JPH11350878A - シールド掘進機及びシールド工法 - Google Patents

シールド掘進機及びシールド工法

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JPH11350878A
JPH11350878A JP15627898A JP15627898A JPH11350878A JP H11350878 A JPH11350878 A JP H11350878A JP 15627898 A JP15627898 A JP 15627898A JP 15627898 A JP15627898 A JP 15627898A JP H11350878 A JPH11350878 A JP H11350878A
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cut
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泰弘 根本
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Kumagai Gumi Co Ltd
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  • Excavating Of Shafts Or Tunnels (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カッタヘッドがアンカーに捕らえられことな
くその回転でアンカーを切断できるシールド技術を提供
する。 【解決手段】 シールド掘進機において、外周に多数の
切欠きを設け通常のローラビットの略半分以下の刃幅を
有するローラビットタイプのカッティングビット7を外
周リング4に複数個取り付け、掘削断面の外周側を先行
して切削できるように配置するとともに、メインカッタ
ビット9に先行して切羽を切削するメインカッタビット
9の刃幅の略1/3以下の複数個の先行ビット8をカッ
ティングビット7よりも掘削断面の内周側を切削できる
ようにスポーク3に取り付けて、それらの先行ビット8
の刃先先端が外周側に向けて低くなるように配置し、ア
ンカー21を検知するための地中レーダ6をスポーク3
に取り付け、地中レーダ6でアンカー21を検知した
ら、シールド掘進機の推進速度をアンカー21の切断に
適切な速度に低下させてアンカー21をビット7,8で
切断するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カッタヘッドの前
方に出現するアンカーを切断できるようにしたシールド
掘進機及びシールド工法に関する。
【0002】
【従来の技術】都市部周辺では、土留め壁や止水壁等を
支持するためのアンカーが地中に埋設されていることが
ままある。このアンカーは、PC鋼線の撚り線等で形成
されて強度が大きく容易に切断することができない。シ
ールド掘進機での掘進中、こうしたアンカーが前方に出
現すると、掘進の障害となって掘進不能になることがあ
る。しかるに、これまでは、シールド掘進機の機内で操
作することができる実用度の高いアンカー切断手段が開
発されていなかったため、シールド掘進機で地下坑を掘
進するに際し、その掘進に先立って下調査をし、掘進経
路にアンカーの出現が予定されるときには、そのアンカ
ーを事前に引き抜いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た下調査を実施したとしても、シールド掘進機の掘進経
路付近に多数のアンカーが打ち込まれている場合には、
アンカーの打ち込み角度が計画よりもずれている等に起
因して掘進経路内のアンカーが事前に引き抜かれていな
いこともあるため、シールド掘進機での掘進時に予期し
ないアンカーに遭遇することがある。こうした場合に
は、アンカーの位置する地山の掘進前に、事前にそのア
ンカーを発見できないのは勿論、掘進後も、直ちにはア
ンカーを発見できないため、従前の掘進速度でそのまま
掘進が続けられて地山掘削用のカッタビットがアンカー
に大きく食い込んでしまう。そして、地山掘削用のカッ
タビットは、刃幅が広く切削性能も優れてはいないた
め、カッタビットの切削抵抗が急激に増加してカッタト
ルクが急上昇し、その結果、カッタヘッドがアンカーに
捕らえられて駆動できなくなることがある。こうした場
合、薬液注入等の補助工法で切羽周辺を固めた後、作業
者が切羽に入り、ガス切断機によりガス切断して撤去し
なければならなかった。こうした工法は、人が切羽に出
て作業をする必要があるため、多大の時間と労力を要す
るとともに安全面でも問題が多く、難工事となってい
た。
【0004】本発明は、従来の技術にみられるこうした
問題を解消しようとするものであって、その技術課題
は、カッタヘッドがアンカーに捕らえられことなくその
回転でアンカーを切断できるシールド掘進機及びシール
ド工法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のこうした技術課
題は、地山掘削用のメインカッタビットがカッタヘッド
に取り付けられ、シールドジャッキで推進しながらカッ
タヘッドで地山を掘削して地中を掘進するシールド掘進
機において、「少なくともPC鋼線が切断可能で刃幅が
通常のローラビットの略半分以下の刃先を有し、カッタ
ヘッドに取り付けたときに公転しながら自転できるよう
に構成されたカッティングビットを、少なくともカッタ
ヘッドの外周部の同一周面上に複数個取り付け、掘削断
面の外周側を先行して切削できるように配置して、カッ
タヘッドの前方に出現するアンカーをカッティングビッ
トで切断できるようにした」この出願の第1番目の発明
の技術手段により達成される。また、シールド工法にお
いて、「少なくともPC鋼線を切削できる先行ビットが
メインカッタビットより先行してカッタヘッドに取り付
けられたシールド掘進機を用いて地中を掘進し、その掘
進時に掘進経路に位置するアンカーの存在を検知する第
1の工程と、この第1の工程によりアンカーの存在を検
知した後、シールド掘進機の推進速度を、少なくとも、
カッタヘッドが駆動不能とならない速度に低下させて切
羽を掘削する第2の工程とにより、先行ビットによりア
ンカーを切断するようにした」この出願の第2番目の発
明の技術手段によっても達成される。
【0006】この出願の第1番目の発明においては、カ
ッティングビットをカッタヘッドの特に外周部に取り付
けているため、カッティングビットでアンカーを切断す
る場合、アンカーがシールド掘進機の掘進経路中の何の
位置に出現しても、カッティングビットをアンカーに当
ててこれを切断することができる。また、カッティング
ビットは、掘削断面の外周側を先行して切削できるよう
に配置しているため、このカッティングビットを最初に
アンカーに当てることができる。そして、このカッティ
ングビットは、公転しながら自転できるように構成され
ていてこのこと自体で切断抵抗を軽減することができる
ことに加え、その刃先の刃幅を通常のローラビットの略
半分以下と狭くすることにより、アンカーの切削の際、
食い込み量を大きくしても切断抵抗を相対的に低くする
ことができて、食い込み量の割に切断抵抗をきわめて低
く押さえることができ、こうしたことにより、カッタヘ
ッドの駆動トルクが極端に上昇するようなことはない。
したがって、シールド掘進機がアンカーに遭遇してその
まま掘進を続けても、カッタヘッドがアンカーに捕まえ
られて駆動できなくなるような事態は容易に発生しな
い。そのため、アンカーに遭遇後このことを感知してか
ら、推進速度を低下させる等必要な対応を行なっても、
カッタヘッドが駆動できなくなるような重大事態が発生
することはなく、カッタヘッドの回転によりアンカーを
切断することができる。また、カッタヘッドの同一周面
上に複数個取り付けていて、カッタヘッドを1回転する
間に複数個のもので代る代るアンカーを圧砕するため、
推進速度を低下させてアンカーへの食い込み量を低く設
定しても、アンカーの切断速度が低下することは防げ
る。
【0007】本発明を具体化する場合、特許請求の範囲
の請求項2に記載の技術手段を採用すれば、メインカッ
タビットに先行して切羽を切削する先行ビットをメイン
カッタビットの略1/3以下と狭くなるように構成し
て、カッティングビットよりも内周側を切削できるよう
にカッタヘッドに取り付けたため、万一、アンカーがカ
ッティングビットの内周側で先行ビットに当たった場合
でも、通常のメインカッタビットとは異なる刃幅の狭い
先行ビットに当たることになるため、アンカーを先行ビ
ットで切削する際に切削抵抗が軽減できる。この特許請
求範囲の請求項2に記載の技術手段を採用して具体化す
る場合、特に、特許請求範囲の請求項3に記載の技術手
段を採用すれば、径方向に向けて取り付けられた複数個
の先行ビットを、刃先の先端が外周側に向けて低くなる
ように配置していて、アンカーが同時に複数の先行ビッ
トに当たることはほとんどなくなるため、アンカーを先
行ビットで切削する際、カッタヘッドの駆動トルクを刃
幅の狭い1個の先行ビットに集中させることができてア
ンカーを効果的に切削することができるとともに切削抵
抗を大幅に低減することができる。
【0008】本発明を具体化する場合、特許請求の範囲
の請求項4に記載の技術手段を採用すれば、カッティン
グビットには、外周に角部が形成されるように間隔を置
いて複数の切欠きを設けるようにしているため、アンカ
ーをその切欠きで動かないように拘束しながら、角部に
引っかけるようにして切断することができて、アンカー
の切断作業が一層効果的に行える。本発明を具体化する
場合、特許請求の範囲の請求項5に記載の技術手段を採
用すれば、シールド掘進機は、掘進経路に位置するアン
カーを検知するためのアンカー検知装置を付設してい
て、掘進経路に位置するアンカーの存在を事前に検知で
きるため、アンカーの切削に先立ち、そのアンカーの切
削に最適な値に掘進速度を低下し、調節することができ
て、アンカーの切断作業を効率的に行いながら、切羽の
掘削をそのまま続行することができる。本発明を具体化
する場合、特許請求の範囲の請求項6に記載の技術手段
を採用すれば、ローリング防止装置で地山をグリップし
てカッタヘッドの駆動トルクの反力を地山でとることが
できるようにしたため、カッタヘッドの駆動トルクが何
らかの原因で一時的に上昇した場合でも、その反力でシ
ールド本体がローリングするのを防げる。
【0009】本発明を具体化する場合、特許請求の範囲
の請求項7に記載の技術手段を採用すれば、切断したア
ンカーが万一スクリューコンベアに絡まったときでも、
点検口を開口してそのアンカーを取り除くことができ、
スクリューコンベアが駆動不能になる危惧はない。この
特許請求範囲の請求項7に記載の技術手段を採用して具
体化する場合、特に、特許請求範囲の請求項8に記載の
技術手段を採用すれば、こうした点検口をスクリューコ
ンベアに設けたことに加え、スクリューコンベアを後退
可能に隔壁に取り付けるとともに、スクリューコンベア
の先端位置に設けた隔壁の開口部を開閉する遮断ゲート
を設けたため、点検口を開口して切断したアンカーを取
り除く際、スクリューコンベアを後退させるとともに開
口部を遮断ゲートで遮蔽することにより、取り除き作業
がしやすい状態で安全に取り除くことができる。
【0010】この出願の第2番目の発明においては、シ
ールド工法での施工過程でシールド掘進機の掘進経路に
アンカーが出現した場合、そのアンカーの存在を事前に
検知し、その検知後、シールド掘進機の推進速度を、少
なくとも、カッタヘッドが駆動不能とならないように速
度に低下させて切羽を掘進するようにしているので、シ
ールド掘進機の掘進時にカッタヘッドの回転により先行
ビットでアンカーを切断しても、カッタヘッドがアンカ
ーに捕らえられて駆動できなくなるようなことはない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明が実際上どのように
具体化されるのかを示すこの出願のシールド掘進機に関
する発明の具体化例を図1乃至図5に基づいて説明する
ことにより、この出願のシールド掘進機及びシールド工
法に関する各発明の実施の形態を明らかにする。図1
は、本発明の具体化例のシールド掘進機の側断面図、図
2は、図1の矢印A−A方向の矢視図、図3は、本発明
の具体化例のシールド掘進機におけるカッティングビッ
トの拡大断面図、図4は、図3の矢印B−Bの矢視図、
図5は、図3のカッティングビットと対比するための通
常のローラビットの要部の拡大断面図である。
【0012】図1乃至図4において、1は前部にカッタ
ヘッド2を有し、シールドジャッキ1aにより推進され
る円筒状のシールド本体、2はスポーク3と外周リング
4とからなり種々のカッタビットを取り付けるカッタヘ
ッド、3はカッタヘッド2の回転軸3aに放射状に設け
られるスポーク、4はこのスポーク3にこれを囲むよう
に取り付けてカッタヘッド2の外周を画定する外周リン
グである。カッタヘッド2は、本具体化例ではスポーク
3と外周リング4とで構成されているが、面板を設けた
もので構成してもよい。5は切羽の中心部を先掘りする
センタビット、6はアンカー21を検知する地中レーダ
ー、7は後に詳述する、アンカー21の切断専用のカッ
タビットであるカッティングビット、8は後に詳述す
る、メインカッタビット9に先行して切羽を切削する先
行ビット、9は地山掘削用のカッタビットであるメイン
カッタビット、10は余掘用のコピーカッタ、11はこ
のコピーカッタ10を駆動するための圧油の管路や添加
剤の注入管路を回転軸3a側に接続するためのロータリ
ジョイント、12は地中レーダー6の配線を回転軸3a
側に接続するスリップリング、13はカッタヘッド駆動
用の減速機付き電動機である。なお、スリップリング1
2には、カッタヘッド2の回転位置を検出するためのロ
ータリエンコーダが内蔵されている。
【0013】センタビット5は、切羽を芯抜きすること
により掘削抵抗を低減させる働きをする。このセンタビ
ット5は、先端の突出した山形形状の取付部材に多数の
先行ビット8を取り付けることにより凸状に形成され、
カッタヘッド2の中心部に回転軸3aと同心状に設けら
れる。こうした先行ビット8は、カッタヘッド2の中心
部だけではなく、各カッタスポーク3にも多数取り付け
られていて、本具体化例の特徴をなすので、具体的な技
術内容については、後に改めて詳述する。地中レーダー
6は、カッタヘッド2の外周近くに設けられ、カッタヘ
ッド2を回転駆動することにより、掘進経路に位置する
アンカー21を検知する働きをする。このアンカー検知
装置としての地中レーダー6をシールド掘進機に設けた
技術的意義は、この出願のシールド工法に関する第2番
目の発明の技術内容と直接関連するので、後に、本具体
化例の作用、効果を説明する際に詳述する。カッティン
グビット7は、カッタヘッド2に取り付けたときに公転
しながら自転できるように構成され、カッタヘッド2の
前方に出現するアンカー21を切断する働きをする。こ
のカッティングビット7は、本具体化例の最大の特徴を
なすので、具体的な技術内容については、次段で詳述す
る。地山掘削用のメインカッタビット9は、垂直な平面
をなす各スポーク3の前面及び外周リング4に所定間隔
を置いて多数取り付けられ、スポーク3に取り付けられ
たものは、図1に示すように、外周側に位置するものほ
ど刃先の先端が低くなるように高さを変えている。シー
ルド掘進機は、何のようなタイプのものであれ、このメ
インカッタビット9だけは不可欠のビットとしてカッタ
ヘッド2に取り付けられ、シールドジャッキ1aで推進
しながらカッタヘッド2で地山を掘削して地中を掘進す
る。
【0014】次に、本具体化例の最大の特徴をなすカッ
ティングビット7の技術内容について、図3乃至図5を
用いて詳述する。図3に示すように、カッティングビッ
ト7は、外周部に刃先7aを有するリング状のカッタ部
7dと、このカッタ部7dの中央の挿通孔に挿通し、ロ
ーラベアリング7f及びボールベアリング7gを介して
カッタ部7dを回転可能に支持する固定軸部7eとで構
成される。このような構造を有するカッティングビット
7は、カッタヘッド2の外周部の同一周面上に複数個取
り付けられる。すなわち、本具体化例では、カッティン
グビット7を、図2に示すように、外周リング4にブラ
ケットを介して等間隔に4個ほど取り付け、各カッティ
ングビット7の刃先7aの先端が同一円周上に位置する
ようにしている。したがって、減速機付き電動機13を
駆動してカッタヘッド2を回転させると、カッティング
ビット7は、カッタヘッド2の回転に随伴して公転しな
がら、カッタ部7dが固定軸部7eを軸にして転動する
ことにより自転し、同一周上の個所を代る代る切削する
が、アンカー21の切断時には、線状のアンカー21を
押し付けながら転動するので、圧砕するがごとく切削し
て切断する。カッティングビット7は、このように構成
されていることから、その構造がいわゆるローラビット
一見似ているが、カッタ部7dの具体的構造が異なる。
【0015】そこで、カッティングビット7のカッタ部
7dの具体的構造について詳述すると、カッタ部7d
は、図3を図5と対比すると明らかなように、刃先7a
の刃幅W2 が通常のローラビットの刃幅W1 の略半分以
下に形成されていて、刃幅W2が図5の通常のローラビ
ットよりは著しく狭くなるように形成されている。な
お、刃幅とは、図3及び図5からも明らかなように、ビ
ットの刃先における山形部の根元の幅を意味する。こう
した刃幅W2 が狭いカッティングビット7を用いてアン
カー21を切削した場合、通常のローラビットで切断し
た場合と比べ、刃先7aの食い込み量が同じである限
り、切断抵抗を大幅に低減できる。そのため、シールド
掘進機での掘進時に予期しないアンカーに遭遇してその
まま掘進した場合でも、カッタトルクが急激に上昇して
カッタヘッド2がアンカー21に捕まって停止するとい
う従来みられたような事態が容易には発生しない。カッ
ティングビット7の刃幅W2 について具体的に述べる
と、その刃幅W2 は、当該シールド掘進機のカッタトル
クの大きさや推進距離等を考慮しながら、6mm以上1
0mm以下の範囲において選択するのが望ましい。ただ
し、カッティングビット7の刃幅W2 は、強度や耐久性
を抜きにして切断抵抗を低減するという点だけからみれ
ば狭くするほどよいので、10mm以下の範囲であれば
その下限値は、刃先7aの硬度や靭性等その材質を考慮
しながら設計上適宜選択すればよい。ちなみに、通常の
ローラビットの刃幅W1は、概ね16mm〜20mmの
範囲にあり、カッティングビット7の刃幅W2 とはかな
りの開きがある。
【0016】アンカー21は、PC鋼線を用いたものが
一般的であり、PC鋼線より切断しにくいものもほとん
どないので、カッティングビット7の刃先7aは、超硬
チップや高周波焼き入れの特殊鋼等、少なくともPC鋼
線が切削できる性能の材料で製作されたものであればよ
い。カッティングビット7は、その刃先7aの先端を、
これの切削軌跡の近接区域を切削する先行ビット8やメ
インカッタビット9の刃先先端よりも前方に位置するよ
うにして、掘削断面の外周側を先行して切削できるよう
に配置している。カッティングビット7の刃先7aに
は、本具体化例ではその円周上に多数の切欠き7bを間
隔を置いて形成している。カッティングビット7は、通
常のローラビットとは異なりこうした切欠き7bを形成
しているため、アンカー21の素線をこの切欠き7bで
動かないように拘束しながら、その切欠き7bで形成さ
れる角部7cに引っかけるようにして切断することがで
きる。その結果、アンカー21の素線を単に刃先7aで
切断するだけでなく、角部7cに断続的に引っかけるよ
うにして切断することができて、アンカー21の切断作
業がきわめて効率的に行える。
【0017】本具体化例の特徴をなす先行ビット8の技
術内容について詳述する。先行ビット8は、前述したよ
うにカッタヘッド2の中心部に設けられるだけでなく、
各カッタスポーク3の中央にも間隔を置いて多数取り付
けられている。この種の先行ビットは、通常のシールド
掘進機にも必要に応じて取り付けられるが、その目的
は、メインカッタビット9に先行して切羽を切削するこ
とにより、切羽を所定間隔でリング状にカットして崩れ
やすくし、さらには、メインカッタビット9の地山に当
たる面積を少なくして地山の掘削を容易に行えるように
するためである。本具体化例における先行ビット8は、
こうした機能を果たすだけでなく、アンカー21が万一
カッタヘッド2の内周側に出現しても、これをメインカ
ッタ9に当てることなく切断する機能を発揮し、こうし
た機能を発揮できるようにするため、次に述べるような
独自の工夫を施している。
【0018】すなわち、先行ビット8は、カッティング
ビット7と同様、少なくともPC鋼線が切削できるよう
な材料で製作するほか、刃幅をメインカッタビット9よ
りも狭くなるように構成して切削抵抗を低減できるよう
にしている。その先行ビット8の刃幅は、通常のメイン
カッタビット9の刃幅の略1/3以下に形成されるが、
当該シールド掘進機のカッタトルクの大きさ等を考慮し
ながら、10mm以上30mm以下の範囲において選択
するのが望ましい。ただし、その刃幅は、強度や耐久性
を抜きにして切削抵抗を低減するという点でみれば狭く
するほどよいので、30mm以下の範囲であればその下
限値は、刃先の硬度や靭性等その材質等を考慮しながら
設計上適宜選択すればよい。こうした先行ビット8は、
カッティングビット7よりも掘削断面の内周側を切削で
きるようにカッタヘッド2に複数個取り付けられる。本
具体化例では、これら複数個の先行ビット8がカッタヘ
ッド2の径方向に向けて取り付けられるようスポーク3
の中央に整列して取り付けられ、それらの先行ビット8
の刃先の先端が図1に示すように外周側に向けて低くな
るように配置されている。以上述べたカッティングビッ
ト7と先行ビット8とメインカッタビット9とを配置す
る場合、先行ビット8をメインカッタビット9に対し
て、刃先先端を結ぶ線がl1 だけ前方にくるように先行
させ、カッティングビット7を、その刃先先端が先行ビ
ット8の刃先先端を結ぶ線よりl2 だけ前方にくるよう
に先行ビット8に先行させて、カッティングビット7が
掘削断面の外周側を先行して切削できるように配置して
いる。
【0019】本具体化例のシールド掘進機は、以上のよ
うな構造によりカッタヘッド2の前方のアンカー21を
切断できるようにしているが、これに関連して種々の工
夫を施しているので、次に、この点について説明する。
14はシールド掘進機の隔壁1bに設置され遮断ゲート
15を駆動する遮断ゲートジャッキ、15は隔壁1bに
摺動可能に取り付けられ遮断ゲートジャッキ14により
開口部16を開閉する遮断ゲート、16は隔壁1bにお
けるスクリューコンベア17の先端位置に設けた開口
部、17は隔壁1bの開口部16に対応する位置に前
進、後退可能に取り付けられ掘削土砂を排出するスクリ
ューコンベア、18はこのスクリューコンベア17を前
進、後退させるように駆動するスライドジャッキ、19
はスクリューコンベア17の先端部近くに設けた点検口
である。シールド掘進機は、カッタヘッド2でのアンカ
ー21の切断時、切断したアンカー21がスクリューコ
ンベア17の入り口付近に絡まる恐れがある。点検口1
9は、この切断したアンカー21がスクリューコンベア
17の入口付近絡まったとき、開口してそのアンカー2
1を取り除くために設けたものである。こうして点検口
19からアンカー21を取り除く場合、スクリューコン
ベア17を、スライドジャッキ18を駆動することによ
り、l4 だけ後退させてから、遮断ゲートジャッキ14
で遮断ゲート15を駆動して、開口部16を遮断ゲート
15により遮断する。
【0020】20はアンカー21を切断する際にシール
ド本体1のローリングを防ぐためのグリッパとしてのロ
ーリング防止装置、21はすでに述べたPC鋼線の撚り
線等で形成されたアンカー、22はこのアンカー21の
支持用モルタルである。ローリング防止装置20は、シ
ールド本体の径方向に出没可能で先細り形状をしていて
突出時に地山に食い込ませることのできるグリッパ部材
を有し、このグリッパ部材をジャッキ等適宜の駆動手段
で出没させることができるようになっている。こうした
ローリング防止装置20は、シールド本体1の前胴側に
複数個設けられている。シールド掘進機は、カッタヘッ
ド2でアンカー21を切断する場合に、切断抵抗により
生じるカッタヘッド2の駆動トルク2が一時的に上昇し
て、シールド本体1がローリングすることある。例え
ば、カッタヘッド2でのアンカー21の切断の中断後再
起動する等カッタヘッド2を起動する場合やアンカー2
1の切断時に切削抵抗が急に大きくなる場合、カッタト
ルクが一時的に上昇することがある。ローリング防止装
置20は、このようにアンカー21の切断時の反力が大
きい場合、グリッパ部材をシールド本体1の外周からl
3 だけ突出させて地山をグリップして、切断抵抗で生じ
るカッタヘッド2の駆動トルク2の反力を地山でとるこ
とにより、シールド本体1のローリングを防ぐ働きをす
る。
【0021】本具体化例の作用、効果について説明す
る。本具体化例のシールド掘進機は、アンカー検知装置
としての地中レーダー6を設けているので、掘進時、ア
ンカー21に遭遇する場合、第1段階として、掘進経路
に位置するアンカー21の存在を事前に検知する。こう
してアンカー21の存在を検知した後、オペレータは、
第2段階として、シールド掘進機の推進速度を、カッテ
ィングビット7又は先行ビット8でアンカー21を切断
(切削)するのに最適な速度に低下させるようにシール
ドジャッキ1aの駆動速度を調節してそのまま切羽を掘
削する。シールド掘進機の推進速度は、カッティングビ
ット7のアンカー21への食い込み量が毎分1mm以上
2mm以下になるように調節するのが最も望ましい。こ
うしてシールド掘進機でその推進速度を調節しながら地
山の掘進を続行することにより、カッティングビット7
でアンカー21を切断するようにする。地中レーダー6
の検知能力は、現状では60cm程度であるが、カッタ
ヘッドに設けたビットがアンカー21に当たる前にこれ
を検知することが十分可能である。アンカー21を切断
するためには、アンカー21を包んでいる支持用モルタ
ル22に反力をかける必要があるが、周りの地山が軟ら
かくて反力が期待できない場合は、シールド掘進機の推
進速度を更に低下させることにより、カッティングビッ
ト7のアンカー21への食い込み量を少なくして、アン
カー21の切断時に生じる反力を低下させる必要があ
る。
【0022】こうしてカッティングビット7でアンカー
21を切断する場合、カッティングビット7は、カッタ
ヘッド2の特に外周部に取り付けているため、アンカー
21がシールド掘進機の掘進経路中の何の位置に出現し
ても、カッティングビット7をアンカー21に当ててこ
れを切断することができる。また、カッティングビット
7は、先行ビット8よりもl1 だけ先行していて掘削面
の外周側を先行して掘削できるように配置しているた
め、カッタヘッド2の各ビット中、アンカー21の切削
に最も適したこのカッティングビット7を最初にアンカ
ー21に当てることができる。そして、このカッティン
グビット7は、カッタヘッド2の回転に随伴して公転し
ながら自転できるため、このこと自体で切断抵抗を軽減
することができる。加えて、通常のローラビットとは異
なり刃幅が10ミリ以下ときわめて狭く、ローラビット
の略半分以下であるため、アンカー21の切削の際、食
い込み量を大きくしても切断抵抗を相対的に低くするこ
とができて、食い込み量の割に切削抵抗をきわめて低く
押さえることができる。本具体化例のシールド掘進機で
は、カッティングビット7についてこれらの工夫をした
ことにより、仮に、推進速度を低下させなかったとして
も、カッタヘッド2の駆動トルクが極端に上昇すること
はない。したがって、アンカーに遭遇後、仮に、推進速
度を低下させることなくそのまま掘進し続けたとして
も、カッタヘッド2がアンカー21に捕らえられて駆動
できなくなるという事態は、容易には発生しない。その
ため、アンカー21に遭遇した後、その切断時にこのこ
とを感知してから、推進速度を低下させる等必要な対応
を行なっても、カッタヘッド2が駆動できなくなるよう
な重大事態が発生することはなく、カッタヘッド2がア
ンカー21に捕らえられることなくその回転でアンカー
21を切断することが可能となる。
【0023】さらに、カッティングビット7は、カッタ
ヘッド2の同一周面上に4個取り付けていて、カッタヘ
ッド2を1回転する間に4個のもので代る代るアンカー
21を圧砕するため、アンカー21への食い込み量を毎
分1mm以上2mm以下と低く設定する場合でも、シー
ルド掘進機の推進速度をそれほど低下させることはな
い。また、カッティングビット7は、本具体化例では通
常のローラビットとは異なり刃先7aに角部7cが形成
されるように切欠き7bを設けているため、アンカー2
1の素線を切欠き7bで動かないように拘束しながら、
角部7cに引っかけるようにして切断することができ
て、アンカー21の切断作業がきわめて効率的に行え
る。
【0024】本具体化例のシールド掘進機は、掘進時に
アンカー21に遭遇した場合、以上のようにして、アン
カー21を、通常はカッティングビット7で切削して切
断するが、アンカー21がカッタヘッド2の中心寄りに
出現した場合、先行ビット8を設けていないシールド掘
進機にあっては、アンカー21が同時に複数のメインカ
ッタビット9に当たって、アンカー21の切断効率が低
下することも考えられる。こうしたことから、本具体化
例では、刃幅が30ミリ以下とメインカッタビット9の
略半分以下の刃幅が狭い先行ビット8を、メインカッタ
ビット9に先行して切羽を切削できるようにカッタヘッ
ド2に複数個取り付けている。そのため、万一、アンカ
ー21がカッティングビット7の内周側で先行ビット8
に当たった場合でも、刃幅の狭い先行ビット8に当たる
ことになり、アンカー21を先行ビット8で切削する際
に切削抵抗が軽減でき、アンカー21の切断効率が低下
することはない。しかも、こうした先行ビット8をカッ
タヘッド2の径方向に複数個取り付けて、これら複数個
の先行ビット8を外周側に位置するものほど刃先の先端
が低くなるように配置しているため、アンカー7が同時
に複数の先行ビット8に当たることはほとんどない。し
たがって、このことによっても、先行ビット8でのアン
カー21の切削時の切削抵抗が軽減されるだけでなく、
カッタヘッド2の駆動トルク2を刃幅の狭い1個の先行
ビット8に集中させることができて、アンカー21を効
果的に切削し切断することができる。
【0025】本具体化例のシールド掘進機は、特に、掘
進経路に位置するアンカー21を検知するための地中レ
ーダ6を付設していて、掘進経路に位置するアンカー2
1の存在を事前に検知できるため、以上のような技術手
段でアンカー21を切断する場合、その切断に先立ち、
アンカー21の切削に最適な値に掘進速度を低下し、調
節することができて、アンカー21の切断作業を効率的
に行いながら、切羽の掘削を中断することなくそのまま
続行することができる。シールド掘進機の掘進経路にア
ンカー21が埋設されている地山でシールド工法を実施
する場合、このように、掘進経路に位置するアンカー2
1の存在を前もって検知し、そのアンカー21の存在の
検知後、シールド掘進機の推進速度を調節し、少なくと
も、カッタヘッド2が駆動不能とならない速度まで低下
させて切羽を掘削し、こうしたプロセスにより、先行ビ
ット8でアンカー21を切断するようにするれば、シー
ルド掘進機のカッタヘッド2に、カッティングビット7
のようなアンカー21の切断に最適のカッタビットが取
り付けられていなくても、少なくともPC鋼線を切削で
きる先行ビット8が取り付けられていれば、カッタヘッ
ド2がアンカー21に捕らえられことなくその回転でア
ンカー21を切断できるようにするという初期の目的は
達成される。本出願の第2番目の発明は、こうしたシー
ルド工法の実施のプロセスに関するものである。
【0026】本具体化例のシールド掘進機では、特にロ
ーリング防止装置20を設けているので、そのグリッパ
部材を突出させて地山をグリップすることにより、アン
カー21の切断の際にカッタヘッド2を再起動する等何
らかの原因で、カッタヘッド2の駆動トルクが一時的に
上昇した場合でも、その反力でシールド本体1がローリ
ングするのを防げる。本具体化例のシールド掘進機は、
スクリューコンベア17を備えた土圧式シールド掘進機
であるため、切断したアンカー21がそのスクリューコ
ンベア17の先端部に絡みつくことにより、スクリュー
コンベア17が駆動不能になる危惧もある。しかるに、
本具体化例では、スクリューコンベア17を前進、後退
可能に隔壁1bに取り付けてスライドジャッキ18で後
退できるようにし、また、スクリューコンベア17の先
端位置に設けた隔壁1bの開口部16は、遮断ゲート1
5を遮断ジャッキ14で駆動して適宜開閉できるように
とともに、必要に応じて開口し得る点検口19を設けた
め、万一、切断したアンカー21がスクリューコンベア
17に絡んだ場合でも、スクリューコンベア17を後退
させるとともに開口部16を遮断ゲート15で遮蔽する
ことにより、スクリューコンベア17に絡んだアンカー
21を、その取り除き作業がしやすい状態で安全に点検
口19から取り除くことができる。
【0027】本具体化例では、カッティングビット7に
多数の切欠き7aを設けているが、この切欠き7aは、
アンカーの切断作業をより効果的に行えるようにするた
めの付加的な技術手段であるから、必要に応じて適宜省
略することができる。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、この出
願のシールド掘進機に関する第1番目の発明は、特許請
求の範囲の請求項1に記載の技術手段を採用しているの
で、本発明のシールド掘進機によれば、カッタヘッドが
アンカーに捕らえられことなくその回転でアンカーを切
断することができる。また、カッタヘッドを1回転する
間に複数個のもので代る代るアンカーを圧砕できるよう
にしているため、アンカーへの食い込み量を低く設定し
ても、アンカーの切断速度が低下するのを防ぐことがで
きる。
【0029】この出願の第1番目の発明を具体化する場
合、特に、特許請求範囲の請求項2に記載の技術手段を
採用すれば、万一、アンカーがカッティングビットの内
周側で先行ビットに当たった場合でも、アンカーをこの
先行ビットにより切断効率を低下させることなく切断す
ることができる。この特許請求範囲の請求項2に記載の
技術手段を採用して具体化する場合、特に、特許請求範
囲の請求項3に記載の技術手段を採用すれば、このよう
にアンカーを先行ビットで切断する際、カッタヘッドの
駆動トルクを刃幅の狭い1個の先行ビットに集中させる
ことができてアンカーを効果的に切削することができ
る。この出願の第1番目の発明を具体化する場合、特
に、特許請求範囲の請求項4に記載の技術手段を採用す
れば、アンカーをカッティングビットで切断する際、ア
ンカーをカッティングビットの切欠きで動かないように
拘束しながら、その切欠きで形成された角部に引っかけ
るようにして切断することができて、アンカーの切断作
業が一層効果的に行える。この出願の第1番目の発明を
具体化する場合、特に、特許請求範囲の請求項5に記載
の技術手段を採用すれば、掘進経路に位置するアンカー
の存在を事前に検知することにより、アンカーの切削に
先立ち、その切削に最適な値に掘進速度を低下し調節す
ることができて、アンカーの切断作業を効率的に行いな
がら、切羽の掘削をそのまま続行することができる。
【0030】この出願の第1番目の発明を具体化する場
合、特に、特許請求範囲の請求項6に記載の技術手段を
採用すれば、カッタヘッドの駆動トルクが一時的に上昇
した場合でも、その反力でシールド本体がローリングす
るのを防げる。この出願の第1番目の発明を具体化する
場合、特に、特許請求範囲の請求項7に記載の技術手段
を採用すれば、切断したアンカーが万一スクリューコン
ベアに絡まったときでも、点検口を開口してそのアンカ
ーを取り除くことができ、スクリューコンベアが駆動不
能になる危惧はない。この特許請求範囲の請求項7に記
載の技術手段を採用して具体化する場合、特に、特許請
求範囲の請求項8に記載の技術手段を採用すれば、こう
して点検口を開口して切断したアンカーを取り除く際、
取り除き作業がしやすい状態で安全に取り除くことがで
きる。
【0031】この出願のシールド工法に関する第2番目
の発明は、特許請求の範囲の請求項9に記載の技術手段
を採用しているので、このシールド工法の発明によって
も、この出願のシールド掘進機に関する第1番目の発明
と同様、カッタヘッドがアンカーに捕らえられことなく
その回転でアンカーを切断することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体化例のシールド掘進機の側断面図
である。
【図2】図1の矢印A−A方向の矢視図である。
【図3】本発明の具体化例のシールド掘進機におけるカ
ッティングビットの拡大断面図である。
【図4】図3の矢印B−Bの矢視図である。
【図5】図3のカッティングビットと対比するための通
常のローラビットの要部の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シールド本体 1a シールドジャッキ 2 カッタヘッド 3 スポーク 4 外周リング 5 センタービット 6 地中レーダ 7 カッティングビット 7a 刃先 7b 切欠き 7c 角部 7d 固定軸部 7e 固定軸部 8 先行ビット 9 メインカッタビット 14 遮断ゲートジャッキ 15 遮断ゲート 16 開口部 17 スクリューコンベア 18 スライドジャッキ 19 点検口 20 ローリング防止装置 21 アンカー

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地山掘削用のメインカッタビットがカッ
    タヘッドに取り付けられ、シールドジャッキで推進しな
    がらカッタヘッドで地山を掘削して地中を掘進するシー
    ルド掘進機において、少なくともPC鋼線が切断可能で
    刃幅が通常のローラビットの略半分以下の刃先を有し、
    カッタヘッドに取り付けたときに公転しながら自転でき
    るように構成されたカッティングビットを、少なくとも
    カッタヘッドの外周部の同一周面上に複数個取り付け、
    掘削断面の外周側を先行して切削できるように配置し
    て、カッタヘッドの前方に出現するアンカーをカッティ
    ングビットで切断できるようにしたことを特徴とするシ
    ールド掘進機。
  2. 【請求項2】 メインカッタビットに先行して切羽を切
    削する複数個の先行ビットを、少なくともPC鋼線が切
    削可能で刃幅がメインカッタビットの略1/3以下にな
    るように構成して、カッティングビットよりも掘削断面
    の内周側を切削できるようにカッタヘッドに取り付ける
    とともに、カッティングビットが掘削断面の外周側を先
    行して切削できるようにこれらのビットを配置したこと
    を特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機。
  3. 【請求項3】 複数個の先行ビットをカッタヘッドに取
    り付ける場合、カッタヘッドの径方向に向けて複数個取
    り付けて、これら径方向に向けて取り付けられた複数個
    の先行ビットを、刃先の先端が外周側に向けて低くなる
    ように配置したことを特徴とする請求項2記載のシール
    ド掘進機。
  4. 【請求項4】 カッティングビットに、外周に角部が形
    成されるように間隔を置いて複数の切欠きを設けたこと
    を特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の
    シールド掘進機。
  5. 【請求項5】 掘進経路に位置するアンカーを検知する
    ためのアンカー検知装置を付設したことを特徴とする請
    求項1、請求項2、請求項3又は請求項4に記載のシー
    ルド掘進機。
  6. 【請求項6】 地山をグリップしてカッタヘッドの駆動
    トルクの反力を地山でとることにより、ローリングを防
    ぐ働きをするローリング防止装置を付設したことを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4又は請
    求項5に記載のシールド掘進機。
  7. 【請求項7】 掘削土砂を排出する手段としてスクリュ
    ーコンベアを備え、このスクリューコンベアに、切断し
    たアンカーが入口付近で絡まったときに開口してこれを
    取り除くための点検口を設けたことを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5又は請求
    項6に記載のシールド掘進機。
  8. 【請求項8】 スクリューコンベアを後退可能に隔壁に
    取り付けるとともにスクリューコンベアの先端位置に設
    けた隔壁の開口部を開閉する遮断ゲートを設けたことを
    特徴とする請求項7に記載のシールド掘進機。
  9. 【請求項9】 少なくともPC鋼線を切削できる先行ビ
    ットがメインカッタビットより先行してカッタヘッドに
    取り付けられたシールド掘進機を用いて地中を掘進し、
    その掘進時に掘進経路に位置するアンカーの存在を検知
    する第1の工程と、この第1の工程によりアンカーの存
    在を検知した後、シールド掘進機の推進速度を、少なく
    とも、カッタヘッドが駆動不能とならない速度に低下さ
    せて切羽を掘削する第2の工程とにより、先行ビットに
    よりアンカーを切断するようにしたことを特徴とするシ
    ールド工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013047444A (ja) * 2011-07-25 2013-03-07 Intec Inc シールド掘進機とこれを用いた管路構築工法
CN103343692A (zh) * 2013-07-03 2013-10-09 上海建工集团股份有限公司 盾构刀盘雷达天线安装装置
CN107083965A (zh) * 2017-06-09 2017-08-22 中国铁建重工集团有限公司 一种用于掘进设备的多刀盘驱动系统、刀盘及掘进设备

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