JPH06212157A - コークス炉の加熱機構付き炉蓋 - Google Patents
コークス炉の加熱機構付き炉蓋Info
- Publication number
- JPH06212157A JPH06212157A JP548393A JP548393A JPH06212157A JP H06212157 A JPH06212157 A JP H06212157A JP 548393 A JP548393 A JP 548393A JP 548393 A JP548393 A JP 548393A JP H06212157 A JPH06212157 A JP H06212157A
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- JP
- Japan
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- furnace lid
- furnace
- heating
- heat
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 炉蓋に加熱装置を設けることにより、炉端部
の加熱制御を可能とし、炉端部の乾留制御によって炭化
室の生産性を向上させること、および発生ガスの炉蓋シ
ール部への流入を抑制して、炉蓋ガスシール性を向上さ
せることを提供すること。 【構成】 室炉式コークス炉の炉蓋において、炉蓋の石
炭との接触面近傍に加熱装置を設け、該炉蓋からの加熱
量を時間的な変化に応じて、乾留初中期には炉端部を燃
焼室からの伝熱に加えて炉蓋側から加熱すると共に、乾
留末期にはオーバーヒートを防止して加熱を最適化する
コークス炉の加熱機構付き炉蓋。 【効果】 炉端部の炭化室中の昇温速度を向上させ、炭
化時間を短縮させると共に、炉蓋近傍のプラスチックゾ
ーンを早期に生成させ、炭化室内部で発生するガスが炉
端部へ流出して来るのを防止し、かつ炉蓋近傍でのカー
ボン化を防ぐことが出来る。
の加熱制御を可能とし、炉端部の乾留制御によって炭化
室の生産性を向上させること、および発生ガスの炉蓋シ
ール部への流入を抑制して、炉蓋ガスシール性を向上さ
せることを提供すること。 【構成】 室炉式コークス炉の炉蓋において、炉蓋の石
炭との接触面近傍に加熱装置を設け、該炉蓋からの加熱
量を時間的な変化に応じて、乾留初中期には炉端部を燃
焼室からの伝熱に加えて炉蓋側から加熱すると共に、乾
留末期にはオーバーヒートを防止して加熱を最適化する
コークス炉の加熱機構付き炉蓋。 【効果】 炉端部の炭化室中の昇温速度を向上させ、炭
化時間を短縮させると共に、炉蓋近傍のプラスチックゾ
ーンを早期に生成させ、炭化室内部で発生するガスが炉
端部へ流出して来るのを防止し、かつ炉蓋近傍でのカー
ボン化を防ぐことが出来る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は室炉式コークス炉の炉端
部の炉蓋側からの加熱機構を設けた炉蓋に関するもので
ある。
部の炉蓋側からの加熱機構を設けた炉蓋に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、炭化室端部の増熱機構としては炉
端部燃焼室の増熱に関する方法は幾つかの提案がされて
いるが、炉蓋部分については、断熱の強化により炉端部
の放熱の減少や、炉蓋煉瓦部分をプレート構造とし、プ
レート背面に炭化室内で発生する高温ガスを誘導し、加
熱を補う方法等があるが、いずれも炉端部の乾留に必要
な熱量を補うには十分ではなかった。
端部燃焼室の増熱に関する方法は幾つかの提案がされて
いるが、炉蓋部分については、断熱の強化により炉端部
の放熱の減少や、炉蓋煉瓦部分をプレート構造とし、プ
レート背面に炭化室内で発生する高温ガスを誘導し、加
熱を補う方法等があるが、いずれも炉端部の乾留に必要
な熱量を補うには十分ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した炉蓋煉瓦部分
をプレート構造とし、プレート背面に炭化室内で発生す
る高温ガスを誘導し、加熱を補う方法では発生ガスの温
度そのものが初期に熱不足で低く、末期の熱不足時に高
温となる等、最適加熱ないし加熱制御という状態には至
っていない。そのために炉蓋付近の温度が、乾留初期に
はタール凝縮開始温度300℃よりも低く、炉蓋での冷
却によりタールが凝縮し、末期には炉端部の昇温によ
り、付着タールがカーボン化し、炉蓋の機能を著しく損
なう原因になっているのが実状である。
をプレート構造とし、プレート背面に炭化室内で発生す
る高温ガスを誘導し、加熱を補う方法では発生ガスの温
度そのものが初期に熱不足で低く、末期の熱不足時に高
温となる等、最適加熱ないし加熱制御という状態には至
っていない。そのために炉蓋付近の温度が、乾留初期に
はタール凝縮開始温度300℃よりも低く、炉蓋での冷
却によりタールが凝縮し、末期には炉端部の昇温によ
り、付着タールがカーボン化し、炉蓋の機能を著しく損
なう原因になっているのが実状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記したような問題を解
決すべき発明者らは鋭意研究を重ねた結果、炉蓋に加熱
装置を設けることにより、炉端部の加熱制御を可能とし
たコークス炉の加熱機構付き炉蓋を提供することにあ
る。その発明の要旨とするところは、 (1)室炉式コークス炉の炉蓋において、炉蓋の石炭と
の接触面近傍に加熱装置を設け、該炉蓋からの加熱量を
時間的な変化に応じて、乾留初中期には炉端部を燃焼室
からの伝熱に加えて炉蓋側から加熱すると共に、乾留末
期にはオーバーヒートを防止して加熱を最適化すること
を特徴とするコークス炉の加熱機構付き炉蓋。 (2)加熱装置を蓄熱媒体とし、後半の乾留中末期の端
部温度が500℃を越える熱余剰期に蓄熱し、乾留初中
期の端部熱不足期に放熱させ、炉蓋接触部の加熱を行う
(1)記載のコークス炉の加熱機構付き炉蓋にある。
決すべき発明者らは鋭意研究を重ねた結果、炉蓋に加熱
装置を設けることにより、炉端部の加熱制御を可能とし
たコークス炉の加熱機構付き炉蓋を提供することにあ
る。その発明の要旨とするところは、 (1)室炉式コークス炉の炉蓋において、炉蓋の石炭と
の接触面近傍に加熱装置を設け、該炉蓋からの加熱量を
時間的な変化に応じて、乾留初中期には炉端部を燃焼室
からの伝熱に加えて炉蓋側から加熱すると共に、乾留末
期にはオーバーヒートを防止して加熱を最適化すること
を特徴とするコークス炉の加熱機構付き炉蓋。 (2)加熱装置を蓄熱媒体とし、後半の乾留中末期の端
部温度が500℃を越える熱余剰期に蓄熱し、乾留初中
期の端部熱不足期に放熱させ、炉蓋接触部の加熱を行う
(1)記載のコークス炉の加熱機構付き炉蓋にある。
【0005】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は本発明に係る炉蓋に加熱機構を
設けた状態を示す水平断面図である。コークス炉の炭化
室2の窯口3を閉塞する炉蓋4は窯口3を覆う炉蓋フレ
ーム5とこの炉蓋フレーム5を密閉するためにコークス
炉の燃焼室1前方に立設した炉蓋枠6から延びる炉蓋閂
受7にかみ合う上下一対の炉蓋閂8とこの炉蓋閂8と前
記炉蓋フレーム5との間にあって炉蓋フレーム5をコー
クス炉側に常時押圧するスプリング装置9と炉蓋フレー
ム5のコークス炉側に向かう外周面に周設されたナイフ
エッジ10と炉蓋フレーム5の内方に取り付けられた炉
蓋煉瓦11とからなる。
詳細に説明する。図1は本発明に係る炉蓋に加熱機構を
設けた状態を示す水平断面図である。コークス炉の炭化
室2の窯口3を閉塞する炉蓋4は窯口3を覆う炉蓋フレ
ーム5とこの炉蓋フレーム5を密閉するためにコークス
炉の燃焼室1前方に立設した炉蓋枠6から延びる炉蓋閂
受7にかみ合う上下一対の炉蓋閂8とこの炉蓋閂8と前
記炉蓋フレーム5との間にあって炉蓋フレーム5をコー
クス炉側に常時押圧するスプリング装置9と炉蓋フレー
ム5のコークス炉側に向かう外周面に周設されたナイフ
エッジ10と炉蓋フレーム5の内方に取り付けられた炉
蓋煉瓦11とからなる。
【0006】また、炉蓋の押圧手段としては上下一対に
炉蓋閂8とこの炉蓋閂8と前記炉蓋フレーム5との間
に、各々左右に2個ずつのコイルバネプランジャ12か
ら成る伸縮装置を介在させて、その前後端部を固定保持
する。なお、符号14は炉蓋閂受7外側方に立設された
バックステー、18は加熱装置である蓄熱媒体である。
このような構成のもとに炉蓋煉瓦11に加熱装置として
電気加熱装置13を設け、この電気加熱装置13によっ
て炉蓋からの加熱装置を時間的に変化させることによる
制御を行い、乾留中間には燃焼室1の炉端部からの伝熱
に加えて炉蓋側に設けた加熱装置によって石炭層15接
触部位を直接加熱し乾留を促進させる。一方、炉端部の
直接加熱によって炉蓋近傍での石炭充填層内に早期にプ
ラスチックゾーンを形成し、発生ガスの炉蓋シール部へ
の流入を抑制し、炉蓋ガスシール性を向上させるもので
ある。
炉蓋閂8とこの炉蓋閂8と前記炉蓋フレーム5との間
に、各々左右に2個ずつのコイルバネプランジャ12か
ら成る伸縮装置を介在させて、その前後端部を固定保持
する。なお、符号14は炉蓋閂受7外側方に立設された
バックステー、18は加熱装置である蓄熱媒体である。
このような構成のもとに炉蓋煉瓦11に加熱装置として
電気加熱装置13を設け、この電気加熱装置13によっ
て炉蓋からの加熱装置を時間的に変化させることによる
制御を行い、乾留中間には燃焼室1の炉端部からの伝熱
に加えて炉蓋側に設けた加熱装置によって石炭層15接
触部位を直接加熱し乾留を促進させる。一方、炉端部の
直接加熱によって炉蓋近傍での石炭充填層内に早期にプ
ラスチックゾーンを形成し、発生ガスの炉蓋シール部へ
の流入を抑制し、炉蓋ガスシール性を向上させるもので
ある。
【0007】図2は炉蓋近傍でのプラスチックゾーン形
成状態を示す水平断面図である。図2に示すように、炉
蓋4と石炭層15の接触部位に特に乾留初期においてプ
ラスチックゾーン16が生成する。このプラスチックゾ
ーン16が炉壁17に出来ることによって発生ガスの炉
蓋側への流入を抑制する状態となることを示している。
次に本発明に係る加熱装置としては、電気加熱及び蓄熱
媒体による加熱装置がある。その電気加熱装置としての
電気等の外部加熱装置を実施する場合は炉蓋からの加熱
量を乾留時間に応じて制御するものである。すなわち、
炭化室内に石炭を投入した後の乾留初期には大きな投入
熱を与えてやり、炉蓋近傍での石炭充填層内を早期に5
00℃以上に上昇させて、プラスチックゾーンを形成さ
せる。また、乾留末期におては投入熱をなくしてオーバ
ーヒートを防止するように、乾留過程に応じて加熱を最
適化させるものである。
成状態を示す水平断面図である。図2に示すように、炉
蓋4と石炭層15の接触部位に特に乾留初期においてプ
ラスチックゾーン16が生成する。このプラスチックゾ
ーン16が炉壁17に出来ることによって発生ガスの炉
蓋側への流入を抑制する状態となることを示している。
次に本発明に係る加熱装置としては、電気加熱及び蓄熱
媒体による加熱装置がある。その電気加熱装置としての
電気等の外部加熱装置を実施する場合は炉蓋からの加熱
量を乾留時間に応じて制御するものである。すなわち、
炭化室内に石炭を投入した後の乾留初期には大きな投入
熱を与えてやり、炉蓋近傍での石炭充填層内を早期に5
00℃以上に上昇させて、プラスチックゾーンを形成さ
せる。また、乾留末期におては投入熱をなくしてオーバ
ーヒートを防止するように、乾留過程に応じて加熱を最
適化させるものである。
【0008】一方加熱装置として蓄熱媒体を採用する場
合には、乾留後半である乾留中末期の端部温度が500
℃を超える熱余剰期にこの蓄熱媒体に蓄熱して置き、こ
の蓄熱を乾留初中期の端部熱不足期に、蓄熱媒体から放
熱させて炉蓋接触部の加熱を行うことにより、初期の炭
化水素類の多量発生時の炉蓋近傍をタール凝縮温度以上
に保ち、タール凝縮を防止することによって、カーボン
化を防止するものである。その結果、従来のように付着
タールのカーボン化によって炉蓋の機能を損なうことを
防ぐことが出来るものである。
合には、乾留後半である乾留中末期の端部温度が500
℃を超える熱余剰期にこの蓄熱媒体に蓄熱して置き、こ
の蓄熱を乾留初中期の端部熱不足期に、蓄熱媒体から放
熱させて炉蓋接触部の加熱を行うことにより、初期の炭
化水素類の多量発生時の炉蓋近傍をタール凝縮温度以上
に保ち、タール凝縮を防止することによって、カーボン
化を防止するものである。その結果、従来のように付着
タールのカーボン化によって炉蓋の機能を損なうことを
防ぐことが出来るものである。
【0009】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により炉端部
の加熱制御が可能となり、また、炉端部の加熱を制御す
ることにより、炉端部の炭化室中の昇温速度を向上さ
せ、炭化時間を短縮させるとともに、炉蓋近傍のプラス
チックゾーンを早期に生成させ、炭化室内部で発生する
ガスが炉端部へ流出してくるのを防止すると共に、初期
の炭化水素類の多量発生時の炉蓋近傍を、タール凝縮温
度以上に保ち、タール凝縮を防止しカーボン化を防止出
来る極めて優れた効果を奏するものである。
の加熱制御が可能となり、また、炉端部の加熱を制御す
ることにより、炉端部の炭化室中の昇温速度を向上さ
せ、炭化時間を短縮させるとともに、炉蓋近傍のプラス
チックゾーンを早期に生成させ、炭化室内部で発生する
ガスが炉端部へ流出してくるのを防止すると共に、初期
の炭化水素類の多量発生時の炉蓋近傍を、タール凝縮温
度以上に保ち、タール凝縮を防止しカーボン化を防止出
来る極めて優れた効果を奏するものである。
【図1】本発明に係る炉蓋に加熱機構を設けた状態を示
す水平断面図、
す水平断面図、
【図2】炉蓋近傍でのプラスチックゾーン形成状態を示
す水平断面図である。
す水平断面図である。
1 コークス炉の燃焼室 2 コークス炉の炭化室 3 窯口 4 炉蓋 5 炉蓋フレーム 6 炉蓋枠 7 炉蓋閂受 8 炉蓋閂 9 閂スプリング装置 10 ナイフエッジ 11 炉蓋煉瓦 12 コイルバネプランジャ 13 電気加熱装置 14 バックステー 15 石炭層 16 プラスチックゾーン 17 炉壁 18 蓄熱媒体
Claims (2)
- 【請求項1】 室炉式コークス炉の炉蓋において、炉蓋
の石炭との接触面近傍に加熱装置を設け、該炉蓋からの
加熱量を時間的な変化に応じて、乾留初中期には炉端部
を燃焼室からの伝熱に加えて炉蓋側から加熱すると共に
乾留末期にはオーバーヒートを防止して加熱を最適化す
ることを特徴とするコークス炉の加熱機構付き炉蓋。 - 【請求項2】 加熱装置を蓄熱媒体とし、後半の乾留中
末期の端部温度が500℃を越える熱余剰期に蓄熱し、
乾留初中期の端部熱不足期に放熱させ、炉蓋接触部の加
熱を行う請求項1記載のコークス炉の加熱機構付き炉
蓋。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP548393A JPH06212157A (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | コークス炉の加熱機構付き炉蓋 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP548393A JPH06212157A (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | コークス炉の加熱機構付き炉蓋 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06212157A true JPH06212157A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=11612497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP548393A Withdrawn JPH06212157A (ja) | 1993-01-18 | 1993-01-18 | コークス炉の加熱機構付き炉蓋 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06212157A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114231297A (zh) * | 2021-11-22 | 2022-03-25 | 宣化钢铁集团有限责任公司 | 一种焦炉炉门预热装置 |
-
1993
- 1993-01-18 JP JP548393A patent/JPH06212157A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114231297A (zh) * | 2021-11-22 | 2022-03-25 | 宣化钢铁集团有限责任公司 | 一种焦炉炉门预热装置 |
CN114231297B (zh) * | 2021-11-22 | 2023-11-21 | 宣化钢铁集团有限责任公司 | 一种焦炉炉门预热装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |