JPH0620841B2 - 車両の発進制御装置 - Google Patents

車両の発進制御装置

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JPH0620841B2
JPH0620841B2 JP61296820A JP29682086A JPH0620841B2 JP H0620841 B2 JPH0620841 B2 JP H0620841B2 JP 61296820 A JP61296820 A JP 61296820A JP 29682086 A JP29682086 A JP 29682086A JP H0620841 B2 JPH0620841 B2 JP H0620841B2
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flag
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敏昭 立野
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、エンジンと変速機との間に介装された摩擦ク
ラッチをアクチュエータを介して電子制御する車両の発
進制御装置に関し、特に摩擦クラッチと変速機との作動
を制御する自動変速装置に適用するに好適な発進制御装
置に関する。
(従来の技術) 近年、大型貨物自動車や乗合自動車等における運転者の
運転操作の負担を軽減する目的で、車両の走行条件に応
じたギア位置を自動的に選択できるようにした自動変速
装置が考えられている。
従来の自動変速装置は、専ら小型の乗用車を対象とした
ものであり、エンジンと遊星歯車式変速機との間にトル
クコンバータ等の流体継手を介在させ、圧油を制御媒体
とした遊星歯車式変速機のギア位置切換手段を具した形
式のものが一般的である。
大型貨物自動車等を対象とした自動変速装置を開発する
上で重要なことは、車両の生産台数が乗用車と比べて著
しく少ないことから、高価なトルクコンバータ等を新た
に設計することはコストの点で極めて不利となり、従来
からある生産設備を含めて摩擦クラッチや変速機等の駆
動系をそのまま用いることが望ましい。このような要望
に応える従来例として、例えば実開昭61−14248
号公報に記載されたものが知られており、この従来例
は、発進時にアクセル開度に応じたデューティー比でク
ラッチを接続させて車両を発進させるものとなってい
る。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記従来例は、エンジンの回転がアクセ
ルペダルの操作にそのまま応じて変化するものとなって
いるため、エンジン回転が過度に上昇する可能性があ
り、このような状況に陥るとクラッチの早期摩耗やホイ
ールスピンの発生を招く欠点がある。
このため、発進時のクラッチの作動制御中はアクセルペ
ダルの操作とは独立してエンジンを制御して上記のよう
な過度のエンジン回転上昇を抑制することも考えられる
が、このような手法を適用する場合には、特にエンジン
制御をアクセルペダルの操作に応じた制御に戻す手法が
問題となる。
すなわち、発進完了後に単純にアクセルペダルの操作に
応じた制御に戻すと過大なショックが発生するし、徐々
にアクセルペダルの操作に応じた制御に戻すような手法
を採ればショックの発生は防止できるが、アクセルペダ
ルを大きく踏み込んでもエンジン回転が緩慢にしか上昇
しない現象を生じることになり運転者に違和感を与える
ことになる。
このため、本発明は、発進時にエンジン回転が過度に上
昇することなく、しかも発進完了後の運転者のアクセル
操作に応じたエンジン制御への移行が円滑で且つフィー
リング良く行われる車両の発進制御装置を提供すること
を目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明は、上記目的を達成するもので、エンジンに接続
する摩擦クラッチとこの摩擦クラッチを操作するクラッ
チ用アクチュエータと、前記摩擦クラッチに接続する歯
車式変速機と、アクセル開度を検出するアクセル開度検
出手段と、前記アクセル開度検出手段の検出出力を受け
て前記エンジン及び前記クラッチ用アクチュエータの作
動を制御する制御装置とを具えた車両の発進制御装置に
おいて、上記制御装置は、発進時に、発進用目標エンジ
ン回転数に応じて擬似アクセル開度を設定し、この擬似
アクセル開度に応じて上記エンジンを制御しながら前記
摩擦クラッチを徐々に接続させて車両を発進させる手段
と、発進完了後に、アクセル開度検出値に変化がない場
合には前記擬似アクセル開度を所定の定数分だけ増加さ
せると共に、前記アクセル開度検出値に変化がある場合
には少なくともその変化分相当値の変化を前記擬似アク
セル開度に与え、前記擬似アクセル開度が前記アクセル
開度検出値以上になった時点で上記エンジンの制御を前
記アクセル開度検出値に応じた制御に切り換える手段と
を有するものである。
(作 用) 本発明によれば、制御装置が、発進時に、発進用目標エ
ンジン回転数に応じた擬似アクセル開度を設定し、この
擬似アクセル開度に応じてエンジンを制御しながら摩擦
クラッチを徐々に接続させて車両を発進させるため、エ
ンジン回転が過度に上昇するような事態を招くことがな
い。
また、制御装置は、発進完了後に、アクセル開度検出値
に変化がない場合には擬似アクセル開度を所定の定数分
だけ増加させるため、アクセル操作量が一定の場合には
エンジン回転数は徐々に上昇して車両が円滑に加速す
る。
一方、アクセル開度検出値に変化がある場合には少なく
ともその変化分相当値の変化を擬似アクセル開度に与え
るので、アクセルペダルの操作に応じてエンジン回転を
制御することができ、アクセルペダルを大きく踏み込む
ことにより応答性良く車両を加速させることができる。
そして、擬似アクセル開度がアクセル開度検出値以上に
なった時点でエンジンの制御をアクセル開度検出値に応
じた制御に切り換えるので、運転者のアクセル操作に応
じたエンジン制御への移行を円滑に行うことができる。
(実施例) 本発明の変速制御装置を実現する自動変速装置の一実施
例の概念を表す第1図に示すように、この自動変速装置
はディーゼルエンジン(以後、単にエンジンと記す)1
1とその出力軸13の回転力を機械式の摩擦クラッチ
(以下、単にクラッチと略称する)15を介して受ける
歯車式変速機17とに亘って取付けられる。エンジン1
1にはその出力軸13の回転の1/2の回転速度で回転
する入力軸19を備えた燃料噴射ポンプ(以後、単に噴
射ポンプと記す)21が取付けられており、この噴射ポ
ンプ21のコントロールラック23には電磁アクチュエ
ータ25が連結され、入力軸19にはエンジン11の出
力軸13の回転数信号を発するエンジン回転センサ27
が付設されている。クラッチ15はフライホイール29
に対してクラッチ板31を図示しない周知の挟持手段に
より圧接させ、クラッチ用アクチュエータとしてのエア
シリンダ33が非作動状態から作動状態に移行すると前
記挟持手段が解除方向に作動し、クラッチ15は接続状
態から遮断状態に変化する(第1図では遮断状態を示し
ている)。なお、このクラッチ15にはクラッチ15の
遮断状態或いは接続状態をクラッチストローク量により
検出するクラッチストロークセンサ35が取付けられて
いるが、これに代えてクラッチタッチセンサ37を利用
しても良い。
第14図に示すように、エアシリンダ33のピストンロ
ッド33aは連結棒120の一端に連結され、他端はワ
イヤ121が連結されている。この連結棒120は軸X
1を中心に回動する。上記ワイヤ121の他端はL字型
連結棒122の一端に連結され、その他端はワイヤ12
3に連結される。上記連結棒122は軸X2を中心に回
動する。そして、上記ワイヤ123の他端は周面に歯T
が形成されたローラ124に固定される。また、126
は上記ローラ124を回転させるためのラチェットR1
を解除する操作ボタン125が設けられた緊急時のクラ
ッチ遮断用レバーである。また、上記ローラ124は車
体側に設けられたラチェットR2により反時計方向の回
転が防止されている。そして、機械的にクラッチを遮断
させる場合には、レバー126を矢印F方向に引く。そ
して、ラチェットAによりローラ124はレバー126
と同方向に回転する。この結果、ワイヤ123及び12
1によりピストンロッド33aがクラッチを遮断する方
向に移動する。レバー126をストロークLだけ引くと
操作ボタン125を押しながらレバー126を元に戻
す。そして、再度レバー126を引く動作を2回繰り返
すと、クラッチが完全に遮断される。
又、歯車式変速機17の入力軸39にはこの入力軸39
の回転数(以後、これをクラッチ回転数と記す)信号を
発するクラッチ回転数センサ41が付設されている。前
記エアシリンダ33にはエア通路43が接続し、これが
逆止弁45を介して高圧エア源としての一対のエアタン
ク47,49に連結されている。エア通路43の途中に
は、作動エアの供給をデューティ制御する開閉手段とし
ての電磁弁Xと、エアシリンダ33内の大気開放するた
めのデューティ制御される通電時開放型の電磁弁Yと、
更に車両の走行時のみエアシリンダ33内を大気開放す
る通電時閉塞型の電磁弁Zが取付けられ、これら三つの
電磁弁X〜Zの開閉制御によりクラッチ15の断続とそ
の断続時間の制御とがなされるようになっている。
電磁弁Zの制御は第15図に示す回路により行われる。
コントロールユニット71内において、インターフェー
ス99の出力はプルダウン抵抗R1を介して接地される
と共にトランジスタQ1のベースに入力される。このト
ランジスタQ1のエミッタは抵抗R2を介し電源が供給
される。さらに、トランジスタQ1のエミッタはトラン
ジスタQ2のベースに入力される。このトランジスタQ
2のコレクタには上記電磁弁Zが接続される。このよう
に、トランジスタQ1の入力側にプルダウン抵抗R1を
設けたので、システムがリセットされた場合にはトラン
ジスタQ1がオフすることによりトランジスタQ2がオ
ンするため、常開の電磁弁Zが閉じられる。このことに
より、クラッチがホールドされる。
なお、一対のエアタンク47,49のうち、一方のエア
タンク49は非常用でメインのエアタンク47にエアが
ない場合に電磁弁55を開いてエアの供給を行うように
なっており、これらエアタンク47,49には内部エア
圧が規定値以下になるとON信号を出力するエアセンサ
57,59が取付けられている。それぞれの変速段を達
成する歯車式変速機17のギヤ位置を切換えるには、例
えば第2図に示すようなシフトパターンに対応した変速
位置にチェンジレバー61を運転者が操作することによ
り、変速段選択スイッチ63を切換えて得られる変速信
号に基づきギヤ位置切換手段としてのギヤシフトユニッ
ト65を操作し、シフトパターンに対応した目標変速段
にギヤ位置を切換えると共にそのギヤ位置をギヤ位置イ
ンジケータ67に表示するようにしている。
第2図に示すようなシフトパターンにおけるチェンジレ
バー61の位置を検出するためにシフト側に3ヶのスイ
ッチa1〜a3セレクト側に4ヶのスイッチb1〜b4
を設ける。上記スイッチa1〜a3及び上記スイッチb
1〜b4は閉成されると直列接続された抵抗の接続点に
接地される。そして、接続点aあるいはbの電位はA/
D変換器63aあるいは63bによりデジタルデータに
変換されてコントロールユニット71に出力される。接
続点aの電位はスイッチa1〜a3のどれが閉成される
かに応じて変化する。一方、接続点bの電位はスイッチ
b1〜b4のどれが閉成されるかに応じて変化する。従
って、接続点a,bの電位を検出することによりチェン
ジレバー61がどの位置に選択されているかを検出する
ことができる。
ここで、Rは後進段を示し、N及びNはニュートラ
ル、1,2,3,4,5はそれぞれの指定変速段を示
し、D,Dは2速から7速までの任意の自動変速段
を示しており、D,Dレンジを選択すると後述の最
適変速段決定処理により2速〜7速が車両の走行条件に
基づいて自動的に決定される。なお、パワフル自動変速
段であるDとエコノミー自動変速段であるDとの変
速領域をそれぞれ表す第3図(a),(b)に示す如
く、アップシフトとダウンシフトとではそれぞれ変速領
域が変えられており、2速〜7速の変速時期は、車両の
高負荷時等に対処するためDレンジの方が高速側に設
定されている。又、運転者がブレーキペダル69を踏ん
でいる場合や図示しない排気ブレーキ装置を作動させて
いる場合には、それに応じて予めプログラムされたそれ
ぞれ別のシフトマップが選択されるようになっており、
レンジ及びDレンジそれぞれに三つのシフトマッ
プが用意されている。前記ギヤシフトユニット65はコ
ントロールユニット71からの作動信号により作動する
複数個の電磁弁(第1図では1つのみ示している)73
と、これら電磁弁73を介してエアタンク47(49)
から高圧の作動エアが供給されて歯車式変速機17の図
示しないセレクトフォーク及びシフトフォークを作動さ
せる一対の図示しないパワーシリンダとを有し、上記電
磁弁73に与えられる作動信号によりそれぞれパワーシ
リンダを操作し、セレクト,シフトの順で歯車式変速機
17の噛み合い状態を変えるよう作動する。更に、ギヤ
シフトユニット65には各ギヤ位置を検出するギヤ位置
センサとしてのギヤ位置スイッチ75が付設され、これ
らギヤ位置スイッチ75からのギヤ位置信号がコントロ
ールユニット71に出力される。又、歯車式変速機17
の出力軸77には車速信号を発する車速センサ79が付
設され、更にアクセルペダル81にはその踏み込み量に
応じた抵抗変化を電圧値として生じさせ、これをA/D
変換器83でデジタル信号化して出力するアクセル負荷
センサ85が取付けられている。このアクセルペダル8
1にはアクセルペダル81が踏込まれていない状態で閉
成され、アクセルペダル81が踏込まれた状態で開成さ
れるスイッチ85aが当接される。このスイッチ85a
の両端は抵抗85bの両端に接続される。そして、上記
アクセルペダル81が踏込まれると抵抗85c及び85
bによる電圧がA/D変換器83に出力される。従っ
て、アクセルペダル81を踏み込むと第18図の実線で
示すように電圧が変化する(第18図の破線は従来
例)。
前記ブレーキペダル69にはこれが踏込まれた時にハイ
レベルのブレーキ信号を出力するブレーキセンサ87が
取付けられており、前記エンジン11にはフライホイー
ル29の外周のリングギヤに適時噛み合ってエンジン1
1をスタートさせるスタータ89が取付けられ、そのス
タータリレー91はコントロールユニット71に接続し
ている。なお、図中の符号で93はコントロールユニッ
ト71とは別途に車両に取付けられて車両の各種制御を
行なうマイクロコンピュータを示しており、図示しない
各センサからの入力信号を受けてエンジン11の駆動制
御等を行う。このマイクロコンピュータ93は噴射ポン
プ21の電磁アクチュエータ25に作動信号を与え、燃
料の増減操作によりエンジン11の出力軸13の回転数
(以後、これをエンジン回転数と記す)の増減を制御す
る。つまり、コントロールユニット71からのエンジン
回転増減信号としての出力信号に応じてエンジン回転数
が増減される。
コントロールユニット71は自動変速装置専用のマイク
ロコンピュータであり、マイクロプロセッサ(以後、こ
れをCPUと記す)95及びメモリ97及び入力信号処
理回路としてのインターフェース99とで構成される。
インターフェース99のインプットポート101には、上
記A/D変換器63a,63bとブレーキセンサ87と
A/D変換器83とエンジン回転センサ27とクラッチ
回転数センサ41とギヤ位置スイッチ75と車速センサ
79とクラッチタッチセンサ37(クラッチ15の遮断
状態或いは接続状態をクラッチストロークセンサ35に
代えて検出する時に用いる)とクラッチストロールセン
サ35とエアセンサ57,59と後述する坂道発進補助
スイッチ103と1速発進スイッチ105とからそれぞ
れ各出力信号が入力される。坂道発進補助スイッチ10
3は、上り坂での車両の発進時に後退を防止するシステ
ム(以下、これをAUSと呼称する)を作動させるため
のものであり、ホイールブレーキ107のエアマスタ1
09に対するエアの供給を電磁弁(以下、これをMVQ
と呼称する)111を介して制御しながら車両を発進さ
せるが、このMVQ111の制御はコントロールユニッ
ト71にてなされる。また、MVQ111とエアマスタ
109間の配管にはエアスイッチ111aが設けられて
おり、このエアスイッチ111aには短時間吹鳴用ブザ
ー111bが接続される。そして、エアマスタ109に
空気が充填されるとエアスイッチ111aがオンし、こ
れにより短時間吹鳴用ブザー111bが鳴る。又、1速
発進スイッチ105はDレンジ或いはDレンジにお
いて1速発進を達成させるためのものであり、これをO
N操作することによって自動変速動作での1速発進がな
される。一方、アウトプットポート113は上述のマイ
クロコンピュータ93とスタータリレー91と電磁弁X
〜Z,73にそれぞれ接続してこれらに出力信号を送出
できる。なお、図中の符号で115はエアタンク47,
49のエア圧が設定値に達しない場合、図示しない駆動
回路から出力を受けて点灯するエアウォーニングランプ
であり、117はクラッチ15の磨耗量が規定値を越え
た場合に出力を受けて点灯するクラッチウォーニングラ
ンプ、118は電磁弁Xの使用頻度が大きい場合に点灯
するウォーニングランプである。
メモリ97は第5図〜第9図にフローチャートとして示
すプログラムやデータを書込んだ読み出し専用のROM
と書込み読み出し兼用のRAMとで構成される。即ち、
ROMには上記プログラムの外にアクセル負荷信号の値
に対応した電磁弁Yのデューティ率αを予め第4図に示
すようなマップとして記憶させておき、適宜このマップ
を参照して該当する値を読み出す。上述した変速段選択
スイッチ63は変速信号としてのセレクト信号及びシフ
ト信号を出力するが、この両信号の一対の組合わせに対
応した変速段位置を予めデータマップとして記憶させて
おき、セレクト信号及びシフト信号を受けた際にこのマ
ップを参照して該当する出力信号をギヤシフトユニット
65の各電磁弁73に出力し、変速信号に対応した目標
変速段にギヤ位置を合わせる。この場合、ギヤ位置スイ
ッチ75からのギヤ位置信号は変速完了により出力さ
れ、セレクト信号及びシフト信号に対応した各ギヤ位置
信号が全て出力されたか否かを判断し、噛み合いが正常
か異常かの信号を発するのに用いる。更にROMにはD
レンジ或いはDレンジにおいて目標変速段が存在す
る時、車速及びアクセル負荷及びエンジン回転の各信号
に基づき、最適変速段を決定するための第3図(a),
(b)に示すようなシフトマップも記憶させている。
ここで、第5図〜第9図に基づき本実施例の変速制御手
順について説明する。
第5図に示すように、プログラムがスタートするとコン
トロールユニット71ではメモリ等のクリア及びクラッ
チ15が正規の圧力及び正規の状態で接続された場合、
この位置からある程度クラッチ15が切られて車両の駆
動輪が回転状態から停止状態に移行する半クラッチ状態
の位置(以降、これをLE点と記す)のダミーデータ読
込の初期設定が行われた後、始動処理に入り始動処理完
了後に車速信号及びクラッチ回転数信号を入力させる。
車速信号の値が4km/hを越える場合は変速処理を、4
km/h以下の場合にはギヤ位置がNか否かを判断する。
ギヤ位置がNの場合には図示しない後退表示用のRev
パイロットランプを消灯して発進処理を行い、ギヤ位置
がN以外の場合にはクラッチ回転数NCLが規定値以下
か否かを判断する。クラッチ回転数NCLが規定値以下
の場合には、Revパイロットランプを消灯して発進処
理を行い、クラッチ回転数NCLが規定値を越える場合
には車速が4km/hを越えているとみなして変速処理を
行う。
第6図(a),(b)に示す始動処理ではエンジン回転
数Nの信号を入力させ、その値がエンジン11の停止
域内にあるか否かを判断し、エンジン11の停止の場合
は始動時にクラッチ15のフェーシングの磨耗状態や積
載物の有無等に応じてLE点の補正を行ったか否かを即
ち、フラグHFLGが1の場合、始動時にLE点補正を行っ
たと判断する。LE点の補正を行うことにより、LE点
からクラッチ15が完全に接続されるまでのクラッチ板
31のストロークが常にほぼ一定となり、車両の状態に
かかわらずスムーズにクラッチ15が接続されるのであ
る。フラグHFLGが1となっていないと判断した場合、ク
ラッチ接続信号を出力すると共に1.5秒間のタイムラ
グをとり、LE点の補正を行うと共にフラグHFLGを1に
してCHANGEルーチンへ進む。又、エンジン11が停止で
フラグHFLG=1と判断された場合にはCHANGEルーチンへ
進む。一方、エンジン11が停止していない場合にはフ
ラグHFLGをクリアして図示しないスタータ可能用リレー
をOFFにし、メインのエアタンク47及び非常用のエ
アタンク49内のエアが規定圧に達しているか否かをチ
ェックする。エアが規定圧に達している場合はエアウォ
ーニングランプ115を消灯して始動処理を完了する。
エアが規定圧に達していない場合にはエアウォーニング
ランプ115を消灯し、チェンジレバー61がN以外の
位置からNにされたか否かを判断する。チェンジレバー
61がN以外からNにされたと判断された場合にはCHAN
GEルーチンに進み、チェンジレバー61がN以外からN
にされていないと判断された場合にはエンジン回転数N
の値がエンジン11の停止域内にあるか否かを判断す
る。
CHANGEルーチンではメインのエアタンク47内のエアが
規定圧に達しているか否かを判断し、規定圧に達してい
ない場合は非常用のエアタンク49内のエアが規定圧に
達しているか否かを判断する。非常用のエアタンク49
内のエアが規定圧に達していない場合はエアウォーニン
グランプ115を点灯させて運転者にメインのエアタン
ク47及び非常用のエアタンク49内のエアが規定圧以
下であることを知らせると共にチェンジレバー61の位
置とギヤ位置とが同じか否か、即ち、変速信号とギヤ位
置信号とが同じとなってセレクト信号で指示した目標変
速段(D,Dレンジを選択している場合、予め例え
ば2速と設定しておく)に歯車式変速機17のギヤ位置
が一致しているか否かを判断する。非常用のエアタンク
49内のエアが規定圧に達している場合には、エアウォ
ーニングランプ115を消灯してチェンジレバー61が
N以外からNされた場合のみ非常用のエアタンク49の
電磁弁55をONにしたのち、チェンジレバー61の位
置とギヤ位置とが同じか否かを判断する。一方、メイン
のエアタンク47内のエアが規定圧に達している場合に
は、エアウォーニングランプ115を消灯してチェンジ
レバー61の位置とギヤ位置とが同じか否かを判断す
る。チェンジレバー61の位置とギヤ位置とが異なる場
合、クラッチ15が遮断されているか否かを判断し、遮
断されている場合にはクラッチ15のエア圧を現状にホ
ールドしてチェンジレバー61の位置にギヤ位置を合わ
せる信号を出力し、再びメインのエアタンク47内のエ
ア圧が規定値か否かを判断する。クラッチ15が接続し
ている場合、クラッチ遮断信号を出力したのち再びメイ
ンのエアタンク47内のエア圧が規定値か否かを判断す
る。チェンジレバー61の位置ギヤ位置とが同じ場合、
ギヤ位置がニュートラルのN位置となっているか否か
を判断し、N位置と判断された場合には電磁弁55を
OFFにしてメインの始動ルーチンに戻る。ギヤ位置が
以外と判断された場合にはエンジン11が停止して
いるか否かを判断し、エンジン11が停止している場合
にはクラッチ15を接続すると共に電磁弁55をOFF
にしてメインの始動ルーチンに戻り、エンジン11が停
止していない場合は電磁弁55をOFFにしてメインの
始動ルーチンに戻る。
CHANGEルーチンが終了したらギヤ位置がN位置にあるか
否かを判断し、ギヤ位置がN位置にある場合はスタータ
可能用リレーをONにして再びエンジン回転数Nの値
がエンジン11の停止域内にあるか否かを判断し、ギヤ
位置がN位置にない場合はスタータ可能用リレーをOF
Fにして再びエンジン回転数Nの値がエンジン11の
停止域内にあるか否かを判断する。
始動処理完了後に車速信号及びクラッチ回転数信号を読
取り、これが規定値を下回っていると発進処理に入る。
第7図(a)〜(h)に示すように、まずクラッチ15
を遮断し、図示しないアクセル擬似信号電圧出力用リレ
ーをONにすると共に、エンジン11をアイドリング回
転させるアイドル相当電圧をアクセル擬似信号電圧V
ACとして電磁アクチュエータ25に出力し、図示しな
い排気ブレーキ解除用リレーをONにすると共にフラグ
類のクリア及びカウンタ類の初期化を行う。次に、エン
ジン回転数Nがエンスト防止回転を下回ったか否かを
判断する。即ち、フラグENSTFLG が1の場合にはエンス
ト防止回転を下回ったと判断する。エンジン回転数N
がエンスト防止回転を下回った場合には、上述したクラ
ッチ遮断処理以下の処理をエンスト防止回転を上回るま
で繰り返し、エンジン回転数Nがエンスト防止回転を
上回った場合には前述したCHANGEルーチンを実行する。
CHANGEルーチン終了後にギヤ位置がNか否かをセレクト
信号により読みとり、ギヤ位置がNの場合にこれがN
にあるか否かを判断する。ギヤ位置がNの場合にはク
ラッチ15を接続し、接続後に1.5 秒経過させてLE点
補正を行った後、排気ブレーキ解除用リレーをOFF
し、接続後に1.5 秒経過していない場合はそのまま排気
ブレーキ解除用リレーをOFFする。排気ブレーキ解除
用リレーをOFFした場合にはAUS用のMVQ111
をOFFにし、アクセル擬似信号電圧出力用リレーをO
FFにして再びフラグENSTFLG が1か否かを判断する。
ギヤ位置がN以外の場合にはMVQ111をOFFに
し、アクセル擬似信号電圧出力用リレーをOFFにする
と共にフラグENSTFLG が1か否かを判断する。ギヤ位置
がN以外である場合にはアクセル擬似信号電圧出力用リ
レーをONにしてAUSルーチンに移行する。
AUSルーチンはクラッチ回転数NCLが500rpm 以
下の場合で十分サイドブレーキを引いている場合、MV
Q111をONにして0.5秒間図示しないブザーを鳴
らしてホイールブレーキ107をきかせる処理を行うも
のである。クラッチ回転数NCLが500rpm を越える
場合でサイドブレーキを十分に引いていない場合にはメ
インのフローに戻る。
AUSルーチンが終了したらクラッチ15をLE点直前
まで動かすCLLEルーチンに移る。CLLEルーチンはLE点
までクラッチ15が接続されてフラグLEFLG がクリアと
なっているか否かを判断し、フラグLEFLG がクリアとな
っていない場合にはLE点までクラッチ15が接続され
ているのでメインのフローに戻る。フラグLEFLG がクリ
アとなっている場合にはクラッチ15をLE点まで接続
すると共にフラグLEFLG を1としてメインのフローに戻
る。
CLLEルーチンが終了したら、下り坂発進時にクラッチ1
5を接続し始めたフラグONFLG がクリアとなっているか
否かを判断し、フラグONFLG がクリアとなっていない場
合にはアクセル開度が10%以上か否かを判断し、フラ
グONFLG がクリアとなっている場合にはクラッチ回転数
CLが第一規定値よりも低いか否かを判断する。アク
セル開度が10%以上の場合にはクラッチ回転数NCL
が第一規定値よりも大きい第二規定値よりも低いか否か
を判断し、第二規定値よりも低い場合にはフラグONFLG
をクリアする。アクセル開度が10%よりも低い場合に
はクラッチ回転数NCLが第一規定値よりも小さい第三
規定値よりも低いか否かを判断し、第三規定値よりも低
い場合にはフラグONFLG をクリアする。クラッチ回転数
CLが第一及び第三規定値よりも高い場合にはフラグ
ONFLG がクリアとなっているか否かを判断する。フラグ
ONFLG がクリアとなっている場合、下り坂発進時車両が
動き始めてからのタイムラグ用のカウンタNCNTが80と
なっているか否かを判断し、カウントNCNTが80となっ
ている場合にはカウンタNCNTを0にしクラッチ回転数N
CLの変化量ΔNCLが20rpm 以上か否かを判断す
る。カウンタNCNTが80となっていない場合にはカウン
タNCNTを一回カウントしてフラグONFLG をクリアする。
クラッチ回転数NCLの変化量ΔNCLが20rpm 以上
の場合で下り坂発進時にはフラグONFLG を1としてクラ
ッチ15を接続し始め、クラッチ回転数NCLの変化量
ΔNCLが20rpm よりも低い場合にはフラグONFLG を
クリアする。一方、フラグONFLG がクリアとなっている
か否かの判断においてクリアとなっていない場合、カウ
ンタNCNTを0にしてフラグONFLG を1とする。フラグON
FLG を1にした後にアクセル開度が10%以下となって
いるか否かを判断し、10%以下の場合にはアクセル擬
似信号電圧VACがアイドル相当電圧となる1ボルトを
出力し、後述するクラッチデューティ信号出力に移行
し、アクセル開度が10%を超える場合にはそのまま後述
するクラッチデューティ信号出力に移行する。クラッチ
回転数NCLが規定値よりも低くなった場合、或いはカ
ウンタNCNTを一回カウントしてフラグをクリアした後に
はアクセル開度が10%以上か否かを判断し、10%以
上の場合には車両の発進時にエンジン回転数Nがピー
ク点を迎えてフラグPFLGがクリアとなっているか否かを
判断する。アクセル開度が10%を超えていない場合に
はフラグPFLG及び車両の発進時にエンジン回転数N
ピーク点を迎えた際の現アクセル開度相当電圧Vが5
0%であるフラグVFLGをそれぞれクリアし、車両の発進
時におけるアクセル擬似信号電圧VACの出力タイミン
グ用カウンタVCNTを10に設定してクラッチ15の目標
ストロークをLE点にし、後述するエンジン回転数N
の変化量Δが40rpm 以上か否かを判断する処理に移
行する(第7図(a),(c)中のb参照)。フラグPE
LGがクリアとなっている場合にはVACMAKE1ルーチン
に進み、フラグPFLGがクリアとなっていない場合にはフ
ラグVFLGがクリアとなっているか否かを判断する。フラ
グVFLGがクリアとなっている場合には後述するアクセル
開度10%以下か否かを判断する処理に移行し(第7図
(a),(c)中のi参照)、フラグVFLGがクリアとな
っていない場合には後述するアクセル擬似信号電圧V
ACを現アクセル開度相当電圧V−アクセル差電圧Δ
Vに置き換える処理に移行する(第7図(a),(c)
中のj参照)。
ACMAKE1ルーチンはカウンタVCNTが10になってい
るか否かを判断し、カウンタVCNTが10になっていない
場合にはカウンタVCNTを1回カウントしてメインのフロ
ーに戻る。カウンタVCNTが10になっている場合には現
アクセル開度相当電圧Vに基づき目標エンジン回転数
を算出し、アクセル擬似信号電圧出力用の電圧値V
をそれぞれ記憶する図示しない作動メモリR,R
に各々(目標エンジン回転数+250),(目標エン
ジン回転数−現エンジン回転数N)/100 に相当する
電圧値を読み込むと共に電圧値Vを記憶する図示しな
い作動メモリRをV+Vとし、アクセル擬似信号
電圧VACをV+Vとする。アクセル擬似信号電圧
ACがAD値で51(アイドル相当電圧1ボルト)以
下か否かを判断し、51以下の場合にはアクセル擬似信
号電圧VACをAD値で51としてカウンタVCNTを0に
してメインのフローに戻る。アクセル擬似信号電圧V
ACがAD値で51を超える場合、アクセル擬似信号電
圧VACがAD値で153(3ポルト相当)以上か否か
を判断し、153を超えない場合にはカウンタVCNTを0
にしてメインのフローに戻り、アクセル擬似信号電圧V
ACがAD値で153以上の場合にはアクセル擬似信号
電圧VACをAD値で153にすると共にカウンタVCNT
を0にしてメインのフローに戻る。このVACMAKE1ル
ーチンがエンジン回転数上昇機能となっており、アクセ
ル擬似信号電圧VACの出力値は以下の如く決定され
る。
アクセル擬似信号電圧VACの増減分 を、 ただしβ:比例定数(<1) により求める。そしてアクセル擬似信号電圧VACの出
力値は ただしVAO:無負荷時の(目標エンジン回転数+α)
相当の電圧 により決定される。VACMAKE1ルーチンで示したよう
にアクセル擬似信号電圧VACを定めてエンジン回転数
を目標エンジン回転数に近づけることにより、エン
ジン回転数Nの無用な上昇を無くすことができる。
ACMAKE1ルーチンが終了するとアクセル擬似信号電
圧VACに対応したクラッチデューティ信号を出力し、
エンジン回転数Nがピーク点より30rpm 下がったか
否かを判断し、下がっていない場合はENSTFLG が1とな
っているか否かの処理に戻る。エンジン回転数Nがピ
ーク点より30rpm 下がった場合はMVQ111をOF
Fにしてクラッチ15の回転をホールドすると共に車両
の発進時にエンジン回転数Nがピーク点を迎えたと判
断し(PFLG←1)、カウンタVCNTを50に設定する。な
お、ピーク点はエンジン11の出力軸13がクラッチ1
5を介して歯車式変速機17の入力軸39の回転として
駆動輪側へ動力が伝達され始めることにより低下するた
めに生じるものである(第10図参照)。
上記ホールド処理は常開の電磁弁Zを作動させて電磁弁
Zを閉じさせることにより行われる。これにより、エア
シリンダ33に送り込まれた空気を排出させないように
して、クラッチの位置を現状の位置に保っている。とこ
ろで、電磁弁Zから空気が漏れた場合には電磁弁Xが開
制御されてエアシリンダ33に空気に入れられて、クラ
ッチの位置が元の位置にホールドされるように制御され
る。このようなクラッチのホールド制御時には、第17
図に示すような処理が行われる。つまり、電磁弁Xの使
用頻度が大きいか、つまり設定回数以上か否か判定され
る。大きい場合にはウォーニングランプ118が点灯さ
れる。そして、ギアがニュートラル(N)に戻され、電
磁弁Zがオフされて、クラッチが連結される。従って、
クラッチをホールドする場合において、電磁弁Zから空
気漏れがある場合には、電磁弁Xの使用頻度が多くなる
が、その場合にはウォーニングランプ118を点灯させ
て警報している。
次に発進状態切換機能であるアクセル開度が50%以上
か否かを判断する処理を行なう。アクセル開度が50%
以上の場合、アクセル差電圧ΔVを現アクセル開度相当
電圧Vとアクセル擬似信号電圧VACの差とし、車両
の発進時にエンジン回転数Nがピーク点を迎えた時に
現アクセル開度相当電圧Vが50%以上であるとし
(VFLG=1)、後述するアクセル擬似信号電圧VAC
−ΔVに置き換える処理に移行する。アクセル擬似
信号電圧VACをV−ΔVに置き換える処理以下は通
常制御処理となっている。アクセル開度が50%より低
い場合にはフラグVFLGをクリアし、アクセル開度が10
%以下か否かを判断する。アクセル開度が10%以下か
否かを判断する処理以下は微動制御処理となっている。
なお、前述したフラグVFLGをクリアしたか否かの判断に
よってクリアしたと判断された場合にはこのアクセル開
度が10%以下か否かの判断を行う。アクセル開度が1
0%以下の場合にはクラッチ15の目標ストロークを計
算すると共に目標エンジン回転数の計算を行い、50ms
ec毎のエンジン回転数Nの変化量ΔNが40rpm 以
上か否かを判断する。なお、前述したクラッチ15の目
標ストロークをLE点とした後の処理としてこの変化量Δ
が40rpm 以上か否かの判断を行う。アクセル開度
が10%を超える場合、エンジン回転数Nとクラッチ
回転数NCLとの差の絶対値が50rpm 以下か否かを判
断し、50rpm を超える場合はクラッチ15の目標スト
ロークを計算する処理を行い、50rpm 以下の場合には
秒間だけクラッチデューティ信号を出力する。この
クラッチデューティ信号を出力する処理が微動発進の場
合のクラッチ接続機能となっている。なお、前述したア
クセル擬似信号電圧VACに1ボルトを出力すると共に
アクセル開度が10%を超えた場合の処理としてこのク
ラッチデューティー信号出力処理を行う。また、上述し
た目標ストロークを計算する処理が目標クラッチストロ
ーク設定機能となっている。ここでフローチャートを離
れて目標クラッチストローク(yとする)の求め方につ
いて第13図を参照して説明する。
ピーク点を迎えたエンジン回転数Nのアクセル開
度(VA1とする)とクラッチストローク(SVC1
する)とにより直線式y=ax+bのy切辺bを求め
る。ただしa:一定,b:可変 b=SVC1−aVA1 ピーク点を迎えたエンジン回転数Nが低い時等に
クラッチ15が接続気味でエンストとなるのを防止する
ためy切辺bを+a補正してBとする。
B=SYC1−aVA1+α y切辺Bがクラッチ15がすべて気味となる点(Y
点とする)を超える時はクラッチ15がすべり状態とな
るためB=Yとする。
以上,,により目標クラッチストロークyは、 y=ax+SVC1−aVA1+α 又は y=ax+Y となり、エンジン回転数ピーク時にエンジンストップ及
びクラッチ15のすべり状態が生じない。
フローチャートに戻り、t秒だけクラッチデューティ
信号が出力された後クラッチ15が接続される。そし
て、排気ブレーキ解除用リレーをOFFにする。その後
クラッチ15の摩耗量を計算するスリップルーチンを行
う。スリップルーチンは{(エンジン回転数N−クラ
ッチ回転数NCL)/エンジン回転数N}の値が50
%以上か否かを判断し、50%以上の場合にはクラッチ
ウォーニングランプ 117 を点灯してメインのフローに
戻り、50%を超えない場合にはクラッチウォーニング
ランプ 117 を消灯してメインのフローに戻る。スリッ
プルーチンが終了するとフラグLEFLG をクリアして発進
処理が終了する。
50msec毎のエンジン回転数Nの変化量ΔNが40
rpm 以上の場合、クラッチオフデューティ信号を出力し
てアクセル開度が10%以上か否を判断し、10%を超
えない場合にはアクセル擬似信号電圧VACをAD値で
51として前述したフラグENSTFLG を1にする処理に戻
り、アクセル開度が10%以上の場合にはVACMAKE2
ルーチンを行った後、前述したフラグENSTFLG を1にす
る処理に戻る。VACMAKE2ルーチンはカウントVCNTが
50の場合にVACMAKE1ルーチンの現アクセル開度相
当電圧Vに基づき目標エンジン回転数を算出する処理
に移行し、カウントVCNTが50以外の場合はカウントVC
NTを一回カウントしてメインのフローに戻る。このV
ACMAKE2ルーチンが微動アクセル擬似信号電圧出力機
能となっており、カウントVCNTを50に設定することで
ACMAKE1ルーチンで定めたアクセル擬似信号電圧よ
りも出力タイミングが長くなる。エンジン回転数N
変化量ΔNが40rpm を超えない場合には車両の発進
時にエンジン回転数Nが400rpmを下回った(NEFLG =
1)か否かを判断し、下回った場合にはエンジン回転数
が410rpm以下か否かを判断する。410rpm 以下の
場合には上述したクラッチオフデューティ信号を出力す
る処理に移行してクラッチ15のクラッチ板31をフラ
イホイール29と反対側にストロークさせ、410rpm
を超えた場合にはフラグNEFLG をクリアする。一方、車
両の発進時にエンジン回転数Nが400rpm を上回っ
た場合にはエンジン回転数Nが400rpm 以下か否か
を判断し、400rpm を超える場合にはフラグNEFLG を
クリアし、400rpm以下の場合にはクラッチオフデューテ
ィ信号を出力してNEFLG 1とし、アクセル開度が10%
以上か否かを判断する処理に移行する。上述したフラグ
NEFLG が1となっているか否かの判断処理以下がエンジ
ン回転数判断機能となっており、回転数400rpm が下
限値となっている。そして、フラグNEFLG をクリアした
後にクラッチストロークが目標値となっているか否かを
判断し、クラッチストロークが目標値よりも大きい場合
にはクラッチデューティ信号を出力してクラッチ15の
クラッチ板31をフライホイール29側にストロークさ
せ、上述したアクセル開度が10%以上か否かを判断す
る処理に移行する。クラッチストロークが目標値よりも
小さい場合にはアクセル開度が10%以上か否かを判断
し、10%以上の場合にはクラッチオフデューティ信号
を出力してクラッチ15のクラッチ板31をフライホイ
ール29と反対側にストロークさせると共に上述したア
クセル開度が10%以上か否かを判断する処理に移行
し、10%を超えない場合には上述したエンジン回転数
が410rpm 以下の場合に行うクラッチオフデュー
ティ信号を出力し、クラッチ15のクラッチ板31をフ
ライホイール29と反対側にストロークして上述したア
クセル開度が10%以上か否かを判断する処理に移行す
る。又、クラッチストロークと目標値とが等しくなった
場合には、クラッチ15接続用のエアシリンダ33を現
状のままにしてアクセル開度が10%以上か否かを判断
する処理に移行する。
一方、前述したフラグVFLGを1にした後、アクセル擬似
信号電圧VACを現アクセル開度相当電圧VからΔV
を引いた値に置き換える。なお、この置換処理は前述し
たフラグVFLGがクリアされていないと判断された場合に
も行われ、この処理が通常アクセル擬似信号電圧出力機
能となっている(第7図(a),(c)中のj参照)。
次にエンジン回転数Nとクラッチ回転数NCLとの差
の絶対値が30rpm 以下か否かを判断し、30rpm 以下
の場合にはエンジン回転数Nとクラッチ回転数NCL
とが同期していると判断してt秒だけデューティ信号
を出力してクラッチON信号を出力し、t秒後にクラ
ッチ15が接続される。この時のクラッチON信号を出
力する処理が通常発進の場合のクラッチ接続機能となっ
ている。絶対値が30rpm を超えている場合にはフラグ
NEFLG が1、即ち車両発進時のエンジン回転数Nが4
00rpm を下回ったか否かを判断し、フラグNEFLG が1
となっている場合にはエンジン回転数Nが410rpm
以下か否かを判断し、410rpm 以下の場合にはクラッ
チオフデューティ信号を出力して前述したフラグENSTFL
G が1か否かを判断する処理に移行し、410rpm を超
えた場合にはフラグNEFLG をクリアする。フラグNEFLG
が1となっていない場合にはエンジン回転数Nが40
0rpm以下か否かを判断し、400rpm 以下となってい
る場合にはフラッチオフデューティ信号を出力しクラッ
チ15のクラッチ板31をフライホイール29と反対側
にストロークさせ、フラグNESTFLG を1にして前述した
フラグNESTFLG が1か否かを判断する処理に移行し、4
00rpm を超えた場合にはフラグNEFLG をクリアする。
上述したフラグNEFLG が1となっているか否かの判断処
理以下がエンジン回転数判断機能となっており、回転数
400rpm が下限値となっている。フラグNEFLG をクリ
アした後、50msec毎のエンジン回転数の変化量ΔN
が−5rpm 以下か否かを判断し、−5rpm 以下の場合車
両発進時に変化量ΔNが上昇しているとして(フラグ
XFLG=1)変化量ΔNが−5rpm 以上か否かを判断す
る。変化量ΔNが−5rpm を超えない場合、即ち急に
エンジン回転数Nが低下しない場合にはクラッチ再デ
ューティ信号を出力してクラッチ15を徐々に接続し、
前述したフラグENSTFLG が1か否かを判断する処理に移
行する。50msec毎のエンジン回転数Nの変化量ΔN
が−5rpm 以上の場合即ち、急にエンジン回転数N
が低下した場合、フラグXFLGをクリアしてクラッチ15
接続用のエアシリンダ33を現状のままにして前述した
フラグENSTFLG が1か否かを判断する処理に移行する。
一方、変化量ΔNが−5rpm を超える場合にはフラグ
XFLGが1か否かを判断し、フラグXFLGが1の場合に上述
した変化量ΔNが−5rpm 以上か否かの判断を行い、
フラグXFLGが1となっていない場合には変化量ΔN
30rpm 以上か否かを判断する。30rpm 以上の場合に
は車両の発進時の変化量ΔNが急低下したと判断し
(フラグYFLG=1)、変化量ΔNが30rpm 以下か否
かを判断する。30rpm を超えない場合にはフラグYFLG
が1か否かを判断し、フラグYFLGが1となっている場合
には変化量ΔNが30rpm 以下か否かを判断し、フラ
グYFLGが1となっていない場合にはクラッチ15接続用
のエアシリンダ33を現状のまま作動させて前述したフ
ラグENSTFLG が1か否かを判断する処理に移行する。5
0msec毎のエンジン回転数Nの変化量ΔNが30rp
m 以下の場合には、フラグYFLGをクリアしてクラッチ1
5接続用のエアシリンダ33を現状のまま作動させて前
述したフラグENSTFLG が1か否かを判断する処理に移行
する。変化量ΔNが30rpm を超える場合には、クラ
ッチオフデューティ信号を出力してクラッチ15を早め
に遮断し、前述したフラグENSTFLG が1か否かを判断す
る処理に移行する。
一方、上述のフローの中の適宜な位置で第8図に示すよ
うなエンジン回転数計算ルーチンが実行される。先ずエ
ンジン回転数Nの計算を行い、エンジン回転数N
137rpm を超えるか否かを判断する。137rpm 以下
の場合、図示しないオイルプレッシャゲージスイッチに
よりエンジンストップ(以下、エンストと略称する)と
判断されているか否かを判断し、エンストの場合は始動
前の初期設定を行う処理に移行する。エンジン回転数N
が137rpm を超える場合及びオイルプレッシャゲー
ジスイッチではエンストと判断されていない場合には、
発進処理中か否かを判断して発進時でない場合、即ち一
般走行時である場合にはアクセル開度が10%以上か否
かを判断する。アクセル開度が10%以上の場合及び発
進中の場合には、エンジン回転数Nが250rpm 以下
か否かを判断し、250rpm 以下の場合には車速が規定
値以下か否かを判断する。アクセル開度が10%を超え
ない場合にはエンジン回転数Nが600rpm 以下か否
かを判断し、600rpm 以下の場合には車速が規定値以
下か否かを判断する処理に移り、600rpm を超える場
合にはフラグENSTFLG をクリアする。車速が規定値以下
の場合及びエンジン回転数Nが250rpm を超える場
合にはフラグENSTFLG をクリアし、車速が規定値を超え
る場合にはフラグENSTFLG を1とする。フラグENSTFLG
をクリアした後、或いはフラグENSTFLG を1とした後に
はフラッチ回転数NCLを計算すると共に50msec毎の
エンジン回転数Nの変化量Δ及び50msec毎のクラ
ッチ回転数NCLの変化量ΔNCLを計算してメインの
フローに戻る。
始動処理完了後、コントロールユニット71は車速或い
はクラッチ回転数NCLが規定値を上回っている場合に
変速処理に入る。第9図(a)〜(f)に示すように、
まずインプットポート101に選択信号を与えてブレー
キフェイルが否かを調べ、ホイールブレーキ107に故
障があるYESの場合には次にフラグSSFLG が1か否か
を調べる。ホイールブレーキ107に故障があり且つブ
レーキペダル69が踏込まれていることを表すフラグSS
FLG が1の場合には、チェンジレバー61の位置がD
レンジ或いはDレンジの自動変速段かどうかを判断
し、YESの場合には後述のフラグENSTFLG の判断に移
行して現状変速段を維持する。又、チェンジレバー61
の位置がD,Dレンジでない時、つまりマニュアル
レンジの指定変速段の時はチェンジレバー61の位置と
ギヤ位置とが同じか否かの判断をし、YESで同じくフ
ラグENSTFLG の判断に移り、NOの場合にはチェンジレ
バー61の位置を目標変速段と設定した後、後述のよう
に変速操作を行う。一方、フラグSSFLG の判断において
それが0の場合には、ブレーキペダル69が踏まれてい
るかを調べ、踏まれている時はフラグSSFLG を1とした
後、前述のフラグSSFLG が1の時と同じ処理を行う。
又ブレーキペダルが踏まれていない時及びホイールブレ
ーキ107に故障が無い場合には改めてフラグSSFLG が
クリアされる。そして、アクセル擬似信号電圧VACを現
アクセル開度相当電圧Vに戻した場合にセットされる
フラグFLG がセットされているか判定される。そして、
フラグFLG がセットされていない場合にはアクセル擬似
信号電圧VACを戻す処理に進む。つまり、tsec 秒、例
えば0.05秒経過する毎に現アクセル開度相当電圧V
値が判定される。つまり、現アクセル開度相当電圧V
がアイドル電圧(1V)であるか判定される。ここで、
現アクセル開度相当電圧Vがアイドル電圧(1V)で
ある場合には、図示しないアクセル擬似信号電圧出力用
リレーがオフされ、フラグFLG がセットされ、NEWFLGが
リセットされる。つまり、アクセル擬似信号電圧出力用
リレーがオフされることにより、現アクセル開度相当電
圧Vによりエンジン制御がなされる。
一方、現アクセル開度相当電圧Vがアイドル電圧(1
V)でない場合には、現アクセル開度相当電圧Vが2.
5 V(75%のアクセルの踏込み)より小さいか判定され
る。ここで、小さい場合には後述する変数Cにβが設定
され、現アクセル開度相当電圧Vがtsec 前のアクセ
ル開度相当電圧Vにほぼ等しいか否か判定される。例
えば、定常走行のような場合にはアクセルペダルの踏込
みは一定であるので、現アクセル開度相当電圧Vがt
sec 前のアクセル開度相当電圧Vにほぼ等しいと判定
され、変数Cに「α」が設定しなおされる。現アクセル
開度相当電圧Vがtsec 前のアクセル開度相当電圧V
に等しくないと判定されると、変数Cはβのままであ
る。そして、変数Cに「α」が設定された場合にはアク
セル擬似信号電圧VAC+αに設定される。そして、現ア
クセル開度相当電圧V<アクセル擬似信号電圧VAC
なるまで上記した処理が繰り返される。そして、C=β
が設定された場合には、アクセル擬似信号電圧VACとし
てVAC+(V−SV)+βが設定される。
一方、現アクセル開度相当電圧Vが2.5 V(75% のア
クセルの踏込み)以上である場合には、変数Cにγ設定
される。従って、アクセル擬似信号電圧VACとしてVAC
+(V−SV)+γとされる。
ところで、フラグFLG がセットされ、NEWFLGがリセット
された後はチェンジレバー61の位置とギア位置とが同
じか否かを判断する。
ここで、チェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同じ
である場合には、Revパイロットランプの消灯操作を
行った後、次にギヤ位置がNか否かを調べる。ギヤがN
であれば、クラッチ15接続時の同期の問題は生じない
のでそのままエアタンク切換用の電磁弁55をOFFし
た後、クラッチを接続する。その後、変速時にアクセル
擬似信号電圧VACを出力したことを表すフラグGFLGが
1か否かを調べ、出力されていなければ直ちにクラッチ
15のスリップを調べた後、シフトマップ切換用メモリ
MAPMODE 及びフラグLEFLG をクリアしてからメインのフ
ローに戻る。又、アクセル擬似信号電圧VACが出力さ
れている場合には、アクセル擬似信号電圧VAC解除用
のタイムラグを設定した後、前述したVAC段階解除ル
ーチンを実行してから次に進む。
一方、ギヤ位置がNでない場合にはクラッチ15を同期
させるフローに移行する。まずフラグENSTFLG が1か否
かを調べ、フラグENSTFLG が1の時、つまり車速低下時
にエンジン回転数Nがエンスト防止回転数を下回って
いる時はクラッチ15を切ると共にVAC用リレーをO
FFし、その後前述のようにシフトマップ切換用メモリ
MAPMODE 及びフラグLEFLG をクリアした後、メインのフ
ローに戻る。それに対し、フラグENSTFLG が0の場合に
はエンジン回転数Nとクラッチ回転数NCLとの差が
規定値以下か、つまり同期しているか否かの判断を行
い、同期しているYESの場合には前述のように直ちに
クラッチ15を接続する。一方、NOの場合にはクラッ
チ15が切れているかを調べ、クラッチ15が接続され
ている時はそのまま前述のクラッチ接続フローに戻る。
ここでクラッチ15が切れている時はアクセル開度が1
0%以下かを調べ、YESの場合、つまりアクセルペダ
ル81が踏み込まれていない時はクラッチ回転数NCL
が規定値以下で車速が規定値以下であることを条件に発
進処理へ移行する。一方、クラッチ回転数NCLとエン
ジン回転数Nとの差がそれらの規定値を上回っている
場合にはCLLEルーチンを実行して半クラッチ状態とす
る。又、アクセル開度が10%を超えている場合には、
走行の意志があるものとみなして、発進処理へは移行せ
ずにそのままCLLEルーチンを実行する。その後、クラッ
チ回転数NCL相当のアクセル擬似信号電圧VACを出
力し、最適デューティ率によりクラッチ15を接続させ
て行く。そして変速処理の最初の所に戻り、これが同期
或はクラッチ15が接続されるまで繰り返される。
一方、先のチェンジレバー61の位置とギヤ位置とが同
じか否かの判断において、それらが異なるNOの場合に
は、チェンジレバー61の位置がDレンジ或いはD
レンジであるかが調べられる。ここでDレンジかD
レンジが選択されている時は、運転状態に応じた最適変
速段を予め設定した複数のシフトマップの中から1つを
選択する。即ち、シフトマップ切換用メモリMAPMODE の
内容を調べ、それが0の場合、つまり未だシフトマップ
が選択されていない時には、図示しない排気ブレーキを
使用しているか否かを判断し、排気ブレーキを使用して
いない場合には第一のシフトマップを選択してシフトマ
ップ切換用メモリMAPMODE を1とする。一方、排気ブレ
ーキを使用している場合には更にブレーキペダル69が踏
み込まれているか否かを調べ、ブレーキペダル69が踏み
込まれている場合には第二のシフトマップを選択してシ
フトマップ切換用メモリMAPMODE を2とする一方、そう
でない場合には第三のシフトマップを選択してシフトマ
ップ切換用メモリMAPMODE を3とする。又、現在実行し
ている変速処理において既にシフトマップが選択されて
いる時はそのシフトマップの所へ移行する。これは、変
速処理を開始して一旦シフトマップが選択された場合に
はその変速処理が終るまでは常に同一のシフトマップを
維持するためである。
次に、選択されたシフトマップから目標変速段を決定
し、現ギヤ位置がこの目標変速段と同じか否かを調べ
る。ここで、現ギヤ位置が目標変速段と同じとなってい
る場合は、そのまま現状変速段を維持する前述のフラグ
ENSTFLG の判断に移行する。又、現ギヤ位置が目標変速
段と異なる場合には、目標変速段が現ギヤ位置よりも上
か下か、つまりシフトアップすべきか否かを判断する。
シフトアップすべき場合において、噴射ポンプ21のコ
ントロールラック23の位置が規定値以上の時に限って
変速操作を行い、そうでないときは変速操作を行わずに
現状変速段を維持する。これは、エンジン11に十分な
余裕馬力がないにもかかわらずシフトアップを行うのを
防止するためである。一方、反対にシフトダウンすべき
場合には、排気ブレーキを使用されていなくてブレーキ
ペダル69が強く踏み込まれ且つ5速以下でのダウンシフ
トの場合に限って変速操作を行わずに現状変速段を維持
し、それ以外の時に変速操作を行う。
又、前述のチェンジレバー61の位置がDレンジ、D
レンジにあるか否かの判断においてNOの場合、チェ
ンジレバー61の位置がマニュアルレンジの前進段にあ
るか否かが調べられ、前進段が選択されている場合には
ギヤ位置がRでないことを条件に次に進む。続いてシフ
トアップかどうかを判断し、シフトアップの場合にはブ
ザーをOFFした後、NEAIDLルーチンを実行してクラッ
チ15を切る。
NEAIDLルーチンでは、先ずアクセル擬似信号電圧出力用
第三作動メモリRにエンジン11をアイドル回転数と
する予め決められた電圧値Vを読み込んで、VAC
リレーをONにして電磁アクチュエータ25にコントロ
ールラック23の制御信号を出力できるようにする。そ
して、順次アクセル擬似信号電圧VACをV−(V
−V)×1/16,V−(V−V)×1/8,V
−(V−V)×1/4,V−(V−V)×
1/2に設定して一定時間(例えば0.09秒)ずつ出
力する(第11図参照)。これは、アクセル擬似信号電
圧VACを一気に落とさずに、第16図に示すように2
次曲線的に低下させることで変速ショックの軽減を図っ
たものである。その後、クラッチ15を切って、アクセ
ル擬似信号電圧VACを第三作動メモリ電圧Vとする
と共にアクセル擬似信号電圧VACを出力したことを表
すフラグGFLGを1とし、メインのフローに戻る。
NEAIDLルーチンを実行した後、エアチェックルーチンを
実行し、次にクラッチ15が実際に切れたかどうかを調
べ、切れている場合にはギヤ位置を目標変速段と一致さ
せる変速信号を電磁弁73へ出力して変速を行う一方、
クラッチ15が切れていない場合にはクラッチ15を切
る信号を出力し、その後変速処理の最初の所に戻る。
一方、シフトアップでない場合、つまりシフトダウンを
すべきである場合にはDレンジ或いはDレンジにお
けるシフトダウンか否かを調べ、Dレンジ或いはD
レンジからのシフトダウンである場合には現変速段から
1段落としたものを目標変速段と設定し、又マニュアル
レンジにおけるシフトダウンである場合にはそのチェン
ジレバー61の位置を目標変速段として設定する。そし
て、エンジン11の回転がオーバーランすることなくシ
フトダウンを行えるか否かを判断し、オーバーランをす
る可能性のある場合にはブザーにより運転者にオーバー
ランの警告を行い、変速操作を行わずに変速処理の最初
に戻る。オーバーランをしない場合にはブザーをOFF
にした後、フラグGFLGを調べてアクセル擬似信号電圧V
ACが出力されていないときに限りNEHOLDルーチンを実
行してクラッチ15を切る。NEHOLDルーチンは前述のNE
AIDLルーチンとアクセル擬似信号電圧出力用第三作動メ
モリRに無負荷時の現エンジン回転数Nに相当する
電圧値Vが読み込まれることを除いてあとは同じであ
り、アクセル擬時信号VACを段階的に落とし、クラッ
チ15を切る(第12図参照)。
その後、このダウンシフトが5速以下でのシフトダウン
でないこと、或いは車速がその変速段における規定車速
以上でないことを条件に前述のエアチェックルーチンを
実行してから変速操作を行う。一方、5速以下でのシフ
トダウンで且つ車速が規定車速以上である場合にはダブ
ルクラッチルーチンを実行する。
ダブルクラッチルーチンでは、クラッチ15を遮断する
と同時に現クラッチ回転数NCLに予め変速状態に応じ
て決められた定数C(例えば1.5)を乗じて目標クラッ
チ回転数を仮りに設定する。次に、この目標クラッチ回
転数が上限回転数である2300rpm 以上か否かを調
べ、2300rpm 以上の場合には2300rpm を目標ク
ラッチ回転数とし、2300rpm より小さい場合にはそ
れをそのまま目標クラッチ回転数とする。次に、ギヤの
噛み合いを外すべく電磁弁73をONにし、ギヤ位置が
N状態になった後にクラッチON信号を出力すると共に
アクセル擬似信号電圧VACを所定の値に設定してクラ
ッチ回転数NCLが前記目標クラッチ回転数となるよう
にする。その後、アクセル擬似信号電圧VACをクラッ
チ回転相当の電圧に設定してクラッチ15を遮断し、そ
の後ギヤ位置を合わせてメインのフローに戻る。
又、前述のチェンジレバー61の位置がマニュアルレン
ジの前進段にあるか否かの判断においてNOの場合に
は、チェンジレバー61の位置が後進段にあるか否かを
調べる。チェンジレバー61の位置が後進段にある時は
前進走行中に誤ってチェンジレバー61が後進段に入れ
られた場合なので、ReVパイロットランプを点灯して
目標変速段をニュートラルとした変速操作を行う。又、
チェンジレバー61で前進段が選択された場合でギヤ位
置がRとなっている時も、同様にReVパイロットラン
プを点灯して目標変速段をニュートラルとする。一方、
ここでチェンジレバー61の位置が後進段でない場合に
は、更にチェンジレバー61の位置がNであるか否かを
調べる。Nである場合においてチェンジレバー61がそ
こで1秒間移動していない場合には、運転者がNを選択
したものとみなして目標変速段をニュートラルとする。
それに対し、チェンジレバー61がNにあったが1秒以
内に移動してしまった場合には、変速処理の最初に戻
る。一方、チェンジレバーの位置がNでない時、つまり
チェンジレバー61がどの位置も選択していない緩味な
位置にある場合には、チェンジレバー61の位置を前回
のチェンジレバー61の位置と同じとみなし、変速処理
の最初に戻る。
なお、本実施例では車両に備え付けのエアタンク47,
49からのエア圧を利用してクラッチ15作動用のエアシ
リンダ33を駆動するようにしたが、油圧を制御媒体と
して使うことも当然可能である。但し、この場合には新
たにオイルポンプ等の油圧発生源を増設しなければなら
ず、コスト高となる虞れがある。又、本実施例で示した
変速制御手順やシフトパターン等は必要に応じて細かな
所で適宜変更が可能であることは云うまでもなく、本考
案はガソリンエンジンを搭載した車両にも適用すること
ができる。更に、手動変速装置から乗り換える運転者の
ためにクラッチペダルをダミーで取り付けるようにして
も良く、この場合R段や1,2,3,4,5の指定変速
段ではクラッチペダルがエンジンシリンダ33に優先し
て機能するように設定することも可能である。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、発進時にエンジン
回転が過度に上昇することなく、しかも発進完了後の運
転者のアクセル操作に応じたエンジン制御への移行が円
滑で且つフィーリング良く行われる車両の発進制御装置
を提供する効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係わる自動変速装置の概略
構成図、第2図はそのシフトパターンの一例を表わす概
念図、第3図はそのDp及びDeレンジのシフトマップ
の一例を表わすグラフ、第4図はそのデューティ率決定
のためのマップの一例を表わすグラフ、第5図〜第9図
はその制御プログラムの一例を表わす流れ図、第10図
はその変速時におけるエンジン回転数及びクラッチ回転
数の経時変化の一例を示すグラフ、第11図はシフトア
ップ操作時の作動概念図、第12図はシフトダウン操作
時の作動概念図、第13図はその発進時における目標ク
ラッチストロークとアクセル開度との関係を表わすグラ
フ、第14図は緊急用クラッチ遮断装置を示す図、第1
5図はバルブZの開閉制御を行なう回路図、第16図は
アクセル擬似信号電圧の時間的変化を示す図、第17図
はクラッチホールド時の制御を示すフローチャート、第
18図はアクセル負荷センサの出力電圧を示す図であ
る。 11……エンジン、15……摩擦クラッチ、17……歯
車式変速機、21……燃料噴射ポンプ、23……コント
ロールラック、25……電磁アクチュエータ、33……
エアシリンダ、47,49……エアタンク、53……電
磁弁、61……チェンジレバー、65……ギアシフトユ
ニット、71……コントロールユニット、81……アク
セルペダル、93……マイクロコンピュータ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンに接続する摩擦クラッチと、 この摩擦クラッチを操作するクラッチ用アクチュエータ
    と、 前記摩擦クラッチに接続する歯車式変速機と、アクセル
    開度を検出するアクセル開度検出手段と、 前記アクセル開度検出手段の検出出力を受けて前記エン
    ジン及び前記クラッチ用アクチュエータの作動を制御す
    る制御装置とを具えた車両の発進制御装置において、 上記制御装置は、 発進時に、発進用目標エンジン回転数に応じて擬似アク
    セル開度を設定し、この擬似アクセル開度に応じて上記
    エンジンを制御しながら前記摩擦クラッチを徐々に接続
    させて車両を発進させる手段と、 発進完了後に、アクセル開度検出値に変化がない場合に
    は前記擬似アクセル開度を所定の定数分だけ増加させる
    と共に、前記アクセル開度検出値に変化がある場合には
    少なくともその変化分相当値の変化を前記擬似アクセル
    開度に与え、前記擬似アクセル開度が前記アクセル開度
    検出値以上になった時点で上記エンジンの制御を前記ア
    クセル開度検出値に応じた制御に切り換える手段とを有
    することを特徴とする車両の発進制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6114248B2 (ja) * 1977-04-04 1986-04-17 Mitsubishi Rayon Co

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6114248U (ja) * 1984-06-30 1986-01-27 三菱自動車工業株式会社 自動変速装置

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JPS6114248B2 (ja) * 1977-04-04 1986-04-17 Mitsubishi Rayon Co

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