状はこのときフォーミングされた状態
のフイルム片1aの湾曲形状に略等しくなるように形成さ
れている。
出操作は、まず取出用吸盤70が上昇してカートリッジ20
の底面に形成された吸盤侵入用開口部20e から挿入され
て最下段の乾式分析フイルム片1aの支持体2側を吸着保
持するとともに若干下降して湾曲させた(フォーミン
グ)状態で、水平方向に移動してカートリッジ20の側面
に形成されたフイルム片取出用開口部20c から横方向に
取り出すようになっており、上記サクションカップ70a
の吸着面の湾曲形状はこのときフォーミングされた状態
のフイルム片1aの湾曲形状に略等しくなるように形成さ
れている。
【0034】これにより、フイルム片1aをフォーミング
する際の上記サクションカップ70aの変形量を小さくで
き、内部応力を小さくすることによってこのサクション
カップ70a の劣化を押さえることができる。
する際の上記サクションカップ70aの変形量を小さくで
き、内部応力を小さくすることによってこのサクション
カップ70a の劣化を押さえることができる。
【0035】また、フイルム片1aをフォーミングする際
に取出用吸盤70を若干下降させるが、フイルム片1aは上
記吸着面に吸着されると同時にその吸着面の形状に応じ
て湾曲するので、このフイルム片フォーミング時に要す
るフイルム片フォーミング力を小さくすることができこ
の取出用吸盤70の全吸引力を増加させることなくフイル
ム片1aをフィルム取出用開口部20c 方向に引き出すのに
充分な力を確保することができる。
に取出用吸盤70を若干下降させるが、フイルム片1aは上
記吸着面に吸着されると同時にその吸着面の形状に応じ
て湾曲するので、このフイルム片フォーミング時に要す
るフイルム片フォーミング力を小さくすることができこ
の取出用吸盤70の全吸引力を増加させることなくフイル
ム片1aをフィルム取出用開口部20c 方向に引き出すのに
充分な力を確保することができる。
【0036】なお、本実施例においては、上記フイルム
片フォーミング力は例えば100 g程度とすることがで
き、取出用吸盤70の全吸引力を300 gとすれば両者の差
に相当する200 gの力でサクションカップ70a の吸着面
と化学分析1aの表面の摩擦力を得、これにより該乾式分
析フイルム片1aをフイルム片取出用開口部20c を通して
確実に引き出すことが可能となる。
片フォーミング力は例えば100 g程度とすることがで
き、取出用吸盤70の全吸引力を300 gとすれば両者の差
に相当する200 gの力でサクションカップ70a の吸着面
と化学分析1aの表面の摩擦力を得、これにより該乾式分
析フイルム片1aをフイルム片取出用開口部20c を通して
確実に引き出すことが可能となる。
【0037】また、上記カートリッジ20の側面20b の下
端部はこの吸盤侵入用開口部20e により切り欠かれてお
り、これにより上記フイルム片取出用開口部20c とこの
吸盤侵入用開口部20e は連続するように形成されてい
る。
端部はこの吸盤侵入用開口部20e により切り欠かれてお
り、これにより上記フイルム片取出用開口部20c とこの
吸盤侵入用開口部20e は連続するように形成されてい
る。
【0038】さらに、この箱体21の他側面20f の外壁部
分には、このカートリッジ20に収納される乾式分析フイ
ルム片1の特性等を表わす情報を有する磁気ストライプ
20gが付設されており、また上記側面20b およびこれに
対向する側面にはこのカートリッジ20を前記カートリッ
ジ収容部22a に保持せしめかつカートリッジ挿入方向の
誤認防止を図るためのリブ20h が突設されている。
分には、このカートリッジ20に収納される乾式分析フイ
ルム片1の特性等を表わす情報を有する磁気ストライプ
20gが付設されており、また上記側面20b およびこれに
対向する側面にはこのカートリッジ20を前記カートリッ
ジ収容部22a に保持せしめかつカートリッジ挿入方向の
誤認防止を図るためのリブ20h が突設されている。
【0039】また、この箱体21の底面20d 部分は、側面
20b ,20f 部分等から取りはずし可能となっており、上
記フイルム片1の収容時には、押え部材31上に乾式分析
フイルム片1を積載したものを保持してなる上面20a 部
分を箱体21内に挿入していき、この上面20a 部分を側面
20b ,20f 部分に係合せしめることにより、カートリッ
ジが形成されるとともに上記乾式分析フイルム片1の一
部がバネ部材30により箱体21の底面20d の内壁に押しつ
けられることとなる。
20b ,20f 部分等から取りはずし可能となっており、上
記フイルム片1の収容時には、押え部材31上に乾式分析
フイルム片1を積載したものを保持してなる上面20a 部
分を箱体21内に挿入していき、この上面20a 部分を側面
20b ,20f 部分に係合せしめることにより、カートリッ
ジが形成されるとともに上記乾式分析フイルム片1の一
部がバネ部材30により箱体21の底面20d の内壁に押しつ
けられることとなる。
【0040】なお、上記箱体21は外形寸法が例えば15mm
×15mm×100mm で壁部の厚みが1mm程度に構成されてお
り、遮光性を有する黒等の着色を施されたポリスチレン
等のプラスチック材料によって形成されている。
×15mm×100mm で壁部の厚みが1mm程度に構成されてお
り、遮光性を有する黒等の着色を施されたポリスチレン
等のプラスチック材料によって形成されている。
【0041】また、上記磁気ストライプ20g は収納され
た乾式分析フイルム片1の種別情報、ロット補正情報、
分析項目情報、数量等を示す情報を磁気的に記録してな
るもので、生化学分析装置の磁気ヘッドがこの磁気スト
ライプ20g が有する情報を識別してその後の生化学分析
に役立てるようになっている。
た乾式分析フイルム片1の種別情報、ロット補正情報、
分析項目情報、数量等を示す情報を磁気的に記録してな
るもので、生化学分析装置の磁気ヘッドがこの磁気スト
ライプ20g が有する情報を識別してその後の生化学分析
に役立てるようになっている。
【0042】このカートリッジ20に収納される乾式分析
フイルム片は図3に示す如く構成される。なお、図3に
おいて(A) は常湿環境下におけるフイルム片形状、(B)
,(C) は乾燥環境下におけるフイルム片形状を示す斜
視図である。
フイルム片は図3に示す如く構成される。なお、図3に
おいて(A) は常湿環境下におけるフイルム片形状、(B)
,(C) は乾燥環境下におけるフイルム片形状を示す斜
視図である。
【0043】すなわち、この乾式分析フイルム片1はポ
リエチレンテレフタレート(PET)やポリスチレン等
の有機ポリマシート等のプラスチックシートからなる光
透過性の支持体2上に試薬層3を塗布などにより設け、
この上に展開層4をラミネート法等により積層したもの
で従来のスライド枠(フレーム)に相当するものは有し
ていない。
リエチレンテレフタレート(PET)やポリスチレン等
の有機ポリマシート等のプラスチックシートからなる光
透過性の支持体2上に試薬層3を塗布などにより設け、
この上に展開層4をラミネート法等により積層したもの
で従来のスライド枠(フレーム)に相当するものは有し
ていない。
【0044】上記試薬層3はゼラチン等の親水性ポリマ
バインダまたは多孔性層の中にアナライトおよび発色反
応に必要な試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬)成
分が含まれる少なくとも1つの層で構成されている。
バインダまたは多孔性層の中にアナライトおよび発色反
応に必要な試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬)成
分が含まれる少なくとも1つの層で構成されている。
【0045】また、上記展開層4は外部との間でコスレ
に強い材料例えばポリエステル等の合成繊維からなる織
物や編み物、天然繊維と合成繊維との混紡による織物、
編み物、不織布等もしくは紙から構成されて保護層とし
て機能するとともに、この展開層4上に点着された試料
液を試薬層3上に平均して供給し得るように展延する。
に強い材料例えばポリエステル等の合成繊維からなる織
物や編み物、天然繊維と合成繊維との混紡による織物、
編み物、不織布等もしくは紙から構成されて保護層とし
て機能するとともに、この展開層4上に点着された試料
液を試薬層3上に平均して供給し得るように展延する。
【0046】上記支持体2の厚みは例えば150 〜200 μ
m、上記試薬層3の厚みは例えば10〜40μm、上記展開
層4の厚みは例えば200 〜250 μmに形成される。
m、上記試薬層3の厚みは例えば10〜40μm、上記展開
層4の厚みは例えば200 〜250 μmに形成される。
【0047】また、これら支持体2、試薬層3および展
開層4のサイズは例えば12mm×12mmの同サイズに形成さ
れる。
開層4のサイズは例えば12mm×12mmの同サイズに形成さ
れる。
【0048】この乾式分析フイルム片1は常湿状態で
は、図2(A) に示すように平面に近い形状に形成され
る。しかしながら、乾式分析フイルム片1は保管時にお
いては化学反応を進行させないように乾燥環境下(たと
えば湿度が20%以下)に配置されるため、展開層4を内
側にして湾曲してカールした形状になっている。すなわ
ち図2(B) に示すような一方向にのみ湾曲したカール形
状とされたり、図2(C) に示すような複数方向に湾曲し
たカール形状とされる。
は、図2(A) に示すように平面に近い形状に形成され
る。しかしながら、乾式分析フイルム片1は保管時にお
いては化学反応を進行させないように乾燥環境下(たと
えば湿度が20%以下)に配置されるため、展開層4を内
側にして湾曲してカールした形状になっている。すなわ
ち図2(B) に示すような一方向にのみ湾曲したカール形
状とされたり、図2(C) に示すような複数方向に湾曲し
たカール形状とされる。
【0049】この湾曲方向や湾曲量は試薬層3中の試薬
の種類や層構成、さらには支持体2を構成する材料の種
類によって変化するが、例えば大きさが12mm×12mm、厚
さが0.5mm の乾式分析フイルム片1を絶乾状態に5日間
保管したとき、最大の湾曲量は100 μm〜1500μm程度
となる。
の種類や層構成、さらには支持体2を構成する材料の種
類によって変化するが、例えば大きさが12mm×12mm、厚
さが0.5mm の乾式分析フイルム片1を絶乾状態に5日間
保管したとき、最大の湾曲量は100 μm〜1500μm程度
となる。
【0050】また、この乾式分析フイルム片1は支持体
2を下方に向けた状態で例えば100枚程度重ね合わされ
押え部材31と底面20d の間にセットされて箱体21内に収
納される。
2を下方に向けた状態で例えば100枚程度重ね合わされ
押え部材31と底面20d の間にセットされて箱体21内に収
納される。
【0051】上述したように、この乾式分析フイルム片
1はカートリッジ20内に収容されている状態では展開層
4を内側にして湾曲したカール形状をなしているため、
例えば図4(A) ,(B) のような状態で積載されることと
なる。
1はカートリッジ20内に収容されている状態では展開層
4を内側にして湾曲したカール形状をなしているため、
例えば図4(A) ,(B) のような状態で積載されることと
なる。
【0052】このように湾曲した乾式分析フイルム片1
を自動操作により処理する場合に従来の化学分析システ
ムに用いられている搬送系(例えばスライド枠用プッシ
ャ等)をそのまま用いることは困難である。すなわち、
乾燥容器(サプライヤ)内に配設されたカートリッジか
ら1枚ずつ乾式分析フイルム片1を取り出す操作、この
取り出された乾式分析フイルム片1に試料液を点着して
インキュベータまで搬送する操作、搬送された乾式分析
フイルム片1を1枚ずつ収容室に搬入し恒温保持する操
作、所定時間経過後に測光し、これを収容室から搬出し
て廃却する操作等は乾式分析フイルム片1の湾曲した形
状を考慮して処理する必要があり、上記実施例に係るカ
ートリッジ20もこのような乾式分析フイルム片1の湾曲
形状を考慮してフイルム取出孔であるフイルム取出用開
口部20c の形状が定められている。
を自動操作により処理する場合に従来の化学分析システ
ムに用いられている搬送系(例えばスライド枠用プッシ
ャ等)をそのまま用いることは困難である。すなわち、
乾燥容器(サプライヤ)内に配設されたカートリッジか
ら1枚ずつ乾式分析フイルム片1を取り出す操作、この
取り出された乾式分析フイルム片1に試料液を点着して
インキュベータまで搬送する操作、搬送された乾式分析
フイルム片1を1枚ずつ収容室に搬入し恒温保持する操
作、所定時間経過後に測光し、これを収容室から搬出し
て廃却する操作等は乾式分析フイルム片1の湾曲した形
状を考慮して処理する必要があり、上記実施例に係るカ
ートリッジ20もこのような乾式分析フイルム片1の湾曲
形状を考慮してフイルム取出孔であるフイルム取出用開
口部20c の形状が定められている。
【0053】図5(A) はこのフイルム片取出用開口部20
c の形状を示すものである。すなわち、フイルム片取出
用開口部20c は、取出用吸盤70によって吸引保持され略
所定形状に湾曲された乾式分析フイルム片1aが通過でき
る程度の大きさに形成されている。但し、乾式分析フイ
ルム片1aをこのように強制的に湾曲せしめても各乾式分
析フイルム片1によって湾曲形状が多少異なるので、こ
の乾式分析フイルム片1aの両端部分が当接する吸盤侵入
用開口部20e の両縁部(受け)20i とこの縁部20i の上
方に位置するフイルム片取出用開口部20c の縁部20j と
の距離cのみを、正確に乾式分析フイルム片1枚の厚み
よりも厚く2枚の厚みよりも薄い厚さに相当する値と規
定し、その他はやや余裕をもたせた幅に規定して乾式分
析フイルム片1aのカートリッジ20からの取り出しが1枚
ずつ確実に、かつ円滑に行なわれるようにしている。
c の形状を示すものである。すなわち、フイルム片取出
用開口部20c は、取出用吸盤70によって吸引保持され略
所定形状に湾曲された乾式分析フイルム片1aが通過でき
る程度の大きさに形成されている。但し、乾式分析フイ
ルム片1aをこのように強制的に湾曲せしめても各乾式分
析フイルム片1によって湾曲形状が多少異なるので、こ
の乾式分析フイルム片1aの両端部分が当接する吸盤侵入
用開口部20e の両縁部(受け)20i とこの縁部20i の上
方に位置するフイルム片取出用開口部20c の縁部20j と
の距離cのみを、正確に乾式分析フイルム片1枚の厚み
よりも厚く2枚の厚みよりも薄い厚さに相当する値と規
定し、その他はやや余裕をもたせた幅に規定して乾式分
析フイルム片1aのカートリッジ20からの取り出しが1枚
ずつ確実に、かつ円滑に行なわれるようにしている。
【0054】すなわち、図5(A) に示すように、フイル
ム片取出用開口部20c の両端部付近は端部に近づくにし
たがって幅が拡がるような形状をなしており、これによ
り種々のカールをなす乾式分析フイルム片1aをフイルム
片取出用開口部20c から円滑に取り出すことが可能とな
る。
ム片取出用開口部20c の両端部付近は端部に近づくにし
たがって幅が拡がるような形状をなしており、これによ
り種々のカールをなす乾式分析フイルム片1aをフイルム
片取出用開口部20c から円滑に取り出すことが可能とな
る。
【0055】また、両側面20f ,20k の内壁面から上記
受け20i までの距離a、すなわち受け部の長さaは、短
い値とする程乾式分析フイルム片1aを小さい吸引力で湾
曲させ易くなるが、余り短いと外部からの衝撃で乾式分
析フイルム片1aが吸盤侵入用開口部20e から脱落するお
それがあるので、この脱落するおそれがない長さであっ
て可能な限り短い長さとするのが好ましく、例えば1mm
とする。
受け20i までの距離a、すなわち受け部の長さaは、短
い値とする程乾式分析フイルム片1aを小さい吸引力で湾
曲させ易くなるが、余り短いと外部からの衝撃で乾式分
析フイルム片1aが吸盤侵入用開口部20e から脱落するお
それがあるので、この脱落するおそれがない長さであっ
て可能な限り短い長さとするのが好ましく、例えば1mm
とする。
【0056】さらに、このフイルム片取出用開口部20c
の中央部分に形成された突部20l は、このフイルム片取
出時において、上記最下段の乾式分析フイルム片1aとと
もにこれ以外の乾式分析フイルム片1がこのフイルム片
取出用開口部20c から引き出されるのを防止するととも
に、乾式分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸引保持さ
れていない平常状態においてこの最下段の乾式分析フイ
ルム片1aが外部からの衝撃によってこのフイルム片取出
用開口部20c から飛び出すのを防止するためのものであ
る。したがって、上記第1の開口部の縁部20j 位置とこ
の突部20l の最下点位置との上下方向の距離dは、平常
状態時において最もカールの大きい乾式分析フイルム片
1aでも、フイルム片保管時にはその一部が図5(B) に示
す如くこの突部20l の内壁部分に当接するような値とす
る。
の中央部分に形成された突部20l は、このフイルム片取
出時において、上記最下段の乾式分析フイルム片1aとと
もにこれ以外の乾式分析フイルム片1がこのフイルム片
取出用開口部20c から引き出されるのを防止するととも
に、乾式分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸引保持さ
れていない平常状態においてこの最下段の乾式分析フイ
ルム片1aが外部からの衝撃によってこのフイルム片取出
用開口部20c から飛び出すのを防止するためのものであ
る。したがって、上記第1の開口部の縁部20j 位置とこ
の突部20l の最下点位置との上下方向の距離dは、平常
状態時において最もカールの大きい乾式分析フイルム片
1aでも、フイルム片保管時にはその一部が図5(B) に示
す如くこの突部20l の内壁部分に当接するような値とす
る。
【0057】但し、この距離dおよび上記突部20l の曲
率は取出用吸盤70によって吸引保持されて所定形状に湾
曲した乾式分析フイルム片1aをこのフイルム片取出用開
口部20c から取り出すことができるような値としなけれ
ばならない。
率は取出用吸盤70によって吸引保持されて所定形状に湾
曲した乾式分析フイルム片1aをこのフイルム片取出用開
口部20c から取り出すことができるような値としなけれ
ばならない。
【0058】次に、図6を用いてこの乾式分析フイルム
片カートリッジ20から乾式分析フイルム片1aを取り出す
方法について説明する。
片カートリッジ20から乾式分析フイルム片1aを取り出す
方法について説明する。
【0059】すなわち、図6(A) に示す如く、展開層4
を内側にして、下方に凸となるように湾曲した状態でカ
ートリッジ20内に積載された乾式分析フイルム片1は前
述したバネ部材30によって底面20d の内壁部分に押し付
けられている。なお、バネ部材30の付勢力はカートリッ
ジ20に収容されている乾式分析フイルム片1が1枚だけ
収容された状態となっても、この乾式分析フイルム片1
の一部を箱体21の底面20d の内壁部分に押し付けること
ができるような強さに設定されている。
を内側にして、下方に凸となるように湾曲した状態でカ
ートリッジ20内に積載された乾式分析フイルム片1は前
述したバネ部材30によって底面20d の内壁部分に押し付
けられている。なお、バネ部材30の付勢力はカートリッ
ジ20に収容されている乾式分析フイルム片1が1枚だけ
収容された状態となっても、この乾式分析フイルム片1
の一部を箱体21の底面20d の内壁部分に押し付けること
ができるような強さに設定されている。
【0060】この箱体21の吸盤侵入用開口部20e の下方
には前述したようにサクションカップ70a の吸着面が凹
状に湾曲してなる取出用吸盤70が位置せしめられてお
り、この後、生化学分析装置のコントローラからの指令
によりこの取出用吸盤70が上昇する(図6(A) の矢印A
方向)。
には前述したようにサクションカップ70a の吸着面が凹
状に湾曲してなる取出用吸盤70が位置せしめられてお
り、この後、生化学分析装置のコントローラからの指令
によりこの取出用吸盤70が上昇する(図6(A) の矢印A
方向)。
【0061】これにより、取出用吸盤70のサクションカ
ップ70a の部分が吸盤侵入用開口部20e を通して最下段
の乾式分析フイルム片1aに当接する。取出用吸盤70は乾
式分析フイルム片1aに当接した後もこの乾式分析フイル
ム片1aとの密着性を高めるためさらに上昇する(図6
(B) )。この位置で取出用吸盤70は図示されていない吸
引ポンプの吸引力により乾式分析フイルム片1aを保持す
る。このとき保持された乾式分析フイルム片1aはサクシ
ョンカップ70a の吸着面形状に応じた形状に湾曲され
る。この取出用吸盤70は乾式分析フイルム片1aの支持体
2を吸引保持することとなるので吸引力の確保が容易で
あり、かつ試薬層3や展開層4を損傷させるおそれもな
い。
ップ70a の部分が吸盤侵入用開口部20e を通して最下段
の乾式分析フイルム片1aに当接する。取出用吸盤70は乾
式分析フイルム片1aに当接した後もこの乾式分析フイル
ム片1aとの密着性を高めるためさらに上昇する(図6
(B) )。この位置で取出用吸盤70は図示されていない吸
引ポンプの吸引力により乾式分析フイルム片1aを保持す
る。このとき保持された乾式分析フイルム片1aはサクシ
ョンカップ70a の吸着面形状に応じた形状に湾曲され
る。この取出用吸盤70は乾式分析フイルム片1aの支持体
2を吸引保持することとなるので吸引力の確保が容易で
あり、かつ試薬層3や展開層4を損傷させるおそれもな
い。
【0062】なお、乾式分析フイルム片1の支持体2は
上述した如く取出用吸盤70により減圧吸着され、さらに
この後装置のフイルム片搬送系において減圧吸着される
ため、減圧吸着による搬送可能な強度を有するように構
成されている。
上述した如く取出用吸盤70により減圧吸着され、さらに
この後装置のフイルム片搬送系において減圧吸着される
ため、減圧吸着による搬送可能な強度を有するように構
成されている。
【0063】次に、取出用吸盤70は上記コントローラか
らの指令により上記最下段の化学分析フイルム片1aを所
定形状に湾曲させて吸着したまま下降し、図6(C) に示
す如くこの乾式分析フイルム片1aの両側部分が吸盤侵入
用開口部20e の端縁(受け)により接触支持され、かつ
該乾式分析フイルム片1aの形状が所定の下凸の湾曲形状
とされる(フォーミング)位置で停止する。
らの指令により上記最下段の化学分析フイルム片1aを所
定形状に湾曲させて吸着したまま下降し、図6(C) に示
す如くこの乾式分析フイルム片1aの両側部分が吸盤侵入
用開口部20e の端縁(受け)により接触支持され、かつ
該乾式分析フイルム片1aの形状が所定の下凸の湾曲形状
とされる(フォーミング)位置で停止する。
【0064】なお、このフォーミング時において取出用
吸盤70が乾式分析フイルム片1aの支持体2を吸引する力
は、例えば12mm×12mmの正方形サイズの乾式分析フイル
ム片1aを吸引保持する際には、この取出用吸盤70のサク
ションカップ70a の最大外径を9mmφとしたとき全吸引
力は例えば300 g以上とする。乾式分析フイルム片1aを
所定形状に湾曲させるための力は吸着操作の信頼性を確
保するため全吸引力に比べて充分小さい値とし、前述し
たように例えば100 gとする。本実施例においては乾式
分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸着されたときに略
フォーミングすべき湾曲形状に近い形状となっており、
またこのときサクションカップ70a の変形に力を要しな
いためフォーミング時にフイルム片湾曲に必要な力を10
0 g程度と比較的小さい値に設定することができる。
吸盤70が乾式分析フイルム片1aの支持体2を吸引する力
は、例えば12mm×12mmの正方形サイズの乾式分析フイル
ム片1aを吸引保持する際には、この取出用吸盤70のサク
ションカップ70a の最大外径を9mmφとしたとき全吸引
力は例えば300 g以上とする。乾式分析フイルム片1aを
所定形状に湾曲させるための力は吸着操作の信頼性を確
保するため全吸引力に比べて充分小さい値とし、前述し
たように例えば100 gとする。本実施例においては乾式
分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸着されたときに略
フォーミングすべき湾曲形状に近い形状となっており、
またこのときサクションカップ70a の変形に力を要しな
いためフォーミング時にフイルム片湾曲に必要な力を10
0 g程度と比較的小さい値に設定することができる。
【0065】なお、このようにフォーミングにより乾式
分析フイルム片1aを所定の湾曲形状とするのは、前述し
たようカートリッジ20内に積載されている乾式分析フイ
ルム片1は各々その湾曲形状が異なっており、したがっ
て、所定の形状に、しかも一枚のフイルム片のみを取り
出すことができる大きさに形成されたフイルム片取出用
開口部20c を通過せしめるためには、全てのフイルム片
を略このフイルム片取出用開口部20c の湾曲形状に一旦
合わせる必要があるからである。
分析フイルム片1aを所定の湾曲形状とするのは、前述し
たようカートリッジ20内に積載されている乾式分析フイ
ルム片1は各々その湾曲形状が異なっており、したがっ
て、所定の形状に、しかも一枚のフイルム片のみを取り
出すことができる大きさに形成されたフイルム片取出用
開口部20c を通過せしめるためには、全てのフイルム片
を略このフイルム片取出用開口部20c の湾曲形状に一旦
合わせる必要があるからである。
【0066】この後、取出用吸盤70は、図6(D) に示す
如くフイルム片取出用開口部20c の形状に合わせて湾曲
せしめた乾式分析フイルム片1aを吸着保持しつつ矢印B
方向に移動し、これにより乾式分析フイルム片1aがフイ
ルム片取出用開口部20c を通して外部に取り出される。
如くフイルム片取出用開口部20c の形状に合わせて湾曲
せしめた乾式分析フイルム片1aを吸着保持しつつ矢印B
方向に移動し、これにより乾式分析フイルム片1aがフイ
ルム片取出用開口部20c を通して外部に取り出される。
【0067】なお、上記乾式分析フイルム片1がフォー
ミングにより上述した如き所定の湾曲形状に形成される
ことから、支持体2は減圧吸着時において湾曲されても
損傷を受けない(ひび割れない)ように形成されてい
る。
ミングにより上述した如き所定の湾曲形状に形成される
ことから、支持体2は減圧吸着時において湾曲されても
損傷を受けない(ひび割れない)ように形成されてい
る。
【0068】さらに、上記乾式分析フイルム片1のカー
トリッジ20からの取出しにおいては最下段の乾式分析フ
イルム片1aの展開層4とその直上に位置する乾式分析フ
イルム片1の支持体2とがコスレるため、その取出操作
を円滑とするため展開層4と支持体2の摩擦係数は例え
ば1以下となるように設定されている。
トリッジ20からの取出しにおいては最下段の乾式分析フ
イルム片1aの展開層4とその直上に位置する乾式分析フ
イルム片1の支持体2とがコスレるため、その取出操作
を円滑とするため展開層4と支持体2の摩擦係数は例え
ば1以下となるように設定されている。
【0069】なお、上記最下段の乾式分析フイルム片1a
が取り出された後、カートリッジ20内の乾式分析フイル
ム片1は各々バネ部材30の付勢力によって乾式分析フイ
ルム片1の1枚分だけ下方に押し下げられ、その状態で
次のフイルム片取出サイクルが開始されるまで待機す
る。
が取り出された後、カートリッジ20内の乾式分析フイル
ム片1は各々バネ部材30の付勢力によって乾式分析フイ
ルム片1の1枚分だけ下方に押し下げられ、その状態で
次のフイルム片取出サイクルが開始されるまで待機す
る。
【0070】以下、上記カートリッジ20から上記取出用
吸盤70を用いて取り出された乾式分析フイルム片1を用
いて生化学分析の自動操作を行なう生化学分析装置につ
いて説明する。
吸盤70を用いて取り出された乾式分析フイルム片1を用
いて生化学分析の自動操作を行なう生化学分析装置につ
いて説明する。
【0071】図7はこの生化学分析装置の一例の概略機
構を示す斜視図である。
構を示す斜視図である。
【0072】生化学分析装置10は、未使用の矩形状の乾
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム片収納手段
11(フイルム片サプライヤ)と、上記フイルム片収納手
段11の側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間
恒温保持するインキュベータ12と、前記フイルム片収納
手段11からインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を
搬送するフイルム片搬送手段13と、たとえば血清,尿等
の複数の試料液を収容する試料液収容手段14(サンプ
ラ)と、試料液収容手段14の試料液をフイルム片搬送手
段13によってインキュベータ12に搬送するまでの間に乾
式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、インキュ
ベータ12の下方に配設された測定手段16とを備えてい
る。
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム片収納手段
11(フイルム片サプライヤ)と、上記フイルム片収納手
段11の側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間
恒温保持するインキュベータ12と、前記フイルム片収納
手段11からインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を
搬送するフイルム片搬送手段13と、たとえば血清,尿等
の複数の試料液を収容する試料液収容手段14(サンプ
ラ)と、試料液収容手段14の試料液をフイルム片搬送手
段13によってインキュベータ12に搬送するまでの間に乾
式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、インキュ
ベータ12の下方に配設された測定手段16とを備えてい
る。
【0073】上記乾式分析フイルム片1は測定項目別に
前述したカートリッジ20内に収容される。該カートリッ
ジ20は、内部に多数の乾式分析フイルム片1を積み重ね
た状態で収納して、フイルム片収納手段11の円盤状の架
体22に配設された内周側もしくは外周側のカートリッジ
収容部22a に複数並列に装填されている。上記架体22は
基部24に回転可能に支持され、基部24に設置された図示
しないサプライヤモータによって回転駆動され、所定の
カートリッジ収容部22a がフイルム片搬送手段13に対応
する取出位置に停止するように制御される。
前述したカートリッジ20内に収容される。該カートリッ
ジ20は、内部に多数の乾式分析フイルム片1を積み重ね
た状態で収納して、フイルム片収納手段11の円盤状の架
体22に配設された内周側もしくは外周側のカートリッジ
収容部22a に複数並列に装填されている。上記架体22は
基部24に回転可能に支持され、基部24に設置された図示
しないサプライヤモータによって回転駆動され、所定の
カートリッジ収容部22a がフイルム片搬送手段13に対応
する取出位置に停止するように制御される。
【0074】そして、上記架体22の外周部分にはカバー
25が配設されて内部が密閉され、上面に配設された開閉
蓋を有する挿入口25a から、前記カートリッジ20の挿
入、取り出しを行なうように設けられている。また、上
記架体22の中心部分には除湿剤収容部27が設けられ、該
除湿剤収容部27にはカバー25上面の中心部に形成された
開閉蓋を有する投入口25b から除湿剤が装填され、この
フイルム片収納手段11の内部が低湿度の乾燥状態に保た
れる。一方、カバー25の下面の取出位置には、各カート
リッジ20から所定の乾式分析フイルム片1を取り出す際
に開く開閉シャッター(図示せず)が設けられ、該シャ
ッターを通して挿入されたフイルム片搬送手段13の取出
用吸盤70によってカートリッジ20の最下段の乾式分析フ
イルム片1が外部に取り出される。
25が配設されて内部が密閉され、上面に配設された開閉
蓋を有する挿入口25a から、前記カートリッジ20の挿
入、取り出しを行なうように設けられている。また、上
記架体22の中心部分には除湿剤収容部27が設けられ、該
除湿剤収容部27にはカバー25上面の中心部に形成された
開閉蓋を有する投入口25b から除湿剤が装填され、この
フイルム片収納手段11の内部が低湿度の乾燥状態に保た
れる。一方、カバー25の下面の取出位置には、各カート
リッジ20から所定の乾式分析フイルム片1を取り出す際
に開く開閉シャッター(図示せず)が設けられ、該シャ
ッターを通して挿入されたフイルム片搬送手段13の取出
用吸盤70によってカートリッジ20の最下段の乾式分析フ
イルム片1が外部に取り出される。
【0075】次にインキュベータ12は、円盤状の本体40
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
【0076】このインキュベータ12の本体40は下部の上
面が平坦な金属製の下ディスク45と、該下ディスク45上
に配設され止めネジによって締結された図示されない金
属製の上ディスクを有し、上ディスクは外周部分が上方
に環状に膨出して形成され、外周下端部と下ディスク45
の上面との間にはセル42の側方開口部を形成する隙間が
形成されている。上記上ディスクと下ディスクとの間に
は図示されないヒータが内蔵され、セル42近傍の下ディ
スク45に配設された図示されない温度センサの検出に基
づいて、乾式分析フイルム片1が所定温度(たとえば37
℃)に加熱保持される。
面が平坦な金属製の下ディスク45と、該下ディスク45上
に配設され止めネジによって締結された図示されない金
属製の上ディスクを有し、上ディスクは外周部分が上方
に環状に膨出して形成され、外周下端部と下ディスク45
の上面との間にはセル42の側方開口部を形成する隙間が
形成されている。上記上ディスクと下ディスクとの間に
は図示されないヒータが内蔵され、セル42近傍の下ディ
スク45に配設された図示されない温度センサの検出に基
づいて、乾式分析フイルム片1が所定温度(たとえば37
℃)に加熱保持される。
【0077】上記下ディスク45にはセル42の形成位置に
対応して所定間隔で測光窓が開口され、この測光窓上部
には、該セル42内に挿入された乾式分析フイルム片1を
所定位置に固定する固定手段としてのフイルム片押え61
が配設されている(図8参照)。また、測定位置におけ
る前記セル42の底部に開口された測光窓の下方すなわち
本体40の下方には、測定手段16の測光ヘッド95が配設さ
れている。
対応して所定間隔で測光窓が開口され、この測光窓上部
には、該セル42内に挿入された乾式分析フイルム片1を
所定位置に固定する固定手段としてのフイルム片押え61
が配設されている(図8参照)。また、測定位置におけ
る前記セル42の底部に開口された測光窓の下方すなわち
本体40の下方には、測定手段16の測光ヘッド95が配設さ
れている。
【0078】具体的には図8に示すように、上記フイル
ム片押え61は乾式分析フイルム片1の試料液の展開Sが
届かない隅角部を押えるものであり、その底面形状は、
周囲に矩形状の枠部61a が形成され、この枠部61a の内
側寸法は乾式分析フイルム片1の形状より大きく、その
隅角部に内方に突出して乾式分析フイルム片1の四隅に
接触する突部61b が形成されている。このフイルム片押
え61の上面には押えスプリングが縮装されこれによりフ
イルム片押え61は下方に付勢される。
ム片押え61は乾式分析フイルム片1の試料液の展開Sが
届かない隅角部を押えるものであり、その底面形状は、
周囲に矩形状の枠部61a が形成され、この枠部61a の内
側寸法は乾式分析フイルム片1の形状より大きく、その
隅角部に内方に突出して乾式分析フイルム片1の四隅に
接触する突部61b が形成されている。このフイルム片押
え61の上面には押えスプリングが縮装されこれによりフ
イルム片押え61は下方に付勢される。
【0079】これにより湾曲した乾式分析フイルム片1
は平面状態で恒温保持され、さらに測光されることにな
り、インキュベーションの効率化および生化学分析の精
度が維持されることが可能となる。
は平面状態で恒温保持され、さらに測光されることにな
り、インキュベーションの効率化および生化学分析の精
度が維持されることが可能となる。
【0080】前記フイルム片収納手段11からインキュベ
ータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13
は、前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取
り出す前述した取出用吸盤70と、この取出用吸盤70に保
持されている乾式分析フイルム片1を、試薬層1bが上面
となっている状態のまま下方から保持して受け取るとと
もにインキュベータ12のセル42に側方開口部から挿入す
る移載手段としての馬蹄形の移載部材73と、インキュベ
ータ12のセル42内で上記移載部材73に保持されている乾
式分析フイルム片1をセル42の下方から出没して保持す
る保持手段としての保持用吸盤76とを備えている。な
お、上記取出用吸盤70は前述した如くして乾式分析フイ
ルム片1をカートリッジ外部に引き出し、さらに、移動
してこの乾式分析フイルム片1を点着位置まで搬送する
ように駆動される。
ータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13
は、前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取
り出す前述した取出用吸盤70と、この取出用吸盤70に保
持されている乾式分析フイルム片1を、試薬層1bが上面
となっている状態のまま下方から保持して受け取るとと
もにインキュベータ12のセル42に側方開口部から挿入す
る移載手段としての馬蹄形の移載部材73と、インキュベ
ータ12のセル42内で上記移載部材73に保持されている乾
式分析フイルム片1をセル42の下方から出没して保持す
る保持手段としての保持用吸盤76とを備えている。な
お、上記取出用吸盤70は前述した如くして乾式分析フイ
ルム片1をカートリッジ外部に引き出し、さらに、移動
してこの乾式分析フイルム片1を点着位置まで搬送する
ように駆動される。
【0081】また、移載部材73は図9に示すように、平
板状で上面に乾式分析フイルム片1を吸引保持するよう
にフォーク状に形成され、その先端中央部に切欠き凹部
73aが形成され両側部が前方に延びるフォーク部73b に
形成され、この両側のフォーク部73b および凹部73a の
背部に吸引孔74が設けられている。上記吸引孔74には図
示されないサクションポンプからの減圧パイプ75が接続
される。また、上記移載部材73の基部73c は、点着位置
からインキュベータ12のセル42内に側方開口部42a を通
って挿入移動可能なように図示されない駆動機構に連係
されている。
板状で上面に乾式分析フイルム片1を吸引保持するよう
にフォーク状に形成され、その先端中央部に切欠き凹部
73aが形成され両側部が前方に延びるフォーク部73b に
形成され、この両側のフォーク部73b および凹部73a の
背部に吸引孔74が設けられている。上記吸引孔74には図
示されないサクションポンプからの減圧パイプ75が接続
される。また、上記移載部材73の基部73c は、点着位置
からインキュベータ12のセル42内に側方開口部42a を通
って挿入移動可能なように図示されない駆動機構に連係
されている。
【0082】そして、上記移載部材73は、前記取出用吸
盤70から乾式分析フイルム片1を受け取る際には、乾式
分析フイルム片1を保持している取出用吸盤70に向けて
移動し、その凹部73a 内に該取出用吸盤70が位置し、上
方に乾式分析フイルム片1が位置する状態で停止し、続
いて、取出用吸盤70が下降移動して該取出用吸盤70に保
持している乾式分析フイルム片1を、移載部材73のフォ
ーク部73b と凹部73a周辺で吸引保持する。また、前記
取出用吸盤70による乾式分析フイルム片1の吸着位置精
度を確保していることで、移載部材73での乾式分析フイ
ルム片1の保持位置精度が良好であり、この移載部材73
に保持した状態の乾式分析フイルム片1の試薬層3の中
心部分に点着手段15によって所定量の試料液を点着す
る。
盤70から乾式分析フイルム片1を受け取る際には、乾式
分析フイルム片1を保持している取出用吸盤70に向けて
移動し、その凹部73a 内に該取出用吸盤70が位置し、上
方に乾式分析フイルム片1が位置する状態で停止し、続
いて、取出用吸盤70が下降移動して該取出用吸盤70に保
持している乾式分析フイルム片1を、移載部材73のフォ
ーク部73b と凹部73a周辺で吸引保持する。また、前記
取出用吸盤70による乾式分析フイルム片1の吸着位置精
度を確保していることで、移載部材73での乾式分析フイ
ルム片1の保持位置精度が良好であり、この移載部材73
に保持した状態の乾式分析フイルム片1の試薬層3の中
心部分に点着手段15によって所定量の試料液を点着す
る。
【0083】さらに、保持用吸盤76はインキュベータ12
のセル42下方に位置し、上端の上向きのサクションカッ
プが図示されない搬送基部70b に支持され、図示されな
い駆動機構によって昇降移動可能に設けられている。そ
して、前記インキュベータ12のセル42の底面に開口され
た測光窓から該セル42内に出没移動するように駆動され
る。また、このサクションカップには図示されないサク
ションポンプからの減圧パイプが接続される。
のセル42下方に位置し、上端の上向きのサクションカッ
プが図示されない搬送基部70b に支持され、図示されな
い駆動機構によって昇降移動可能に設けられている。そ
して、前記インキュベータ12のセル42の底面に開口され
た測光窓から該セル42内に出没移動するように駆動され
る。また、このサクションカップには図示されないサク
ションポンプからの減圧パイプが接続される。
【0084】一方、前記インキュベータ12のフイルム片
排出位置にはフイルム片排出手段17が配設され、該フイ
ルム片排出手段17は、セル42内の測定後の乾式分析フイ
ルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81と、該排出
用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム片1を受け
取りインキュベータ12の外方に搬出するフイルム片取出
用の馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82によって取
り出された乾式分析フイルム片1を受け取って廃却箱84
に廃棄する廃却用吸盤83とによって構成されている。
排出位置にはフイルム片排出手段17が配設され、該フイ
ルム片排出手段17は、セル42内の測定後の乾式分析フイ
ルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81と、該排出
用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム片1を受け
取りインキュベータ12の外方に搬出するフイルム片取出
用の馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82によって取
り出された乾式分析フイルム片1を受け取って廃却箱84
に廃棄する廃却用吸盤83とによって構成されている。
【0085】前記試料液収容手段14は、回転駆動機構86
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
【0086】また、上記サンプルチューブ87の各試料液
をインキュベータ12に搬送された乾式分析フイルム片1
に点着する点着手段15は、試料液の吸引吐出を行なう点
着用ノズル91を有し、該点着用ノズル91の先端にはピペ
ット状の上記ノズルチップ88が着脱自在に装着され、駆
動機構92により上下動および回動可能に移動され、試料
液収容手段14から試料液を吸引し移動して前記移載部材
73の上に保持されている乾式分析フイルム片1に点着す
る。また、上記点着手段15の点着用ノズル91における先
端のノズルチップ88は、試料液の変更に伴って交換され
る。
をインキュベータ12に搬送された乾式分析フイルム片1
に点着する点着手段15は、試料液の吸引吐出を行なう点
着用ノズル91を有し、該点着用ノズル91の先端にはピペ
ット状の上記ノズルチップ88が着脱自在に装着され、駆
動機構92により上下動および回動可能に移動され、試料
液収容手段14から試料液を吸引し移動して前記移載部材
73の上に保持されている乾式分析フイルム片1に点着す
る。また、上記点着手段15の点着用ノズル91における先
端のノズルチップ88は、試料液の変更に伴って交換され
る。
【0087】点着された乾式分析フイルム片1は、イン
キュベータ12によりインキュベーションが行なわれ、こ
のインキュベータ12の下方に配設された測定手段16によ
り測定される。この測定手段16は、乾式分析フイルム片
1と試料液との呈色反応による光学濃度を測定するため
の測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95は所定波長
の光を含む測定用照射光を光透過性の支持体2を透過し
試薬層3に照射して、反射光を光検出素子で検出するも
のであり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)からの光
がフィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95内で上記
光が試薬層3に照射される。前記フィルタ97は、検査項
目に対応する複数種類のものが円板98に設置され、該円
板98をモータ99よって回転して測定項目に対応する所定
の特性のフィルタ97を選択するように構成されている。
キュベータ12によりインキュベーションが行なわれ、こ
のインキュベータ12の下方に配設された測定手段16によ
り測定される。この測定手段16は、乾式分析フイルム片
1と試料液との呈色反応による光学濃度を測定するため
の測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95は所定波長
の光を含む測定用照射光を光透過性の支持体2を透過し
試薬層3に照射して、反射光を光検出素子で検出するも
のであり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)からの光
がフィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95内で上記
光が試薬層3に照射される。前記フィルタ97は、検査項
目に対応する複数種類のものが円板98に設置され、該円
板98をモータ99よって回転して測定項目に対応する所定
の特性のフィルタ97を選択するように構成されている。
【0088】また、試薬層3からの反射光は試薬層3中
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、アンプを
介して判定部に送出される。判定部では、入力された電
気信号のレベルに基づき試薬層3中で生成された色素の
光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学物質の物質
濃度を特定する。
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、アンプを
介して判定部に送出される。判定部では、入力された電
気信号のレベルに基づき試薬層3中で生成された色素の
光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学物質の物質
濃度を特定する。
【0089】上記生化学分析装置10による測定を説明す
れば、まず、搬送手段13の取出用吸盤70によってフイル
ム片収納手段11より測定項目に対応する乾式分析フイル
ム片1を収容したカートリッジ20から乾式分析フイルム
片1を取り出す。この取出用吸盤70に保持された乾式分
析フイルム片1は、そのまま試薬層3を上側にして移載
部材73の移載部材73に移し替えられてその試薬層3に試
料液が点着される。
れば、まず、搬送手段13の取出用吸盤70によってフイル
ム片収納手段11より測定項目に対応する乾式分析フイル
ム片1を収容したカートリッジ20から乾式分析フイルム
片1を取り出す。この取出用吸盤70に保持された乾式分
析フイルム片1は、そのまま試薬層3を上側にして移載
部材73の移載部材73に移し替えられてその試薬層3に試
料液が点着される。
【0090】この点着は、点着手段15の点着用ノズル91
の先端にノズルチップ88を装着した後、試料液収容手段
14の所定サンプルチューブ87上に移動させてノズルチッ
プ88の先端を試料液に浸漬し、該ノズルチップ88内に所
定量の試料液を吸引する。そして、この点着用ノズル91
を移載部材73上の乾式分析フイルム片1上の中心に移動
させ、次いで点着用ノズル91を下動させて、ノズルチッ
プ88から乾式分析フイルム片1の試薬層3上に試料液を
所定量だけ滴下する。滴下された試料液は展開拡散さ
れ、試薬と混合する。
の先端にノズルチップ88を装着した後、試料液収容手段
14の所定サンプルチューブ87上に移動させてノズルチッ
プ88の先端を試料液に浸漬し、該ノズルチップ88内に所
定量の試料液を吸引する。そして、この点着用ノズル91
を移載部材73上の乾式分析フイルム片1上の中心に移動
させ、次いで点着用ノズル91を下動させて、ノズルチッ
プ88から乾式分析フイルム片1の試薬層3上に試料液を
所定量だけ滴下する。滴下された試料液は展開拡散さ
れ、試薬と混合する。
【0091】点着後の乾式分析フイルム片1は移載部材
73の搬送によって、インキュベータセル42に側方開口部
から挿入される。
73の搬送によって、インキュベータセル42に側方開口部
から挿入される。
【0092】このインキュベータセル42内で乾式分析フ
イルム片1は密閉状態で所定のインキュベーションによ
り所定温度に加熱されると試薬層3が呈色反応(色素生
成反応)を起す。そして、呈色反応中の所定時間毎もし
くは所定時間経過後に、この呈色反応により生じた色素
の光学濃度を測定手段16の測光ヘッド95で測定する。
イルム片1は密閉状態で所定のインキュベーションによ
り所定温度に加熱されると試薬層3が呈色反応(色素生
成反応)を起す。そして、呈色反応中の所定時間毎もし
くは所定時間経過後に、この呈色反応により生じた色素
の光学濃度を測定手段16の測光ヘッド95で測定する。
【0093】なお、本願発明の乾式分析フイルム片取出
装置上記実施例のものに限られず種々の態様の変更が可
能である。
装置上記実施例のものに限られず種々の態様の変更が可
能である。
【0094】例えば上記実施例においては取出用吸盤70
のサクションカップ70a の吸着面の凹面形状をフイルム
片をフォーミングする際の湾曲形状と略同程度としてい
るが、この凹面形状は必ずしもこの湾曲形状と略同程度
とせずともよく、フイルム片フォーミング時の吸着面の
変形量を減少でき、かつフォーミングに必要な吸引力を
減少できれば、この湾曲形状よりも大きい曲率を有して
いてもよいし小さい曲率を有していてもよい。また、サ
クションカップ70a のサイズとしても適宜選択可能であ
る。
のサクションカップ70a の吸着面の凹面形状をフイルム
片をフォーミングする際の湾曲形状と略同程度としてい
るが、この凹面形状は必ずしもこの湾曲形状と略同程度
とせずともよく、フイルム片フォーミング時の吸着面の
変形量を減少でき、かつフォーミングに必要な吸引力を
減少できれば、この湾曲形状よりも大きい曲率を有して
いてもよいし小さい曲率を有していてもよい。また、サ
クションカップ70a のサイズとしても適宜選択可能であ
る。
【0095】また、上記実施例では第2の開口部が形成
された面を下方に向けた状態でこのカートリッジ20から
乾式分析フイルム片1aを取り出すようにしているが、こ
の面を上方に向けた状態でこのカートリッジ20から乾式
分析フイルム片1aを取り出すようにすることも可能であ
る。
された面を下方に向けた状態でこのカートリッジ20から
乾式分析フイルム片1aを取り出すようにしているが、こ
の面を上方に向けた状態でこのカートリッジ20から乾式
分析フイルム片1aを取り出すようにすることも可能であ
る。
【0096】また、呈色反応に限らず、イオン選択電極
を用いる電解質濃度を測定する方法に本発明に係るフイ
ルムを用いてもよい。
を用いる電解質濃度を測定する方法に本発明に係るフイ
ルムを用いてもよい。
【0097】また、上記実施例では乾式分析フイルム片
を支持体、試薬層および展開層の3層構成としている
が、これを支持体および試薬を含有する多孔質層の2層
構成とすることも可能である。
を支持体、試薬層および展開層の3層構成としている
が、これを支持体および試薬を含有する多孔質層の2層
構成とすることも可能である。
【0098】また、この乾式分析フイルム片を用い自動
操作により生化学分析を行なう装置についても上記実施
例のものに限られるものではなく、特異な湾曲形状のフ
イルム片を傷つけることなく、しかも高精度でその分析
処理を行なうことができればどのような構成とされてい
てもよい。
操作により生化学分析を行なう装置についても上記実施
例のものに限られるものではなく、特異な湾曲形状のフ
イルム片を傷つけることなく、しかも高精度でその分析
処理を行なうことができればどのような構成とされてい
てもよい。
【0099】
【発明の効果】本願発明の乾式分析フイルム片取出装置
によれば、乾式分析フイルム片を吸着する吸着面の形状
を、カートリッジからのフイルム片取出時にフォーミン
グされた乾式分析フイルム片の湾曲形状と同じ方向に湾
曲せしめた形状としており、フイルム片フォーミング時
における上記吸着面の変形量を減少できる。また、上記
フォーミングの際に吸着面は大きく変形せずこの変形の
ために力を要しないのでフイルム片のフォーミングに要
する吸引力を低減することができる。
によれば、乾式分析フイルム片を吸着する吸着面の形状
を、カートリッジからのフイルム片取出時にフォーミン
グされた乾式分析フイルム片の湾曲形状と同じ方向に湾
曲せしめた形状としており、フイルム片フォーミング時
における上記吸着面の変形量を減少できる。また、上記
フォーミングの際に吸着面は大きく変形せずこの変形の
ために力を要しないのでフイルム片のフォーミングに要
する吸引力を低減することができる。
【0100】これにより、フイルム片取出装置のフィル
ム吸着部分の長寿命化を図ることができ、また、この装
置による全吸引力を増加させることなく、フイルム片引
き出しに要する吸引力を確保して装置の信頼性の向上を
図ることができる。
ム吸着部分の長寿命化を図ることができ、また、この装
置による全吸引力を増加させることなく、フイルム片引
き出しに要する吸引力を確保して装置の信頼性の向上を
図ることができる。
【図1】本発明の実施例に係る乾式分析フイルム片取出
装置を示す斜視図(A) および側面図(B)
装置を示す斜視図(A) および側面図(B)
【図2】図1に示す装置により乾式分析フイルム片が取
り出される乾式分析フイルム片カートリッジを一部破断
して示す斜視図
り出される乾式分析フイルム片カートリッジを一部破断
して示す斜視図
【図3】図2のカートリッジに収納される乾式分析フイ
ルム片を示す斜視図((A) は常湿状態下、(B) ,(C) は
乾燥状態下のフイルム片を示す)
ルム片を示す斜視図((A) は常湿状態下、(B) ,(C) は
乾燥状態下のフイルム片を示す)
【図4】図2に示すカートリッジ内におけるフイルム片
の積載状態を示す概略図
の積載状態を示す概略図
【図5】図2に示すカートリッジのフイルム片取出用開
口部の形状を説明するための概略図
口部の形状を説明するための概略図
【図6】図2に示すカートリッジからフイルム片を取り
出す操作を説明するための概略図
出す操作を説明するための概略図
【図7】図3に示す乾式分析フイルム片を用いて生化学
分析を行なう装置の一例を示す概略図
分析を行なう装置の一例を示す概略図
【図8】図7に示すインキュベータのセル内に配された
フイルム片押えを示す概略図
フイルム片押えを示す概略図
【図9】図7に示す移載部材を示す斜視図
1,1a 乾式分析フイルム片 2 支持体 3 試薬層 4 展開層 10 生化学分析装置 11 フイルム片収納手段(フイルム片サプライヤ) 12 インキュベータ 13 フイルム片搬送手段 14 試料液収容手段 15 点着手段 16 測定手段 17 フイルム片排出手段 20 カートリッジ 20a 上面 20b 一側面 20c ,20c ′ フイルム片取出用開口部 20d 底面 20e 吸盤侵入用開口部 20f ,20k 他側面 20g 磁気ストライプ 20h リブ 20i 受け 20j 受けの上方に位置するフイルム片取出用開口部
の縁部 20l 突部 21 箱体 22 架体 22a カートリッジ収容部 40 本体 41 回転駆動機構 42 セル 61 フイルム片押え 70 取出用吸盤 70a サクションカップ 70b 搬送基部 73 移載部材 85 回転テーブル 88 ノズルチップ 91 点着用ノズル 95 測光ヘッド
の縁部 20l 突部 21 箱体 22 架体 22a カートリッジ収容部 40 本体 41 回転駆動機構 42 セル 61 フイルム片押え 70 取出用吸盤 70a サクションカップ 70b 搬送基部 73 移載部材 85 回転テーブル 88 ノズルチップ 91 点着用ノズル 95 測光ヘッド
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 乾式分析フイルム片取出装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、血液、尿等の試料液に
含まれる所定の生化学物質との化学反応または免疫反応
等により光学濃度変化を生じる試薬を含有する層を有し
てなる湾曲形状をなす乾式分析フイルム片を収納してお
く乾式分析フイルム片カートリッジから該フイルム片を
1枚ずつ取り出す乾式分析フイルム片取出装置に関する
ものである。
含まれる所定の生化学物質との化学反応または免疫反応
等により光学濃度変化を生じる試薬を含有する層を有し
てなる湾曲形状をなす乾式分析フイルム片を収納してお
く乾式分析フイルム片カートリッジから該フイルム片を
1枚ずつ取り出す乾式分析フイルム片取出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】試料液中の特定の化学成分を定性的もし
くは定量的に分析することは様々な産業分野において一
般的に行なわれている。特に血液や尿等、生物体液中の
化学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化
学分野において極めて重要である。
くは定量的に分析することは様々な産業分野において一
般的に行なわれている。特に血液や尿等、生物体液中の
化学成分または有形成分を定量分析することは臨床生化
学分野において極めて重要である。
【0003】近年、試料液の小滴を点着供給するだけで
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの化学分
析スライドが開発され(特公昭53-21677号(米国特許
3,992,158号明細書),特開昭55-164356 号(米国特許
4,292,272号明細書)等)、実用化されている。この化
学分析スライドを用いると、従来の湿式分析法に比して
簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうことができるた
め、その使用は特に数多くの試料液を分析する必要のあ
る医療機関、研究所等において好ましいものである。
この試料液中に含まれている特定の化学成分または有形
成分を定量分析することのできるドライタイプの化学分
析スライドが開発され(特公昭53-21677号(米国特許
3,992,158号明細書),特開昭55-164356 号(米国特許
4,292,272号明細書)等)、実用化されている。この化
学分析スライドを用いると、従来の湿式分析法に比して
簡単且つ迅速に試料液の分析を行なうことができるた
め、その使用は特に数多くの試料液を分析する必要のあ
る医療機関、研究所等において好ましいものである。
【0004】このような化学分析スライドを用いて試料
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を化学分析スライドに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温機)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と化学分析スライドに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの化学分析スライドに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求めるように構成された生化学分析装置が用
いられる。
液中の化学成分等の定量的な分析を行なうには、試料液
を化学分析スライドに点着させた後、これをインキュベ
ータ(恒温機)内で所定時間恒温保持(インキュベーシ
ョン)して呈色反応(色素生成反応)させ、次いで試料
液中の所定の生化学物質と化学分析スライドに含まれる
試薬との組み合わせにより予め選定された波長を含む測
定用照射光をこの化学分析スライドに照射してその光学
濃度を測定し、この光学濃度から、あらかじめ求めてお
いた光学濃度と所定の生化学物質の物質濃度との対応を
表わす検量線を用いて該試料液中の所定の生化学物質の
物質濃度を求めるように構成された生化学分析装置が用
いられる。
【0005】上記化学分析スライドは、一般にプラスチ
ック等からなる支持体上に試薬を含有した試薬層および
展開層を設けてなる乾式分析フイルムをプラスチック製
のフレームによって挾持することによりスライド搬送操
作におけるハンドリングの便宜を図っている。
ック等からなる支持体上に試薬を含有した試薬層および
展開層を設けてなる乾式分析フイルムをプラスチック製
のフレームによって挾持することによりスライド搬送操
作におけるハンドリングの便宜を図っている。
【0006】一方、この化学分析スライドを用いて生化
学分析を行なう際には、その分析の自動化を容易とする
ため化学分析スライドが1枚ずつスムーズに供給される
ようにしなければならない。
学分析を行なう際には、その分析の自動化を容易とする
ため化学分析スライドが1枚ずつスムーズに供給される
ようにしなければならない。
【0007】従来このような化学分析スライドを例えば
50枚程度積載したものを収納するカートリッジから該ス
ライドを取り出す技術が知られている(米国特許明細書
第4,151,931 号、第4,187,077 号、第4,190,420 号、第
4,279,861 号等)。
50枚程度積載したものを収納するカートリッジから該ス
ライドを取り出す技術が知られている(米国特許明細書
第4,151,931 号、第4,187,077 号、第4,190,420 号、第
4,279,861 号等)。
【0008】これらの技術ではカートリッジの最上部に
位置するスライドを押出し部材により横方向に押し出し
て外部に取り出し、この後このカートリッジの底部を通
して押上げ部材が挿入され、積み重ねられたスライドが
このスライド1枚分の厚みに相当する距離だけ上方へ押
し上げられると再び最上部に位置するスライドを押出し
部材により取り出し、このような操作を繰り返してカー
トリッジ内に収納されていたスライドを全て取り出すよ
うにしている。
位置するスライドを押出し部材により横方向に押し出し
て外部に取り出し、この後このカートリッジの底部を通
して押上げ部材が挿入され、積み重ねられたスライドが
このスライド1枚分の厚みに相当する距離だけ上方へ押
し上げられると再び最上部に位置するスライドを押出し
部材により取り出し、このような操作を繰り返してカー
トリッジ内に収納されていたスライドを全て取り出すよ
うにしている。
【0009】しかし、このような生化学分析を行なう際
には上述した化学分析スライドが短時間のうちに大量に
消費されることからカートリッジがどうしても大型化
し、しかも分析装置内には分析すべき生化学物質の数に
相当する数のカートリッジを配設しておく必要がある。
には上述した化学分析スライドが短時間のうちに大量に
消費されることからカートリッジがどうしても大型化
し、しかも分析装置内には分析すべき生化学物質の数に
相当する数のカートリッジを配設しておく必要がある。
【0010】したがって、カートリッジに要する配設ス
ペースが大きくなるため生化学分析装置が大型化すると
いう問題があった。
ペースが大きくなるため生化学分析装置が大型化すると
いう問題があった。
【0011】また、化学分析スライドにおいてはフレー
ムに要するコストが大きく、これが生化学分析における
コストを上げる要因の一つとなっており問題となってい
た。
ムに要するコストが大きく、これが生化学分析における
コストを上げる要因の一つとなっており問題となってい
た。
【0012】そこで、本願出願人は支持体上に試薬層等
を積層してなる積層体のみからなる、フレームなしの乾
式分析フイルム片を提案し、さらにこの乾式分析フイル
ム片を収納するカートリッジとして、フレームを付して
いない乾式分析フイルム片を積載したものを収納する箱
体の側面上方に最上部のフイルム片を1枚だけ取り出し
得るフイルム片取出用開口部(本願発明装置の第2の開
口部に相当する)が、さらにこの箱体の上面に最上部の
フイルム片を保持して該フイルム片取出用開口部から取
り出すための手段が侵入するフイルム片取出手段侵入用
開口部(本願発明装置の第1の開口部に相当する)が穿
設されてなるカートリッジを提案し、さらにこのフイル
ム片を保持してカートリッジから取り出すための手段と
してサクションカップを備えた吸着手段を提案している
(特願平4-5508号明細書)。
を積層してなる積層体のみからなる、フレームなしの乾
式分析フイルム片を提案し、さらにこの乾式分析フイル
ム片を収納するカートリッジとして、フレームを付して
いない乾式分析フイルム片を積載したものを収納する箱
体の側面上方に最上部のフイルム片を1枚だけ取り出し
得るフイルム片取出用開口部(本願発明装置の第2の開
口部に相当する)が、さらにこの箱体の上面に最上部の
フイルム片を保持して該フイルム片取出用開口部から取
り出すための手段が侵入するフイルム片取出手段侵入用
開口部(本願発明装置の第1の開口部に相当する)が穿
設されてなるカートリッジを提案し、さらにこのフイル
ム片を保持してカートリッジから取り出すための手段と
してサクションカップを備えた吸着手段を提案している
(特願平4-5508号明細書)。
【0013】上記フイルム片を保持してカートリッジか
ら取り出すための手段として、サクションカップを備え
たフイルム片吸着手段を用いれば、ハンドリング用のフ
レームを有していない上述した乾式分析フイルム片にお
いても試薬を含有する層やその上に積層され得る展開層
に触れることなく支持体部分のみを吸着してカートリッ
ジから取り出すことができる。
ら取り出すための手段として、サクションカップを備え
たフイルム片吸着手段を用いれば、ハンドリング用のフ
レームを有していない上述した乾式分析フイルム片にお
いても試薬を含有する層やその上に積層され得る展開層
に触れることなく支持体部分のみを吸着してカートリッ
ジから取り出すことができる。
【0014】一方、このようなフレームを付していない
乾式分析フイルム片を乾燥状態下においた場合には種々
のカール形状となることから、生化学反応の進行を押え
得る乾燥状態下で使用する必要がある生化学分析装置内
における自動操作においてはこの形状を特に考慮して処
理する必要がある。
乾式分析フイルム片を乾燥状態下においた場合には種々
のカール形状となることから、生化学反応の進行を押え
得る乾燥状態下で使用する必要がある生化学分析装置内
における自動操作においてはこの形状を特に考慮して処
理する必要がある。
【0015】すなわち、上述した試薬層もしくは多孔質
層中の試薬は水分がなければ反応しないが、水分を吸収
したとたんに反応を開始するおそれがあり、実際の測定
に際し正確な分析結果を得ることが困難となるおそれが
あるから、フイルム片上に試料液を点着するまでは乾燥
容器(サプライヤ)等の乾燥雰囲気中に乾式分析フイル
ム片を保管しておくのであり、このときの乾式分析フイ
ルム片はいわゆる瓦状に湾曲したカール形状をなすこと
になる。しかも、この湾曲形状は測定項目の種類毎に大
きく相違し、また同一種類であっても個々に相違する。
層中の試薬は水分がなければ反応しないが、水分を吸収
したとたんに反応を開始するおそれがあり、実際の測定
に際し正確な分析結果を得ることが困難となるおそれが
あるから、フイルム片上に試料液を点着するまでは乾燥
容器(サプライヤ)等の乾燥雰囲気中に乾式分析フイル
ム片を保管しておくのであり、このときの乾式分析フイ
ルム片はいわゆる瓦状に湾曲したカール形状をなすこと
になる。しかも、この湾曲形状は測定項目の種類毎に大
きく相違し、また同一種類であっても個々に相違する。
【0016】したがって、上記カートリッジ内には種々
のカール形状をなす乾式分析フイルム片が積載されるこ
ととなるが、これらカール形状の相違に拘らずカートリ
ッジからは確実に一枚ずつフイルム片を取り出すことが
できるようにしなければならない。
のカール形状をなす乾式分析フイルム片が積載されるこ
ととなるが、これらカール形状の相違に拘らずカートリ
ッジからは確実に一枚ずつフイルム片を取り出すことが
できるようにしなければならない。
【0017】上記吸着手段においては、フイルム片を吸
着保持した状態でフイルム片取出手段侵入用開口部方向
に移動し、その両端部をこのフイルム片取出手段侵入用
開口部の縁部に当接せしめて所定の湾曲形状にフォーミ
ングすることも容易に行なうことができ、この状態でこ
のフォーミング形状に応じた形状をなす上記フイルム片
取出用開口部から取り出すようにすれば、この吸着手段
に吸着保持せしめたフイルム片のみを他フイルム片から
分離して確実に取り出すことができる。
着保持した状態でフイルム片取出手段侵入用開口部方向
に移動し、その両端部をこのフイルム片取出手段侵入用
開口部の縁部に当接せしめて所定の湾曲形状にフォーミ
ングすることも容易に行なうことができ、この状態でこ
のフォーミング形状に応じた形状をなす上記フイルム片
取出用開口部から取り出すようにすれば、この吸着手段
に吸着保持せしめたフイルム片のみを他フイルム片から
分離して確実に取り出すことができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記吸
着手段がフラットな吸着面を有するときには所定の湾曲
形状にフォーミングしたフイルム片を吸着保持すること
になり、この吸着保持時にはこの吸着面が湾曲形状に変
形することとなる。
着手段がフラットな吸着面を有するときには所定の湾曲
形状にフォーミングしたフイルム片を吸着保持すること
になり、この吸着保持時にはこの吸着面が湾曲形状に変
形することとなる。
【0019】フイルム片を吸着する度にこの変形が加え
られるとサクションカップが内部応力により劣化し、交
換する頻度が増加する。
られるとサクションカップが内部応力により劣化し、交
換する頻度が増加する。
【0020】また、前述したように上記吸着手段はフイ
ルム片取出手段侵入用開口部方向への移動によりフイル
ム片取出手段侵入用開口部縁部にフイルム片の両端部を
当接せしめ、(もしくは、さらに同方向に移動して)こ
のフイルム片を湾曲せしめる(フォーミングする)こと
が可能であるが、このときの湾曲に要する力が少ない程
フイルム片取出用開口部方向のフイルム片の引出力を大
きくすることができる。
ルム片取出手段侵入用開口部方向への移動によりフイル
ム片取出手段侵入用開口部縁部にフイルム片の両端部を
当接せしめ、(もしくは、さらに同方向に移動して)こ
のフイルム片を湾曲せしめる(フォーミングする)こと
が可能であるが、このときの湾曲に要する力が少ない程
フイルム片取出用開口部方向のフイルム片の引出力を大
きくすることができる。
【0021】しかし、上述したフラットな吸着面によっ
てはフイルム片を湾曲させる際に自らの吸着面を変形し
なければならないため、このフイルム片の湾曲に要する
力を大きくしなければならず、このためフイルム片の上
記引出力がその分だけ小さくなるおそれがあり問題とな
っていた。
てはフイルム片を湾曲させる際に自らの吸着面を変形し
なければならないため、このフイルム片の湾曲に要する
力を大きくしなければならず、このためフイルム片の上
記引出力がその分だけ小さくなるおそれがあり問題とな
っていた。
【0022】本発明はこのような事情に鑑みなされたも
ので、吸着手段の吸着部分のフイルム片吸着時における
内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえると
ともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に要す
る力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を確保
し得る乾式分析フイルム片取出装置を提供することを目
的とするものである。
ので、吸着手段の吸着部分のフイルム片吸着時における
内部応力を低減させてこの吸着部分の劣化を押さえると
ともに、フイルム片をフォーミングする際の湾曲に要す
る力を低減してフイルム片の取出方向への引出力を確保
し得る乾式分析フイルム片取出装置を提供することを目
的とするものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】本願発明の乾式分析フイ
ルム片取出装置は、支持体上に試薬を含有する層を設け
た積層体のみからなる乾式分析フイルム片を複数個積載
して収納する箱体の該積載方向の一端面に穿設された第
1の開口部から侵入し、該一端面に最も近接したフィル
ムを吸着保持して所定の湾曲形状に湾曲させ、前記一端
面に近接した前記箱体の側壁部分に穿設された前記所定
の湾曲形状に応じた形状に形成された第2の開口部方向
に移動して、吸着保持されている前記フイルム片のみを
該第2の開口部から外部に取り出す乾式分析フイルム片
取出装置であって、前記所定の湾曲形状と同一方向に湾
曲したフイルム片吸着面を有することを特徴とするもの
である。
ルム片取出装置は、支持体上に試薬を含有する層を設け
た積層体のみからなる乾式分析フイルム片を複数個積載
して収納する箱体の該積載方向の一端面に穿設された第
1の開口部から侵入し、該一端面に最も近接したフィル
ムを吸着保持して所定の湾曲形状に湾曲させ、前記一端
面に近接した前記箱体の側壁部分に穿設された前記所定
の湾曲形状に応じた形状に形成された第2の開口部方向
に移動して、吸着保持されている前記フイルム片のみを
該第2の開口部から外部に取り出す乾式分析フイルム片
取出装置であって、前記所定の湾曲形状と同一方向に湾
曲したフイルム片吸着面を有することを特徴とするもの
である。
【0024】また、前記フイルム片吸着面の湾曲形状が
前記所定の湾曲形状と同程度の曲率に形成されているこ
とを特徴とするものである。
前記所定の湾曲形状と同程度の曲率に形成されているこ
とを特徴とするものである。
【0025】また、上記「積層体のみからなる」とはこ
の積層体(チップ)の外周部にスライド枠(フレーム)
が設けられていないことを意味する。
の積層体(チップ)の外周部にスライド枠(フレーム)
が設けられていないことを意味する。
【0026】なお、上記所定の湾曲形状の湾曲量は、取
り扱うフイルム片の最大カール量より小さくてもよい
が、この最大カール量より大きくすればカートリッジ運
搬時等における外部衝撃によってもフイルム片の飛び出
しを防止できるので好ましい。
り扱うフイルム片の最大カール量より小さくてもよい
が、この最大カール量より大きくすればカートリッジ運
搬時等における外部衝撃によってもフイルム片の飛び出
しを防止できるので好ましい。
【0027】
【作用】上記本願発明の乾式分析フイルム片取出装置に
よれば、フイルム片吸着面をフォーミングされたフイル
ム片の湾曲方向と同一方向に湾曲させており、乾式分析
フイルム片カートリッジ内の乾式分析フイルム片を吸着
保持してフォーミングし、この状態で該フイルム片をカ
ートリッジ外部に取り出す場合に、上記吸着面に生じる
変形量を小さくすることが可能となりこのフイルム片吸
着面に生じる内部応力を軽減してその劣化を押さえるこ
とが可能となる。
よれば、フイルム片吸着面をフォーミングされたフイル
ム片の湾曲方向と同一方向に湾曲させており、乾式分析
フイルム片カートリッジ内の乾式分析フイルム片を吸着
保持してフォーミングし、この状態で該フイルム片をカ
ートリッジ外部に取り出す場合に、上記吸着面に生じる
変形量を小さくすることが可能となりこのフイルム片吸
着面に生じる内部応力を軽減してその劣化を押さえるこ
とが可能となる。
【0028】また、前述した如くカートリッジからのフ
イルム片の取出操作は、まず、上記吸着面によりフイル
ム片を吸着保持し、第1の開口部方向(以下上下方向と
称する)に移動せしめてフイルム片を所定の湾曲形状に
フォーミングし、次にフイルム片をこの湾曲形状に保持
したまま第2の開口部方向(以下、横方向と称する)に
移動せしめて該第2の開口部からフイルム片を取り出す
ようにするが、本願発明の装置ではこのフイルム片吸着
面をフォーミングされたフイルム片の湾曲形状と同一方
向に湾曲させるようにしておりフォーミング時にこの吸
着面が大幅に変形せず、この変形に力を要しないため、
フイルム片をフォーミングするためにこの装置を上下方
向に移動せしめる力(以下フイルム片フォーミング力と
称する)を軽減することができる。上記吸着面は、フイ
ルム片に対する全吸引力からこのフイルム片フォーミン
グ力を減じた力によってこのフイルム片を横方向に引き
出す力を得ている。したがって、本願発明装置ではフイ
ルム片フォーミング力を軽減することができることから
全吸引力を増加させることなくフイルム片を横方向に引
き出すのに充分な力を確保することができる。
イルム片の取出操作は、まず、上記吸着面によりフイル
ム片を吸着保持し、第1の開口部方向(以下上下方向と
称する)に移動せしめてフイルム片を所定の湾曲形状に
フォーミングし、次にフイルム片をこの湾曲形状に保持
したまま第2の開口部方向(以下、横方向と称する)に
移動せしめて該第2の開口部からフイルム片を取り出す
ようにするが、本願発明の装置ではこのフイルム片吸着
面をフォーミングされたフイルム片の湾曲形状と同一方
向に湾曲させるようにしておりフォーミング時にこの吸
着面が大幅に変形せず、この変形に力を要しないため、
フイルム片をフォーミングするためにこの装置を上下方
向に移動せしめる力(以下フイルム片フォーミング力と
称する)を軽減することができる。上記吸着面は、フイ
ルム片に対する全吸引力からこのフイルム片フォーミン
グ力を減じた力によってこのフイルム片を横方向に引き
出す力を得ている。したがって、本願発明装置ではフイ
ルム片フォーミング力を軽減することができることから
全吸引力を増加させることなくフイルム片を横方向に引
き出すのに充分な力を確保することができる。
【0029】これにより、吸着面の劣化等に伴ない全吸
着力が減じるような事態が生じてもフイルム片取出操作
の信頼性を確保することができる。
着力が減じるような事態が生じてもフイルム片取出操作
の信頼性を確保することができる。
【0030】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。
する。
【0031】図1は本発明の実施例に係る乾式分析フイ
ルム片取出装置を示す概略図((A)は斜視図、 (B)は側
面図)であり、図2はこの乾式分析フイルム片取出装置
が侵入し、内部に収納された乾式分析フイルム片が該装
置により取り出される乾式分析フイルム片カートリッジ
を示す概略図( (A)は斜め上方からみた図、 (B)は斜め
下方からみた図)である。このカートリッジ20は、乾式
分析フイルム片1を多数枚積載したものを収納する箱体
21と、この箱体21の上面20a の内壁部に取り付けられた
バネ部材30と、このバネ部材30の下部に取り付けられ、
積載された乾式分析フイルム片1を下方に付勢する押え
部材31を備えている。また、この箱体21の一側面20b の
最下端付近には積載収納されてなる乾式分析フイルム片
1の最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを取出用吸
盤70を1枚だけ取出可能なフイルム片取出用開口部(第
2の開口部)20c が穿設されており、この箱体21の底面
20d には、最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを吸
引保持する取出用吸盤70が侵入する略U字型の吸盤侵入
用開口部20e (第1の開口部)が穿設されている。
ルム片取出装置を示す概略図((A)は斜視図、 (B)は側
面図)であり、図2はこの乾式分析フイルム片取出装置
が侵入し、内部に収納された乾式分析フイルム片が該装
置により取り出される乾式分析フイルム片カートリッジ
を示す概略図( (A)は斜め上方からみた図、 (B)は斜め
下方からみた図)である。このカートリッジ20は、乾式
分析フイルム片1を多数枚積載したものを収納する箱体
21と、この箱体21の上面20a の内壁部に取り付けられた
バネ部材30と、このバネ部材30の下部に取り付けられ、
積載された乾式分析フイルム片1を下方に付勢する押え
部材31を備えている。また、この箱体21の一側面20b の
最下端付近には積載収納されてなる乾式分析フイルム片
1の最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを取出用吸
盤70を1枚だけ取出可能なフイルム片取出用開口部(第
2の開口部)20c が穿設されており、この箱体21の底面
20d には、最下段に位置する乾式分析フイルム片1aを吸
引保持する取出用吸盤70が侵入する略U字型の吸盤侵入
用開口部20e (第1の開口部)が穿設されている。
【0032】また、この取出用吸盤70のサクションカッ
プ70a の吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が
凹状の湾曲形状をなし、このへこみ量hは例えば1mm程
度とされ、またこのへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
プ70a の吸着面は図1(A) ,(B) に示すように、中央が
凹状の湾曲形状をなし、このへこみ量hは例えば1mm程
度とされ、またこのへこみ量hおよびその凹部の曲率は
この取出用吸盤70により吸着保持されて所定の湾曲形状
にフォーミングされた乾式分析フイルム片1aの湾曲量お
よびその曲率と略同程度とされている。
【0033】すなわち、上記乾式分析フイルム片1aの取
出操作は、まず取出用吸盤70が上昇してカートリッジ20
の底面に形成された吸盤侵入用開口部20e から挿入され
て最下段の乾式分析フイルム片1aの支持体2側を吸着保
持するとともに若干下降して湾曲させた(フォーミン
グ)状態で、水平方向に移動してカートリッジ20の側面
に形成されたフイルム片取出用開口部20c から横方向に
取り出すようになっており、上記サクションカップ70a
の吸着面の湾曲形状はこのときフォーミングされた状態
のフイルム片1aの湾曲形状に略等しくなるように形成さ
れている。
出操作は、まず取出用吸盤70が上昇してカートリッジ20
の底面に形成された吸盤侵入用開口部20e から挿入され
て最下段の乾式分析フイルム片1aの支持体2側を吸着保
持するとともに若干下降して湾曲させた(フォーミン
グ)状態で、水平方向に移動してカートリッジ20の側面
に形成されたフイルム片取出用開口部20c から横方向に
取り出すようになっており、上記サクションカップ70a
の吸着面の湾曲形状はこのときフォーミングされた状態
のフイルム片1aの湾曲形状に略等しくなるように形成さ
れている。
【0034】これにより、フイルム片1aをフォーミング
する際の上記サクションカップ70aの変形量を小さくで
き、内部応力を小さくすることによってこのサクション
カップ70a の劣化を押さえることができる。
する際の上記サクションカップ70aの変形量を小さくで
き、内部応力を小さくすることによってこのサクション
カップ70a の劣化を押さえることができる。
【0035】また、フイルム片1aをフォーミングする際
に取出用吸盤70を若干下降させるが、フイルム片1aは上
記吸着面に吸着されると同時にその吸着面の形状に応じ
て湾曲するので、このフイルム片フォーミング時に要す
るフイルム片フォーミング力を小さくすることができこ
の取出用吸盤70の全吸引力を増加させることなくフイル
ム片1aをフィルム取出用開口部20c 方向に引き出すのに
充分な力を確保することができる。
に取出用吸盤70を若干下降させるが、フイルム片1aは上
記吸着面に吸着されると同時にその吸着面の形状に応じ
て湾曲するので、このフイルム片フォーミング時に要す
るフイルム片フォーミング力を小さくすることができこ
の取出用吸盤70の全吸引力を増加させることなくフイル
ム片1aをフィルム取出用開口部20c 方向に引き出すのに
充分な力を確保することができる。
【0036】なお、本実施例においては、上記フイルム
片フォーミング力は例えば100 g程度とすることがで
き、取出用吸盤70の全吸引力を300 gとすれば両者の差
に相当する200 gの力でサクションカップ70a の吸着面
と化学分析1aの表面の摩擦力を得、これにより該乾式分
析フイルム片1aをフイルム片取出用開口部20c を通して
確実に引き出すことが可能となる。
片フォーミング力は例えば100 g程度とすることがで
き、取出用吸盤70の全吸引力を300 gとすれば両者の差
に相当する200 gの力でサクションカップ70a の吸着面
と化学分析1aの表面の摩擦力を得、これにより該乾式分
析フイルム片1aをフイルム片取出用開口部20c を通して
確実に引き出すことが可能となる。
【0037】また、上記カートリッジ20の側面20b の下
端部はこの吸盤侵入用開口部20e により切り欠かれてお
り、これにより上記フイルム片取出用開口部20c とこの
吸盤侵入用開口部20e は連続するように形成されてい
る。
端部はこの吸盤侵入用開口部20e により切り欠かれてお
り、これにより上記フイルム片取出用開口部20c とこの
吸盤侵入用開口部20e は連続するように形成されてい
る。
【0038】さらに、この箱体21の他側面20f の外壁部
分には、このカートリッジ20に収納される乾式分析フイ
ルム片1の特性等を表わす情報を有する磁気ストライプ
20gが付設されており、また上記側面20b およびこれに
対向する側面にはこのカートリッジ20を前記カートリッ
ジ収容部22a に保持せしめかつカートリッジ挿入方向の
誤認防止を図るためのリブ20h が突設されている。
分には、このカートリッジ20に収納される乾式分析フイ
ルム片1の特性等を表わす情報を有する磁気ストライプ
20gが付設されており、また上記側面20b およびこれに
対向する側面にはこのカートリッジ20を前記カートリッ
ジ収容部22a に保持せしめかつカートリッジ挿入方向の
誤認防止を図るためのリブ20h が突設されている。
【0039】また、この箱体21の底面20d 部分は、側面
20b ,20f 部分等から取りはずし可能となっており、上
記フイルム片1の収容時には、押え部材31上に乾式分析
フイルム片1を積載したものを保持してなる上面20a 部
分を箱体21内に挿入していき、この上面20a 部分を側面
20b ,20f 部分に係合せしめることにより、カートリッ
ジが形成されるとともに上記乾式分析フイルム片1の一
部がバネ部材30により箱体21の底面20d の内壁に押しつ
けられることとなる。
20b ,20f 部分等から取りはずし可能となっており、上
記フイルム片1の収容時には、押え部材31上に乾式分析
フイルム片1を積載したものを保持してなる上面20a 部
分を箱体21内に挿入していき、この上面20a 部分を側面
20b ,20f 部分に係合せしめることにより、カートリッ
ジが形成されるとともに上記乾式分析フイルム片1の一
部がバネ部材30により箱体21の底面20d の内壁に押しつ
けられることとなる。
【0040】なお、上記箱体21は外形寸法が例えば15mm
×15mm×100mm で壁部の厚みが1mm程度に構成されてお
り、遮光性を有する黒等の着色を施されたポリスチレン
等のプラスチック材料によって形成されている。
×15mm×100mm で壁部の厚みが1mm程度に構成されてお
り、遮光性を有する黒等の着色を施されたポリスチレン
等のプラスチック材料によって形成されている。
【0041】また、上記磁気ストライプ20g は収納され
た乾式分析フイルム片1の種別情報、ロット補正情報、
分析項目情報、数量等を示す情報を磁気的に記録してな
るもので、生化学分析装置の磁気ヘッドがこの磁気スト
ライプ20g が有する情報を識別してその後の生化学分析
に役立てるようになっている。
た乾式分析フイルム片1の種別情報、ロット補正情報、
分析項目情報、数量等を示す情報を磁気的に記録してな
るもので、生化学分析装置の磁気ヘッドがこの磁気スト
ライプ20g が有する情報を識別してその後の生化学分析
に役立てるようになっている。
【0042】このカートリッジ20に収納される乾式分析
フイルム片は図3に示す如く構成される。なお、図3に
おいて(A) は常湿環境下におけるフイルム片形状、(B)
,(C) は乾燥環境下におけるフイルム片形状を示す斜
視図である。
フイルム片は図3に示す如く構成される。なお、図3に
おいて(A) は常湿環境下におけるフイルム片形状、(B)
,(C) は乾燥環境下におけるフイルム片形状を示す斜
視図である。
【0043】すなわち、この乾式分析フイルム片1はポ
リエチレンテレフタレート(PET)やポリスチレン等
の有機ポリマシート等のプラスチックシートからなる光
透過性の支持体2上に試薬層3を塗布などにより設け、
この上に展開層4をラミネート法等により積層したもの
で従来のスライド枠(フレーム)に相当するものは有し
ていない。
リエチレンテレフタレート(PET)やポリスチレン等
の有機ポリマシート等のプラスチックシートからなる光
透過性の支持体2上に試薬層3を塗布などにより設け、
この上に展開層4をラミネート法等により積層したもの
で従来のスライド枠(フレーム)に相当するものは有し
ていない。
【0044】上記試薬層3はゼラチン等の親水性ポリマ
バインダまたは多孔性層の中にアナライトおよび発色反
応に必要な試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬)成
分が含まれる少なくとも1つの層で構成されている。
バインダまたは多孔性層の中にアナライトおよび発色反
応に必要な試薬(化学分析試薬または免疫分析試薬)成
分が含まれる少なくとも1つの層で構成されている。
【0045】また、上記展開層4は外部との間でコスレ
に強い材料例えばポリエステル等の合成繊維からなる織
物や編み物、天然繊維と合成繊維との混紡による織物、
編み物、不織布等もしくは紙から構成されて保護層とし
て機能するとともに、この展開層4上に点着された試料
液を試薬層3上に平均して供給し得るように展延する。
に強い材料例えばポリエステル等の合成繊維からなる織
物や編み物、天然繊維と合成繊維との混紡による織物、
編み物、不織布等もしくは紙から構成されて保護層とし
て機能するとともに、この展開層4上に点着された試料
液を試薬層3上に平均して供給し得るように展延する。
【0046】上記支持体2の厚みは例えば150 〜200 μ
m、上記試薬層3の厚みは例えば10〜40μm、上記展開
層4の厚みは例えば200 〜250 μmに形成される。
m、上記試薬層3の厚みは例えば10〜40μm、上記展開
層4の厚みは例えば200 〜250 μmに形成される。
【0047】また、これら支持体2、試薬層3および展
開層4のサイズは例えば12mm×12mmの同サイズに形成さ
れる。
開層4のサイズは例えば12mm×12mmの同サイズに形成さ
れる。
【0048】この乾式分析フイルム片1は常湿状態で
は、図2(A) に示すように平面に近い形状に形成され
る。しかしながら、乾式分析フイルム片1は保管時にお
いては化学反応を進行させないように乾燥環境下(たと
えば湿度が20%以下)に配置されるため、展開層4を内
側にして湾曲してカールした形状になっている。すなわ
ち図2(B) に示すような一方向にのみ湾曲したカール形
状とされたり、図2(C) に示すような複数方向に湾曲し
たカール形状とされる。
は、図2(A) に示すように平面に近い形状に形成され
る。しかしながら、乾式分析フイルム片1は保管時にお
いては化学反応を進行させないように乾燥環境下(たと
えば湿度が20%以下)に配置されるため、展開層4を内
側にして湾曲してカールした形状になっている。すなわ
ち図2(B) に示すような一方向にのみ湾曲したカール形
状とされたり、図2(C) に示すような複数方向に湾曲し
たカール形状とされる。
【0049】この湾曲方向や湾曲量は試薬層3中の試薬
の種類や層構成、さらには支持体2を構成する材料の種
類によって変化するが、例えば大きさが12mm×12mm、厚
さが0.5mm の乾式分析フイルム片1を絶乾状態に5日間
保管したとき、最大の湾曲量は100 μm〜1500μm程度
となる。
の種類や層構成、さらには支持体2を構成する材料の種
類によって変化するが、例えば大きさが12mm×12mm、厚
さが0.5mm の乾式分析フイルム片1を絶乾状態に5日間
保管したとき、最大の湾曲量は100 μm〜1500μm程度
となる。
【0050】また、この乾式分析フイルム片1は支持体
2を下方に向けた状態で例えば100枚程度重ね合わされ
押え部材31と底面20d の間にセットされて箱体21内に収
納される。
2を下方に向けた状態で例えば100枚程度重ね合わされ
押え部材31と底面20d の間にセットされて箱体21内に収
納される。
【0051】上述したように、この乾式分析フイルム片
1はカートリッジ20内に収容されている状態では展開層
4を内側にして湾曲したカール形状をなしているため、
例えば図4(A) ,(B) のような状態で積載されることと
なる。
1はカートリッジ20内に収容されている状態では展開層
4を内側にして湾曲したカール形状をなしているため、
例えば図4(A) ,(B) のような状態で積載されることと
なる。
【0052】このように湾曲した乾式分析フイルム片1
を自動操作により処理する場合に従来の化学分析システ
ムに用いられている搬送系(例えばスライド枠用プッシ
ャ等)をそのまま用いることは困難である。すなわち、
乾燥容器(サプライヤ)内に配設されたカートリッジか
ら1枚ずつ乾式分析フイルム片1を取り出す操作、この
取り出された乾式分析フイルム片1に試料液を点着して
インキュベータまで搬送する操作、搬送された乾式分析
フイルム片1を1枚ずつ収容室に搬入し恒温保持する操
作、所定時間経過後に測光し、これを収容室から搬出し
て廃却する操作等は乾式分析フイルム片1の湾曲した形
状を考慮して処理する必要があり、上記実施例に係るカ
ートリッジ20もこのような乾式分析フイルム片1の湾曲
形状を考慮してフイルム取出孔であるフイルム取出用開
口部20c の形状が定められている。
を自動操作により処理する場合に従来の化学分析システ
ムに用いられている搬送系(例えばスライド枠用プッシ
ャ等)をそのまま用いることは困難である。すなわち、
乾燥容器(サプライヤ)内に配設されたカートリッジか
ら1枚ずつ乾式分析フイルム片1を取り出す操作、この
取り出された乾式分析フイルム片1に試料液を点着して
インキュベータまで搬送する操作、搬送された乾式分析
フイルム片1を1枚ずつ収容室に搬入し恒温保持する操
作、所定時間経過後に測光し、これを収容室から搬出し
て廃却する操作等は乾式分析フイルム片1の湾曲した形
状を考慮して処理する必要があり、上記実施例に係るカ
ートリッジ20もこのような乾式分析フイルム片1の湾曲
形状を考慮してフイルム取出孔であるフイルム取出用開
口部20c の形状が定められている。
【0053】図5(A) はこのフイルム片取出用開口部20
c の形状を示すものである。すなわち、フイルム片取出
用開口部20c は、取出用吸盤70によって吸引保持され略
所定形状に湾曲された乾式分析フイルム片1aが通過でき
る程度の大きさに形成されている。但し、乾式分析フイ
ルム片1aをこのように強制的に湾曲せしめても各乾式分
析フイルム片1によって湾曲形状が多少異なるので、こ
の乾式分析フイルム片1aの両端部分が当接する吸盤侵入
用開口部20e の両縁部(受け)20i とこの縁部20i の上
方に位置するフイルム片取出用開口部20c の縁部20j と
の距離cのみを、正確に乾式分析フイルム片1枚の厚み
よりも厚く2枚の厚みよりも薄い厚さに相当する値と規
定し、その他はやや余裕をもたせた幅に規定して乾式分
析フイルム片1aのカートリッジ20からの取り出しが1枚
ずつ確実に、かつ円滑に行なわれるようにしている。
c の形状を示すものである。すなわち、フイルム片取出
用開口部20c は、取出用吸盤70によって吸引保持され略
所定形状に湾曲された乾式分析フイルム片1aが通過でき
る程度の大きさに形成されている。但し、乾式分析フイ
ルム片1aをこのように強制的に湾曲せしめても各乾式分
析フイルム片1によって湾曲形状が多少異なるので、こ
の乾式分析フイルム片1aの両端部分が当接する吸盤侵入
用開口部20e の両縁部(受け)20i とこの縁部20i の上
方に位置するフイルム片取出用開口部20c の縁部20j と
の距離cのみを、正確に乾式分析フイルム片1枚の厚み
よりも厚く2枚の厚みよりも薄い厚さに相当する値と規
定し、その他はやや余裕をもたせた幅に規定して乾式分
析フイルム片1aのカートリッジ20からの取り出しが1枚
ずつ確実に、かつ円滑に行なわれるようにしている。
【0054】すなわち、図5(A) に示すように、フイル
ム片取出用開口部20c の両端部付近は端部に近づくにし
たがって幅が拡がるような形状をなしており、これによ
り種々のカールをなす乾式分析フイルム片1aをフイルム
片取出用開口部20c から円滑に取り出すことが可能とな
る。
ム片取出用開口部20c の両端部付近は端部に近づくにし
たがって幅が拡がるような形状をなしており、これによ
り種々のカールをなす乾式分析フイルム片1aをフイルム
片取出用開口部20c から円滑に取り出すことが可能とな
る。
【0055】また、両側面20f ,20k の内壁面から上記
受け20i までの距離a、すなわち受け部の長さaは、短
い値とする程乾式分析フイルム片1aを小さい吸引力で湾
曲させ易くなるが、余り短いと外部からの衝撃で乾式分
析フイルム片1aが吸盤侵入用開口部20e から脱落するお
それがあるので、この脱落するおそれがない長さであっ
て可能な限り短い長さとするのが好ましく、例えば1mm
とする。
受け20i までの距離a、すなわち受け部の長さaは、短
い値とする程乾式分析フイルム片1aを小さい吸引力で湾
曲させ易くなるが、余り短いと外部からの衝撃で乾式分
析フイルム片1aが吸盤侵入用開口部20e から脱落するお
それがあるので、この脱落するおそれがない長さであっ
て可能な限り短い長さとするのが好ましく、例えば1mm
とする。
【0056】さらに、このフイルム片取出用開口部20c
の中央部分に形成された突部20l は、このフイルム片取
出時において、上記最下段の乾式分析フイルム片1aとと
もにこれ以外の乾式分析フイルム片1がこのフイルム片
取出用開口部20c から引き出されるのを防止するととも
に、乾式分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸引保持さ
れていない平常状態においてこの最下段の乾式分析フイ
ルム片1aが外部からの衝撃によってこのフイルム片取出
用開口部20c から飛び出すのを防止するためのものであ
る。したがって、上記第1の開口部の縁部20j 位置とこ
の突部20l の最下点位置との上下方向の距離dは、平常
状態時において最もカールの大きい乾式分析フイルム片
1aでも、フイルム片保管時にはその一部が図5(B) に示
す如くこの突部20l の内壁部分に当接するような値とす
る。
の中央部分に形成された突部20l は、このフイルム片取
出時において、上記最下段の乾式分析フイルム片1aとと
もにこれ以外の乾式分析フイルム片1がこのフイルム片
取出用開口部20c から引き出されるのを防止するととも
に、乾式分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸引保持さ
れていない平常状態においてこの最下段の乾式分析フイ
ルム片1aが外部からの衝撃によってこのフイルム片取出
用開口部20c から飛び出すのを防止するためのものであ
る。したがって、上記第1の開口部の縁部20j 位置とこ
の突部20l の最下点位置との上下方向の距離dは、平常
状態時において最もカールの大きい乾式分析フイルム片
1aでも、フイルム片保管時にはその一部が図5(B) に示
す如くこの突部20l の内壁部分に当接するような値とす
る。
【0057】但し、この距離dおよび上記突部20l の曲
率は取出用吸盤70によって吸引保持されて所定形状に湾
曲した乾式分析フイルム片1aをこのフイルム片取出用開
口部20c から取り出すことができるような値としなけれ
ばならない。
率は取出用吸盤70によって吸引保持されて所定形状に湾
曲した乾式分析フイルム片1aをこのフイルム片取出用開
口部20c から取り出すことができるような値としなけれ
ばならない。
【0058】次に、図6を用いてこの乾式分析フイルム
片カートリッジ20から乾式分析フイルム片1aを取り出す
方法について説明する。
片カートリッジ20から乾式分析フイルム片1aを取り出す
方法について説明する。
【0059】すなわち、図6(A) に示す如く、展開層4
を内側にして、下方に凸となるように湾曲した状態でカ
ートリッジ20内に積載された乾式分析フイルム片1は前
述したバネ部材30によって底面20d の内壁部分に押し付
けられている。なお、バネ部材30の付勢力はカートリッ
ジ20に収容されている乾式分析フイルム片1が1枚だけ
収容された状態となっても、この乾式分析フイルム片1
の一部を箱体21の底面20d の内壁部分に押し付けること
ができるような強さに設定されている。
を内側にして、下方に凸となるように湾曲した状態でカ
ートリッジ20内に積載された乾式分析フイルム片1は前
述したバネ部材30によって底面20d の内壁部分に押し付
けられている。なお、バネ部材30の付勢力はカートリッ
ジ20に収容されている乾式分析フイルム片1が1枚だけ
収容された状態となっても、この乾式分析フイルム片1
の一部を箱体21の底面20d の内壁部分に押し付けること
ができるような強さに設定されている。
【0060】この箱体21の吸盤侵入用開口部20e の下方
には前述したようにサクションカップ70a の吸着面が凹
状に湾曲してなる取出用吸盤70が位置せしめられてお
り、この後、生化学分析装置のコントローラからの指令
によりこの取出用吸盤70が上昇する(図6(A) の矢印A
方向)。
には前述したようにサクションカップ70a の吸着面が凹
状に湾曲してなる取出用吸盤70が位置せしめられてお
り、この後、生化学分析装置のコントローラからの指令
によりこの取出用吸盤70が上昇する(図6(A) の矢印A
方向)。
【0061】これにより、取出用吸盤70のサクションカ
ップ70a の部分が吸盤侵入用開口部20e を通して最下段
の乾式分析フイルム片1aに当接する。取出用吸盤70は乾
式分析フイルム片1aに当接した後もこの乾式分析フイル
ム片1aとの密着性を高めるためさらに上昇する(図6
(B) )。この位置で取出用吸盤70は図示されていない吸
引ポンプの吸引力により乾式分析フイルム片1aを保持す
る。このとき保持された乾式分析フイルム片1aはサクシ
ョンカップ70a の吸着面形状に応じた形状に湾曲され
る。この取出用吸盤70は乾式分析フイルム片1aの支持体
2を吸引保持することとなるので吸引力の確保が容易で
あり、かつ試薬層3や展開層4を損傷させるおそれもな
い。
ップ70a の部分が吸盤侵入用開口部20e を通して最下段
の乾式分析フイルム片1aに当接する。取出用吸盤70は乾
式分析フイルム片1aに当接した後もこの乾式分析フイル
ム片1aとの密着性を高めるためさらに上昇する(図6
(B) )。この位置で取出用吸盤70は図示されていない吸
引ポンプの吸引力により乾式分析フイルム片1aを保持す
る。このとき保持された乾式分析フイルム片1aはサクシ
ョンカップ70a の吸着面形状に応じた形状に湾曲され
る。この取出用吸盤70は乾式分析フイルム片1aの支持体
2を吸引保持することとなるので吸引力の確保が容易で
あり、かつ試薬層3や展開層4を損傷させるおそれもな
い。
【0062】なお、乾式分析フイルム片1の支持体2は
上述した如く取出用吸盤70により減圧吸着され、さらに
この後装置のフイルム片搬送系において減圧吸着される
ため、減圧吸着による搬送可能な強度を有するように構
成されている。
上述した如く取出用吸盤70により減圧吸着され、さらに
この後装置のフイルム片搬送系において減圧吸着される
ため、減圧吸着による搬送可能な強度を有するように構
成されている。
【0063】次に、取出用吸盤70は上記コントローラか
らの指令により上記最下段の化学分析フイルム片1aを所
定形状に湾曲させて吸着したまま下降し、図6(C) に示
す如くこの乾式分析フイルム片1aの両側部分が吸盤侵入
用開口部20e の端縁(受け)により接触支持され、かつ
該乾式分析フイルム片1aの形状が所定の下凸の湾曲形状
とされる(フォーミング)位置で停止する。
らの指令により上記最下段の化学分析フイルム片1aを所
定形状に湾曲させて吸着したまま下降し、図6(C) に示
す如くこの乾式分析フイルム片1aの両側部分が吸盤侵入
用開口部20e の端縁(受け)により接触支持され、かつ
該乾式分析フイルム片1aの形状が所定の下凸の湾曲形状
とされる(フォーミング)位置で停止する。
【0064】なお、このフォーミング時において取出用
吸盤70が乾式分析フイルム片1aの支持体2を吸引する力
は、例えば12mm×12mmの正方形サイズの乾式分析フイル
ム片1aを吸引保持する際には、この取出用吸盤70のサク
ションカップ70a の最大外径を9mmφとしたとき全吸引
力は例えば300 g以上とする。乾式分析フイルム片1aを
所定形状に湾曲させるための力は吸着操作の信頼性を確
保するため全吸引力に比べて充分小さい値とし、前述し
たように例えば100 gとする。本実施例においては乾式
分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸着されたときに略
フォーミングすべき湾曲形状に近い形状となっており、
またこのときサクションカップ70a の変形に力を要しな
いためフォーミング時にフイルム片湾曲に必要な力を10
0 g程度と比較的小さい値に設定することができる。
吸盤70が乾式分析フイルム片1aの支持体2を吸引する力
は、例えば12mm×12mmの正方形サイズの乾式分析フイル
ム片1aを吸引保持する際には、この取出用吸盤70のサク
ションカップ70a の最大外径を9mmφとしたとき全吸引
力は例えば300 g以上とする。乾式分析フイルム片1aを
所定形状に湾曲させるための力は吸着操作の信頼性を確
保するため全吸引力に比べて充分小さい値とし、前述し
たように例えば100 gとする。本実施例においては乾式
分析フイルム片1aが取出用吸盤70に吸着されたときに略
フォーミングすべき湾曲形状に近い形状となっており、
またこのときサクションカップ70a の変形に力を要しな
いためフォーミング時にフイルム片湾曲に必要な力を10
0 g程度と比較的小さい値に設定することができる。
【0065】なお、このようにフォーミングにより乾式
分析フイルム片1aを所定の湾曲形状とするのは、前述し
たようカートリッジ20内に積載されている乾式分析フイ
ルム片1は各々その湾曲形状が異なっており、したがっ
て、所定の形状に、しかも一枚のフイルム片のみを取り
出すことができる大きさに形成されたフイルム片取出用
開口部20c を通過せしめるためには、全てのフイルム片
を略このフイルム片取出用開口部20c の湾曲形状に一旦
合わせる必要があるからである。
分析フイルム片1aを所定の湾曲形状とするのは、前述し
たようカートリッジ20内に積載されている乾式分析フイ
ルム片1は各々その湾曲形状が異なっており、したがっ
て、所定の形状に、しかも一枚のフイルム片のみを取り
出すことができる大きさに形成されたフイルム片取出用
開口部20c を通過せしめるためには、全てのフイルム片
を略このフイルム片取出用開口部20c の湾曲形状に一旦
合わせる必要があるからである。
【0066】この後、取出用吸盤70は、図6(D) に示す
如くフイルム片取出用開口部20c の形状に合わせて湾曲
せしめた乾式分析フイルム片1aを吸着保持しつつ矢印B
方向に移動し、これにより乾式分析フイルム片1aがフイ
ルム片取出用開口部20c を通して外部に取り出される。
如くフイルム片取出用開口部20c の形状に合わせて湾曲
せしめた乾式分析フイルム片1aを吸着保持しつつ矢印B
方向に移動し、これにより乾式分析フイルム片1aがフイ
ルム片取出用開口部20c を通して外部に取り出される。
【0067】なお、上記乾式分析フイルム片1がフォー
ミングにより上述した如き所定の湾曲形状に形成される
ことから、支持体2は減圧吸着時において湾曲されても
損傷を受けない(ひび割れない)ように形成されてい
る。
ミングにより上述した如き所定の湾曲形状に形成される
ことから、支持体2は減圧吸着時において湾曲されても
損傷を受けない(ひび割れない)ように形成されてい
る。
【0068】さらに、上記乾式分析フイルム片1のカー
トリッジ20からの取出しにおいては最下段の乾式分析フ
イルム片1aの展開層4とその直上に位置する乾式分析フ
イルム片1の支持体2とがコスレるため、その取出操作
を円滑とするため展開層4と支持体2の摩擦係数は例え
ば1以下となるように設定されている。
トリッジ20からの取出しにおいては最下段の乾式分析フ
イルム片1aの展開層4とその直上に位置する乾式分析フ
イルム片1の支持体2とがコスレるため、その取出操作
を円滑とするため展開層4と支持体2の摩擦係数は例え
ば1以下となるように設定されている。
【0069】なお、上記最下段の乾式分析フイルム片1a
が取り出された後、カートリッジ20内の乾式分析フイル
ム片1は各々バネ部材30の付勢力によって乾式分析フイ
ルム片1の1枚分だけ下方に押し下げられ、その状態で
次のフイルム片取出サイクルが開始されるまで待機す
る。
が取り出された後、カートリッジ20内の乾式分析フイル
ム片1は各々バネ部材30の付勢力によって乾式分析フイ
ルム片1の1枚分だけ下方に押し下げられ、その状態で
次のフイルム片取出サイクルが開始されるまで待機す
る。
【0070】以下、上記カートリッジ20から上記取出用
吸盤70を用いて取り出された乾式分析フイルム片1を用
いて生化学分析の自動操作を行なう生化学分析装置につ
いて説明する。
吸盤70を用いて取り出された乾式分析フイルム片1を用
いて生化学分析の自動操作を行なう生化学分析装置につ
いて説明する。
【0071】図7はこの生化学分析装置の一例の概略機
構を示す斜視図である。
構を示す斜視図である。
【0072】生化学分析装置10は、未使用の矩形状の乾
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム片収納手段
11(フイルム片サプライヤ)と、上記フイルム片収納手
段11の側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間
恒温保持するインキュベータ12と、前記フイルム片収納
手段11からインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を
搬送するフイルム片搬送手段13と、たとえば血清,尿等
の複数の試料液を収容する試料液収容手段14(サンプ
ラ)と、試料液収容手段14の試料液をフイルム片搬送手
段13によってインキュベータ12に搬送するまでの間に乾
式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、インキュ
ベータ12の下方に配設された測定手段16とを備えてい
る。
式分析フイルム片1を貯蔵しているフイルム片収納手段
11(フイルム片サプライヤ)と、上記フイルム片収納手
段11の側方に配設され乾式分析フイルム片1を所定時間
恒温保持するインキュベータ12と、前記フイルム片収納
手段11からインキュベータ12に乾式分析フイルム片1を
搬送するフイルム片搬送手段13と、たとえば血清,尿等
の複数の試料液を収容する試料液収容手段14(サンプ
ラ)と、試料液収容手段14の試料液をフイルム片搬送手
段13によってインキュベータ12に搬送するまでの間に乾
式分析フイルム片1に点着する点着手段15と、インキュ
ベータ12の下方に配設された測定手段16とを備えてい
る。
【0073】上記乾式分析フイルム片1は測定項目別に
前述したカートリッジ20内に収容される。該カートリッ
ジ20は、内部に多数の乾式分析フイルム片1を積み重ね
た状態で収納して、フイルム片収納手段11の円盤状の架
体22に配設された内周側もしくは外周側のカートリッジ
収容部22a に複数並列に装填されている。上記架体22は
基部24に回転可能に支持され、基部24に設置された図示
しないサプライヤモータによって回転駆動され、所定の
カートリッジ収容部22a がフイルム片搬送手段13に対応
する取出位置に停止するように制御される。
前述したカートリッジ20内に収容される。該カートリッ
ジ20は、内部に多数の乾式分析フイルム片1を積み重ね
た状態で収納して、フイルム片収納手段11の円盤状の架
体22に配設された内周側もしくは外周側のカートリッジ
収容部22a に複数並列に装填されている。上記架体22は
基部24に回転可能に支持され、基部24に設置された図示
しないサプライヤモータによって回転駆動され、所定の
カートリッジ収容部22a がフイルム片搬送手段13に対応
する取出位置に停止するように制御される。
【0074】そして、上記架体22の外周部分にはカバー
25が配設されて内部が密閉され、上面に配設された開閉
蓋を有する挿入口25a から、前記カートリッジ20の挿
入、取り出しを行なうように設けられている。また、上
記架体22の中心部分には除湿剤収容部27が設けられ、該
除湿剤収容部27にはカバー25上面の中心部に形成された
開閉蓋を有する投入口25b から除湿剤が装填され、この
フイルム片収納手段11の内部が低湿度の乾燥状態に保た
れる。一方、カバー25の下面の取出位置には、各カート
リッジ20から所定の乾式分析フイルム片1を取り出す際
に開く開閉シャッター(図示せず)が設けられ、該シャ
ッターを通して挿入されたフイルム片搬送手段13の取出
用吸盤70によってカートリッジ20の最下段の乾式分析フ
イルム片1が外部に取り出される。
25が配設されて内部が密閉され、上面に配設された開閉
蓋を有する挿入口25a から、前記カートリッジ20の挿
入、取り出しを行なうように設けられている。また、上
記架体22の中心部分には除湿剤収容部27が設けられ、該
除湿剤収容部27にはカバー25上面の中心部に形成された
開閉蓋を有する投入口25b から除湿剤が装填され、この
フイルム片収納手段11の内部が低湿度の乾燥状態に保た
れる。一方、カバー25の下面の取出位置には、各カート
リッジ20から所定の乾式分析フイルム片1を取り出す際
に開く開閉シャッター(図示せず)が設けられ、該シャ
ッターを通して挿入されたフイルム片搬送手段13の取出
用吸盤70によってカートリッジ20の最下段の乾式分析フ
イルム片1が外部に取り出される。
【0075】次にインキュベータ12は、円盤状の本体40
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
が中心下部の回転駆動機構41によって回転自在に支持さ
れ、上記本体40の円周上には所定間隔で前記乾式分析フ
イルム片1を収容するセル42が複数配設され、このセル
42内で乾式分析フイルム片1がインキュベーションされ
る。
【0076】このインキュベータ12の本体40は下部の上
面が平坦な金属製の下ディスク45と、該下ディスク45上
に配設され止めネジによって締結された図示されない金
属製の上ディスクを有し、上ディスクは外周部分が上方
に環状に膨出して形成され、外周下端部と下ディスク45
の上面との間にはセル42の側方開口部を形成する隙間が
形成されている。上記上ディスクと下ディスクとの間に
は図示されないヒータが内蔵され、セル42近傍の下ディ
スク45に配設された図示されない温度センサの検出に基
づいて、乾式分析フイルム片1が所定温度(たとえば37
℃)に加熱保持される。
面が平坦な金属製の下ディスク45と、該下ディスク45上
に配設され止めネジによって締結された図示されない金
属製の上ディスクを有し、上ディスクは外周部分が上方
に環状に膨出して形成され、外周下端部と下ディスク45
の上面との間にはセル42の側方開口部を形成する隙間が
形成されている。上記上ディスクと下ディスクとの間に
は図示されないヒータが内蔵され、セル42近傍の下ディ
スク45に配設された図示されない温度センサの検出に基
づいて、乾式分析フイルム片1が所定温度(たとえば37
℃)に加熱保持される。
【0077】上記下ディスク45にはセル42の形成位置に
対応して所定間隔で測光窓が開口され、この測光窓上部
には、該セル42内に挿入された乾式分析フイルム片1を
所定位置に固定する固定手段としてのフイルム片押え61
が配設されている(図8参照)。また、測定位置におけ
る前記セル42の底部に開口された測光窓の下方すなわち
本体40の下方には、測定手段16の測光ヘッド95が配設さ
れている。
対応して所定間隔で測光窓が開口され、この測光窓上部
には、該セル42内に挿入された乾式分析フイルム片1を
所定位置に固定する固定手段としてのフイルム片押え61
が配設されている(図8参照)。また、測定位置におけ
る前記セル42の底部に開口された測光窓の下方すなわち
本体40の下方には、測定手段16の測光ヘッド95が配設さ
れている。
【0078】具体的には図8に示すように、上記フイル
ム片押え61は乾式分析フイルム片1の試料液の展開Sが
届かない隅角部を押えるものであり、その底面形状は、
周囲に矩形状の枠部61a が形成され、この枠部61a の内
側寸法は乾式分析フイルム片1の形状より大きく、その
隅角部に内方に突出して乾式分析フイルム片1の四隅に
接触する突部61b が形成されている。このフイルム片押
え61の上面には押えスプリングが縮装されこれによりフ
イルム片押え61は下方に付勢される。
ム片押え61は乾式分析フイルム片1の試料液の展開Sが
届かない隅角部を押えるものであり、その底面形状は、
周囲に矩形状の枠部61a が形成され、この枠部61a の内
側寸法は乾式分析フイルム片1の形状より大きく、その
隅角部に内方に突出して乾式分析フイルム片1の四隅に
接触する突部61b が形成されている。このフイルム片押
え61の上面には押えスプリングが縮装されこれによりフ
イルム片押え61は下方に付勢される。
【0079】これにより湾曲した乾式分析フイルム片1
は平面状態で恒温保持され、さらに測光されることにな
り、インキュベーションの効率化および生化学分析の精
度が維持されることが可能となる。
は平面状態で恒温保持され、さらに測光されることにな
り、インキュベーションの効率化および生化学分析の精
度が維持されることが可能となる。
【0080】前記フイルム片収納手段11からインキュベ
ータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13
は、前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取
り出す前述した取出用吸盤70と、この取出用吸盤70に保
持されている乾式分析フイルム片1を、試薬層1bが上面
となっている状態のまま下方から保持して受け取るとと
もにインキュベータ12のセル42に側方開口部から挿入す
る移載手段としての馬蹄形の移載部材73と、インキュベ
ータ12のセル42内で上記移載部材73に保持されている乾
式分析フイルム片1をセル42の下方から出没して保持す
る保持手段としての保持用吸盤76とを備えている。な
お、上記取出用吸盤70は前述した如くして乾式分析フイ
ルム片1をカートリッジ外部に引き出し、さらに、移動
してこの乾式分析フイルム片1を点着位置まで搬送する
ように駆動される。
ータ12に乾式分析フイルム片1を搬送する搬送手段13
は、前記カートリッジ20から乾式分析フイルム片1を取
り出す前述した取出用吸盤70と、この取出用吸盤70に保
持されている乾式分析フイルム片1を、試薬層1bが上面
となっている状態のまま下方から保持して受け取るとと
もにインキュベータ12のセル42に側方開口部から挿入す
る移載手段としての馬蹄形の移載部材73と、インキュベ
ータ12のセル42内で上記移載部材73に保持されている乾
式分析フイルム片1をセル42の下方から出没して保持す
る保持手段としての保持用吸盤76とを備えている。な
お、上記取出用吸盤70は前述した如くして乾式分析フイ
ルム片1をカートリッジ外部に引き出し、さらに、移動
してこの乾式分析フイルム片1を点着位置まで搬送する
ように駆動される。
【0081】また、移載部材73は図9に示すように、平
板状で上面に乾式分析フイルム片1を吸引保持するよう
にフォーク状に形成され、その先端中央部に切欠き凹部
73aが形成され両側部が前方に延びるフォーク部73b に
形成され、この両側のフォーク部73b および凹部73a の
背部に吸引孔74が設けられている。上記吸引孔74には図
示されないサクションポンプからの減圧パイプ75が接続
される。また、上記移載部材73の基部73c は、点着位置
からインキュベータ12のセル42内に側方開口部42a を通
って挿入移動可能なように図示されない駆動機構に連係
されている。
板状で上面に乾式分析フイルム片1を吸引保持するよう
にフォーク状に形成され、その先端中央部に切欠き凹部
73aが形成され両側部が前方に延びるフォーク部73b に
形成され、この両側のフォーク部73b および凹部73a の
背部に吸引孔74が設けられている。上記吸引孔74には図
示されないサクションポンプからの減圧パイプ75が接続
される。また、上記移載部材73の基部73c は、点着位置
からインキュベータ12のセル42内に側方開口部42a を通
って挿入移動可能なように図示されない駆動機構に連係
されている。
【0082】そして、上記移載部材73は、前記取出用吸
盤70から乾式分析フイルム片1を受け取る際には、乾式
分析フイルム片1を保持している取出用吸盤70に向けて
移動し、その凹部73a 内に該取出用吸盤70が位置し、上
方に乾式分析フイルム片1が位置する状態で停止し、続
いて、取出用吸盤70が下降移動して該取出用吸盤70に保
持している乾式分析フイルム片1を、移載部材73のフォ
ーク部73b と凹部73a周辺で吸引保持する。また、前記
取出用吸盤70による乾式分析フイルム片1の吸着位置精
度を確保していることで、移載部材73での乾式分析フイ
ルム片1の保持位置精度が良好であり、この移載部材73
に保持した状態の乾式分析フイルム片1の試薬層3の中
心部分に点着手段15によって所定量の試料液を点着す
る。
盤70から乾式分析フイルム片1を受け取る際には、乾式
分析フイルム片1を保持している取出用吸盤70に向けて
移動し、その凹部73a 内に該取出用吸盤70が位置し、上
方に乾式分析フイルム片1が位置する状態で停止し、続
いて、取出用吸盤70が下降移動して該取出用吸盤70に保
持している乾式分析フイルム片1を、移載部材73のフォ
ーク部73b と凹部73a周辺で吸引保持する。また、前記
取出用吸盤70による乾式分析フイルム片1の吸着位置精
度を確保していることで、移載部材73での乾式分析フイ
ルム片1の保持位置精度が良好であり、この移載部材73
に保持した状態の乾式分析フイルム片1の試薬層3の中
心部分に点着手段15によって所定量の試料液を点着す
る。
【0083】さらに、保持用吸盤76はインキュベータ12
のセル42下方に位置し、上端の上向きのサクションカッ
プが図示されない搬送基部70b に支持され、図示されな
い駆動機構によって昇降移動可能に設けられている。そ
して、前記インキュベータ12のセル42の底面に開口され
た測光窓から該セル42内に出没移動するように駆動され
る。また、このサクションカップには図示されないサク
ションポンプからの減圧パイプが接続される。
のセル42下方に位置し、上端の上向きのサクションカッ
プが図示されない搬送基部70b に支持され、図示されな
い駆動機構によって昇降移動可能に設けられている。そ
して、前記インキュベータ12のセル42の底面に開口され
た測光窓から該セル42内に出没移動するように駆動され
る。また、このサクションカップには図示されないサク
ションポンプからの減圧パイプが接続される。
【0084】一方、前記インキュベータ12のフイルム片
排出位置にはフイルム片排出手段17が配設され、該フイ
ルム片排出手段17は、セル42内の測定後の乾式分析フイ
ルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81と、該排出
用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム片1を受け
取りインキュベータ12の外方に搬出するフイルム片取出
用の馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82によって取
り出された乾式分析フイルム片1を受け取って廃却箱84
に廃棄する廃却用吸盤83とによって構成されている。
排出位置にはフイルム片排出手段17が配設され、該フイ
ルム片排出手段17は、セル42内の測定後の乾式分析フイ
ルム片1を吸着して持ち上げる排出用吸盤81と、該排出
用吸盤81で持ち上げられた乾式分析フイルム片1を受け
取りインキュベータ12の外方に搬出するフイルム片取出
用の馬蹄形の移載部材82と、この移載部材82によって取
り出された乾式分析フイルム片1を受け取って廃却箱84
に廃棄する廃却用吸盤83とによって構成されている。
【0085】前記試料液収容手段14は、回転駆動機構86
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
によって回転操作される回転テーブル85を備え、該回転
テーブル85の外周部には試料液を収容した複数のサンプ
ルチューブ87を保持し、サンプルチューブ87が順次供給
位置に移動される。また、内周側には後述の点着用ノズ
ル91の先端に装着されるノズルチップ88が収容される。
【0086】また、上記サンプルチューブ87の各試料液
をインキュベータ12に搬送された乾式分析フイルム片1
に点着する点着手段15は、試料液の吸引吐出を行なう点
着用ノズル91を有し、該点着用ノズル91の先端にはピペ
ット状の上記ノズルチップ88が着脱自在に装着され、駆
動機構92により上下動および回動可能に移動され、試料
液収容手段14から試料液を吸引し移動して前記移載部材
73の上に保持されている乾式分析フイルム片1に点着す
る。また、上記点着手段15の点着用ノズル91における先
端のノズルチップ88は、試料液の変更に伴って交換され
る。
をインキュベータ12に搬送された乾式分析フイルム片1
に点着する点着手段15は、試料液の吸引吐出を行なう点
着用ノズル91を有し、該点着用ノズル91の先端にはピペ
ット状の上記ノズルチップ88が着脱自在に装着され、駆
動機構92により上下動および回動可能に移動され、試料
液収容手段14から試料液を吸引し移動して前記移載部材
73の上に保持されている乾式分析フイルム片1に点着す
る。また、上記点着手段15の点着用ノズル91における先
端のノズルチップ88は、試料液の変更に伴って交換され
る。
【0087】点着された乾式分析フイルム片1は、イン
キュベータ12によりインキュベーションが行なわれ、こ
のインキュベータ12の下方に配設された測定手段16によ
り測定される。この測定手段16は、乾式分析フイルム片
1と試料液との呈色反応による光学濃度を測定するため
の測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95は所定波長
の光を含む測定用照射光を光透過性の支持体2を透過し
試薬層3に照射して、反射光を光検出素子で検出するも
のであり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)からの光
がフィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95内で上記
光が試薬層3に照射される。前記フィルタ97は、検査項
目に対応する複数種類のものが円板98に設置され、該円
板98をモータ99よって回転して測定項目に対応する所定
の特性のフィルタ97を選択するように構成されている。
キュベータ12によりインキュベーションが行なわれ、こ
のインキュベータ12の下方に配設された測定手段16によ
り測定される。この測定手段16は、乾式分析フイルム片
1と試料液との呈色反応による光学濃度を測定するため
の測光ヘッド95を有する。上記測光ヘッド95は所定波長
の光を含む測定用照射光を光透過性の支持体2を透過し
試薬層3に照射して、反射光を光検出素子で検出するも
のであり、測光ヘッド95には光源96(ランプ)からの光
がフィルタ97を介して入射され、測光ヘッド95内で上記
光が試薬層3に照射される。前記フィルタ97は、検査項
目に対応する複数種類のものが円板98に設置され、該円
板98をモータ99よって回転して測定項目に対応する所定
の特性のフィルタ97を選択するように構成されている。
【0088】また、試薬層3からの反射光は試薬層3中
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、アンプを
介して判定部に送出される。判定部では、入力された電
気信号のレベルに基づき試薬層3中で生成された色素の
光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学物質の物質
濃度を特定する。
で生成された色素量に応じた光情報(具体的には光量)
を担持しており、この光情報を担持した反射光が測光ヘ
ッド95の光検出素子に入射して光電変換され、アンプを
介して判定部に送出される。判定部では、入力された電
気信号のレベルに基づき試薬層3中で生成された色素の
光学濃度を判定し、試料液中の所定の生化学物質の物質
濃度を特定する。
【0089】上記生化学分析装置10による測定を説明す
れば、まず、搬送手段13の取出用吸盤70によってフイル
ム片収納手段11より測定項目に対応する乾式分析フイル
ム片1を収容したカートリッジ20から乾式分析フイルム
片1を取り出す。この取出用吸盤70に保持された乾式分
析フイルム片1は、そのまま試薬層3を上側にして移載
部材73の移載部材73に移し替えられてその試薬層3に試
料液が点着される。
れば、まず、搬送手段13の取出用吸盤70によってフイル
ム片収納手段11より測定項目に対応する乾式分析フイル
ム片1を収容したカートリッジ20から乾式分析フイルム
片1を取り出す。この取出用吸盤70に保持された乾式分
析フイルム片1は、そのまま試薬層3を上側にして移載
部材73の移載部材73に移し替えられてその試薬層3に試
料液が点着される。
【0090】この点着は、点着手段15の点着用ノズル91
の先端にノズルチップ88を装着した後、試料液収容手段
14の所定サンプルチューブ87上に移動させてノズルチッ
プ88の先端を試料液に浸漬し、該ノズルチップ88内に所
定量の試料液を吸引する。そして、この点着用ノズル91
を移載部材73上の乾式分析フイルム片1上の中心に移動
させ、次いで点着用ノズル91を下動させて、ノズルチッ
プ88から乾式分析フイルム片1の試薬層3上に試料液を
所定量だけ滴下する。滴下された試料液は展開拡散さ
れ、試薬と混合する。
の先端にノズルチップ88を装着した後、試料液収容手段
14の所定サンプルチューブ87上に移動させてノズルチッ
プ88の先端を試料液に浸漬し、該ノズルチップ88内に所
定量の試料液を吸引する。そして、この点着用ノズル91
を移載部材73上の乾式分析フイルム片1上の中心に移動
させ、次いで点着用ノズル91を下動させて、ノズルチッ
プ88から乾式分析フイルム片1の試薬層3上に試料液を
所定量だけ滴下する。滴下された試料液は展開拡散さ
れ、試薬と混合する。
【0091】点着後の乾式分析フイルム片1は移載部材
73の搬送によって、インキュベータセル42に側方開口部
から挿入される。
73の搬送によって、インキュベータセル42に側方開口部
から挿入される。
【0092】このインキュベータセル42内で乾式分析フ
イルム片1は密閉状態で所定のインキュベーションによ
り所定温度に加熱されると試薬層3が呈色反応(色素生
成反応)を起す。そして、呈色反応中の所定時間毎もし
くは所定時間経過後に、この呈色反応により生じた色素
の光学濃度を測定手段16の測光ヘッド95で測定する。
イルム片1は密閉状態で所定のインキュベーションによ
り所定温度に加熱されると試薬層3が呈色反応(色素生
成反応)を起す。そして、呈色反応中の所定時間毎もし
くは所定時間経過後に、この呈色反応により生じた色素
の光学濃度を測定手段16の測光ヘッド95で測定する。
【0093】なお、本願発明の乾式分析フイルム片取出
装置上記実施例のものに限られず種々の態様の変更が可
能である。
装置上記実施例のものに限られず種々の態様の変更が可
能である。
【0094】例えば上記実施例においては取出用吸盤70
のサクションカップ70a の吸着面の凹面形状をフイルム
片をフォーミングする際の湾曲形状と略同程度としてい
るが、この凹面形状は必ずしもこの湾曲形状と略同程度
とせずともよく、フイルム片フォーミング時の吸着面の
変形量を減少でき、かつフォーミングに必要な吸引力を
減少できれば、この湾曲形状よりも大きい曲率を有して
いてもよいし小さい曲率を有していてもよい。また、サ
クションカップ70a のサイズとしても適宜選択可能であ
る。
のサクションカップ70a の吸着面の凹面形状をフイルム
片をフォーミングする際の湾曲形状と略同程度としてい
るが、この凹面形状は必ずしもこの湾曲形状と略同程度
とせずともよく、フイルム片フォーミング時の吸着面の
変形量を減少でき、かつフォーミングに必要な吸引力を
減少できれば、この湾曲形状よりも大きい曲率を有して
いてもよいし小さい曲率を有していてもよい。また、サ
クションカップ70a のサイズとしても適宜選択可能であ
る。
【0095】また、上記実施例では第2の開口部が形成
された面を下方に向けた状態でこのカートリッジ20から
乾式分析フイルム片1aを取り出すようにしているが、こ
の面を上方に向けた状態でこのカートリッジ20から乾式
分析フイルム片1aを取り出すようにすることも可能であ
る。
された面を下方に向けた状態でこのカートリッジ20から
乾式分析フイルム片1aを取り出すようにしているが、こ
の面を上方に向けた状態でこのカートリッジ20から乾式
分析フイルム片1aを取り出すようにすることも可能であ
る。
【0096】また、呈色反応に限らず、イオン選択電極
を用いる電解質濃度を測定する方法に本発明に係るフイ
ルムを用いてもよい。
を用いる電解質濃度を測定する方法に本発明に係るフイ
ルムを用いてもよい。
【0097】また、上記実施例では乾式分析フイルム片
を支持体、試薬層および展開層の3層構成としている
が、これを支持体および試薬を含有する多孔質層の2層
構成とすることも可能である。
を支持体、試薬層および展開層の3層構成としている
が、これを支持体および試薬を含有する多孔質層の2層
構成とすることも可能である。
【0098】また、この乾式分析フイルム片を用い自動
操作により生化学分析を行なう装置についても上記実施
例のものに限られるものではなく、特異な湾曲形状のフ
イルム片を傷つけることなく、しかも高精度でその分析
処理を行なうことができればどのような構成とされてい
てもよい。
操作により生化学分析を行なう装置についても上記実施
例のものに限られるものではなく、特異な湾曲形状のフ
イルム片を傷つけることなく、しかも高精度でその分析
処理を行なうことができればどのような構成とされてい
てもよい。
【0099】
【発明の効果】本願発明の乾式分析フイルム片取出装置
によれば、乾式分析フイルム片を吸着する吸着面の形状
を、カートリッジからのフイルム片取出時にフォーミン
グされた乾式分析フイルム片の湾曲形状と同じ方向に湾
曲せしめた形状としており、フイルム片フォーミング時
における上記吸着面の変形量を減少できる。また、上記
フォーミングの際に吸着面は大きく変形せずこの変形の
ために力を要しないのでフイルム片のフォーミングに要
する吸引力を低減することができる。
によれば、乾式分析フイルム片を吸着する吸着面の形状
を、カートリッジからのフイルム片取出時にフォーミン
グされた乾式分析フイルム片の湾曲形状と同じ方向に湾
曲せしめた形状としており、フイルム片フォーミング時
における上記吸着面の変形量を減少できる。また、上記
フォーミングの際に吸着面は大きく変形せずこの変形の
ために力を要しないのでフイルム片のフォーミングに要
する吸引力を低減することができる。
【0100】これにより、フイルム片取出装置のフィル
ム吸着部分の長寿命化を図ることができ、また、この装
置による全吸引力を増加させることなく、フイルム片引
き出しに要する吸引力を確保して装置の信頼性の向上を
図ることができる。
ム吸着部分の長寿命化を図ることができ、また、この装
置による全吸引力を増加させることなく、フイルム片引
き出しに要する吸引力を確保して装置の信頼性の向上を
図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る乾式分析フイルム片取出
装置を示す斜視図(A) および側面図(B)
装置を示す斜視図(A) および側面図(B)
【図2】図1に示す装置により乾式分析フイルム片が取
り出される乾式分析フイルム片カートリッジを一部破断
して示す斜視図
り出される乾式分析フイルム片カートリッジを一部破断
して示す斜視図
【図3】図2のカートリッジに収納される乾式分析フイ
ルム片を示す斜視図((A) は常湿状態下、(B) ,(C) は
乾燥状態下のフイルム片を示す)
ルム片を示す斜視図((A) は常湿状態下、(B) ,(C) は
乾燥状態下のフイルム片を示す)
【図4】図2に示すカートリッジ内におけるフイルム片
の積載状態を示す概略図
の積載状態を示す概略図
【図5】図2に示すカートリッジのフイルム片取出用開
口部の形状を説明するための概略図
口部の形状を説明するための概略図
【図6】図2に示すカートリッジからフイルム片を取り
出す操作を説明するための概略図
出す操作を説明するための概略図
【図7】図3に示す乾式分析フイルム片を用いて生化学
分析を行なう装置の一例を示す概略図
分析を行なう装置の一例を示す概略図
【図8】図7に示すインキュベータのセル内に配された
フイルム片押えを示す概略図
フイルム片押えを示す概略図
【図9】図7に示す移載部材を示す斜視図
【符号の説明】 1,1a 乾式分析フイルム片 2 支持体 3 試薬層 4 展開層 10 生化学分析装置 11 フイルム片収納手段(フイルム片サプライヤ) 12 インキュベータ 13 フイルム片搬送手段 14 試料液収容手段 15 点着手段 16 測定手段 17 フイルム片排出手段 20 カートリッジ 20a 上面 20b 一側面 20c ,20c ′ フイルム片取出用開口部 20d 底面 20e 吸盤侵入用開口部 20f ,20k 他側面 20g 磁気ストライプ 20h リブ 20i 受け 20j 受けの上方に位置するフイルム片取出用開口部
の縁部 20l 突部 21 箱体 22 架体 22a カートリッジ収容部 40 本体 41 回転駆動機構 42 セル 61 フイルム片押え 70 取出用吸盤 70a サクションカップ 70b 搬送基部 73 移載部材 85 回転テーブル 88 ノズルチップ 91 点着用ノズル 95 測光ヘッド
の縁部 20l 突部 21 箱体 22 架体 22a カートリッジ収容部 40 本体 41 回転駆動機構 42 セル 61 フイルム片押え 70 取出用吸盤 70a サクションカップ 70b 搬送基部 73 移載部材 85 回転テーブル 88 ノズルチップ 91 点着用ノズル 95 測光ヘッド
Claims (2)
- 【請求項1】 支持体上に試薬を含有する層を設けた積
層体のみからなる乾式分析フイルム片を複数個積載して
収納する箱体の該積載方向の一端面に穿設された第1の
開口部から侵入し、該一端面に最も近接したフィルムを
吸着保持して所定の湾曲形状に湾曲させ、前記一端面に
近接した前記箱体の側壁部分に穿設された前記所定の湾
曲形状に応じた形状に形成された第1の開口部方向に移
動して、吸着保持されている前記フイルム片のみを該第
1の開口部から外部に取り出す乾式分析フイルム片取出
装置であって、前記所定の湾曲形状と同一方向に湾曲し
たフイルム片吸着面を有することを特徴とする乾式分析
フイルム片取出装置。 - 【請求項2】 前記フイルム片吸着面の湾曲形状が前記
所定の湾曲形状と同程度の曲率に形成されていることを
特徴とする請求項1記載の乾式分析フイルム片取出装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17705693A JPH0735756A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 乾式分析フイルム片取出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17705693A JPH0735756A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 乾式分析フイルム片取出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0735756A true JPH0735756A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16024365
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17705693A Withdrawn JPH0735756A (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 乾式分析フイルム片取出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0735756A (ja) |
-
1993
- 1993-07-16 JP JP17705693A patent/JPH0735756A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20001003 |