JPH0829387A - 電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置 - Google Patents
電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置Info
- Publication number
- JPH0829387A JPH0829387A JP6162025A JP16202594A JPH0829387A JP H0829387 A JPH0829387 A JP H0829387A JP 6162025 A JP6162025 A JP 6162025A JP 16202594 A JP16202594 A JP 16202594A JP H0829387 A JPH0829387 A JP H0829387A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- negative electrode
- electrochemical
- electrochemical element
- nitrogen oxide
- electrochemical device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Measuring Oxygen Concentration In Cells (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Hybrid Cells (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、窒素酸化物濃度を測定するための
電気化学素子に関するもので、酸素濃度が高い場合で
も、低温で窒素酸化物濃度を測定する電気化学素子ある
いは、前記電気化学素子を使った窒素酸化物濃度測定装
置を提供することを目的としたものである。 【構成】 電気化学素子は、固体電解質3及び6を介し
て、正電極1及び4、負電極2及び5を設け、ガス拡散
抵抗7及び8を備えた第1及び第2の電気化学素子から
なる構成である。窒素酸化物濃度測定装置は前記電気化
学素子12−aおよび12−b、抵抗13及び14、電
圧印可手段15及び16、電圧検出手段17及び18、
加熱手段19、回路手段20からなる構成とした。
電気化学素子に関するもので、酸素濃度が高い場合で
も、低温で窒素酸化物濃度を測定する電気化学素子ある
いは、前記電気化学素子を使った窒素酸化物濃度測定装
置を提供することを目的としたものである。 【構成】 電気化学素子は、固体電解質3及び6を介し
て、正電極1及び4、負電極2及び5を設け、ガス拡散
抵抗7及び8を備えた第1及び第2の電気化学素子から
なる構成である。窒素酸化物濃度測定装置は前記電気化
学素子12−aおよび12−b、抵抗13及び14、電
圧印可手段15及び16、電圧検出手段17及び18、
加熱手段19、回路手段20からなる構成とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素酸化物が存在する
ガス雰囲気において、電気化学的に窒素酸化物濃度を測
定するための電気化学素子に関するものである。
ガス雰囲気において、電気化学的に窒素酸化物濃度を測
定するための電気化学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の電気化学的方法による窒素酸化物
(以下、NOxという)の濃度測定方法は、例えばUS
P843877によれば、センサー本体が壁を隔てて、
2つのチャンバーを形成し、前記壁にはNOx(NO及
びNO2とする)の触媒作用による分解状況が非対称と
なり、そこに測定可能な電位差が発生するように電極が
設けられており、この電位差が各チャンバーに導入され
るガス中のNOx濃度の判定に使用されるものである。
(以下、NOxという)の濃度測定方法は、例えばUS
P843877によれば、センサー本体が壁を隔てて、
2つのチャンバーを形成し、前記壁にはNOx(NO及
びNO2とする)の触媒作用による分解状況が非対称と
なり、そこに測定可能な電位差が発生するように電極が
設けられており、この電位差が各チャンバーに導入され
るガス中のNOx濃度の判定に使用されるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、NOxガス中の酸素濃度が50ppmレベ
ルの低濃度であり、しかも測定温度が620℃〜930
℃と比較的高温であった。
の構成では、NOxガス中の酸素濃度が50ppmレベ
ルの低濃度であり、しかも測定温度が620℃〜930
℃と比較的高温であった。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、酸素
濃度が20%程度でも比較的低温で窒素酸化物濃度を測
定できる素子あるいは装置を提供することを目的とした
ものである。
濃度が20%程度でも比較的低温で窒素酸化物濃度を測
定できる素子あるいは装置を提供することを目的とした
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、電気化学素子を、酸素イオン伝導性の固体電
解質を介して対向して配置した負電極及び正電極とから
構成された第1の電気化学素子と、酸素存在下において
窒素酸化物吸着性の化合物を含有する負電極と、酸素イ
オン伝導性の固体電解質と、前記電解質を介して前記負
電極に対向して配置された正電極とで構成された第2の
電気化学素子と、前記第1の電気化学素子の負電極を雰
囲気ガスと接触させる第1のガス拡散抵抗と、前記第2
の電気化学素子の負電極を前記第1の電気化学素子の負
電極と接触させた雰囲気ガスと接触させるための第2の
ガス拡散抵抗とからなる構成とするものである。
するため、電気化学素子を、酸素イオン伝導性の固体電
解質を介して対向して配置した負電極及び正電極とから
構成された第1の電気化学素子と、酸素存在下において
窒素酸化物吸着性の化合物を含有する負電極と、酸素イ
オン伝導性の固体電解質と、前記電解質を介して前記負
電極に対向して配置された正電極とで構成された第2の
電気化学素子と、前記第1の電気化学素子の負電極を雰
囲気ガスと接触させる第1のガス拡散抵抗と、前記第2
の電気化学素子の負電極を前記第1の電気化学素子の負
電極と接触させた雰囲気ガスと接触させるための第2の
ガス拡散抵抗とからなる構成とするものである。
【0006】
【作用】本発明は上記構成により、第1の電気化学素子
が酸素ポンピング作用によりNOxを含むガス中の酸素
濃度を低下させ、この低酸素濃度ガス中のNOxが、酸
素存在下において窒素酸化物吸着性の化合物を含有する
負電極を有する第2の電気化学素子により窒素と酸素に
分解され、ガス中のNOx濃度と分解により生成される
酸素量つまり第2の電気化学素子に流れる酸素イオン電
流の比例関係化からガス中のNOx濃度が測定できる。
また、第1の電気化学素子を流れる酸素イオン電流から
ガス中の酸素濃度測定が可能となる。
が酸素ポンピング作用によりNOxを含むガス中の酸素
濃度を低下させ、この低酸素濃度ガス中のNOxが、酸
素存在下において窒素酸化物吸着性の化合物を含有する
負電極を有する第2の電気化学素子により窒素と酸素に
分解され、ガス中のNOx濃度と分解により生成される
酸素量つまり第2の電気化学素子に流れる酸素イオン電
流の比例関係化からガス中のNOx濃度が測定できる。
また、第1の電気化学素子を流れる酸素イオン電流から
ガス中の酸素濃度測定が可能となる。
【0007】第2の電気化学素子によるNOxの分解反
応は、窒素酸化物吸着性化合物が負電極上に窒素酸化物
を固定することから開始する。第2の電気化学素子の負
電極側で、窒素酸化物吸着性化合物と貴金属(例えば白
金)と酸素イオン伝導性電解質との接触界面近傍で、窒
素酸化物の窒素−酸素結合が弱められ、酸素は酸素イオ
ンとして前記電解質を透過して、負電極側から正電極側
へ移動し酸素分子として雰囲気ガス中に排出される。一
方、負電極側では窒素分子が生成されガス中に脱離して
いく。
応は、窒素酸化物吸着性化合物が負電極上に窒素酸化物
を固定することから開始する。第2の電気化学素子の負
電極側で、窒素酸化物吸着性化合物と貴金属(例えば白
金)と酸素イオン伝導性電解質との接触界面近傍で、窒
素酸化物の窒素−酸素結合が弱められ、酸素は酸素イオ
ンとして前記電解質を透過して、負電極側から正電極側
へ移動し酸素分子として雰囲気ガス中に排出される。一
方、負電極側では窒素分子が生成されガス中に脱離して
いく。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1を参照して説明
する。
する。
【0009】図1は、電気化学素子の概略断面図であ
る。1及び2、3は第1の電気化学素子のそれぞれ正電
極及び負電極、固体電解質(8mol%Y2O3−ZrO
2以下YSZと記す)であり、4、及び5、6は第2の
電気化学素子のそれぞれ正電極及び負電極、固体電解質
(8mol%Y2O3−ZrO2)7及び8はそれぞれ第
1及び第2のガス拡散抵抗、9は支持壁、10、及び1
1はそれぞれ第1及び第2のガス室である。正電極1、
4及び負電極2は、白金からなり、負電極5はBa2Y
Cu3O7-xと白金からなる。
る。1及び2、3は第1の電気化学素子のそれぞれ正電
極及び負電極、固体電解質(8mol%Y2O3−ZrO
2以下YSZと記す)であり、4、及び5、6は第2の
電気化学素子のそれぞれ正電極及び負電極、固体電解質
(8mol%Y2O3−ZrO2)7及び8はそれぞれ第
1及び第2のガス拡散抵抗、9は支持壁、10、及び1
1はそれぞれ第1及び第2のガス室である。正電極1、
4及び負電極2は、白金からなり、負電極5はBa2Y
Cu3O7-xと白金からなる。
【0010】雰囲気ガスはガス拡散抵抗7として設けら
れた小孔より、第1のガス室10内に拡散し、ガス中に
含まれる酸素は負電極2でイオン化され酸素イオンとし
てYSZ中を拡散移動し正電極1から酸素分子として雰
囲気ガス中に放出される。第1のガス室10で酸素濃度
が低下したガスは、第2のガス拡散抵抗8として設けら
れた小孔より第2のガス室11へと拡散する。ここで、
ガス中のNOxは、第2の電気化学素子により負電極5
で窒素と酸素に分解され、生成した酸素は酸素イオンと
してYSZを拡散移動し、正電極4から酸素分子として
雰囲気ガス中へ放出される。動作温度としては450℃
程度が好ましい。
れた小孔より、第1のガス室10内に拡散し、ガス中に
含まれる酸素は負電極2でイオン化され酸素イオンとし
てYSZ中を拡散移動し正電極1から酸素分子として雰
囲気ガス中に放出される。第1のガス室10で酸素濃度
が低下したガスは、第2のガス拡散抵抗8として設けら
れた小孔より第2のガス室11へと拡散する。ここで、
ガス中のNOxは、第2の電気化学素子により負電極5
で窒素と酸素に分解され、生成した酸素は酸素イオンと
してYSZを拡散移動し、正電極4から酸素分子として
雰囲気ガス中へ放出される。動作温度としては450℃
程度が好ましい。
【0011】(表1)に、450℃における第2の電気
化学素子によるNOx分解性能の一例を示した。反応は
ガス流通系で、ガス分析は化学発光式NOx計及びガス
クロにより行なった。酸素濃度が大気レベル(20%)
であっても、高い分解性能を示す。このことが、第2の
電気化学素子の大きな特長である。
化学素子によるNOx分解性能の一例を示した。反応は
ガス流通系で、ガス分析は化学発光式NOx計及びガス
クロにより行なった。酸素濃度が大気レベル(20%)
であっても、高い分解性能を示す。このことが、第2の
電気化学素子の大きな特長である。
【0012】
【表1】
【0013】図2に、第2の電気化学素子にNOx分解
によって生じる電流(I)とガス中のNOx濃度(C)
との関係を示した。図2から電流Iの対数とNOx濃度
Cの対数がほぼ直線的な比例関係にあることが分かる。
この関係から、雰囲気ガス中のNOx濃度が測定でき
る。(図2の場合、ガス拡散抵抗は設けていない。) 上記第1及び第2の電気化学素子は、以下のようにして
作成した。YSZの表面に正負の電極用導電ペーストを
それぞれ交互に印刷と乾燥を繰り返した後、大気中約8
20℃で焼成して、YSZ表面に正負の多孔質電極膜を
形成した。さらに、電気的特性の測定に必要な白金線を
各電極端部に結合剤を用い焼結した。第2の電気化学素
子に使用した負電極用導電ペーストの組成は白金対Ba
2YCu3O7-xの比がモル比でおよそ1:1であるが、
組成は必ずしもこの限りではない。また、上記焼成温度
も820℃に限るものではない。焼成後の負電極5はS
EM観察によれば、多孔質な膜であり、ガス反応に適当
である。
によって生じる電流(I)とガス中のNOx濃度(C)
との関係を示した。図2から電流Iの対数とNOx濃度
Cの対数がほぼ直線的な比例関係にあることが分かる。
この関係から、雰囲気ガス中のNOx濃度が測定でき
る。(図2の場合、ガス拡散抵抗は設けていない。) 上記第1及び第2の電気化学素子は、以下のようにして
作成した。YSZの表面に正負の電極用導電ペーストを
それぞれ交互に印刷と乾燥を繰り返した後、大気中約8
20℃で焼成して、YSZ表面に正負の多孔質電極膜を
形成した。さらに、電気的特性の測定に必要な白金線を
各電極端部に結合剤を用い焼結した。第2の電気化学素
子に使用した負電極用導電ペーストの組成は白金対Ba
2YCu3O7-xの比がモル比でおよそ1:1であるが、
組成は必ずしもこの限りではない。また、上記焼成温度
も820℃に限るものではない。焼成後の負電極5はS
EM観察によれば、多孔質な膜であり、ガス反応に適当
である。
【0014】図3に、それぞれ酸素存在下でのBa2Y
Cu3O7-xのNOxの吸着特性を示した。また、Ba2
YCu3O7-x中のBaサイトがアルカリ土類元素のSr
で置換されたり、Yサイトが他のランタノイド元素で置
換されても、NOx吸着特性は発現するということが、
確かめられた。従って、Ba2YCu3O7-xの代わりに
他のBa2YCu3O7型酸化物を使用しても良い。さら
にBa2YCu3O7型酸化物でなくとも、NOxを酸素
中で安定的に吸収あるいは吸着する化合物であれば、負
電極材料として適用できる。
Cu3O7-xのNOxの吸着特性を示した。また、Ba2
YCu3O7-x中のBaサイトがアルカリ土類元素のSr
で置換されたり、Yサイトが他のランタノイド元素で置
換されても、NOx吸着特性は発現するということが、
確かめられた。従って、Ba2YCu3O7-xの代わりに
他のBa2YCu3O7型酸化物を使用しても良い。さら
にBa2YCu3O7型酸化物でなくとも、NOxを酸素
中で安定的に吸収あるいは吸着する化合物であれば、負
電極材料として適用できる。
【0015】また、負電極5としては、高温でもNOx
を吸着する点で白金と混合することが望ましいので、B
a2YCu3O7-xと白金を混合した組成としている。正
電極1、3は実使用環境を考慮すれば、酸素イオンの酸
化反応(正極反応)を進めるためにも、耐環境性にすぐ
れた白金等の貴金属が好ましい。
を吸着する点で白金と混合することが望ましいので、B
a2YCu3O7-xと白金を混合した組成としている。正
電極1、3は実使用環境を考慮すれば、酸素イオンの酸
化反応(正極反応)を進めるためにも、耐環境性にすぐ
れた白金等の貴金属が好ましい。
【0016】図4には、第1の電気化学素子による酸素
濃度に対するイオン電流特性を示した。図4のイオン電
流はガス拡散抵抗を設けない場合であるが、ガス拡散抵
抗を設けることでより明確に濃度依存性を示し、この特
性から、雰囲気ガス中の酸素濃度が測定できることは従
来からも明かなことである。
濃度に対するイオン電流特性を示した。図4のイオン電
流はガス拡散抵抗を設けない場合であるが、ガス拡散抵
抗を設けることでより明確に濃度依存性を示し、この特
性から、雰囲気ガス中の酸素濃度が測定できることは従
来からも明かなことである。
【0017】次に、NOx濃度測定装置の一実施例の概
略構成について、図5を用いて説明する。
略構成について、図5を用いて説明する。
【0018】図5において、12−a及び12−bがそ
れぞれ第1及び第2の電気化学素子、13及び14がそ
れぞれ第1の抵抗及び第2の抵抗、15及び16がそれ
ぞれ第1及び第2の電気化学素子に電圧印可する第1及
び第2の電圧印可手段、17及び18が第1及び第2の
電圧検出手段、19が加熱手段、20が回路手段であ
る。
れぞれ第1及び第2の電気化学素子、13及び14がそ
れぞれ第1の抵抗及び第2の抵抗、15及び16がそれ
ぞれ第1及び第2の電気化学素子に電圧印可する第1及
び第2の電圧印可手段、17及び18が第1及び第2の
電圧検出手段、19が加熱手段、20が回路手段であ
る。
【0019】上記NOx濃度測定装置において、電気化
学素子12−a及び12−bを、NOxを含むガスに接
触させながら、加熱手段19にて約450℃に加熱保持
する。電圧印可手段15、16により電気化学素子12
−a及び12−bに電圧を印可すると各々の電気化学素
子には、酸素イオン電流が発生する。このイオン電流を
電圧検出手段17及び18にて、抵抗13及び14の両
端電圧として測定する。既に、各々の素子に発生する酸
素イオン電流と酸素濃度、NOx濃度の相対的な関係
は、分かっているので、電圧検出手段18で得られる電
圧値からNOx濃度が、電圧検出手段17で得られる電
圧値からO2濃度が求められる。
学素子12−a及び12−bを、NOxを含むガスに接
触させながら、加熱手段19にて約450℃に加熱保持
する。電圧印可手段15、16により電気化学素子12
−a及び12−bに電圧を印可すると各々の電気化学素
子には、酸素イオン電流が発生する。このイオン電流を
電圧検出手段17及び18にて、抵抗13及び14の両
端電圧として測定する。既に、各々の素子に発生する酸
素イオン電流と酸素濃度、NOx濃度の相対的な関係
は、分かっているので、電圧検出手段18で得られる電
圧値からNOx濃度が、電圧検出手段17で得られる電
圧値からO2濃度が求められる。
【0020】電気化学素子12−bに接するガスは、電
気化学素子12−aの酸素ポンピング作用により低酸素
濃度になってはいるが、いくらかの酸素を含有する。電
気化学素子12−bに流れる酸素イオン電流は、ガス中
の酸素濃度依存性を示すのでNOx濃度測定には、ガス
中の酸素濃度の測定が必要になる。これに対しては、電
気化学素子12−aを用いた酸素濃度測定によって対応
できる。
気化学素子12−aの酸素ポンピング作用により低酸素
濃度になってはいるが、いくらかの酸素を含有する。電
気化学素子12−bに流れる酸素イオン電流は、ガス中
の酸素濃度依存性を示すのでNOx濃度測定には、ガス
中の酸素濃度の測定が必要になる。これに対しては、電
気化学素子12−aを用いた酸素濃度測定によって対応
できる。
【0021】また、NOxを含むガスは、例えば燃焼排
気のように、水や未燃分(炭化水素)、CO、CO2、
粉塵等を含むことがある。これらは、NOx分解等の電
極反応の阻害物質として電気化学素子に副反応を誘発し
たり、あるいは電極表面を被毒や汚染することが考えら
れる。従って、ガスが電気化学素子に至る前に、このよ
うな阻害物質を、予め除去することが好ましい。この問
題を解決するために、フィルターや除湿器等の前処理部
を設けてもよい。
気のように、水や未燃分(炭化水素)、CO、CO2、
粉塵等を含むことがある。これらは、NOx分解等の電
極反応の阻害物質として電気化学素子に副反応を誘発し
たり、あるいは電極表面を被毒や汚染することが考えら
れる。従って、ガスが電気化学素子に至る前に、このよ
うな阻害物質を、予め除去することが好ましい。この問
題を解決するために、フィルターや除湿器等の前処理部
を設けてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、酸
素が存在する雰囲気において、低温動作するNOx濃度
測定のための電気化学素子と、それを用いたNOx濃度
測定装置が得られる。
素が存在する雰囲気において、低温動作するNOx濃度
測定のための電気化学素子と、それを用いたNOx濃度
測定装置が得られる。
【図1】本発明の一実施例における電気化学素子の概略
断面図
断面図
【図2】本発明の一実施例における第2の電気化学素子
による電流−NOx濃度特性図
による電流−NOx濃度特性図
【図3】本発明の一実施例におけるBa2YCu3O7-X
のNOx吸着特性図
のNOx吸着特性図
【図4】本発明の一実施例における第1の電気化学素子
による電流−酸素濃度特性図
による電流−酸素濃度特性図
【図5】本発明の一実施例におけるNOx濃度測定装置
の概略構成図
の概略構成図
1 負電極 2 正電極 3 固体電解質 4 負電極 5 負電極 6 固定電解質 7 第1のガス拡散抵抗 8 第2のガス拡散抵抗 9 支持壁 10 第1のガス室 11 第2のガス室 12−a 第1の電気化学素子 12−b 第2の電気化学素子 13 第1の抵抗 14 第2の抵抗 15 第1の電圧印可手段 16 第2の電圧印可手段 17 第1の電圧検出手段 18 第2の電圧検出手段 19 加熱手段 20 回路手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/419 27/416 H01M 14/00 Z G01N 27/46 327 H 331
Claims (8)
- 【請求項1】酸素イオン伝導性の固体電解質を介して対
向して配置した負電極及び正電極とから構成された第1
の電気化学素子と、酸素存在下において窒素酸化物吸着
性の化合物を含有する負電極と、酸素イオン伝導性の固
体電解質と、前記電解質を介して前記負電極に対向して
配置された正電極とで構成された第2の電気化学素子
と、前記第1の電気化学素子の負電極を雰囲気ガスと接
触させる第1のガス拡散抵抗と、前記第2の電気化学素
子の負電極を前記第1の電気化学素子の負電極と接触さ
せた雰囲気ガスと接触させるための第2のガス拡散抵抗
とからなる構成とした電気化学素子。 - 【請求項2】第2の電気化学素子の負電極に含まれる窒
素酸化物吸着性の化合物が、Ba2YCu3O7型構造を
持つ酸化物である請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項3】第2の電気化学素子の負電極が、少なくと
も貴金属と前記窒素酸化物吸着性の化合物とからなる請
求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項4】第1の電気化学素子の正電極及び負電極
と、前記第2の電気化学素子の正電極が、少なくとも貴
金属からなる請求項1記載の電気化学素子。 - 【請求項5】固体電解質が安定化ZrO2である請求項
1記載の電気化学素子。 - 【請求項6】酸素イオン伝導性の固体電解質を介して対
向して配置した負電極及び正電極とから構成された第1
の電気化学素子と、酸素存在下において窒素酸化物吸着
性の化合物を含有する負電極と、酸素イオン伝導性の固
体電解質と、前記電解質を介して前記負電極に対向して
配置された正電極とで構成された第2の電気化学素子
と、前記第1の電気化学素子の負電極を雰囲気ガスと接
触させる第1のガス拡散抵抗と、前記第2の電気化学素
子の負電極を前記第1の電気化学素子の負電極と接触さ
せた雰囲気ガスと接触させるための第2のガス拡散抵抗
とからなる構成とした電気化学素子と、前記第1の電気
化学素子電流を電圧として検出するための第1の抵抗
と、前記第2の電気化学素子電流を電圧として検出する
ための第2の抵抗と、前記第1の電気化学素子に電圧を
印加するための第1の電圧印可手段と、前記第2の電気
化学素子に電圧を印加するための第2の電圧印可手段と
を電気的接続した回路手段と、前記第1及び第2の抵抗
の両端電圧の検出手段と、前記第1及び第2の電気化学
素子を動作温度に加熱する加熱手段とからなる窒素酸化
物濃度測定装置。 - 【請求項7】電気化学素子に接触する窒素酸化物を含む
雰囲気が、前記素子に接触するよりも前に、前記雰囲気
の前処理手段を設けた請求項6記載の窒素酸化物濃度測
定装置。 - 【請求項8】前処理手段が、水あるいは粒子状粉塵ある
いは窒素酸化物分解の阻害物質を除去する請求項6記載
の窒素酸化物濃度測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6162025A JP3067532B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6162025A JP3067532B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0829387A true JPH0829387A (ja) | 1996-02-02 |
JP3067532B2 JP3067532B2 (ja) | 2000-07-17 |
Family
ID=15746647
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6162025A Expired - Fee Related JP3067532B2 (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3067532B2 (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5763763A (en) * | 1995-10-20 | 1998-06-09 | Ngk Insulators, Ltd. | Method and sensing device for measuring predetermined gas component in measurement gas |
EP0862056A1 (en) * | 1996-09-17 | 1998-09-02 | Kabushiki Kaisha Riken | Gas sensor |
US5877406A (en) * | 1995-10-20 | 1999-03-02 | Ngk Insulators, Ltd. | NOx sensor and method of measuring NOx |
JPH11153578A (ja) * | 1997-09-22 | 1999-06-08 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガスセンサとそれを用いたガスセンサシステム、及びガスセンサの製造方法 |
US6068747A (en) * | 1997-03-10 | 2000-05-30 | Denso Corporation | Solid electrolyte gas sensor |
US6695964B1 (en) | 1996-12-02 | 2004-02-24 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus for measuring NOx gas concentration |
US6743352B2 (en) | 1997-03-21 | 2004-06-01 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus for correcting a gas sensor response for moisture in exhaust gas |
US7462266B2 (en) | 1997-02-13 | 2008-12-09 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Apparatus for detecting concentration of nitrogen oxide |
JP4516168B2 (ja) * | 1998-11-16 | 2010-08-04 | 株式会社デンソー | ガス濃度測定方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5777557B2 (ja) * | 2011-12-09 | 2015-09-09 | 興和株式会社 | サポーター |
-
1994
- 1994-07-14 JP JP6162025A patent/JP3067532B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5877406A (en) * | 1995-10-20 | 1999-03-02 | Ngk Insulators, Ltd. | NOx sensor and method of measuring NOx |
US5948964A (en) * | 1995-10-20 | 1999-09-07 | Ngk Insulators, Ltd. | NOx sensor and method of measuring NOx |
US5763763A (en) * | 1995-10-20 | 1998-06-09 | Ngk Insulators, Ltd. | Method and sensing device for measuring predetermined gas component in measurement gas |
EP0862056A1 (en) * | 1996-09-17 | 1998-09-02 | Kabushiki Kaisha Riken | Gas sensor |
EP0862056A4 (en) * | 1996-09-17 | 1999-06-02 | Riken Kk | GAS SENSOR |
US6695964B1 (en) | 1996-12-02 | 2004-02-24 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus for measuring NOx gas concentration |
US7462266B2 (en) | 1997-02-13 | 2008-12-09 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Apparatus for detecting concentration of nitrogen oxide |
US6068747A (en) * | 1997-03-10 | 2000-05-30 | Denso Corporation | Solid electrolyte gas sensor |
DE19810075B4 (de) * | 1997-03-10 | 2014-12-24 | Denso Corporation | Festelektrolyt-Gassensor |
US6743352B2 (en) | 1997-03-21 | 2004-06-01 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Method and apparatus for correcting a gas sensor response for moisture in exhaust gas |
US6923902B2 (en) | 1997-03-21 | 2005-08-02 | Ngk Spark Plug Co, Ltd. | Methods and apparatus for measuring NOx gas concentration, for detecting exhaust gas concentration and for calibrating and controlling gas sensor |
JPH11153578A (ja) * | 1997-09-22 | 1999-06-08 | Ngk Spark Plug Co Ltd | ガスセンサとそれを用いたガスセンサシステム、及びガスセンサの製造方法 |
JP4516168B2 (ja) * | 1998-11-16 | 2010-08-04 | 株式会社デンソー | ガス濃度測定方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3067532B2 (ja) | 2000-07-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5643429A (en) | Electrochemical cells and methods using perovskites | |
US6051123A (en) | Multi-functional and NOx sensor for combustion systems | |
JP5210436B2 (ja) | ガス混合気中のガス成分を検出するためのセンサ素子及び方法並びにその使用方法 | |
US6638416B2 (en) | Hydrogen sensing process | |
JP3128114B2 (ja) | 窒素酸化物検出装置 | |
KR20110000647A (ko) | 전류측정 전기화학 전지 및 센서 | |
CN1050667C (zh) | 在一种气体混合物中测量某种气体浓度的方法和用于测量气体浓度的一种电化学传感器 | |
EP0517366B1 (en) | Method and apparatus for sensing oxides of Nitrogen | |
JPH0473101B2 (ja) | ||
JP3067532B2 (ja) | 電気化学素子及び窒素酸化物濃度測定装置 | |
EP0216977B1 (en) | Method and device for determining oxygen in gases | |
JP4241993B2 (ja) | 炭化水素センサ | |
US6346178B1 (en) | Simplified wide range air fuel ratio sensor | |
US20020108870A1 (en) | Nitrogen oxide sensor and method for detecting nitrogen oxides | |
JP3943262B2 (ja) | NOxガス濃度測定装置及びNOxガス濃度測定方法 | |
JP3499421B2 (ja) | NOxガス濃度測定方法及びNOxガス濃度検出器 | |
US20060016687A1 (en) | Methods of making a ceramic device and a sensor element | |
JP2935963B2 (ja) | NOx濃度検出装置およびこれに用いるNOxセンサ | |
JP2000121604A (ja) | ガスセンサ | |
JP3166492B2 (ja) | 電気化学素子およびその製造方法 | |
JP2002031619A (ja) | 亜酸化窒素ガスセンサ | |
JPS62138747A (ja) | 固体電池に感知相を設けるための方法および固体電池ならびにこの感知相の再生法 | |
JP2970290B2 (ja) | 電気化学素子 | |
JP3763430B2 (ja) | 被検ガス中のNOx濃度測定方法及び装置 | |
RU2053506C1 (ru) | Твердоэлектролитный датчик для анализа газов |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |