JPH0361408B2 - - Google Patents

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JPH0361408B2
JPH0361408B2 JP57084500A JP8450082A JPH0361408B2 JP H0361408 B2 JPH0361408 B2 JP H0361408B2 JP 57084500 A JP57084500 A JP 57084500A JP 8450082 A JP8450082 A JP 8450082A JP H0361408 B2 JPH0361408 B2 JP H0361408B2
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JP
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fatty acid
weight
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acid ester
casein
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JP57084500A
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Juji Miura
Osami Nishimura
Kyoshi Ihara
Yoshuki Yamane
Tooru Kagata
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP57084500A priority Critical patent/JPS58201956A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は天然の生クリームからなるホイツプク
リームと酷似した風味と改良された物性を有する
起泡性水中油型乳化脂組成物およびその製造法に
関する。 従来、ホイツプ用クリームとしては天然の生ク
リームと、各種油脂を適当量の乳化剤等を用いて
水中油型のエマルジヨンとして調整したコンパウ
ンドクリームとがある。前者は天然の生クリーム
独特の口溶けと風味を有しているものの、高価で
あること、これをホイツプしてケーシ上等にデコ
レーシヨンする作業において熟練を要すること、
および輸送中の可塑化現象を発現し易いこと等の
欠点を包蔵している。後者はこれらの諸点を改良
することを目的に作られたものであるが、これま
でに提案されたコンパウンドクリームにおいては
基本的にその脂肪球膜の構造が天然の生クリーム
等牛乳を調整して作られたものとは異なり、口溶
けと風味において生クリームより劣ること、ホイ
ツプ後ケーキ上に造花またはそのまま保存された
時に離水が多いこと、および風味改良を目的に天
然の生クリーム等牛乳を調整して作られたものと
混合して使用した場合トツピングクリームとして
の十分な保型性が得られないこと等の問題を孕
み、口溶けと風味においてはコンパウンドクリー
ムの域を脱し切れず、また上記の様な使用上の難
点を有することから、これを使用して製菓する際
にはそのコンパウンドクリームの特徴を熟知して
製菓作業ならびに商品の管理をしなければならな
いのが通例である。すなわち、使用するコンパウ
ンドクリームについての十分な認識がない場合
や、天然の生クリームの取り扱い慣れた者が天然
の生クリームと同様な感覚でコンパウンドクリー
ムを用いた場合には、ケーキ上でトツピングクリ
ームが保型性を失ない流れてしまう等でロスを来
す虞れがある。 本発明は上記実情に鑑み、鋭意研究の結果これ
らの問題点を一挙に解消し得る起泡性水中油型乳
化脂組成物およびその製造法を提供するものであ
る。 即ち、本発明の第1は組成物に対し二価金属を
100〜200mg/100ml、一価金属を100〜200mg/100
mlおよびカゼインを0.08〜30重量%含有すること
を特徴とする起泡性水中油型乳化脂組成物、本発
明の第2は前記組成物を予備乳化、均質化、殺菌
もしくは滅菌、均質化の順序で処理した後、5
℃/sec以下の速さで除熱冷却することを特徴と
する起泡性水中油型乳化脂組成物の製造法、およ
び本発明の第3は本発明の第2において除熱冷却
して得られた組成物同志または当該組成物と生ク
リームとをスタテイツクキミサーを使用して、背
圧5Kg/cm2以下で、4分割以上に比例混合するこ
とを特徴とする起泡性水中油型乳化脂組成物の製
造法を内容とするものである。 ここでいう起泡性水中油型乳化脂組成物とは主
としてホイツプ用クリームとして用いるほか、そ
の他洋菓子用素材、調理用素材、コーヒーホワイ
トナー、アイスクリームおよびパンの練り込み
等、生クリームあるいは練乳のように牛乳を調整
して得られるものを使用する用途にも用いられる
ものである。また基本的組成は食用油脂を水で水
中油型に乳化したものであるが、その際蛋白質、
炭水化物および油脂等で構成されるもので、食味
を著しく低下させるものでなければ何を併用して
もよい。これを乳化剤、増粘剤、安定剤、着色料
および風味料と一般に称せられるものと混合乳化
して得られる組成物をいう。 したがつて、生クリームあるいは練乳のよう
に、牛乳を調整して得られるものをその組成物に
含んだもの、さらにはこれらを主たる原料とした
組成物もその範囲に含むものである。 本発明の特徴は天然の乳脂肪球と同程度の大き
さおよびその皮膜と同様の強度の界面膜を持つ脂
肪球を人工的に作り出した点にある。すなわち、
一価および二価の金属量を調整することにより、
カゼインのミセルを凝集肥大化して当該組成物の
乳化界面膜の強度を調整したこと、その結果とし
て天然の乳脂肪球と同様の大きさの脂肪球を得る
ことに成功したものである。このものをホイツプ
した結果天然の生クリームとコンパウンドクリー
ムの長所が同時に得られること、すなわち後述の
如き優れた特性を有する組成物を得ることができ
る事実を知見し、さらに有機酸モノグリセリン脂
肪酸エステルおよび/またはポリグリセリン脂肪
酸エステルを含む乳化剤を使用することにより乳
化界面への蛋白質の吸着量を操作し得、より天然
の乳脂肪球の皮膜と強度の等しい界面膜が得られ
たものである。 本発明の起泡性水中油型乳化脂組成物を得るた
めの製造法のポイントは、組成物中の溶存物を微
分散かつ安定化することと冷却条件をコントロー
ルして界面膜を均一化することにある。 以下、本発明を詳細に説明するが、特に断らな
い限り組成物に対する重量または重量%である。 本発明の組成物は二価金属100〜200mg/100ml、
一価金属100〜200mg/100mlを含み、かつカゼイ
ンを0.08〜30重量%含有することを特徴とする。
本発明で用いられる二価金属としてはカルシウ
ム、マグネシウム等が好適である。また一価金属
としてはナトリウム、カリウム等が好適である。
組成濃度は最終的に上記範囲に入つていればよい
が、添加する場合は金属塩として著しく食味を低
下させないものが適当である。すなわちカルシウ
ムとしては塩化カルシウム、乳酸カルシウム、パ
ントテン酸カルシウム、プロピオン酸カルシウ
ム、第1リン酸カルシウム、クエン酸カルシウム
等々、マグネシウムとしては塩化マグネシウム
等々、ナトリウムとしては重炭酸水素ナトリウ
ム、メタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナ
トリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナト
リウム、ピロリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム
等々、カリウムとしては硝酸カリウム等々の金属
塩あるいは何らかの方法での結合物として、また
はイオン状態で添加調整しても良い。また二価金
属および一価金属についてはその総量が重要であ
つて、例えばカルシウムかマグネシウムか等、ま
たナトリウムかカリウムか等の種別は重要ではな
く、従つて混合物であつてもよい。カゼインの給
源としてはカゼインナトリウム、酸カゼイン、レ
ンネツトカゼイン、カゼインカルシウム等と一般
に呼称されるカゼインならば何でも直接原料とで
きる。また牛乳およびその他獣乳をそのまま、あ
るいは濃縮、粉末化等加工して得られるカゼイン
に含有物を用いてもよく、その種類を問わない。
またこれらを混合使用しても良い。カゼインの含
有量は約0.08〜30%が適当である。 二価金属が200mg/100mlを超える場合はクリー
ムをホイツプした時の含気率が極めて低いものと
なるか増粘化して固化してしまう。また二価金属
が100mg/100ml未満となると口溶けが悪く、ホイ
ツプ後のトツピングクリームに離水が大となり所
望の特性が得られないばかりか、場合によつては
ホイツプしても保型性が得られない。一方、一価
金属が200mg/100mlを超えると口溶けが悪く、ト
ツピングクリームに離水が大となり、さらに多い
とホイツプしても保型性が得られないばかりかク
リームを冷所に保存しておいてもクリーミング現
象を起こしてしまう。他方、100mg/100ml未満で
あると当該特性は得られたとしても増粘化し易い
ものとなる。以上の要件を該組成物が満し、有効
量の油脂、無脂固型物、乳化剤および水をもつて
水中油型化した場合に、はじめて生クリームとコ
ンパウンドクリームの長所をあわせ持つと同時
に、使用する際に天然の生クリーム等牛乳を調整
して作られたものと混合使用しても優れた特性を
有する起泡性水中油型乳化脂組成物を得ることが
できる。 更に好ましい態様を示せば、油脂約10〜約60
%、カゼイン約0.5〜約30%、カゼインを除く無
脂固型物約1〜約45%、有機酸モノグリセリン脂
肪酸エステルおよび/またはポリグリセリン脂肪
酸エステルを約0.05%以上とグリセリン脂肪酸エ
ステル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチン、プロピ
レングリコール脂肪酸エステルおよびソルビタン
脂肪酸エステルから選ばれた少なくとも1種の乳
化剤を約0.1〜約5%および有効量の増粘剤、風
味料と水を含む当該乳化組成物は界面膜の強度を
より生クリームに近づけることができ、ホイツプ
後保型性のすぐれた良好な風味と物性を具備す
る。油脂が10%未満であるとホイツプしても保型
性が得られない場合があり、一方60%を超えると
クリームは増粘化してしまい流動性を失なつてし
まう場合がある。またカゼインが0.5%未満では
クリームの乳化破壊が起こり易く油分離する等で
不安定な場合がある。反対にカゼイが30%を超え
るとクリームは増粘化してしまうことが多い。一
方、乳化剤の総量が0.1未満となると乳化が不安
定となりクリーミングや分離を起こし5%を超え
るとクリームは増粘化し易く乳化剤特有の異味を
与えることになる。上記組成物は有機酸モノグリ
セリン脂肪酸エステルおよび/またはポリグリセ
リン脂肪酸エステルの保型性向上効果と蛋白質の
金属調整による口溶け向上との相乗効果により当
該組成物の特性がさらに改善されるものである。 ここで言う有機酸モノグリセリン脂肪酸エステ
ルとはモノグリセリン脂肪酸エステルに有機酸基
が結合しているものであれば良く、ポリグリセリ
ン脂肪酸エステルはグリセリンの重合度が3量体
以上のものを50%以上含むものであれば良い。ま
た本発明に用いられる油脂はて天然食用油脂なら
びに分別、硬化およびエステル交換等によつて得
られる油脂を包含する。無脂固型物としては大豆
蛋白質、小麦蛋白質等の植物性蛋白質および乳蛋
白質、卵白蛋白質、血清蛋白質等の動物性蛋白質
の精製物ならびにこれを酸、アルカリまたは酵素
で分解したもの等、ならびに生クリーム、バタ
ー、全脂粉乳、脱脂粉乳、牛乳、脱脂乳および各
種乳製品類に含まれる無脂固型物の単独あるいは
いずれかの混合物であつても良い。その他の無脂
固型物としては糖、デンプン、CMC等の炭水化
物類やゼラチンならびにこれらを素材として加え
るために2次的に混入するものも含まれ、例えば
極度に増粘化することにより流動性を損う等の食
味性を低下するものでなければ特に制限はない。 本発明の組成物の一般的製造法としては、先づ
乳化剤、安定剤、増粘剤、無脂固型物および風味
料を予め脱脂乳、牛乳および/または水に溶解分
散しておいた水性混合物と別に乳化剤および風味
料を溶解分酸させておいた油性混合物とを約60〜
70℃付近で予備乳化混合し、次いで殺菌もしくは
滅菌する前または後で2段式ホモゲナイザーで均
質化し、これを冷却する方法をとればよい。しか
し当該組成物の特性をより効果的ならしめるた
め、およびクリームを低粘度で得るためには、組
成物中の溶存物を殺菌もしくは滅菌の前および後
で微分散化すること、すなわち殺菌もしくは滅菌
時に起こる蛋白質の熱変性を事前に均質化するこ
とによりどの蛋白質も均質な状態で熱変性を受け
る様にし、更にまた、該工程後に均質化すること
により熱変性の結果一部凝集した蛋白質を均一な
状態に分散化することが好ましい。またこうして
分散化された物を5℃/sec以下の条件で除熱冷
却することにより、脂肪球は安定化され低粘度の
ものが得られる。 上記の如くして得た当該組成物を当該組成物ど
うし、あるいは当該組成物と生クリームを工業的
に混合してブレンド物を得る方法としては、一般
的に所定の比率でタンクの中へ両者を入れ撹拌機
を用いて混合すればよいが、この一般的方法によ
る場合には増粘化するまでに撹拌を止めた時に当
該組成物の特性が劣るのみならず二種の混合物が
層分離してしまうと同時にクリーミングする等の
現象が起きる。一方、増粘化するまで撹拌を行な
つた時は例えば5時間という極めて工業的に不経
済な長時間を要するばかりか、増粘のため商品性
を損なう結果となる。これらの問題を鋭意解析の
結果、前者は二種の脂肪球が互いに均一に混合さ
れていないこと、後者は脂肪球の破壊が起こつた
結果であることを見出した。そこで脂肪球を破壊
せず均一な混合状態にすみやかにする方法を検討
した結果、スタテイツクミキサーを使用して背圧
5Kg/cm2以下、4分割以上にて比例混合する方法
を見い出したものである。 以上の要件を満たした当該起泡性水中油型乳化
脂組成物およびブレンド物は (1) 生クリーム独特の口溶けと風味を有してい
る、 (2) コンパウンドクリーム特有のホイツプしてケ
ーキ上等にデコレーシヨンする作業において熟
練を要さない、 (3) 輸送中に可塑化しにくい、 (4) 従来のコンパウンドクリームの欠点であつた
ホイツプしたものをケーキ上に造花または保存
した時に離水が出ない、 (5) 従来のコンパウンドクリームでは保型性が低
下するために出来なかつた生クリーム等の牛乳
を調整して作られたものとの混合使用が可能と
なる、 等の生クリームおよびコンパウンドクリームの長
所を併せ持ち、さらに改良された新な特性のコン
パウンドクリームを安価に提供することができ
る。 本発明の起泡性水中油型乳化脂組成物は、その
ままホイツプ用クリームとしてあるいはコーヒー
ホワイトナまたは洋菓子素材として利用してもよ
いが、別々に調整した当該組成物どうしまたは当
該組成物と生クリームとを混合しブレンド物とし
ても当該組成物の特性を失うことがない。 以下、本発明を実施例、比較例に基づいて、更
に詳細に説明する。 実施例 1 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; 大豆硬化油 38.0% ヤシ油 9.0% カゼインソーダ 0.5% 大豆濃縮蛋白質 3.0% 乳 糖 1.0% シヨ糖脂肪酸エステル 0.03% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.60% ソルビタン脂肪酸エステル 0.27% 風味料 1.2% 水 46.36% クエン酸カルシウム 0.03% ポリリン酸ソーダ 0.01% 上記組成物中、二価金属は180mg/100ml、一価
金属は131mg/100mlに調整した。 製造法は水を60℃に昇温撹拌しながらカゼイン
ソーダ、大豆濃縮蛋白質、乳糖、シヨ糖脂肪酸エ
ステルならびに風味料を溶解させた溶液に、予め
大豆硬化油およびヤシ油を混合撹拌して、グリセ
リンモノ脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸
エステルを添加溶解した油脂組成物を60℃で流下
させ、混合撹拌して乳化した。こうして調整され
た予備乳化液を直接蒸気吹き込みによるUHT滅
菌後、二段式ホモゲナイザーで均質化し、10℃/
secの冷却速度で8℃に冷却し一昼夜冷蔵庫に保
管した。 かくの如くして得られた組成物は粘度180cpで
可塑化時間30分という安定な乳化物であつた。ち
なみに同法により可塑化時間10分以上であれば4
〜10℃の冷蔵庫を使用して2000Km以上輸送しても
可塑化は発現しないとの知見を得ており、従つて
上記の如く30分を経ても可塑化の発現しない場合
は日本国内であれば少々劣悪な条件の下で輸送さ
れても可塑化は全く発現しないものと推定され
る。 さらにこの組成物は表1に示すごとく極めて良
好な口溶けで生クリームと同様かそれ以上で、造
花性においても生クリームでは5〜10個しか絞れ
ないのに対し、30個とコンパウンドクリーム並に
飛躍した。更に、離水については通常のコンパウ
ンドクリームおよび生クリームが25〜30%の離水
を起こすのに対し、15%という極めて優れた結果
を示した。生クリームとの混合ホイツプにおいて
は当該組成物対生クリームの混合比が8:2、
1:1および2:8について評価し、1:1のも
のについて表1に示したが、いずれも1:1と同
様当該組成物を単独ホイツプしたと同様の結果が
得られた。 実施例 2 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; パーム硬化油 42.0% ヤシ油 5.0% 脱脂粉乳 2.5% ラクトアルブミン 1.5% 乳 糖 0.5% シヨ糖脂肪酸エステル 0.09% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.12% ソルビタン脂肪酸エステル 0.69% 風味料 1.2% 水 46.4% 乳酸カルシウム 0.001% 上記組成物において二価金属123mg/100ml、一
価金属189mg/100mlに調整した。 製造法については実施例1と同様な方法で実施
した結果、表1に示したごとく造花性および離水
が実施例1よりも改善されていることが確認され
た。 実施例 3 実施例2の組成において、金属の含有量および
乳化剤の組成を下記の如く変え、更に水分を調整
して100%として同様の実験を実施した。 乳酸カルシウム 0.01% ジアセチル酒石酸モノグリセリン脂肪酸エステル
0.06% トリグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.06% シヨ糖脂肪酸エステル 0.12% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.54% ソルビタン脂肪酸エステル 0.12% 得られた組成物は実施例2よりもさらに保型性
ならびに離水の点で改善され、特に離水について
は0%と驚くべき結果を得た。 実施例 4 実施例3の組成において、乳化剤組成を下記の
如く変更し、且つ冷却速度を11.3℃/secとした
外は同様に実施した。 乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル 0.08% シヨ糖脂肪酸エステル 0.10% レシチン 0.08% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.52% ソルビタントリ脂肪酸エステル 0.12% 実施例3とほぼ同様の組成物が得られた。 実施例 5 実施例4において、乳化剤中乳酸モノグリセリ
ン脂肪酸エステル0.08%をトリグリセリンペンタ
脂肪酸エステルで置き換え、製法中の冷却速度を
7.2℃/secで実施した。 得られた組成物は実施例3、4とほぼ同様であ
つた。 実施例 6 実施例3において、脱脂粉乳、ラクトアルブミ
ンおよび乳糖を使用せず、脱脂粉乳を5%とし、
乳酸カルシウムを0.002%として冷却速度を8.0
℃/secで実施した。 得られた組成物は造花性の点で実施例3〜5よ
りも更に優れたものであつた。 実施例 7 下記配合により起泡性水中油型乳化脂組成物を
製造した; ナタネ硬化油 30.0% ヤシ油 5.0% カゼインソーダ 2.5% 脱脂粉乳 2.0% 大豆濃縮蛋白質 0.5% クエン酸モノグリセリン脂肪酸エステル 0.06% トリグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.03% デカグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.03% 風味料 2.0% 乳酸カルシウム 0.10% 水 57.78% 得られた組成物は、表1に示すごとく離水およ
び口溶けの点で、さらに生クリームとの混合ホイ
ツプの点で通常のコンパウンドクリームより改善
され、造花性においても生クリームより優れたも
のであつた。 実施例 8 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; 大豆硬化油 30% ヤシ油 5% 脱脂粉乳(脱塩) 2.5% 大豆濃縮蛋白質 1.5% カラギーナン 0.5% 乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル 0.08% シヨ糖脂肪酸エステル 0.30% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.26% レシチン 0.26% 風味料 2.0% クエン酸カルシウム 0.05% 水 57.55% 得られた組成物は、表1に示すごとく極めて造
花性に優れたものであつた。 実施例 9 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; ナタネ硬化油 10.0% 脱脂粉乳 2.5% カゼインソーダ 4.5% 大豆蛋白濃縮物 5.0% グリセロール 35% トリグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.06% 乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル 0.06% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.21% ソルビタントリ脂肪酸エステル 0.36% レシチン 0.12% プロピレングリコール脂肪酸エステル 0.09% 風味料 2.0% クエン酸カルシウム 0.10% 水 42.0% 得られた組成物は粘度が560cpと高いものの、
表1に示すごとく良好なホイツプ性を示した。 実施例 10 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; ナタネ硬化油 8.0% 脱脂粉乳 2.5% カゼインソーダ 2.5% 大豆濃縮蛋白質 5.5% ソルビトール 21% オクタグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.06% 乳酸モノグリセリン脂肪酸エステル 0.06% ソルビタン脂肪酸エステル 0.48% シヨ糖脂肪酸エステル 0.30% 風味料 1.5% ポリリン酸ソーダ 0.15% 水 57.35% 得られた組成物は冷却速度10℃/secで粘度が
380cpと高いものの、表1に示すごとく良好なホ
イツプ性を示した。 実施例 11 下記の配合により起泡性水中油型乳化脂組成物
を製造した; パーム硬化油 10.0% コーン油 40.0% ヤシ油 10.0% カゼインソーダ 0.08% オクタグリセリンモノ脂肪酸エステル 0.06% ジアセチル酒石酸グリセリンモノ脂肪酸エステル
0.06% シヨ糖脂肪酸エステル 0.14% ソルビタン脂肪酸エステル 0.14% グリセリンモノ脂肪酸エステル 0.10% 風味料 1.0% ポリリン酸ソーダ 0.08% 乳酸カルシウム 0.12% 水 38.22% 得られた組成物は冷却速度10℃/secで粘度が
560cpと高いものの、表1に示すごとく良好なホ
イツプ性を示した。 実施例 12 実施例6において、製造中均質化を滅菌の前で
も行なうとともに冷却速度を4.5℃/secとして得
られた組成物は、粘度が85cpと大幅に低下し生
クリームとの混合ホイツプにおいても造花性がさ
らに改善されたものであつた。 比較例 1 実施例中で最も良好な特性が得られた実施例12
において、乳酸カルシウムを0.10%として得られ
た組成物は、表1に示したごとく可塑化時間が10
分と短く、造花性、離水および口溶けの点のいず
れにおいても劣るものであつた。また生クリーム
との混合ホイツプにおいても劣るものであつた。 比較例 2 実施例12において脱脂粉乳を脱塩した脱脂粉乳
に置き換えて、乳酸カルシウムを添加せずポリリ
ン酸ソーダを0.06%添加して得られた組成物は、
表1に示したごとく可塑化時間、造花性、保型
性、離水および口溶けの点のいずれも実施例12に
比し極めて劣るものであつた。また生クリームと
の混合ホイツプでも同様であつた。 比較例 3 実施例12において、乳酸カルシウムを添加せず
ポリリン酸ソーダを0.1%添加して得られた組成
物は、表1に示したごとく可塑化時間こそ30分で
ORも高くなつたが、離水および生クリームとの
混合ホイツプでは極めて劣るものであつた。 比較例 4 実施例12において、脱塩脱脂粉乳を用い乳酸カ
ルシウムを0.03%添加して得られた組成物は、表
1に示したごとく可塑化時間、造花性、保型性、
離水および口溶けの点のいずれも実施例12に比し
極めて劣るものであつた。また生クリームとの混
合ホイツプでも同様であつた。 表2は本発明のブレンド法(A)と一般的ブレンド
法であるタンク内でカイ型ペラその他リボン型ペ
ラ、タービン型ペラ等を用いて混合する方法(B)と
を比較した結果を示す。 生クリーム対当該組成物を各比率で混合しても
A法によりブレンドした実施例13〜17のいずれも
当該組成物の特性を損うことなく、更にまた、こ
うして得られた組成物と生クリームとの混合ホイ
ツプにおいても同様の良好な結果が得られた。こ
れに対し同組成物と生クリームをB法によりブレ
ンドした比較例5〜7はA法でブレンドした実施
例に比し、粘度、可塑化時間、造花性および離水
のいずれにおいても当該組成物の特性を損ない、
生クリームとの混合ホイツプではさらに損なう結
果となつた。しかし単独ホイツプの段階では当該
組成物の特性を残していることは言うまでもな
い。 比較例8において本発明の組成物の範囲を超え
た組成物についてB法で混合ブレンドしたが、粘
度が1180cpで可塑化時間も3分と短く、ホイツ
プにおいても比較例2よりもさらに劣るものであ
つた。
【表】
【表】 尚、表1中、諸特性は下記の方法により測定し
た。 可塑化時間 外筒70mmφの金属性容器に100c.c.の
クリームを容れ、20℃に保温しながらこの中で
直径60mmの円板を350rpmで回転した時の可塑
化に要する時間。但し上限を30分とした。 造花性 ホイツプ前のクリーム温度を8℃、室温
25℃で砂糖10%容れホイツプしたトツピングク
リームについて、絞り袋を用いて1個20c.c.程度
に星型造花して美しく絞れた個数。但し上限を
50個とした。 保型性 造花後のトツピングクリームの保型性を
レオメーターにより測定し、0.5×107dyne/cm2
以上をA、0.4×107dyne/cm2以上をB、0.3×
107dyne/cm2以上をC、これ未満をDとした。 離 水 造花後のクリームをステンレス板上で3
時間室温放置した時の離水量を、造花後のトツ
ピングクリームの総量で除した。
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成物に対し二価金属を100〜200mg/100ml、
    一価金属を100〜200mg/100mlおよびカゼインを
    0.08〜30重量%含有することを特徴とする起泡性
    水中油型乳化脂組成物。 2 二価金属がカルシウム、マグネシウムおよび
    それらの混合物から選ばれる特許請求の範囲第1
    項記載の組成物。 3 一価金属がナトリウム、カリウムおよびそれ
    らの混合物から選ばれる特許請求の範囲第1項記
    載の組成物。 4 油脂10〜60重量%、カゼイン0.5〜30重量%、
    カゼインを除く無脂固型物1〜45重量%、有機酸
    モノグリセリン脂肪酸エステルおよび/またはポ
    リグリセリン脂肪酸エステルを0.05重量%以上含
    みグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
    ル、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エス
    テルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選ばれ
    た少なくとも1種の乳化剤0.1〜5重量%および
    有効量の増粘剤、風味料と水とを含有することを
    特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、又は
    第3項記載の組成物。 5 組成物に対し二価金属を100〜200mg/100ml、
    一価金属を100〜200mg/100mlおよびカゼインを
    0.08〜30重量%含有する組成物を予備乳化、均質
    化、殺菌もしくは滅菌、均質化の順序で処理した
    後、5℃/sec下の速さで除熱冷却することを特
    徴とする起泡性水中油型乳化脂組成物の製造法。 6 二価金属がカルシウム、マグネシウムおよび
    それらの混合物から選ばれる特許請求の範囲第5
    項記載の製造法。 7 一価金属がナトリウム、カリウムおよびそれ
    らの混合物から選ばれる特許請求の範囲第5項記
    載の製造法。 8 油脂10〜60重量%、カゼイン0.5〜30重量%、
    カゼインを除く無脂固型物1〜45重量%、有機酸
    モノグリセリン脂肪酸エステルおよび/またはポ
    リグリセリン脂肪酸エステルを0.05重量%以上含
    みグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステ
    ル、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸エス
    テルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選ばれ
    た少なくとも1種の乳化剤0.1〜5重量%及び有
    効量の増粘剤、風味料と水とを含有する組成物を
    予備乳化、均質化、殺菌もしくは滅菌、均質化の
    順序で処理した後、5℃/sec以下の速さで除熱
    冷却することを特徴とする特許請求の範囲第5
    項、第6項又は第7項記載の製造法。 9 組成物に対し二価金属を100〜200mg/100ml、
    一価金属を100〜200mg/100mlおよびカゼインを
    0.08〜30重量%含有する組成物を予備乳化、均質
    化、殺菌もしくは滅菌、均質化の順序で処理した
    後、5℃/sec以下の速さで除熱冷却して得られ
    た組成物同志または当該組成物と生クリームとを
    スタテイツクミキサーを使用して、背圧5Kg/cm2
    以下で、4分割以上に比例混合することを特徴と
    する起泡性水中油型乳化脂組成物の製造法。 10 二価金属がカルシウム、マグネシウムおよ
    びそれらの混合物から選ばれる特許請求の範囲第
    9項記載の製造法。 11 一価金属がナトリウム、カリウムおよびそ
    れらの混合物から選ばれる特許請求の範囲第9項
    記載の製造法。 12 油脂10〜60重量%、カゼイン0.5〜30重量
    %、カゼインを除く無脂固型物1〜45重量%、有
    機酸モノグリセリン脂肪酸エステルおよび/また
    はポリグリセリン脂肪酸エステルを0.05重量%以
    上含みグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エ
    ステル、レシチン、プロピレングリコール脂肪酸
    エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルから選
    ばれた少なくとも1種の乳化剤0.1〜5重量%及
    び有効量の増粘剤、風味料と水とを含有する組成
    物を予備乳化、均質化、殺菌もしくは滅菌、均質
    化の順序で処理した後、5℃/sec以下の速さで
    除熱冷却して得られた組成物同志または当該組成
    物と生クリームとをスタテイツクミキサーを使用
    して、背圧5Kg/cm2以下で、4分割以上に比例混
    合することを特徴とする特許請求の範囲第9項、
    第10項又は第11項記載の製造法。
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