JPH0621003B2 - 金属フツ化物微粒子の製造方法および該金属フツ化物微粒子を含む歯科用組成物 - Google Patents

金属フツ化物微粒子の製造方法および該金属フツ化物微粒子を含む歯科用組成物

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JPH0621003B2
JPH0621003B2 JP1082114A JP8211489A JPH0621003B2 JP H0621003 B2 JPH0621003 B2 JP H0621003B2 JP 1082114 A JP1082114 A JP 1082114A JP 8211489 A JP8211489 A JP 8211489A JP H0621003 B2 JPH0621003 B2 JP H0621003B2
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は金属フツ化物の均一溶液を凝固し、溶媒を昇華
して該金属フツ化物の微粒子を得ることを特徴とした金
属フツ化物微粒子の製造方法および該金属フツ化物微粒
子を含んでなる歯科用組成物に関する。
(従来の技術) 金属フツ化物を細かくする方法として、従来ガラス、鉱
物、セラミクス等で通常行われているボールミル、ジエ
ツトミル、乳鉢等による粉砕法がある。これらの方法は
粒子の微細化に限度がありしかも粒度分布が広いなど欠
点があつた。これらの従来技術では通常0.1〜数10
μmの粒径範囲で、平均粒径が1μm以上の微粒子が得
られる。
(発明が解決しようとする課題) そのため金属フツ化物を配合して種々の組成物を得る場
合、従来技術では1μm以上の大きな粒子が多数存在す
るため沈降が起こりやすく均一な組成物が得られないと
いう問題点があつた。
したがつて本発明の目的は簡便な操作で金属フツ化物の
粒度分布の狭い1μm以下の微粒子を得ること、および
該金属フツ化物微粒子を含んだ均一な歯科用組成物を提
供することにある。
(問題を解決するための手段) 上記問題点は金属フツ化物の低濃度溶液を冷却凝固し、
溶媒を昇華して粒度分布の狭い1μm以下の金属フツ化
物微粒子を得ることにより解決される。本発明において
金属フツ化物の濃度は3重量%以下、さらには0.1〜
1重量%の範囲が好ましい。金属フツ化物の濃度が3重
量%以上の場合には1μm以上の粒度分布の広い大きな
不定形の粒子が得られるため好ましくない。本発明の方
法によれば、通常0.1〜1μmの範囲の粒径の微粒子
が得られ、その粒度分布は従来の金属フツ化物の微粒子
に較べ非常に狭い。なお上記範囲をこえる粒子が微量含
まれることがある。
本発明において溶媒として水が好ましく用いられるが、
極性有機溶媒またはこれらの混合物を用いてもよい。極
性有機溶媒としてはジオキサン、第3級ブチルアルコー
ル等の昇華可能なものが挙げられる。
金属フツ化物としては常温、常圧において固体であり、
水または先に例示した極性有機溶媒またはこれらの混合
物に溶解するものであればいずれのフツ化物でもよい。
具体例としてLiF,NaF,KF,SnF2,ZnF2,BaF,AlF3,AgF,Sb
F3,MnF2,CoF2,TlF,CdF2,BeF2,BiF3,CsF,フツ化スズ酸塩
Mx〔SnF4〕,Mx〔SnF6〕フルオロケイ酸塩Mx〔SiF6
(Mは1価または2価の金属、X=1or2)等が例示さ
れる。この中でも後述する歯科用組成物のフツ素徐放剤
としてNaFが好ましく用いられる。上記した金属フツ化
物の溶液をその凝固点以下に冷却して固化し、次いで減
圧下に溶媒を昇華することにより、金属フツ化物の微粒
子が得られる。
本発明の他の目的は、上記方法で得られる金属フツ化物
微粒子を含有する歯科用組成物を提供することである。
すなわち、少なくとも1個のオレフイン性2重結合を有
する重合性単量体、重合開始剤および金属フツ化物微粒
子を主要構成要素とする歯科用組成物であつて、該金属
フツ化物微粒子が水、極性有機溶媒又はこれらの混合物
を溶媒として3重量%以下の金属フツ化物を含有する溶
液を冷却凝固し、溶媒を昇華して得られる1μm以下の
金属フツ化物微粒子であることを特徴とする歯科用組成
物である。
金属フツ化物は組成物中0.1〜20重量%の範囲で加
えられるが、1〜10重量%加えるのが好ましい。金属
フツ化物を加えることにより、フツ素徐放性の歯科用組
成物とすることができる。
本発明において、上記金属フツ化物微粒子を含む歯科用
組成物に用いられる重合性単量体としては、α−シアノ
アクリル酸、(メタ)アクリル酸、ウレタン(メタ)ア
クリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン
酸、イタコン酸などの1価又は2価アルコールとのエス
テル類さらに、N−イソブチルアクリルアミドのような
(メタ)アクリルアミド類、酢酸ビニルなどのようなカ
ルボン酸のビニルエステル類、ブチルビニルエーテルの
ようなビニルエーテル類、N−ビニルピロリドンのよう
なモノ−N−ビニル化合物、スチレン誘導体などが挙げ
られるが、特に下記のような一官能性、多官能性の(メ
タ)アクリル酸エステル類とウレタン(メタ)アクリル
酸エステル類が好適である。
(i) 一官能性 (メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸n−も
しくはi−プロピル、(メタ)アクリル酸n−もしくは
i−もしくはt−ブチル、2−ヒドロキシエチルメタア
クリレート(HEMA)など。
(ii) 二官能性 一般式 (ここでn:1〜14の整数、R1:水素又はメチル基)
で示されるエチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール(3G)、テトラエチレン
グリコール、ドデカエチレングリコール、テトラデカエ
チレングリコール等のジ(メタ)アクリレート、グリセ
リンジ(メタ)アクリレート、2,2′−ビス〔p−(γ
−メタクリロキシ−β−ヒドロキシプロポキシ)フエニ
ル〕プロパン(Bis−GMA)、ビスフエノールAジメタク
リレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレ
ート(NPG)、2,2′−ジ(4−メタクリロキシポリエト
キシフエニル)プロパン(1分子中にエトキシ基2〜1
0)、1,2−ビス(3−メタクリロキシ−2−ヒドロキ
シプロポキシ)ブタンなど。
(iii) 三官能性以上 トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレートなど。
(iv) ウレタン(メタ)アクリレート ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレート単量体2
モルとジイソシアネート1モルの反応生成物、両末端N
COのウレタンプレポリマーとヒドロキシル基を有する
(メタ)アクリレート単量体の反応生成物なども挙げら
れ、かかる反応生成物として次式の構造を有するものが
挙げられる。
(ここでR1は水素またはメチル基、R2はアルキレン基、
R3は有機残基である。)具体的なものとして、特公昭51
−36960 号に記載されている2,2,4−トリメチルヘキサ
メチレンジイソシアネートとメタクリル酸オキシプロピ
ルとの反応生成物、特公昭55−33687 号に記載されてい
る両末端イソシアネートのウレタンプレポリマーとメタ
クリル酸−2−オキシエチルとの反応生成物が挙げられ
る。また、特開昭56−152408号に開示されているような
四官能性のモノマーも用いられる。
また歯質に対する接着性を確保するため下記に示すよう
な酸性基を有するモノマーが加えられてもよい。酸性基
とは−COOH基、 基等の狭義の酸性基の他に、 等の酸無水物基、 (ただしXははF、Cl、BrまたはIを表わす)基等の酸
ハロゲン基をも包含する。
モノマーの具体例としては次の化合物が例示される。
(1) を有するモノマー (nは2〜40の整数) (nは2〜40の整数) (2) を有するモノマー (3) を有するモノマー (ただし、nは2〜20の整数) (4) を有するモノマー (5) を有するモノマー (nは2〜20の整数) (6) を有するモノマー (nは2〜20の整数) (7) −COOH基を有するモノマー (lは2〜12の整数) (8) を有するモノマー (9) を有するモノマー (lは2〜12の整数) 等を挙げることができる。
本発明において重合開始剤としてはモノマーと重合させ
ることのできるものであればいずれのものも用いられ
る。組成物を歯質面に適用することから、室温硬化型の
レドツクス系開始剤(例えば、BPO−アミン、過酸化ベ
ンゾイル−アミン−スルフイン酸塩系)を用いることも
出来るが、操作性の点から可視光照射によつてラジカル
を発生する開始剤系(増感剤と促進剤からなる)がとく
に好ましく用いられる。
本発明において用いられる光増感剤は、その紫外可視吸
収スペクトルにおいて380〜500nmに明らかな吸収
を有するα−ジケトン、キノンもしくはそれらの誘導体
の少なくとも1種である。これらの増感剤は一般式 または (式中Aは炭素数1〜20の脂肪族炭化水素基を表わ
し、2個のAは同一であつても、異なつてもよく、2個
のAどうしが互いに結合して環状構造を形成していても
よい。また、式中A′は2〜4個の水素、炭素数1〜4
のアルコキシ基または炭素数1〜20の脂肪族炭化水素
基を表わし、複数のA′は同一であつても、異なつても
よい。)で表わされる。これらの増感剤には、例えば、
ジアセチル、2,3−ペンタンジオン、2,3−もしくは3,4
−ヘキサンジオン、2,3−、3,4−ヘプタンジオン、2,3
−、3,4−もしくは4,5−オクタンジオンのような鎖状の
α−ジケトン化合物、カンフアーキノン〔1,7,7−トリ
メチルビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジオンの通称
名〕やビシクロ〔2,2,1〕ヘプタン−2,3−ジオンのよう
な脂環式α−ジケトン化合物、さらには9,10−フエナン
トラキノン、9,10−アントラキノン、アセナフテンキノ
ン、αまたはβ−ナフトキノンなどのような多核キノ
ン、2−メチル−1,4−ナフトキノン(ビタミンK3)、
2−t−ブチル−9,10−アントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、1−クロルアントラキノン、1,2−ベン
ゾアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−メ
チル−3−フイチル−1,4−ナフトキノン(ビタミン
K1)、2−メチル−3−ゲラニルゲラニル−1,4−ナフ
トキノン(ビタミンK2)、2,3−ジメトキシ−5−メチ
ル−14−ベンゾキノン(補酵素Q0)などの多核キノン
の誘導体が含まれる。
これらのなかでもカンフアーキノン、フエナントラキノ
ン、アセナフテンキノン、β−ナフトキノン、アントラ
キノン、2,3−ペンタンジオン、2,3−、3,4−ヘプタン
ジオンまたは2,3−、3,4−4,5−オクタンジオン等が特
に好ましい。これらの増感剤は重合性単量体に対し0.01
〜5重量パーセントの範囲で使用される。
つぎに促進剤としては上記光増感剤の分解を促進する還
元剤から適宜選ばれる。例えば第1級、第2級または第
3級から選ばれるアミンが用いられ、具体的にはプロピ
ルアミン、ベンジルアミン、ジエチルアミン、トリエチ
ルアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレート等のア
ルキルアミン、N,N′−ジメチルアニリン、N,N′−ジエ
タノール−p−トルイジン等の芳香族アミン、エチレン
ジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジ
アミン等のジアミンが挙げられる。またアリルチオ尿
素、O−トリルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素等のチ
オ尿素類、ベンゼンスルフイン酸ソーダ、p−トルエン
スルフイン酸ソーダ等の芳香族系スルフイン酸塩類も用
いることができる。また以下に示す化合物も用いること
ができるがこれらは酸性基を有したモノマーを含有した
場合に特に好適に用いられる。
一般式B−SH(式中Bは炭素数1〜20の脂肪族炭化水
素基もしくは炭素数1〜20の芳香族炭化水素基を表わ
し、これらの炭化水素基はヒドロキシル基、カルボキシ
ル基、アミノ基、メルカプト基、ニトロ基、ハロゲノ
基、カルバモイル基、炭素数20以下の、アルキル基、
アリール基、アルコキシル基、アルコキシカルボニル
基、アシル基、ジアルキルアミノ基などを有していても
よい。) 一般式 〔式中Dは 部分と 共に5又は6員環を形成しており、かつDは単結合また
は二重結合によつて結合しているかまたは1個の芳香族
の一部を形成している2個又は3個の炭素原子、また
は、1個の炭素原子に結合された1個の窒素原子からな
り、Xは−O−、−S−、 またはNR(RはHまたは炭素数1〜4の低級アルキル
基)を表わす〕、 一般式 (式中Eは炭素数1〜20の置換基を有することがある
フエニル基もしくは炭素数1〜20のアルキル基を表わ
す)で表わされるメルカプタン類、 および一般式 (式中R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わす)
で表わされるp−アミノベンズアルデヒド類、 および一般式 (式中Rは水素もしくは炭素数1〜4のアルキル基、
R1、R2は炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で表わさ
れるp−アミノ安息香酸類及びそのエステル、 さらに一般式 (式中R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は水素もしく
は炭素数1〜4のアルキル基を表わす)で表わされるN
−フエニルグリシン類及びそのエステル。
これらの促進剤は重合性単量体に対して0.1〜10重
量%の範囲で重合系に応じて最適の濃度が決定されて用
いられる。
本発明の組成物には上述のモノマーおよび重合開始剤の
他に目的に応じて各種の充填剤が加えられてもよい。こ
の充填剤は有機物であつても無機物であつてもよく、有
機物としてはポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メ
タ)アクリル酸エチルなどの他に、後述の無機充填剤を
ポリマーで被覆した有機複合フイラーであつてもよい。
また無機物としては、二酸化ケイ素、(石英、ガラス、
高分散性シリカ等)、アルミナ、各種ガラス類、セラミ
ツクス類、珪藻土、カオリン、モンモリロナイト等の粘
土鉱物、活性白土、合成ゼオライト、マイカ、リン酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、二酸化ジルコニウム、二酸化
チタンなどよりなる粉末状、繊維状、薄片状のものが用
いられるが、なかでも微細なフイラーである高分散性シ
リカ及びこれを用いた有機複合フイラー等が好ましく用
いられる。さらに、無機充填剤を使用する場合には表面
処理して用いられることが望ましい。表面処理剤として
はγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリクロロシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン
およびビニルトリ(メトキシエトキシ)シラン等のシラ
ン化合物等が用いられ、シラン化は通常の方法により行
なわれる。これらのフイラーはモノマーに対し0.01〜4
倍重量使用するのが好ましい。
また本発明の組成物には所望により重合禁止剤、着色
剤、紫外線吸収剤等を添加することができる。
(発明の効果) 本発明により得られる金属フツ化物微粒子はその小さな
粒径(1μm以下)と狭い粒度分布から、粉砕により得
られる粒子に比べ分散性がよく沈降しにくい等の利点が
ある。また該金属フツ化物微粒子を含む歯科用組成物に
おいては、フツ化物の微粒子化にともなう比表面積の増
加によりフツ素徐放速度の増大もみられ、う蝕予防効果
の一層の向上が期待される。したがつてう蝕予防を目的
とした小窩裂溝封鎖材やコーテイング材、或いは歯科用
セメント、歯科用コンポジツトレジン、歯科用接着材等
に好適に用いられる。
(実施例) 以下、実施例によつて本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
実施例1 水100gにフツ化ナトリウム1gを溶解し、−60℃の
メタノール浴でフツ化ナトリウム水溶液を凝固したの
ち、減圧下(1〜0.1mmHg)で水を昇華し、0.1μm〜0.
8μm、平均粒径約0.4μmの粒度の揃つた微粒子を得
た。
比較例1 水100gにフツ化ナトリウム4gを溶解し、実施例1と
同様の方法により1μm〜20μm平均粒径5μmの粒
子が得られた。
比較例2 市販のフツ化ナトリウムをボールミル(アルミナ製、8
0mmφ×80mm、50rpm、48時間)により粉砕し、
0.5μm〜20μm平均粒径約6μmの粒子が得られ
た。
実施例2 水100gにフツ化第1スズ0.5gを溶解し、実施例1と同
様の方法により0.1μm〜0.6μm平均粒径約0.3μmの
微粒子を得た。
実施例3 ジオキサン、水1:1(w/w)の混合物100gにフツ
化ナトリウム0.2gを溶解し、実施例1と同様の方法に
より0.1μm〜0.6μm平均粒径約0.3μmの微粒子を得
た。
実施例4 2,2′−ビス〔p−(γ−メタクリロキシ−β−ヒドロ
キシプロポキシ)フエニル〕プロパン(BisGMA)とトリ
エチレングリコールジメタクリレート(3G)の3:1
(w/w)混合物10gに、実施例1により得られたフ
ツ化ナトリウムの微粒子0.5gを加えて充分に超音波分
散したのち10mlのサンプル管中で25℃10日間放置
したが、フツ化ナトリウム微粒子の沈降はほとんど認め
られなかつた。
比較例3 実施例4において、実施例1により得られたフツ化ナト
リウム微粒子のかわりに比較例2によつて得られたフツ
化ナトリウムの粒子を用いて実施例4と同様の実験を行
つたところ、フツ化ナトリウム粒子の沈降はかなり進ん
でおり、底部にフツ化ナトリウム粒子の沈降層が認めら
れた。
実施例5 BiS GMA70重量部、3G30重量部、カンフアーキノ
ン1重量部、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト1重量部から成る組成物9.5gに、実施例1で得られ
たNaFの微粒子0.5gを加えて十分に超音波分散した。こ
の混合物を直径20mmφ厚さ1mmの金型に流し込み光照
射して重合し、20mmφ×1mmの円板状硬化物を調製し
た。この硬化物を37℃のリン酸バツフアー(pH7)中
に浸漬し、溶出したフツ素イオン濃度をフツ素イオン電
極により定量し、第1図の曲線(実線)を得た。
比較例4 実施例5において、実施例1で得られたNaF微粒子の代
わりに、市販のNaFを乳鉢で十分に粉砕したものを用
い、実施例5と同様の実験を行い第1図の曲線(破線)
を得た。フツ素徐放量は実施例5に比べ半分以下であつ
た。
実施例6 下記に示す組成物を調製し、牛歯エナメル質及び象牙質
に対する接着強度を測定した。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による組成物のフツ素放出量を示すグラ
フである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水、極性有機溶媒又はこれらの混合物を溶
    媒として3重量%以下の金属フツ化物を含有する溶液を
    冷却凝固し、溶媒を昇華して1μm以下の金属フツ化物
    微粒子を得ることを特徴とする金属フツ化物微粒子の製
    造方法。
  2. 【請求項2】少なくとも1個のオレフイン性2重結合を
    有する重合性単量体、重合開始剤および金属フツ化物微
    粒子を主要構成要素とする歯科用組成物であつて、該金
    属フツ化物微粒子が水、極性有機溶媒又はこれらの混合
    物を溶媒として3重量%以下の金属フツ化物を含有する
    溶液を冷却凝固し、溶媒を昇華して得られる1μm以下
    の金属フツ化物微粒子であることを特徴とする歯科用組
    成物。
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