JPH06207063A - 射出成形用樹脂組成物 - Google Patents

射出成形用樹脂組成物

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JPH06207063A
JPH06207063A JP392493A JP392493A JPH06207063A JP H06207063 A JPH06207063 A JP H06207063A JP 392493 A JP392493 A JP 392493A JP 392493 A JP392493 A JP 392493A JP H06207063 A JPH06207063 A JP H06207063A
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JP
Japan
Prior art keywords
resin
polypropylene resin
resin composition
talc
injection molding
Prior art date
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Pending
Application number
JP392493A
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English (en)
Inventor
Seiichi Hitomi
誠一 人見
Kazuyoshi Yamamoto
和芳 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 剛性及び耐衝撃性に優れた成形品を得ること
ができる射出成形用樹脂組成物を提供すること。 【構成】 メルトフロレート(MFR)2〜20g/1
0分のポリプロピレン系樹脂10〜99重量%及び不飽
和カルボン酸(無水物)変性ポリプロピレン系樹脂1〜
90重量%よりなる樹脂マトリックス100重量部と、
平均粒径1〜15μmのタルク5〜100重量部とから
なる。 【効果】 剛性及び耐衝撃性に優れた成形品が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形用樹脂組成物
に関し、詳しくは、剛性及び耐衝撃性に優れた成形品を
得ることができる射出成形用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のコンテナ、パレット等の運搬用容
器は、人により持ち運ばれることを前提として設計され
ていたため、誤って落下させたり、他の物体に衝突させ
たりした際に受ける衝撃に対する耐衝撃性が主に必要と
されていた。
【0003】しかし、近年の産業用ロボットの普及に伴
い、1回に運搬可能な荷物の大きさ及び重さが増大し、
運搬用容器も大型化及び重量化していることから、容器
の剛性が優れていることが要求されている。
【0004】剛性を向上させる目的で、例えば、ポリプ
ロピレン系樹脂に無機充填剤が添加されたものが一般に
使用されているが、これらの樹脂を用いた成形品は、剛
性は向上するものの、耐衝撃性が著しく低下してしま
う。そこで、特公昭54−44696号公報、特開昭6
0−58446号公報及び特公平2−16934号公報
では、剛性及び耐衝撃性に優れた成形品を得ることがで
きる樹脂組成物として、ポリプロピレン系樹脂、変性ポ
リプロピレン系樹脂、無機充填剤からなるものが提案さ
れているが、これらの樹脂組成物を用いて成形された運
搬用容器の剛性は未だ充分ではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の欠点
に鑑み、剛性及び耐衝撃性に優れた成形品を得ることが
できる射出成形用樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明で使用される樹脂
マトリックスは、ポリプロピレン系樹脂及び不飽和カル
ボン酸(無水物)変性ポリプロピレン系樹脂よりなる。
【0007】上記ポリプロピレン系樹脂としては、例え
ば、プロピレン単独重合体、エチレン−プロピレン共重
合体等が挙げられる。
【0008】上記エチレン−プロピレン共重合体中のエ
チレン含有量は、少なくなると得られる成形品の耐衝撃
性が低下し、多くなると得られる成形品の剛性が低下す
るため、0.5〜30重量%が好ましく、より好ましく
は1〜7重量%である。
【0009】上記ポリプロピレン系樹脂のメルトフロレ
ート(MFR)は、低くなると樹脂マトリックスの流動
性が低下して成形性が低下し、高くなると添加されるタ
ルクの分散性が低下して得られる成形品の剛性が低下す
るため、2〜20g/10分に限定され、好ましくは5
〜15g/10分である。
【0010】上記ポリプロピレン系樹脂の含有量は、少
なくなると得られる成形品の耐衝撃性が低下し、多くな
ると得られる成形品の剛性が低下するため、樹脂マトリ
ックス中10〜99重量%に限定される。
【0011】上記不飽和カルボン酸(無水物)変性ポリ
プロピレン系樹脂は、上記ポリプロピレン系樹脂の分子
鎖中に不飽和カルボン酸(無水物)が付加した変性ポリ
プロピレン系樹脂である。
【0012】上記不飽和カルボン酸(無水物)として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の二重結合を
1以上有している一塩基カルボン酸、マレイン酸等の二
重結合を1以上有している二塩基カルボン酸、無水マレ
イン酸、無水ハイミック酸等の二塩基カルボン酸無水物
などが挙げられる。
【0013】上記不飽和カルボン酸(無水物)の付加量
は、少なくなると樹脂マトリックスが硬くなって得られ
る成形品の耐衝撃性が低下し、多くなると樹脂マトリッ
クスが軟らかくなって得られる成形品の剛性が低下する
ため、変性ポリプロピレン系樹脂中0.01〜10重量
%が好ましい。
【0014】上記不飽和カルボン酸を付加させる方法と
しては、例えば、有機過酸化物の存在下、無極性有機溶
媒中で高温にて付加させる溶液法、極性溶媒中で高温高
圧下付加させる懸濁法、溶融混練して付加させる溶融法
等、従来より公知の方法が挙げられる。
【0015】上記有機過酸化物としては、例えば、t−
ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルジパ
ーオキシフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキセン−3、t−ブチルパ
ーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシマイレック
アシッド、メチルエチルケトンパーオキサイド、t−ブ
チルクミルパーオキサイド等が挙げられる。
【0016】上記変性ポリプロピレン系樹脂のメルトフ
ロレート(MFR)は、低くなると樹脂マトリックスの
流動性が低下して成形性が低下し、高くなると添加され
るタルクの分散性が低下して得られる成形品の剛性が低
下するため、2〜20g/10分が好ましく、より好ま
しくは5〜15g/10分である。
【0017】上記変性ポリプロピレン系樹脂の含有量
は、少なくなると得られる成形品の耐衝撃性が低下し、
多くなると得られる成形品の剛性が低下するため、樹脂
マトリックス中1〜90重量%に限定される。
【0018】本発明で使用されるタルクは、平均粒径が
小さくなっても大きくなっても分散性が低下して得られ
る成形品の剛性が低下するため、1〜15μmに限定さ
れ、好ましくは3〜10μmである。
【0019】上記タルクの添加量は、少なくなると得ら
れる成形品の剛性が低下し、多くなると得られる成形品
の耐衝撃性が低下するため、樹脂マトリックス100重
量部に対して5〜100重量部に限定され、好ましくは
10〜70重量部である。
【0020】上記タルクは、未処理のまま使用されても
よいが、分散性を向上させる目的で、例えば、チタネー
ト系又はシラン系カップリング剤、飽和又は不飽和脂肪
酸、ビニル性不飽和結合を有するカルボン酸、脂肪酸金
属塩、脂肪酸エステル、脂肪酸アミド等で粒子表面を被
覆処理されたタルクが使用されてもよい。なお、被覆処
理は、樹脂組成物を混練する前に予め行われてもよい
し、樹脂組成物を混練する際に行われてもよい。
【0021】本発明の樹脂組成物には、上記タルクの他
にも、例えば、ガラス繊維、炭酸カルシウム、マイカ、
ウィスカ、炭素繊維、ボロン繊維、シリカ等の無機充填
剤が、樹脂組成物の物性を損なわない範囲内で、単独で
添加されてもよいし併用されてもよい。
【0022】本発明の樹脂組成物の構成は上述の通りで
あるが、上記組成分以外にも、樹脂組成物の物性を損な
わない範囲内で、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、紫外
線吸収剤、難燃剤、離型剤、着色剤等が添加されてもよ
い。
【0023】本発明の樹脂組成物は、上記各組成分を、
例えば、1軸押出機、2軸押出機、バンバリーミキサ
ー、ロール、ブラベンダー、プラストグラフ、ニーダー
等の溶融混練機により溶融、混練して得られる。なお、
各組成分が混練される際の順序に制限はない。
【0024】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。な
お、以下「部」とあるのは、「重量部」を意味する。 実施例1 (1)ペレットの製造 ポリプロピレン系樹脂85部、変性ポリプロピレン系樹
脂15部及びタルク40部、並びにヒンダードフェノー
ル系酸化防止剤(チバガイギー社製、商品名:CYAN
OX1790)0.1部及びイオウ系酸化防止剤(シプ
ロ化成社製、商品名:SEENOX412S)0.2部
を2軸押出機(池貝鉄工社製、型式:PCM87)に供
給し、温度220℃、スクリュー回転数150rpm で押
し出して樹脂シートを得、得られた樹脂シートをペレタ
イズしてペレットを得た。
【0025】なお、上記ポリプロピレン系樹脂として
は、エチレン含有量4.1重量%、メルトフロレート
(MFR)6.5g/10分のエチレン−プロピレン共
重合体(徳山曹達社製、商品名:MS640)、変性ポ
リプロピレン系樹脂としては、メルトフロレート(MF
R)5.3g/10分、不飽和カルボン酸(無水物)付
加量1重量%の変性ポリプロピレン系樹脂(三菱油化社
製、商品名:MODICQE551)、タルクとして
は、平均粒径3.5μmのタルク(日本タルク社製、商
品名:K−1)を使用した。 (2)コンテナの製造 得られたペレットを射出成形機(東芝機械社製、型式:
T85−M2)に供給し、温度40℃、型締め圧850
tで射出成形し、縦592mm、横384mm高さ20
0mmの寸法のコンテナを得た。
【0026】実施例2〜12、比較例1〜4 表1に示した所定量のポリプロピレン系樹脂、変性ポリ
プロピレン系樹脂及びタルクを用いたこと以外は実施例
1と同様にしてコンテナを得た。
【0027】なお、上記ポリプロピレン系樹脂として
は、実施例2〜8、比較例1、3、4では実施例1と同
様の樹脂を使用し、実施例9〜12ではエチレン含有量
4重量%、メルトフロレート(MFR)10g/10分
のエチレン−プロピレン共重合体(徳山曹達社製、商品
名:MS650)を使用し、変性ポリプロピレン系樹脂
としては、実施例2、3、7〜9、11、比較例2、3
では実施例1と同様の樹脂を使用し、実施例4〜6、1
0、12、比較例4では不飽和カルボン酸(無水物)付
加量1重量%の変性ポリプロピレン系樹脂(三井石油化
学工業社製、商品名:ADMER P−371K)、タ
ルクとしては、実施例1と同様のタルクを使用した。
【0028】
【表1】
【0029】得られたコンテナを用い、底面たわみ測定
試験を実施して剛性を評価し、落下試験を実施して耐衝
撃性を評価し、その結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】上記底面たわみ測定試験は、270mmの
間隔で平行に設置されている幅100mmの2本のレー
ルの上に、コンテナを底面の長辺がレールと平行になる
ようにして置き、コンテナの底面に50kgの荷重を均等
にかけ、温度50℃、湿度50%で2週間この状態を保
持し、コンテナ底面の中央部のたわみ(mm)を測定し
た。
【0032】上記落下試験は、JISZ0602に準拠
して実施した。即ち、コンテナを、底面又はコーナー部
分から着地するように、2mの高さからコンクリート製
の床上に落下させて行い、コンテナが破壊しなかった場
合を○、破壊した場合を×とした。なお、少しでもコン
テナに、割れ、ひび等が入った場合を破壊とした。
【0033】実施例13〜22、比較例5〜8 (1)ペレットの製造 表3に示した所定量のポリプロピレン系樹脂、変性ポリ
プロピレン系樹脂及びタルクを使用したこと以外は実施
例1と同様にしてペレットを得た。
【0034】
【表3】
【0035】(2)パレットの製造 得られたペレットを射出成形機(東芝機械社製、型式:
IS−120D)に供給し、温度40℃、型締め圧22
00tで射出成形し、縦1100mm、横1100m
m、高さ150mmの寸法のパレットを得た。
【0036】得られたパレットを用い、曲げ強度測定試
験(荷重1.5t)及び下面デッキボード強度測定試験
(荷重1.5t)を実施して剛性を評価し、落下試験を
実施して耐衝撃性を評価し、その結果を表4に示した。
【0037】
【表4】
【0038】上記曲げ強度測定試験(荷重1.5t)及
び下面デッキボード強度測定試験(荷重1.5t)は、
JISZ0602に準拠して実施した。
【0039】上記落下試験は、実施例1でコンテナをコ
ーナー部分から着地させる方法と同様にして実施し、パ
レットが破壊しなかった場合を○、破壊した場合を×と
した。なお、少しでもパレットに、割れ、ひび等が入っ
た場合を破壊とした。
【0040】
【発明の効果】本発明の射出成形用樹脂組成物の構成は
上述の通りであるから、該樹脂組成物を用いることによ
り、剛性及び耐衝撃性に優れた成形品が得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メルトフロレート(MFR)2〜20g
    /10分のポリプロピレン系樹脂10〜99重量%及び
    不飽和カルボン酸(無水物)変性ポリプロピレン系樹脂
    1〜90重量%よりなる樹脂マトリックス100重量部
    と、平均粒径1〜15μmのタルク5〜100重量部と
    からなることを特徴とする射出成形用樹脂組成物。
JP392493A 1993-01-13 1993-01-13 射出成形用樹脂組成物 Pending JPH06207063A (ja)

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ID=11570697

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JP (1) JPH06207063A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100620356B1 (ko) * 2000-06-12 2006-09-06 삼성토탈 주식회사 유동성, 강성 및 치수안정성이 우수한 폴리프로필렌 수지조성물
JP2015517597A (ja) * 2012-05-22 2015-06-22 ボルージュ コンパウンディング シャンハイ カンパニー リミテッド 低反り成形物品

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