JPH08151483A - 繊維強化ポリオレフィン系樹脂成形用材料,成形方法及び成形品 - Google Patents

繊維強化ポリオレフィン系樹脂成形用材料,成形方法及び成形品

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JPH08151483A
JPH08151483A JP6296959A JP29695994A JPH08151483A JP H08151483 A JPH08151483 A JP H08151483A JP 6296959 A JP6296959 A JP 6296959A JP 29695994 A JP29695994 A JP 29695994A JP H08151483 A JPH08151483 A JP H08151483A
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JP
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polyolefin resin
fiber
molding material
resin
molding
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Manabu Nomura
学 野村
Yasunobu Yamazaki
康宣 山崎
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性,剛性,表面硬度などの物性を低下さ
せず、耐衝撃強度を飛躍的に向上させることができ、表
面外観の良好な成形品を得ることができるポリオレフィ
ン系樹脂成形用材料を提供すること。 【構成】 耐熱温度が200℃以上の熱可塑性樹脂から
成る芯部とその周囲を被覆する融点170℃以下のポリ
オレフィン系樹脂層とから構成される二重構造を有する
長さ2〜100mmの有機繊維、及びポリオレフィン系
樹脂からなる繊維強化ポリオレフィン系樹脂成形用材
料,該成形材料を芯部の耐熱温度より30℃以上低い温
度で溶融混練成形する成形方法及び該方法で成形された
成形品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車,家電,OA機
器,機械部品などに有用な繊維強化ポリオレフィン系樹
脂成形用材料,その成形方法及び成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン樹脂は、成形性やコスト
を含む力学特性のバランスに優れ、幅広い分野で重要な
素材として多用されている。しかし、用途の中には衝撃
強度、特に低温での耐衝撃強度が必要であるため、ポリ
オレフィン樹脂のみでは不足で、その改質を必要とする
ものも多く存在する。中でも、低温での耐衝撃強度の改
良が重要になる場合が多い。この改質方法としては、一
般に、各種エラストマーを添加することが一般的な手法
であることは周知のとおりである。しかしながら、この
場合、低温での耐衝撃強度を改良するには、かなり多量
のエラストマーを添加する必要があり、逆に剛性や強
度,耐熱性,表面硬度など多くの他の物性が犠牲になっ
てしまう。そこで、下がった剛性などを向上させるた
め、板状フィラーを同時に用いることも行われ、自動車
バンパー材などでは、この手法が一般的になっている。
しかし、その剛性改良効果は小さく、硬度,耐熱性など
は低いままで、さらに低温耐衝撃強度も逆に低下してく
るのが実情で、そのバランスの上で材料が選定されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性,剛
性,表面硬度などの物性を低下させず、耐衝撃強度を飛
躍的に向上させることができ、表面外観の良好な成形品
を得ることができるポリオレフィン系樹脂成形用材料を
開発することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
鋭意検討を重ねた結果、熱可塑性樹脂からなる芯部をポ
リオレフィン系樹脂で被覆した二重構造を有する有機繊
維を強化材として用いることにより繊維のポリオレフィ
ン系樹脂中への分散を著しく向上でき、上記目的を達成
しうることを見出した。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。すなわち、本発明は、耐熱温度
が200℃以上の熱可塑性樹脂から成る芯部とその周囲
を被覆する融点170℃以下のポリオレフィン系樹脂層
とから構成される二重構造を有する長さ2〜100mm
の有機繊維、及びポリオレフィン系樹脂からなる繊維強
化ポリオレフィン系樹脂成形用材料を提供するととも
に、該成形用材料を芯部の耐熱温度より30℃以上低い
温度で溶融混練成形することを特徴とする成形方法及び
該成形方法によって成形された成形品を提供するもので
ある。
【0005】本発明の繊維強化ポリオレフィン系樹脂成
形用材料においては、上記のように強化材として図1に
横断面図で示した構造を有する有機繊維を用いる。すな
わち、図1に示したように、本発明に用いる有機繊維
は、耐熱温度が200℃以上、好ましくは210〜40
0℃の熱可塑性樹脂から成る芯部1と、その周囲を被覆
する融点170℃以下、好ましくは165〜50℃のポ
リオレフィン系樹脂層2とから構成されている。芯部1
を構成する熱可塑性樹脂の耐熱温度が200℃未満であ
ると、混練時や成形時に溶融し、繊維の形態を維持でき
ず、そのため耐衝撃強度が向上せず、逆に非相溶のた
め、耐衝撃強度が大幅に低下することがある。また、こ
の芯部の径は、0.1〜100μmであるのが好まし
い。この径が0.1μm未満であると耐衝撃強度の改良
効果が小さいばかりか、分散が困難になり、100μm
を超えると外観が低下することがある。さらに、この芯
部の径が1〜50μmであるとき、耐衝撃強度の改良効
果や分散性が著しく高く、しかも外観のいっそう良好な
成形品が得られる。耐熱温度が200℃以上の熱可塑性
樹脂としては、ポリアリレート,ポリエステル,ポリア
ミド,シンジオタクチックポリスチレン系重合体,ポリ
フェニレンエーテル,ポリメチルペンテン,ポリカーボ
ネート,ポリシアノアリールエーテル及びポリエーテル
ケトンの中から選択され、これらの中ポリアリレート,
ポリエステル,ポリアミドなどが好ましい。なお、ここ
で耐熱温度とは、繊維の形状を保持しうる上限の温度を
指称し、具体的には結晶性樹脂にあっては融点、非晶性
樹脂にあっては一次転移点を意味する。
【0006】上記の芯部は、融点170℃以下のポリオ
レフィン系樹脂で被覆された状態となっている。ポリオ
レフィン系樹脂の融点が170℃を超えると、混練時や
成形時に溶融し難く、均一に分散し難くなり、成形品の
外観が低下するばかりか、耐衝撃強度の改良も充分でな
くなる。このようなポリオレフィン系樹脂としては、例
えば、エチレン;プロピレン;ブテン−1;3−メチル
ブテン−1;3−メチルペンテン−1;4−メチルペン
テン−1などのα−オレフィンの単独重合体やこれらの
共重合体、不飽和有機カルボン酸又はその誘導体で変性
されたポリオレフィン、あるいはこれらと他の共重合可
能な不飽和単量体との共重合体などが挙げられる。代表
例としては、高密度,中密度,低密度ポリエチレンや、
直鎖状ポリエチレン、マレイン酸で変性されたポリプロ
ピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体,エチレン
−アクリル酸エチル共重合体などのポリエチレン系樹
脂、シンジオタクチックポリプロピレン,アイソタクチ
ックポリプロピレンや、プロピレン−エチレンブロック
共重合体又はランダム共重合体などのポリプロピレン系
樹脂、ポリ4−メチルペンテン−1などを挙げることが
できる。これらのうち、ポリプロピレン系樹脂が好まし
い。
【0007】本発明に用いる有機繊維は、上記のような
二重構造を有するとともに、2〜100mmの長さを有
することを必要とする。この長さが2mm未満であると
耐衝撃強度の改良効果が小さく、また、100mmを超
えても耐衝撃強度に変化はなく、逆に分散が困難になる
場合がある。なお、好ましい有機繊維の長さは3〜80
mm、より好ましくは6〜50mmであり、この場合、
耐衝撃強度の改良効果が大きいと同時に、分散性も良好
であって、一層好都合である。上記のような二重構造を
有する有機繊維は、任意の公知方法で製造することがで
きるが、その芯部の重さ(Aとする)と外側のポリオレ
フィン系樹脂層の重さ(Bとする)の比をA/B=10
00〜0.01とするのが好ましい。A/Bが1000を
超えると、分散性が悪く、また表面外観が低下すること
があり、0.01未満であると、分散後に残る繊維が少な
く、耐衝撃強度の改良効果が不足することがある。
【0008】本発明の成形材料は、上記のような二重構
造を有する有機繊維とポリオレフィン系樹脂からなるも
のである。ここで、ポリオレフィン系樹脂としては、有
機繊維の外側層について記載したものと同じものが挙げ
られるが、有機繊維の外側層を構成するポリオレフィン
系樹脂と同一でも異なっていてもよい。様々なポリオレ
フィン系樹脂のうち、ポリプロピレン系樹脂が好適であ
る。本発明の成形材料は、その製造方法に特に制限はな
く、上記の二重構造を有する長さ2〜100mmの有機
繊維とポリオレフィン系樹脂とを単に混合することによ
って得ることもできるが、上記の二重構造を有する連続
する有機繊維を複数本集め、溶融サイジングした後、長
さ2〜100mmに切断して得たペレットとポリオレフ
ィン系樹脂とを混合することによって製造することもで
きる。また、本発明において、成形材料中に占める耐熱
温度が200℃以上の熱可塑性樹脂から成る芯部の割合
が1〜60重量%となるように、有機繊維を配合するの
が好ましい。この割合が1重量%未満であると、耐衝撃
強度の改良効果が小さく、60重量%を超えると、分散
が悪く、かつ流動性も低下し、外観が悪くなることがあ
る。さらに、芯部の割合は、耐衝撃強度の改良効果,分
散性,流動性,外観などを総合して2〜40重量%であ
るのが好ましく、3〜30重量%であるのがより好まし
い。
【0009】本発明の成形材料は、芯部の耐熱温度より
30℃以上低い温度で常法で溶融混練成形することによ
って耐衝撃強度をはじめとする各種特性に優れた成形品
とすることができる。溶融混練温度が所定より高い場
合、有機繊維が溶融し、繊維の形態を維持できず、その
ため耐衝撃強度が向上せず、逆に非相溶性のため、耐衝
撃強度が大幅に低下する場合がある。本発明の成形材料
に、成形にあたって必要に応じ、本発明の目的を損なわ
ない範囲で公知のタルク,炭酸カルシウムなどの無機充
填剤や添加剤、例えば、酸化防止剤,熱安定剤,紫外線
吸収剤,光安定剤,滑剤,難燃剤,離型剤,帯電防止
剤,着色剤などを添加することができる。成形には、公
知方法、例えば、射出成形,押出成形,ブロー成形など
を適用することができる。
【0010】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明をさら
に詳細に説明するが、本発明はこれによって制限される
ものではない。 実施例1 芯部が耐熱温度260℃のポリアリレート、外側層がポ
リプロピレン(融点165℃)から成る二重構造を有す
る長さ30mmの有機繊維30重量%とメルトインデッ
クス(MI)=10g/10分(230℃,2.16kg
f、以下同じ)のポリプロピレン(出光石油化学(株)
製,商品名J−785H)70重量%をバンバリーミキ
サーで170℃で混練し、ペレットを得た。なお、上記
二重構造繊維のポリアリレートとポリプロピレンの割合
は、ポリアリレート/ポリプロピレン(重量比)=7/
3である。得られたペレットを用い、設定温度190℃
で射出成形により試験片を作製し、その機械的特性を下
記の方法で測定し、結果を第1表に示す。 引張強さ; JIS−K7113に準拠して測定し
た。 曲げ弾性率; JIS−K7203に準拠して測定し
た。 アイゾット衝撃強さ(ノッチ付き);JIS−K71
10に準拠して測定した。 表面硬度 :ロックウェル硬度(Rスケール)、JI
S−K7202に準拠して測定した。 耐熱性(加熱撓み温度);低荷重(4.6kgf/c
2 )でJIS−K7207に準拠して測定した。
【0011】また、得られたペレットを用い、設定温度
190℃で射出成形により図2及び図3に示す外観評価
用板を作製し、その外観を下記の方法で評価し、結果を
第2表に示す。なお、図2は、外観評価用板3をフロー
マーク4が発生した状態で示す平面図であり、図3は、
外観評価用板5をウェルド6が発生した状態で示す平面
図である。 凝集体,ブツ,ゲルの有無 図2の板を用い、表面に凝集体,ブツ,ゲル等の存在を
目視により下記の基準で評価した。 ○ 発生が認められない。 △ 多少認められる。 × 著しく発生する。 フローマーク 図2に示した板を用い、フローマークの発生を下記の基
準により評価した。 ◎ 全く発生しない。 ○ ゲートより300mm以降で、多少発生が認められ
る。 △ ゲートより200mm以降で、発生が認められる。 × ゲートより200mm以内で、発生が認められる。 ウェルドの外観 図3に示した板を用い、ウェルドの目立ちやすさを目視
により下記の基準で評価した。 ○ ポリプロピレンのみと、略同等である。 △ ポリプロピレンに比較して多少目立つ。 × ポリプロピレンに比較して著しく目立つ。
【0012】実施例2 実施例1において、二重構造を有する有機繊維とMI=
10のポリプロピレンとの割合は、有機繊維10重量%
とポリプロピレン90重量%に変えた以外は、同様にし
て評価を実施し、結果を第1表及び第2表に示す。
【0013】実施例3 芯部が耐熱温度260℃の66ナイロン、外側層がポリ
エチレン(融点132℃)から成る二重構造を有する長
さ10mmの有機繊維15重量%とMI=10のポリプ
ロピレン(出光石油化学(株)製,商品名J−785
H)85重量%を二軸混練機(東芝機械製、TEM−3
5)で180℃で混練し、ペレットを得た。なお、上記
二重構造繊維の66ナイロンとポリエチレンの割合は、
66ナイロン/ポリエチレン(重量比)=9/1であ
る。得られたペレットを用い、設定温度190℃で射出
成形により試験片及び外観評価用板を作製し、特性の評
価結果を第1表及び第2表に示す。
【0014】実施例4 芯部が耐熱温度245℃のポリエチレンテレフタレー
ト、外側層がポリプロピレン(融点165℃)から成る
二重構造を有する連続繊維を1万本集め、190℃に加
熱し、サイジング後、20mmに切断し、繊維強化ペレ
ットを得た。なお、上記二重構造繊維のポリエチレンテ
タフタレートとポリプロピレンの割合は、ポリエチレン
テタフタレート/ポリプロピレン(重量比)=5/5で
ある。得られた繊維強化ペレット50重量%とMI=2
0のポリプロピレン(出光石油化学(株)製,商品名J
−2000G)50重量%をドライブレンドした後、設
定温度190℃で射出成形により試験片及び外観評価用
板を作製し、特性の評価結果を第1表及び第2表に示
す。
【0015】実施例5 芯部が耐熱温度260℃のポリアリレート、外側層が融
点165℃のポリプロピレンから成る二重構造を有する
長さ30mmの有機繊維20重量%とメルトインデック
ス(MI)=10のポリプロピレン(出光石油化学
(株)製,商品名J−785H)70重量%と平均粒子
位1.2μmのタルク10重量%をバンバリーミキサーで
170℃で混練し、ペレットを得た。なお上記二重構造
繊維のポリアリレートとポリプロピレンの割合は、ポリ
アリレート/ポリプロピレン(重量比)=7/3であ
る。得られたペレットを用い、設定温度190℃で押出
成形により試験片を作成し、評価に供した。結果を第1
表及び第2表に示す。 実施例6 実施例5において、タルクの代わりに、繊維状マグネシ
ウムオキシサルフェート(宇部興産(株)製,商品名モ
スハイジ)を用いた以外は、実施例5と同様の方法で評
価を実施した。 比較例1及び2 実施例1及び3に用いたポリプロピレンを用い、実施例
1と同様に射出成形により試験片及び外観評価用板を作
製し、特性の評価結果を第1表及び第2表に示す。
【0016】比較例3 MI=10のポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−785H)80重量%とムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)24のエチレン−プロピレンゴム20
重量%をバンバリーミキサーで170℃で混練し、ペレ
ットを得た。得られたペレットを用い、実施例1と同様
に射出成形により試験片及び外観評価用板を作製し、特
性の評価結果を第1表及び第2表に示す。 比較例4 MI=10のポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−785H)70重量%とムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)24のエチレン−プロピレンゴム10
重量%と平均粒子径1.2μmのタルク10重量%をバ
ンバリーミキサーで170℃で混練し、ペレットを得
た。得られたペレットを用い、実施例1と同様に射出成
形により試験片及び外観評価用板を作製し、特性の評価
結果を第1表及び第2表に示す。
【0017】比較例5 MI=10のポリプロピレン(出光石油化学(株)製,
商品名J−785H)93重量%とムーニー粘度(ML
1+4 ,100℃)24のエチレン−プロピレンゴム7重
量%をバンバリーミキサーで170℃で混練し、ペレッ
トを得た。得られたペレットを用い、実施例1と同様に
射出成形により試験片及び外観評価用板を作製し、特性
の評価結果を第1表及び第2表に示す。 比較例6 実施例1において、二重構造を有しないポリアリレート
のみから成る有機繊維を用い、繊維量を21重量%、ポ
リプロピレン量を79重量%とした以外は、同様の方法
で実験を行った。結果を第1表及び第2表に示す。な
お、第1表に示した比較例6の結果は、有機繊維の分散
が不均一のためデータのバラツキが大きいことを示す。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【発明の効果】本発明の成形材料を用いれば、耐熱性,
剛性,表面硬度を低下させず、耐衝撃強度、特に低温耐
衝撃強度を飛躍的に向上させることができ、かつ表面外
観(分散不良,フローマーク,ウェルド外観)の良好な
成形品を得ることができる。したがって、本発明の成形
材料は、自動車,家電,OA機器,機械部品などの成形
に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる二重構造を有する有機繊維の横
断面図である。
【図2】実施例及び比較例で作製した外観評価用板をフ
ローマークが発生した状態で示す平面図である。
【図3】実施例及び比較例で作製した外観評価用板をウ
ェルドが発生した状態で示す平面図である。
【符号の説明】
1 芯部 2 ポリプロピレン系樹脂層 3 外観評価用板 4 フローマーク 5 外観評価用板 6 ウェルド 7 ゲート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱温度が200℃以上の熱可塑性樹脂
    から成る芯部とその周囲を被覆する融点170℃以下の
    ポリオレフィン系樹脂層とから構成される二重構造を有
    する長さ2〜100mmの有機繊維、及びポリオレフィ
    ン系樹脂からなる繊維強化ポリオレフィン系樹脂成形用
    材料。
  2. 【請求項2】 耐熱温度が200℃以上の熱可塑性樹脂
    から成る芯部とその周囲を被覆する融点170℃以下の
    ポリオレフィン系樹脂層とから構成される二重構造を有
    する連続する有機繊維を複数本集め、溶融サイジングし
    た後、長さ2〜100mmに切断して得たペレットとポ
    リオレフィン系樹脂とを混合してなる請求項1記載の繊
    維強化ポリオレフィン系樹脂成形用材料。
  3. 【請求項3】 ポリオレフィン系樹脂がポリプロピレン
    系樹脂である請求項1又は2記載の繊維強化ポリオレフ
    ィン系樹脂成形用材料。
  4. 【請求項4】 ポリオレフィン系樹脂が無機充填剤を含
    有するものである請求項1,2又は3記載の繊維強化ポ
    リオレフィン系樹脂成形用材料。
  5. 【請求項5】 耐熱温度が200℃以上の熱可塑性樹脂
    がポリアリレート,ポリエステル,ポリアミド,シンジ
    オタクチックポリスチレン系重合体,ポリフェニレンエ
    ーテル,ポリメチルペンテン,ポリカーボネート,ポリ
    シアノアリールエーテル及びポリエーテルケトンの中か
    ら選択されたものである請求項1又は2記載の繊維強化
    ポリオレフィン系樹脂成形用材料。
  6. 【請求項6】 繊維強化樹脂成形用材料中に占める耐熱
    温度が200℃以上の熱可塑性樹脂から成る芯部の割合
    が1〜60重量%である請求項1又は2記載の繊維強化
    ポリオレフィン系樹脂成形用材料。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載の繊維強化ポリオレ
    フィン系樹脂成形用材料を芯部の耐熱温度より30℃以
    上低い温度で溶融混練成形することを特徴とする成形方
    法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の成形方法により成形され
    た成形品。
JP6296959A 1994-11-30 1994-11-30 繊維強化ポリオレフィン系樹脂成形用材料,成形方法及び成形品 Pending JPH08151483A (ja)

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