JPH061958A - 表面保護フィルム - Google Patents
表面保護フィルムInfo
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- JPH061958A JPH061958A JP16110792A JP16110792A JPH061958A JP H061958 A JPH061958 A JP H061958A JP 16110792 A JP16110792 A JP 16110792A JP 16110792 A JP16110792 A JP 16110792A JP H061958 A JPH061958 A JP H061958A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 合成樹脂板、化粧合板、金属板など種々の板
材に対して、貼り付け後の接着力の変化がなく、常に適
度の接着性を有し、しかも板材から剥離する際に粘着層
の残留による汚れを生じない。 【構成】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムと該基材
フィルムの片面に形成された粘着層とよりなる表面保護
フィルムにおいて、上記粘着層を一般式Ａ−Ｂ−Ａのブ
ロック共重合体またはこの一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック
共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共重合体（但し、Ａ
はスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン重合
体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックあるいはこ
れらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロック
を示す。）の混合物１００重量部に対して、高級アルキ
ル基の導入されたポリエチレンイミン０．０１〜２重量
部と、燐酸エステル系界面活性剤０．０１〜０．５重量
部を含有する粘着組成物とする。
材に対して、貼り付け後の接着力の変化がなく、常に適
度の接着性を有し、しかも板材から剥離する際に粘着層
の残留による汚れを生じない。 【構成】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムと該基材
フィルムの片面に形成された粘着層とよりなる表面保護
フィルムにおいて、上記粘着層を一般式Ａ−Ｂ−Ａのブ
ロック共重合体またはこの一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック
共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共重合体（但し、Ａ
はスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン重合
体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックあるいはこ
れらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロック
を示す。）の混合物１００重量部に対して、高級アルキ
ル基の導入されたポリエチレンイミン０．０１〜２重量
部と、燐酸エステル系界面活性剤０．０１〜０．５重量
部を含有する粘着組成物とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、合成樹脂板、化粧合
板、金属板、塗装鋼板などの表面に仮着され、これら板
材の表面に塵が付着したり、傷が付くのを防止するため
の表面保護フィルムに関し、特にポリエステル系塗装鋼
板に対して優れた接着特性を有するものである。
板、金属板、塗装鋼板などの表面に仮着され、これら板
材の表面に塵が付着したり、傷が付くのを防止するため
の表面保護フィルムに関し、特にポリエステル系塗装鋼
板に対して優れた接着特性を有するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種表面保護フィルムとして
は、例えば、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂
からなる基材フィルムの片面に、一般式Ａ−Ｂ−Ａ（但
し、Ａはスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエ
ン重合体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックある
いはエチレン−ブチレン重合体ブロックを示す。）で表
されるブロック共重合体エラストマーと、粘着性付与剤
とを混和してなる粘着層が形成されたものが知られてい
る（特公昭５８−３０９１１号公報、特開昭６１−１０
３９７５号公報など参照）。
は、例えば、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂
からなる基材フィルムの片面に、一般式Ａ−Ｂ−Ａ（但
し、Ａはスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエ
ン重合体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックある
いはエチレン−ブチレン重合体ブロックを示す。）で表
されるブロック共重合体エラストマーと、粘着性付与剤
とを混和してなる粘着層が形成されたものが知られてい
る（特公昭５８−３０９１１号公報、特開昭６１−１０
３９７５号公報など参照）。
【０００３】また、他の表面保護フィルムとして、熱可
塑性樹脂からなる基材フィルムの片面に、一般式Ａ−Ｂ
−Ａのブロック共重合体（但し、Ａはスチレン重合体ブ
ロックを示し、Ｂはブタジエン重合体ブロックまたはイ
ソプレン重合体ブロックあるいはこれらを水素添加して
得られるオレフィン重合体ブロックを示す。）と、粘着
性付与樹脂と、高級アルキル基の導入されたポリエチレ
ンイミンとを混和してなる粘着層が形成されたものも知
られている（特開平１−１２９０８５号公報参照）。
塑性樹脂からなる基材フィルムの片面に、一般式Ａ−Ｂ
−Ａのブロック共重合体（但し、Ａはスチレン重合体ブ
ロックを示し、Ｂはブタジエン重合体ブロックまたはイ
ソプレン重合体ブロックあるいはこれらを水素添加して
得られるオレフィン重合体ブロックを示す。）と、粘着
性付与樹脂と、高級アルキル基の導入されたポリエチレ
ンイミンとを混和してなる粘着層が形成されたものも知
られている（特開平１−１２９０８５号公報参照）。
【０００４】さらに、特公昭５１−２００５３号ならび
に特開昭５２−６２３４７号公報には、基材フィルムの
片面に、燐酸エステル系界面活性剤を添加してなる粘着
層が形成された表面保護フィルムも開示されている。
に特開昭５２−６２３４７号公報には、基材フィルムの
片面に、燐酸エステル系界面活性剤を添加してなる粘着
層が形成された表面保護フィルムも開示されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】表面保護フィルムは、
合成樹脂板や化粧合板などに対し、その加工時や運搬時
に剥がれないだけの粘着性を具備する必要がある一方、
これら板材の使用にあたり簡単に剥がせる必要があり、
かつその剥離後にこれら板材の表面に粘着層の残留によ
る汚れが付かないことが要求されるものである。
合成樹脂板や化粧合板などに対し、その加工時や運搬時
に剥がれないだけの粘着性を具備する必要がある一方、
これら板材の使用にあたり簡単に剥がせる必要があり、
かつその剥離後にこれら板材の表面に粘着層の残留によ
る汚れが付かないことが要求されるものである。
【０００６】上述した従来の表面保護フィルムのうち、
特公昭５８−３０９１１号公報および特開昭６１−１０
３９７５号公報に記載された表面保護フィルムは、金属
板（ステレンス鋼板、アルミニウム板など）やポリエス
テル系塗装鋼板に貼り付けた場合、その貼着後の粘着層
の接着昂進が著しく、特に加熱した場合には表面保護フ
ィルムが剥離不能になることがある。
特公昭５８−３０９１１号公報および特開昭６１−１０
３９７５号公報に記載された表面保護フィルムは、金属
板（ステレンス鋼板、アルミニウム板など）やポリエス
テル系塗装鋼板に貼り付けた場合、その貼着後の粘着層
の接着昂進が著しく、特に加熱した場合には表面保護フ
ィルムが剥離不能になることがある。
【０００７】また、特開平１−１２９０８５号公報記載
の表面保護フィルムは、金属板に貼り付けた場合、その
貼着後に粘着層の接着昂進は起こらず、容易に剥離する
ことができるが、この表面保護フィルムのポリエステル
系塗装鋼板への貼着後加熱によって粘着層の接着昂進が
起こることがある。
の表面保護フィルムは、金属板に貼り付けた場合、その
貼着後に粘着層の接着昂進は起こらず、容易に剥離する
ことができるが、この表面保護フィルムのポリエステル
系塗装鋼板への貼着後加熱によって粘着層の接着昂進が
起こることがある。
【０００８】さらに、特公昭５１−２００５３号ならび
に特開昭５２−６２３４７号公報に記載の表面保護フィ
ルムは、いずれも金属板やポリエステル系塗装鋼板に貼
り付けても、その貼着後に粘着層の接着昂進は起こら
ず、容易に剥離可能であるが、この表面保護フィルムを
板材から剥離した後に板材の表面に粘着層の残留による
汚れが付着するという問題がある。
に特開昭５２−６２３４７号公報に記載の表面保護フィ
ルムは、いずれも金属板やポリエステル系塗装鋼板に貼
り付けても、その貼着後に粘着層の接着昂進は起こら
ず、容易に剥離可能であるが、この表面保護フィルムを
板材から剥離した後に板材の表面に粘着層の残留による
汚れが付着するという問題がある。
【０００９】本発明の目的は、化粧合板や金属板などの
種々の板材に対して、貼り付け後の粘着層の接着力の昂
進が起こらず、容易に剥離することができ、しかも剥離
後の粘着層の残留によって板材表面を汚すことがない表
面保護フィルムを提供することにある。
種々の板材に対して、貼り付け後の粘着層の接着力の昂
進が起こらず、容易に剥離することができ、しかも剥離
後の粘着層の残留によって板材表面を汚すことがない表
面保護フィルムを提供することにある。
【００１０】本発明の他の目的は、特にポリエステル系
塗装鋼板に対して優れた接着特性を有する表面保護フィ
ルムを提供することにある。
塗装鋼板に対して優れた接着特性を有する表面保護フィ
ルムを提供することにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述した
実情に鑑みて鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂からなる
基材フィルムと該基材フィルムの片面に形成された粘着
層とよりなる表面保護フィルムにおいて、粘着層に一般
式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体またはこの一般式Ａ−
Ｂ−Ａのブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共
重合体（但し、Ａはスチレン重合体ブロックを示し、Ｂ
はブタジエン重合体ブロックまたはイソプレン重合体ブ
ロックあるいはこれらを水素添加して得られるオレフィ
ン重合体ブロックを示す。）の混合物１００重量部に対
して、高級アルキル基の導入されたポリエチレンイミン
０．０１〜２重量部と、燐酸エステル系界面活性剤０．
０１〜０．５重量部を含有する粘着組成物を用いること
により前記課題を一挙に解決できることを見出した。
実情に鑑みて鋭意研究した結果、熱可塑性樹脂からなる
基材フィルムと該基材フィルムの片面に形成された粘着
層とよりなる表面保護フィルムにおいて、粘着層に一般
式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体またはこの一般式Ａ−
Ｂ−Ａのブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共
重合体（但し、Ａはスチレン重合体ブロックを示し、Ｂ
はブタジエン重合体ブロックまたはイソプレン重合体ブ
ロックあるいはこれらを水素添加して得られるオレフィ
ン重合体ブロックを示す。）の混合物１００重量部に対
して、高級アルキル基の導入されたポリエチレンイミン
０．０１〜２重量部と、燐酸エステル系界面活性剤０．
０１〜０．５重量部を含有する粘着組成物を用いること
により前記課題を一挙に解決できることを見出した。
【００１２】以下、本発明の表面保護フィルムの構成要
素について詳述する。
素について詳述する。
【００１３】基材フィルムに使用する熱可塑性樹脂とし
ては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、プ
ロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルア
クリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−
ｎブチルアクリレート共重合体、ポリプロピレン（結晶
性）などが挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂は、単
独で用いても良いし、任意の組合わせによる混合物とし
ても良い。
ては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密
度ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、プ
ロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−エチルア
クリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−
ｎブチルアクリレート共重合体、ポリプロピレン（結晶
性）などが挙げられる。また、上記熱可塑性樹脂は、単
独で用いても良いし、任意の組合わせによる混合物とし
ても良い。
【００１４】一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体なら
びに一般式Ａ−Ｂのブロック共重合体（但し、Ａはスチ
レン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン重合体ブロ
ックまたはイソプレン重合体ブロックあるいはこれらを
水素添加して得られるオレフィン重合体ブロックを示
す。）において、スチレン重合体ブロックＡとしては、
平均分子量１２０００〜１０００００程度のものが好ま
しく、そのガラス転移温度は好ましくは２０℃以上であ
る。また、ブタジエン重合体ブロックまたはイソプレン
重合体ブロックあるいはこれらを水素添加して得られる
オレフィン重合体ブロックＢとしては、平均分子量１０
０００〜３０００００程度のものが好ましく、そのガラ
ス転移温度は好ましくは−２０℃以下である。
びに一般式Ａ−Ｂのブロック共重合体（但し、Ａはスチ
レン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン重合体ブロ
ックまたはイソプレン重合体ブロックあるいはこれらを
水素添加して得られるオレフィン重合体ブロックを示
す。）において、スチレン重合体ブロックＡとしては、
平均分子量１２０００〜１０００００程度のものが好ま
しく、そのガラス転移温度は好ましくは２０℃以上であ
る。また、ブタジエン重合体ブロックまたはイソプレン
重合体ブロックあるいはこれらを水素添加して得られる
オレフィン重合体ブロックＢとしては、平均分子量１０
０００〜３０００００程度のものが好ましく、そのガラ
ス転移温度は好ましくは−２０℃以下である。
【００１５】上記ＡとＢの重合体ブロックの好ましい配
合は、重量比でＡ／Ｂ＝５／９５〜５０／５０、さらに
好ましくはＡ／Ｂ＝１０／９０〜３０／７０である。一
般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブ
ロック共重合体の配合割合は、好ましくは重量比でＡ−
Ｂ−Ａ／Ａ−Ｂ＝１００／０〜２０／８０、さらに好ま
しくはＡ−Ｂ−Ａ／Ａ−Ｂ＝１００／０〜５０／５０で
ある。
合は、重量比でＡ／Ｂ＝５／９５〜５０／５０、さらに
好ましくはＡ／Ｂ＝１０／９０〜３０／７０である。一
般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック共重合体と一般式Ａ−Ｂのブ
ロック共重合体の配合割合は、好ましくは重量比でＡ−
Ｂ−Ａ／Ａ−Ｂ＝１００／０〜２０／８０、さらに好ま
しくはＡ−Ｂ−Ａ／Ａ−Ｂ＝１００／０〜５０／５０で
ある。
【００１６】高級アルキル基の導入されたポリエチレン
イミンとしては、数平均分子量が１０００〜３００００
のものが好ましい。また高級アルキル基はポリエチレン
イミンのイミン基に対して、０．５〜１．０当量導入さ
れるのが好ましく、さらに好ましくは０．７〜１．０当
量である。
イミンとしては、数平均分子量が１０００〜３００００
のものが好ましい。また高級アルキル基はポリエチレン
イミンのイミン基に対して、０．５〜１．０当量導入さ
れるのが好ましく、さらに好ましくは０．７〜１．０当
量である。
【００１７】高級アルキル基としては、一般には炭素原
子数１２以上のアルキル基が好ましく、特にオクタデシ
ル基が好適である。ポリエチレンイミンに高級アルキル
基を導入する方法としては、例えばポリエチレンイミン
に過剰の高級アルキルイソシアネートを加え、付加反応
により導入するのが好ましい。
子数１２以上のアルキル基が好ましく、特にオクタデシ
ル基が好適である。ポリエチレンイミンに高級アルキル
基を導入する方法としては、例えばポリエチレンイミン
に過剰の高級アルキルイソシアネートを加え、付加反応
により導入するのが好ましい。
【００１８】高級アルキル基の導入されたポリエチレン
イミンの添加量は、燐酸エステル系界面活性剤の添加量
の影響も受けるが、０．０１重量部を下回ると表面保護
フィルムの板材への加熱養生後における粘着層の接着力
が上昇し、その結果表面保護フィルムの剥離が不可能に
なる。また、ポリエチレンイミンの添加量が２．０重量
部を超えると、このポリエチレンイミンが粘着層の表面
から多量に流出し、これが表面保護フィルムを板材から
剥離した際に該板材表面に残留して汚れとなる。ポリエ
チレンイミンの添加量は、好ましくは０．１〜２．０重
量部であり、さらに好ましくは０．２〜１．０重量部で
ある。
イミンの添加量は、燐酸エステル系界面活性剤の添加量
の影響も受けるが、０．０１重量部を下回ると表面保護
フィルムの板材への加熱養生後における粘着層の接着力
が上昇し、その結果表面保護フィルムの剥離が不可能に
なる。また、ポリエチレンイミンの添加量が２．０重量
部を超えると、このポリエチレンイミンが粘着層の表面
から多量に流出し、これが表面保護フィルムを板材から
剥離した際に該板材表面に残留して汚れとなる。ポリエ
チレンイミンの添加量は、好ましくは０．１〜２．０重
量部であり、さらに好ましくは０．２〜１．０重量部で
ある。
【００１９】燐酸エステル系界面活性剤としては、燐酸
エステル、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキ
ル型燐酸エステル、高級アルコール燐酸モノエステル、
高級アルコール燐酸ジエステルなどが挙げられる。ま
た、この燐酸エステル系界面活性剤の添加量は、高級ア
ルキル基の導入されたポリエチレンイミンの添加量の影
響を受けるが、０．０１重量部を下回ると、表面保護フ
ィルムの板材への加熱養生後における粘着層の接着力が
上昇し、その結果表面保護フィルムの剥離が不可能にな
る。また、この燐酸エステル系界面活性剤の添加量が
０．５重量部を超えると、この燐酸エステル系界面活性
剤が粘着層の表面から多量に流出し、これが表面保護フ
ィルムを板材から剥離した際に該板材表面に残留して汚
れとなる。燐酸エステル系界面活性剤の添加量は、好ま
しくは０．０５〜０．２重量部である。
エステル、アルキルフェノール型燐酸エステル、アルキ
ル型燐酸エステル、高級アルコール燐酸モノエステル、
高級アルコール燐酸ジエステルなどが挙げられる。ま
た、この燐酸エステル系界面活性剤の添加量は、高級ア
ルキル基の導入されたポリエチレンイミンの添加量の影
響を受けるが、０．０１重量部を下回ると、表面保護フ
ィルムの板材への加熱養生後における粘着層の接着力が
上昇し、その結果表面保護フィルムの剥離が不可能にな
る。また、この燐酸エステル系界面活性剤の添加量が
０．５重量部を超えると、この燐酸エステル系界面活性
剤が粘着層の表面から多量に流出し、これが表面保護フ
ィルムを板材から剥離した際に該板材表面に残留して汚
れとなる。燐酸エステル系界面活性剤の添加量は、好ま
しくは０．０５〜０．２重量部である。
【００２０】粘着性付与樹脂は必要に応じて添加される
が、添加する場合、一般式Ａ−Ｂ−Ａおよび一般式Ａ−
ＢにおけるＢ成分に選択的に相溶するものが用いられ
る。例えば、脂肪族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマ
ロン・インデン樹脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂
などが好適である。また、粘着層中における粘着性付与
樹脂の含有量が１２０重量部を超えると凝集力がなくな
る。この粘着性付与樹脂の含有量は、好ましくは１０〜
１００重量部、さらに好ましくは１０〜６０重量部であ
る。
が、添加する場合、一般式Ａ−Ｂ−Ａおよび一般式Ａ−
ＢにおけるＢ成分に選択的に相溶するものが用いられ
る。例えば、脂肪族炭化水素樹脂、テルペン樹脂、クマ
ロン・インデン樹脂、芳香族炭化水素樹脂、ロジン樹脂
などが好適である。また、粘着層中における粘着性付与
樹脂の含有量が１２０重量部を超えると凝集力がなくな
る。この粘着性付与樹脂の含有量は、好ましくは１０〜
１００重量部、さらに好ましくは１０〜６０重量部であ
る。
【００２１】この他、必要に応じて酸化防止剤などの安
定剤を添加しても良く、例えば高分子型フェノール系酸
化防止剤を添加すれば、熱による粘着層の粘着性低下が
抑制できる。
定剤を添加しても良く、例えば高分子型フェノール系酸
化防止剤を添加すれば、熱による粘着層の粘着性低下が
抑制できる。
【００２２】粘着剤の基材フィルムへの塗布方法は、特
に限定されないが、熱溶融方式が好ましく、特に共押出
しラミネートが好適である。
に限定されないが、熱溶融方式が好ましく、特に共押出
しラミネートが好適である。
【００２３】
【作 用】本発明の表面保護フィルムおいては、粘着層
がスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
（主成分）に所要量の高級アルキル基の導入されたポリ
エチレンイミンおよび燐酸エステル系界面活性剤を添加
したものであるので、板材表面への貼り付け後の接着力
の昂進が抑制されると共に板材表面から剥離する際の粘
着層の残留がない。
がスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
（主成分）に所要量の高級アルキル基の導入されたポリ
エチレンイミンおよび燐酸エステル系界面活性剤を添加
したものであるので、板材表面への貼り付け後の接着力
の昂進が抑制されると共に板材表面から剥離する際の粘
着層の残留がない。
【００２４】
【実施例】次に、本発明をさらに具体的に説明するため
に、本発明の実施例およびこれとの比較を示す比較例を
いくつか挙げ、さらに得られた表面保護フィルムの接着
試験の結果を示す。
に、本発明の実施例およびこれとの比較を示す比較例を
いくつか挙げ、さらに得られた表面保護フィルムの接着
試験の結果を示す。
【００２５】＜実施例１＞一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック
共重合体として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の水素添加物（シェル化学社製、商品名
「クレイトンＧ１６５７」）１００重量部に対して、粘
着性付与樹脂として水素添加石油樹脂（トーネックス社
製、商品名「エスコレッツ５３００」）１０重量部、オ
クタデシルイソシアネートを０．８ｍｏｌ付加反応させ
た数平均分子量１００００のポリエチレンイミン０．５
重量部、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品名「プ
ライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部、高分子型フェ
ノール系酸化防止剤（チバガイギー社製、商品名「イル
ガノックス１０１０」）０．５重量部を配合してなる粘
着組成物と、熱可塑性樹脂として直鎖低密度ポリエチレ
ン（三菱油化社製、商品名「ＵＥ８４０」）とを二層共
押出し法にて押出成形した。そして、基材フィルムとし
て厚さ６０μｍのポリエチレンフィルムの片面に層厚１
０μｍの粘着層が形成された表面保護フィルムを得た。
共重合体として、スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体の水素添加物（シェル化学社製、商品名
「クレイトンＧ１６５７」）１００重量部に対して、粘
着性付与樹脂として水素添加石油樹脂（トーネックス社
製、商品名「エスコレッツ５３００」）１０重量部、オ
クタデシルイソシアネートを０．８ｍｏｌ付加反応させ
た数平均分子量１００００のポリエチレンイミン０．５
重量部、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品名「プ
ライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部、高分子型フェ
ノール系酸化防止剤（チバガイギー社製、商品名「イル
ガノックス１０１０」）０．５重量部を配合してなる粘
着組成物と、熱可塑性樹脂として直鎖低密度ポリエチレ
ン（三菱油化社製、商品名「ＵＥ８４０」）とを二層共
押出し法にて押出成形した。そして、基材フィルムとし
て厚さ６０μｍのポリエチレンフィルムの片面に層厚１
０μｍの粘着層が形成された表面保護フィルムを得た。
【００２６】＜比較例１＞上記実施例１で用いた粘着組
成物の成分中、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品
名「プライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部を添加し
ないものを用い、この粘着組成物を実施例１と同様に直
鎖低密度ポリエチレンと二層共押出して、厚さ６０μｍ
のポリエチレンフィルムの片面に層厚１０μｍの粘着層
が形成された表面保護フィルムを得た。
成物の成分中、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品
名「プライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部を添加し
ないものを用い、この粘着組成物を実施例１と同様に直
鎖低密度ポリエチレンと二層共押出して、厚さ６０μｍ
のポリエチレンフィルムの片面に層厚１０μｍの粘着層
が形成された表面保護フィルムを得た。
【００２７】＜比較例２＞上記実施例１で用いた粘着組
成物の成分中、オクタデシルイソシアネートを０．８ｍ
ｏｌ付加反応させた数平均分子量１００００のポリエチ
レンイミン０．５重量部を添加しないものを用い、この
粘着組成物を実施例１と同様に直鎖低密度ポリエチレン
と二層共押出して、厚さ６０μｍのポリエチレンフィル
ムの片面に層厚１０μｍの粘着層が形成された表面保護
フィルムを得た。
成物の成分中、オクタデシルイソシアネートを０．８ｍ
ｏｌ付加反応させた数平均分子量１００００のポリエチ
レンイミン０．５重量部を添加しないものを用い、この
粘着組成物を実施例１と同様に直鎖低密度ポリエチレン
と二層共押出して、厚さ６０μｍのポリエチレンフィル
ムの片面に層厚１０μｍの粘着層が形成された表面保護
フィルムを得た。
【００２８】＜比較例３＞上記実施例１で用いた粘着組
成物の成分中、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品
名「プライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部およびオ
クタデシルイソシアネートを０．８ｍｏｌ付加反応させ
た数平均分子量１００００のポリエチレンイミン０．５
重量部を添加しないものを用い、この粘着組成物を実施
例１と同様に直鎖低密度ポリエチレンと二層共押出し
て、厚さ６０μｍのポリエチレンフィルムの片面に層厚
１０μｍの粘着層が形成された表面保護フィルムを得
た。
成物の成分中、燐酸エステル（第一工業製薬社製、商品
名「プライサーフＡ２１０Ｇ」）０．１重量部およびオ
クタデシルイソシアネートを０．８ｍｏｌ付加反応させ
た数平均分子量１００００のポリエチレンイミン０．５
重量部を添加しないものを用い、この粘着組成物を実施
例１と同様に直鎖低密度ポリエチレンと二層共押出し
て、厚さ６０μｍのポリエチレンフィルムの片面に層厚
１０μｍの粘着層が形成された表面保護フィルムを得
た。
【００２９】［接着試験］次に、上記実施例１ならびに
比較例１、比較例２および比較例３の表面保護フィルム
について、ＪＩＳ．Ｚ０２３７−８（ＳＰ粘着力試験）
に準じてステンレス板とカラー鋼板に対する接着力試験
を行った。なお、接着力の単位はｇ／２５ｍｍ幅であ
り、カラー鋼板は表面グロス＝２２％のものを用いた。
また、表１中の「汚れ」は、試験後に試験板表面に汚れ
が見えることを示す。試験結果を表１に示す。
比較例１、比較例２および比較例３の表面保護フィルム
について、ＪＩＳ．Ｚ０２３７−８（ＳＰ粘着力試験）
に準じてステンレス板とカラー鋼板に対する接着力試験
を行った。なお、接着力の単位はｇ／２５ｍｍ幅であ
り、カラー鋼板は表面グロス＝２２％のものを用いた。
また、表１中の「汚れ」は、試験後に試験板表面に汚れ
が見えることを示す。試験結果を表１に示す。
【００３０】実施例１の表面保護フィルムは、カラー鋼
板に貼り付けた場合に接着力に変化がなく、しかも適度
の接着力であった。これに対して比較例１や比較例３の
表面保護フィルムは、カラー鋼板に貼り付けた後に接着
力の昂進が起こり、また比較例２の表面保護フィルムで
は、カラー鋼板から剥離した後に汚れを生じた。
板に貼り付けた場合に接着力に変化がなく、しかも適度
の接着力であった。これに対して比較例１や比較例３の
表面保護フィルムは、カラー鋼板に貼り付けた後に接着
力の昂進が起こり、また比較例２の表面保護フィルムで
は、カラー鋼板から剥離した後に汚れを生じた。
【００３１】
【表１】
【００３２】
【発明の効果】本発明の表面保護フィルムにおいては、
粘着層がスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体（主成分）に所要量の高級アルキル基の導入された
ポリエチレンイミンおよび燐酸エステル系界面活性剤を
添加したものであるので、合成樹脂板、化粧合板など種
々の板材への貼り付け後加熱しても接着力が変化せず、
常に適度の粘着性を有すると共に板材表面から剥離する
際の粘着層の残留による汚れの発生もない。また本発明
の表面保護フィルムは、特に従来問題であったポリエス
テル系塗装鋼板に対しても適度の粘着性を有する。
粘着層がスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重
合体（主成分）に所要量の高級アルキル基の導入された
ポリエチレンイミンおよび燐酸エステル系界面活性剤を
添加したものであるので、合成樹脂板、化粧合板など種
々の板材への貼り付け後加熱しても接着力が変化せず、
常に適度の粘着性を有すると共に板材表面から剥離する
際の粘着層の残留による汚れの発生もない。また本発明
の表面保護フィルムは、特に従来問題であったポリエス
テル系塗装鋼板に対しても適度の粘着性を有する。
Claims (1)
- 【請求項１】 熱可塑性樹脂からなる基材フィルムと該
基材フィルムの片面に形成された粘着層とよりなる表面
保護フィルムにおいて、粘着層が一般式Ａ−Ｂ−Ａのブ
ロック共重合体またはこの一般式Ａ−Ｂ−Ａのブロック
共重合体と一般式Ａ−Ｂのブロック共重合体（但し、Ａ
はスチレン重合体ブロックを示し、Ｂはブタジエン重合
体ブロックまたはイソプレン重合体ブロックあるいはこ
れらを水素添加して得られるオレフィン重合体ブロック
を示す。）の混合物１００重量部に対して、高級アルキ
ル基の導入されたポリエチレンイミン０．０１〜２重量
部と、燐酸エステル系界面活性剤０．０１〜０．５重量
部を含有する粘着組成物からなることを特徴とする表面
保護フィルム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16110792A JPH061958A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 表面保護フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16110792A JPH061958A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 表面保護フィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH061958A true JPH061958A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15728742
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16110792A Pending JPH061958A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 表面保護フィルム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH061958A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5925432A (en) * | 1994-09-16 | 1999-07-20 | Avery Dennison Corporation | Primerless pressure-sensitive adhesive constructions |
| US6423392B1 (en) | 1998-12-15 | 2002-07-23 | Avery Dennison Corporation | Label adhesives and constructions exhibiting low adhesive residue in printers |
| US6547887B1 (en) | 1998-12-15 | 2003-04-15 | Avery Dennison Corporation | Multilayer pressure-sensitive adhesive label constructions |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5262347A (en) * | 1975-11-18 | 1977-05-23 | Nitto Electric Ind Co Ltd | Adhesive composition for surface protecting sheet |
| JPH01129085A (ja) * | 1987-11-13 | 1989-05-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 表面保護フィルム |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP16110792A patent/JPH061958A/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5262347A (en) * | 1975-11-18 | 1977-05-23 | Nitto Electric Ind Co Ltd | Adhesive composition for surface protecting sheet |
| JPH01129085A (ja) * | 1987-11-13 | 1989-05-22 | Sekisui Chem Co Ltd | 表面保護フィルム |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5925432A (en) * | 1994-09-16 | 1999-07-20 | Avery Dennison Corporation | Primerless pressure-sensitive adhesive constructions |
| US6423392B1 (en) | 1998-12-15 | 2002-07-23 | Avery Dennison Corporation | Label adhesives and constructions exhibiting low adhesive residue in printers |
| US6547887B1 (en) | 1998-12-15 | 2003-04-15 | Avery Dennison Corporation | Multilayer pressure-sensitive adhesive label constructions |
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