JPH06210808A - 化粧シート - Google Patents

化粧シート

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JPH06210808A
JPH06210808A JP5008262A JP826293A JPH06210808A JP H06210808 A JPH06210808 A JP H06210808A JP 5008262 A JP5008262 A JP 5008262A JP 826293 A JP826293 A JP 826293A JP H06210808 A JPH06210808 A JP H06210808A
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sheet
resin
decorative sheet
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olefin
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Ikumasa Nishimura
生真 西村
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて、塩化ビニ
ル樹脂シートの持つ特性を上回る性質を持った、接着層
を設けない化粧シートであり、特に任意の絵柄を有する
基材シートと溶融押出したシートとの密着性に優れたシ
ートを提供することを目的とする。 【構成】任意の絵柄の施されたオレフィン系樹脂からな
る基材シート上に、接着性オレフィン系樹脂100重量
部と耐衝撃性改質材1〜10重量部からなる樹脂を溶融
して積層してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷、エンボス、ワイピ
ング処理等の施された化粧シートに関し、木質系ボード
類や無機系ボード類、金属板等の表面に接着剤で貼り合
わせて化粧板として用いる化粧シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、前記の用途に用いられる化粧シー
トとしては、塩化ビニル樹脂シートが最も一般的であっ
た。しかし、塩化ビニル樹脂は焼却時の塩素ガス発生や
酸性雨、ダイオキシン発生の要因となるとも言われてお
り、環境問題の観点から塩化ビニル樹脂シートを使用し
ない化粧シートが要求されつつある。しかしながら塩化
ビニル樹脂以外の樹脂シートでは特に建材分野で要求さ
れる塩化ビニル樹脂シートの持つ適度な柔軟性、エンボ
ス適性、耐摩耗性、表面硬度、耐薬品性、耐汚染性、耐
候性等のバランスの取れた性質を満足するものがなかっ
た。
【0003】これら塩化ビニル樹脂の使用上の問題を解
決するための手段として包材分野では塩化ビニル樹脂に
物性の類似した樹脂を溶融押出する方法は既に公知のも
のである。これらの技術の建材分野への応用という事で
オレフィン系樹脂からなる基材シート上に接着剤層を介
してオレフィン系樹脂を溶融押出して化粧シートを得る
方法は既に当社出願特許として出願されている。
【0004】しかしこれらの方法では、オレフィン系樹
脂シート上に施された任意の絵柄層に極性基を持たない
オレフィン系樹脂を密着させるために、どうしても接着
剤層が必要であった。そのために接着剤層を塗工、乾燥
後、オレフィン系樹脂を溶融押出するか接着性オレフィ
ン系樹脂を溶融押出したシート上にさらにオレフィン系
樹脂を押し出しする方法を採っていた。いずれの方法で
も絵柄の施された基材シートと溶融押出したシート間に
は接着層が存在していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な問題点を解決するためになされたものであり、その課
題とするところは、塩化ビニル樹脂以外の材料を用いて
塩化ビニル樹脂シートの持つ特性を上回る性質を持った
化粧シートを接着層を設ける工程もなく提供することに
あり、特に基材シートと溶融押出したシートとの密着性
に優れたシートに関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を解決するた
め、本発明は、任意の絵柄の施されたオレフィン系樹脂
からなる基材シート上に、極性基をグラフト重合により
付加したオレフィン系樹脂100重量部と耐衝撃性改質
材1〜10重量部からなる接着性オレフィン系樹脂を溶
融して積層してなることを特徴とする化粧シートを提供
するものである。
【0007】以下図面に従って詳細に説明する。図1に
本発明に係る化粧シートの製造工程の一実施例を示す。
任意の絵柄2の施された基材シート1上に押出機12を
用いて、接着性オレフィン系樹脂となる溶融樹脂9を押
出し、絵柄の施された基材シート7と積層し、冷却ロー
ル13により溶融樹脂の冷却固化を行うことにより化粧
シート8が得られる。
【0008】ここで基材シートとしては、オレフィン系
樹脂、なかでもオレフィン系熱可塑性エラストマーが望
ましく使用される。しかし、要求される化粧シートの後
加工性能に応じて他の樹脂と任意に混合することも可能
である。特にオレフィン系樹脂に規定したのはスチレン
系では着色の困難さがあり、ウレタン系では耐候性に劣
り、さらにポリエステル系ではシートの硬さから得られ
たシートの後加工性に難点を持っているからである。
【0009】また化粧板とする際に隠蔽性を得るため、
この基材シートは無機顔料等により任意に着色されてい
るものが望ましい。
【0010】任意の絵柄2に用いられるインキとしては
基材シートへの密着性が良ければ特に規定されるもので
はないが通常はウレタン系インキ、塩素化オレフィン系
インキ等が使用される。
【0011】押出機12より押し出しする溶融樹脂9と
して、接着性オレフィン系樹脂を使用する。ここでいう
接着性オレフィン系樹脂とは、極性基を持たないポリプ
ロピレン系、ポリエチレン系等のオレフィン系樹脂に、
グラフト重合により無水マレイン酸、エチレン−酢酸ビ
ニル等の単量体の極性基を付与し、接着性をもたせたも
のである。これらは化粧シートに要求される物性により
任意に選択する。通常の建材用の化粧シートとしてはそ
の耐熱性等からポリプロピレン系が望ましい。
【0012】そして、化粧シートに要求される性能、特
に柔軟性及び低温での耐衝撃性を得る目的から、接着性
オレフィン系樹脂100重量部に対して、樹脂改質材と
してαオレフィン重合体やオレフィン系熱可塑性エラス
トマーを1〜10重量部混合する。
【0013】また、これら接着性オレフィン系樹脂は、
基材シート1に施された絵柄2を見易くするために、高
透明であることが好ましい。
【0014】ここで押し出した溶融樹脂9は冷却ロール
13により冷却固化する。ここで冷却ロールにエンボス
模様を施したロールを使用すれば、任意のエンボスを得
ることも可能である。このようにして得られたエンボス
は、従来塩化ビニル樹脂シートの化粧シートで行われる
加熱ダブリングエンボスのように機械的にエンボスを施
しているのではなく、溶融している樹脂を型に入れて固
化させている状態なので、例えばホログラムに用いられ
るような非常に微細なエンボスも問題なく入り、エンボ
ス加工後のエンボスの耐熱性も良好なものが得られる。
【0015】上記のような工程で本発明の化粧シートは
得られるが、さらに意匠性及び高級感を付与するために
絵柄の施された基材シートに溶融樹脂を押出し、かつエ
ンボス付の冷却ロールで固化されて得られるエンボスシ
ートの表面にワイピング処理を施すことも可能である。
【0016】
【作用】任意の絵柄の施されたオレフィン系樹脂からな
る基材シート上に押し出しする溶融樹脂として、接着性
オレフィン系樹脂に耐衝撃性改質樹脂を添加した樹脂を
使用することにより、この接着性オレフィン系樹脂がそ
のベースとなるオレフィン系樹脂と物性的に大きな差が
無いことから、これを接着層としてだけではなく得られ
る化粧シートの表面の樹脂層と併用できる。
【0017】
【実施例】
<実施例1>オレフィン系熱可塑性エラストマー(日本
石油化学(株)製:「ソフトレックス」)に茶色の着色
顔料を添加して溶融押出を行って得られた厚さ100μ
mのシートの上にコロナ処理を施した後、ウレタン系イ
ンキ(東洋インキ製造(株)製:「ラミスター」)を使
用してグラビア印刷法により木目絵柄を施した。一方、
接着性オレフィン系樹脂として、日本石油化学(株)
製:「Nポリマー」100重量部に対して日本石油化学
(株)製:「ソフトレックス」を10重量部になるよう
にドライブレンドした樹脂を用い、これを押出機により
導管エンボスの施された冷却ロール上に前記基材シート
の絵柄印刷面上に厚さ100μmになるように溶融押出
を行い、化粧シートを得た。
【0018】<実施例2>基材シートとして厚さ80μ
mのポリオレフィン系シート((株)タツノ化学製:
「タフパー」)を用い、この上にコロナ処理を施した後
グラビア印刷法により塩素化オレフィン系インキ(東洋
インキ製造(株)製:「NEW MAX」)を使用し、
木目模様を施した。一方接着性オレフィン系樹脂とし
て、三井石油化学工業(株)製:「アドマー」100重
量部に対してαオレフィン系耐衝撃性改質樹脂(三井石
油化学工業(株)製:「タフマー」)を10重量部にな
るようにドライブレンドした樹脂用い、これを押出機に
より導管エンボスの施された冷却ロール上に前記基材シ
ートの絵柄印刷面上に厚さ100μmになるように溶融
押出を行い、化粧シートを得た。
【0019】<比較例>基材シートとして厚さ100μ
mにポリオレフィン系シート((株)タツノ化学製:
「タフパー」)を用い、この上にコロナ処理を施した後
グラビア印刷法によりウレタン系インキ(東洋インキ製
造(株)製:「ラミスター」)を使用し、木目模様を施
した。絵柄の施されたシート上にウレタン系接着剤(東
洋モートン(株)製:「AD806」)をグラビア法に
より4μm塗布し、乾燥後その上にオレフィン系熱可塑
性エラストマー(日本石油化学(株)製:「ソフトレッ
クス」)を押出機により導管エンボスの施された冷却ロ
ール上に厚さ100μmになるように溶融押出を行い、
積層接着し、化粧シートを得た。
【0020】このようにして得られた化粧シートの剥離
強度をT型剥離法により評価した。さらに得られた化粧
シートをアクリルエマルジョン系接着剤により木質合板
と貼り合わせ、Vカット加工を施し、0℃における90
°曲げ加工性を評価した。結果を比較例と実施例の層構
成と合わせて次表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】上記結果からも明らかなように本発明によ
る実施例では比較例のように接着剤層を介して溶融押出
を行ったシートと比較して剥離強度、さらにはVカット
性能も十分満足いくものであった。むしろ若干ではある
が密着性に優れており層構成及び工程数が減少すること
からコストダウンも期待できる。
【0023】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よって塩化ビニル樹脂を一切使用しないため環境問題の
心配もなく、かつ塩化ビニル樹脂シートと同等あるいは
それ以上の物性を持つ化粧シートが得られる。また、溶
融押出される樹脂に接着性オレフィン系樹脂を使用する
ことにより接着性の付与と化粧シートの表面透明層の二
つの機能を満たすシートが得られ、従来法では必要とさ
れていた接着剤層が不要となった。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による化粧シートの製造方法の一実施例
を示す概略図である。
【図2】本発明の化粧シートの一実施例の断面の概略図
である。
【図3】本発明の化粧シートの一実施例にワイピング処
理を施した際の断面の概略図である。
【符号の説明】
1…オレフィン系樹脂シート 2…絵柄インキ 3…接
着性オレフィン系樹脂層 4…エンボス 5…ワイピン
グインキ 6…トップコート 7…絵柄の施された基材
シート 8…エンボス付化粧シート 9…溶融樹脂 1
0…巻出しロール 11…加圧ロール 12…溶融押出
機13…冷却ロール 14…剥離ロール 15…ワイピング化粧シート

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】任意の絵柄の施されたオレフィン系樹脂か
    らなる基材シート上に、極性基をグラフト重合により付
    加したオレフィン系樹脂100重量部と耐衝撃性改質材
    1〜10重量部からなる接着性オレフィン系樹脂を溶融
    して積層してなることを特徴とする化粧シート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998006572A1 (fr) * 1996-08-12 1998-02-19 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. Stratifie
JP2000198168A (ja) * 1999-01-07 2000-07-18 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シ―ト
JP2001220886A (ja) * 2000-02-09 2001-08-17 Dainippon Printing Co Ltd 床材用シート及びそれを用いた床材
JP2016079604A (ja) * 2014-10-14 2016-05-16 株式会社トッパン・コスモ 床材用化粧シートの製造方法

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JP2016079604A (ja) * 2014-10-14 2016-05-16 株式会社トッパン・コスモ 床材用化粧シートの製造方法

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