JPH06197728A - カラスムギを基体とする調味料ソースの製造方法 - Google Patents

カラスムギを基体とする調味料ソースの製造方法

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JPH06197728A
JPH06197728A JP5263868A JP26386893A JPH06197728A JP H06197728 A JPH06197728 A JP H06197728A JP 5263868 A JP5263868 A JP 5263868A JP 26386893 A JP26386893 A JP 26386893A JP H06197728 A JPH06197728 A JP H06197728A
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temperature
salt
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ルデイ・ムーラー
Doris Blortz
ドリス・ブロルツ
Johann Bohatiel
ヨハン・ボハテイル
Barbara Frank
バルバラ・フランク
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Unilever Bestfoods North America
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    • A23L27/00Spices; Flavouring agents or condiments; Artificial sweetening agents; Table salts; Dietetic salt substitutes; Preparation or treatment thereof
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カラスムギを基体とする調味料ソースの製造 【構成】 真菌類でおおわれた、酵素含有基質と食塩含
有水とを先ずねり混ぜ、もろみを比較的長い時間発酵さ
せ、次いで圧搾、低温滅菌及び濾過して後処理する、調
味料ソースを製造するにあたり、 A)基質として脱苞された、フふやかされたカラスムギ
核を使用し、 B)塩水とのねり混せを実施し、もろみ中で塩含有量は
4〜12重量%、好ましくは 7〜8重量%であり、 C)発酵を数段階で第一段階の40〜45℃から最終段
階の室温までに減少する温度で8〜12週間実施するこ
とを特徴とする、上記調味料ソースの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、公知のしよう油に類似
する調味料ソースの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】しよう油を発酵法で製造するのは公知で
ある。この場合大豆を豆全部として又は脱脂された大豆
粗びきとして並びに場合により小麦、最も多くはいられ
た粗びきとして及び塩を種々の割合で使用し、麦芽タイ
プから出発して先ず酵素含有の、真菌類でおおわれた基
質──これはコウジと呼ばれる──を製造し、これを次
いで塩水とねり混ぜ、数段階の発酵──この際乳酸- 及
びアルコール発酵と組合せられた加水分解工程が進行す
る──及び熟成段階にゆだねる。発酵微生物としてアス
ペルギルスオリゼ又はアスペルギルスソヤエ(soyae) 属
の菌糸真菌類をコウジ- 製造に並びに耐塩性ラクトコッ
ケン ペディオコッカス ハロフィロス(Lactokokken P
ediococcus Halophilos)及びイースト ザイゴサッカマ
イセスローキシを発酵段階で使用する。現在の方法は、
以前行われた天然の随伴植物が発酵を生じさせるに反し
て限られた開始培養物を使用する。自然発酵されたソー
スの場合、鉱酸は植物原料の分解促進に使用されず、こ
れは専ら酵素加水分解でコウジ段階の間に形成される真
菌酵素によって生じる。新しい発展は、固定された酵素
又は固定された微生物を発酵に使用する。しかしその
時、短縮された発酵時間並びにねり混ぜの際の減少され
た塩含有量で従来の工程に比して、その際に得られるソ
ースの嗜好品質はあまり良くない。より長い熟成段階
(3〜6ケ月)後、もろみを圧搾、加熱、混濁沈降及び
積層濾過によって精製して安定な、完全に食べられるソ
ースとなす。伝統的に製造されるしよう油は暗色を及び
塩分を多く、焙焦- 麦芽芳香を有する。この香りは西洋
嗜好に少し相いれない。
【0003】本発明の課題は、しよう油に類似する調味
料ソースを製造することであり、しかしこれは公知のし
よう油に比して淡い色を有し、嗜好に於てより小さい焙
焦性及び当りさわりがなく、しかし調和のとれていて、
西洋の嗜好方向により多く適合し、可能な限り低い塩含
有量を有する。もう1つの課題は、製造処理を短縮し、
3ケ月より少ない処理時間で行うことにある。
【0004】特開昭52−76488号公報には、調味
料ソースの製造方法によればたん白質含有原料、たとえ
ば大豆、大豆たん白質、小麦、大麦、小麦グルテン、ト
ウモロコシグルテン、魚たん白質、牛乳たん白質等々及
び炭水化物含有原料、たとえばモロコシ属、米糠、小麦
糠、ジャガイモ、糖蜜、でんぷん残留物等々から出発
し、これからコウジを適するコウジ- 微生物、たとえば
特にアスペルギルスソヤエ及びアスペルギルスオリゼの
使用下に製造し、このコウジを食塩溶液中で30〜55
℃の温度で発酵すると記載されている。
【0005】米国特許第4115591号明細書中に、
コウジの製造方法が開示され、それによればコウジ真菌
類を変性されたコウジ基質中で20〜40℃の温度で3
0〜100秒の間、炭素原子数4までの脂肪族カルボン
酸の塩0.05〜8%の存在下に培養する。コウジ基質
を、大豆、脱脂された大豆、グルテン、米、小麦、小麦
糠、大麦、カラスムギ、トウモロコシ、魚粉等々から成
る群より選ばれる。得られたコウジを発酵食品、たとえ
ばしよう油、ミソ及び酒の製造するために使用し、たと
えば22%塩溶液中で30℃で150日間発酵して製造
する。
【0006】ヨーロッパ特許公開第417481号公報
には、コウジから出発する発酵によってしよう油を製造
する方法が記載されている。このコウジを大豆粗びきと
小麦の混合物をコウジ培養物で発酵して製造し、その後
コウジを水性懸濁液中で3〜8時間45〜60℃で、コ
ウジ培養物を用いる発酵の間に得られた酵素で加水分解
し、その後混合物を塩化ナトリウムの添加後15〜19
重量%の塩含有量を得るために、4〜8週発酵させる。
【0007】従来技術として更に米国特許第39128
22号明細書中に高グルタミン酸含有量を有するたん白
質加水分解物をたん白質分解酵素を用いて製造する方法
が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】驚くべきことに、本発
明者は本発明による課題を、特定の処理工程によってし
よう油発酵に伝統的に使用されない原料の使用下に、す
なわち脱苞されかつふやかされたカラスムギ核から成る
酵素含有真菌類でおおわれた基質(コウジ)の使用によ
って解決することができることを見い出した。
【0009】
【課題を解決するための手段】真菌類でおおわれた、酵
素含有基質と食塩含有水とを先ずねり混ぜ、もろみを比
較的長い時間発酵させ、次いで圧搾、低温滅菌及び濾過
して後処理する、調味料ソースを製造する本発明の方法
は A)基質として脱苞された、ふやかされたカラスムギ核
を使用し、 B)塩水とのねり混ぜを実施し、もろみ中で塩含有量は
4〜12重量%、好ましくは 7〜8重量%であり、 C)発酵を数段階で第一段階の40〜45℃から最終段
階の室温までに減少する温度で8〜12週間実施するこ
とを特徴とする。
【0010】原料として使用される酵素含有の、真菌類
でおおわれた基質──当業者間でコウジと呼ばれる──
の製造は、伝統的な方法で、しかし炭水化物含有原料と
して脱苞され、ふやかされたカラスムギ核の使用下に行
われる。その場合たとえばヨーロッパ特許公開第417
481号公報に記載されている様に処理する。この際開
始培養物、好ましくはアスペルギルスオリゼを使用する
のが好ましい。基質上に濃い菌糸体が生じ、この真菌類
でおおわれた、酵素含有基質──短くコウジと呼ぶ──
を次いで食塩含有水でねり混ぜ、発酵を行う。この場合
もろみ- 発酵段階でまだ酵母、好ましくはザイゴサッカ
ロマイセスローキシを加える。
【0011】もろみ- 発酵段階で比較的高い出発温度に
よって、コウジ酵素を活性化するので処理促進のために
他の酵素添加は必要でない。出発材料として本発明によ
るカラスムギ核を使用するが、他の原料、たとえば小
麦、大豆粗びき、大麦、米及び/又はトウモロコシ20
%までを混合するのが好都合である。
【0012】ねり混ぜを、本発明によれば塩水を用いて
実施する。この際一般に約1:1のコウジと塩水の重量
割合を保つ。もろみの塩含有量は、一般に4〜12、好
ましくは7〜8重量%である。
【0013】発酵段階の間、前もって酵素によって糖化
されたでんぷんのアルコール発酵を本発明に従って適切
に制御する。本発明による方法に於て、発酵の間に形成
される発酵アルコール及び生じる発酵ガスCO2 をもろ
みから除くのが有利である。発酵する原汁からエタノー
ル及び二酸化炭素をこの様に除くことは従来しよう油製
造で実施されていなかった。一般にもろみの発酵を完全
にするためのこの様な分離は必ず必要でない。というの
は慣用の原料(大豆、焙焼された小麦)の使用で、もろ
みのアルコール含有量は酵母を阻害する広い範囲内を上
昇しないからである。しかしカラスムギの使用でより多
量の糖が遊離するので、まだ高いもろみの残存糖含有量
での発酵の中止を酵母に阻害的に作用するこの発酵生成
物に基づいて抑制するのが有利であると分る。これによ
って一方で所望された最終発酵度が達成され、他方この
処理段階は所望された残存糖含有量及び対応する嗜好特
色を有する新種の調味料液体を得る可能性がを示され
る。
【0014】発酵ガス及び発酵アルコールの除去は、減
圧蒸発によって公知方法で行われる。特に好ましい実施
形態に従って、本発明によればもろみ- 発酵を第一段階
C1で40〜45℃の温度で、4〜21日間、好ましく
は8〜14日間、第二段階C2で28〜32℃の温度で
2〜4週間、次いで第三段階C3で、18〜25℃の温
度で2〜6週間実施するようにして行う。
【0015】熟成もろみの後処理を、常法でプレス濾
過、加熱及び場合により膜濾過による澄明化によって行
う。澄明なカラスムギ液体を濃縮して乾燥し、次いで塩
と他の担体と混合し、次いで減圧乾燥又は噴霧乾燥する
ことができる。
【0016】
【実施例】次に例によって本発明を説明する。カラスム
ギ核(脱苞された)1000gを、2時間水中でふやか
せ、次いで15分120℃で加圧滅菌する。次いで滅菌
基質にアスペルギルスオリゼの0.5%懸濁液(DS
M、ブランジヴァイグ、寄託された培養物)を植菌す
る。生物反応器中での基質の発酵は、高い湿気及び良好
な通気で30℃の温度を必要とする。約50時間かけて
白色菌糸体まで穀粒をおおい、コウジの典型的な強い真
菌類臭が知覚される。
【0017】コウジを同一量の塩水とねり混ぜ、次いで
もろみ中に7%塩を入れ、これを発酵容器中で42〜4
5℃で時々撹拌して12日間発酵する。次いで仕込物に
酵母ザイゴサッカロマイセスローキシ(塩に適応、DM
Sに寄託された培養液)を植菌する。30℃で仕込物を
更に発酵──これは果実様芳香を遊離する──した後、
12日以内でアルコール含有量は4%に上昇する。
【0018】このもろみから、次いで減圧下に48℃で
反応蒸発器中で発酵アルコールを除き、新たな酵母添加
後、30℃で更に発酵する。12日後、もろみのアルコ
ール含有量を再び2.5%に上げ、pHを最初の5.8
から4.5〜4.6に下げる。
【0019】熟成のために仕込物を室温で更に4週間貯
蔵し、次いで後処理する。更にもろみ液体を加圧下圧搾
し、低温滅菌し、次いで膜濾過(マイクロ- 又は限外濾
過)によって澄明化する。得られた調味料は淡色を有
し、当りさわりない嗜好である。
【0020】
【発明の効果】本発明による方法によれば、従来のしよ
う油製造工程に比して日数が短縮され、得られたしよう
油に類似する調味料ソースは、極めて西洋の嗜好に向い
ている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨハン・ボハテイル ドイツ連邦共和国、ヴステンロット、シヨ ンブリックストラーセ、52 (72)発明者 バルバラ・フランク ドイツ連邦共和国、フライン、フリードリ ッヒ−シユミット−ストラーセ、9

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真菌類でおおわれた、酵素含有基質と食
    塩含有水とを先ずねり混ぜ、もろみを比較的長い時間発
    酵させ、次いで圧搾、低温滅菌及び濾過して後処理す
    る、調味料ソースを製造するにあたり、 A)基質として脱苞された、ふやかされたカラスムギ核
    を使用し、 B)塩水とのねり混ぜを実施し、もろみ中で塩含有量は
    4〜12重量%、好ましくは 7〜8重量%であり、 C)発酵を数段階で第一段階の40〜45℃から最終段
    階の室温までに減少する温度で8〜12週間実施するこ
    とを特徴とする、 上記調味料ソースの製造方法。
  2. 【請求項2】 発酵を第一段階C1で40〜45℃の温
    度で、4〜21日間、好ましくは8〜14日間、第二段
    階C2で28〜32℃の温度で2〜4週間、次いで第三
    段階C3で18〜25℃の温度で2〜6週間実施する、
    請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 発酵の間生じる発酵ガスCO2 及び発酵
    アルコールをもろみから除去する、請求項1又は2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 発酵ガス及び発酵アルコールの除去を減
    圧蒸発によって行う、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 基質Aとして脱苞された、ふやかされた
    及び滅菌されたカラスムギ核を、20%までの小麦、大
    豆粗びき、大麦、米及び/又はトウモロコシと共に使用
    する、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】 処理の間、アスペルギルスオリゼ(Aspe
    rgillus oryzae) 及びザイゴサッカロマイセスローキシ
    (Zygosaccharomyces rouxii) より成る群から選ばれた
    微生物1又は数種を加える、請求項1ないし5のいずれ
    かに記載の方法。
  7. 【請求項7】 基質にねり混ぜる前に開始真菌類、好ま
    しくはアスペルギルスオリゼを加え、濃い菌糸体の形成
    まで培養し、もろみ- 発酵段階で酵母、好ましくはザイ
    ゴサッカロマイセスローキシを加える、請求項6記載の
    方法。
JP5263868A 1992-10-23 1993-10-21 カラスムギを基体とする調味料ソースの製造方法 Pending JPH06197728A (ja)

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