JP2008063188A - Ptcサーミスタ用配合材料およびptcサーミスタ用半導体磁器組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】Pbを使用することなく、常温比抵抗値が低く、正の温度係数や温度に対する比抵抗変化率が大きく、かつ、キュリー点が高温側にシフトしたPTCサーミスタ用半導体磁器組成物及び当該PTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得ることができるPTCサーミスタ用配合材料を提供する。
【解決手段】PTCサーミスタ用半導体磁器組成物を、Ba、Ti、Bi、Oの各元素を必須元素として含むとともに、1価のアルカリ金属を一種類以上含むものとする。そして、Biに対する1価のアルカリ金属のモル比X2が0.65≦X2≦1.59であり、Nbの含有量が480ppm以下であり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下である。
【選択図】図1
Description
特許文献1に記載されている半導体磁器組成物は、1価のアルカリ金属であるNaとBiのモル比が1:1である組成物にNb、Taまたは希土類元素のいずれか一種類以上を必須元素として添加し、酸化性雰囲気中で熱処理するものであり、実施例にはNdを添加した内容のみが記載されている。
ここで、Nbの含有量が400ppm以下であればよく、Nbを全く含有していなくてもよい。
さらに、Sb、Ta、各希土類元素の含有量もそれぞれ10ppm以下であればよく、Sb、Ta、希土類元素の各元素を全く含有していなくてもよい。
本発明によれば、Pbを使用することなく、常温比抵抗値が低く、正の温度係数や温度に対する比抵抗変化が大きく、かつ、キュリー点が高温側にシフトしたPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を形成できる配合材料を得ることができる。
ここで、Pbを実質的に含まないとは、配合材料に原料として意図的にPbを添加しないことをいい、不可避的に含まれてしまうものは含む意味である。具体的には、Pbが10ppm以下であることをいう。
ここで、Nbの含有量が480ppm以下であればよく、Nbを全く含有していなくてもよい。
さらに、Sb、Ta、各希土類元素の含有量もそれぞれ10ppm以下であればよく、Sb、Ta、希土類元素の各元素を全く含有していなくてもよい。
ここで、Pbを実質的に含まないとは、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物の原料として意図的にPbを添加しないことをいい、不可避的に含まれてしまうものは含む意味である。具体的には、Pbが10ppm以下であることをいう。
本発明では、Nb、Sb、Ta及び希土類元素の含有量を所定量以下としているので、正の温度係数や温度に対する比抵抗変化が大きいPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を確実に得ることができる。
本実施形態にかかるPTCサーミスタ用配合材料は、Pbを実質的に含まないPTCサーミスタ用配合材料であって、Ba、Ti、Bi、Oの各元素を必須元素として含むとともに、1価のアルカリ金属を一種類以上含み、前記Biに対する前記1価のアルカリ金属のモル比X1が1.03≦X1≦3.16であり、Nbの含有量が400ppm以下であり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用配合材料である。
なお、前記1価のアルカリ金属は、Na、K、Liのうち一種類以上を含むものであることが好ましい。
PTCサーミスタ用配合材料中の1価のアルカリ金属は、Na、K、Liのうち一種類以上を含むものであることが好ましい。
なかでも、PTCサーミスタ用配合材料中のBiに対する1価のアルカリ金属のモル比X1が1.27以上であることが好ましい。この場合には、広い本焼成温度範囲で上述の優れた特性を有するPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得ることができる。
また、PTCサーミスタ用配合材料中のBiに対する1価のアルカリ金属のモル比X1を3.16以下とすることで、経時的に安定したPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得ることができる。なかでも、PTCサーミスタ用配合材料中のBiに対する1価のアルカリ金属のモル比X1が2.50以下であることが好ましい。この場合には、経時的安定性に加えて、1価のアルカリ金属原料の使用量が減少でき、製造コストを抑制できるという効果がある。
具体的には、PTCサーミスタ用配合材料中のBaに対するBiのモル比の下限については特に制限はないが、0.005以上であることが好ましい。このようにすることで、キュリー点を高温側に確実にシフトさせることができる。
また、PTCサーミスタ用配合材料中のBaに対するBiのモル比の上限については特に制限はないが、0.100以下であることが好ましい。このようにすることで、常温比抵抗値を確実に低くし、かつ、度に対する比抵抗変化を確実に大きくすることができる。たとえば、常温比抵抗値を1×103Ωcm以下で、温度に対する比抵抗変化(280℃/25℃)が5×103以上とすることができる。
PTCサーミスタ用配合材料を構成する主原料、副原料に対し、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素を含有する添加物を添加して、含有量を調整してもよい。
また、主原料や副原料(たとえば、BaTiO3や、TiO2等)に、元来、Nb、Sb、Ta、希土類元素が含まれているものを使用し、Nb、Sb、Ta、希土類元素の添加量を前述した範囲内のものとしてもよい。
なお、Nbの含有量が400ppm以下であればよく、Nbを全く含有していなくてもよい。
さらに、Sb、Ta、各希土類元素の含有量もそれぞれ10ppm以下であればよく、Sb、Ta、希土類元素の各元素を全く含有していなくてもよい。
なお、工程S6の仮焼成物の粉砕は、45μm以上の粗大粒子が残っている場合は、ポリエチレン製ボールミル容器の回転時間を任意に延長すればよい。
なかでも、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物中のBiに対する1価のアルカリ金属のモル比X2が0.72以上であることが好ましい。この場合には、温度に対する比抵抗変化を確実に大きくすることができる。たとえば、280℃における比抵抗値が106Ωcm以上となり、温度に対する比抵抗変化(280℃/25℃)が104以上となる効果がある。
さらに、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物中Baに対するBiのモル比は0.005以上であることが好ましい。このようにすることで、キュリー点を高温側に確実にシフトさせることができる。
また、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物中のBaに対するBiのモル比は0.100以下であることが好ましい。このようにすることで、常温比抵抗値を確実に低くするとともに、温度に対する比抵抗変化(280℃/25℃)を確実に高くすることができる。たとえば、常温比抵抗値を1×103Ωcm以下、温度に対する比抵抗変化(280℃/25℃)を5×103以上とすることができる。
さらに、Nbの含有量が480ppm以下であればよく、Nbを全く含有していなくてもよい。
さらに、Sb、Ta、各希土類元素の含有量もそれぞれ10ppm以下であればよく、Sb、Ta、希土類元素の各元素を全く含有していなくてもよい。
すなわち、PTCサーミスタ用配合材料は、本焼成が行われておらず、PTC特性を有していないものである。一方、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物は、本焼成が行われたものであり、半導体化され、PTC特性を有しているものである。
また、PTCサーミスタ用配合材料、PTCサーミスタ用半導体磁器組成物中のBiに対する1価のアルカリ金属のモル比X1、Biに対する1価のアルカリ金属のモル比X2、Nb、Sb、Ta及び希土類元素の含有量等は、化学分析や吸光光度法、原子吸光光度法、ICP法などの機器分析により検出し、計測することができる。
表1は、No.1〜No.30、No.31〜44におけるPTCサーミスタ用配合材料及びPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の組成内容を示し、表2は、PTCサーミスタ用配合材料及びPTCサーミスタ用半導体磁器組成物中のNb、Sb、Ta及び希土類元素の含有濃度を示す。また、表3は、No.1〜No.30、No.31〜44で得たPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の作製直後及び25℃、相対湿度50%の条件下で3ケ月間保管した後の25℃の常温比抵抗値、キュリー点の比抵抗値、キュリー点から50℃高温側の比抵抗値、280℃の比抵抗値、正の温度係数、比抵抗変化及びキュリー点を示す。No.1〜No.30は本発明の実施例に該当するものであり、No.31〜44は本発明の比較例に該当するものである。
No.1では、前記実施形態と同様に、主原料としてBaTiO3を使用した。また、副原料中のBiを含む原料としてBi2O3を、Tiを含む原料としてNb含有量が10ppm以下であるTiO2を、1価のアルカリ金属原料としてNa2TiO3を用いた。
Biに対するNaのモル比X1が2.00、Baに対するBiのモル比が0.040となるよう各原料を秤量調合し、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用配合材料を得た。
その後、工程S2〜11を前記実施形態と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。工程S10において、大気中雰囲気での本焼成温度は1200℃とした。
No.2では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてNa2CO3を用いた。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.3では、工程S1において、主原料として、BaCO3とNb含有量が10ppm以下であるTiO2とを使用した。他の点はNo.2と同様である。
No.4では、工程S1において、主原料として、BaCO3とNb含有量が140ppmであるTiO2を使用した。PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は40ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であった。
他の点はNo.3と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nbの含有量が50ppm、Sb、Ta、希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.5では、工程S1において、主原料として、BaCO3とNb含有量が1,400ppmであるTiO2を使用した。PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は400ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であった。
他の点はNo.3と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nbの含有量が480ppm、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.6では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてK2TiO3を用い、Biに対するKのモル比X1が2.00となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。Pbを実質的に含まず、Biに対するKのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.7では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてLi2TiO3を用い、Biに対するLiのモル比X1が2.00となるよう各原料を秤量調合し、PTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するLiのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.8では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてNa2TiO3とK2TiO3とLi2TiO3とを等モル用い、Biに対するNa、K、Liの合計モル比X1が2.01となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNa、K、Liの合計モル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.9では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が3.16となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1250℃で本焼成して、PTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.59、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.10では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が3.00となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1225℃で本焼成し、PTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.58、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.11では、工程S10において、1250℃で本焼成したこと以外はNo.10と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.51、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.12では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が2.50となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.38、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.13では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.75となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.05、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.14では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.66となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.00、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.15では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.50となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.91、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.16では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.27となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1150℃で本焼成し、PTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.80、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.17では、工程S10において、1200℃で本焼成したこと以外はNo.16と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.77、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.18では、工程S10において、1250℃で本焼成したこと以外はNo.16と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.72、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.19では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.10となるよう各原料を秤量配合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.67、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.20では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.06となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1150℃で本焼成しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.67、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.21では、工程S10において、1200℃で本焼成したこと以外はNo.20と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.65、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.22では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.03となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1150℃で本焼成しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.65、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.23では、工程S1において、Baに対するBiのモル比が0.005となるよう各原料を秤量配合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.005であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.24では、工程S1において、Baに対するBiのモル比が0.010となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.010であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.25では、工程S1において、Baに対するBiのモル比が0.027となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.027であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.26では、工程S1において、Baに対するBiのモル比が0.053となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.053であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.27では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてK2TiO3を用い、Baに対するBiのモル比が0.053となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するKのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.053であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.28では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてK2TiO3を用い、Baに対するBiのモル比が0.075となるよう各原料を秤量調合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するKのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.075であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.29では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてK2TiO3を用い、Baに対するBiのモル比が0.100となるよう各原料を秤量配合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.100であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.30では、工程S1において、1価のアルカリ金属原料としてK2TiO3を用い、Baに対するBiのモル比が0.110となるよう各原料を秤量配合しPTCサーミスタ用配合材料を得た。他の点はNo.1と同様である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.110であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.31では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が3.19となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1225℃で本焼成した。他の点は以外はNo.1と同様である。Pbを実質的に含まずBiに対するNaのモル比X2が1.68、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.32では、工程S10において、1250℃で本焼成した。他の点はNo.31と同様である。Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.61、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.33では、工程S1において、Biに対するNaのモル比X1が1.00となるよう各原料を秤量調合し、工程S10において、1100℃で本焼成したこと以外はNo.1と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.64、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(絶縁体)を得た。
No.34では、工程S10において、1150℃で本焼成したこと以外はNo.33と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.63、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.35では、工程S10において、1200℃で本焼成したこと以外はNo.33と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.62、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.36では、工程S10において、1250℃で本焼成したこと以外はNo.33と同様に行い、Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.58、Baに対するBiのモル比が0.040であり、Nb、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(絶縁体)を得た。
No.37では、工程S1において、Nb2O5を添加し、Baに対するNbモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合したこと以外はNo.1と同様に行った。PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は2010ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054であり、Nbの含有量が2020ppm、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.38では、工程S1において、Sb2O5を添加し、Baに対するSbのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合した以外はNo.1と同様に行った。PTCサーミスタ用配合材料中のSbの含有量は2650ppmであり、Nb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するSbのモル比が0.0054であり、Sbの含有量が2660ppm、Nb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.39では、工程S1において、Ta2O5を添加し、Baに対するTaのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合した以外はNo.1と同様に行った。PTCサーミスタ用配合材料中のTaの含有量は3930ppmであり、Nb,Sb、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するTaのモル比が0.0054であり、Taの含有量が3950ppmであり、Nb,Sb、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.40では、工程S1において、La2O3を添加し、Baに対するLaのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合した以外はNo.1と同様に行った。PTCサーミスタ用配合材料中のLaの含有量は3010ppmであり、Nb,Sb、Ta、その他の各希土類元素の含有量は、それぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.13、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するLaのモル比が0.0054であり、Laの含有量が3020ppmであり、Nb,Sb、Ta、その他の各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.41では、工程S1において、Nb2O5を添加し、Baに対するNbのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合したこと以外はNo.14と同様に行った。
PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は2020ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.00、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054であり、Nbの含有量が2030ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.42では、工程S1において、Sb2O5を添加し、Baに対するSbのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合したこと以外はNo.14と同様に行った。
PTCサーミスタ用配合材料中のSbの含有量は2660ppmであり、Nb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が1.00、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するSbのモル比が0.0054であり、Sbの含有量が2670ppmであり、Nb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.43では、工程S1において、Nb2O5を添加し、Baに対するNbのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合したこと以外はNo.35と同様に行った。
PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は2030ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.62、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054であり、Nbの含有量が2040ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得た。
No.44では、工程S1において、Nb2O5を添加し、Baに対するNbのモル比が0.0054となるよう各原料を秤量調合したこと以外はNo.36と同様に行った。
PTCサーミスタ用配合材料中のNbの含有量は2030ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量はそれぞれ10ppm以下である。
Pbを実質的に含まず、Biに対するNaのモル比X2が0.58、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054であり、Nbの含有量が2040ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(絶縁体)を得た。
No.1〜44で得たPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の比抵抗値の温度特性を、加熱オーブンを用いて各PTCサーミスタ用半導体磁器組成物を加熱することにより測定し評価した。表2は、各PTCサーミスタ用半導体磁器組成物の25℃の常温比抵抗値、キュリー点の比抵抗値、キュリー点から50℃高温側の比抵抗値、280℃の比抵抗値、正の温度係数、比抵抗変化及びキュリー点を示す。なお、正の温度係数は、以下の式により求めた値であり、比抵抗変化率は、280℃の比抵抗値を25℃の常温比抵抗値で除した値である。
正の温度係数[%/℃]=2.303×log(R2/R1) ×100
T2−T1
R1:キュリー点の比抵抗値 [Ωcm]
R2:キュリー点から50℃高温側の比抵抗値 [Ωcm]
T1:キュリー点(=キュリー温度) [℃]
T2:キュリー点+50℃ [℃]
PTCサーミスタ用半導体磁器組成物のPTC特性においては、常温比抵抗値が100Ωcm前後と低く、温度に対する比抵抗変化が104〜105と大きく、正の温度係数が10%/℃以上で、かつ、キュリー点が高温側にあることが分かる。
PTCサーミスタ用半導体磁器組成物は、常温比抵抗値が48〜350Ωcmと低く、温度に対する比抵抗変化が103〜104と大きく、正の温度係数が8%/℃以上で、かつ、キュリー点が高温側にシフトしていることが分かる。
また、Biに対するNaのモル比X1を1.27以上としたPTCサーミスタ用配合材料を本焼成することで、Biに対するNaのモル比X2が0.72以上のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得、280℃における比抵抗値が106Ωcm以上となり、温度に対する比抵抗変化(280℃/25℃)が104以上と大きく、正の温度係数が9%/℃以上となり、より優れたPTC特性を示していることが分かる。
PTCサーミスタ用半導体磁器組成物のPTC特性は、常温比抵抗値が1.9×103Ωcm以下、温度に対する比抵抗変化が103以上、正の温度係数が8%/℃以上で、Baに対するBiのモル比が大きくなるに従ってキュリー点がより高温側にシフトしていることがわかる。
No.31,32では、Ba、Ti、Bi、Oを必須元素として含み、Biに対するNaのモル比X1が3.16を超え、Baに対するBiのモル比を0.040とし、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用配合材料を本焼成することで、Biに対するNaのモル比X2が1.59を超えたPTCサーミスタ用半導体磁器組成物が得られた。
表3を参照し、このNo.31,32のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の経時変化に対する安定性と、N0.1及びNo.9〜12のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の経時変化に対する安定性とを比較すると、No.31,32のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物は、作製直後には優れたPTC特性を示しているものの、25℃、相対湿度50%の条件下で3ケ月間保管した後は、常温比抵抗値が高くなる、温度に対する比抵抗変化が小さくなる、あるいは正の温度係数が小さくなるという測定結果となり、PTC特性が経時的に不安定であることが分かる。
これに対し、No.9〜12のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物はPTC特性が経時的に安定であることがわかる。
No.33〜36の結果から、Ba、Ti、Bi、Oを必須元素として含み、Biに対するNaのモル比X1を1.00、Baに対するBiのモル比を0.040とし、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用配合材料を1,100〜1,250℃で本焼成した場合、Biに対するNaのモル比X2が0.65未満であり、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得ることができることがわかる。
これらのPTCサーミスタ用半導体磁器組成物では、PTCサーミスタ特性は得られるものの常温比抵抗値が高くなる、温度に対する比抵抗変化や正の温度係数が小さくなる、あるいは半導体化しないといった現象が生じていることが分かる。
これらのPTCサーミスタ用半導体磁器組成物のPTC特性は、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(No.1)や、Nbの含有量が480ppm、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(No.5)に比し、常温比抵抗値が高く、温度に対する比抵抗変化や正の温度係数が小さく、かつ、キュリー点の高温側へのシフトが小さいことが分かる。
図5は、No.14及びNo.No.41,42で得たPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の比抵抗値の温度特性を示す。
表1〜3及び図5に示したNo.41,42の結果から、Ba、Ti、Bi、Oを必須元素として含み、Biに対するNaのモル比X1が1.66、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbまたはSbのモル比が0.0054としたPTCサーミスタ配合材料を本焼成することで、Biに対するNaのモル比X2が1.00、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbまたはSbのモル比が0.0054となるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物を得ることがわかる。
これらのPTCサーミスタ用半導体磁器組成物のPTC特性は、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(No.14)に比し、常温比抵抗値が高く、温度に対する比抵抗変化や正の温度係数が小さく、かつ、キュリー点の高温側へのシフトが小さいことがわかる。
図6は、No.35及びNo.43で得たPTCサーミスタ用半導体磁器組成物の比抵抗値の温度特性を示す
表1〜3に示したNo.43,44の結果から、Nbの含有量が2030ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であり、Biに対するNaのモル比X1が1.00、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054としたPTCサーミスタ配合材料を1,200〜1,250℃で本焼成した場合、Biに対するNaのモル比X2が0.62、0.58、Baに対するBiのモル比が0.040、Baに対するNbのモル比が0.0054となり、Nbの含有量が2040ppmであり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下となるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(No.44は絶縁体)を得ることがわかる。
また、図6を参照すると、No.43で得たPTCサーミスタ用半導体磁器組成物のPTC特性は、Nb、Sb、Ta、希土類元素の各元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物(No.35)に比し、常温比抵抗値が高く、温度に対する比抵抗変化や正の温度係数が小さく、かつ、キュリー点の高温側へのシフトが小さいことがわかる。
Claims (4)
- Pbを実質的に含まないPTCサーミスタ用配合材料であって、
Ba、Ti、Bi、Oの各元素を必須元素として含むとともに、1価のアルカリ金属を一種類以上含み、
前記Biに対する前記1価のアルカリ金属のモル比X1が1.03≦X1≦3.16であり、
Nbの含有量が400ppm以下であり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用配合材料。 - 請求項1に記載のPTCサーミスタ用配合材料において、
前記1価のアルカリ金属がNa、K、Liのうち一種類以上を含むPTCサーミスタ用配合材料。 - Pbを実質的に含まないPTCサーミスタ用半導体磁器であって、
Ba、Ti、Bi、Oの各元素を必須元素として含むとともに、1価のアルカリ金属を一種類以上含み、
Biに対する前記1価のアルカリ金属のモル比X2が0.65≦X2≦1.59であり、
Nbの含有量が480ppm以下であり、Sb、Ta、各希土類元素の含有量がそれぞれ10ppm以下であるPTCサーミスタ用半導体磁器組成物。 - 請求項3に記載のPTCサーミスタ用半導体磁器組成物において、
前記1価のアルカリ金属がNa、K、Liのうち一種類以上を含むPTCサーミスタ用半導体磁器組成物。
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