JPH06205827A - 血液浄化装置およびこれを使用する中央監視システム - Google Patents

血液浄化装置およびこれを使用する中央監視システム

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JPH06205827A
JPH06205827A JP5002627A JP262793A JPH06205827A JP H06205827 A JPH06205827 A JP H06205827A JP 5002627 A JP5002627 A JP 5002627A JP 262793 A JP262793 A JP 262793A JP H06205827 A JPH06205827 A JP H06205827A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 血液浄化装置の操作者が、血液浄化装置の監
視情報あるいはそれ以外の情報または初期設定に関する
情報を、ベッドサイドでの操作により中央監視装置等の
外部装置に対して、簡便に送受信しかつ確認することが
できる血液浄化装置およびこれを使用する中央監視シス
テムを得る。 【構成】 血液浄化装置20に、この血液浄化装置で監
視する情報以外の情報を入力し得る操作者用インタフェ
ース部24を設け、この操作者用インタフェース部と外
部信号入出力部22とをマイクロコンピュータ26を介
して相互に制御可能に構成する。そして、前記血液浄化
装置20をその外部信号入出力部22を介し通信網によ
り中央監視装置30と接続して、血液浄化装置20と中
央監視装置30との間において監視情報および治療情報
の交換を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、中央監視システムに接
続可能な血液浄化装置において、血液浄化装置の操作者
による中央監視装置との間の情報の入出力および情報の
確認を血液浄化装置側で可能とする血液浄化装置および
これを使用する中央監視システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、血液透析、血液濾過、血液透析濾
過または血漿分離に代表される血液浄化治療において
は、治療機器である血液透析装置、血液濾過装置、血液
透析濾過装置および血漿分離装置等の血液浄化装置を複
数台まとめて中央監視装置で監視する中央監視システム
が導入されつつある。
【0003】この種の中央監視システムにおける、接続
可能な従来の血液浄化装置10は、例えば信号の入出力
部である外部信号入出力部12を有し(図9参照)、こ
の外部信号入出力部と中央監視システムの通信網(中継
器14を含む)とを接続することにより、中央監視装置
16への情報の送信または中央監視装置16からの情報
の受信を行っている(図10参照)。
【0004】また、血液浄化装置10もしくはその周辺
機器が監視していない情報、例えば体温、血圧、投薬、
患者の状態等の情報は、操作者が治療記録ノート等に記
録しておき、後に操作者が中央監視装置16に対しその
端末キーボード等18により入力を行っている(図10
参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】通常、治療現場では、
看護婦をはじめとする血液浄化装置の操作者が、医師の
指示により、定期的にベッドサイドで患者の状態を直接
観察し、治療開始から治療の進行状況等をチェックし記
録して医師に報告すること、または医師の指示により血
液浄化装置の操作をすることが重要な仕事となってい
る。
【0006】しかしながら、前記従来の中央監視システ
ムにおいては、以下に述べるように、改良すべき難点を
有していた。
【0007】まず第1に、従来の中央監視システムで
は、血液浄化装置が監視している情報を、一定時間毎に
予め設定された監視項目について、自動的に中央監視装
置へ送信して表示、記憶またはプリント出力させる機械
的操作によるものであった。この方式では、医師は定期
的に中央監視装置へ送られてくる、血液浄化装置が監視
している情報でしか治療の進行状況を把握できないた
め、医師が治療の進行状況を把握するには不十分であっ
た。さらに、ベッドサイドで看護婦が患者を直接観察
し、その時の記録を中央監視装置に直接送信できないた
めに、医師が中央監視装置側で、治療中の患者の状態ま
たは看護婦が医師の指示によって処置した後の患者の状
態を、処置後直ぐに適正かつ十分に把握できない難点が
あった。例えば、治療中に血液浄化装置が監視している
静脈圧が上昇または下降した場合、直接患者を観察し処
置をする必要があるが、この処置が遅れると患者の生命
に危険が生じる場合がある。医師にとっては、指示通り
適切に処置されたか、処置後の患者の状態の把握が必要
である。定期的に、中央監視装置側に送信されてくる情
報だけでは、処置または処置後の患者の状態の確認が遅
れてしまうことになり、非常に危険である。従って、医
師がベッドサイドで全ての患者の処置または処置後の患
者の状態の確認を行っているのでは、他の患者の監視が
できなくなり、一度に多くの患者の監視が可能であると
いう、中央監視システムの利点を十分に生かすことがで
きなかった。
【0008】第2として、体温、血圧、投薬、患者の状
態等の血液浄化装置が監視していない情報を、看護婦が
患者を直接観察しベッドサイドでの操作により、中央監
視装置へ送信して表示、記憶またはプリント出力させる
ことが不可能なため、これらの情報の医師への伝達が遅
れることがあった。また、一度手作業により記録した後
に中央監視装置のキーボード等により入力することは、
手間が掛るばかりでなく、誤入力を生じ易かった。例え
ば、治療中に血圧の低下が起き、処置が遅れると患者の
生命に危険があるが、看護婦がメモ等により患者の血圧
を医師に伝えるのでは処置が遅れてしまう可能性があ
り、患者の生命の危険が生じる惧れがある。また、中央
監視装置が保持している過去の治療データにより、患者
の治療方針を決めることがあるため、中央監視装置への
誤入力は、治療条件の誤設定の原因となり、患者の生命
に危険を及ぼす可能性があった。
【0009】第3として、看護婦が直接患者の状態を観
察し、中央監視装置から血液浄化装置に送信された初期
設定(除水設定、警報点設定等)値で治療可能かどう
か、医師の指示に従って判断し、必要であれば初期設定
値を血液浄化装置側で変更し、治療を開始しても良いと
指示された結果(変更内容も含む)を、看護婦がベッド
サイドの操作で中央監視装置へ送信することが不可能な
ため、中央監視装置で医師が治療開始時の状態を十分に
把握できない難点があった。
【0010】そして第4に、血液浄化装置に中央監視装
置内の情報を呼び出す検索手段がないため、ベッドサイ
ドで医師または看護婦が患者を直接観察している時に、
治療中の血液浄化装置側で中央監視装置が保持している
患者の過去の治療データ等の情報を知り得ることができ
ず、一度中央監視装置を設置した部屋に移動して確認す
る必要があり、手間が掛っていた。さらに、中央監視装
置側より医師がベッドサイドの看護婦に処置方法を伝え
る場合、メモ等による伝達の必要があるため、処置方法
の伝達が遅れ、患者の生命に危険を及ぼす可能性があっ
た。
【0011】そこで、本発明の目的は、血液浄化装置の
操作者が、血液浄化装置の監視情報あるいはそれ以外の
情報または初期設定に関する情報、さらには中央監視装
置等の外部装置が保持している情報を、ベッドサイドで
の操作により中央監視装置に対して、簡便に送受信しか
つ確認することができる血液浄化装置およびこれを使用
する中央監視システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る血液浄化装置は、血液透析、血液濾
過、血液透析濾過または血漿分離等を行う血液浄化治療
に使用する血液透析装置、血液濾過装置、血液透析濾過
装置および血漿分離装置等の血液浄化装置において、血
液浄化装置に、この血液浄化装置で監視する情報以外の
情報を入力し得る操作者用インタフェース部を設け、こ
の操作者用インタフェース部と外部信号入出力部とをマ
イクロコンピュータを介して相互に制御可能に構成する
ことを特徴とする。
【0013】前記の血液浄化装置に、操作者用インタフ
ェース接続部を設け、この操作者用インタフェース接続
部に外付け操作者用インタフェース部を接続可能に構成
し、この操作者用インタフェース部と外部信号入出力部
とをマイクロコンピュータを介して相互に制御可能に構
成することができる。
【0014】また、血液浄化装置に、操作者用インタフ
ェース部と操作者用インタフェース接続部とを設け、前
記操作者用インタフェース接続部に外付け操作者用イン
タフェース部を接続可能に構成し、前記操作者用インタ
フェース部および外付け操作者用インタフェース部と外
部信号入出力部とをそれぞれマイクロコンピュータを介
して相互に制御可能に構成することもできる。
【0015】本発明に係る血液浄化装置の中央監視シス
テムは、前記構成からなる血液浄化装置を使用し、この
血液浄化装置を該血液浄化装置に設けた外部信号入出力
部を介し通信網を使用して中央監視装置と接続し、血液
浄化装置と中央監視装置との間において監視情報および
治療情報の交換を行うよう構成することを特徴とする。
【0016】この中央監視システムにおいて、血液浄化
装置に対して周辺機器を接続配置し、この周辺機器で監
視する情報を外部信号入出力部または操作者用インタフ
ェース部を介し中央監視装置との間において情報交換し
得るよう構成するこができる。この場合、周辺機器を複
数接続配置することも可能である。
【0017】また、前記の中央監視システムにおいて、
中央監視装置を複数接続配置して構成することもでき
る。
【0018】さらに、前記の中央監視システムにおい
て、通信網を構成する中継器を省略した構成とすること
も可能である。
【0019】
【作用】本発明に係る血液浄化装置およびこれを使用す
る中央監視システムによれば、血液浄化装置が監視して
いる情報を、血液浄化装置の操作者がベッドサイドの操
作により、任意の時間に任意の監視項目について中央監
視装置へ送信することができる。また、体温、血圧、投
薬、患者の状態等の血液浄化装置が監視していない情報
についても、血液浄化装置の操作者がベッドサイドの操
作により、中央監視装置へ送信することが可能である。
【0020】そして、本発明の中央監視システムによれ
ば、中央監視装置から血液浄化装置に送信された初期設
定(除水設定、警報点設定等)値で治療可能かどうか、
中央監視装置側の医師の指示に従って判断し、必要であ
れば初期設定値を血液浄化装置側で変更し、治療を開始
しても良いと指示された結果(変更内容も含む)を、看
護婦等がベッドサイドの操作で中央監視装置へ送信する
ことが可能となり、中央監視装置側で医師が治療開始時
の状態を十分に把握することができ、治療の安全性を高
めることができる。
【0021】また、本発明の中央監視システムにおいて
は、ベッドサイドで看護婦等が患者を直接観察している
時に、治療中の血液浄化装置側で中央監視装置が保持し
ている患者の過去の治療データ等の情報を知り得ること
ができることから、ベッドサイドでの患者に対する適切
な治療ないし応急処置を簡便かつ迅速に達成することが
できる。この場合、中央監視装置側の医師よりベッドサ
イドの看護婦等に対して、患者の適切な処置方法を直ち
に伝達することもでき、患者の生命の安全性をより一層
高めることができる。
【0022】
【実施例】次に、本発明に係る血液浄化装置およびこれ
を使用する中央監視システムの実施例につき、添付図面
を参照しながら以下詳細に説明する。
【0023】図1は、本発明に係る血液浄化装置20の
制御系の構成を示すブロック系統図である。すなわち、
図1に示す実施例においては、装置外部への信号の出力
部および外部からの信号の入力部を構成する外部信号入
出力部22に対し、操作者用インタフェース部24を設
け、この操作者用インタフェース部24と外部信号入出
力部22とをマイクロコンピュータ26により相互間の
制御を行うように構成したものである。すなわち、この
実施例の構成によれば、操作者が、操作者用インタフェ
ース部24から入力した情報を、外部信号入出力部22
より装置外部(例えば、中央監視装置)へ出力するこ
と、および外部信号入出力部22より入力された装置外
部(中央監視装置)の情報を、操作者用インタフェース
部24により操作者が確認することができる。
【0024】なお、本実施例の具体例として、例えば血
液浄化装置20の患者監視装置としての表示パネル部に
透明電極を使用したタッチ式スイッチ付きの液晶ディス
プレイを内蔵し、この部分を前記操作者用インタフェー
ス部24として利用することができる。この場合、操作
者が、操作者用インタフェース部24から入力した情報
は、装置内部のマイクロコンピュータ26により外部出
力用の信号に変換され、この信号は外部信号入出力部2
2から装置外部へ出力するよう構成される。また、外部
信号入出力部22より入力された信号は、装置内部のマ
イクロコンピュータ26により操作者用インタフェース
部24に情報として出力するよう構成される。
【0025】そして、前記血液浄化装置20側における
操作者の実際的な操作としては、例えば、操作者が「送
信」と表示された操作者用インタフェース部24のスイ
ッチを押すことにより、患者監視装置が監視している情
報を、中央監視装置に送信し記憶することができる。次
いで、前記患者監視装置が監視している情報の中で、送
信したい情報の項目について、前記操作者用インタフェ
ース部24のスイッチを押すことにより、随時該当する
情報を、中央監視装置に送信し記憶することができる。
そして、血液浄化装置20のベッドサイドにおいて、確
認したい情報の項目について、前記操作者用インタフェ
ース部24のスイッチを押すことによって、中央監視装
置が記憶している患者の過去のトレンドデータに基づい
て、該当する情報を中央監視装置から送信を受け、患者
監視装置の液晶ディスプレイに表示して、これを確認す
ることができる。
【0026】なお、操作者用インタフェース部24とし
て、液晶ディスプレイとタッチ式スイッチとから構成し
たものを示したが、その他公知のディスプレイ手段およ
びキーボードスイッチ手段の組合せを使用することもで
きる。
【0027】図2は、本発明に係る血液浄化装置20の
制御系の別の構成例を示すブロック系統図である。すな
わち、図2に示す実施例においては、血液浄化装置20
に対し操作者用インタフェース接続部28を設け、操作
者が必要に応じて、外付け操作者用インタフェース部2
4´を接続し得るように構成したものである。
【0028】この場合、操作者が、外付け操作者用イン
タフェース部24´から入力した情報は、この操作者用
インタフェース部24´にて血液浄化装置20への入力
用信号に変換された後、操作者用インタフェース接続部
28から血液浄化装置20に入力される。そして、装置
内部のマイクロコンピュータ26により外部出力用信号
に変換され、外部信号入出力部22より装置外部(中央
監視装置)へ出力するよう構成される。また、外部信号
入出力部22より入力された信号は、装置内部のマイク
ロコンピュータ26により外付け操作者用インタフェー
ス部24´への出力用信号に変換された後、操作者用イ
ンタフェース接続部28から外付け操作者用インタフェ
ース部24´へ情報として出力される。なお、この外付
け操作者用インタフェース部24´としては、血液浄化
装置20の操作者用インタフェースとしての専用機器ま
たは汎用のパーソナルコンピュータ等を使用することが
できる。
【0029】図3は、本発明に係る血液浄化装置20の
制御系のさらに別の構成例を示すブロック系統図であ
る。すなわち、図3に示す実施例においては、前記図1
および図2に示す実施例の両方の機能を有するように構
成したものであり、従って血液浄化装置20に対し操作
者用インタフェース部24と操作者用インタフェース接
続部28とを設け、操作者用インタフェース接続部28
に対し、操作者が必要に応じて、外付け操作者用インタ
フェース部24´も接続し得るように構成したものであ
る。
【0030】そこで、本発明においては、前述した図1
ないし図3に示す構成からなる血液浄化装置20を使用
して、図4に示す中央監視システムを構築することによ
り、各血液浄化装置20の操作者が、血液浄化装置20
の監視情報あるいはそれ以外の情報または初期設定に関
する情報を、ベッドサイドでの操作により中央監視装置
30に対して、簡便に送受信しかつ確認するように構成
することができる。なお、図4において、参照符号32
は中継器を示す。
【0031】図4に示す本発明に係る血液浄化装置の中
央監視システムの構成によれば、血液浄化装置20が監
視している情報(a)および中央監視装置30から血液
浄化装置20へ送られる情報(c)は、血液浄化装置2
0、中継器32、中央監視装置30の通信経路で構成さ
れる中央監視システムの通信網により送受信される。ま
た、体温、血圧、投薬、患者の状態等の血液浄化装置2
0が監視していない情報(d)については、前述した血
液浄化装置20に設けられる操作者用インタフェース部
24、24´を使用して、血液浄化装置20の操作者に
より前記と同様にして中央監視システムの通信網により
送受信される。従って、血液浄化装置20は、中央監視
装置30の端末として機能し、血液浄化装置20の操作
者が、中央監視装置30への情報の入力、中央監視装置
30からの情報の出力、中央監視装置30内の情報の確
認を行うことが可能となる。
【0032】図5は、図4に示す中央監視システムの変
形例を示すものであり、血液浄化装置20に、例えばパ
ーソナルコンピュータ、自動血圧計、体重計等の周辺機
器34を接続し、この周辺機器34を中央監視装置30
の端末装置として利用するよう構成したものである。こ
の場合、前記周辺機器34によって、中央監視システム
の通信網を利用して、中央監視装置30への周辺機器3
4の情報(g)の入力、中央監視装置30からの情報出
力、中央監視装置30内の情報の確認を行うことが可能
となる。また、この構成によれば、血液浄化装置20ま
たは周辺機器34が監視していない情報(d)は、前記
血液浄化装置20または周辺機器34のどちらからでも
入力することができ、中央監視システムの通信網により
送受信することができる。
【0033】図6は、前記図5に示す中央監視システム
の変形例を示すものであり、血液浄化装置20に周辺機
器34を複数設けた場合を示すものである。この場合、
各周辺機器34を、前記と同様に中央監視装置30の端
末装置として利用することができる。
【0034】図7は、図4に示す中央監視システムの別
の変形例を示すものであり、中央監視装置30を複数設
けた構成を示すものである。この場合、複数の中央監視
装置30の間で情報の交換をすることができる。そし
て、この構成においては、前記前記図5および図6に示
す構成を併用することにより、中央監視システムの機能
をより向上させることができる。
【0035】図8は、図4に示す中央監視システムのさ
らに別の変形例を示すものであり、中継器32を省略し
た構成を示すものである。このように、中継器32を省
略することにより、中央監視システムの構築コストを低
減することも可能である。
【0036】以上、本発明の好適な実施例について説明
したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、そ
の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更が可
能である。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る血液
浄化装置およびこれを使用する中央監視システムによれ
ば、血液浄化装置が監視している情報(a)を、血液浄
化装置側の看護婦等の操作者がベッドサイドの操作によ
り、任意の時間に任意の監視項目について装置外部(中
央監視装置)へ送信することができる。また、体温、血
圧、投薬、患者の状態等の血液浄化装置が監視していな
い情報(d)についても、血液浄化装置側の看護婦等の
操作者がベッドサイドの操作により、装置外部(中央監
視装置)へ送信することが可能である。これにより、例
えば機械的な故障や緊急時において、看護婦等によるベ
ッドサイドでの操作により、所要の監視項目を直ちに医
師の観察する中央監視装置へ送信して、医師により患者
の適正な治療の指示を受けて適切な処置を行うことがで
きると共に患者の生命の危険を防止することができる。
【0038】そして、本発明の中央監視システムによれ
ば、中央監視装置から血液浄化装置に送信された初期設
定(除水設定、警報点設定等)値で治療可能かどうか、
医師の指示に従って判断し、必要であれば初期設定値を
血液浄化装置側で変更し、治療を開始しても良いと指示
された結果(変更内容も含む)を、看護婦等がベッドサ
イドの操作で中央監視装置へ送信することが可能とな
り、中央監視装置で医師が治療開始時の状態を十分に把
握することができ、治療の安全性を高めることができ
る。
【0039】また、本発明の中央監視システムにおいて
は、ベッドサイドで看護婦等が患者を直接観察している
時に、治療中の血液浄化装置側で中央監視装置が保持し
ている患者の過去の治療データ等の情報を知り得ること
ができることから、ベッドサイドでの患者に対する適切
な治療ないし応急処置を簡便かつ迅速に達成することが
できる。この場合、中央監視装置側の医師よりベッドサ
イドの看護婦等に対して、患者の適切な処置方法を直ち
に伝達することもでき、患者の生命の安全性をより一層
高めることができる。
【0040】このように、本発明によれば、血液浄化装
置を患者監視装置としての操作者用インタフェース部
を、中央監視システムにおける端末装置として位置付け
ることができ、これにより操作者の装置の操作性につい
ての自由度が向上する。
【0041】従って、本発明によれば、特に緊急時にお
いて、看護婦等の操作者がベッドサイドの操作のみで対
応し、医師の観察する中央監視装置側から適正な情報を
得て患者の安全な治療を迅速かつ確実に達成することが
でき、血液浄化装置の中央監視システムの機能の向上に
資する効果はきわめて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る血液浄化装置の一実施例を示すブ
ロック系統図である。
【図2】本発明に係る血液浄化装置の別の実施例を示す
ブロック系統図である。
【図3】本発明に係る血液浄化装置のさらに別の実施例
を示すブロック系統図である。
【図4】本発明に係る血液浄化装置の中央監視システム
の構成例を示す系統図である。
【図5】図4に示す血液浄化装置の中央監視システムの
変形例を示す要部系統図である。
【図6】図5に示す構成のさらに変形を示す系統図であ
る。
【図7】図4に示す血液浄化装置の中央監視システムの
別の変形例を示す要部系統図である。
【図8】図4に示す血液浄化装置の中央監視システムの
さらに別の変形例を示す要部系統図である。
【図9】血液浄化装置の概略構成を示す説明図である。
【図10】従来の血液浄化装置による中央監視システム
の概略系統図である。
【符号の説明】
20 血液浄化装置 22 外部信号入出力部 24、24´ 操作者用インタフェース部 26 マイクロコンピュータ 28 操作者用インタフェース接続部 30 中央監視装置 32 中継器 34 周辺機器

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 血液透析、血液濾過、血液透析濾過また
    は血漿分離等を行う血液浄化治療に使用する血液透析装
    置、血液濾過装置、血液透析濾過装置および血漿分離装
    置等の血液浄化装置において、 血液浄化装置に、この血液浄化装置で監視する情報以外
    の情報を入力し得る操作者用インタフェース部を設け、
    この操作者用インタフェース部と外部信号入出力部とを
    マイクロコンピュータを介して相互に制御可能に構成す
    ることを特徴とする血液浄化装置。
  2. 【請求項2】 血液浄化装置に操作者用インタフェース
    接続部を設け、この操作者用インタフェース接続部に外
    付け操作者用インタフェース部を接続可能に構成し、こ
    の操作者用インタフェース部と外部信号入出力部とをマ
    イクロコンピュータを介して相互に制御可能に構成して
    なる請求項1記載の血液浄化装置。
  3. 【請求項3】 血液浄化装置に操作者用インタフェース
    部と操作者用インタフェース接続部とを設け、前記操作
    者用インタフェース接続部に外付け操作者用インタフェ
    ース部を接続可能に構成し、前記操作者用インタフェー
    ス部および外付け操作者用インタフェース部と外部信号
    入出力部とをそれぞれマイクロコンピュータを介して相
    互に制御可能に構成してなる請求項1記載の血液浄化装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の血
    液浄化装置を、該血液浄化装置に設けた外部信号入出力
    部を介し通信網を使用して中央監視装置と接続し、血液
    浄化装置と中央監視装置との間において監視情報および
    治療情報の交換を行うよう構成した血液浄化装置の中央
    監視システム。
  5. 【請求項5】 血液浄化装置に対し周辺機器を接続配置
    し、この周辺機器で監視する情報を外部信号入出力部ま
    たは操作者用インタフェース部を介して中央監視装置と
    の間において情報交換し得るよう構成してなる請求項4
    記載の血液浄化装置の中央監視システム。
  6. 【請求項6】 血液浄化装置に対し周辺機器を複数接続
    配置してなる請求項4記載の血液浄化装置の中央監視シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかに記載の血
    液浄化装置の中央監視システムにおいて、中央監視装置
    を複数接続配置してなる血液浄化装置の中央監視システ
    ム。
  8. 【請求項8】 請求項4ないし7のいずれかに記載の血
    液浄化装置の中央監視システムにおいて、通信網を構成
    する中継器を省略してなる血液浄化装置の中央監視シス
    テム。
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