JPH06199570A - 複合ペロブスカイト型セラミック体 - Google Patents

複合ペロブスカイト型セラミック体

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JPH06199570A
JPH06199570A JP4361040A JP36104092A JPH06199570A JP H06199570 A JPH06199570 A JP H06199570A JP 4361040 A JP4361040 A JP 4361040A JP 36104092 A JP36104092 A JP 36104092A JP H06199570 A JPH06199570 A JP H06199570A
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JP
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ceramic body
mixture
composite perovskite
perovskite type
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JP4361040A
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Kenji Koseki
健二 小関
Junko Yamamatsu
純子 山松
Kenji Horino
賢治 堀野
Takeshi Nomura
武史 野村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 Ca粒子の分散性を高めた混合物より、バリ
スタ、コンデンサ、PTCサーミスタ、マイクロ波誘電
体等の回路部品に使用する複合ペロブスカイト型セラミ
ック体を形成することで、特性のバラツキおよび低下を
おさえる。 【構成】 式(Sr1-x-y Bax Caym (Ti1-z
Zrz )O3 と表わしたとき、0.1≦x≦0.9、
0.05≦y≦0.9[ただしx+y≦1]、0≦z≦
0.7、0.95≦m≦1.07となる複合酸化物を含
み、各原料粒子を混合して混合物を得、この混合物を成
形、熱固化処理して、電子線プローブマイクロアナライ
ザによりCaのカウント数の計測値分布を測定したと
き、この測定値の変動係数を、0.4以下に制御し、こ
の混合物を用いて複合ペロブスカイト型セラミック体を
形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電圧依存性非直線抵抗
体、コンデンサ、PTCサーミスタおよびマイクロ波誘
電体等の回路部品に使用する、複合ペロブスカイト型セ
ラミック体に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧依存性非直線抵抗体(バリスタ)、
コンデンサ、PTCサーミスタ、マイクロ波誘電体等の
回路部品に使用するための複合ペロブスカイト型構造を
有するセラミック体には、その組成としてBaとCaと
を共に含むチタン酸系複合酸化物がある。
【0003】BaとCaとを含むこれらの複合ペロブス
カイト型セラミック体回路部品は、たとえば一定の材料
および組成から製造したものであっても、特に製造時の
製品特性のバラツキが大きく、また製品特性が低下する
傾向があり、品質管理上に問題がある。
【0004】例えばBaとCaとを含む複合ペロブスカ
イト型セラミック製バリスタ等では、製造時、バリスタ
電圧(E10 )や非直線係数(α)等のバラツキが大き
く、さらに非直線係数(α)が十分に得られない。ま
た、同様のコンデンサ等では容量の低下や絶縁破壊に至
る電圧が低下しやすい。また、同様のマイクロ波誘電体
等ではQの値が低下しやすい等の問題がある。
【0005】本発明者らの研究の結果、組成物の混合時
に、特にCaを含む粒子の分散性が悪いことが、このよ
うな特性のバラツキや低下をひきおこすことが判明し
た。
【0006】すなわち、このような原因の少なくとも一
部は原料粉末粒子の混合不良にある。BaとCaの炭酸
塩等の原料粉末粒子は、互いに混合しにくく、しかもペ
ロブスカイト型チタン酸系複合酸化物中で、BaとCa
とは互いに全率固溶しないことから、BaとCaとを共
に含む組成をもつこのようなセラミック体では、特にC
aの均一性が不良となりやすく、その結果、前記のよう
な特性のバラツキおよび特性の低下をまねく。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、原料粉末粒
子の混合度を高めた混合物を用いることで、Caの混合
度の不良が少なくとも原因の一部となるような、回路部
品の特性のバラツキおよび低下をおさえた複合ペロブス
カイト型セラミック体を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明により達成される。 (1)式(Sr1-x-y Bax Caym (Ti1-z Zr
z )O3 と表わしたとき、0.1≦x≦0.9、0.0
5≦y≦0.9[ただしx+y≦1]、0≦z≦0.
7、0.95≦m≦1.07となる複合酸化物を含有
し、各原料粒子を混合して混合物を得、この混合物を成
形、熱固化処理して、電子線プローブマイクロアナライ
ザによりCaのカウント数の計測値分布を測定したと
き、この測定値の変動係数を0.4以下に制御し、この
混合物を用いて形成した複合ペロブスカイト型セラミッ
ク体。 (2)前記混合物の各粒子の平均粒径が、いずれも0.
1〜10μm である上記(1)の複合ペロブスカイト型
セラミック体。 (3)前記混合物はさらにNb、Ta、Y、Laおよび
Wの酸化物成分のうち少なくとも1種類と、Si、M
n、Co、Ni、MgおよびAlの酸化物成分のうち少
なくとも1種類とを含有する上記(1)または(2)の
複合ペロブスカイト型セラミック体。 (4)前記Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸化物成分
のうち少なくとも1種類の含有量は、0.001〜5重
量%である上記(3)の複合ペロブスカイト型セラミッ
ク体。 (5)前記Si、Mn、Co、Ni、MgおよびAlの
酸化物成分のうち少なくとも1種類の含有量は、0.0
1〜5重量%である上記(3)または(4)の複合ペロ
ブスカイト型セラミック体。
【0009】
【作用】本発明では、前記式の組成を含有する複合ペロ
ブスカイト型セラミック体を形成するとき、後述する混
合度評価法に従って、特に分散性が悪いCaを含む粒子
の混合度を分析する。その結果に基づき、Caを含む粒
子の混合度が一定の変動係数(C.V.値)範囲内にある混
合物を用いて複合ペロブスカイト型セラミック体を形成
することで、結晶組成の均質性を向上させることができ
る。これにより、製造条件等のわずかなブレ等が原因と
なる回路部品の特性のバラツキや低下を防止することが
できる。
【0010】したがって、本発明は、前記組成をもつ回
路部品であれば、どのような部品にも適用される。この
ような組成をもつ回路部品としては、例えば電圧依存性
非直線抵抗体(バリスタ)、コンデンサ、PTCサーミ
スタおよびマイクロ波誘電体等をあげることができる。
【0011】
【具体的構成】以下に、本発明の具体的構成について説
明する。
【0012】本発明のCaの混合度を有する混合物より
形成した複合ペロブスカイト型セラミック体は、式(S
1-x-y Bax Caym (Ti1-z Zrz )O3 と表
わす組成を有する。このxの値は、0.1≦x≦0.9
程度で、好ましくは0.3≦x≦0.4程度である。ま
た、yの値は、0.05≦y≦0.9程度で、好ましく
は0.2≦y≦0.3程度である。また、このxとy
は、x+y≦1である。
【0013】したがって、xおよびyの値が、それぞれ
この範囲を外れると、それぞれの成分の均一性が低下
し、さらに、例えばyの値がこの範囲より低すぎると分
析精度が悪くなる。
【0014】zの値は、0.7程度以下である。zがこ
の範囲より大きすぎると焼結温度が高くなりすぎ、焼結
しにくくなる。
【0015】mの値は、0.95≦m≦1.07程度
で、好ましくは1.02≦m≦1.05程度である。m
がこの範囲より大きすぎても、また小さすぎてもセラミ
ック体の焼結性を著しくそこなうことになり、好ましく
ない。
【0016】用いる原料には特に制限はないが、通常各
元素それぞれの原料粉末を混合して用いる。この際原料
粉末は、酸化物または後の焼成により酸化物をなすもの
である。Sr、Ba、Ca等の元素を含む原料粉末とし
ては通常、炭酸塩を用いればよい。また、Ti、Zr等
の元素を含む原料粉末としては、酸化物を用いればよい
が、その他炭酸塩、水酸化物等を用いることもできる。
これらの原料粉末の平均粒径は、0.1〜10μm 程度
で、好ましくは0.5〜5μm 程度である。これらの元
素を含む原料粉末の平均粒径がこの範囲より大きすぎる
と、組織の均一な反応物を得るのが困難となり、一方小
さすぎるものは、均一な混合物を得ることが難しく、そ
の上工業的規模での製造が難しいため、通常入手できな
い。
【0017】本発明で用いる混合度評価法は以下のよう
に行なう。
【0018】例えば前記の試料混合物を10gとり、2
5mmφの金型に充填して20MPa/cm2の圧力で成型す
る。これを600〜800℃、3時間熱固化処理して、
得られた固化物表面のBa、Sr、CaおよびTiを含
む粒子の分布について、電子線プローブマイクロアナラ
イザ(EPMA)を用いて以下に示す条件で画像を得
て、前記各元素を含む粒子のスポットサイズあたりのカ
ウント数を計測する。
【0019】画像を得る条件は、加速電圧(Vacc ):
20KV、検出電流(Iabs ):10-7A程度、測定視
野(倍率):250μm ×200μm (500倍)、ビ
ームスポットサイズ :1μm2、画素数(測定点数):
約50000ポイント、使用する特性X線:Ba=Lα
線、Sr=Lα線、Ca=Kα線、Ti=Kα線とす
る。
【0020】得られた測定値から、数1式により、標準
偏差を試料平均で除した値、すなわち変動係数(C.V.
値)を得ればよい。
【0021】
【数1】
【0022】前記600〜800℃、3時間等の熱固化
処理条件は、各組成成分粒子の混合程度を、前記EPM
A装置にて分析可能な程度に固定するが、例えば成分中
の炭酸ガス等が、前記成分粒子の分布を計測するために
影響を与える程度までは分解飛散しない条件として選択
した。
【0023】このような方法で評価し、結果を変動係数
(C.V.値)により表わしたとき、0.4程度以下、好ま
しくは0.3程度以下、通常0.1〜0.3程度の範囲
にあればよい。この範囲より高い値では、Caの分散性
が悪いことになり、製造時に回路部品としての特性のバ
ラツキや低下が大きくなる。
【0024】さらに、以下に、本発明のCaの混合度を
有する混合物より形成した複合ペロブスカイト型セラミ
ック体製の回路部品の具体例の一つとして、電圧依存性
非直線抵抗体(バリスタ)を例として、本発明の具体的
構成をさらに詳しく説明する。
【0025】バリスタは、印加電圧によって著しく抵抗
値が変わり、電圧−電流特性が非直線性を示す回路部品
である。異常高電圧(サージ)吸収や電圧安定化等の用
途が有り、リレー接点の火花消去、モーターブラシノイ
ズ除去、異常電圧の抑制等に多用されている。
【0026】バリスタは、通常前記式の組成を有する複
合酸化物に加え、さらにNb、Ta、Y、LaおよびW
の酸化物成分のうち少なくとも1種類と、Si、Mn、
Co、Ni、MgおよびAlの酸化物成分のうち少なく
とも1種類とを含有する。
【0027】このNb、Ta、Y、LaおよびWの酸化
物成分のうち少なくとも1種類の含有量は、化学量論組
成の酸化物に換算したとき、好ましくは0.001〜5
重量%で、より好ましくは0.01〜2重量%である。
これらの元素は、焼結体の半導体化等のために加えるも
ので、少なすぎると還元焼成体の導電率の低下が不十分
となり、一方、多すぎると、反応性や焼結性に悪影響を
及ぼすため好ましくない。
【0028】さらに前記組成物のうち、Si、Mn、C
o、Ni、MgおよびAlの酸化物成分のうち少なくと
も1種類の含有量は、化学量論組成の酸化物に換算した
とき、好ましくは0.01〜5重量%で、より好ましく
は0.01〜2重量%である。これらの元素は、非直線
係数(α)の改善、バリスタ電圧(E10 )の温度特性改
善等のために加えるもので、少なすぎるとαおよびE10
が目標通りの値に至らず、一方、多すぎると、正常な焼
結体が得られない。
【0029】さらに、これらの組成物の他に、通常例え
ば原料由来等による、Na2 CO3、P25 等が、
0.2重量%程度以下含まれていてもよい。
【0030】本発明のCaの混合度をもつバリスタは、
通常次のように製造すればよい。
【0031】前記バリスタ組成のうち、Nb、Ta、L
a、Y、W、Si、Mn、Co、Ni、Mg、Al等の
元素を含む原料粉末としては、酸化物を用いればよい
が、その他、炭酸塩、水酸化物、硝酸塩、塩化物等を用
いることもできる。また、これらを例えば水等により溶
液状にしたもの等も、混合の均一性を高めることから好
ましく用いることができる。
【0032】これらの原料は、粉末として用いる場合の
平均粒径は好ましくは0.1〜10μm 程度で、さらに
好ましくは0.3〜1μm 程度である。これらの元素を
含む原料粉末の平均粒径がこの範囲より大きすぎると、
均一な結晶粒界組成が得られず特性のバラツキの原因と
なり、一方小さすぎるものは、均一な混合が困難で、そ
の上工業的規模での製造が難しいため、通常入手できな
い。
【0033】このような前記原料を、最終組成が前記組
成となるように秤量し、溶媒と共に湿式混合する。この
場合、溶媒としては、水、低級アルコール類、トルエン
等を単独でまたは2種以上を混合して用いればよい。
【0034】このときの混合処理方法には特に制限はな
く、他成分の混入が無く、混合する成分が十分分散する
方法であればどのような方法でも良い。また、混合する
時間等についても、用いる製造工程等の都合により適宜
選択すればよい。
【0035】次いで、得られた混合物を例えばチューブ
プレス、フィルタープレス等により脱水処理した後、乾
燥機で通常120〜150℃程度で、15時間程度乾燥
し、適当な加熱炉、例えばガス炉等を用いて通常110
0〜1250℃程度で、2〜3時間程度仮焼を行なう。
【0036】得られた仮焼物を例えばロールクラッシャ
等により粗粉砕の後、気流粉砕機等により、平均粒径
0.5〜2μm 程度に粉砕する。次いで、得られた粉末
に、粉末100重量部に対して0.5〜5重量部程度の
バインダーを加えて、さらに水、pH調整剤、保湿剤等
を必要に応じて加え、ホモジナイザー等を用いて混合す
る。バインダーとしては、通常ポリビニルアルコール
(PVA)等を用いればよい。
【0037】次いで、この混合物を金型に充填し、成型
密度=2.5〜3.5g/cm3 程度に成型する。
【0038】得られた成型物を400〜600℃程度
で、2時間程度の脱脂処理の後、還元焼成を行なう。還
元焼成は1〜20%程度の水素を含む窒素ガス雰囲気中
で1300〜1400℃程度で、2〜3時間程度行な
う。このようにして前記組成を持つ半導体化複合ペロブ
スカイト型セラミックの焼結体が得られる。
【0039】この半導体化セラミック焼結体を、目的に
応じたバリスタ電圧(E10 )が得られる通常800〜1
200℃程度の温度で3〜5時間程度、空気中で再酸化
処理を行い、表層部分に厚さ10〜500μm 程度の絶
縁層を形成する。本発明のバリスタ特性は,この絶縁層
において発現する。
【0040】このようにして得たバリスタのE10 および
αを求めるためには、表面絶縁層の上層にAg、Cu等
の電極材を塗布し、通常400〜800℃程度で、10
〜30分間程度焼付けて電極を形成する。この電極に、
10m sec.のパルス電圧を印加し、徐々に印加電圧を高
くして、1mAの電流が流れたときの電圧をE1、10mAの
電流が流れたときの電圧をE10 とする。このE1およびE
10 を用いて数2により、αを求めることができる。
【0041】
【数2】
【0042】また、E10 およびαの変動係数(C.V.値)
は、試料数(n)=9として、前記数1により求めるこ
とができる。
【0043】このようにして測定した非直線係数(α)
の値は、用途により、また製品のグレードにより異なる
が、通常は高ければ高い程好ましい。さらに、αのC.V.
値は、0.025程度以下が好ましく、通常は0.01
〜0.02程度である。
【0044】また、バリスタ電圧(E10 )も、用途によ
りその適値は異なるが、このようなE10 のC.V.値は0.
055程度以下が好ましく、通常0.01〜0.03程
度である。
【0045】前記αおよびE10 のそれぞれのC.V.値が前
記より高すぎると、異常高電圧(ノイズ)をカットする
ことができない素子が一部発生し、このような素子を使
用すると、回路にダメージを与える可能性をもつことに
なる。
【0046】
【実施例】以下に、バリスタでの具体的実施例を示して
さらに詳細に説明する。
【0047】実施例1 最終組成が式(Sr0.35Ba0.35Ca0.301.026 Ti
3 となるようにSrCO3 、BaCO3 、CaCO3
およびTiO2 を秤量し、これを98.8重量%、Nb
2 5 を1.07重量%、SiO2 を0.12重量%お
よびMnOを0.01重量%となるようにそれぞれを秤
量して、硬質樹脂製ボールミルを用いて16時間混合し
た。混合物の一部を分取して前記混合度評価法に従って
Ca、Sr、BaおよびTiを含む粒子のEPMA画像
を得て、前記それぞれの粒子のカウント数の変動係数
(C.V.値)を算出した。混合物の残部は、温度1380
℃、酸素分圧(Po2 )10-12atmの条件で還元焼成し、
次いで温度900℃で再酸化処理を行なってバリスタを
形成した。得られたバリスタのα値およびE10 値を測定
し、同様に調製した9例のバリスタの測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
【0048】比較例1 実施例1のボールミルによる混合時間を10分としたほ
かは実施例1と同様に処理してバリスタを形成し、それ
ぞれのα値およびE10 値を測定し、さらにそれぞれのC.
V.値を算出した。
【0049】比較例2 実施例1のボールミルによる混合時間を3時間としたほ
かは実施例1と同様に処理してバリスタを形成し、それ
ぞれのα値およびE10 値を測定し、さらにそれぞれのC.
V.値を算出した。
【0050】前記実施例および比較例の各分析結果を表
1にまとめて示す。なお、α値およびE10 値は試料平均
値を示した。
【0051】
【表1】
【0052】表1のSr、BaおよびTiのC.V.値とC
aのC.V.値との比較より、短時間混合では、他の成分に
比べて特にCaの混合度が低いことがわかる。
【0053】また、Caを含む粒子の変動係数(C.V.
値)が本発明の範囲のものは、非直線係数(α)および
バリスタ電圧(E10 )のバラツキがおさえられており、
さらにα値およびE10 値が高いことがわかる。
【0054】
【発明の効果】Caを含む粒子の混合度の変動係数を、
本発明の範囲内とした各成分粒子の混合物から、電圧依
存性非直線抵抗体、コンデンサ、PTCサーミスタおよ
びマイクロ波誘電体等の回路部品に使用する複合ペロブ
スカイト型セラミック体を形成することで、Caの混合
度の不良が少なくとも原因の一部となるような、回路部
品の特性のバラツキおよび低下をおさえた、優れた回路
部品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 武史 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(Sr1-x-y Bax Caym (Ti
    1-z Zrz )O3 と表わしたとき、0.1≦x≦0.
    9、0.05≦y≦0.9[ただしx+y≦1]、0≦
    z≦0.7、0.95≦m≦1.07となる複合酸化物
    を含有し、 各原料粒子を混合して混合物を得、この混合物を成形、
    熱固化処理して、電子線プローブマイクロアナライザに
    よりCaのカウント数の計測値分布を測定したとき、こ
    の測定値の変動係数を0.4以下に制御し、 この混合物を用いて形成した複合ペロブスカイト型セラ
    ミック体。
  2. 【請求項2】 前記混合物の各粒子の平均粒径が、いず
    れも0.1〜10μm である請求項1の複合ペロブスカ
    イト型セラミック体。
  3. 【請求項3】 前記混合物はさらにNb、Ta、Y、L
    aおよびWの酸化物成分のうち少なくとも1種類と、S
    i、Mn、Co、Ni、MgおよびAlの酸化物成分の
    うち少なくとも1種類とを含有する請求項1または2の
    複合ペロブスカイト型セラミック体。
  4. 【請求項4】 前記Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸
    化物成分のうち少なくとも1種類の含有量は、0.00
    1〜5重量%である請求項3の複合ペロブスカイト型セ
    ラミック体。
  5. 【請求項5】 前記Si、Mn、Co、Ni、Mgおよ
    びAlの酸化物成分のうち少なくとも1種類の含有量
    は、0.01〜5重量%である請求項3または4の複合
    ペロブスカイト型セラミック体。
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