JP3337737B2 - 電圧依存性非直線抵抗体の製造方法 - Google Patents
電圧依存性非直線抵抗体の製造方法Info
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Description
体の製造方法に関する。
り、電圧−電流特性が非直線性を示す固体素子として電
圧依存性非直線抵抗体(バリスタ)がある。異常高電圧
(サージ)吸収や電圧安定化等の用途があり、リレー接
点の火花消去、モーターブラシノイズ除去、異常電圧の
抑制等に多用されている。
カイト型構造をもつセラミックバリスタがある。例えば
主成分が、SrTiO3 の組成をもつもの、またはその
Srの一部をBa、Ca、Pb等のうち1種類以上で置
換した組成をもつチタン酸系複合酸化物等が知られてい
る。
合、仮焼、粉砕、成型、還元焼成、再酸化の工程を経て
製造される。そのうち、主成分がSrの一部をBaおよ
びCaで置換したSrTiO3 の組成を持つ、チタン酸
系複合酸化物セラミックバリスタの製造では、一定の材
料および組成からバリスタを製造しても、バリスタ特
性、例えばバリスタ電圧(E10 )や非直線係数(α)等
のバラツキが大きく、さらに非直線係数(α)が低くな
る。
の特許願:複合ペロブスカイト型セラミック体(整理番
号04P248)中で、BaおよびCaを含む複合ペロブスカ
イト型セラミック体を用いた回路部品の製造では、混合
物中のCa粒子の混合度を高めることで特性のバラツキ
や低下をおさえることができることを提案した。この提
案では、BaとCaの炭酸塩等の原料粉末粒子は、互い
に混合しにくく、しかもペロブスカイト型チタン酸系複
合酸化物中で、BaとCaとは互いに全率固溶せず、組
成物の混合工程で、特にCa粒子の分散性が悪くなりや
すいため、この混合度を特に高めるこが重要であること
を示した。
えば工程上で困難である場合もあるため、混合度を高め
る方法とは別に、さらに特性のバラツキを改善すること
が望まれている。
は、比較的低い混合度の組成物より製造しても、安定し
た特性を得ることができる、BaおよびCaを含むペロ
ブスカイト型チタン酸系複合酸化物の電圧依存性非直線
抵抗体を提供することにある。
(1)〜(7)の本発明により達成される。 (1) Sr、Ba、CaおよびTiを含む複合酸化物
と、Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸化物成分のうち
少なくとも1種類と、Si、Mn、Co、Ni、Mgお
よびAlの酸化物成分のうち少なくとも1種類とを含有
する混合物を、仮焼、粉砕、成形後、1×10-13 〜1
×10-15atmの酸素分圧下で焼成して得る電圧依存性非
直線抵抗体の製造方法。 (2) 前記複合酸化物が、式(Sr1-x-y Bax Ca
y )m TiO3 と表わしたとき、0.1≦x<0.9、
0.1≦y<0.9[ただしx+y<1]、0.95≦
m≦1.07の組成を有する上記(1)の電圧依存性非
直線抵抗体の製造方法。 (3) 前記Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸化物成
分のうち少なくとも1種類の含有量は、総計で0.00
1〜5重量%である上記(1)または(2)の電圧依存
性非直線抵抗体の製造方法。 (4) 前記Si、Mn、Co、Ni、MgおよびAl
の酸化物成分のうち少なくとも1種類の含有量は、総計
で0.01〜5重量%である上記(1)〜(3)のいず
れかの電圧依存性非直線抵抗体の製造方法。 (5) 前記焼成後、再酸化処理により得られる、グレ
インの平均粒径が1〜50μm の範囲にある上記(1)
〜(4)のいずれかの電圧依存性非直線抵抗体の製造方
法。 (6) 前記焼成後、再酸化処理により得られる、グレ
インの粒径の変動係数が、1.5以下である上記(1)
〜(5)のいずれかの電圧依存性非直線抵抗体の製造方
法。 (7) 前記Caのカウント数の計測値分布を測定した
とき、この測定値の変動係数を0.4以下に制御し、こ
の混合物を用いて形成した上記(1)〜(6)のいずれ
かの電圧依存性非直線抵抗体の製造方法。
細に説明する。
r、Ba、CaおよびTiを含む複合酸化物と、Nb、
Ta、Y、LaおよびWの酸化物成分のうち少なくとも
1種類と、Si、Mn、Co、Ni、MgおよびAlの
酸化物成分のうち少なくとも1種類とを含有する。
r1-x-y Bax Cay )m TiO3 と表わしたとき、x
の値が0.1≦x<0.9程度で、好ましくは、0.3
≦x≦0.4程度である。xがこの範囲より大きすぎて
も小さすぎてもバリスタ電圧(E10 )の温度係数が負と
なるため好ましくない。また、yの値は0.1≦y<
0.9程度で、好ましくは0.2≦y≦0.3程度であ
る。yがこの範囲より大きすぎるとE10 の温度係数が負
となり、非直線係数(α)も低下する。また小さすぎる
とE10 の温度係数が負となり、いずれも好ましくない。
さらに、x+yは、x+y<1で、好ましくは0.5≦
x+y≦0.7程度である。Srは、含まれないと、結
晶粒径内の比抵抗が高くなりすぎるため、好ましくな
い。mの値は、0.95≦m≦1.07の程度で、好ま
しくは1.01≦m≦1.04程度である。mがこの範
囲より大きすぎても、また小さすぎても、正常な焼結体
が得られない。
Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸化物成分のうち少な
くとも1種類の含有量は、化学量論組成の酸化物に換算
したとき好ましくは0.001〜5重量%で、より好ま
しくは0.01〜2重量%である。これらの元素は、焼
結体の半導体化等のために加えるもので、少なすぎると
還元焼成体の導電率の低下が不十分となり、一方、多す
ぎると、反応性や焼結性に悪影響を及ぼすため好ましく
ない。
i、MgおよびAlの酸化物成分のうち少なくとも1種
類の含有量は、化学量論組成の酸化物に換算したとき、
好ましくは0.01〜5重量%で、より好ましくは0.
01〜2重量%である。これらの元素は、非直線係数
(α)の改善、バリスタ電圧(E10 )の温度特性改善等
のために加えるもので、少なすぎるとαおよびE10 が目
標通りの値に至らず、一方、多すぎると、正常な焼結体
が得られない。
ば原料由来等による、Na2 CO3、P2 O5 、K2 C
O3 等が、0.2重量%程度以下含まれていてもよい。
は、このような組成物を、例えば混合、仮焼、粉砕、成
型、還元焼成そして再酸化の順に処理することにより得
られる。このとき、還元焼成条件として酸素分圧(Po
2 )を1×10-13 〜1×10-15atmとすることで本発
明の電圧依存性非直線抵抗体が得られる。また、先願
(平成4年12月29日付けの特許願:複合ペロブスカ
イト型セラミック体(整理番号04P248))中で本発明者
らは、混合物中のCa粒子の混合度を高めることで特性
のバラツキや低下をおさえることができることを提案し
たが、本発明でも前記原料の混合物中のCaの均一性を
高めることでさらに効果が高くなる。
元素それぞれの原料粉末を混合して用いる。この際原料
粉末は、酸化物または後の焼成により酸化物となるもの
である。Sr、Ba、Ca等の元素を含む原料粉末とし
ては、通常、炭酸塩を用いればよい。また、Tiを含む
原料粉末としては、酸化物を用いればよいが、その他、
炭酸塩、水酸化物等、を用いることもできる。これらの
原料粉末の平均粒径は、0.1〜10μm 程度で、好ま
しくは0.5〜5μm 程度である。これらの元素を含む
原料粉末の平均粒径がこの範囲より大きすぎると、組織
の均一な反応物を得るのが困難となり、一方小さすぎる
ものは、均一な混合物を得ることが難しく、その上工業
的規模での製造が難しいため、通常入手できない。
i、Mn、Co、Ni、MgおよびAl等の元素を含む
原料粉末としては、酸化物を用いればよいが、その他、
炭酸塩、水酸化物、硝酸塩、塩化物等を用いることもで
きる。また、これら混合割合が少ない成分については、
例えばあらかじめ水等により溶液状にしたもの等も、混
合の均一性を高めることができるために、好ましく用い
ることができる。
粒径は、好ましくは0.1〜10μm 程度で、さらに好
ましくは0.3〜1μm 程度である。これらの元素を含
む原料粉末の平均粒径がこの範囲より大きすぎると、均
一な結晶粒界組成が得られず特性のバラツキの原因とな
り、一方小さすぎるものは、均一な混合が困難で、その
上工業的規模での製造が難しいため、通常入手できな
い。
記組成となるように秤量し、溶媒と共に湿式混合する。
この場合、溶媒としては、水、低級アルコール類、トル
エン等を単独でまたは2種以上を混合して用いればよ
い。
く、他成分の混入が無く、混合する成分が十分分散する
方法であればどのような方法でも良い。また、混合する
時間等についても、用いる混合方法および製造工程等の
都合により適宜選択すればよいが、混合方法としていわ
ゆるバッチ式を用いる場合は、通常1〜20時間程度で
ある。
記述する混合度評価法を用い、Caのカウント数を計測
したとき、Caの計測値分布の測定値の変動係数(C.V.
値)が、0.8程度以下で、本発明の効果が得られる。
また、さらに好ましくは、混合時間を長くする等により
混合度をさらに高めた混合物を用いて、後述する処理を
してバリスタを形成することで、本発明の効果はさらに
高まる。すなわち、例えばこのCaの計測値分布を測定
したとき、この測定値の変動係数(C.V.値)が、0.4
程度以下(通常は0.1〜0.3程度)で、本発明の効
果がさらに高まる。具体的には非直線係数(α)がさら
に高くなり、また後述するグレインの粒径の変動係数、
非直線係数(α)の変動係数、バリスタ電圧(E10 )の
変動係数等が低下して、バリスタ特性のバラツキがさら
に低下する。
に行なう。例えば前記の混合物を10gとり、25mmφ
の金型に充填して20MPa/cm2の圧力で成型する。これ
を600〜800℃、3時間熱固化処理して、得られた
固化物表面のCaを含む粒子の分布について、電子線プ
ローブマイクロアナライザ(EPMA)を用いて以下に
示す条件で画像を得て、前記各元素を含む粒子のスポッ
トサイズあたりのカウント数を計測する。
20KV、検出電流(Iabs ):10-7A程度、測定視
野(倍率):250μm ×200μm (500倍)、ビ
ームスポットサイズ :1μm2、画素数(測定点数):
約50000ポイント、使用する特性X線:Ba=Lα
線、Sr=Lα線、Ca=Kα線、Ti=Kα線とす
る。
偏差を試料平均で除した値、すなわち変動係数(C.V.
値)を得ればよい。
処理条件は、各組成成分粒子の混合程度を、前記EPM
A装置にて分析可能な程度に固定するが、例えば成分中
の炭酸ガス等が、前記成分粒子の分布を計測するために
影響を与える程度までは分解飛散しない条件として選択
した。
プレス、フィルタープレス等により脱水処理した後、乾
燥機で通常120〜150℃程度で、15時間程度乾燥
し、適当な加熱炉、例えばガス炉等を用いて通常110
0〜1250℃程度で、2〜3時間程度仮焼を行なう。
等により粗粉砕の後、気流粉砕機等により、平均粒径
0.5〜2μm 程度に粉砕する。次いで、得られた粉末
に、粉末100重量部に対して0.5〜5重量部程度の
バインダーを加えて、さらに水、pH調整剤、保湿剤等
を加えてホモジナイザー等を用いて混合する。バインダ
ーとしては、通常ポリビニルアルコール(PVA)等を
用いればよい。
度=2.5〜3.5g/cm3 程度に成型する。この圧力が
低すぎると、焼成前の加圧成型体の密度が低すぎて空隙
が多く、粒子間の接触が悪く、不均一になるため還元焼
成も不均一に進むことになる。さらに、得られた成型物
を400〜600℃程度で、2時間程度の脱脂処理の
後、還元焼成を行なう。
水素を含む窒素ガス雰囲気中で、特に酸素分圧(Po2 )
を1×10-13 〜1×10-15atm程度に調整して、13
00〜1400℃程度で、好ましくは1350〜140
0℃程度で、2〜3時間程度行なう。
が多く生じ、非直線係数(α)やバリスタ電圧(E10 )
等のバリスタ特性のバラツキや低下が生じる。Po2 がこ
の範囲より低すぎると、粒成長が過度となり、α値やE
10 値の低下の原因となる。
り、焼成時間がこの範囲より長すぎたりすると、粒成長
が過度となり、α値やE10 値の低下やバラツキの原因と
なる。また、焼成温度がこの範囲より低すぎたり、焼成
時間がこの範囲より短すぎたりすると磁器としての緻密
化が不十分となる。
は、次のように行えばよい。焼成雰囲気として使用す
る、前記1〜20%程度の水素を含む窒素ガスを、通常
1000〜3000cm3/min.程度の速度で、例えば0〜
35℃程度の範囲で、一定温度に制御した水層中を通過
させる。このとき、前記した水層温度の設定値範囲で
は、Po2 =1×10-11 〜1×10-13atm程度の任意の
Po2 をもつ焼成雰囲気用混合ガスが得られる。また、さ
らに低いPo2 は、前記混合ガスに、水層中を通過させな
い乾燥ガスを計算量混合すればよい。このようにして得
られた前記混合ガス中のPo2 は、露点計を用い、得られ
た露点より、混合ガス中に含有する水分量を測定し、計
算により求めることで確認できる。
合ペロブスカイト型セラミックの焼結体が得られる。得
られた半導体化セラミック焼結体を、目的に応じた適当
なバリスタ電圧(E10 )が得られるように、通常800
〜1200℃程度の温度で3〜5時間程度、空気中で再
酸化処理を行う。このような処理により、表層部分に厚
さ10〜500μm 程度、好ましくは50〜200μm
程度の絶縁層が形成される。このような絶縁層は、厚い
とα値およびE10 値が大きくなり、薄いとα値およびE
10 値が小さくなることから、製品として要求される特
性に合わせて、その厚さを選択すればよい。本発明のバ
リスタ特性は、この絶縁層において発現する。
た、前記組成を持つ半導体化複合ペロブスカイト型セラ
ミックバリスタは、通常緻密かつ均一な微細構造をも
つ。このときのグレインの平均粒径は、50μm 程度以
下、通常1〜50μm 程度である。一般に、バリスタ電
圧(E10 )等の特性は、得られたグレインの平均粒径も
関与し、グレインの平均粒径が小さいほどE10 値は高い
ものが得られる。そのため、グレインの平均粒径を制御
することにより、必要なE10 値を得ることができる。た
だし、グレインの平均粒径が大きすぎると、一般にE10
値が低下し、さらに非直線係数(α)値が低下する。
焼成体では、平均粒径以外に、粒度のバラツキの程度も
特性に影響することが多い。一般には、粒径が揃ってい
る方が特性のバラツキは小さい。粒径にバラツキが多い
ときは、異常粒成長が起こっていることが多く、極端に
大きなグレインと、その付近に極端に小さなグレインと
が生じている。本発明では、グレインの粒径のバラツキ
を示す変動係数(C.V.値)は、1.5程度以下であるこ
とが好ましく、通常0.6〜1.3程度である。C.V.値
をこの程度より小さくすることが好ましい理由は、この
程度より大きすぎると、バリスタ特性のバラツキや低下
が、特に大きくなるためである。
インの粒径の変動係数等は、以下のようにして求められ
る。すなわち、得られた焼結体の断面を鏡面研磨し、そ
の研磨面を例えば鉱酸等を使用して化学的にエッチング
するか、または熱エッチングを行ってグレイン界面部分
を変化させる。次いで例えば光学顕微鏡等により100
0倍程度の倍率の画像を得て、この画像を用いて画像解
析装置等により、グレインの粒径が得られる。変動係数
は、この粒径を用いて前記数1により求めることができ
る。
のE10 およびαを求めるためには、表面絶縁層の上層に
Ag、Cu等の電極材を塗布し、通常400〜800℃
程度で、10〜30分間程度焼付けて電極を形成する。
この電極に、10m sec.のパルス電圧を印加し、徐々に
印加電圧を高くして、1mAの電流が流れたときの電圧を
E1、10mAの電流が流れたときの電圧をE10 とする。こ
のE1およびE10 を用いて数2により、αを求めることが
できる。
は、試料数=nとして、前記数1により求めることがで
きる。
の値は、用途により、また、製品のグレードにより異な
るが、通常は高ければ高い程好ましい。さらに、αのC.
V.値は、0.025程度以下が好ましく、通常は0.0
1〜0.02程度である。
りその適値は異なるが、このようなE10 のC.V.値は0.
03程度以下が好ましく、通常0.01〜0.025程
度である。
記より高すぎると、異常高電圧(ノイズ)をカットする
ことができない素子が一部発生し、このような素子を使
用すると、回路にダメージを与える可能性をもつことに
なる。
明をさらに詳細に説明する。
O3 となるようにSrCO3 、BaCO3 、CaCO3
およびTiO2 を秤量し、これを98.8重量%、Nb
2 O5 を1.07重量%、SiO2 を0.12重量%お
よびMnOを0.01重量%となるようにそれぞれを秤
量して、硬質樹脂製ボールミルを用いて3時間混合し
た。この混合物の一部を分取して、前記混合度評価法に
従ってCaのカウント数の計測値の変動係数(C.V.値)
を算出した。混合物の残部は、温度1380℃、酸素分
圧(Po2 )=1×10-15atmの条件で還元焼成し、次い
で温度900℃で再酸化処理を行なってバリスタを形成
した。これにより前記CaのC.V.値、そして得られたバ
リスタのグレインの平均粒径、粒径の変動係数(C.V.
値)、α値およびE10 値の測定値を得た。また、同様に
調製した9例のバリスタのαおよびE10 の測定値から、
それぞれのC.V.値を算出した。
て9例のバリスタを調製した。これにより前記CaのC.
V.値、そして得られたバリスタのグレインの平均粒径、
粒径の変動係数(C.V.値)、α値およびE10 値の測定値
を得た。また、9例のαおよびE10 の測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
る混合時間を16時間としたほかは実施例1と同様にし
て9例のバリスタを調製した。これにより前記CaのC.
V.値、そして得られたバリスタのグレインの平均粒径、
粒径の変動係数(C.V.値)、α値およびE10 値の測定値
を得た。また、9例のαおよびE10 の測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
て9例のバリスタを調製した。これにより前記CaのC.
V.値、そして得られたバリスタのグレインの平均粒径、
粒径の変動係数(C.V.値)、α値およびE10 値の測定値
を得た。また、9例のαおよびE10 の測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
て9例のバリスタを調製した。これにより前記CaのC.
V.値、そして得られたバリスタのグレインの平均粒径、
粒径の変動係数(C.V.値)、α値およびE10 値の測定値
を得た。また、9例のαおよびE10 の測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
て9例のバリスタを調製した。これにより前記CaのC.
V.値、そして得られたバリスタのグレインの平均粒径、
粒径の変動係数(C.V.値)、α値およびE10 値の測定値
を得た。また、9例のαおよびE10 の測定値から、それ
ぞれのC.V.値を算出した。
してα値、E10 値およびそれらのC.V.値、そしてグレイ
ンの平均粒径および粒径の変動係数(C.V.値)の結果を
表1にまとめて示す。
た。また、前記実施例1、比較例1および比較例3で得
られたバリスタ表面のグレインを示す図として、前記方
法により処理して得られた倍率1000倍の光学顕微鏡
写真を図1、2および3に示した。
が本発明の範囲では、α値、E10 値のC.V.値、そしてグ
レインの粒径の変動係数(C.V.値)の結果は、好ましい
範囲である。さらに、非直線係数(α)も、本発明の範
囲では、範囲外と比較して、より高い値が得られてい
る。また、図1に示した酸素分圧(Po2 )=1×10-1
5atmの条件で還元焼成したバリスタに比べて、図2に示
したPo2 =1×10-11atmでのものは、極端に大きなグ
レインと、その付近に極端に小さなグレインが生じてい
ることがわかる。さらに、図3に示したPo2 =1×10
-18atmでのものは、粒成長が過度になっていることが示
されている。
圧(Po2 )が本発明の範囲では、各原料粒子の混合度が
比較的低い混合物よりバリスタを製造しても、安定した
特性を得ることができる。すなわち、通常の還元焼成条
件では、BaおよびCaを含むペロブスカイト型チタン
酸系複合酸化物のバリスタは、Ca粒子の混合度を十分
高める必要があるが、本発明によれば、Ca粒子等の混
合度が低くても、安定した電圧依存性非直線抵抗体を提
供することができる。また、Ca粒子の混合度が高けれ
ば、本発明の効果はさらに高まる。
元焼成して得られたバリスタ表面のグレインを示す図面
代用写真であって、倍率1000倍の光学顕微鏡写真で
ある。
元焼成して得られたバリスタ表面のグレインを示す図面
代用写真であって、倍率1000倍の光学顕微鏡写真で
ある。
元焼成して得られたバリスタ表面のグレインを示す図面
代用写真であって、倍率1000倍の光学顕微鏡写真で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 Sr、Ba、CaおよびTiを含む複合
酸化物と、Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸化物成分
のうち少なくとも1種類と、Si、Mn、Co、Ni、
MgおよびAlの酸化物成分のうち少なくとも1種類と
を含有する混合物を、仮焼、粉砕、成形後、1×10
-13 〜1×10-15atmの酸素分圧下で焼成して得る電圧
依存性非直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項2】 前記複合酸化物が、式(Sr1-x-y Ba
x Cay )m TiO3 と表わしたとき、0.1≦x<
0.9、0.1≦y<0.9[ただしx+y<1]、
0.95≦m≦1.07の組成を有する請求項1の電圧
依存性非直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項3】 前記Nb、Ta、Y、LaおよびWの酸
化物成分のうち少なくとも1種類の含有量は、総計で
0.001〜5重量%である請求項1または2の電圧依
存性非直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項4】 前記Si、Mn、Co、Ni、Mgおよ
びAlの酸化物成分のうち少なくとも1種類の含有量
は、総計で0.01〜5重量%である請求項1〜3のい
ずれかの電圧依存性非直線抵抗体の製造方法。 - 【請求項5】 前記焼成後、再酸化処理により得られ
る、グレインの平均粒径が1〜50μm の範囲にある請
求項1〜4のいずれかの電圧依存性非直線抵抗体の製造
方法。 - 【請求項6】 前記焼成後、再酸化処理により得られ
る、グレインの粒径の変動係数が、1.5以下である請
求項1〜5のいずれかの電圧依存性非直線抵抗体の製造
方法。 - 【請求項7】 前記Caのカウント数の計測値分布を測
定したとき、この測定値の変動係数を0.4以下に制御
し、この混合物を用いて形成した請求項1〜6のいずれ
かの電圧依存性非直線抵抗体の製造方法。
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JPH06224006A JPH06224006A (ja) | 1994-08-12 |
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