JPH1025415A - 耐ピンホール性と滑り性とに優れたポリアミドフィルム - Google Patents

耐ピンホール性と滑り性とに優れたポリアミドフィルム

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JPH1025415A
JPH1025415A JP18198096A JP18198096A JPH1025415A JP H1025415 A JPH1025415 A JP H1025415A JP 18198096 A JP18198096 A JP 18198096A JP 18198096 A JP18198096 A JP 18198096A JP H1025415 A JPH1025415 A JP H1025415A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 透明性に優れ、且つ、低温下での耐ピンホー
ル性および高湿度下での滑り性に優れたポリアミドフィ
ルムを提供する。 【解決手段】 特定割合の(A)ポリアミド樹脂と
(B)ポリオレフィン系共重合体にα、β−不飽和カル
ボン酸またはその誘導体をグラフト重合させてなる変性
ポリオレフィン樹脂とからなるポリアミド系樹脂組成物
を成形してなるフィルムであり、その0℃における10
00回繰り返し屈曲疲労試験において発生するピンホー
ルが5個以下であり、23℃、90%RHにおけるフィ
ルム表面同志の静止摩擦係数が2.0以下であり、かつ
ヘーズが7%以下であるポリアミドフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリアミドフィル
ムに関するものであり、更に詳しくは耐ピンホール性と
滑り性とに優れたポリアミドフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドフィルムは、2軸延伸のポリ
プロピレンフィルムやポリエステルフィルムと比べ、強
度、柔軟性、耐熱性に優れているだけでなく、酸素バリ
アー性や透明性に優れており、生肉、こんにゃく、漬け
物等の食品用包材、医療用輸液等の医療用包材等に幅広
く使用されている。
【0003】ポリアミドフィルムの使用に際しては、通
常、液状の内容物をポリアミドフィルム製の包材に充填
し、口部分をシールした後に針金等で絞り、段ボール箱
やプラスチック容器等に詰めて輸送されるが、こうした
工程においてフィルムに繰り返し折り目がつくような外
力が加わることが頻繁に起こり、ピンホールが発生しや
すい。また、近年の冷凍技術の進歩等から、生肉等の食
品類は0℃付近の温度、いわゆるチルド状態で輸送する
ことが増えてきている。こうした低温におけるポリアミ
ドフィルムの繰り返し屈曲疲労性が低いと、繰り返し折
り目部分にピンホールが発生し、そこから内容物が漏れ
だしたり、そのピンホールから酸素が進入して内容物の
酸化劣化が起こり、商品価値を失ってしまう危険性があ
る。
【0004】繰り返し屈曲疲労による耐ピンホール性を
改良するために、例えば特開平4−314741号や特
開平1−172452号公報に示されているように、ポ
リオキシメチレングリコールやエチレンエチルアクリレ
ート等の成分を配合する方法が知られていが、0℃前後
の低温度下における繰り返し屈曲疲労におけるピンホー
ル性の改良効果は不十分であった。
【0005】一方、液状の食品や医療品をポリアミドフ
ィルム製の包材へ充填する際の雰囲気は、90%RH程
度の高湿度になる。こうした状態で、ポリアミドフィル
ムが走行すると、高湿度下の滑り性が劣る場合、引っか
かりが生じたり、内容物充填時の袋の大きさにムラが生
じたりすることがある。滑り性の改良のためには、従来
から種々の方法が試みられてきており、例えば、、特開
昭51−47045号公報等にはポリエチレンを配合す
る方法が開示され、特開昭51−34256号公報等に
は、無機フィラーを配合する方法が開示されているが、
いずれも、透明性を低下させるという難点があった。
【0006】更に、特開昭63−251460号公報に
は、シランカップリング剤で処理した微細シリカを配合
することでポリアミドフィルムに良好な滑り性と透明性
を付与させることが開示されているが、こうした方法で
は低温度での繰り返し屈曲疲労における耐ピンホール性
は不十分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性に優れ、且つ、0℃のような低温下での耐ピンホール
性および高湿度下での滑り性に優れたポリアミドフィル
ムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題を
解決するためになされたものであり、その要旨は、
(A)ポリアミド樹脂99.9〜92.0重量%と
(B)エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとから
なるポリオレフィン系共重合体にα、β−不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体をグラフト重合させてなる変性ポ
リオレフィン樹脂0.1〜8.0重量%とからなるポリ
アミド系樹脂組成物を成形してなるフィルムであって、
その0℃における1000回繰り返し屈曲疲労試験にお
いて発生するピンホールが5個以下であり、23℃、9
0%RHにおけるフィルム表面同志の静止摩擦係数が
2.0以下であり、かつヘーズが7%以下であることを
特徴とするポリアミドフィルムに存する。
【0009】以下、本発明につき詳細に説明する。本発
明における(A)ポリアミド樹脂としては、分子内にア
ミド結合−CONH−を有する線状高分子化合物であ
り、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキサメ
チレンアジパミド(ナイロン66)、ポリヘキサメチレ
ンセバカミド(ナイロン6 10)、ポリアミノウンデ
カン酸(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイ
ロン12)及び、それらの共重合体等が挙げられ、好ま
しくは、ポリカプロラクタム(ナイロン6)、ポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)等が挙げられ
る。
【0010】ポリアミド樹脂には、滑り性の向上のため
にシリカ、カオリン等の無機フィラーやシランカップリ
ング剤にて処理された微細シリカ等を配合してもよい。
更に、フィルムとしての性質を損なわない範囲で前記化
合物とは別に滑剤や離型剤、熱劣化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、ブロッキング防止剤、染料、顔料等の
添加剤を配合することができる。添加剤の配合方法とし
ては、ポリアミド樹脂の重合過程で添加したり、重合後
のポリアミド樹脂にドライブレンドしたり、ポリアミド
樹脂と溶融混練したり、予め高濃度のマスターバッチを
作製し、これを成形時に希釈して使用するなど、任意の
添加方法で行うことができる。
【0011】本発明における(B)変性ポリオレフィン
樹脂としては、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィ
ンとからなるポリオレフィン系共重合体に、α、β−不
飽和カルボン酸もしくはその誘導体をグラフト重合させ
てなる樹脂である。炭素数3以上のα−オレフィンとし
ては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、デセン
−1、4−メチルブテン−1、4−メチルペンテン−1
などが挙げられ、好ましくは、プロピレン、ブテンー1
である。
【0012】ポリオレフィン系共重合体の製造方法とし
ては、例えば、チーグラーナッタ系触媒のなかでもオキ
シ三塩化バナジウム、四塩化バナジウムのようなバナジ
ウム化合物と有機アルミニウム化合物を用い、エチレン
と炭素数3以上のα−オレフィンとを共重合したものが
挙げられる。
【0013】ポリオレフィン系共重合体における炭素数
3以上のα−オレフィンの割合は、好ましくは20〜3
0重量%である。炭素数3以上のα−オレフィンの割合
が20重量%未満であると、0℃での繰り返し屈曲疲労
試験において発生するピンホールを5個以下にするのが
困難であり、炭素数3以上のα−オレフィンの割合が3
0重量%を越えると、既存のポリオレフィン重合設備で
はその重合が困難になりやすい。ポリオレフィン系共重
合体における炭素数3以上のα−オレフィンの割合は、
より好ましくは23〜27重量%である。
【0014】α、β−不飽和カルボン酸またはその誘導
体としては、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸あるいはこれらの酸の無水物
またはエステルなどが挙げれ、好ましくは無水マレイン
酸である。ポリオレフィン系共重合体にグラフト重合さ
せるα、β−不飽和カルボン酸またはその誘導体の割合
としては、ポリオレフィン系共重合体100重量部に対
し好ましくは0.05〜5重量部である。0.05重量
部未満であるとポリアミドとの相溶性が不十分となりや
すく成型品の表面剥離が起こりやすく、5重量部を越え
ると加工性が低下しやすい。α、β−不飽和カルボン酸
またはその誘導体の割合としては、より好ましくは0.
1〜3重量部、最も好ましくは0.1〜2重量部であ
る。
【0015】グラフト重合は、常法に従ってポリオレフ
ィン系共重合体にα、β−不飽和カルボン酸またはその
誘導体を加え、通常150〜300℃で溶融混練して行
う。グラフト重合に際しては、重合を効率よく生起させ
るために、α、α’−ビス−t−ブチルパーオキシ−p
−ジイソプロピルベンゼンのような有機過酸化物を、ポ
リオレフィン系共重合体100重量部に対し0.001
〜0.05重量部程度用いることもできる。
【0016】本発明における変性ポリオレフィン樹脂の
メルトインデックスは、好ましくは0.1〜50g/1
0分である。
【0017】本発明におけるポリアミド系樹脂組成物と
しては、(A)ポリアミド樹脂99.9〜92.0重量
%と(B)エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンと
からなるポリオレフィン系共重合体に、α、β−不飽和
カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合させてなる
変性ポリオレフィン樹脂0.1〜8.0重量%とを配合
してなる樹脂組成物である。
【0018】変性ポリオレフィン樹脂が0.1重量%未
満であると低温下(0℃)での繰り返し屈曲疲労にて発
生するピンホールが5個を越えやすく、また90%RH
での静止摩擦係数が2.0を越えやすく、8.0重量%
を越えると、ヘーズが7%を越えやすい。ポリアミド樹
脂と変性ポリオレフィン樹脂との割合は、好ましくは9
9.5〜95.0重量%対0.5〜5.0重量%であ
り、より好ましくは99.0〜97.0重量%対1.0
〜3.0重量%である。
【0019】本発明において、ポリアミド樹脂と変性ポ
リオレフィン樹脂とを配合混練してポリアミド系樹脂組
成物を得る方法は、任意の方法によって行うことができ
る。例えば、ポリアミド樹脂に変性ポリオレフィン樹脂
をバンバりーミキサー、スーパーミキサー等を用いて混
合する方法、ポリアミド樹脂と変性ポリオレフィン樹脂
とを単軸または2軸押出機を使用して練り込む方法、変
性ポリオレフィン樹脂をポリアミド樹脂に予め高濃度で
単軸または2軸の押出機を使用して練り込んだマスター
バッチを、成形の際、ポリアミド樹脂にブレンド後、成
形する方法などが挙げられる。
【0020】本発明のポリアミドフィルムは、ポリアミ
ド樹脂99.9〜92.0重量%と上記変性ポリオレフ
ィン樹脂0.1〜8.0重量%とからなるポリアミド系
樹脂組成物を成形してなるフィルムであり、公知の方法
で成形することにより得られる。具体的な成形方法とし
ては、例えば、前記樹脂原料の溶融混合体を連続的にT
−ダイより押出し、キャスティングロールにて冷却しな
がらフィルム状に成形するT−ダイ法、環状のダイスよ
り連続的に押出し水を接触させて冷却する水冷インフレ
ーション法、環状のダイスより押出し空気によって冷却
する空冷インフレーション法などが挙げられる。また、
これらの成形法で他の原料を同時に押し出す共押出法で
多層のフィルムを得ることもできる。
【0021】延伸方法についても工業的には公知の方法
が応用でき、例えば、T−ダイ法にて成形したフィルム
については縦延伸はロール方式を用い、さらに横方向に
延伸する際にはテンター方式を使用した逐次2軸延伸
法、環状ダイより成形したチューブ状フィルムについて
は上記の逐次2軸法以外に縦横同時に延伸できるチュー
ブラー延伸法が用いられる。また実験室的には卓上延伸
機(例えばT.M.Long社製や東洋精機社製等)を
使用して延伸フィルムを得ることができる。この場合、
工業的に生産されている延伸フィルムと同等の物性を得
るためには、延伸前の余熱温度を60〜90℃、延伸倍
率を2.5〜4.0倍、ヒートセット温度を190℃〜
220℃程度で延伸を行えば良い。
【0022】ポリアミドフィルムの厚みは、好ましくは
1〜70μmである。1μm未満であると強度が不充分
になりやすく、70μmを越えると繰り返し屈曲疲労
性、透明性が低下しやすい。フイルムがポリアミド樹脂
単層フィルムの場合、より好ましくは5〜50μm、更
に好ましくは10〜30μmであり、多層フィルムの場
合、ポリアミド樹脂層としての厚みは、より好ましくは
2〜50μm、更に好ましくは5〜30μmである。
【0023】本発明のポリアミドフィルムは、印刷性の
改良や、ラミ性の改良のために片面、または両面にコロ
ナ処理した後使用することもできる。
【0024】本発明のポリアミドフィルムは、その0℃
における1000回繰り返し屈曲疲労試験において発生
するピンホールが5個以下であり、23℃、90%RH
におけるフィルム表面同志の静止摩擦係数が2.0以下
であり、かつヘーズが7%以下である。かかる性能を有
するポリアミドフィルムは、実用上、耐ピンホール性、
滑り性および透明性に優れたポリアミドフィルムであ
り、食品用包材や医療用包材等の用途に適している。
【0025】以下、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
【0026】
【実施例】尚、以下の実施例および比較例におけるフィ
ルム成形、延伸および各種物性の評価は次のように行っ
た。 (1)繰り返し屈曲疲労試験 繰り返し屈曲疲労試験(ゲルボフレックステスト)は、
理学工業社製ゲルボフレックステスターを使用して、所
定の環境条件下で、MIL−B−131Cに準拠して、
0℃で1000回繰り返し屈曲疲労を与えた後、透湿試
験に代えて、フィルムに生じたピンホールを数えた。
【0027】なお、ピンホール数は、HELMUT F
ISCHER GMBH社(独)製ポロスコープDCH
8Eにて、数えた。これは、アースをとった金属板の上
に試料フィルムをのせ、1.2kVを荷電したブラシで
フィルム表面を走査させて、ピンホールがあれば電流が
流れ、ピンホール数をカウントできる装置である。
【0028】(2)滑り性 滑り性は東洋精機製作所社製 摩擦測定器TR型を使用
し、23℃、90%RHの条件下、ASTM D−18
94に準拠して測定し、静止摩擦係数で評価した。 (3)透明性 東京電色株式会社製ヘーズメーターを使用してヘーズ値
で評価した。 (4)メルトインデックス 東洋精機製作所製メルトインデクサーを用いJIS K
−7210に準拠し230℃、2.16kg荷重にて測
定した。
【0029】以下の実施例および比較例における変性ポ
リオレフィン樹脂の製造方法および分析値の詳細は次の
通りである。表−1の量比にてエチレンとプロピレンま
たはブテン−1を四塩化バナジウムと、有機アルミニウ
ムの存在下で重合して得たポリオレフィン系共重合体1
00重量部に対し、少量のアセトンに溶解させたα、
α'−ビス−t−ブチルパーオキシ−p−ジイソプロピ
ルベンゼン0.030重量部および無水マレイン酸0.
6重量部をヘンシェルミキサーにて混合し、混合物をシ
リンダー直径40mmの単軸押出機を用いて、樹脂温度
230〜240℃で溶融混練してペレット化した。得ら
れたペレットのメルトインデックスを測定した結果を表
−1に示した。更に、得られたペレットの一部をプレス
成形し、赤外線スペクトル分析により無水マレイン酸を
定量した結果を表−1に示した。
【0030】
【表1】
【0031】〔実施例1〜4、比較例1〜9〕市販の6
ナイロン樹脂ノバミッド1020A(三菱エンジニアリ
ングプラスチックス社製6ナイロン、ηrel=3.5)
に、表−1に示した変性ポリオレフィン樹脂を表−2に
示す量比で配合し、シリンダー直径30mmの同方向2
軸押出機(日本製鋼所製TEX−30)にて、樹脂温度
260〜280℃の範囲で溶融混練、ペレット化し、こ
れを100℃の減圧乾燥機で乾燥してポリアミド樹脂組
成物を得た。これらのポリアミド樹脂組成物を用いて、
プラコー社製水冷インフレーション成形機を使用し、樹
脂温度240℃で該ポリアミド樹脂組成物の厚み135
μmの単層フィルムを成形した。このフィルムをロング
社製2軸延伸機で80℃で3×3倍に同時2軸延伸した
後、210℃でヒートセットして厚み15μmの2軸延
伸ポリアミドフィルムを得た。
【0032】表−2に示した配合組成のポリアミド樹脂
組成物をフィルム成形、延伸して評価用フィルムを得
た。これらフィルムの繰り返し屈曲疲労性による耐ピン
ホール性、滑り性、透明性の測定結果を表−3に示し
た。
【0033】
【表2】
【0034】
【表3】
【0035】〔比較例10〜13〕市販の6ナイロン樹
脂ノバミッド1020A(三菱エンジニアリングプラス
チックス社製6ナイロン、ηrel=3.5)に、表−1
に示した変性ポリオレフィン樹脂を表−2に示す量比で
配合し、シリンダー直径30mmの同方向2軸押出機
(日本製鋼所製TEX−30)にて、樹脂温度260〜
280℃の範囲で溶融混練、ペレット化し、これを10
0℃の減圧乾燥機で乾燥してポリアミド樹脂組成物を得
た。これらのポリアミド樹脂組成物を用いて、プラコー
社製水冷インフレーション成形機を使用し、樹脂温度2
40℃で該ポリアミド樹脂組成物の厚み495μmの単
層フィルムを成形した。このフィルムをロング社製2軸
延伸機で80℃で3×3倍に同時2軸延伸した後、21
0℃でヒートセットして厚み55μmの2軸延伸ポリア
ミドフィルムを得た。
【0036】表−2に示した配合組成のポリアミド樹脂
組成物をフィルム成形、延伸して評価用フィルムを得
た。これらフィルムの繰り返し屈曲疲労性による耐ピン
ホール性、滑り性、透明性の測定結果を表−3に示し
た。
【0037】
【発明の効果】本発明のポリアミドフィルムは、ポリア
ミド本来の透明性を損なうことなく、近年最も重要視さ
れつつある0℃付近の低温下での繰り返し屈曲疲労によ
る耐ピンホール性と高湿度下での滑り性とに優れてお
り、これまで制限されてきたポリアミドフィルムの低温
下での使用が可能となり、食品用包材、医療用包材等に
より幅広く使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角田 守男 神奈川県茅ヶ崎市円蔵370番地 三菱エン ジニアリングプラスチックス株式会社技術 センター内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリアミド樹脂99.9〜92.
    0重量%と(B)エチレンと炭素数3以上のα−オレフ
    ィンからなるポリオレフィン系共重合体にα、β−不飽
    和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合させてな
    る変性ポリオレフィン樹脂0.1〜8.0重量%とから
    なるポリアミド系樹脂組成物を成形してなるフィルムで
    あって、その0℃における1000回繰り返し屈曲疲労
    試験において発生するピンホールが5個以下であり、2
    3℃、90%RHにおけるフィルム表面同志の静止摩擦
    係数が2.0以下であり、かつヘーズが7%以下である
    ことを特徴とするポリアミドフィルム。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィン系共重合体が、エチレン
    成分70〜80重量%とプロピレン成分またはブテン成
    分20〜30重量%とからなる共重合体であることを特
    徴とする請求項1に記載のポリアミドフィルム。
  3. 【請求項3】 α、β−不飽和カルボン酸またはその誘
    導体が、無水マレイン酸であることを特徴とする請求項
    1または2に記載のポリアミドフィルム。
  4. 【請求項4】 変性ポリオレフィン樹脂が、ポリオレフ
    ィン系共重合体100重量部に、α、β−不飽和カルボ
    ン酸またはその誘導体0.01〜5重量部をグラフト重
    合させてなる樹脂であることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載のポリアミドフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリアミドフィルムの厚みが、1〜70
    μmであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載のポリアミドフィルム。
  6. 【請求項6】 ポリアミドフィルムが、2軸延伸フィル
    ムであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか
    に記載のポリアミドフィルム。。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0960903A3 (en) * 1998-05-26 2000-12-06 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Polyamide film and polyamide laminate film
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