JPH06201644A - 限界電流式窒素酸化物センサ - Google Patents

限界電流式窒素酸化物センサ

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JPH06201644A
JPH06201644A JP5001596A JP159693A JPH06201644A JP H06201644 A JPH06201644 A JP H06201644A JP 5001596 A JP5001596 A JP 5001596A JP 159693 A JP159693 A JP 159693A JP H06201644 A JPH06201644 A JP H06201644A
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nitrogen oxide
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邦弘 鶴田
Takeshi Nagai
彪 長井
Kenji Tabata
研二 田畑
Takahiro Umeda
孝裕 梅田
Kenzo Ochi
謙三 黄地
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気中の酸素と窒素酸化物の濃度を同時に測
定するセンサを提供する。 【構成】 対となる第1電極膜2a、2bおよび第2電
極膜3a、3bを両面に対で形成した酸素イオン伝導性
固体電解質板1と、固体電解質板1の片側に配置された
2個の螺旋型スペ−サ4a−1、4a−2と、2個の酸
素拡散孔6a−1、6a−2を内部に形成するためにシ
ール板5とで構成され、カソ−ド側第1電極膜2aが貴
金属と銅系超伝導金属酸化物の混合物からなり、カソ−
ド側第1電極膜3aが貴金属からなる。窒素酸化物は、
カソ−ド側第1電極膜2aにおいて銅系超伝導金属酸化
物により吸着され、さらに貴金属と直流電圧により分解
して酸素イオンに変化し低印加電圧から窒素酸化物に関
する限界電流が得られる。一方貴金属からなるカソ−ド
側第2電極膜3aにおいて酸素の限界電流が得られる。
従って、低い動作温度で窒素酸化物と酸素の濃度を同時
に測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気中の窒素酸化物と
酸素の濃度を同時に計測する限界電流式窒素酸化物セン
サに関するものである
【0002】
【従来の技術】空気中の酸素濃度を計測できる従来の限
界電流式センサの断面斜視図を図5に示す。1は酸素イ
オン伝導性固体電解質板であり、対となる白金電極膜3
aと3b(記載せず)が両面に対で形成されている。こ
の固体電解質板1の片側上部にカソード側電極膜3aを
囲み、始端と終端がお互いに間隔を有するように配置さ
れた螺旋型スペーサ4が配置されている。そして螺旋型
スペーサ4の上部にシール板5を配置して、酸素拡散孔
6が螺旋型スペーサ4の相対向する隔壁と固体電解質板
1とシール板5で囲まれる螺旋型の空間で形成されてい
る。一方、シール板5の上部には加熱部7が配置されセ
ンサ素子を加熱している。電極膜3aと3bはリード線
(記載せず)により直流電圧源(記載せず)と接続され
ており、直流電圧が印加されている。酸素は酸素拡散孔
6を経由してカソード側電極膜3aへ拡散し、電場によ
り低電圧でも簡単に酸素イオンに変化し酸素イオン伝導
性固体電解質板をアノード電極膜3bに向かって移動
し、アノード電極膜3bで電子を奪われて再び酸素にな
り空気中に拡散する挙動を示す。一方、窒素酸化物も酸
素拡散孔6を経由してカソード側電極膜3aへ拡散し、
直流電圧により高電圧側で電気分解して酸素と窒素に分
解する。そして生成物の酸素はさらに酸素イオンに変化
し酸素イオン伝導性固体電解質板1をアノード電極膜3
bに向かって移動し、アノード電極膜3bで電子を奪わ
れて再び酸素になり空気中に拡散する挙動を示す。
【0003】また、銅系超伝導金属酸化物は、電気抵抗
が非常に小さいとともに窒素酸化物を選択的に吸着する
ことが最近知られつつある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図6に、動作温度45
0℃での従来構成の白金電極におけるヘリウム中の各ガ
ス濃度における電圧電流特性を示す。一酸化窒素(N
O)や二酸化窒素(NO2)は、0.5V前後から分解
を開始して2.0V前後から限界電流が得られ始め、さ
らに2.2V前後になると電子伝導の影響で限界電流が
得られない。この窒素酸化物の分解電流は、窒素酸化物
が電気分解することで発生する電流が小さいため限界電
流が高電圧側で得られることとなるが、あまり高電圧に
なると電子伝導が顕著になるため限界電流が得られなく
なる弊害がある。そのため動作温度が低いと平坦な限界
電流が得られにくく一酸化窒素の濃度が正確に測定でき
ない。そこでこのことを回避して明確な限界電流を得て
一酸化窒素の濃度を正確に測定するためにセンサの動作
温度を上昇させているが、このことはセンサの寿命を短
くする課題がある。
【0005】本発明はかかる従来の問題点を解消するも
ので、センサの動作温度を上昇させることなく低い動作
温度で窒素酸化物の濃度を正確に測定するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の限界電流式窒素酸化物センサは、対となる第
1電極膜および第2電極膜を両面に2対形成した酸素イ
オン伝導性固体電解質板と、前記固体電解質板の片側の
2個のカソード電極膜を各々囲み始端と終端がお互いに
間隔を有するように配置された2個の螺旋型スペーサ
と、前記螺旋型スペーサの相対向する隔壁と前記固体電
解質板とで囲まれる第1酸素拡散孔および第2酸素拡散
孔を内部に形成するために前記螺旋型スペーサの上部に
配置したシール板とで構成され、前記第1電極膜のカソ
ード電極膜が貴金属と銅系超伝導金属酸化物の混合物か
らなり前記第2電極膜のカソード電極膜が貴金属からな
る構成とした。
【0007】また、両面に対となる第1電極膜を形成し
た第1酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記固体電解
質板の片側の電極膜を囲み始端と終端がお互いに間隔を
有するように配置された螺旋型スペーサと、前記螺旋型
スペーサの上部に配置されており両面に対となる第2電
極膜を形成した第2酸素イオン伝導性固体電解質板とで
構成され、前記第1電極膜のカソード電極膜が貴金属と
銅系超伝導金属酸化物の混合物からなり、前記第2電極
膜のカソード電極膜が貴金属からなる構成とした。
【0008】
【作用】上記構成により、窒素酸化物は第1酸素拡散孔
を経由して、貴金属と銅系超伝導金属酸化物の混合物か
らなるカソード側第1電極膜へ拡散する。そしてカソー
ド側第1電極膜において銅系超伝導金属酸化物により吸
着され、さらに貴金属と直流電圧により簡単に分解して
酸素イオンに変化し酸素イオン伝導性固体電解質板をア
ノード電極膜に向かって移動する。そのため、第1酸素
拡散孔において低印加電圧から窒素酸化物に関する限界
電流が得られる。一方、第2酸素拡散孔においては貴金
属からなる第2電極膜において酸素の限界電流が得られ
る。従って、センサの動作温度を上昇させることなく低
い動作温度で一酸化窒素と酸素の濃度を2つの電極を用
いて同時に正確に測定できる。
【0009】また上記構成により、窒素酸化物は酸素拡
散孔を経由して、貴金属と銅系超伝導金属酸化物の混合
物からなるカソード側第1電極膜へ拡散する。そしてカ
ソード側第1電極膜において銅系超伝導金属酸化物によ
り吸着され、さらに貴金属と直流電圧により簡単に分解
して酸素イオンに変化し酸素イオン伝導性固体電解質板
をアノード電極膜に向かて移動する。そのため、第1電
極膜において低印加電圧から窒素酸化物に関する限界電
流が得られる。一方、貴金属からなる第2電極膜におい
て酸素の限界電流が得られる。従って、センサの動作温
度を上昇させることなく低い動作温度で一酸化窒素と酸
素の濃度を2つの電極を用いて同時に正確に測定でき
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面にもとづいて説
明する。
【0011】図1は、発明の第1の実施例である限界電
流式窒素酸化物センサの断面斜視図である。図1におい
て、1は酸素イオン伝導性固体電解質板であり、対とな
る第1電極膜2aと2b(記載せず)および第2電極膜
3aと3b(記載せず)が両面に2対形成されている。
この固体電解質板1の片側上部にカソード側第1電極膜
2aおよびカソード側第2電極膜3aを各々囲み、始端
と終端がお互いに間隔を有するように配置された第1螺
旋型スペーサ4a−1および第2螺旋型スペーサ4a−
2が配置されている。そして螺旋型スペーサ4a−1、
4a−2の上部にシール板5を配置した。そのため、第
1酸素拡散孔6a−1および第2酸素拡散孔6a−2が
螺旋型スペーサ4a−1、4a−2の相対向する隔壁と
固体電解質板1とシール板5で囲まれる螺旋型の空間で
形成されている。一方、シール板5の上部には加熱部7
が配置されセンサ素子を加熱している。カソード側第1
電極膜2aは貴金属と銅系超伝導金属酸化物の混合物か
らなり、カソード側第2電極膜3aは貴金属からなる。
【0012】次に具体的実験例にもとづいて説明する。
図1の限界電流式窒素酸化物センサにおいて固体電解質
板1としてZrO2、Y23(Y238mol%添加)、第
1電極膜2a、2bとして白金とYBa2Cu37系超
伝導金属酸化物の混合物、第2電極膜3a、3bとして
白金、螺旋型スペーサ4a−1、4a−2として硝子
(熱膨脹係数はZrO2、Y23と概略同一であり、所
定粒径の耐熱性粒子を微量含有)、シール板5としてフ
ォルステライト、加熱部7として白金ヒータを用いた。
製法について説明する。まず白金とYBa2Cu37
超伝導金属酸化物を3:1の重量比で混合し、酸化銅系
硝子フリットや有機溶剤を添加して第1電極膜2a、2
bのペーストを試作した。次に、第1電極膜2a、2b
および第2電極膜3a、3bを固体電解質板1の上に、
さらに螺旋型スペーサ4a−1、4a−2を固体電解質
板1の上に厚膜印刷技術および焼成技術を用いて形成し
た。一方、シール板5の上には加熱部7を厚膜印刷技術
および焼成技術を用いて形成した。次に、固体電解質板
1上の螺旋型スペーサ4a−1、4a−2とシール板5
とを積層し加熱溶融することで酸素拡散孔6a−1、6
a−2を形成した。そしてリード線(記載せず)を取り
つけて完成である。完成品素子の寸法は12×12×
0.9mmである。
【0013】図2に、動作温度450℃での酸素2.5
%と二酸化窒素(NO2)5.0%における電圧電流特
性を示す。白金とYBa2Cu37系超伝導金属酸化物
(略称でYBC吸着材)の混合物からなるカソード側第
1電極膜2aを有する酸素拡散孔6a−1(第1酸素拡
散孔)は、二酸化窒素の限界電流が1.5V〜2.25
V前後で得られている。一方、白金からなるカソード側
第2電極膜3aを有する酸素拡散孔6a−2(第2酸素
拡散孔)は、酸素の限界電流が0.75V〜1.25V
前後で得られ、この2つの限界電流から酸素と二酸化窒
素の計測が可能となった。また、この実施例において二
酸化窒素の限界電流が1.5V〜2.25V前後で得ら
れることは、従来の白金電極における2.0V〜2.2
5Vに比較して低電圧側にシフトしており、YBa2
37系超伝導金属酸化物の吸着効果によりものであ
る。
【0014】なお、第1電極膜における2.25V以上
の電流挙動は電子伝導のため、第2電極膜における1.
25V以上の電流挙動は二酸化窒素の分解電流のためで
あり、これら影響のため限界電流が得られなかった。
【0015】また、白金とYBa2Cu37伝導金属酸
化物との混合比であるが、PtをYBa2Cu37に対
して99〜0.1倍の範囲で混合しても効果が得られ
た。この混合割合は、Ptが多いと酸素の吸着特性に優
れ、YBa2Cu37が多いと窒素酸化物の吸着特性に
優れることの相関で決められると推定される。
【0016】図3は、本発明の第2の実施例である限界
電流式窒素酸化物センサの断面斜視図である。図3にお
いて、1a−1は第1の酸素イオン伝導性固体電解質板
であり、対となる第1電極膜2aと2b(記載せず)が
形成されている。この第1固体電解質板1a−1の片側
上部にカソード側第1電極膜2aを囲み、始端と終端が
お互いに間隔を有するように配置された螺旋型スペーサ
4が配置されている。一方、1a−2は第2酸素イオン
伝導性固体電解質板であり、対となる第2電極膜3a
(記載せず)と3bが形成されている。そして螺旋型ス
ペーサ4の上部に第2の酸素イオン伝導性固体電解質板
1a−2を配置し、酸素拡散孔6が螺旋型スペーサ4の
相対向する隔壁と第1固体電解質板1a−1と第2固体
電解質板1a−2で囲まれる螺旋型の空間で形成されて
いる。そのため、第1電極膜2a、2bと第2電極膜3
a、3bで1個の酸素拡散孔6を共有している。第1カ
ソード側電極膜2aは貴金属と銅系超伝導金属酸化物の
混合物からなり、第2カソード側電極膜3aは貴金属か
らなる。
【0017】次に具体的実験例にもとづいて説明する。
図3の限界電流式窒素酸化物センサにおいて固体電解質
板1a−1および1a−2としてZrO2、Y23(Y2
38mol%添加)、第1電極膜2a、2bとして白金と
GaBa2Cu37系超伝導金属酸化物の混合物、第2
電極膜3a、3bとして白金、螺旋型スペーサ4として
硝子(熱膨脹係数はZrO2、Y23と概略同一であ
り、所定粒径の耐熱性粒子を微量含有)を用いた。製法
について説明する。まず白金とGaBa2Cu3 7系超
伝導金属酸化物を3:1の重量比で混合し、酸化銅系硝
子フリットや有機溶剤を添加して第1電極膜2a、2b
のペーストを試作した。次に、電極膜2a、2bを第1
固体電解質板1a−1の上に、第2電極膜3a、3bを
第2固体電解質板1a−2の上に厚膜印刷技術および焼
成技術を用いて各々形成した。さらに螺旋型スペーサ4
を第1固体電解質板1a−1の上に厚膜印刷技術および
焼成技術を用いて形成した。最後に第1固体電解質板1
a−1の上に第2固体電解質板1a−2とを積層し加熱
溶融することで酸素拡散孔6を形成した。そしてリード
線(記載せず)を取りつけて完成である。完成品素子の
寸法は12×12×0.9mmである。
【0018】図4に、動作温度450℃での酸素2.5
%と二酸化窒素(NO2 )5.0%における電圧電流特
性を示す。白金とGaBa2Cu37系超伝導金属酸化
物(略称でGBC吸着材)の混合物からなるカソ−ド側
第1電極膜2aは、二酸化窒素の限界電流が1.5V〜
2.25V前後で得られている。一方、白金からなるカ
ソ−ド側第2電極膜3aは、酸素の限界電流が0.75
V〜1.25V前後で得られ、この2つの限界電流から
酸素と二酸化窒素の計測が可能となった。また、この実
施例において二酸化窒素の限界電流が1.5V〜2.2
5V前後で得られることは、従来の白金電極における
2.0V〜2.25Vに比較して低電圧側にシフトして
おり、GaBa2Cu37系超伝導金属酸化物の吸着効
果によりものである。
【0019】なお、第1電極膜における2.25V以上
の電流挙動は電子伝導のため、第2電極膜における1.
25V以上の電流挙動は二酸化窒素の分解電流のためで
あり、これら影響のため限界電流が得られなかった。
【0020】また、白金とGaBa2Cu37系超伝導
金属酸化物との混合比であるが、PtをGaBa2Cu3
7に対して99〜0.1倍の範囲で混合しても効果が
得られた。この割合は、Ptが多いと酸素の吸着特性に
優れ、GaBa2Cu37多いと窒素酸化物の吸着特性
に優れることの相関で決められると推定される。
【0021】銅系超伝導金属酸化物として、YBa2
37およびGaBa2Cu37以外にBa2CuO3.5
やLaCuO4、BizCaSr2Cu210、Tl2Ca
BaCu29、BaCu35、YaBaCuO5、Ba
Cu35も検討したが同様な効果が得られ、低電圧側か
ら二酸化窒素の限界電流が観察された。また、白金との
混合割合も白金を銅系超伝導金属酸化物に対して99〜
0.1倍の範囲で混合すると良好な特性が得られた。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明の限界電流式窒素酸
化物センサによれば、次の効果が得られる。
【0023】(1)対となる第1電極膜および第2電極
膜を両面に2対形成した酸素イオン伝導性固体電解質板
と、固体電解質板の片側の2個のカソ−ド電極膜を各々
囲み始端と終端がお互いに間隔を有するように配置され
た2個の螺旋型スペ−サと、螺旋型スペーサの相対向す
る隔壁と固体電解質板とで囲まれる第1酸素拡散孔およ
び第2酸素拡散孔を内部に形成するために螺旋型スペー
サの上部に配置したシール板とで構成され、第1電極膜
のカソ−ド電極膜が貴金属と銅系超伝導金属酸化物の混
合物からなり、第2電極膜のカソ−ド電極膜が貴金属か
らなる。窒素酸化物は第1酸素拡散孔を経由して拡散
し、カソ−ド側第1電極膜において銅系超伝導金属酸化
物により吸着され、さらに貴金属と直流電圧により分解
して酸素イオンに変化し、酸素イオン伝導性固体電解質
板をアノ−ド電極膜に向かって移動する。そのため、第
1酸素拡散孔において低印加電圧から窒素酸化物に関す
る限界電流が得られる。一方、第2酸素拡散孔において
は貴金属からなる第2電極膜において酸素の限界電流が
得られる。従って、センサの動作温度を上昇させること
なく低い動作温度で一酸化窒素と酸素の濃度を同時に測
定できる。
【0024】(2)両面に対となる第1電極膜を形成し
た第1酸素イオン伝導性固体電解質板と、固体電解質板
の片側の電極膜を囲み始端と終端がお互いに間隔を有す
るように配置された螺旋型スペーサと、螺旋型スペーサ
の上部に配置されており両面に対となる第2電極膜を形
成した第2酸素イオン伝導性固体電解質板とで構成さ
れ、第1電極膜のカソ−ド電極膜が貴金属と銅系超伝導
金属酸化物の混合物からなり第2電極膜のカソ−ド電極
膜が貴金属からなる。窒素酸化物は酸素拡散孔を経由し
て拡散しカソ−ド側第1電極膜において銅系超伝導金属
酸化物により吸着され、さらに貴金属と直流電圧により
分解して酸素イオンに変化し酸素イオン伝導性固体電解
質板をアノ−ド電極膜に向かて移動する。そのため、第
1電極膜において低印加電圧から窒素酸化物に関する限
界電流が得られる。一方、貴金属からなる第2電極膜に
おいては酸素の限界電流が得られる。従って、センサの
動作温度を上昇させることなく低い動作温度で一酸化窒
素と酸素の濃度を同時に正確に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である限界電流式窒素酸
化物センサの断面斜視図
【図2】図1の限界電流式窒素酸化物センサの効果特性
【図3】本発明の第2の実施例である限界電流式窒素酸
化物センサの断面斜視図
【図4】図3の限界電流式窒素酸化物センサの効果特性
【図5】従来の限界電流式窒素酸化物センサの断面斜視
【図6】従来の限界電流式窒素酸化物センサの効果特性
【符号の説明】
1 酸素イオン伝導性固体電解質板 1a−1 第1酸素イオン伝導性固体電解質板 1a−2 第2酸素イオン伝導性固体電解質板 2a カソ−ド側第1電極膜 3a カソ−ド側第2電極膜 3b アノ−ド側第2電極膜 4 螺旋型スペーサ 4a−1 第1螺旋型スペーサ 4a−2 第2螺旋型スペーサ 5 シール板 6 酸素拡散孔 6a−1 第1酸素拡散孔 6a−2 第2酸素拡散孔
フロントページの続き (72)発明者 梅田 孝裕 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 黄地 謙三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】対となる第1電極膜および第2電極膜を両
    面に2対形成した酸素イオン伝導性固体電解質板と、前
    記固体電解質板の片側の2個のカソード電極膜を各々囲
    み始端と終端がお互いに間隔を有するように配置された
    2個の螺旋型スペーサと、前記螺旋型スペーサの相対向
    する隔壁と前記固体電解質板とで囲まれる第1酸素拡散
    孔および第2酸素拡散孔を内部に形成するために前記螺
    旋型スペーサの上部に配置したシール板とで構成され、
    前記第1電極膜のカソード電極膜が貴金属と銅系超伝導
    金属酸化物の混合物からなり、前記第2電極膜のカソー
    ド電極膜が貴金属からなる限界電流式窒素酸化物セン
    サ。
  2. 【請求項2】両面に対となる第1電極膜を形成した第1
    酸素イオン伝導性固体電解質板と、前記固体電解質板の
    片側の電極膜を囲み始端と終端がお互いに間隔を有する
    ように配置された螺旋型スペーサと、前記螺旋型スペー
    サの上部に配置されており両面に対となる第2電極膜を
    形成した第2酸素イオン伝導性固体電解質板とで構成さ
    れ、前記第1電極膜のカソード電極膜が貴金属と銅系超
    伝導金属酸化物の混合物からなり、前記第2電極膜のカ
    ソード電極膜が貴金属からなる限界電流式窒素酸化物セ
    ンサ。
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JP2003503734A (ja) * 1999-07-02 2003-01-28 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電気化学的ガスセンサ及びガス成分の特定法

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JP2003503734A (ja) * 1999-07-02 2003-01-28 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 電気化学的ガスセンサ及びガス成分の特定法
JP2002122567A (ja) * 2000-09-29 2002-04-26 Robert Bosch Gmbh ガス混合気におけるガス成分の濃度を検出するためのセンサ素子およびその方法

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