JPH06199923A - アニオン重合開始剤およびそれから得られる減少したヒステリシスを示す製品 - Google Patents

アニオン重合開始剤およびそれから得られる減少したヒステリシスを示す製品

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JPH06199923A
JPH06199923A JP5282157A JP28215793A JPH06199923A JP H06199923 A JPH06199923 A JP H06199923A JP 5282157 A JP5282157 A JP 5282157A JP 28215793 A JP28215793 A JP 28215793A JP H06199923 A JPH06199923 A JP H06199923A
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JP
Japan
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group
alkyl
general formula
cycloalkyl
polymer
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Application number
JP5282157A
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English (en)
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Takashi Kitamura
隆 北村
Efu Rooson Deibitsudo
デイビツド・エフ・ローソン
Koichi Morita
浩一 森田
Yoichi Ozawa
洋一 小澤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F36/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds
    • C08F36/02Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds
    • C08F36/04Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, at least one having two or more carbon-to-carbon double bonds the radical having only two carbon-to-carbon double bonds conjugated
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C1/00Tyres characterised by the chemical composition or the physical arrangement or mixture of the composition
    • B60C1/0016Compositions of the tread

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、有機アルカリ金属化合物および任
意のキレート剤と混合したリチオアミン類を用いたアニ
オン重合を意図したものである。 【構成】 該リチオアミン類は、一般式(A)Li(S
OL)y[式中、SOLは可溶化成分であり、Aはアル
キル、ジアルキル、シクロアルキルまたはジシクロアル
キルアミン基か或は環状アミンであり、yは0または約
0.5から約3である]を有している。本発明はまた、
この開始剤を用いて製造されたポリマー類および他の製
品、並びにそれらの方法を意図している。更に、本発明
は、アミンと有機リチウム化合物との反応生成物から生
じる官能基を含んでいるポリマー、ポリマー組成物およ
びそれらから得られる製品を意図したものである。これ
らの得られるポリマー類を停止剤、カップリング剤また
は連結剤で停止させてもよく、これによって、多官能を
有するポリマーが生じ得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】この主題発明は、ジエンのポリマーおよび
コポリマーのエラストマー類を生じさせるアニオン重合
に関するものである。より詳細には、本発明は、リチオ
アミン開始剤、有機アルカリ金属化合物およびキレート
剤を用いた重合に関する。これらの得られるポリマー類
は鎖末端改質されておりそしてスチレンを高い割合で含
んでいる。
【0002】
【背景技術】商業ベースで重合を行う場合、最終生成物
の分子量を狭くすると共に再現可能様式で限定する工程
条件および成分を用いることが重要である。与えられた
ポリマーが示す特性およびそれの有効性は、とりわけそ
れが有する分子量に依存している。従って、この重合の
最終生成物が示す分子量をある程度の確かさで予測する
ことがきることが望ましい。この分子量を狭く限定する
ことができない場合か、或は系統ベースで再現性がない
場合、この方法を商業的に利用することはできない。
【0003】この技術分野では、減少したヒステリシス
特性を示すエラストマーコンパンドを製造することが望
まれている。このようなエラストマー類をコンパンド化
してタイヤ、パワーベルトなどの如き製品を製造する場
合、これは、反発弾性の上昇、および転がり抵抗の減少
を示すと共に、機械応力がかけられたとき低い熱蓄積を
示す。
【0004】履歴力損失の主要な源は、この加硫ゴムの
最後の架橋からこのポリマー鎖の末端に至るポリマー鎖
部分によるものであることが確立された。このような遊
離末端は、効率良い弾性回復過程に関与することができ
なく、その結果として、この硬化させたサンプルのこの
部分に伝達される如何なるエネルギーも熱として損失す
る。末端基の数が少ない高分子量のポリマー類を製造す
ることによってこの種の機構を低くすることが可能であ
ることは、従来技術で知られている。しかしながら、こ
の方法は有効でない、と言うのは、分子量を上昇させる
と急速に、コンパンド化用材料が入っているゴムを成形
操作している間の加工性が低下するからである。
【0005】もしこのポリマーを制御可能なように狭い
分子量範囲分布で再現することができないとしたなら
ば、一定の特性、例えばヒステリシス特性の減少などを
得ることは困難である。例えば、リチウムピロリジドを
含む特定の第二級アミン類の不均一混合物を用いていく
つかのポリマー類を製造している米国特許番号4,93
5,471を参照のこと。この様式で製造されたポリマ
ー類は、幅広く変化し得る分子量を有していると共に幅
広い多分散性を示し、そしてそれらが有する官能末端が
示す再現性は不定であることから、それで得られるヒス
テリシス減少の再現性は劣っている。
【0006】例えば、日本特許番号7,965,788に
考察されているように、アルカリ金属化合物と一緒にリ
チウムアミドを用いることは本分野で知られている。こ
の特許には、本発明の如きキレート剤の使用は開示され
ていない。非環式アルカン類の中でリチウムアミド開始
剤とアルカリ金属化合物ランダム化剤(randomi
zers)のみを用いて重合させることで特定のゴムコ
ンパンド、例えば高いスチレン含有量を有するスチレン
/ブタジエンゴム(SBR)を製造する場合、幅広く異
なるスチレン含有量を有する分子の混合物から成る不均
質なポリマーセメント状物が生じる。このことから、所
望の分子量を達成するのが困難になると共に、スチレン
の配列分布を制御するのが困難になる。このようなセメ
ント状物の存在は、しばしば、このポリマーが所望のゴ
ム特性を示すことの障害になる。更に、これらの公知開
始剤の多くが示す主要な欠点は、これらがヘキサンまた
はシクロヘキサンの如き炭化水素溶媒に不溶な点であ
る。今までは、ジメチルもしくはジエチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、テトラメチルエチレンジアミンまた
はジエチレングリコールメチルエーテル(ジグライム)
の如き極性有機エーテル類を含む極性溶媒が用いられて
きた。
【0007】本発明はまた、得られるポリマー鎖が有す
る末端の2つ以上が改質されるように、組み込むべき開
始剤からの官能性をそのポリマー鎖の中に組み込むこと
を提供するものである。これらの得られる生成物が示す
ヒステリシス特性は有効に減少していると共に、他の物
性も改良されている。本発明は、比較的狭い分子量分布
範囲を有するよく限定された最終生成物を製造するため
の、有効で制御可能な、再現性を示す重合を提供するも
のである。更に、ポリマーバックボーンに沿ったビニル
芳香族モノマー類、例えばスチレンなどの配列分布を制
御することにより、生じる生成物のヒステリシス特性、
引裂き強度および耐摩耗性を改良する手段を提供する。
【0008】
【発明の開示】従って、本発明の1つの目的は、炭化水
素に可溶なアニオン重合開始剤を提供することにある。
【0009】本発明の1つの具体例の目的は、鎖の両末
端が改質されているポリマー鎖を含んでいるランダム化
した高スチレンのスチレン/ブタジエンゴムを提供する
ことにある。
【0010】本発明の更に一層の目的は、上記アニオン
重合開始剤の製造方法を提供することにある。
【0011】本発明の更に一層の目的は、予測可能な狭
い分子量範囲を有するポリマーを再現可能様式で与える
開始剤を提供することにある。
【0012】本発明の別の目的は、上記重合開始剤を用
いて生じさせたエラストマー類を提供することにある。
【0013】本発明の特定具体例の1つの目的はまた、
改良された、即ち減少したヒステリシス特性を示すジエ
ンポリマー類およびコポリマー類を提供することにあ
る。
【0014】本発明の更に一層の目的は、加硫性エラス
トマーコンパンドを提供することにある。
【0015】本発明の更に別の目的は、上述したエラス
トマーから製造した改良されたタイヤを提供することに
ある。
【0016】本発明の追加的目的は、ランダム化した高
スチレンのスチレン/ブタジエンゴムを提供することに
ある。
【0017】以下に示す明細から明らかになるであろう
現存技術に対するそれらの利点と共に上記および他の目
的は、以下に記述する本発明および請求の範囲によって
達成される。
【0018】一般に、本発明は、(i)一般式(A)L
i(SOL)y[式中、yは0または約0.5から約3で
あり、SOLは炭化水素、エーテル類、アミン類または
それらの混合物から成る群から選択される可溶化成分で
あり、そしてAは、一般式
【0019】
【化12】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0020】
【化13】
【0021】を有する環状アミン類から成る群から選択
される]を有するリチオアミンの混合物を含んでいる炭
化水素可溶アニオン重合開始剤を提供するものである。
各々のR1は、独立して、1から約12個の炭素原子を
有するアルキル、シクロアルキルおよびアラルキルから
成る群から選択され、そしてR2は、約3から約12個
のメチレン基を有する二価のアルキレン、オキシ−また
はアミノ−アルキレン基から成る群から選択される。こ
の混合物はまた(ii)有機アルカリ金属化合物、およ
び(iii)キレート剤を含んでいる。
【0022】また、一般式
【0023】
【化14】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0024】
【化15】
【0025】を有する環状アミン類から成る群から選択
される官能化剤と有機リチウム化合物とを反応させるこ
とで反応生成物を生じさせる段階を含む、アニオン重合
開始剤の製造方法も提供する。各々のR1は、独立し
て、1から約12個の炭素原子を有するアルキル、シク
ロアルキルおよびアラルキルから成る群から選択され、
そしてR2は、約3から約12個のメチレン基を有する
二価のアルキレン、オキシ−またはアミノ−アルキレン
基から成る群から選択される。この方法はまた、該反応
生成物と有機アルカリ金属化合物およびキレート剤とを
混合することを含んでいる。該有機リチウム化合物は、
一般式RLi[式中、Rは、1から約20個の炭素原子
を有するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリ
ールおよびアラルキル、並びにジオレフィンおよびビニ
ルアリールモノマー類から得られる約25個以下の単位
を有する短鎖長の低分子量ポリマー類から成る群から選
択される]を有する。
【0026】減少したヒステリシス特性を示すエラスト
マーコンパンドを製造する方法もまた本発明の範囲内で
あり、これは、炭化水素溶媒中で1種以上のアニオン重
合可能モノマー類の溶液を生じさせ、そしてリチオアミ
ンと有機アルカリ金属化合物の混合物を用いて該モノマ
ーを重合させることでポリマーを生じさせる段階を含ん
でおり、ここで、このリチオアミンは、一般式
【0027】
【化16】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
してAは、一般式
【0028】
【化17】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0029】
【化18】
【0030】を有する環状アミン類から成る群から選択
される]を有している。各々のR1は、独立して、1か
ら約12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキ
ルおよびアラルキルから成る群から選択され、そしてR
2は、約3から約12個のメチレン基を有する二価のア
ルキレン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基から成
る群から選択される。
【0031】本発明に従うポリマーは、炭化水素溶媒中
で1種以上のアニオン重合可能モノマー類の溶液を生じ
させた後リチオアミンと有機アルカリ金属化合物の混合
物を用いて該モノマーを重合させることでポリマーを生
じさせることにより製造される。このリチオアミンは、
一般式
【0032】
【化19】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
してAは、一般式
【0033】
【化20】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0034】
【化21】
【0035】を有する環状アミン類から成る群から選択
され、ここで、各々のR1は、独立して、1から約12
個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルおよび
アラルキルから成る群から選択され、そしてR2は、約
3から約12個のメチレン基を有する二価のアルキレ
ン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基から成る群か
ら選択される]を有する。
【0036】
【本発明を実施するための好適な具体例】以下に示す記
述から明らかになるように、本発明は、炭化水素溶媒、
例えば好適にはシクロヘキサン、シクロヘプタンおよび
それらの誘導体などの如きシクロアルカン類、並びにこ
れらとヘキサン、ペンタン、ヘプタン、オクタンおよび
それらのアルキル化誘導体の如きアルカン類との混合物
などの炭化水素溶媒に可溶な、新規な重合開始剤を提供
するものである。「可溶」は、室温で約1モル規定濃度
に及ぶ溶解度を意味していると理解される。また、上記
開始剤を用いて生じさせたポリマー類を基とする特定の
ゴム組成物、加硫性エラストマー組成物およびそれらを
用いた製品は、有効な特性、例えば再現性を示す比較的
狭い分子量範囲などを示すことをここに見い出した。更
に、本発明に従うポリマー類は、この開始剤からの官能
性も含んでおり、この官能性は、例えばヒステリシス特
性を所望通りに減少させるに有効性を示す。更にまた、
本発明に従う生成物は、カーボンブラックと混合された
とき、改良された物性、例えば高い引張りおよび引裂き
強度と共に耐摩耗特性を示すことも見いだされた。
【0037】本発明は、これに限定されるものではない
が、減少したヒステリシスを示す、改質された鎖末端を
有する、高スチレンのスチレン/ブタジエンゴム(SB
R)の製造に特に適合している。以下に示す如き他の材
料と一緒にコンパンド化されたとき、この得られるエラ
ストマー生成物は、上昇した反発弾性、減少した転がり
抵抗および/または低い熱蓄積を示す。上記エラストマ
ー生成物を用いることで、改良されたエネルギー効率を
示すタイヤ、パワーベルトおよび機械製品などを作り出
すことができる。
【0038】本発明では、アミン開始剤とアルカリ金属
有機ランダム化剤と任意のキレート剤の混合物を用い
る。次に、以下により詳述するように、上記混合物を開
始剤として用いることにより、次の重合を生じさせる。
該アルカリ金属有機ランダム化剤と任意のキレート剤が
存在していることから、本発明に従って得られるエラス
トマー類および他の製品は、減少したヒステリシス特性
を示すばかりでなく改良された引張り、引裂きおよび摩
耗強度を示す。
【0039】本発明に従う好適な可溶開始剤は、該リチ
オアミン化合物の中に可溶化成分が全く存在していない
開始剤である(即ち、以下に示す式の下に書いた文字y
が0である)。本発明に従う別の好適な開始剤は、SO
Lが存在している開始剤であり、この開始剤は、アミン
と有機リチウムと可溶化成分SOLとの反応生成物であ
る。この有機リチウムとアミンとを、該可溶化成分また
は可溶化剤の存在下で反応させるか、或はそれらを最初
に反応させた後、その反応生成物と該可溶化成分とを反
応させてもよい。従って、好適な開始剤は、一般式
【0040】
【化22】(A)Li(SOL)y [式中、yは、約0から約3である]を有する可溶化し
たリチオアミンである。SOLが存在していない場合y
=0であり、そしてSOLが存在している場合、y=約
0.5から約3であるのが好適である。この一般式の括
弧は、この式がA−Li−SOLy、SOLy−A−Li
またはA−SOLy−Liを含んでいてもよいことを示
している。
【0041】(SOL)は可溶化成分であり、炭化水
素、エーテル、アミンまたはそれらの混合物であっても
よい。この(SOL)成分が存在していると、上に示し
た定義に従って、この開始剤が炭化水素溶媒に可溶であ
ることが見いだされた。
【0042】例となる(SOL)基には、3から約30
0の重合単位から成る重合度を有するジエニルもしくは
ビニル芳香族のポリマー類またはコポリマー類が含まれ
る。上記ポリマー類には、ポリブタジエン、ポリスチレ
ン、ポリイソプレンおよびそれらのコポリマー類が含ま
れる。(SOL)の他の例には、極性リガンド、例えば
テトラヒドロフラン(THF)およびテトラメチルエチ
レンジアミン(TMEDA)が含まれる。
【0043】該(A)成分は、アミン官能を表してお
り、これの少なくとも1つをその得られるポリマーが有
しており、例えば、それらの開始部位または頭部に組み
込まれている。例えば、(A)は、一般式
【0044】
【化23】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0045】
【化24】
【0046】を有する環状アミン類であってもよい。こ
れらの式において、各々のR1は、1から約20個の炭
素原子を有するアルキル、シクロアルキルまたはアラル
キルであり、ここで、両方のR1基は同一もしくは異な
っていてもよく(即ち、これらは独立してその群から選
択される)、そしてR2は、約3から約12個のメチレ
ン基を有する二価のアルキレン、ビシクロアルカン、オ
キシ−またはアミノ−アルキレン基である。
【0047】例となるR1基には、メチル、エチル、ブ
チル、オクチル、シクロヘキシル、3−フェニル−1−
プロピル、イソブチルなどが含まれる。例となるR2
には、トリメチレン、テトラメチレン、ヘキサメチレ
ン、オキシジエチレン、N−アルキルアザジエチレンな
どが含まれる。
【0048】例えば、(A)は、ピロリジン、即ちC4
8NHの誘導体;ピペリジン、例えばピペリジンおよ
び3−メチルピペリジンなど;4−アルキルピペラジ
ン、例えば4−プロピルピペラジンなど;パーヒドロア
ゼピン(これはまたヘキサメチレンイミンとしても知ら
れている);または1−アザシクロオクタン[これらに
は、パーヒドロイソキノリン、パーヒドロインドールな
どの如き2環状体も含まれる]であってもよい。ピロリ
ジン(例えばN−Li−ピロリジド、即ち「NLiP」
を生じる)、パーヒドロアゼピンおよび1−アザシクロ
オクタンが好適である。好適なピロリジン誘導体はパー
ヒドロインドールであり、そして好適なピペリジン誘導
体はパーヒドロイソキノリンである。(A)はまた、
1,3,3−トリメチル−6−アザビシクロ[3.2.
1]オクタン、ジイソブチルアミドなどであってもよ
い。
【0049】両方または一方のR1およびR2が共にt−
ブチル基、イソプロピル基などである場合、その結果と
して生じる重合は、恐らくはその開始部位の窒素の回り
の障害が原因となって遅くなることが見いだされた。そ
れゆえ、本発明の好適な具体例において、該アミン中の
窒素に結合しているR1およびR2中の炭素原子はまた、
全体で少なくとも3個の水素原子と結合している。
【0050】(SOL)を用いそしてこれがエーテルま
たはアミノ化合物である場合、好適には(SOL)の存
在下、無水の非プロトン溶媒、例えばシクロヘキサンな
どの中で、該アミン成分(A)の溶液を製造することに
より、本発明に従う開始剤を生じさせることができる。
次に、この溶液に、同じか或は同様な溶媒中の有機リチ
ウム触媒を添加する。この有機リチウム化合物は、一般
式RLi[式中、Rは、1から約20個の炭素原子を有
するアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アリール
およびアラルキル、並びにジオレフィンおよびビニルア
リールモノマー類から得られる約25個以下の単位を有
する短鎖長の低分子量ポリマー類から成る群から選択さ
れる]を有している。典型的なアルキルには、n−ブチ
ル、s−ブチル、メチル、エチル、イソプロピルなどが
含まれる。該シクロアルキルにはシクロヘキシル、メン
チルなどが含まれる。該アルケニルにはアリル、ビニル
などが含まれる。該アリールおよびアラルキル基にはフ
ェニル、ベンジル、オリゴ(スチリル)などが含まれ
る。例となる短鎖長ポリマー類にはオリゴ(ブタジエニ
ル類)、オリゴ(イソプレニル類)、オリゴ(スチリル
類)などが含まれる。(SOL)が短鎖長ポリマー、即
ちオリゴマーである場合、(SOL)を生じさせる目的
で用いられるモノマー類は、以下に説明するように、該
アミンと有機リチウムを混合した後添加される。
【0051】次に、もし(SOL)を用いそしてこれが
オリゴマーである場合、同じか或は同様な溶媒中の可溶
化成分(SOL)のモノマー類の溶液を、該アミンおよ
び有機リチウムの溶液に加える。これらの3種成分を周
囲温度(15から30℃)か或は約100℃以下の上昇
させた温度、好適には50℃未満、より好適には38℃
未満の温度で、約1時間に及んで反応させるが、この時
点で、この触媒の使用準備ができている。本発明に従う
開始剤が、過剰な炭化水素溶媒の中で約3日間、約1モ
ル規定に及ぶ濃度で溶液のままである場合、これらは溶
解性を示すと見なす。
【0052】該有機アルカリ金属化合物は、好適には、
一般式R3M、R4OM、R5C(O)OM、R67NM
およびR8SO3Mを有する化合物から成る群から選択さ
れ、ここで、R3、R4、R5、R6、R7およびR8の各々
は、約1から約12個の炭素原子を有するアルキル、シ
クロアルキル、アルケニル、アリールまたはフェニルか
ら成る群から選択される。この成分Mは、Na、K、R
bまたはCsから成る群から選択される。好適にはMは
NaまたはKである。
【0053】例えば、R3Mには、メチルナトリウム、
エチルカリウム、n−プロピルルビジウム、エチルセシ
ウム、t−ブチルナトリウム、t−アミルカリウム、n
−ヘキシルルビジウム、フェニルカリウム、ベンジルナ
トリウムなどが含まれ得る。化合物R4OMには、例え
ば一価および多価アルコール類そして一価および多価フ
ェノール類のアルカリ金属塩、例えばメチルアルコー
ル、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール、t−ブチルアルコール、t−アミ
ルアルコール、n−ヘキシルアルコール、シクロヘキシ
ルアルコール、t−ブテニルアルコール、4−メチルシ
クロヘキシルアルコール、フェノール、ベンジルアルコ
ール、カテコール、レゾルシノール、1−ナフトール、
2,6−ジ−t−ブチル−メチルフェノール、n−ノニ
ルフェノールなどのナトリウム(Na)、カリウム
(K)、ルビジウム(Rb)およびセシウム(Cs)塩
類が含まれ得る。
【0054】該R5COOMには、例えばモノ−および
ポリ−カルボン酸のアルカリ金属塩、例えばラウリン
酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラ
キン酸、リノール酸、フェニル酢酸、安息香酸、セバシ
ン酸、フタル酸などのNa、K、RbおよびCs塩類が
含まれ得る。
【0055】化合物R67NMには、例えば第二級アミ
ンのアルカリ金属塩、例えばジメチルアミン、ジ−n−
ブチルアミン、メチル−n−ヘキシルアミン、ジフェニ
ルアミン、ジベンジルアミンなどのNa、K、Rbおよ
びCs塩類が含まれ得る。
【0056】化合物R8SO3Mには、例えばスルホン酸
類のアルカリ金属塩、例えばドデシルベンゼンスルホン
酸、テトラデシルベンゼンスルホン酸、ヘキサデシルベ
ンゼンスルホン酸、オクタデシル−ベンゼンスルホン酸
などのNa、K、RbおよびCs塩類が含まれ得る。
【0057】エーテル類またはアミン類の如き適切な重
合改質剤をアルカリ金属化合物と組み合わせて用いるこ
とにより、所望のミクロ構造および該コモノマー単位の
ランダム化を生じさせてもよい。
【0058】本発明に従う混合物は、好適には、該リチ
オアミン開始剤中のリチウム当量当たり約0.5から約
0.02当量から成る混合比で該有機アルカリ金属化合
物を含んでいる。
【0059】キレート剤を用いて不均一な重合を防止す
る助けとすることができる。有効な上記試薬には、例え
ばテトラメチルエチレンジアミン(TMEDA)、オキ
ソラニル環状アセタール類および環状オリゴマー状オキ
ソラニルアルカン類などが含まれる。これらのオリゴマ
ー状オキソラニルアルカン類は、構造式
【0060】
【化25】
【0061】および
【0062】
【化26】
【0063】[式中、R9およびR10は、独立して、水
素またはアルキル基であり、そして−CR910−中の
全炭素原子数は含めて1から9の範囲であり、yは含め
て1から5の整数であり、y′は含めて3から5の整数
であり、そしてR11、R12、R13およびR14は、独立し
て−Hまたは−Cn2n+1(ここで、n=1から6であ
る)である]で表され得る。
【0064】この最初の式を有する化合物は線状オリゴ
マー類であり、そして2番目の構造式で表される改質剤
は環状オリゴマー類であり、それに関する更に一層の詳
細は、米国特許番号4,429,091[これの主題事項
はここでは参照にいれられる]の中に見いだされ得る。
更に、該オキソラニル環状アセタールに関する詳細は、
米国特許番号5,112,929[これの主題事項はここ
では参照にいれられる]の中に見いだされ得る。
【0065】本発明に従う混合物は、好適には、該リチ
オアミン開始剤中のリチウム当量当たり約2から約0.
01当量から成る混合比で該キレート剤を含んでいる。
約0.02から約0.1の範囲の比率が好適である。
【0066】上述したように、このようにして生じる開
始剤混合物は、全てのアニオン重合エラストマー、例え
ばポリブタジエン、ポリイソプレンなど、およびそれら
とモノビニル芳香族、例えばスチレン、アルファメチル
スチレンなど或はトリエン類、例えばミルセンなどとの
コポリマー類を製造するための開始剤として用いられ得
る。従って、これらのエラストマー類には、ジエンのホ
モポリマー類およびそれらとモノビニル芳香族ポリマー
類とのコポリマー類が含まれる。適切なモノマー類に
は、約4から約12個の炭素原子を有する共役ジエン類
および8から18個の炭素原子を有するモノビニル芳香
族モノマー類およびトリエン類、並びにそれらの混合物
が含まれる。本発明で有効な共役ジエンモノマー類など
の例には、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−
ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン
および1,3−ヘキサジエンが含まれ、そして芳香族ビ
ニルモノマー類にはスチレン、a−メチルスチレン、p
−メチルスチレン、ビニルトルエンおよびビニルナフタ
レンが含まれる。この共役ジエンモノマーおよび芳香族
ビニルモノマーは、通常95−50:5−50、好適に
は85−55:15−45の重量比で用いられる。この
ポリマーが高スチレン含有量、即ち約20重量%以上の
スチレン含有量を有するのが最も好適である。
【0067】重合は、上に示した如き炭化水素溶媒、例
えば種々のヘキサン類、ヘプタン類、オクタン類および
それらの混合物などの中で行われる。共重合におけるラ
ンダム化を促進し、そしてビニル含有量を調節する目的
で、これらの重合材料に極性調整物または他のキレート
剤を添加してもよい。この量は、リチウム1当量当たり
0から90もしくはそれ以上の当量の範囲である。この
量は、所望のビニル量、用いるスチレンレベルおよび重
合温度、並びに用いる特定の極性調整物(改質剤)の性
質に依存している。
【0068】極性調整物および他のキレート剤として有
効な化合物は有機化合物であり、それらには、例えばテ
トラヒドロフラン、線状および環状のオリゴマー状オキ
ソラニルアルカン類、例えば2−2′−ジ(テトラヒド
ロフリル)プロパン、ジ−ピペリジルエタン、ヘキサメ
チルホスホルアミド、N−N′−ジメチルピペラジン、
ジアザビシクロオクタン、ジメチルエーテル、ジエチル
エーテル、ジブチルアミンなどが含まれる。これらの線
状および環状のオリゴマー状オキソラニルアルカン改質
剤は、米国特許番号4,429,091(これの主題事項
はここでは参照にいれられる)の中に記述されている。
極性調整物として有効な他の化合物には、酸素または窒
素ヘテロ原子および結合していない1対の電子を含んで
いる化合物が含まれる。その例には、モノおよびオリゴ
アルキレングリコール類のジアルキルエーテル類;「ク
ラウン」エーテル類;第三級アミン類、例えばテトラメ
チルエチレンジアミン(TMEDA)、テトラヒドロフ
ラン(THF)、線状のTHFオリゴマー類などが含ま
れる。
【0069】モノマー(類)と炭化水素溶媒のブレンド
物を適切な反応容器に仕込んだ後、該極性調整物(用い
る場合)および上述した開始化合物を添加することで、
バッチ重合を開始させる。これらの反応体を約20から
約200℃の温度に加熱し、そしてこの重合を約0.1
から約24時間進行させる。この開始化合物から官能ア
ミン基が誘導されて、その開始部位の所で結合する。従
って、本質的に全ての得られるポリマー鎖が、以下の一
般式
【0070】
【化27】AYLi [式中、Aは上述したのと同じであり、そしてYは、上
述したジエンホモポリマー類、モノビニル芳香族ポリマ
ー類、ジエン/モノビニル芳香族ランダムコポリマー類
およびブロックコポリマー類のいずれかまたは全てから
誘導される二価のポリマー基である]を有している。こ
の重合を継続すると、このリチウム末端にモノマーが付
加することでこのポリマーの分子量が上昇する。
【0071】この重合を停止する目的で、そしてこのよ
うに更にポリマーの分子量およびポリマーの特性を調整
する目的で、停止剤、カップリング剤または連結剤の如
き改質剤を用いることができ、ここでは、これらの薬剤
の全てを集合的に「改質剤」と呼ぶ。特定の上記薬剤
は、多官能を有するポリマーをもたらし得る。即ち、本
発明に従って開始させたポリマー類は、上に記述した如
き少なくとも1種のアミン官能基Aを有することができ
ると共にまた、改質剤から成る群から選択されそして誘
導される2番目の官能基を有していてもよい。
【0072】有効な改質剤には、下記のものまたはそれ
らの混合物が含まれる:活性水素化合物、例えば水また
はアルコール;二酸化炭素;N,N,N′,N′−テト
ラジアルキルジアミノ−ベンゾフェノン(例えばテトラ
メチルジアミノベンゾフェノンなど);N,N−ジアル
キルアミノ−ベンズアルデヒド(例えばジメチルアミノ
−ベンズアルデヒドなど);1,3−ジアルキル−2−
イミダゾリジノン(例えば1,3−ジメチル−2−イミ
ダゾリジノンなど);1−アルキル置換ピロリジノン
類;1−アリール置換ピロリジノン類;約5から約20
個の炭素原子を有するジアルキル−およびジシクロアル
キル−カルボジイミド類;(R15aZXb
【0073】
【化28】
【0074】および
【0075】
【化29】
【0076】[ここで、Zは、錫またはケイ素であ
る]。
【0077】Zが錫であるのが好適である。
【0078】R15は、約1から約20個の炭素原子を有
するアルキル、約3から約20個の炭素原子を有するシ
クロアルキル、約6から約20個の炭素原子を有するア
リール、または約7から約20個の炭素原子を有するア
ラルキルである。例えば、R15には、メチル、エチル、
n−ブチル、ネオフィル、フェニル、シクロヘキシルな
どが含まれ得る。
【0079】Xは、塩素、臭素またはヨウ素であり、
「a」は0から3であり、そして「b」は1から4であ
るが、ここで、a+b=4である。
【0080】各々のR16は、同一もしくは異なり、約1
から約12個の炭素原子を有するアルキル、シクロアル
キルまたはアリールである。例えば、R16には、メチ
ル、エチル、ノニル、t−ブチル、フェニルなどが含ま
れ得る。
【0081】R17は、約1から約20個の炭素原子を有
するアルキル、フェニル、アルキルフェニルまたはジア
ルキルアミノフェニルである。例えば、R17には、t−
ブチル、2−メチル−4−ペンテン−2−イル、フェニ
ル、p−トリル、p−ブチルフェニル、p−ドデシルフ
ェニル、p−ジエチル−アミノフェニル、p−(ピロリ
ジノ)フェニルなどが含まれ得る。
【0082】各々のR18は、同一もしくは異なり、約1
から約12個の炭素原子を有するアルキルまたはシクロ
アルキルである。これらのR18基の2つが一緒になって
環状基を形成していてもよい。例えば、R18には、メチ
ル、エチル、オクチル、テトラメチレン、ペンタメチレ
ン、シクロヘキシルなどが含まれ得る。
【0083】R19には、約1から約20個の炭素原子を
有するアルキル、フェニル、アルキルフェニルまたはジ
アルキルアミノフェニルが含まれ得る。例えば、R19
は、メチル、ブチル、フェニル、p−ブチルフェニル、
p−ノニルフェニル、p−ジメチルアミノフェニル、p
−ジエチルアミノフェニル、p−(ピロリジノ)フェニ
ルなどが含まれ得る。
【0084】有効な停止剤の他の例には、四塩化錫、
(R13SnCl、(R12SnCl2、R1SnC
3、カルボジイミド類、N−メチルピロリジン、環状
アミド類、環状尿素類、イソシアネート類、シッフ塩
基、4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
など[ここで、R1は上述したのと同じである]が含ま
れる。
【0085】本発明に従う1つの好適なポリマーは、上
で考察した如き少なくとも1種の官能基Aを含んでいる
ポリマーであり、ここで、Aは、アミンと有機リチウム
化合物(これもまた上で考察したのと同じである)との
反応生成物から誘導される。更に、好適なポリマーは、
該ポリマーがまた錫−炭素結合を有するところの多官能
性を示し、例えばこれは、停止剤、カップリング剤また
は連結剤から誘導され得る。本発明に従うゴム組成物ま
たは加硫性ゴム組成物は、上記ポリマーを含んでいても
よい。
【0086】該改質剤を該反応容器に加えた後、この容
器を約1から約1000分間撹拌する。その結果とし
て、カーボンブラックの如きコンパンド化用材料に対し
て更に大きな親和性を示すことから更に減少したヒステ
リシスを示すエラストマーが得られる。停止剤の追加的
例には、米国特許番号4,616,069(これはここで
は参照にいれられる)の中に見いだされるものが含まれ
る。
【0087】通常の技術を用いて該溶媒から該ポリマー
を回収することができる。これらには、蒸気またはアル
コール凝固、熱脱溶媒または他の何らかの適切な方法が
含まれる。追加的に、ドラム乾燥、押出し乾燥、真空乾
燥などで、この得られるポリマーから溶媒を除去しても
よい。
【0088】本発明のエラストマー類は、この得られる
ポリマーが有する2つ以上の末端に官能基を有するポリ
マー類を多数含んでいる。上記ポリマー類のコンパンド
は、減少したヒステリシスを示す製品(これは、上昇し
た反発弾性および減少した転がり抵抗を示すと共に、機
械応力を受けたとき低い熱蓄積を示す製品を意味してい
る)を生じ得る。
【0089】以下に例示するように、本発明の開始剤を
用いて生じさせたポリマー類は、比較的狭い範囲の分子
量を有するように再現可能様式で重合可能であり、その
結果として、約20,000から約250,000の分
子量範囲を有する、本質的に一定した再現性を示すポリ
マー類を製造することが可能であることを見い出した。
【0090】本発明のポリマー類を、単独か或は他のエ
ラストマー類との組み合わせで用いて、エラストマー製
品、例えばタイヤトレッドストック、サイドウォールス
トックまたは他のタイヤ成分ストックコンパンドを製造
することができる。本発明のタイヤの場合、加硫性エラ
ストマーまたはゴム組成物から少なくとも1種の上記成
分を製造する。例えば、本発明に従うポリマー類は、天
然ゴム、合成ゴムおよびそれらのブレンド物を含む通常
に用いられている如何なるトレッドストックゴムとブレ
ンドされてもよい。上記ゴム類は本分野の技術者によく
知られており、そしてこれらには合成ポリイソプレンゴ
ム、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジ
エン、ブチルゴム、ネオプレン、エチレン/プロピレン
ゴム、エチレン/プロピレン/ジエンゴム(EPD
M)、アクリロニトリル/ブタジエンゴム(NBR)、
シリコンゴム、フルオロエラストマー類、エチレンアク
リル系ゴム、エチレン酢酸ビニルコポリマー(EV
A)、エピクロロヒドリンゴム、塩素化ポリエチレンゴ
ム、クロロスルホン化ポリエチレンゴム、水添ニトリル
ゴム、テトラフルオロエチレン/プロピレンゴムなどが
含まれる。本発明のポリマー類を通常のゴムとブレンド
する場合、これらの量は、幅広く変化させることが可能
であり、例えば10から99重量%である。
【0091】これらのポリマー類を、ゴム100部当た
り約5から約100重量部(phr)の範囲の量のカー
ボンブラックと一緒にコンパンド化してもよく、約5か
ら約80phrが好適であり、約40から約70phr
がより好適である。これらのカーボンブラックには、通
常に入手可能な市販カーボンブラックのいずれもが含ま
れるが、少なくとも20m2/g、より好適には少なく
とも35m2/gから200m2/gまたはそれ以上の表
面積(EMSA)を有するものが好適である。本出願中
で用いる表面積値は、臭化セチルトリメチル−アンモニ
ウム(CTAB)技術を用いたASTM試験D−176
5で測定した値である。有益なカーボンブラックの中に
は、ファーネスブラック、チャネルブラックおよびラン
プブラックがある。より詳細には、これらのカーボンブ
ラックの例には、超摩耗ファーネス(SAF)ブラッ
ク、高摩耗ファーネス(HAF)ブラック、高速押出し
ファーネス(FEF)ブラック、微細ファーネス(F
F)ブラック、中超摩耗ファーネス(ISAF)ブラッ
ク、半補強用ファーネス(SRF)ブラック、中加工用
チャネルブラック、硬質加工用チャネルブラックおよび
導電性チャネルブラックが含まれる。用いられ得る他の
カーボンブラックにはアセチレンブラックが含まれる。
上記ブラックの2種以上の混合物が、本発明のカーボン
ブラック製品を製造する目的で用いられ得る。利用でき
るカーボンブラックの表面積に関する典型的な値を下記
の表Iに要約する。
【0092】
【表1】 表I カーボンブラック ASTM表示 表面積(m2/g) (D-1765-82a) (D-3765) N−110 126 N−220 111 N−339 95 N−330 83 N−550 42 N−660 35 本発明のゴムコンパウンドの製造で用いられるカーボン
ブラックは、ペレット化した形態か、或はペレット化し
ていない凝集塊であってもよい。好適には、より均一に
混合するためには、ペレット化していないカーボンブラ
ックが好ましい。約0.5から約4phrの公知加硫剤
を用いた通常の様式で、これらの補強ゴムコンパンドの
硬化を行うことができる。例えば、硫黄またはパーオキ
サイドを基とした硬化系を用いることができる。適切な
加硫剤の一般的開示に関しては、Kirk−Othme
r著「化学技術の百科事典」(Encyclopedi
aof Chemical Technology)第
3版、Wiley Interscience、N.
Y.1982、20巻、365−468頁、特に390
−402頁の「加硫剤および補助材料」を参照すること
ができる。加硫剤は単独か或は組み合わせて用いられ得
る。
【0093】本発明の加硫性エラストマーまたはゴム組
成物は、標準的ゴム混合装置と操作および通常量の上記
添加剤を用い、本発明のポリマー類とカーボンブラック
および他の通常のゴム添加剤、例えば充填材、可塑剤、
抗酸化剤、硬化剤などと一緒にコンパンド化もしくは混
合することによって製造され得る。
【0094】
【一般実験】本発明に従う開始剤混合物およびエラスト
マー類の製造および特性を示す目的で、数多くの上記開
始剤混合物およびエラストマー類を製造した。ヘキサン
中のスチレンとブタジエンモノマー類の溶液を数多く製
造し、そして上述した開始剤混合物を用いてそれらの重
合を行った。上述したように、重合を実施するための本
技術分野で知られている種々の技術を、本発明の範囲か
ら逸脱することなく用いることができる。
【0095】以下に示す実施例において、部およびパー
セントは特に明記されていない限り重量である。分子量
に関してはゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用
い、ジエン部分のミクロ構造に関しては赤外分光法(I
R)を用い、そしてスチレン含有量に関しては核磁気共
鳴スペクトル(NMR)を用いることで、ポリマー構造
の測定を行った。
【0096】コンパンド化特性を評価する目的で、ミク
ロ−ダンベル試験片を用いて破壊強度を評価した。ヒス
テリシス損失特性を評価する目的で、Dynastatビスコエ
ラストマーを用い1Hzで動的損失ファクターを50℃
で測定した(tan δ)。一般に、このtan δ値が
小さくなればなるほど、ヒステリシス損失が低くなる。
Lambourn摩擦試験器を用いて耐摩耗性を測定
し、そしてこれを、以下に考察するように、比較実施例
を基準とした指数で表す。一般に、この指数値が高くな
ればなるほど耐摩耗性が良好になる。
【0097】
【実施例】
実施例1 全モノマーに対するスチレンが38%であるスチレンと
ブタジエンのブレンド物(T.S=19%)を5ポン
ド、1ガロンの反応槽の中に仕込んだ。次に、この反応
槽に、0.185ミリモルのTMEDA、0.247ミリ
モルのt−アミルOK、および3.3ミリモルの、ヘキ
サメチレンイミンのN−リチオ塩、即ち「LHMI」を
加えた。このLHMIは、これを重合用反応槽に仕込む
直前に、ヘキサン中3.7ミリモルのn−ブチルリチウ
ムを用いて3.3ミリモルのヘキサメチレンイミンを処
理することによって製造したものであった。反応温度を
150度F(65℃)に設定した。80分後、ポリマー
セメント状物を少量取り出し、そしてi−PrOHで停
止させた。次に、このセメント状物の残りに、撹拌しな
がら30分間かけて1.8ミリモルのBu2SnCl2
加えた。このポリマーのセメント状物をi−PrOHで
凝固させた後、ドラム乾燥機で乾燥することにより、以
下にポリマーAとして報告するSBRが得られた。上に
記述したのと同じ方法を用い、TMEDAなしで比較実
施例ポリマーを製造した。この比較ポリマーを以下にポ
リマーBとして報告する。ポリマーAおよびBに関する
分子量情報を以下の表IIに報告する。
【0098】
【表2】 表II ポリマーAおよびBの分析 ベースポリマー 連成ポリマー ML4 Mn Mw/Mn ML4 Mn Mw/Mn 連成% ポリマーA 35.0 1.17×105 1.19 79.8 1.55×105 1.67 40% ポリマーB 30.0 1.04×105 1.25 75.5 1.55×105 1.60 41% このデータは、TMEDAを用いるとMw/Mnが狭く
なることを示している。 実施例2 NLiP開始剤およびNaORシステム a)NLiP・C919−φ−ONaシステムのボトル
重合 NLiP2THFを下記の如く製造した。ヘキサン中2
5.1meqのピロリジンと25.1meqのn−ブチル
リチウムの混合物を、窒素下室温で週末の間撹拌した。
これを、ヘキサン中50.2meqのTHFで処理し、
そしてこの得られる混合物を用いて下記の重合を開始さ
せた。
【0099】ヘキサン中35%のスチレン/65%のブ
タジエン(重量/重量)ブレンド物(18%の全固体)
を用いてボトル重合を実施した。以下に示す異なる条件
下で、5個のボトルを用いた。
【0100】
【表3】 NLiP2THF/ Na/Li CA/Li 100gのモノマー ボトルC 1.2ミリモル 1/5 − ボトルD 1.2 1/10 − ボトルE 1.2 1/20 − ボトルF 1.2 1/10 CA=1/20 ボトルG 1.2 1/20 CA=1/20 この表において、「CA」はキレート剤を表しており、
そしてこれは、線状のオリゴマー状オキソラニルプロパ
ンであった。ナトリウムのノニルフェノキサイドを用い
た。50℃で4時間重合反応を実施した後、イソプロピ
ルアルコール(「i−PrOH」)を添加することで停
止させた。それぞれポリマーC−Gに相当している、各
々のボトルC−Gのポリマーセメント状物は、奇麗な黄
色溶液であった。これらのポリマーを、i−PrOH中
で凝固させ、抗酸化剤(ブチル化ヒドロキシトルエン)
で処理した後、ドラム乾燥することで単離した。ポリマ
ーC−Gに関する分析データを表IIIに挙げる。
【0101】
【表4】 表III ポリマーC−Gの分析 ポリマー 変換率 Mn Mw/Mn ビニルa スチレン C 83.1% 1.2E5 1.64 37.0% 34.5% D 83.0% 1.1E5 1.57 29.4% 34.4% E 86.4% 1.1E5 1.63 25.7% 34.5% F 83.0% 1.1E5 1.47 40.2% 34.4% G 86.0% 1.1E5 1.35 43.3% 34.6% a) ブタジエンの部を基準 キレート剤CAを用いて製造したポリマーFおよびGに
対して、このキレート剤なしで製造したポリマーC、D
およびEを比較することによって明らかなように、この
キレート剤CAを添加することにより、分子量分布(M
w/Mn)が狭くなっている。
【0102】 2. NLiP開始剤およびt−アミルOKシステム a)n−ヘキサン溶液中の反応槽重合 全モノマーに対するスチレンが38重量%であるスチレ
ンとブタジエンモノマーのブレンド物(T.S=18
%)を5ポンド、1ガロンの反応槽の中に仕込んだ。こ
れに、0.19ミリモルのt−アミルOKと一緒に、上
述した如く製造したNLiP2THF開始剤を3.9ミ
リモル仕込んだ。反応温度を140度F(60℃)に設
定した。重合時間は3時間であり、観察されたピーク温
度は155度F(68℃)であった。次に、この反応槽
に1.9ミリモルのBu2SnCl2溶液を添加した後、
30分間撹拌した。ポリマーセメント状物をi−PrO
Hで凝固させ、上述した抗酸化剤で処理した後、ドラム
乾燥機で乾燥することにより、ここでポリマーFとして
報告するSBRが得られた。
【0103】n−BuLiを用いて比較実施例ポリマー
を製造した。40%のスチレンとブタジエンモノマーの
ブレンド物(T.S=18%)を5ポンド、1ガロンの
反応槽の中に仕込んだ。この反応槽に、3.8ミリモル
のn−BuLiと0.38ミリモルのt−アミルOKを
加えた。160度F(71℃)における重合を1.5時
間行った後、この反応槽に1.9ミリモルのBu2SnC
2を仕込んだ。次に、このセメント状物を凝固させ、
上述したようにドラム乾燥することにより、ポリマーI
が得られた。
【0104】これらのポリマーの特徴を表IVに挙げ
る。
【0105】
【表5】 表IV ポリマーHおよびIの分析 Mn Mw/Mn ML4 ビニルa スチレン ポリマーH 1.8E5 1.77 87 22% 38% ポリマーI 2.0E5 1.62 94 19% 43% a) ブタジエンの部を基準 b) ポリマーのコンパンド物性 ポリマー類HおよびI、並びに本発明の開始剤組み合わ
せを用いないでBuLiで開始させた対照であるSBR
[これは20%のスチレンと60%のビニル(ブタジエ
ン部分を基準)であり、SnCl4で連成させたSBR
である]の物性試験を行った。標準的な方法を用いてコ
ンパンド化を行った(重量部でポリマー100、HAF
カーボンブラック48.5、芳香族オイル10.5、硫黄
1.5)。結果を表Vに要約する。
【0106】
【表6】 表V ポリマーH−Iのコンパンド化特性 RT tanδ Tb(kg/cm2) Eb(%) 摩耗指数 50℃ 実施例 ポリマーH 256 488 118 0.12 ポリマーI 197 420 127 0.15 比較 SBR/SnCl4 182 430 100 0.14 ポリマーHは、比較ポリマー類よりも低いヒステリシス
損失と高い引張り強度および耐摩耗性を示している。
【0107】 3. LHMI開始剤およびt−アミルOKシステム a)n−ヘキサン溶液中の反応槽重合 全モノマーに対するスチレンが28重量%であるスチレ
ンとブタジエンモノマーのブレンド物(T.S=18
%)を5ポンド、1ガロンの反応槽の中に仕込んだ。こ
れに、3.7ミリモルのLHMI開始剤を仕込んだ後、
0.18ミリモルのt−アミルOKと1.1ミリモルの
オリゴマー状オキソラニルプロパンを加えた。反応温度
を160度F(71℃)に設定した。重合時間は1時間
であり、観察されたピーク温度は175度F(79℃)
であった。次に、この反応槽に0.9ミリモルのSnC
4溶液を添加した後、30分間撹拌した。前に示した
実施例と同様にポリマーを単離し、そしてここではポリ
マーJとして報告する。
【0108】28重量%のスチレン/72重量%のブタ
ジエンモノマーブレンド物の代わりに38重量%のスチ
レン/62重量%のブタジエンを用いそして該キレート
剤レベルを0.12ミリモルに下げる以外はポリマーJ
と同じ操作を用いて、ポリマーKを製造した。
【0109】該キレート剤を用いない以外はポリマーK
と同じ操作を用いてポリマーLを製造した。
【0110】これらのポリマーの特徴を表VIに挙げ
る。これらのポリマー類は同様なガラス転移温度を有し
ていることが見いだされた。
【0111】
【表7】 表VI ポリマーJ−Lの分析 Mn Mw/Mn ML4 ビニルa スチレン ポリマーH 1.6X105 2.05 65 42% 28% ポリマーI 1.6X105 2.34 100 22% 38% ポリマーJ 1.6X105 2.54 118 17% 40% a) ブタジエンの部を基準 b) ポリマーのコンパンド物性 ポリマー類J、K、L、並びに20%のスチレンと60
%のビニル(100%のブタジエンを基準)から成りそ
してSnCl4で連成させたSBRである対照SBRを
用いて、物性試験を行った。これらのポリマー類を、天
然ゴムをブレンドする製法でコンパンド化した(重量部
でSBR 75、天然ゴム25、HAFカーボンブラッ
ク48.5、芳香族オイル11、硫黄1.6)。結果を表
VIIに要約する。
【0112】
【表8】 表VII ポリマーJ−Lのコンパンド化特性 100℃ 引裂き強度 tanδ 168℃ Tb(kg/cm2) Eb(%)(kg/cm) 摩耗指数 50℃ 実施例 ポリマーJ 119 414 30 105 0.11 実施例 ポリマーK 127 462 27 116 0.12 実施例 ポリマーL 129 473 32 114 0.13 比較 SBR/SnCl4 108 417 29 100 0.13 これらの実施例ポリマー類は、対照SBRよりも高い引
張り特性と耐摩耗性を示すと共にまた低いヒステリシス
損失特性を示している。
【0113】本発明に従う開始剤はジエンモノマー類の
アニオン重合で有効性を示すことは、上記実施例および
明細開示からここに明らかである。比較的狭い分子量範
囲内で上記ポリマー類の再現可能重合が達成され、そし
てこの得られるポリマー類はまた、本分野で今まで知ら
れている溶解しない開始剤に比較して、生きたC−Li
末端の良好な保存を示す。
【0114】本発明は、他の場合としてこの明細書の中
に示したものを除き、ここに開示した特定の開始剤、反
応体、停止剤、極性調整物または溶媒に限定されるもの
ではない。同様に、これらの実施例は、単にこの主題発
明の実施を説明する目的で示したものであり、本発明の
制限を構成するものではない。本分野の技術者は、上に
行った開示に従って、他のモノマー類および工程条件を
容易に選択することができるであろう。
【0115】従って、ここに開示しそして記述した本発
明の範囲から逸脱しない限りここに開示した変数のいず
れをも容易に決定しそして調節することが可能であると
考えられる。更に、本発明の範囲は、添付請求の範囲の
範囲内に入る全ての修飾および変化を包含するものとす
る。
【0116】本発明の特徴および態様は以下のとうりで
ある。
【0117】1.(i)一般式
【0118】
【化30】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
してAは、一般式
【0119】
【化31】 を有するジアルキル、アルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0120】
【化32】
【0121】を有する環状アミン類から成る群から選択
され、ここで、各々のR1は、独立して、1から約12
個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルおよび
アラルキルから成る群から選択され、そしてR2は、約
3から約12個のメチレン基を有する二価のアルキレ
ン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基から成る群か
ら選択される]を有するリチオアミン、(ii)有機ア
ルカリ金属化合物、および任意に、(iii)キレート
剤、の混合物を含む、炭化水素可溶アニオン重合開始
剤。
【0122】2.該アミン中の窒素原子と結合している
1およびR2中の炭素原子がまた、全体で少なくとも3
個の水素原子と結合している、第1項記載のアニオン重
合開始剤。
【0123】3.SOLが、3から約300個の重合単
位から成る重合度を有するジエニルまたはビニル芳香族
オリゴマーである、第1項記載のアニオン重合開始剤。
【0124】4.SOLが、ポリブタジエン、ポリスチ
レン、ポリイソプレンおよびそれらのコポリマー類から
成る群から選択される、第3項記載のアニオン重合開始
剤。 5.SOLが、テトラヒドロフランおよびテトラメチル
エチレンジアミンから成る群から選択される、第1項記
載のアニオン重合開始剤。
【0125】6.Aが、1,3,3,−トリメチル−6
−アザビシクロ[3.2.1]オクタン、ジイソブチル
アミド、ピロリジン、ピペリジン、4−アルキルピペラ
ジン、パーヒドロアゼピン、1−アザシクロオクタンお
よびそれらの誘導体から成る群から選択される、第1項
記載のアニオン重合開始剤。
【0126】7.上記ピロリジン誘導体がパーヒドロイ
ンドールである、第6項記載のアニオン重合開始剤。
【0127】8.Aがジ−n−アルキルアミン類から成
る群から選択され、ここでこのアルキル基が約2から約
5個の炭素原子を有する、第1項記載のアニオン重合開
始剤。
【0128】9.Aがピロリジンであり、yが2であ
り、そしてSOLが、テトラヒドロフランおよびテトラ
メチルエチレンジアミンから成る群から選択される、第
1項記載のアニオン重合開始剤。
【0129】10.Aがパーヒドロアゼピンであり、y
が2であり、そしてSOLが、テトラヒドロフランおよ
びテトラメチルエチレンジアミンから成る群から選択さ
れる、第1項記載のアニオン重合開始剤。
【0130】11.Aがパーヒドロアゼピンであり、そ
してyが0である、第1項記載のアニオン重合開始剤。
【0131】12.上記リチオアミンが式A−(SO
L)−Liを有しておりそしてAがピロリジンである、
第3項記載のアニオン重合開始剤。
【0132】13.上記有機アルカリ金属化合物が、一
般式R3M、R4OM、R5C(O)OM、R67NMお
よびR8SO3Mを有する化合物から成る群から選択さ
れ、ここで、R3、R4、R5、R6、R7およびR8の各々
は、約1から約12個の炭素原子を有するアルキル、シ
クロアルキル、アルケニル、アリールまたはフェニルか
ら成る群から選択され、そしてMは、Na、K、Rbま
たはCsから成る群から選択される、第1項記載のアニ
オン重合開始剤。
【0133】14.MがNaまたはKであり、そして上
記混合物が、上記リチオアミン中のリチウム当量当たり
約0.5から約0.02当量の混合比で上記有機アルカリ
金属化合物を含んでいる第13項記載のアニオン重合開
始剤。
【0134】15.上記キレート剤が存在しており、そ
してこれが、テトラメチルエチレンジアミン、線状のオ
リゴマー状オキソラニルアルカン類およびオキソラニル
環状アセタール類から成る群から選択される、第1項記
載のアニオン重合開始剤。
【0135】16.上記混合物が、上記リチオアミン中
のリチウム当量当たり約0.01から約2当量の混合比
で上記キレート剤を含んでいる第15項記載のアニオン
重合開始剤。
【0136】17.一般式
【0137】
【化33】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0138】
【化34】
【0139】を有する環状アミン類[ここで、各々のR
1は、独立して、1から約12個の炭素原子を有するア
ルキル、シクロアルキルおよびアラルキルから成る群か
ら選択され、そしてR2は、約3から約12個のメチレ
ン基を有する二価のアルキレン、オキシ−またはアミノ
−アルキレン基から成る群から選択される]から成る群
から選択される官能化剤と、一般式RLi[式中、R
は、1から約20個の炭素原子を有するアルキル、シク
ロアルキル、アルケニル、アリールおよびアラルキル、
並びにジオレフィンおよびビニルアリールモノマー類か
ら得られる約25個以下の単位を有する短鎖長の低分子
量ポリマー類から成る群から選択される]を有する有機
リチウム化合物とを、反応させることで反応生成物を生
じさせ、そして、上記反応生成物と、有機アルカリ金属
化合物および任意のキレート剤とを混合する、段階を含
む、アニオン重合開始剤の製造方法。
【0140】18.炭化水素溶媒中で1種以上のアニオ
ン重合可能モノマー類の溶液を生じさせ、そして一般式
【0141】
【化35】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
してAは、一般式
【0142】
【化36】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0143】
【化37】
【0144】を有する環状アミン類から成る群から選択
され、ここで、各々のR1は、独立して、1から約12
個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルおよび
アラルキルから成る群から選択され、そしてR2は、約
3から約12個のメチレン基を有する二価のアルキレ
ン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基から成る群か
ら選択される]を有するリチオアミンと有機アルカリ金
属化合物の混合物を用いて上記モノマーを重合させる、
段階を含む、減少したヒステリシス特性を示すエラスト
マーコンパンドの製造方法。
【0145】19.上記モノマー類が、スチレンおよび
ブタジエンおよびそれらの混合物から成る群から選択さ
れる、第18項記載の方法。
【0146】20.上記混合物が更にキレート剤を含ん
でいる第18項記載の方法。
【0147】21.その重合させたモノマーと、停止
剤、カップリング剤および連結剤から成る群から選択さ
れそして誘導される改質剤とを反応させる段階を更に含
む、第18項記載の方法。
【0148】22.上記改質剤が、二酸化炭素;N,
N,N′,N′−テトラアルキルジアミノベンゾフェノ
ン類;ジアルキルアミノベンズアルデヒド類;ジアルキ
ルイミダゾリジノン類;1−アルキル置換ピロリジノン
類;1−アリール置換ピロリジノン類;約5から約20
個の炭素原子を有するジアルキル−およびジシクロアル
キル−カルボジイミド類;(R15aZXb
【0149】
【化38】
【0150】および
【0151】
【化39】
【0152】から成る群から選択され、ここで、Zは、
錫またはケイ素であり、R15は、約1から約20個の炭
素原子を有するアルキル、約3から約20個の炭素原子
を有するシクロアルキル、約6から約20個の炭素原子
を有するアリール、および約7から約20個の炭素原子
を有するアラルキルから成る群から選択され、Xは、塩
素または臭素であり、aは、0から3であり、そしてb
は約1から4であるが、ここで、a+b=4であり、各
々のR16は、同一もしくは異なり、約1から約12個の
炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルおよびアリ
ールから成る群から選択され、R17は、約4から約20
個の炭素原子を有するt−アルキル、フェニル、アルキ
ルフェニルおよびN,N−ジアルキルアミノフェニルか
ら成る群から選択され、各々のR18は、同一もしくは異
なり、約1から約12個の炭素原子を有するアルキルお
よびシクロアルキルから成る群から選択され、そしてR
19は、約1から約20個の炭素原子を有するアルキル、
フェニル、アルキルフェニルおよびN,N−ジアルキル
アミノフェニルおよびそれらの混合物から成る群から選
択される、第21項記載の方法。
【0153】23.その2つのR18基が一緒になって環
状基を形成している第22項記載の方法。
【0154】24.上記ポリマーと上記ポリマー100
部当たり約5から80重量物のカーボンブラックとをコ
ンパンド化して加硫性コンパンドを生じさせる段階を更
に含む、第18項記載の方法。
【0155】25.上記加硫性コンパンドからトレッド
ストックを生じさせる段階を更に含む、第24項記載の
方法。
【0156】26.上記トレッドストックコンパンドか
ら生じさせた少なくとも1種の成分を有するタイヤを作
成する更に一層の段階を含む、第25項記載の方法。
【0157】27.炭化水素溶媒中で1種以上のアニオ
ン重合可能モノマー類の溶液を生じさせ、そして一般式
【0158】
【化40】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
してAは、一般式
【0159】
【化41】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
ジシクロアルキルアミン基および一般式
【0160】
【化42】
【0161】を有する環状アミン類から成る群から選択
され、ここで、各々のR1は、独立して、1から約12
個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキルおよび
アラルキルから成る群から選択され、そしてR2は、約
3から約12個のメチレン基を有する二価のアルキレ
ン、オキシ−またはアミノ−アルキレン基から成る群か
ら選択される]を有するリチオアミンと有機アルカリ金
属化合物の混合物を用いて上記モノマーを重合させるこ
とでポリマーを生じさせる、ことによって製造されたポ
リマー。
【0162】28.錫−炭素の結合を含んでいる第27
項記載のポリマー。
【0163】29.第27項のポリマーとこのポリマー
100部当たり約5から80重量物のカーボンブラック
とをコンパンド化することによって生じさせた加硫性エ
ラストマー。
【0164】30.第29項の加硫性エラストマーから
生じさせたトレッドストックコンパンド。
【0165】31.第30項のトレッドストックコンパ
ンドから生じさせた少なくとも1種の成分を有するタイ
ヤ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 浩一 東京都小平市小川東町3−5−8 (72)発明者 小澤 洋一 東京都小平市小川東町3−5−5

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)一般式 【化1】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
    Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
    混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
    してAは、一般式 【化2】 を有するジアルキル、アルキル、シクロアルキルまたは
    ジシクロアルキルアミン基および一般式 【化3】 を有する環状アミン類から成る群から選択され、ここ
    で、各々のR1は、独立して、1から約12個の炭素原
    子を有するアルキル、シクロアルキルおよびアラルキル
    から成る群から選択され、そしてR2は、約3から約1
    2個のメチレン基を有する二価のアルキレン、オキシ−
    またはアミノ−アルキレン基から成る群から選択され
    る]を有するリチオアミン、 (ii)有機アルカリ金属化合物、および任意に、 (iii)キレート剤、の混合物を含む、炭化水素可溶
    アニオン重合開始剤。
  2. 【請求項2】 一般式 【化4】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
    ジシクロアルキルアミン基および一般式 【化5】 を有する環状アミン類[ここで、各々のR1は、独立し
    て、1から約12個の炭素原子を有するアルキル、シク
    ロアルキルおよびアラルキルから成る群から選択され、
    そしてR2は、約3から約12個のメチレン基を有する
    二価のアルキレン、オキシ−またはアミノ−アルキレン
    基から成る群から選択される]から成る群から選択され
    る官能化剤と、一般式RLi[式中、Rは、1から約2
    0個の炭素原子を有するアルキル、シクロアルキル、ア
    ルケニル、アリールおよびアラルキル、並びにジオレフ
    ィンおよびビニルアリールモノマー類から得られる約2
    5個以下の単位を有する短鎖長の低分子量ポリマー類か
    ら成る群から選択される]を有する有機リチウム化合物
    とを、反応させることで反応生成物を生じさせ、 そして、上記反応生成物と、有機アルカリ金属化合物お
    よび任意のキレート剤とを混合する、段階を含む、アニ
    オン重合開始剤の製造方法。
  3. 【請求項3】 炭化水素溶媒中で1種以上のアニオン重
    合可能モノマー類の溶液を生じさせ、そして一般式 【化6】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
    Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
    混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
    してAは、一般式 【化7】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
    ジシクロアルキルアミン基および一般式 【化8】 を有する環状アミン類から成る群から選択され、ここ
    で、各々のR1は、独立して、1から約12個の炭素原
    子を有するアルキル、シクロアルキルおよびアラルキル
    から成る群から選択され、そしてR2は、約3から約1
    2個のメチレン基を有する二価のアルキレン、オキシ−
    またはアミノ−アルキレン基から成る群から選択され
    る]を有するリチオアミンと有機アルカリ金属化合物の
    混合物を用いて上記モノマーを重合させる、段階を含
    む、減少したヒステリシス特性を有するエラストマーコ
    ンパンドの製造方法。
  4. 【請求項4】 炭化水素溶媒中で1種以上のアニオン重
    合可能モノマー類の溶液を生じさせ、そして一般式 【化9】(A)Li(SOL)y [式中、yは、0または約0.5から約3であり、SO
    Lは、炭化水素、エーテル類、アミン類またはそれらの
    混合物から成る群から選択される可溶化成分であり、そ
    してAは、一般式 【化10】 を有するアルキル、ジアルキル、シクロアルキルまたは
    ジシクロアルキルアミン基および一般式 【化11】 を有する環状アミン類から成る群から選択され、ここ
    で、各々のR1は、独立して、1から約12個の炭素原
    子を有するアルキル、シクロアルキルおよびアラルキル
    から成る群から選択され、そしてR2は、約3から約1
    2個のメチレン基を有する二価のアルキレン、オキシ−
    またはアミノ−アルキレン基から成る群から選択され
    る]を有するリチオアミンと有機アルカリ金属化合物の
    混合物を用いて上記モノマーを重合させることでポリマ
    ーを生じさせる、ことによって製造されたポリマー。
  5. 【請求項5】 請求項4のポリマーとこのポリマー10
    0部当たり約5から80重量物のカーボンブラックとを
    コンパンド化することによって生じさせた加硫性エラス
    トマー。
  6. 【請求項6】 請求項5の加硫性エラストマーから生じ
    させたトレッドストックコンパンド。
  7. 【請求項7】 請求項6のトレッドストックコンパンド
    から生じさせた少なくとも1種の成分を有するタイヤ。
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