JP3235212B2 - ポリアミド二軸延伸フイルム - Google Patents

ポリアミド二軸延伸フイルム

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JP3235212B2
JP3235212B2 JP25300892A JP25300892A JP3235212B2 JP 3235212 B2 JP3235212 B2 JP 3235212B2 JP 25300892 A JP25300892 A JP 25300892A JP 25300892 A JP25300892 A JP 25300892A JP 3235212 B2 JP3235212 B2 JP 3235212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸素ガスバリヤ性に大
変優れ、酸素による内容物の変質を嫌う食品、医療品、
および薬品等の包装用フイルムに適するポリアミド二軸
延伸フイルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリアミド系重合体の未延伸
フイルムまたは延伸フイルムは、単独で、または他のフ
イルムと積層して、種々の包装材料として利用されてき
ている。しかしながら、普通に利用されている脂肪族ポ
リアミド重合体単独よりなるフイルムは、引っ張り強
度、耐屈曲ピンホール性等の機械的性質においては優れ
ているが、酸素ガスバリヤ性においては充分でないとい
う欠点がある。そこで、このフイルムに酸素ガスバリヤ
性を付与するために、このフイルムの表面に塩化ビニリ
デン系重合体ラテックスをコートして、酸素ガスバリヤ
性の優れた被膜を形成する手法が提案され、実用化され
ている。
【0003】しかし、この塩化ビニリデン系重合体ラテ
ックスをコートしたフイルムは、熱水処理をすると白濁
してしまうという欠点があり、さらに焼却処分時に、塩
素を含んだ化合物が発生し、環境汚染等の原因にもなっ
ていた。他方、酸素ガスバリヤ性が良好なフイルムとし
て、m−および/またはp−キシリレンジアミンと炭素
数6〜12のα,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリ
アミド構成単位を主成分とする芳香族ポリアミド重合体
を原料としたものが提案されている。このフイルムは、
透明性、耐油性においては優れているが、耐屈曲性に劣
っているために、その用途には制限があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実状に
鑑み、優れた酸素ガスバリヤ性に加え、耐屈曲性も備え
たポリアミド二軸延伸フイルムを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、かかる問
題点を解決するため鋭意検討を重ねた結果、本発明を完
成するに至ったものである。しかして本発明の要旨とす
るところは、下記の重合体(A)に重合体(P)が1〜
10VOL %含有されてなり、重合体(P)がフイルムの
表面に対し垂直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真
(倍率1万倍)を用いて観察した時に、フイルムの表面
と実質的に平行に平板状に分散しているミクロ構造を呈
しており、平板状に分散している重合体(P)(以下こ
れを「平板」という。)について、下記(1)式で定義
される分散指数Zのフイルムの任意の10個所の平均値
が、2以上であることを特徴とするポリアミド二軸延伸
フイルム。
【0006】 Z=Y/X …… (1) ここで、Xは任意の観察個所でのフイルムの表面に対し
垂直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真(倍率1万
倍)を撮影しこの観察領域内におけるフイルムの幅を、
Yは電子顕微鏡写真(倍率1万倍)を用いて観察した、
フイルムの幅Xの領域内に存在する全ての平板の長さの
測定値の総和を、それぞれ意味する。重合体(A):
−および/またはp−キシリレンジアミンと炭素数6〜
12のα,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド
構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポ
リアミド;重合体(P):重合体(A)よりも耐屈曲性
の優れた重合体、に存する。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係るポリアミド二軸延伸フイルムの主要な原料は、芳香
族ポリアミド(以下「重合体(A)」という。)と重合
体(A)よりも耐屈曲性の優れた重合体(以下「重合体
(P)」という。)である。重合体(A)は、m−およ
び/またはp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12の
α,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構成単
位を分子鎖中に70モル%以上含有する重合体である。
【0008】この重合体(A)の具体例としては、ポリ
メタキシリレンアジパミド、ポリメタキシリレンピメラ
ミド、ポリメタキシリレンアゼラミド、ポリパラキシリ
レンアゼラミド、ポリパラキシリレンデカナミドのよう
な単独重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアジパ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンピメラ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンアゼラ
ミド共重合体、メタキシリレン/パラキシリレンセパカ
ミド共重合体のような共重合体が挙げられる。
【0009】このほか、m−または/およびp−キシリ
レンジアミンと炭素数6〜12のα,ω脂肪族ジカルボ
ン酸とからなるポリアミド構成単位を分子鎖中に70モ
ル%以上含有し、この成分と他のポリアミド構成成分と
からなる共重合体が挙げられる。他のポリアミド構成成
分としては、ジアミン成分、ジカルボン酸成分およびそ
の他の成分が挙げられる。ジアミン成分の具体例には、
ヘキサメチレンジアミン、2,2,4ートリメチルヘキ
サメチレンジアミンのような脂肪族ジアミン、ピペラジ
ンビスプロピルアミン、ネオペンチルグリコールビスプ
ロピルアミンのような異節環または異原子含有ジアミン
等があり、また、ジカルボン酸成分の具体例には、アジ
ピン酸、アゼライン酸、セバシン酸のような脂肪族ジカ
ルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸のような芳香族
ジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジガルボン酸の
ような環状脂肪族ジカルボン酸等があり、他の成分に
は、εーカプロラクタムのようなラクタム、εーアミノ
カルボン酸のようなωーアミノカルボン酸等がある。
【0010】また、重合体(A)は、これと相溶性のあ
る重合体(D)を20重量%の範囲まで含有させてもよ
い。重合体(A)と相溶性のある重合体(D)として
は、上に例示されていないポリアミド系重合体や他の熱
可塑性樹脂が挙げられる。重合体(A)は、m−または
/およびp−キシリレンジアミンと炭素数6〜12の
α,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド構成単
位を分子鎖中に70モル%以上でなければならない。こ
の範囲外の場合には、最終的に得られる積層フイルムに
付与しようとする酸素透過率の目標値(温度25℃、相
対湿度65%条件下で15cc/m2・24H・atm以
下)に達せず、好ましくない。また、重合体(A)に重
合体(D)を含有させる場合の重合体(D)の量が20
重量%を越えた場合にも、同様の理由で、好ましくな
い。
【0011】重合体(A)は、いずれも吸湿性が大き
く、吸湿したものを使用すると、原料を熱溶融し押出す
際に、水蒸気やオリゴマーが発生し、フイルム化を阻害
するので、事前に乾燥して水分含有率を0.1重量%以
下とするのが好ましい。この重合体(A)には滑剤、帯
電防止剤、酸化防止剤、ブロッキング防止剤、安定剤、
染料、顔料、無機質微粒子等の各種添加剤を、フイルム
の性質に影響を与えない範囲で、添加することができ
る。
【0012】重合体(P)とは、重合体(A)よりも耐
屈曲性の優れた重合体であって、フイルムに耐屈曲性改
良剤の機能を果たすものであり、重合体(P)自身から
なる未延伸フイルムを特定の大きさに切断したフイルム
につき、次のゲルボーフレックステスターによる繰り返
し屈曲テストを行った後のフイルムにつきピンホール数
を測定したとき、3個/77inch2 以下の重合体を
いう。
【0013】ここで、ゲルボーフレックステスターによ
るテストは次のようにして行われる。厚さ15μの未延
伸フイルムを、8インチ×11インチの大きさに切断
し、この切断フイルムを温度23℃、相対湿度50%の
条件下に、24時間以上放置してコンディショニング
し、ゲルボーフレックステスター(MILーBー131
Cの規格に準拠)を使用して、テストフイルムを巻架し
て長さ8インチの円筒状にし、当該巻架した円筒状フイ
ルムの一端を上記テスターの円盤状固定ヘッドの外周
に、他端を上記テスターの円盤状可動ヘッドの外周にそ
れぞれ固定し、上記可動ヘッドを上記固定ヘッド方向
に、平行に対向した両ヘッド(固定ヘッドと可動ヘッド
とは7インチ隔てて対向している。)の軸に沿って3.
5インチ接近させる間に440゜回転させ、続いて回転
させることなしに2.5インチ直進させ、その後、これ
らの動作を逆に行わせ、上記可動ヘッドを最初の位置に
戻すまでの行程を1サイクルとする屈曲テストを、1分
間あたり40サイクルの速度で、連続して3000サイ
クル行った後に、テストしたフイルムの固定ヘッド、可
動ヘッドの外周に固定した部分を除いた7インチ×11
インチ内のフイルムに生じたピンホール数を数える。本
発明の目的を効果的に達成することができる重合体は、
この方法で繰り返し屈曲テストした後のフイルムのピン
ホール数が3個/77inch2 以下の値を示す物性を
持ったものである必要がある。
【0014】重合体(P)の具体例としては、例えば変
性ポリオレフィン類、変性ポリオレフィン類とポリオレ
フィン類との混合物、アイオノマー重合体、エラストマ
ー等、またはこれらの混合物等が使用できるがこれらに
限定されるものではない。ポリオレフィン類の具体例と
しては、エチレン、プロピレン等のオレフィン類の単独
重合体、およびこれらの混合物、または共重合体および
これらの混合物であり、例えば、高密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチ
レンー酢酸ビニル共重合体、エチレンープロピレン共重
合体、エチレンーブテン共重合体、ポリプロピレン、エ
チレンーアクリル酸共重合体、エチレンーメタアクリル
酸共重合体等が挙げられる。
【0015】変性ポリオレフィン類とは主骨格となるポ
リオレフィン類に不飽和カルボン酸類をグラフト重合し
たものをいう。主骨格となるポリオレフィン類の具体例
としては、エチレン、プロピレン等のオレフィン類の単
独重合体、およびこれらの混合物、または共重合体およ
びこれらの混合物であり、例えば、高密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、
エチレンー酢酸ビニル共重合体、エチレンープロピレン
共重合体、エチレンーブテン共重合体、ポリプロピレン
等が挙げられる。不飽和カルボン酸類の具体例として
は、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸等のカルボン酸類、無水
マレイン酸、無水シトラコン酸、無水イタコン酸等の酸
無水物類、またはアクリル酸カリウム、メタクリル酸カ
リウム等の酸の金属塩が挙げられる。これら不飽和カル
ボン酸類は1種類に限定されるものではなく、2種類以
上を混合して使用することもできる。
【0016】変性ポリオレフィン中に占める不飽和カル
ボン酸類の含有率は、0.02〜4重量%の範囲である
ことが好ましく、特に0.1〜2重量%の範囲が好まし
い。不飽和カルボン酸類の含有率が0.02重量%未満
の場合では、ポリアミド系混合重合体と均一に混合でき
ず、得られたフイルムはヘイジーとなり、他方4重量%
を越える場合には、製造コストが高くなるばかりか、得
られたフイルムの耐屈曲性向上効果が飽和するので、変
性ポリオレフィン中に占める不飽和カルボン酸類の含有
率は、4重量%を越えて含有させる必要はない。
【0017】アイオノマー重合体とはオレフィンとカル
ボキシル部分をもったα,βーエチレン型不飽和単量体
とからつくられ、該カルボキシル部分は酸同等物と考え
られ、カルボン酸が原子価1〜3の金属イオンで中和さ
れているものをいう。オレフィンの具体例としては、ポ
リエチレンまたはエチレンと炭素数3〜8の少なくとも
一種のαーオレフィンとジオレフィン、例えば1,4ー
ヘキサジエンとの共重合体である。カルボキシル部分を
もったα,βーエチレン型不飽和単量体の具体例として
は、メタクリル酸、アクリル酸、マレイン酸、マレイン
酸無水物、フマル酸等である。金属イオンとしては、亜
鉛イオン、ナトリウムイオン等、リチウムイオン、カリ
ウムイオン、マグネシウムイオン等である。アイオノマ
ー重合体は、αーオレフィンとカルボキシル部分をもつ
オレフィン単量体とを重合させる直接合成法、またはカ
ルボキシル部分をもつ単量体をオレフィン骨格に付加す
るグラフト化による方法、等により製造される。
【0018】エラストマーとしては、ポリエーテルアミ
ド、ポリエーテルエステルアミド、ポリエステルアミド
等のポリアミド系エラストマー、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸メチルまたはメタクリル
酸エチル等とエチレンの共重合体等のアクリル系または
メタクリル系エラストマー、両末端にポリスチレン相、
ゴム中間相として水素添加型ポリオレフィンをもちポリ
スチレン相が架橋点を担っているブロック共重合体であ
るスチレン系エラストマー等が挙げられる。
【0019】重合体(A)に含有してなる重合体(P)
の含有割合は、1〜10VOL %の範囲であり、1VOL %
未満では耐屈曲性の改良効果がなく、10VOL %を越え
た場合は、フイルムがヘイジーとなり好ましくない。特
に好ましい範囲は2〜8VOL%含まれていることが必要
である。本発明に係るポリアミド二軸延伸フイルムは、
フイルム中に含まれる重合体(P)が、フイルムの表面
に対して垂直方向に切断した断面を電子顕微鏡写真を用
いて観察した時に、フイルムの表面と実質的に平行に平
板状に分散しているミクロ構造を呈していることが必要
である。平板は、重合体(P)単独であっても良いし、
その内部にポリアミド成分が島状に取り込まれている平
板であっても良い。
【0020】フイルム中に分散している重合体(P)の
形状は、フイルムを表面から観察した時には円盤状また
は楕円型円盤状のミクロ構造を呈していると推定され
る。フイルムの表面に対して垂直方向に切断した断面を
電子顕微鏡写真を用いて観察した時に、フイルムの表面
と実質的に平行に平板状に分散しているミクロ構造を有
している。このミクロ構造は、フイルムの表面に対して
垂直方向に切断した断面の超薄切片を作成し、この超薄
切片の表面をリンタングステン酸および酸化ルテニウム
で染色し、透過型電子顕微鏡写真(倍率1万倍である)
で観察することができる。
【0021】電子顕微鏡写真に表れる平板状重合体(平
板)の断面は、円盤の最大径に限られず、円盤、楕円盤
型円盤の種々の部分の切断面となると推定されるので、
その大きさは多岐に亘る。添付の図1は、電子顕微鏡写
真の一例を模型的に示したものである。図1において、
1〜7はフイルム中に分散している平板、Xは電子顕微
鏡写真で観察したフイルムの幅、yは平板1の長さであ
り、tは平板1の厚さをそれぞれ示す。
【0022】本発明者らの実験によると、本発明の目的
を効果的に達成するためには、フイルム中に存在する平
板が特定の条件を満たしていると良いことが判った。特
定の条件とは、フイルム中における平板が次の(1)式
で定義される分散指数Zの任意の10個所の平均値が2
以上であることである。分散指数Zは、例えば、図1に
おいて、フイルム中に分散して存在する平板1の長さを
yとし、同様に平板2の長さをy2、平板3の長さをy
3、平板4の長さをy4、・・・平板7の長さをy7と
すると、フイルム中に観察される全ての平板の長さの測
定値の総和をY(mm)(Y=y+y2+y3+y4+y
5+y6+y7)とし、これと上記X(mm)との関係
が、次の(1)式を満たす数値である。
【0023】Z=Y/X ……(1) 発明者等の実験によると、この分散指数Zをフイルムの
任意の10個所について超薄切片を作成し、それぞれ透
過型電子顕微鏡写真でそのミクロ構造を観察し、上記
(1)式より分散指数Zを算出して、これら10個所の
分散指数Zの平均値が2以上であることが必要であり、
2未満では製品の二軸延伸フイルムの耐屈曲性が劣り好
ましくない。また、分散指数Zは25を越える必要はな
く、25を越えるとフイルムがヘイジーとなり好ましく
ない。
【0024】更に、本発明者らの実験によると、本発明
の目的を効果的に達成するためには、フイルムの表面に
対して垂直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真によっ
てそのミクロ構造を観察した時、フイルム中における平
板の平板指数割合が50%以上であることが必要であ
る。ここで平板指数割合とは、任意の観察個所でのフイ
ルムの表面に対し、垂直方向に切断して作成した超薄切
片の電子顕微鏡写真を用いて観察したフイルムの幅Xの
領域内で、フイルム中に存在する全ての平板の断面積の
総和に対して、比較的大きな平板、すなわち1個の平板
の厚さが5〜200nmで平板の厚さに対する長さの比
(長さ/厚さ)が30以上である複数個の平板の断面積
の和が占める割合を意味する。
【0025】平板指数割合は、例えば、図1において、
フイルム中に分散している平板1〜7において、平板1
の厚さをtとし、同様に平板2の厚さをt2、平板3の
厚さをt3・・・平板7の厚さをt7とすると、フイル
ム中に存在する全ての平板の断面積の総和(これをWと
する。)は、W=(y×t+y2×t2+y3×t3+
・・・+y7×t7)である。また、1個の平板の厚さ
が5〜200nmで平板の厚さに対する長さの比(長さ/
厚さ)が30以上に該当する平板は、1、3、4、5、
6であるので、これら平板の断面積の和(これをNとす
る。)は、N=(y×t+y3×t3+y4×t4+y
5×t5+y6×t6)である。つまり、(a)層中に
存在する全ての平板の断面積の総和に対して、1個の平
板の厚さが5〜200nmで平板の厚さに対する長さの比
(長さ/厚さ)が30以上である平板(複数個)の断面
積の和が占める割合が50%以上であるとは、N/W≧
50ということであり、フイルム中に平板状に分散して
存在する重合体(P)の断面形状が細長いものの割合が
多いことを意味している。平板指数割合が50%以下で
は、重合体(P)が平板状に分散していても、二軸延伸
フイルムの耐屈曲性の改良効果が小さく好ましくない。
平板指数割合は、好ましくは60%以上、より好ましく
は70%以上であると、二軸延伸フイルムの耐屈曲性の
改良効果が顕著であって特に好ましい。
【0026】重合体(P)の分散状態は、全体に均一に
分散していても良いし、フイルムの表面近くにまたは中
央部に集中して分散していても良く、どの状態において
も分散指数、平板指数割合の数値が満足されていれば、
製品の二軸延伸フイルムの酸素ガスバリヤ性を保持した
ままで耐屈曲性を向上させることができる。重合体
(A)と重合体(P)とを混合するには、ドライブレン
ドする方法、ドライブレンドした物を押出機で溶融しペ
レット化する方法等により行う。また、分散指数、平板
指数割合が本発明の規定する数値に合うように押出機、
メルトライン等は、必要に応じて配慮することが望まし
い。例えば、押出機の圧縮比を上げる、L/Dを上げ
る、スクリューにミキシングゾーンを付ける、二軸押出
機を用いる、キャビティートランスファミキサーを付け
る、スクリュー形状をダムフライト型とする、メルトラ
インにスタティックミキサーを取り付ける、または押出
温度を工夫する等を考慮するのが望ましい。
【0027】本発明に係るポリアミド二軸延伸フイルム
は、公知の方法により製造することができる。まず、重
合体(A)と重合体(P)よりなる原料より、実質的に
無定型で配向していない未延伸フイルムを製造する。次
に、未延伸フイルムを分散指数、平板指数割合が本発明
の規定する数値を満たすように、テンター式逐次二軸延
伸、テンター式同時二軸延伸、チューブラー式同時二軸
延伸等の延伸方法により、縦横両方向に2.5〜5倍に
延伸する。
【0028】本発明に係るポリアミドフイルムは、本発
明の目的を考慮すると次のような物性、すなわち、フイ
ルムの厚さ約15μの場合、酸素透過率が温度25℃、
相対湿度65%の条件下で15cc/m2・24H・atm
以下で、かつ、耐屈曲性が温度23℃、相対湿度50%
の条件下でコンデショニングしたテストフイルムにつ
き、ゲルボーフレックステスターによる3000サイク
ル屈曲テスト実施後(屈曲テストの詳細は前記した)の
フイルムについて測定したピンホール数が、100個/
77inch2 以下という物性を具備していると、酸素
ガスバリヤ性が優れており、耐屈曲性においても目的が
達成されると言い得る。
【0029】本発明に係るポリアミド二軸延伸フイルム
の厚さは、単独で使用する場合は10μ〜40μの範囲
で選ぶのが好ましい。10μ未満のときは、フイルムの
強度や耐摩耗性などが悪いので包装用途として満足なフ
イルムは得られない。また、40μを越えるときは、フ
イルムが硬くなり軟包装用途には適さなくなる。他のフ
イルムと積層して使用する場合には、3μ〜30μの範
囲で選ぶことができる。
【0030】本発明に係るポリアミド二軸延伸フイルム
は、単独でまたは他のフイルムと積層して、各種の包装
用の用途に使用できる。また、単独フイルムおよび積層
したフイルムともシーラント層を張り合わせて袋状製品
の用途に活用することもできる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の内容および効果を実施例によ
り更に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を越えな
い限り以下の例に限定されるものではない。なお、以下
の例において、フイルムの評価は、次の各方法によって
行ったものであり、評価結果を表1に示した。
【0032】〈酸素透過率(cc/m2・24H・at
m)〉モダンコントロール社製のOXYーTRAN10
0型酸素透過率測定装置を使用し、温度25℃、相対湿
度65%の条件下で測定した。
【0033】〈耐屈曲性(ピンホール数/77inch
2 )〉8インチ×11インチの大きさに切断したフイル
ムを、温度23℃、相対湿度50%の条件下に、24時
間以上放置してコンディショニングし、ゲルボーフレッ
クステスター(理学工業社製、No. 901型)(MIL
−B−131Cの規格に準拠)を使用して、次のように
屈曲テストを繰り返し、ピンホール数を測定した。
【0034】上記長方形テストフイルムを巻架して長さ
8インチの円筒状にし、当該巻架した円筒状フイルムの
一端を上記テスターの円盤状固定ヘッドの外周に、他端
を上記テスターの円盤状可動ヘッドの外周にそれぞれ固
定し、上記可動ヘッドを上記固定ヘッドの方向に、平行
に対向した両ヘッド(固定ヘッドと可動ヘッドとは7イ
ンチ隔てて対向している。)の軸に沿って3.5インチ
接近させる間に440゜回転させ、続いて回転させるこ
となしに2.5インチ直進させ、その後、これらの動作
を逆に行わせ、上記可動ヘッドを最初の位置に戻すまで
の行程を1サイクルとする屈曲テストを、1分間あたり
40サイクルの速度で、連続して3000サイクル行っ
た後に、テストしたフイルムの固定ヘッド、可動ヘッド
の外周に固定した部分を除いた7インチ×11インチ内
の部分に生じたピンホール数を計測した。
【0035】〈分散指数〉フイルムの表面に対し垂直方
向に切断して超薄切片を作製し、リンタングステン酸お
よび酸化ルテニウムで染色した超薄片法で試料調整し、
透過型電子顕微鏡で倍率1万倍で観察して、約160m
m、約220mmの電子顕微鏡写真を撮影し、切り出され
た超薄切片のフイルムの幅、即ち写真に撮影された領域
の横幅をX(mm)、また電子顕微鏡写真で観察された
(a)層中に存在する全ての平板の長さの測定値の総和
をY(mm)とした場合に、Z=Y/Xで表されるZを算
出した。そして、このようなZをフイルムの任意の10
個所の観察個所において算出し、これらの平均値を分散
指数とした。
【0036】〈平板指数割合〉分散指数を算出する際に
撮影した電子顕微鏡写真における超薄切片のフイルムの
幅Xの領域内で観察される(a)層中における各平板の
厚さおよび長さを測定した。そして、(a)層中に存在
する全ての平板の断面積の総和(各平板の断面積=各平
板の厚さ×各平板の長さ)に対して、1個の平板の厚さ
が5〜200nmの範囲であり、平板の厚さに対する長さ
の比(長さ/厚さ)が30以上であるものの平板の断面
積の和が占める割合とした。
【0037】実施例1 次のような二軸延伸フイルムを得た。 フイルムの厚さ:約15μ フイルムを構成する樹脂:重合体(A)に占める重合体
(P)の含有割合3.2VOL % 重合体(A):ポリメタキシリレンアジパミド(三菱瓦
斯化学(株)社製、MXDーナイロン6007) 重合体(P):エチレン含有量が83モル%、メルトフ
ローインデックスが1.0g/10分であるエチレンー
プロピレン共重合体を無水マレイン酸で変性した変性エ
チレンープロピレン共重合体20重量%と、酢酸ビニル
含有量8重量%、メルトフローインデックス1.5g/
10分であるエチレンー酢酸ビニル共重合体80重量%
を混合したもの
【0038】上記二軸延伸フイルムは、あらかじめ調整
した未延伸のフイルムを縦方向に3倍、横方向に3倍延
伸したものである。得られたフイルムについて、前記し
た方法により測定した酸素透過率、ピンホール数、超薄
切片の電子顕微鏡写真観察から分散指数、平板指数割合
を算出した結果を、それぞれ表1に示す。
【0039】実施例2 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンーブテン共重合体を無水マレイ
ン酸で変性した変性エチレンーブテン共重合体20重量
%と、エチレンー酢酸ビニル共重合体80重量%を混合
したもの 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0040】実施例3 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 フイルムを構成する樹脂:重合体(A)に占める重合体
(P)の含有割合6.4VOL % 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0041】実施例4 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 フイルムを構成する樹脂:重合体(A)に占める重合体
(P)の含有割合1.6VOL % 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0042】実施例5 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンープロピレン共重合体を無水マ
レイン酸で変性した変性エチレンープロピレン共重合体
20重量%と、低密度ポリエチレン80重量%を混合し
たもの 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0043】実施例6 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンープロピレン共重合体を無水マ
レイン酸で変性した変性エチレンープロピレン共重合体
20重量%と、直鎖状低密度ポリエチレン80重量%を
混合したもの 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0044】実施例7 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンープロピレン共重合体を無水マ
レイン酸で変性した変性エチレンープロピレン共重合体
20重量%と、ポリプロピレン80重量%を混合したも
の 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0045】実施例8 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンープロピレン共重合体を無水マ
レイン酸で変性した変性エチレンープロピレン共重合体
100重量% 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0046】実施例9 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):ダイアミド(ダイセル・ヒュルス社製)
100重量%、ダイアミドは、ポリラウリンラクタムと
ポリエーテルのブロック共重合体である。得られたフイ
ルムについて、前記した方法により測定した酸素透過
率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写真観察から
分散指数、平板指数割合を算出した結果を、それぞれ表
1に示す。
【0047】実施例10 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):ベイマック(デュポン社製)100重量
%、ベイマックは、アクリル酸メチルとエチレンの共重
合体で、カルボキシル基を持ったモノマーの共重合体に
より架橋点を形成するポリマーである。得られたフイル
ムについて、前記した方法により測定した酸素透過率、
ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写真観察から分散
指数、平板指数割合を算出した結果を、それぞれ表1に
示す。
【0048】実施例11 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):クレイトンG(シェル化学社製)100
重量%、クレイトンGは、両末端にポリスチレン相、ゴ
ム中間相として水素添加型ポリオレフィンを持ち、ポリ
スチレン相が架橋点を担っているブロック共重合体であ
る。得られたフイルムについて、前記した方法により測
定した酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微
鏡写真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果
を、それぞれ表1に示す。
【0049】実施例12 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):アイオノマー重合体(三井・デュポン・
ポリケミカル社製、ハイミランAM7315)100重
量% 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0050】実施例13 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):エチレンビニルアルコール(クラレ社
製、EP−E105、エチレン分率44mol %)100
重量% 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0051】比較例1 実施例1の記載において重合体(A)のみよりなる、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。得られたフイルムに
ついて、前記した方法により測定した酸素透過率、ピン
ホール数の結果を、それぞれ表1に示す。
【0052】比較例2 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 フイルムを構成する樹脂:重合体(A)に占める重合体
(P)の含有割合0.54VOL % 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0053】比較例3 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):セプトン(クラレ社製)100重量%、
セプトンは、両末端にポリスチレン相、ゴム中間相とし
てポリイソプレンを持ち、ポリスチレン相が架橋点を担
っているブロック共重合体である。 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0054】比較例4 実施例1の記載において以下のように代えたほかは、同
例と同じ二軸延伸フイルムを得た。 重合体(P):ポリスチレン100重量% 得られたフイルムについて、前記した方法により測定し
た酸素透過率、ピンホール数、超薄切片の電子顕微鏡写
真観察から分散指数、平板指数割合を算出した結果を、
それぞれ表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】表1中において、各略号は以下の意味であ
る。 EVA:エチレンー酢酸ビニル共重合体 LDPE:低密度ポリエチレン LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン 変性Et−Pr:無水マレイン酸で変性したエチレンー
プロピレン共重合体 変性Et−Bt:無水マレイン酸で変性したエチレンー
ブテン共重合体 ダイアミド:ダイセル・ヒュルス社のポリアミド系エラ
ストマーの商品名 ベイマック:デュポン社のアクリル系エラストマーの商
品名 クレイトンG:シェル化学社の水素添加型スチレンブロ
ックコポリマーの商品名アイオノマー重合体:三井・デ
ュポン・ポリケミカル社製のハイミランAM7315 セプトン:クラレ社のポリスチレン相とゴム中間相とし
てポリイソプレン相とからなるスチレンブロックコポリ
マーの商品名
【0057】表1より、本発明に係るポリアミド二軸延
伸フイルムは、優れた酸素ガスバリヤ性、耐屈曲性が目
的とした数値範囲内にあり、特に、耐屈曲性が優れてお
り、比較例のフイルムは、酸素ガスバリヤ性については
目的とした数値内であるが、耐屈曲性が目的とした数値
範囲外であることが分かる。
【0058】
【発明の効果】本発明は、次のように特別に顕著な効果
を奏し、その産業上の利用価値は極めて大である。 1.本発明に係るポリアミド二軸延伸フイルムは、優れ
た酸素ガスバリヤ性、および耐屈曲性とを兼ね備えてい
る。従って、酸素による内容物の変質を嫌う食品、医療
品、および薬品等の包装用フイルムに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、超薄切片の電子顕微鏡写真の模型図で
ある。
【符号の説明】
1〜7 フイルム中に平板状に分散している重合体
(P)の平板 X 電子顕微鏡写真で観察したフイルムの幅 y 平板1の長さ t 平板1の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 77:06 C08L 77:06 (56)参考文献 特開 平2−11647(JP,A) 特開 昭56−49226(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 5/18 B29C 55/12 - 55/16 C08L 77/06 - 77/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の重合体(A)に重合体(P)が1
    〜10VOL %含有されてなり、重合体(P)がフイルム
    の表面に対し垂直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真
    (倍率1万倍)を用いて観察した時に、フイルムの表面
    と実質的に平行に平板状に分散しているミクロ構造を呈
    しており、平板状に分散している重合体(P)(以下こ
    れを「平板」という。)について、下記(1)式で定義
    される分散指数Zのフイルムの任意の10個所の平均値
    が、2以上であることを特徴とするポリアミド二軸延伸
    フイルム。 Z=Y/X …… (1) ここで、Xは任意の観察個所でのフイルムの表面に対し
    垂直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真(倍率1万
    倍)を撮影しこの観察領域内におけるフイルムの幅を、
    Yは電子顕微鏡写真(倍率1万倍)を用いて観察した、
    フイルムの幅Xの領域内に存在する全ての平板の長さの
    測定値の総和を、それぞれ意味する。重合体(A):
    −および/またはp−キシリレンジアミンと炭素数6〜
    12のα,ω脂肪族ジカルボン酸とからなるポリアミド
    構成単位を分子鎖中に70モル%以上含有する芳香族ポ
    リアミド;重合体(P):重合体(A)よりも耐屈曲性
    の優れた重合体。
  2. 【請求項2】 フイルム中に平板状に分散している重合
    体(P)の平板指数割合が50%以上である請求項1に
    記載のポリアミド二軸延伸フイルム。ここで、平板指数
    割合とは任意の観察個所でのフイルムの表面に対し、垂
    直方向に切断した断面の電子顕微鏡写真(倍率1万倍)
    を用いて観察した、フイルムの幅Xの領域内に存在する
    全ての平板の断面積の総和に対して、1個の平板の厚さ
    が5〜200nmで平板の厚さに対する長さの比(長さ/
    厚さ)が30以上である複数個の平板の断面積の和が占
    める割合を意味する。
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