JPH0619502Y2 - ２種の収納物を混合するための容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、２種類の収納物を使用時まで、各別に収納
し、使用時に混合することが出来るようにした容器に関
する。

（従来の技術） 従来、２種類の収納物を使用時まで、各別に収納保持
し、使用時に混合して使用出来るようにした容器は公知
である。

しかしながら、従来公知の混合用の容器は、いずれも構
造が複雑で部品点数が多く、簡単に使用することが可能
なものはなかった。特に混合した後の容器のキャップ
は、別体のものを用意しておかなければならず、きわめ
て不便であった。

（考案が解決しようとする問題点） この考案は、機構が簡単で部品点数が少なく、２種の収
納物を簡便に混合することが出来ると共に、混合のため
に２つの容器が連結された状態でキャップが作出される
ようにせんとするものである。

（問題点を解決するための手段） 上記問題点を解決するために、この考案が採った手段
は、第１の収納物（２）を収納した第１の容器（１）
と、第２の収納物（４）を収納した第２の容器（３）と
を混合直前まで個別に保存される別体に構成し、第１の
容器（１）はその口部に栓手段（５）が取り付けられ、
該栓手段（５）は内外に連通した円筒部（７）を有し、
円筒部（７）の外端は開封自在なシール材（８）で封塞
され、内端には開封手段（９）が配設されており、第２
の容器（３）は前記栓手段（５）の円筒部（７）を封塞
し得る一端を閉塞した円筒部を有し、該円筒部の開口端
は前記開封手段（９）で開封自在なシール材(12)で閉塞
されており、第２の容器（２）を栓手段（５）の円筒部
（７）に挿着してシール材(12)を開封手段（９）で開封
し、第１、第２の収納物を混合すると共に、第２の容器
（３）を栓手段（５）に結合して、第１の容器（１）の
キャップを構成するようにしたことを特徴とする。

（作用） ２種類の収納物を各別に収納した第１、第２の容器から
なり、第１の容器の口部に着脱自在に装着された栓手段
の口部に第２の容器を液密に押入して、栓手段の口部内
奥に配設した開封手段で、第２の容器の口部を開封し
て、第２の容器の収納物を第１の容器に移行させて２つ
の収納物を混合する。

混合後、第２の容器は栓手段内にそのまま残して第１の
容器口部を封塞する封塞手段とすると共に、栓手段と共
に着脱自在として第１の容器口部を開閉するキャップ手
段を構成させる。

（考案の効果） この考案によれば、第２の容器を第１の容器の口部に押
入するのみで２つの容器の収納物を混合することが出
来、混合作業が楽で手を汚したり収納物がこぼれたりす
るおそれがないと共に、押入された第２の容器が栓手段
と協働して第１の容器のキャップ手段を構成するため、
キャップ手段を別個に用意する必要がなく、構造が簡単
で部品点数が少なくなる。

（実施例） 以下に図面を参照しつつ、この考案の好ましい実施例を
説明する。図において（１）は第１の収納物（２）を収
納した第１の容器、（３）は該第１の容器（１）とは別
体に形成された第２の容器であって、第２の収納物
（４）を収納する。第１の容器（１）の口部には栓手段
（５）が着脱自在に装着される。該栓手段はネジ当の適
宜の手段で第１の容器口部の外周面に着脱自在に装着す
る外周壁（６）と、口部の内周面に液密に挿着される円
筒部である内周壁（７）とを有した筒状の部材からな
り、栓手段（５）の外端面にはシール材（８）が定着さ
れ、栓手段（５）を上下に貫通する通路を閉塞してい
る。又、栓手段（５）の内端には、開封手段（９）が栓
手段（５）の通路を阻害しないように配設される。開封
手段（９）は、図示の実施例では、上端に鋸歯状の切断
刃(10)を形成した円筒体からなり、腕(11)で栓手段
（５）の円筒部である内周壁（７）の下端に連結した構
造から成るが、これに限られるものではない。第１の容
器口部と円筒部である内周壁（７）とはパッキン材を用
いて液密に封塞するようにしても良い。

第２の収納物（４）を収納した第２の容器（３）は、第
１の容器（１）とは別体に形成された容器であって、前
記栓手段（５）の円筒部である内周壁（７）に液密に挿
着する円筒形状を成し、下端の開口部をシール材(12)で
封塞し、収納物（４）を収納保持する。第２の容器
（３）の上端は閉塞されると共に指による押入を容易と
するために大径の指圧板(13)に形勢される。指圧板(13)
の外周縁は栓手段（５）の上端に密着し、そこを閉塞す
る効果を有する。

第１、第２容器（１）（３）にそれぞれ別個に収納され
た第１、第２の収納物（２）（４）を混合するには、先
ずシール材（８）を剥離して第１の容器（１）の口部を
開放し、栓手段（５）の円筒部である内周壁（７）内に
第２の容器（３）を押入する。押入により、第２の容器
（３）の下部口部を閉塞するシール材(12)が開封手段
（９）で開封され、第２の収納物（４）が第１の容器
（１）内に落下して第１の収納物（２）と混合する押入
された第２の容器（３）は栓手段（５）に密に嵌挿さ
れ、その通路を閉塞する。かくして、栓手段（５）と第
２の容器（３）は全体として第１の容器（１）のキャッ
プを構成し、第１の容器（１）の口部を閉塞すると共
に、栓手段（５）を回動することにより口部から外して
開口し、混合された収納物(14)を取り出すことが出来
る。尚、開封手段（９）は、第１０、１１図に示すよう
に、第１容器（１）の口部端より上方へ位置させても良
いことは勿論である。

第１２、１３図は、この考案の一変形を示し、第１の容
器（１）に装着された栓手段（５）の開口部をシール材
（８）によって封塞するのに代わって、第２の容器
（３）を一部嵌挿して、第２の容器（３）で栓手段
（５）の開口部を封塞したものである。この場合には、
第２の容器（３）は下部のシール材(12)が開封手段
（９）に到達しない状態で嵌挿され、これを保障するた
めに栓手段の円筒部である内周壁（７）と第２の容器
（３）の外周面とに互に係合する突条(15)と凹溝(16)と
が環状に形勢される。混合に際しては、第２の容器
（３）を更に内方へ押入して、シール材(12)を開封手段
（９）で開封する。

第１４、１５図は、更に他の変形例を示し、第２の容器
（３）を指圧板(13)を有していない円筒形状に形勢する
と共に、栓手段（５）の開口部を押し部材(17)で閉塞
し、混合に際して押し部材(17)を取り外して栓手段
（５）に第２の容器（３）を嵌挿し、これを押し部材(1
7)で押入してシール材(12)を開封するようにしたもので
ある。すなわち、押し部材(17)は第１の容器（１）の栓
手段を密封する密封手段として作用すると共に、第２の
容器（３）の押入手段としての作用をもはたす。

【図面の簡単な説明】

第１図は混合前の外観斜視図、第２図は混合状態を示す
外観斜視図、第３図は栓手段のシール材を剥離した状態
を示す斜視図、第４図は一部を切り欠いで示す斜視図、
第５〜７図は混合過程を示す縦断面図、第８、９図は栓
手段と第２容器とで構成されるキャップの開閉を示す縦
断面図、第１０、１１図は一変形を示す縦断面図、第１
２、１３図は更に他の変形を示す縦断面図、第１４、１
５図は更に他の変形を示す縦断面図である。 （１）…第１の容器、（２）…第１の収納物 （３）…第２の容器、（４）…第２の収納物 （５）…栓手段、（６）…外周壁 （７）…内周壁、（８）…シール材 （９）…開封手段、(10)…切断刃 (11)…腕、(12)…シール材 (13)…指圧板、(14)…混合収納物 (15)…突条、(16)…凹溝 (17)…押し部材

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第１の収納物（２）を収納した第１の容器
   （１）と、第２の収納物（４）を収納した第２の容器
   （３）とを混合直前まで個別に保存される別体に構成
   し、第１の容器（１）はその口部に栓手段（５）が取り
   付けられ、該栓手段（５）は内外に連通した円筒部
   （７）を有し、円筒部（７）の外端は開封自在なシール
   材（８）で封塞され、内端には開封手段（９）が配設さ
   れており、第２の容器（３）は前記栓手段（５）の円筒
   部（７）を封塞し得る一端を閉塞した円筒部を有し、該
   円筒部の開口端は前記開封手段（９）で開封自在なシー
   ル材(12)で閉塞されており、第２の容器（２）を栓手段
   （５）の円筒部（７）に挿着してシール材(12)を開封手
   段（９）で開封し、第１、第２の収納物を混合すると共
   に、第２の容器（３）を栓手段（５）に結合して、第１
   の容器（１）のキャップを構成するようにしたことを特
   徴とする２種の収納物を混合するための容器。