JPH06212007A - ポリプロピレン系発泡シート - Google Patents
ポリプロピレン系発泡シートInfo
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- JPH06212007A JPH06212007A JP655393A JP655393A JPH06212007A JP H06212007 A JPH06212007 A JP H06212007A JP 655393 A JP655393 A JP 655393A JP 655393 A JP655393 A JP 655393A JP H06212007 A JPH06212007 A JP H06212007A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】(A)(a)本質的に結晶性のポリプロピレ
ン、99〜80重量%と、(b)本質的に非晶性である
エチレン・α−オレフィン共重合体、1〜20重量%と
から成り、MIが0.5〜15であるポリプロピレン系
ブロック共重合体、90〜60重量%と、(B)密度が
0.880〜0.905であるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体、5〜35重量%と、(C)密度が0.94
〜0.97である高密度ポリエチレン、0〜35重量%
とから成る樹脂組成物に、発泡剤を添加し、押し出し発
泡して得られる、密度が0.2〜0.4である、ポリプ
ロピレン系発泡シート。 【効果】適度の剛性を保持しつつ、優れた耐衝撃性を有
するポリプロピレン系発泡シートを得ることができる。
ン、99〜80重量%と、(b)本質的に非晶性である
エチレン・α−オレフィン共重合体、1〜20重量%と
から成り、MIが0.5〜15であるポリプロピレン系
ブロック共重合体、90〜60重量%と、(B)密度が
0.880〜0.905であるエチレン・α−オレフィ
ン共重合体、5〜35重量%と、(C)密度が0.94
〜0.97である高密度ポリエチレン、0〜35重量%
とから成る樹脂組成物に、発泡剤を添加し、押し出し発
泡して得られる、密度が0.2〜0.4である、ポリプ
ロピレン系発泡シート。 【効果】適度の剛性を保持しつつ、優れた耐衝撃性を有
するポリプロピレン系発泡シートを得ることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は軽量で、適度の剛性を保
持しつつ耐衝撃性、特に低温での優れた耐衝撃性を有す
る、密度が0.2〜0.4であるポリプロピレン系発泡
シートに関するものである。
持しつつ耐衝撃性、特に低温での優れた耐衝撃性を有す
る、密度が0.2〜0.4であるポリプロピレン系発泡
シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】密度が0.2〜0.4のポリプロピレン
系発泡シートは、その耐久性の良さから紙製のダンボー
ルに代わる素材として、主に通函用途等に使用されてい
る。この分野の素材として使用するには、軽量、剛性、
耐衝撃性および折曲げヒンジ特性等のバランスの良いこ
とが要求される。これらの各要求を満足するポリプロピ
レン系発泡シートとして、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンから成る樹脂組成物を発泡させたものが公知であ
る。例えば特公昭58−31098号公報においてポリ
プロピレンと、密度が0.91〜0.93である、いわ
ゆる低密度ポリエチレンと、密度が0.94〜0.97
である、いわゆる高密度ポリエチレンとから成る樹脂組
成物を発泡させたポリプロピレン系発泡シートが提案さ
れている。
系発泡シートは、その耐久性の良さから紙製のダンボー
ルに代わる素材として、主に通函用途等に使用されてい
る。この分野の素材として使用するには、軽量、剛性、
耐衝撃性および折曲げヒンジ特性等のバランスの良いこ
とが要求される。これらの各要求を満足するポリプロピ
レン系発泡シートとして、ポリプロピレンおよびポリエ
チレンから成る樹脂組成物を発泡させたものが公知であ
る。例えば特公昭58−31098号公報においてポリ
プロピレンと、密度が0.91〜0.93である、いわ
ゆる低密度ポリエチレンと、密度が0.94〜0.97
である、いわゆる高密度ポリエチレンとから成る樹脂組
成物を発泡させたポリプロピレン系発泡シートが提案さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
樹脂組成物から成るポリプロピレン系発泡シートにおい
ては、剛性と耐衝撃性のバランスが不十分であり、実使
用に耐える剛性を保持する範囲内では、耐衝撃性が十分
ではなく、特に低温での耐衝撃性が不十分である。その
ため実使用において衝撃によりシートが容易に割れてし
まうと言う問題がある。本発明の目的は、適度の剛性を
保持しつつ耐衝撃性に優れたポリプロピレン系発泡シー
トを提供することである。
樹脂組成物から成るポリプロピレン系発泡シートにおい
ては、剛性と耐衝撃性のバランスが不十分であり、実使
用に耐える剛性を保持する範囲内では、耐衝撃性が十分
ではなく、特に低温での耐衝撃性が不十分である。その
ため実使用において衝撃によりシートが容易に割れてし
まうと言う問題がある。本発明の目的は、適度の剛性を
保持しつつ耐衝撃性に優れたポリプロピレン系発泡シー
トを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる課
題を解決するために鋭意検討した結果、本質的に非晶性
であるエチレン・α−オレフィン共重合体を特定量含有
するポリプロピレン系ブロック共重合体と、密度が0.
880〜0.905であるエチレン・α−オレフィン共
重合体と、必要に応じて密度が0.94〜0.97であ
る高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物を発泡させ
たポリプロピレン系発泡シートが、適度の剛性を保持し
つつ優れた耐衝撃性を与えることを見出し本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、 (A)(a)本質的に結晶性のポリプロピレン99〜8
0重量%と、(b)本質的に非晶性のエチレン・α─オ
レフィン共重合体1〜20重量%とからなり、MIが
0.5〜15であるポリプロピレン系ブロック共重合体
90〜60重量%と、 (B)密度が0.880〜0.905であるエチレン・
α─オレフィン共重合体5〜35重量%と、 (C)密度が0.94〜0.97である高密度ポリエチ
レン0〜35重量%とからなる樹脂組成物に、発泡剤を
添加し、押し出し発泡して得られる密度が0.2〜0.
4であるポリプロピレン系発泡シートを提供するもので
ある。
題を解決するために鋭意検討した結果、本質的に非晶性
であるエチレン・α−オレフィン共重合体を特定量含有
するポリプロピレン系ブロック共重合体と、密度が0.
880〜0.905であるエチレン・α−オレフィン共
重合体と、必要に応じて密度が0.94〜0.97であ
る高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物を発泡させ
たポリプロピレン系発泡シートが、適度の剛性を保持し
つつ優れた耐衝撃性を与えることを見出し本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、 (A)(a)本質的に結晶性のポリプロピレン99〜8
0重量%と、(b)本質的に非晶性のエチレン・α─オ
レフィン共重合体1〜20重量%とからなり、MIが
0.5〜15であるポリプロピレン系ブロック共重合体
90〜60重量%と、 (B)密度が0.880〜0.905であるエチレン・
α─オレフィン共重合体5〜35重量%と、 (C)密度が0.94〜0.97である高密度ポリエチ
レン0〜35重量%とからなる樹脂組成物に、発泡剤を
添加し、押し出し発泡して得られる密度が0.2〜0.
4であるポリプロピレン系発泡シートを提供するもので
ある。
【0005】本発明の特徴は、上記のように本質的に非
晶性であるエチレン・α−オレフィン共重合体を特定量
含有するポリプロピレン系ブロック共重合体と、特定の
密度を有するエチレン・α−オレフィン共重合体と、必
要に応じて高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物を
発泡させて、ポリプロピレン系発泡シートを得ることに
ある。
晶性であるエチレン・α−オレフィン共重合体を特定量
含有するポリプロピレン系ブロック共重合体と、特定の
密度を有するエチレン・α−オレフィン共重合体と、必
要に応じて高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物を
発泡させて、ポリプロピレン系発泡シートを得ることに
ある。
【0006】本発明で使用されるポリプロピレン系ブロ
ック共重合体(A)としては、(a)本質的に結晶性の
ポリプロピレン、99〜80重量%と、(b)本質的に
非晶性であるエチレン・α−オレフィン共重合体、1〜
20重量%とから成り、MIが0.5〜15の範囲のも
のである。
ック共重合体(A)としては、(a)本質的に結晶性の
ポリプロピレン、99〜80重量%と、(b)本質的に
非晶性であるエチレン・α−オレフィン共重合体、1〜
20重量%とから成り、MIが0.5〜15の範囲のも
のである。
【0007】本発明で使用される本質的に結晶性のポリ
プロピレン(a)は、本質的にその結晶性が損なわれな
い範囲内で少量のエチレンまたはα−オレフィンを共重
合したものでもかまわない。α−オレフィンとしては、
1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、
1−ヘキセン等が挙げられるが、特にこれらに限定され
るものではない。
プロピレン(a)は、本質的にその結晶性が損なわれな
い範囲内で少量のエチレンまたはα−オレフィンを共重
合したものでもかまわない。α−オレフィンとしては、
1−ブテン、4−メチルペンテン−1、1−オクテン、
1−ヘキセン等が挙げられるが、特にこれらに限定され
るものではない。
【0008】ポリプロピレン系ブロック共重合体に含有
される本質的に非晶性であるエチレン・α−オレフィン
共重合体(b)は、本質的に非晶性であればその組成比
は特に限定されないが、エチレン含有量としては、20
〜80重量%が好ましい範囲として挙げられる。またα
−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−
メチルペンテン−1、1−オクテン、1−ヘキセン等が
挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
される本質的に非晶性であるエチレン・α−オレフィン
共重合体(b)は、本質的に非晶性であればその組成比
は特に限定されないが、エチレン含有量としては、20
〜80重量%が好ましい範囲として挙げられる。またα
−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、4−
メチルペンテン−1、1−オクテン、1−ヘキセン等が
挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
【0009】ポリプロピレン系ブロック共重合体に含有
される本質的に非晶性であるエチレン・α−オレフィン
共重合体の含有量としては、1〜20重量%で、好まし
くは2〜15重量%である。含有量が1重量%未満で
は、発泡シートの耐衝撃性が十分でなく好ましくない。
また、20重量%を越えると、発泡シートの耐衝撃性は
向上するが剛性の低下が著しく好ましくない。
される本質的に非晶性であるエチレン・α−オレフィン
共重合体の含有量としては、1〜20重量%で、好まし
くは2〜15重量%である。含有量が1重量%未満で
は、発泡シートの耐衝撃性が十分でなく好ましくない。
また、20重量%を越えると、発泡シートの耐衝撃性は
向上するが剛性の低下が著しく好ましくない。
【0010】ポリプロピレン系ブロック共重合体のMI
は、0.5〜15で、より好ましくは1〜10である。
MIが0.5未満では、押出成形時に溶融せん断による
発熱が大きく安定して均一な所定密度の発泡シートを得
ることは困難である。また、15を越えると溶融時の粘
弾性の低下が大きく発生ガスの保持性が低下し、所定密
度の発泡シートを得ることは困難である。
は、0.5〜15で、より好ましくは1〜10である。
MIが0.5未満では、押出成形時に溶融せん断による
発熱が大きく安定して均一な所定密度の発泡シートを得
ることは困難である。また、15を越えると溶融時の粘
弾性の低下が大きく発生ガスの保持性が低下し、所定密
度の発泡シートを得ることは困難である。
【0011】本発明で使用されるエチレン・α−オレフ
ィン共重合体(B)は、一般的にエチレンとα−オレフ
ィンとを共重合して得られる、密度が0.880〜0.
905である共重合体である。密度が0.880未満で
は、耐衝撃性改良効果は良好であるが、発泡シートの剛
性低下が大きくなり、また発泡シートの耐熱性の低下を
招き好ましくない。0.905を越えると、発泡シート
の耐衝撃性改良効果が低下し、好ましくない。エチレン
・α−オレフィン共重合体のMIは、0.1〜20であ
り、好ましくは2〜10である。
ィン共重合体(B)は、一般的にエチレンとα−オレフ
ィンとを共重合して得られる、密度が0.880〜0.
905である共重合体である。密度が0.880未満で
は、耐衝撃性改良効果は良好であるが、発泡シートの剛
性低下が大きくなり、また発泡シートの耐熱性の低下を
招き好ましくない。0.905を越えると、発泡シート
の耐衝撃性改良効果が低下し、好ましくない。エチレン
・α−オレフィン共重合体のMIは、0.1〜20であ
り、好ましくは2〜10である。
【0012】本発明で均一な気泡を有するポリオレフィ
ン発泡シートを得るためには、ポリプロピレンの融点付
近、すなわち160〜180℃付近にて押出成形加工す
ることが必要であり、かかる温度での加工性を向上する
ことを目的に、発泡シートの物性を損なわない範囲で必
要に応じて、密度が0.94〜0.97である、いわゆ
る高密度ポリエチレンを併用することができる。併用す
る高密度ポリエチレンとしては、本質的にその結晶性が
損なわれない範囲内で、少量のα−オレフィンを共重合
したものでもかまわない。本発明で使用される高密度ポ
リエチレンのMIとしては、0.1〜20である。
ン発泡シートを得るためには、ポリプロピレンの融点付
近、すなわち160〜180℃付近にて押出成形加工す
ることが必要であり、かかる温度での加工性を向上する
ことを目的に、発泡シートの物性を損なわない範囲で必
要に応じて、密度が0.94〜0.97である、いわゆ
る高密度ポリエチレンを併用することができる。併用す
る高密度ポリエチレンとしては、本質的にその結晶性が
損なわれない範囲内で、少量のα−オレフィンを共重合
したものでもかまわない。本発明で使用される高密度ポ
リエチレンのMIとしては、0.1〜20である。
【0013】以上のポリプロピレン系ブロック共重合体
と、エチレン・α−オレフィン共重合体と、必要に応じ
て高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物中のポリプ
ロピレン系ブロック共重合体(A)の組成比としては、
90〜60重量%で、より好ましくは85〜65重量%
である。組成比が90重量%を越えると、発泡シートの
耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性の低下が著しく好まし
い結果は得られない。また60重量%未満では、発泡シ
ートの剛性、耐熱性および折曲げヒンジ性が低下し好ま
しくない。
と、エチレン・α−オレフィン共重合体と、必要に応じ
て高密度ポリエチレンとから成る樹脂組成物中のポリプ
ロピレン系ブロック共重合体(A)の組成比としては、
90〜60重量%で、より好ましくは85〜65重量%
である。組成比が90重量%を越えると、発泡シートの
耐衝撃性、特に低温での耐衝撃性の低下が著しく好まし
い結果は得られない。また60重量%未満では、発泡シ
ートの剛性、耐熱性および折曲げヒンジ性が低下し好ま
しくない。
【0014】エチレン・α−オレフィン共重合体(B)
の組成比としては、5〜35重量%で、より好ましくは
10〜30重量%である。組成比が35重量%を越える
と、発泡シートの剛性低下が著しくて好ましくない。ま
た、5重量%未満では、発泡シートの耐衝撃性改良効果
が十分でない。
の組成比としては、5〜35重量%で、より好ましくは
10〜30重量%である。組成比が35重量%を越える
と、発泡シートの剛性低下が著しくて好ましくない。ま
た、5重量%未満では、発泡シートの耐衝撃性改良効果
が十分でない。
【0015】本発明で使用される高密度ポリエチレン
(C)の組成比は0〜35重量%である。
(C)の組成比は0〜35重量%である。
【0016】本発明で使用される発泡剤としては、加熱
により分解して気体を発生する熱分解型のものを使用す
る。例えば、アゾジカルボンアミド、オキシベンゼンス
ルホニルヒドラジド、アゾビスビソブチロニトリル、ア
ゾジカルボン酸バリウム、ヒドラゾジカルボンアミド等
が挙げられる。また、均一な気泡を有するポリオレフィ
ン発泡シートを得るためには、発泡剤の分解温度をポリ
プロピレンの融点付近、すなわち160〜180℃付近
にすることが必要であり、発泡剤の分解温度を調節する
ための発泡助剤を添加してもかまわない。発泡剤の添加
量としては、必要なガス量を発生する量であれば、特に
限定されない。さらに、発泡剤の分解時の発熱により、
不均一な気泡が生成するのを防止するため、吸熱性の分
解挙動を示す発泡剤を併用してもかまわない。
により分解して気体を発生する熱分解型のものを使用す
る。例えば、アゾジカルボンアミド、オキシベンゼンス
ルホニルヒドラジド、アゾビスビソブチロニトリル、ア
ゾジカルボン酸バリウム、ヒドラゾジカルボンアミド等
が挙げられる。また、均一な気泡を有するポリオレフィ
ン発泡シートを得るためには、発泡剤の分解温度をポリ
プロピレンの融点付近、すなわち160〜180℃付近
にすることが必要であり、発泡剤の分解温度を調節する
ための発泡助剤を添加してもかまわない。発泡剤の添加
量としては、必要なガス量を発生する量であれば、特に
限定されない。さらに、発泡剤の分解時の発熱により、
不均一な気泡が生成するのを防止するため、吸熱性の分
解挙動を示す発泡剤を併用してもかまわない。
【0017】本発明では、さらに必要に応じて、各種添
加剤、例えば、一次および二次酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、フィラー等を加えることができ
る。
加剤、例えば、一次および二次酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、顔料、フィラー等を加えることができ
る。
【0018】以上の混合物、すなわち、ポリプロピレン
系樹脂組成物、発泡剤、必要に応じて発泡助剤、各種添
加剤を、公知の製造方法にて押し出し、密度が0.2〜
0.4の発泡シートを得ることができる。製造方法とし
ては、Tダイスを付けた押出機により混合物を押し出
し、シート状に成形すると同時に所定密度に発泡させ
る、いわゆる押出発泡法が工業的に好ましい。
系樹脂組成物、発泡剤、必要に応じて発泡助剤、各種添
加剤を、公知の製造方法にて押し出し、密度が0.2〜
0.4の発泡シートを得ることができる。製造方法とし
ては、Tダイスを付けた押出機により混合物を押し出
し、シート状に成形すると同時に所定密度に発泡させ
る、いわゆる押出発泡法が工業的に好ましい。
【0019】
【発明の効果】本発明のポリプロピレン系発泡シート
は、適度の剛性を保持しつつ、優れた耐衝撃性を有し、
種々の用途に供することができる。
は、適度の剛性を保持しつつ、優れた耐衝撃性を有し、
種々の用途に供することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明について、実施例および比較例
を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、各実施例および比較例に
おける発泡シートの物性測定方法を下記に示す。
を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限
定されるものではない。なお、各実施例および比較例に
おける発泡シートの物性測定方法を下記に示す。
【0021】(1)曲げ弾性率:JIS K7203に
準拠して、試験片:50×100mmを曲げ速度:10
mm/分、スパン間距離:50mmにて測定した。 (2)ヒンジ性:繰り返し折曲げ試験を実施し、1万回
以下で切断した場合×、切断しない場合○とした。 (3)デュポン衝撃強度:JIS K5400に記載さ
れる衝撃変形法試験機(B法)にて測定を行い、JIS
K7211に準拠して計算を行い、衝撃強度を求めた。
準拠して、試験片:50×100mmを曲げ速度:10
mm/分、スパン間距離:50mmにて測定した。 (2)ヒンジ性:繰り返し折曲げ試験を実施し、1万回
以下で切断した場合×、切断しない場合○とした。 (3)デュポン衝撃強度:JIS K5400に記載さ
れる衝撃変形法試験機(B法)にて測定を行い、JIS
K7211に準拠して計算を行い、衝撃強度を求めた。
【0022】〔実施例1〜5〕エチレン、40重量%、
プロピレン、60重量%から成る本質的に非晶性のエチ
レン・プロピレン共重合体(EP)を、5重量%含有
し、MIが3であるポリプロピレン系ブロック共重合体
(ブロックPP)、密度が0.900、MIが3である
エチレン・1−ブテン共重合体(VLDPE)、および
必要に応じて密度が0.95、MIが5である高密度ポ
リエチレン(HDPE)を使用して、表1に示す組成比
の樹脂組成物を押出機にて溶融混練法にて調整した。こ
れらの樹脂組成物100重量部に対して、発泡剤として
アゾジカルボンアミドを1.2重量部、発泡助剤として
塩基性炭酸亜鉛を0.6重量部添加し、1200mmTダ
イスを付けた90mmφ押出機にてシリンダー温度:16
0℃、ダイス温度:170℃、スクリュー回転数:40
rpmにて押し出し発泡し、シート厚みが4mmで、密
度が0.3である均一な発泡シートを得た。得られた発
泡シートの物性(曲げ剛性、ヒンジ特性および衝撃強
度)を表1に示す。得られた発泡シートは十分な剛性を
示し、かつ良好な耐衝撃性を示した。
プロピレン、60重量%から成る本質的に非晶性のエチ
レン・プロピレン共重合体(EP)を、5重量%含有
し、MIが3であるポリプロピレン系ブロック共重合体
(ブロックPP)、密度が0.900、MIが3である
エチレン・1−ブテン共重合体(VLDPE)、および
必要に応じて密度が0.95、MIが5である高密度ポ
リエチレン(HDPE)を使用して、表1に示す組成比
の樹脂組成物を押出機にて溶融混練法にて調整した。こ
れらの樹脂組成物100重量部に対して、発泡剤として
アゾジカルボンアミドを1.2重量部、発泡助剤として
塩基性炭酸亜鉛を0.6重量部添加し、1200mmTダ
イスを付けた90mmφ押出機にてシリンダー温度:16
0℃、ダイス温度:170℃、スクリュー回転数:40
rpmにて押し出し発泡し、シート厚みが4mmで、密
度が0.3である均一な発泡シートを得た。得られた発
泡シートの物性(曲げ剛性、ヒンジ特性および衝撃強
度)を表1に示す。得られた発泡シートは十分な剛性を
示し、かつ良好な耐衝撃性を示した。
【0023】〔比較例1〜4〕実施例1〜5で使用した
VLDPEの代わりに、密度が0.925、MIが4で
ある低密度ポリエチレン(LDPE)を使用して、表2
に示す組成比の樹脂組成物を調整した。これらの樹脂組
成物を、実施例と同様の条件にて押し出し発泡し、シー
ト厚みが4mmで、密度が0.3である均一な発泡シー
トを得た。得られた発泡シートの物性(曲げ剛性、ヒン
ジ特性および衝撃強度)を表2に示す。得られた発泡シ
ートは、剛性は十分であるが、衝撃強度が十分でなく、
特に低温での衝撃強度が著しく低い。
VLDPEの代わりに、密度が0.925、MIが4で
ある低密度ポリエチレン(LDPE)を使用して、表2
に示す組成比の樹脂組成物を調整した。これらの樹脂組
成物を、実施例と同様の条件にて押し出し発泡し、シー
ト厚みが4mmで、密度が0.3である均一な発泡シー
トを得た。得られた発泡シートの物性(曲げ剛性、ヒン
ジ特性および衝撃強度)を表2に示す。得られた発泡シ
ートは、剛性は十分であるが、衝撃強度が十分でなく、
特に低温での衝撃強度が著しく低い。
【0024】〔比較例5〜7〕実施例1〜5で使用した
樹脂にて、表3に示す組成比の樹脂組成物を調整した。
これらの樹脂組成物を、実施例と同様の条件にて押し出
し発泡し、シート厚みが4mmで、密度が0.3である
均一な発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性
(曲げ剛性、ヒンジ特性および衝撃強度)を表3に示
す。比較例5では、剛性は非常に良好であるが、耐衝撃
性を改良するVLDPEの組成比が低いため、耐衝撃強
度が低い。比較例6では、PPの組成比が低いため剛性
が低く、またヒンジ特性も不良である。比較例7ではV
LDPEの組成比が高いため剛性が低い。
樹脂にて、表3に示す組成比の樹脂組成物を調整した。
これらの樹脂組成物を、実施例と同様の条件にて押し出
し発泡し、シート厚みが4mmで、密度が0.3である
均一な発泡シートを得た。得られた発泡シートの物性
(曲げ剛性、ヒンジ特性および衝撃強度)を表3に示
す。比較例5では、剛性は非常に良好であるが、耐衝撃
性を改良するVLDPEの組成比が低いため、耐衝撃強
度が低い。比較例6では、PPの組成比が低いため剛性
が低く、またヒンジ特性も不良である。比較例7ではV
LDPEの組成比が高いため剛性が低い。
【0025】〔実施例6〜7および比較例8〜9〕エチ
レン、40重量%、プロピレン、60重量%から成る本
質的に非晶性のエチレン・プロピレン共重合体(EP)
の含有量の異なるポリプロピレン系ブロック共重合体
(ブロックPP)(すべてMIは3)、および実施例1
で使用したVLDPE、HDPEを使用して、表4に示
す組成比の樹脂組成物を調整した。これらの樹脂組成物
を、実施例と同様の条件にて押し出し発泡し、シート厚
みが4mmで、密度が0.3である均一な発泡シートを
得た。得られた発泡シートの物性を表4に示す。実施例
6〜7では、十分な剛性かつ良好な耐衝撃性を示した。
これに対し、比較例8では、PP中のEP含有量が低い
ため、耐衝撃性が低い。また。比較例9では、PP中の
EP含有量が多すぎるため、発泡シートの剛性が低く好
ましくない。
レン、40重量%、プロピレン、60重量%から成る本
質的に非晶性のエチレン・プロピレン共重合体(EP)
の含有量の異なるポリプロピレン系ブロック共重合体
(ブロックPP)(すべてMIは3)、および実施例1
で使用したVLDPE、HDPEを使用して、表4に示
す組成比の樹脂組成物を調整した。これらの樹脂組成物
を、実施例と同様の条件にて押し出し発泡し、シート厚
みが4mmで、密度が0.3である均一な発泡シートを
得た。得られた発泡シートの物性を表4に示す。実施例
6〜7では、十分な剛性かつ良好な耐衝撃性を示した。
これに対し、比較例8では、PP中のEP含有量が低い
ため、耐衝撃性が低い。また。比較例9では、PP中の
EP含有量が多すぎるため、発泡シートの剛性が低く好
ましくない。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
Claims (1)
- 【請求項1】(A)(a)本質的に結晶性のポリプロピ
レン99〜80重量%と、(b)本質的に非晶性のエチ
レン・α─オレフィン共重合体1〜20重量%とからな
り、MIが0.5〜15であるポリプロピレン系ブロッ
ク共重合体90〜60重量%と、 (B)密度が0.880〜0.905であるエチレン・
α─オレフィン共重合体5〜35重量%と、 (C)密度が0.94〜0.97である高密度ポリエチ
レン0〜35重量%とからなる樹脂組成物に、発泡剤を
添加し、押し出し発泡して得られる密度が0.2〜0.
4であるポリプロピレン系発泡シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP655393A JP3314281B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | ポリプロピレン系発泡シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP655393A JP3314281B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | ポリプロピレン系発泡シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06212007A true JPH06212007A (ja) | 1994-08-02 |
JP3314281B2 JP3314281B2 (ja) | 2002-08-12 |
Family
ID=11641531
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP655393A Expired - Fee Related JP3314281B2 (ja) | 1993-01-19 | 1993-01-19 | ポリプロピレン系発泡シート |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3314281B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009057825A1 (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | ポリプロピレン系樹脂組成物とその製造方法、および発泡成形体 |
WO2009057826A1 (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | 樹脂組成物および発泡成形体 |
JP2009132893A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-06-18 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 |
JP2009132894A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-06-18 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 |
JP2017179034A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 積水化成品工業株式会社 | ポリプロピレン系樹脂発泡シート及び容器 |
-
1993
- 1993-01-19 JP JP655393A patent/JP3314281B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009057825A1 (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | ポリプロピレン系樹脂組成物とその製造方法、および発泡成形体 |
WO2009057826A1 (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-07 | Sumitomo Chemical Company, Limited | 樹脂組成物および発泡成形体 |
JP2009108230A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 樹脂組成物、発泡成形体およびその製造方法 |
JP2009132893A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-06-18 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 |
JP2009132894A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-06-18 | Sumitomo Chemical Co Ltd | ポリプロピレン系樹脂組成物およびその製造方法、ならびに、発泡成形体 |
US8871825B2 (en) | 2007-10-31 | 2014-10-28 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Polypropylene resin composition, method for producing the same, and foam molded article |
JP2017179034A (ja) * | 2016-03-29 | 2017-10-05 | 積水化成品工業株式会社 | ポリプロピレン系樹脂発泡シート及び容器 |
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---|---|
JP3314281B2 (ja) | 2002-08-12 |
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