JP2845047B2 - ワイピング化粧シート - Google Patents

ワイピング化粧シート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ワイピング化粧シート
に関するものであり、木質系ボード類や無機系ボード
類、金属板等の板状材にラミネートして化粧板となり、
また棒状材、成形物等にラッピングして化粧板となる。
さらにこれらは様々な工程を経て家具、家電製品、住宅
部材等の製品に加工される。
【0002】
【従来の技術】従来のワイピング化粧シートは塩化ビニ
ルシート上に絵柄層及び透明塩化ビニール層を設けエン
ボス加工を施した後透明塩化ビニール層全面に着色イン
キを塗布し、次いで表面のインキをドクター等で掻き取
り、エンボス凹部のみにインキを残し、さらに必要に応
じてトップコート層を設けることにより得られていた。
このようにワイピング処理をすることにより意匠性の向
上した高級化粧シートを得ることは従来より行われてい
る。しかし、基材となるシート及びワイピング処理を施
されるシートとしては塩化ビニールシートが最も一般的
であった。
【0003】しかし、塩化ビニールは焼却時に塩素が発
生し、酸性雨やダイオキシン発生の原因になるとも言わ
れており、環境問題の観点からも脱塩化ビニールの要請
は強くなってきている。特に包装材料分野では数多くの
検討が為され始めている。建材分野でも例外ではなく将
来的には脱塩化ビニールに移行すると考えられる。
【0004】しかし、これまで塩化ビニールシート以外
の樹脂シートで建材用途に使用できる適当な樹脂がなか
った。これはこれまでの塩化ビニール樹脂以外の樹脂シ
ートでは塩化ビニール樹脂シートの持つ適度な柔軟性や
エンボス適性、耐摩耗性、表面硬度、耐薬品性、耐汚染
性等のバランスのとれた性質を満たすものが無かったか
らである。熱可塑性樹脂を押出して積層し同時にエンボ
スを施す方法は既に当社出願特許として公知であるが、
基材シートとして比較的柔軟性に乏しいオレフィンシー
トを用いており、また使用用途として高級化粧部材用の
ワイピング化粧シートを得る試みもなされていなかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
を解決するためになされたものであり、その課題とする
ところは、塩化ビニール樹脂以外の材料を用いて塩化ビ
ニール樹脂と同等もしくはそれ以上の性質を有したワイ
ピング化粧シートを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために考えられたものであり、請求項1の発明は、
充填材及び着色顔料を含有した隠蔽性を有するポリオ
レフィン系樹脂より成る基材シート上に、任意の絵柄イ
ンキ層と、ポリブテン−1もしくはポリオレフィン系熱
可塑性エラストマーより成る透明樹脂とが順次積層さ
れ、前記透明樹脂層の表面にはエンボス凹部が設けら
れ、該エンボス凹部は着色インキで充填されて成ること
を特徴とするワイピング化粧シートである。
【0007】以下、本発明を図面に基いて、詳細に説明
する。本発明のワイピング化粧シートの断面を模式的に
示した図1において、基材シート1としては、主に化粧
板として使用することから、充填材及び着色顔料を含有
した隠蔽性のポリオレフィン系樹脂より成るものを使用
する。これらの例としては、結晶性ポリオレフィン、ポ
リオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いる。具体的
には、結晶性オレフィンであるブテン−1のみを主体と
するチーグラー触媒により重合された高立体規則性を有
するポリブテン−1が望ましいが、これはその純度、分
子量、立体規則性から従来のオレフィンには見られなか
った柔軟性を示すからである。
【0008】またオレフィン系の熱可塑性エラストマー
が望ましいのは熱可塑性エラストマーがハードセグメン
トと言われているオレフィンの中にソフトセグメントと
して水素添加ブタジエン等のゴムが含まれており、従来
のポリオレフィンに無い柔軟性を示すからである。さら
に上記の樹脂は無公害性、価格性、顔料添加により着色
の容易性でも優れたものである。
【0009】熱可塑性エラストマーとしてはオレフィン
の他にスチレン系、ウレタン系、ポリエステル系等があ
るがスチレン系は構造から来る着色の困難さ、ウレタン
系は耐候性の悪さ、ポリエステル系はフィルムの硬さか
らくる加工性の悪さから本発明のワイピング化粧シート
としては適さないものである。
【0010】基材シート1上に施される任意の絵柄イン
キ層2で用いられるインキとしては、基材シート1との
密着性が良ければ良く特に規定されるものではないが、
従来塩化ビニールシートに多く用いられている塩化ビニ
ール−酢酸ビニール共重合インキでは若干密着性に劣る
ため、本発明においてはアミド系あるいはウレタン系の
インキが好適である。
【0011】任意の絵柄インキ層2上に積層されるポリ
オレフィン系透明樹脂層3としては、基材シート1と同
様の理由により結晶性オレフィンもしくはオレフィン系
熱可塑性エラストマーが望ましい。ただし基材シート1
と異なり溶融樹脂層2は透明性が必要となるため顔料添
加等による着色は必要としない。
【0012】これらを積層すると同時にエンボス凹部4
を設けたポリオレフィン系透明樹脂層3の全面に着色イ
ンキを塗布して、ただちに表面をドクターブレード、ゴ
ムロール等で掻き取って余分なインキを除去し、エンボ
ス凹部のみに着色インキを残してワイピング部5を形成
する。さらに必要に応じて表面にトップコート層6を設
けることも可能である。
【0013】ここで着色インキは任意の絵柄インキ層2
に用いられているインキと同様のもので良く、特に規定
されるものではない。また必要に応じて施されるトップ
コート層6もその組成は規定されるものでなく、用途に
より任意に選択可能である。例えば従来塩化ビニール化
粧シートで良く使用されているアクリルウレタン系でも
いいし、表面の傷防止を目的とするならば適当なプライ
マー処理をした後、紫外線硬化型樹脂を塗布しても良
い。また特に表面の耐汚染性を要求するのであればフッ
素系の樹脂を塗布しても良い。
【0014】
【作用】以上に示したように、本発明のごとく充填材及
び着色顔料を含有した隠蔽性のポリオレフィン系樹脂よ
りなる基材シートートを使用することにより、塩化ビニ
ールシートと同様な印刷適性、耐熱性、耐候性、柔軟性
を付与できることが可能となる。またポリオレフィン系
透明樹脂層として結晶性ポリオレフィン又はポリオレフ
ィン系熱可塑性エラストマーを押出機により樹脂を溶融
押出すると同時にエンボスの施された冷却ロールに抱か
せることで、例えばホログラムに用いられるような非常
に微細なエンボスが可能となり、得られたエンボスの耐
熱性も優れたものとなる。
【0015】また以上のようにして得られたシートのエ
ンボス凹部にワイピング処理を行うことにより従来の塩
化ビニールシートのワイピング化粧シートと同等の脱塩
化ビニールでの高い意匠性を有するワイピング化粧シー
トが可能となった。
【0016】
【実施例】
<実施例1>基材シートとして、結晶性ポリオレフィン
ペレット(三井石油化学(株)製:「ポリブテン−
1」)を用いて、100μmの厚みになるように成形し
た。得られた基材シート上にグラビア印刷法によりアミ
ド系インキ(東洋インキ製造(株)製:「PANNカラ
ー」)を使用して木目模様を印刷し、該絵柄の施された
シートの上にポリオレフィン系熱可塑性エラストマー
(日本合成ゴム(株):「H4900N」)の溶融物を
押出機により押出し該樹脂層をエンボスの施された冷却
ロールに通すことにより基材シートと密着させると同時
にエンボスを施したシートを得た。この時押し出された
樹脂層は50μmの厚さになるように調整した。
【0017】得られたエンボスの施されたシートの表面
に絵柄と同様の組成のアミド系インキ(東洋インキ製造
(株)製:「PANNカラー」)を均一に塗布し、しか
る後インキの感想する前にスキージーにて平坦部のイン
キのみを除去し、凹部に残った着色インキを室温で30
分乾燥させワイピング化粧シートを作成した。
【0018】<実施例2>オレフィン系熱可塑性エラス
トマーフィルム(日本石油化学(株)製:「ソフトレッ
クス」)上に実施例1のインキを実施例1と同様に印刷
し絵柄の施された基材シートを得た。この基材シート上
に結晶性オレフィン(シェル化学(株)製:「シェルブ
チレン」)を実施例1と同様に押出機により押出しエン
ボスの施されたシートを得た。この時基材シートは10
0μmのシートを用い、押出た樹脂層は厚さが100μ
mになるように調整した。
【0019】得られたエンボスの施されたシートを実施
例1と同様にワイピング処理を施しワイピング化粧シー
トを作成した。
【0020】実施例で得られたシートはワイピング処理
を施しているため非常に意匠性の高いものであった。ま
たエンボスの耐熱性、耐候性等も塩化ビニールシートと
比較して遜色の無いものであった。
【0021】次にこれらのワイピング化粧シートを酢酸
ビニール接着材剤により合板に貼着して化粧板を作成し
たが合板へのラミネート時も塩化ビニールと同様に作業
性に優れたものであった。さらに合板にラミネートされ
た化粧材にVカット加工を施し0℃の状態で90度折り
曲げ加工を行ったが端部に白化、クラックは見られず寧
ろ塩化ビニールシートより冷間での加工性は優れたもの
であった。
【0022】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ワイピング化粧シートによれば、塩化ビニールを一切使
用していないことから塩化ビニールを使用することによ
る環境問題の心配もなく、かつ物性的には塩化ビニール
シートと同等もしくはそれ以上の化粧シートが得られ
る。また意匠的にも、ワイピング処理を行うことにより
非常に高級感溢れる化粧シートとなった。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワイピング化粧紙一実施例の断面
を模式的に示した図である。
【符号の説明】
1…基材シート 2…任意の絵柄インキ層 3…ポリオレフィン系の透明樹脂層 4…エンボス凹部 5…ワイピング部 6…トップコート層
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 33/00 B32B 27/20 B32B 27/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】充填材及び着色顔料を含有した隠蔽性を有
    するポリオレフィン系樹脂よりる基材シート上に、
    意の絵柄インキ層と、ポリブテン−1もしくはポリオレ
    フィン系熱可塑性エラストマーより成る透明樹脂とが順
    次積層され、前記透明樹脂層の表面にはエンボス凹部が
    設けられ、該エンボス凹部は着色インキで充填されて成
    ることを特徴とするワイピング化粧シート。
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