JPH0621273Y2 - プリント基板挿抜具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、プリント基板挿抜具に関し、特に通信装置等
のシェルフ（複数枚のプリント基板を収容可能な電子回
路ユニット）に搭載されるプリント基板挿抜具に関す
る。

［従来の技術］ 従来、通信装置等に用いられているプリント基板挿抜具
としては、第６図に示すように、テコ式レバー１をプリ
ント基板１０の前方下部に回転可能に設けて、シェルフ
１１の前部の上方への突出部１１ａに係合部１ａを支持
させ、操作部１ｂを操作して取付部３を中心に回転さ
せ、支点４，５を中心にして浮かせることにより挿抜す
るようになっていた。

又、装置の輸送時及び、地震発生時におけるプリント基
板１０の抜け出しを防ぐために、プリント基板ストッパ
１２をシェルフ上部にねじ１３にて固定するようにされ
ていた。

［考案が解決しようとする課題］ しかるに、近年コネクタが多ピン化の傾向にあり、コネ
クタの挿抜力が大きくなってきている。このようなプリ
ント基板を容易に挿抜するには、従来構造では、テコ式
レバー１の操作部１ｂを長くする必要があるために、プ
リント基板１０前部の保守用部品（表示ランプ，モニタ
ソケット等）実装領域を狭めることとなるという欠点が
あった。

又、プリント基板１０の保守交換時において、プリント
基板ストッパ１２の取外し、取付けに時間を要するなど
の欠点があった。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記課題を解決するためになしたもので、そ
の解決手段として本考案は、プリント基板の前端下部に
回転可能に取付ける取付部と、取付部を中心に回転操作
をするためのプリント基板前方上方に突出する操作部
と、プリント基板収納用シェルフ前部開口に形成した突
出部に係合する係合部とを備えたテコ式レバーにてプリ
ント基板を上記シェルフに対し挿抜するプリント基板挿
抜具において、上記操作部に延長レバーを設けてなり、
該延長レバーは上記操作部に上下方向摺動可能に係合す
る摺動部と、該摺動部より上方に突出するレバー部と、
上記摺動部のプリント基板側にあってプリント基板前端
面と当接し上記テコ式レバーの回転中心からプリント基
板前方下端までを半径とする円内の位置でテコ式レバー
の回転ロックをしかつ上記円外位置でロック解除を行う
ストッパ部とを備える構成としている。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は本考案の一実施例を示す外観斜視図であり、第
２図ないし第５図は本考案の操作状態を示す側面図であ
る。

図中２１がテコ式レバーで、このテコ式レバー２１はプ
リント基板１０の前端下部に取付孔３ａを介して回転可
能に取付ける取付部３と、該取付部３を中心に回転操作
をするためのプリント基板１０ａ前方上方に突出する操
作部２１ａと、プリント基板１０収納用のシェルフ１１
の前部開口に形成した突出部１１ａに係合する係合部２
１ｂとを備えている。そして、テコ式レバー２１にてプ
リント基板１０を上記シェルフ１１に対し挿抜するよう
にしている。

また、操作部２１ａには延長レバー２を設けている。こ
の延長レバー２は上記操作部２１ａに上下方向摺動可能
に係合する孔にて形成される摺動部８と、該摺動部８よ
り上方に突出するレバー部２ａと、上記摺動部８のプリ
ント基板１０側にあってプリント基板１０の前端面と当
接し上記テコ式レバー２１の回転中心３ａからプリント
基板１０前方下端までを半径Ｒとする円（図中一点鎖線
で示す。）内の位置でテコ式レバー２１の回転ロックを
し、かつ上記円外位置でロック解除を行うストッパ部９
とを備える。

また、テコ式レバー２１の操作部２１ａには、シェルフ
１１の突出部１１ａとの支点４，５が設けてあり、係合
部２１ｂには延長レバー２の摺動範囲を決めるためのス
トッパ６，７を設けている。尚、延長レバー２は矢印Ａ
の方向よりテコ式レバー１に挿着される。

次に第２図ないし第５図において、本実施例のプリント
基板挿抜具の操作について説明する。第２図は、プリン
ト基板１０の挿入完了状態を示しており、この状態か
ら、プリント基板１０を引抜く場合、矢印Ｂの方向に延
長レバー２を第３図の位置まで摺動させた後、第４図に
示す矢印Ｃの方向に延長レバー２を引くことにより、取
付部３を中心にテコ式レバー２１を回転させて、支点５
をシェルフ１１の突出部前端面に突き当て、テコの原理
でプリント基板１０が矢印の方向に引き抜かれる。

又、プリント基板の挿入は、第５図に示す矢印Ｅの方向
に延長レバー２を押すことにより、支点４をシェルフ１
１の突出部１１ａの内面に突き当て、引抜時と同様にテ
コの原理でプリント基板１０が矢印の方向に挿入され第
３図の状態となる。

更に、第２図に示す矢印Ｂの反対方向に延長レバー２に
設けたストッパ部９を取付部３とプリント基板１０の角
までの長さＲを半径とした円周内に押し下げることによ
り、テコ式レバー２１の回転がロックされて、プリント
基板１０の抜け出しが防止される。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案のプリント基板挿抜具は、
操作部に延長レバーを設けてなり、該延長レバーは操作
部に上下方向摺動可能に係合する摺動部と、該摺動部よ
り上方に突出するレバー部と、摺動部のプリント基板側
にあってプリント基板前端面と当接しテコ式レバーの回
転中心からプリント基板前方下端までを半径とする円内
の位置でテコ式レバーの回転ロックをしかつ上記円外位
置でロック解除を行うストッパ部とを備えるものとした
ため、プリント基板前部の保守部品実装領域を狭めるこ
となく、コネクタ挿抜力の大きいプリント基板の挿抜及
び、地震時等のプリント基板の抜け防止を容易に行うこ
とができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に係るプリント基板挿抜具外
観斜視図、第２図ないし第５図は本考案の操作状態を示
す部分断面図、第６図は従来のプリント基板挿抜具を用
いたシェルフの断面図である。 ２：延長レバー、３：取付部 ４，５：テコ式レバーの支点、８：摺動部 ９：ストッパ部 １０：プリント基板、１１：シェルフ １１ａ：突出部 ２１：テコ式レバー、２１ａ：操作部 ２１ｂ：係合部、Ｒ：半径

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】プリント基板の前端下部に回転可能に取付
   ける取付部と、取付部を中心に回転操作をするためのプ
   リント基板前方上方に突出する操作部と、プリント基板
   収納用のシェルフ前部開口に形成した突出部に係合する
   係合部とを備えたテコ式レバーにてプリント基板を上記
   シェルフに対し挿抜するプリント基板挿抜具において、
   上記操作部に延長レバーを設けてなり、該延長レバーは
   上記操作部に上下方向摺動可能に係合する摺動部と、該
   摺動部より上方に突出するレバー部と、上記摺動部のプ
   リント基板側にあってプリント基板前端面と当接し上記
   テコ式レバーの回転中心からプリント基板前方下端まで
   を半径とする円内の位置でテコ式レバーの回転ロックを
   しかつ上記円外位置でロック解除を行うストッパ部とを
   備えることを特徴とするプリント基板挿抜具。