JPH06209704A - 水中油型乳化油脂組成物 - Google Patents

水中油型乳化油脂組成物

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JPH06209704A
JPH06209704A JP5020762A JP2076293A JPH06209704A JP H06209704 A JPH06209704 A JP H06209704A JP 5020762 A JP5020762 A JP 5020762A JP 2076293 A JP2076293 A JP 2076293A JP H06209704 A JPH06209704 A JP H06209704A
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辰次 亀岡
Masayuki Noda
正幸 野田
Kuniyoshi Koyata
邦芳 小谷田
Kayoko Kawakita
佳代子 川北
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 10〜40重量%の油脂を含有する水中油型
乳化油脂組成物であって、動植物油脂および乳化剤とし
てソルビタン脂肪酸トリエステルまたはエステル化度3
以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを含有し、前
記動植物油脂の5℃における固体脂指数を脂肪率に応じ
て特定した水中油型乳化油脂組成物。 【効果】 本発明の水中油型乳化油脂組成物は、常温流
通や常温保存が可能であって、かつ常温流通や常温保存
中に、高温あるいは凍結・解凍の熱履歴をうけても脂肪
浮上やホエーオフがなく乳化が安定していて、またコー
ヒーや紅茶等に添加したときにもフェザリングやオイル
オフがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コーヒーや紅茶あるい
は料理等に使用することができる水中油型乳化油脂組成
物に関するものである。この水中油型乳化油脂組成物
は、常温流通や常温保存に適し、且つ常温流通や常温保
存中に高温にさらされても、また凍結・解凍という冷凍
履歴を受けても、保存温度域が広範なため高温あるいは
凍結・解凍耐性に優れ、安定な乳化状態を示すものであ
る。
【0002】
【従来の技術】コーヒーや紅茶あるいは料理等に使用さ
れる水中油型乳化油脂組成物いわゆるコーヒークリーム
は多くの種類のものが上市されている。これらの水中油
型乳化油脂組成物は、流通や保存方法の相違により、常
温型と冷蔵型とに大別される。冷蔵で流通したり保存す
る水中油型乳化油脂組成物は、製造から消費までの間に
受ける温度変化が比較的小さいため、流通や保存中に脂
肪やホエー分離を起こしにくい。しかし常温で流通した
り保存する水中油型乳化油脂組成物は、夏季には流通条
件や保存条件あるいは地域により60℃前後に達すること
さえある。反面冬季には -20℃前後の条件下で流通した
り保存されることもある。その温度差は80℃前後にもな
る。従って常温流通や常温保存する水中油型乳化油脂組
成物には、夏季の高温流通や高温保存に対する耐性が要
求される反面冬季には冷凍下に置かれた後の凍結・解凍
耐性が要求される。これらの過酷な温度条件に対して脂
肪浮上や乳漿分離(以下ホエーオフという)あるいは固
化・可塑化を起こさないことが必須要件である。またコ
ーヒーや紅茶等に使用した際にもフェザリングや油分離
(以下オイルオフという)がないことも品質特性として
不可欠のものである。
【0003】従来から常温で流通したり保存する水中油
型乳化油脂組成物について、いろいろ研究されている。
例えば、使用する原材料の配合組成上の観点から乳化剤
や安定剤の使用方法について、あるいは物理的な観点か
ら、エマルジョン中の脂肪粒子径を小さくして乳化安定
性の向上を図る研究等がなされている。前者の例として
は、40重量%以下の油脂を含有する滅菌した水中油型エ
マルジョンの製造方法において、乳化剤として最終製品
の少なくとも0.1 重量%のレシチンおよび最終製品の少
なくとも0.1 重量%のコハク酸モノグリセリドを使用す
る常温で安定な水中油型エマルジョンの製造方法(特開
昭62-95133号公報)が開示されている。また後者の例と
しては、油脂 6〜35重量%、無脂乳固形分及び/又はカ
ゼイン0.5 〜10重量%、乳化剤 0.2〜2.0 重量%、微結
晶セルロース0.05〜0.4 重量%及び糖0.5 〜10重量%と
水とを含む水中油型エマルジョンであって、水相中に分
散している脂肪粒子の40重量%以上が 0.4μm 以下の粒
子径を有する常温においても品質劣化を生ずることのな
いコーヒークリーム(特公昭61-20258号公報)が開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した水中
油型乳化油脂組成物は、いずれも常温で流通したり保存
する際に、高温下や冷凍下にさらされる熱履歴に対して
耐性を付与したものではない。このためこの水中油型乳
化油脂組成物は、高温乃至冷凍の熱履歴を受けた場合、
経時的に脂肪浮上やホエーオフまたコーヒーに添加した
時、フェザリング現象やオイルオフを起こすという問題
を完全に解決するものではなく、満足できるものが得ら
れていない。従って本発明は、常温流通あるいは常温保
存の際に、過酷な熱履歴すなわち60℃前後の高温下ある
いは-20 ℃前後の冷凍下にさらされるというような広範
な温度変化を繰り返し受けても、脂肪浮上やホエーオフ
を起こさず、またコーヒーや紅茶に添加した時、フェザ
リング現象やオイルオフを起こすことのない常温で流通
したり保存するのに適した水中油型乳化油脂組成物を提
供することを課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するた
め、10〜40重量%の油脂を含有する水中油型乳化油脂組
成物において、動植物油脂および乳化剤としてソルビタ
ン脂肪酸トリエステルまたはエステル化度3以上のポリ
グリセリン飽和脂肪酸エステルを配合したものである。
そして上記で配合する動植物油脂の5℃における固体脂
指数(SFI)が、水中油型乳化油脂組成物の脂肪率を
X軸にとり、動植物油脂の固体脂指数をY軸にとった場
合に、A点(10,8)、B点(10,45 )、C点(40,15
)、D点(40,8)を結ぶ直線AB、BC、CD、DA
によって形成される4辺形の範囲内に特定されることに
より、常温流通あるいは常温保存の際に、過酷な熱履歴
を繰り返し受けても、経時的に脂肪浮上やホエーオフを
起こさず、またコーヒーや紅茶に添加した時、フェザリ
ング現象やオイルオフを起こすことのない常温流通や常
温保存に適する水中油型乳化油脂組成物を得ることがで
きるとの知見を得て本発明を完成したものである。
【0006】本発明の水中油型乳化油脂組成物は、通常
コーヒーや紅茶あるいは料理等に使用されているクリー
ムと同様に油相と水相をそれぞれ調製した後混合して水
中油型に乳化する。油相の調製に使用される油脂は、食
用に供される油脂であればどのような油脂であってもよ
く、例えば植物油脂としては、パーム油、パーム核油、
ヤシ油、大豆油、サフラワー油、コーン油、綿実油等が
あり、また動物油脂としては乳脂、魚油、牛脂、ラード
等が挙げられる。更に、これらの油脂を化学的に処理し
た硬化油、エステル交換油、分別油等も使用可能であ
る。
【0007】このような食用油脂の一種またはそれ以上
を混合して最終製品で脂肪率が10〜40重量%になるよう
に油相を調製する。油相を調製する際には、水中油型乳
化油脂組成物の脂肪率に応じて配合する油脂の5℃にお
ける固体脂指数を、上記した範囲内に特定されるように
選択して溶解する。そして溶解した油脂に乳化剤として
ソルビタン脂肪酸トリエステルまたはエステル化度3以
上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを0.1 〜1.5 重
量%、好ましくは0.2 〜1.2 重量%配合する。これらの
乳化剤は、凍結後解凍した時の乳化の安定性とコーヒー
や紅茶に添加した時のオイルオフの防止に寄与する。ま
た上記の乳化剤の他にレシチン、モノグリセリド、有機
酸モノグリセリド等を組み合わせて使用することによ
り、水中油型乳化油脂組成物を高温流通や高温保存され
た場合にも乳化安定性をより向上させることができる。
【0008】ここでソルビタン脂肪酸トリエステルまた
はエステル化度3以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エス
テルの配合量を上記範囲とした理由は、0.1 重量%以下
では、凍結・解凍後コーヒーや紅茶に添加した時オイル
オフの発生があり、一方1.5重量%以上では、風味が低
下する。また配合油脂の 5℃における固体脂指数を脂肪
率に応じて上記範囲としたのは、例えば脂肪率10%の時
の固体脂指数が45%以上になると凍結耐性が著しく低下
して解凍した時、乳化が不安定となり、脂肪浮上や固化
を起こしたり、またコーヒーに加えた時オイルオフを起
こす。一方脂肪率10%の時の固体脂指数が 8%以下にな
ると、高温あるいは凍結・解凍耐性が低下してホエーオ
フを起こし易く、またコーヒーに添加した時にもフェザ
リングを起こす。
【0009】一方水相を調製するには、調合水に脱脂粉
乳、カゼインナトリウム等の動物性蛋白質や大豆蛋白質
等の植物性蛋白質あるいは嗜好により着香料や着色剤を
添加して水相とする。また必要に応じて、水相にリン酸
塩やクエン酸塩等のpH調整剤あるいはグアガム、カラ
ギーナン、ローカストビーンガム、タラガム等の天然水
溶性高分子化合物もしくはカルボキシメチルセルロー
ス、アルギン酸ナトリウム等の合成水溶性高分子化合物
等の安定剤を乳化安定性向上の目的で添加してもよい。
そして上記のように調製した油相と水相をそれぞれ60〜
80℃に調温して常法により予備乳化後、前均質化処理を
行ない、更に140 〜150 ℃で2 〜4 秒間滅菌した後、後
均質化処理を行なって20℃前後に冷却し、水中油型乳化
油脂組成物とする。尚、水中油型乳化油脂組成物の油脂
の含有量(脂肪率)が10重量%以下になると、コーヒー
や紅茶等に添加した時風味が劣り、一方40重量%以上に
なると、グリシーとなってコーヒーや紅茶の風味を損な
うことになり好ましくない。
【0010】
【発明の効果】本発明の水中油型乳化油脂組成物は、乳
化剤としてソルビタン脂肪酸トリエステルまたはエステ
ル化度3以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを含
有し、かつ製品の脂肪率に応じて好適な固体脂指数を有
する油脂を含有しているために、常温流通や常温保存が
可能で、かつ常温流通や常温保存中に高温下あるいは冷
凍下にさらされるという過酷な熱履歴を受けても、脂肪
浮上や固化あるいはホエーオフがなく、更にはコーヒー
や紅茶等に添加した時にもフェザリングおよびオイルオ
フを起こさない風味の良好なクリームである。
【0011】次に水中油型乳化油脂組成物についての試
験例を示し、更に詳しく説明する。
【0012】
【試験例1】この試験例1は、配合する油脂の固体脂指
数を特定するために、水中油型乳化油脂組成物の高温と
凍結・解凍耐性について実験したものである。
【0013】(1) 試料の調製 脂肪率が約30%の水中油型乳化油脂組成物を調製するた
めに、5 ℃の固体脂指数が 0、5 、8 、15、25、35、4
5、50%のコーン油またはコーン硬化油それぞれ300gを7
5℃で溶解し、この油脂に乳化剤としてレシチン0.3g、
モノグリセリド0.2g、シュガーエステル0.3gを添加して
油相を調製した。一方65℃の水道水620gに脱脂粉乳40g
、カゼインナトリウム40g 、カラギーナン0.1gおよび
pH調整剤としてリン酸 2ナトリウム0.2gを溶解して水
相を調製した。上記で調製した油相と水相を混合して10
分間攪拌して予備乳化した後140 ℃で4 秒間滅菌処理
し、更に圧力 300Kg/cm2で均質化処理して10℃に冷却し
水中油型乳化油脂組成物を得た。
【0014】(2) 試料の評価 上記で得られた水中油型乳化油脂組成物の高温と凍結・
解凍耐性について評価した。 高温耐性: 水中油型乳化油脂組成物を無菌的に100cc の
小型容器に充填して、55℃で10日間保存した後、製品
のホエーオフ、オイルオフ、脂肪浮上や固化 コーヒ
ーに添加した時のフェザリング、オイルオフを観察し
た。 凍結・解凍耐性: 水中油型乳化油脂組成物を100cc の小
型容器に充填して、-20℃で24時間凍結した後、室温で
解凍し、 12 時間保存後の製品のホエーオフ、オイル
オフ、脂肪浮上や固化 コーヒーに添加した時のフェ
ザリング、オイルオフを観察した。 上記によって評価した結果を表1に示す。尚表中−は、
製品として良好なもの、+は、製品として好ましくない
ものをそれぞれ表す。
【0015】
【表1】
【0016】上記の試験例1から、水中油型乳化油脂組
成物の脂肪率が 30 重量%の時、5℃の固体脂指数は、8
〜25%が凍結・解凍後のコーヒーテストにおけるオイ
ルオフを除き、高温および凍結・解凍耐性を有すること
が判明した。同様に、脂肪率10 %、20%、40%の水中
油型乳化油脂組成物で実験したところ、5 ℃の固体脂指
数はそれぞれ、8 〜45%、8 〜35%、8 〜15%であっ
た。この実験結果から配合する油脂の固体脂指数を、X
軸に水中油型乳化油脂組成物の脂肪率、Y軸に配合する
動植物油脂の固体脂指数をとった場合に、A点(10,
8)、B点(10,45 )、C点(40,15 )、D点(40,8)
を結ぶ直線AB、BC、CD、DAによって形成される
4辺形の範囲内に特定することができた。これを図1に
示す。図1において、斜線部分が特定した油脂の固体脂
指数の範囲を示すもので、水中油型乳化油脂組成物の脂
肪率に応じて、斜線の範囲内で油脂を選択する。例えば
水中油型乳化油脂組成物の脂肪率が10重量%の時、配合
する油脂の 5℃における固体脂指数は、 8から45%の範
囲内で選択すればよいことになる。上記のように特定の
固体脂指数を有する油脂を配合した水中油型乳化油脂組
成物は、いずれも良好な高温および凍結・解凍耐性を示
したが、凍結・解凍後のコーヒーテストではオイルオフ
の発生があって、製品として好ましくないことが判っ
た。次にコーヒー適性を向上させるために、乳化剤の選
定をした。
【0017】
【試験例2】この試験例2は、試験例1で特定した油脂
を含有する水中油型乳化油脂組成物を用いて凍結・解凍
し、これをコーヒーに添加した時、オイルオフの発生し
ない乳化剤の選定と配合量を特定するために実験したも
のである。
【0018】(1) 試料の調製 脂肪率が約 30 %の水中油型乳化油脂組成物を調製する
ために、5 ℃の固体脂指数が 8%のコーン硬化油300gを
75℃に溶解し、この油脂に乳化剤としてレシチン0.3g、
モノグリセリド0.2g、シュガーエステル0.3gを添加して
それぞれ35個の油相を調製した。そしてこれらの油相に
更にソルビタン脂肪酸モノエステル、ソルビタン脂肪酸
トリエステルおよび、エステル化度1乃至3のポリグリ
セリン飽和脂肪酸エステルをそれぞれ 0(コントロー
ル) 、0.05、0.1 、0.5 、1.0 、1.5 、2.0 重量%添加
した。一方65℃の水道水620gに脱脂粉乳40g 、カゼイン
ナトリウム40g 、カラギーナン0.1gおよびpH調整剤と
してリン酸 2ナトリウム0.2gを溶解して水相35個を調製
した。上記で調製した油相と水相を混合して10分間攪拌
して予備乳化した後140 ℃で4 秒間滅菌処理し、更に圧
力 300Kg/cm2で均質化処理して10℃に冷却し水中油型乳
化油脂組成物を得た。
【0019】(2) 試料の評価 上記で得られた水中油型乳化油脂組成物の凍結・解凍耐
性について評価した。 凍結・解凍耐性: 水中油型乳化油脂組成物を100cc の小
型容器に充填して、-20℃で24時間凍結した後、室温で
解凍した時、製品のホエーオフ、オイルオフコーヒ
ーに添加した時のフェザリングとオイルオフを観察し
た。
【0020】上記によって評価した結果、ソルビタン脂
肪酸モノエステルとエステル化度1および2のポリグリ
セリン脂肪酸エステルについては、添加量に関係なく効
果が認められなかった。しかし、ソルビタン脂肪酸トリ
エステルとエステル化度3のポリグリセリン飽和脂肪酸
エステルについては、0.1 重量%以上で効果が認められ
たので、その結果を表2に示す。尚、乳化剤は添加量が
多くなると乳化安定性が向上するが、一方製品の風味が
低下するため同時に風味について官能検査も行った。表
中、◎は製品として極めて良好なもの、○は製品として
良好なもの、×は製品として好ましくないものをそれぞ
れ表す。また添加量は、重量%を表す。
【0021】
【表2】
【0022】上記の試験例2から、製品として凍結・解
凍耐性があり、かつコーヒー適性の良好な乳化剤として
ソルビタン脂肪酸トリエステルおよびエステル化度3以
上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルの選定と添加量
を0.1 〜1.5 重量%の範囲に特定した。同様に脂肪率10
%、20%、40%の水中油型乳化油脂組成物についても実
験したところ、同様な結果となった。これらの実験結果
から、高温および凍結・解凍耐性があって、コーヒーや
紅茶等に添加した時にもフェザリングあるいはオイルオ
フがなく、風味の良好な水中油型乳化油脂組成物を得る
ことができた。次に本発明の水中油型乳化油脂組成物の
製造方法の実施例を示す。
【実施例】
【0023】実施例1 5℃の固体脂指数が16.9%のコーン硬化油 30 重量%
に、乳化剤としてソルビタン脂肪酸トリエステル 0.5重
量%、レシチン0.3 重量%、モノグリセリド 0.3重量
%、シュガーエステル(HLBが16のもの)0.3重量%を添加
して油相を調製した。一方調合水61.1重量%に脱脂粉乳
4.0重量%、ガゼインナトリウム3.0 重量%、安定剤と
してカルボキシメチルセルロース0.05重量%、香料少量
及びpH調整剤としてリン酸 2ナトリウム 0.5重量%を
添加して水相を調製した。そして上記で調製した油相と
水相をそれぞれ65℃に調温して混合後攪拌により予備乳
化した。この予備乳化物を 150Kg/cm2で前均質化処理を
行い、更に 142℃で 3秒間滅菌した後、300Kg/cm2 で後
均質化処理をして 20 ℃に冷却し水中油型乳化油脂組成
物を得た。
【0024】実施例2 5℃の固体脂指数が 27.3 %のナタネ硬化油 20 重量%
に、乳化剤としてソルビタン脂肪酸トリエステル 0.8重
量%、レシチン 0.3重量%、モノグリセリド 0.3重量
%、ジアセチル酒石酸モノグリセリド0.3 重量%を添加
して油相を調製した。一方調合水70.8重量%に脱脂粉乳
4.0重量%、ガゼインナトリウム3.0 重量%、香料少量
及びpH調整剤としてクエン酸ナトリウム 0.5重量%を
添加して水相を調製した。そして上記で調製した油相と
水相をそれぞれ 65 ℃に調温して混合後攪拌により予備
乳化した。この予備乳化物を 150Kg/cm2で前均質化処理
を行い、更に 145℃で 3秒間滅菌した後、300 Kg/cm2
後均質化処理をして 15 ℃に冷却し水中油型乳化油脂組
成物を得た。
【0025】実施例3 5℃の固体脂指数が 15 %のナタネ硬化油 40 重量%
に、乳化剤としてソルビタン脂肪酸トリエステル 1.5重
量%、レシチン 0.3重量%、モノグリセリド 0.3重量
%、ジアセチル酒石酸モノグリセリド0.3 重量%を添加
して油相を調製した。一方調合水50.1重量%に脱脂粉乳
4.0重量%、ガゼインナトリウム3.0 重量%、香料少量
及びpH調整剤としてクエン酸ナトリウム 0.5重量%を
添加して水相を調製した。そして上記で調製した油相と
水相をそれぞれ 70 ℃に調温して混合後攪拌により予備
乳化した。この予備乳化物を 150Kg/cm2で前均質化処理
を行い、更に 145℃で 3秒間滅菌した後、200Kg/cm2
後均質化処理をして 15 ℃に冷却し水中油型乳化油脂組
成物を得た。
【0026】実施例4 5℃の固体脂指数が 39.3 %のナタネ硬化油 10 重量%
に、乳化剤としてエステル化度3 のポリグリセリン飽和
脂肪酸エステル 0.9重量%、レシチン 0.3重量%、モノ
グリセリド 0.3重量%、ジアセチル酒石酸モノグリセリ
ド0.3 重量%を添加して油相を調製した。一方調合水8
0.6重量%に脱脂粉乳 4.0重量%、ガゼインナトリウム
3.0 重量%、安定剤としてカラギーナン0.1 重量%、香
料少量及びpH調整剤としてクエン酸ナトリウム 0.5重
量%を添加して水相を調製した。そして上記で調製した
油相と水相をそれぞれ 70 ℃に調温して混合後攪拌によ
り予備乳化した。この予備乳化物を 250Kg/cm2で前均質
化処理を行い、更に 150℃で2秒間滅菌した後、400Kg/c
m2 で後均質化処理をして20℃に冷却し水中油型乳化油
脂組成物を得た。
【0027】実施例5 5℃の固体脂指数が 8.3%のナタネ硬化油 30 重量%に
乳化剤としてエステル化度 3のポリグリセリン飽和脂肪
酸エステル 1.2重量%、レシチン 0.3重量%、モノグリ
セリド 0.3重量%、ジアセチル酒石酸モノグリセリド0.
3 重量%を添加して油相を調製した。一方調合水60.4重
量%に脱脂粉乳 4.0重量%、ガゼインナトリウム3.0 重
量%、香料少量及びpH調整剤としてクエン酸ナトリウ
ム 0.5重量%を添加して水相を調製した。そして上記で
調製した油相と水相をそれぞれ 70 ℃に調温して混合後
攪拌により予備乳化した。この予備乳化物を250 Kg/cm2
で前均質化処理を行い、更に 150℃で 2秒間滅菌した
後、400Kg/cm2 で後均質化処理をして 20 ℃に冷却し水
中油型乳化油脂組成物を得た。
【図面の簡単な説明】
【図1】水中油型乳化油脂組成物に配合する油脂の5℃
における固体脂指数を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】10〜40重量%の油脂を含有する水中油
    型乳化油脂組成物であって、動植物油脂および乳化剤と
    してソルビタン脂肪酸トリエステルまたはエステル化度
    3以上のポリグリセリン飽和脂肪酸エステルを含有する
    ことを特徴とする水中油型乳化油脂組成物。
  2. 【請求項2】動植物油脂の5℃における固体脂指数が、
    水中油型乳化油脂組成物の脂肪率をX軸にとり、動植物
    油脂の固体脂指数をY軸にとった場合に、A点(10,
    8)、B点(10,45)、C点(40,15)、D点
    (40,8)を結ぶ直線AB、BC、CD、DAによっ
    て形成される4辺形の範囲内に特定される請求項1記載
    の水中油型乳化油脂組成物。
  3. 【請求項3】安定剤としてグアガム、カラギーナン、ロ
    ーカストビーンガム、タラガム、カルボキシメチルセル
    ロース、アルギン酸ナトリウムの一種またはそれ以上を
    含有する請求項1または2記載の水中油型乳化油脂組成
    物。
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