JPH0619672Y2 - シールド掘進機における注入材供給構造 - Google Patents

シールド掘進機における注入材供給構造

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JPH0619672Y2
JPH0619672Y2 JP2592788U JP2592788U JPH0619672Y2 JP H0619672 Y2 JPH0619672 Y2 JP H0619672Y2 JP 2592788 U JP2592788 U JP 2592788U JP 2592788 U JP2592788 U JP 2592788U JP H0619672 Y2 JPH0619672 Y2 JP H0619672Y2
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JP
Japan
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hole
band
cutter head
face
injection material
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泰雄 森
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、センタシャフト付のカッタホイールを本体前
面に備えたシールド掘進機における注入材供給構造に関
する。
[従来の技術] シールド掘進機において、切羽の掘削効率、掘削された
土砂の排土効率を高めることは基本的な課題であり、地
山の土質などの条件に応じて従来から各種の構造上の対
策が講じられてきた。切羽に対する粘性付与液等の注入
材の注入もその対策の一つであり、切羽に対する掘削条
件を改善するとともに、掘削された土砂を排土性の良い
性状にするために必要なものである。注入材の供給構造
はシールド掘進機の形式や構造により異なるが、センタ
シャフト付のカッタホイールを本体前面に備えた、いわ
ゆるセンタシャフト形シールド掘進機では、センタシャ
フトを利用し、その先端部より注入材を射出させる構成
が一般に採用されている。
従来のセンタシャフト形シールド掘進機における注入材
供給構造の一例を第4図〜第7図により説明する。1は
シールド本体、1aは隔壁、3はカッタホイールであ
る。カッタホイール3は、円筒形のカッタボス3aと、
カッタボス3aの前面側に切羽eに対し突出する状態に
固着され、先端に切削板3eを有するカッタヘッド3
bと、カッタボス3aの後面側に固着され、隔壁1aのボ
ス部1bにより回転可能に支承されたセンタシャフト3c
と、カッタボス3aの外周に取付けられたカッタスポー
ク3dとから構成されている。2はカッタホイール3の
駆動装置で、隔壁1aに取付けられている。4は隔壁1a
の前面側に設けられたチャンバで、掘削された土砂を取
り込み、塑性流動化する場所である。5はセンタシャフ
ト3cの後端に設けられた注入材供給用の回転継手で、
供給口5cがある。6は排土用のスクリューコンベアで
ある。カッタヘッド3bおよびセンタシャフト3cの軸心
には注入材の通路となる穴A0があけられている。ただ
し、カッタヘッド3bの穴A0の前端側は貫通せず閉塞さ
れ、センタシャフト3cの穴A0の後端側は回転継手5に
接続されている。また、カッタヘッド3bの前端部に
は、穴A0と直交し、かつ放射状に、切羽eと穴A0とに
連通する複数個(図示の例では4個)の注入口A1〜A4
が設けられている。その注入口A1〜A4が設けられてい
る位置のカッタヘッド3bの外周には、リング状の弾性
材(たとえばゴム)からなるバンド7が圧着状態にて装
着され、切羽eから穴A0内に土砂が侵入しないよう各
注入口A1〜A4を覆っている。また、バンド7が装着さ
れているカッタヘッド3bの外周部は凹状をなしてお
り、前方からの土砂が直接バンド7に当らないよう前面
側にバンド7の装着時の外径より外径の大きいつば部3
fが形成されている。
図示しない注入材供給装置から注入材を圧送圧P0で、
回転継手5を介して穴A0に供給すると、注入材はセン
タシャフト3c、カッタボス3a、カッタヘッド3b内を
通って各注入口A1〜A4に達する。圧送圧P0が切羽圧
Pおよびバンド7の圧着力より高い場合は、圧送圧P0
によりバンド7を押し広げ、各注入口A1〜A4との間に
隙間を生じさせるから、注入材はその隙間を通って切羽
eに射出される。反対に、注入材の供給停止時のように
穴A0内の圧力が切羽圧Pおよびバンド7の圧着力より
低い場合は、バンド7が弾性復帰力により自動的に各注
入口A1〜A4を閉塞するから、穴A0内への土砂の侵入
を防止できることになる。
[考案が解決しようとする課題] 上記した従来の注入材供給構造において、バンド7は注
入口A1〜A4の外側に装着されているため、常に土砂と
回転接触し、土砂にもまれて破損しやすい状態にさらさ
れる。さらに、バンド7をカッタヘッド3bに装着する
際には、バンド径より外径の大きいつば部3fを通過さ
せるためにバンド7を伸ばし広げる必要があり、バンド
7に大きな引張力がかかって、バンド7を傷付ける恐れ
がある。これもバンド7を破損させる一因となってい
た。
バンド7が破損脱落すると、掘進停止時のように注入材
の供給を止めたとき、土砂が切羽圧Pにより注入口A1
〜A4から穴A0に侵入する。侵入した土砂は、注入材の
影響もあって放置しておくと固結しやすい性質があり、
穴A0中のたとえば第7図に示すS部近傍で固結するこ
とになる。固結部の発生は注入材の供給不能を来たし、
固結土砂を排除しなければならないが、通常は回転継手
5から高圧水を注入するか、鉄棒等を用いて人力で押し
砕いて排除するしか方法がない。このように従来の注入
材供給構造は、注入口A1〜A4の外側にバンド7を装着
して穴A0への土砂の侵入防止を図っているものの、バ
ンド7を装着する際の過度の引張力によるバンド7の損
傷およびバンド7が破損した際の穴A0への土砂の侵入
の防止について配慮がなされておらず、バンド7の破損
により注入材通路となる穴A0に土砂が侵入し、侵入し
た土砂は固結しやすいため、その排除が困難で排除作業
に手間がかかり、掘削効率、排土効率の低下を来たすと
いう問題点があった。
本考案の第1の目的は、注入口の外側にバンドを装着す
る際、過度の引張力によりバンドを損傷することなく装
着でき、掘進時には前方からの土砂に対してバンドを十
分防護できる注入材供給構造を提供することにある。第
2の目的は、万一、注入口の外側のバンドが破損した場
合にも、注入口から侵入した土砂による注入材通路の詰
まりを防止できる注入材供給構造を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために請求項1記載の考案は、セン
タシャフト付カッタホイールのカッタヘッドおよびセン
タシャフトの軸心に前端側が閉塞された穴A0を設ける
一方、カッタヘッドの前端部に前記穴A0と切羽側とに
連通する複数個の注入口A1〜A4を放射状に設け、その
注入口A1〜A4の外側に各注入口A1〜A4を覆う弾性材
からなるバンドを圧着状態にて装着し、センタシャフト
の後端部に設けた回転継手を介して前記穴A0より注入
口A1〜A4へ注入材を圧送するシールド掘進機における
注入材供給構造において、カッタヘッドの前記バンドの
装着位置より先の部分を切り離して、前記バンドの装着
時の外径より外径が大きいつば部を有する別体の先端ボ
スとなし、その先端ボスをカッタヘッドの前端面にボル
トにより取付けたことを特徴とする。
また、請求項2記載の考案は、請求項1記載の構造にお
いて、前記穴A0の注入口A1〜A4と連通する部分を拡
大穴A5として、その拡大穴A5をカッタヘッドの前端面
に開口させ、前記先端ボスのカッタヘッド側端面には前
記拡大穴A5の内径より外径が小さい軸部を設け、その
軸部の軸心に前端側が閉塞された穴B0を設ける一方、
前記軸部に前記穴B0の内外に連通する複数個の穴B1
4を放射状に設け、その穴B1〜B4の外側にその各穴
1〜B4を覆う弾性材からなる第2のバンドを圧着状態
にて装着し、前記軸部をその軸心に設けた穴B0が前記
拡大穴A5より後方の前記穴A0と連通し、かつ前記第2
のバンドの外周と前記拡大穴A5の内周との間に隙間を
保つように、先端部を前記拡大穴A5の内壁面に密着さ
せて装着したことを特徴とする。
[作用] 請求項1記載の考案において、注入口A1〜A4の外側に
バンドを装着した後に先端ボスをカッタヘッド前端面に
ボルトで取付けることにより、バンドに過度の張力をか
けずにバンドの装着ができ、掘進時には先端ボスのつば
部により前方からの土砂が直接バンドに当ることを防
ぎ、バンドを防護できる。
請求項2記載の考案においては、上記作用に加えて、万
一、注入口A1〜A4の外側に装着されたバンドが破損し
た場合にも、先端ボスの軸部に装着された第2のバンド
により注入材通路となる穴A0への土砂の侵入を二重に
防止することができる。第2のバンドはカッタヘッドの
拡大穴A5に内蔵されており、直接土砂にもまれないの
で、長寿命であり、注入材通路の詰まりを防止するのに
きわめて有効である。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を第1図および第2図により説
明する。第1図,第2図は従来と異なる部分のみを示
し、従来と共通の部分については図示および説明を省略
する(第4図参照)。
第1図,第2図において、カッタヘッド3bは、バンド
7の装着位置より先の部分が切り離されており、その前
端面、すなわち切羽側端面より、内径がカッタヘッド3
bおよびセンタシャフト3cの軸心にあけられた穴A0
り大きい穴A5があけられ、前記穴A0と連通している
(以下、穴A5を拡大穴とよぶ)。この拡大穴A5は、カ
ッタヘッド3bに放射状にあけられた注入口A1〜A4
も連通している。注入口A1〜A4が設けられている位置
のカッタヘッド3bの外周部は断面U字形の凹状をなし
ており、その部分にリング状の弾性材(たとえばゴム)
からなるバンド7が圧着状態にて装着されている。ま
た、カッタヘッド3bの切羽側端面には、次に述べる先
端ボス3gを取付けるためのボルト穴が複数個あけられ
ている。
先端ボス3gは、従来のカッタヘッド(第5図)3bのバ
ンド7の装着位置より先の部分をカッタヘッド3bから
切り離し、バンド7の装着時の外径より外径が大きいつ
ば部3fを有する別部品としたもので、ボルト8により
カッタヘッド3bの切羽側端面に取付けられる。先端ボ
ス3gは、そのカッタヘッド側端面に、外径が前記拡大
穴A5の内径より小さい軸部3hを有し、その軸部3h
軸心には、カッタヘッド3bの軸心にあけられた穴A0
同径で前端側が閉塞された穴B0があけられている。ま
た、この軸部3hには、前記穴B0の内外に連通する複数
個(図示の例では4個)の穴B1〜B4が放射状にあけら
れており、その穴B1〜B4は、カッタヘッド3bにあけ
られた注入口A1〜A4とほぼ対応する位置にある。軸部
hの外周には、穴B1〜B4の外側を覆うようにリング
状の弾性材(たとえばゴム)からなる第2のバンド9が
圧着状態にて装着されている。軸部3hの長さLは前記
拡大穴A5の深さと同一としてあり、先端ボス3gをカッ
タヘッド3bの切羽側端面に取付けたとき、軸部3hの先
端部が前記拡大穴A5の内壁面に密着し、軸部3hの軸心
にあけられた穴B0が前記拡大穴A5より後方の前記穴A
0に連通した状態となる。また、この先端ボス3gの取付
状態では、第2のバンド9の外周と前記拡大穴A5の内
周との間に微小な隙間10が保たれるようにしてある。
上記構成において、注入材を第4図に示す供給口5c
ら圧送圧P0で供給すると、注入材は穴A0内を第4図の
矢印方向に進み、第1図に示す穴B0を通って穴B1〜B
4に達する。ここで、圧送圧P0がバンド9の圧着力より
大きくなると、注入材はバンド9を押し広げ、これによ
り生じるバンド9と穴B1〜B4との間の隙間を経て、そ
の背後にある隙間10および注入口A1〜A4に達する。こ
の部分に充満した注入材の圧力P1は、やがて切羽eの
圧力Pおよびバンド7の圧着力より大となってバンド7
を押し広げ、これにより生じるバンド7と注入口A1
4との間の隙間を経て切羽eに注入材が射出される。
反対に、注入材の供給停止により穴A0内の圧力が切羽
圧Pおよびバンド7,9の圧着力より低くなった場合
は、バンド7,9が弾性復帰力により自動的に注入口A
1〜A4、穴B1〜B4を塞ぎ、穴A0,B0の内部に土砂や
水が侵入するのを防止する。
上記実施例では、カッタヘッド3bより切り離し別部品
とした先端ボス3gに穴B0〜B4を有する軸部3hを設
け、その軸部3hに第2のバンド9を装着した例につい
て説明したが、先端ボス3gは第1図,第2図に示した
形状に限定されるものでなく、たとえば第3図に示すよ
うにセンタシャフト軸穴A0内に別の注入パイプ11をセ
ンタシャフト3cの後端より挿入し、注入パイプ11のカ
ッタヘッド3b内に位置する前端部に軸穴A0と連通する
放射状の穴Bと、その穴Bを覆う第2のバンド9を備え
付けた場合にも、先端ボス3gを同図に示すような形状
の別部品となし、ボルト8によりカッタヘッド3bの切
羽側端面に取付ける構造とすることで、請求項1記載の
考案を具現することができる。
[考案の効果] 請求項1記載の考案によれば、バンド7をカッタヘッド
bに装着する際、従来のようにつば部3fの外径以上に
バンド7を伸ばし広げる必要がないため、バンド7を過
度の引張力により傷つける恐れがなく、したがってバン
ド7の寿命を伸ばすことができる。そして、バンド7の
装着後に先端ボス3gを取付けることにより、先端ボス
gに設けたつば部3fで、掘進時に前方からの土砂が直
接バンド7に当り、バンド7を破損することを防止でき
る。
さらに、請求項2記載の考案によれば、注入材射出部に
バンド7と9が二重に設けられており、万一、外側(切
羽側)のバンド7が土砂等により破損しても、内側(第
2)のバンド9があるので、軸穴A0に土砂が侵入する
ことはない。外側のバンド7が破損した場合、土砂は注
入口A1〜A4および隙間10には侵入し得るが、拡大穴A
5内周とバンド9外周との間の隙間10は小さく、侵入し
得る土砂量は微量であり、しかもバンド9は切羽eとは
直接接触せず、侵入した微量の土砂とは一緒に回転する
から、土砂にもまれて破損するようなことはほとんどな
い。したがって、バンド9の内側の穴B1〜B4から軸穴
0,A0への土砂等の侵入は困難で、注入材通路の詰ま
りを防止することができる。また、内側のバンド9を先
端ボス3gの軸部3hに装着できるので、第3図に示すよ
うにセンタシャフト軸穴A0に長い注入パイプ11を挿入
する場合に比べ構造も簡単となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の構成図で、第4図イ部に相
当するカッタヘッド部の側断面図、第2図は第1図のII
−II断面図、第3図は本考案の他の実施例を示す側断面
図、第4図は従来の注入材供給構造の一例を示すシール
ド掘進機の全体側断面図、第5図は第4図のイ部拡大
図、第6図は第5図のVI−VI断面図、第7図は第5図に
おける土砂の固結状況の説明図である。 3……カッタホイール、3b……カッタヘッド、3c……
センタシャフト、3f……つば部、3g……先端ボス、3
h……軸部、5……回転継手、7……バンド、8……ボ
ルト、9……第2のバンド、10……隙間。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】センタシャフト付カッタホイールのカッタ
    ヘッドおよびセンタシャフトの軸心に前端側が閉塞され
    た穴A0を設ける一方、カッタヘッドの前端部に前記穴
    0と切羽側とに連通する複数個の注入口A1〜A4を放
    射状に設け、その注入口A1〜A4の外側に各注入口A1
    〜A4を覆う弾性材からなるバンドを圧着状態にて装着
    し、センタシャフトの後端に設けた回転継手を介して前
    記穴A0より注入口A1〜A4へ注入材を圧送するシール
    ド掘進機における注入材供給構造において、カッタヘッ
    ドの前記バンドの装着位置より先の部分を切り離して、
    前記バンドの装着時の外径より外径が大きいつば部を有
    する別体の先端ボスとなし、その先端ボスをカッタヘッ
    ドの前端面にボルトにより取付けたことを特徴とするシ
    ールド掘進機における注入材供給構造。
  2. 【請求項2】請求項1記載の構造において、前記穴A0
    の注入口A1〜A4と連通する部分を拡大穴A5として、
    その拡大穴A5をカッタヘッドの前端面に開口させ、前
    記先端ボスのカッタヘッド側端面には前記拡大穴A5
    内径より外径が小さい軸部を設け、その軸部の軸心に前
    端側が閉塞された穴B0を設ける一方、前記軸部に前記
    穴B0の内外に連通する複数個の穴B1〜B4を放射状に
    設け、その穴B1〜B4の外側にその各穴B1〜B4を覆う
    弾性材からなる第2のバンドを圧着状態にて装着し、前
    記軸部をその軸心に設けた穴B0が前記拡大穴A5より後
    方の前記穴A0に連通し、かつ前記第2のバンドの外周
    と前記拡大穴A5の内周との間に隙間を保つように、先
    端部を前記拡大穴A5の内壁面に密着させて装着したこ
    とを特徴とするシールド掘進機における注入材供給構
    造。
JP2592788U 1988-03-01 1988-03-01 シールド掘進機における注入材供給構造 Expired - Lifetime JPH0619672Y2 (ja)

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