JPH06193683A - 可変フレキシブルフライホイール - Google Patents

可変フレキシブルフライホイール

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JPH06193683A
JPH06193683A JP34657292A JP34657292A JPH06193683A JP H06193683 A JPH06193683 A JP H06193683A JP 34657292 A JP34657292 A JP 34657292A JP 34657292 A JP34657292 A JP 34657292A JP H06193683 A JPH06193683 A JP H06193683A
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JP
Japan
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flywheel
flexible plate
flexible
clutch
rotary shaft
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JP34657292A
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Hideki Sugishita
英樹 杉下
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、エンジンのクランクシャフト等の
回転軸に装着される可変フレキシブルフライホイールに
関し、回転軸の曲げ振動の吸収性を確保しつつフライホ
イールの面揺れを確実に抑制できるようにすることを目
的とする。 【構成】 第1及び第2のフレキシブルプレート6,7
と、フライホイールマス3とをそなえ、該第2のフレキ
シブルプレート7と該フライホイールマス3との間に、
回転軸2の低速回転域で接合し高速回転域で離隔するク
ラッチ機構8が介装され、第1のフレキシブルプレート
6により支持されたフライホイールマス3の面揺れ固有
振動数が回転軸2の該低速回転域内に存在し、第2のフ
レキシブルプレート7により支持されたフライホイール
マス3の面揺れ固有振動数が回転軸2の該高速回転域内
に存在するように、第1及び第2の各フレキシブルプレ
ート6,7の振動特性が設定されるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンのクランクシ
ャフト等の回転軸に装着されるフライホイールに関し、
特に、回転軸とフライホイールマスとの間にフレキシブ
ルプレートをそなえた、可変フレキシブルフライホイー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの回転軸(即ち、クランクシャ
フト)等には、回転を安定化させるために、フライホイ
ールマス(以下、単にフライホイールと略す)が装着さ
れるが、特に、クランクシャフトとフライホイールとの
間に、フレキシブルプレートを介装したものがある。こ
のフレキシブルプレートは、捩じり方向には剛である
が、曲げ方向には柔軟であって、クランクシャフトの曲
げ振動を吸収できるようなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のフレ
キシブルプレートは、本来、クランクシャフトの曲げ振
動を吸収するためのものだが、フライホイールの面揺れ
を誘発することがある。つまり、マスとしてのフライホ
イールは、ばねとしてのフレキシブルプレートでその面
揺れ方向に弾性支持されていることになり、エンジン
(クランクシャフト)の回転数がこのフライホイールの
面揺れ方向への固有振動数に近づくと、フライホイール
の面揺れが誘発される。このフライホイールの面揺れ
は、エンジンの高速回転時にドラッグを発生させたり、
クラッチの接合に影響する等の不具合を招くことも考え
られる。
【0004】したがって、フライホイールの面揺れ方向
の固有振動数がエンジン(クランクシャフト)の回転数
領域から外れるように、フレキシブルプレートの面揺れ
方向へのばね定数を設定しておけばよい。しかし、フレ
キシブルプレート本来の目的であるクランクシャフトの
曲げ振動を吸収するためには、このような設定は困難で
ある。
【0005】本発明は、上述の課題に鑑み創案されたも
ので、回転軸の曲げ振動を吸収できるようにしながらフ
ライホイールの面揺れを確実に抑制できるようにした、
可変フレキシブルフライホイールを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の可変フレキシブルフライホイールは、回転軸
に該回転軸と一体回転するように結合された第1のフレ
キシブルプレートと、該第1のフレキシブルプレートを
介して該回転軸と結合されたフライホイールマスと、該
回転軸に該回転軸と一体回転するように該第1のフレキ
シブルプレートと並列的に結合されて該第1のフレキシ
ブルプレートよりも面揺れ方向に高剛性の第2のフレキ
シブルプレートとをそなえ、該第2のフレキシブルプレ
ートと該フライホイールマスとの間に、該回転軸の低速
回転域で接合し高速回転域で離隔するクラッチ機構が介
装され、該第1のフレキシブルプレートにより支持され
た該フライホイールマスの面揺れ固有振動数が該回転軸
の該低速回転域内に存在し、該第2のフレキシブルプレ
ートにより支持された該フライホイールマスの面揺れ固
有振動数が該回転軸の該高速回転域内に存在するよう
に、該第1のフレキシブルプレート及び該第2のフレキ
シブルプレートの振動特性が設定されていることを特徴
としている。
【0007】また、該クラッチ機構は、請求項2記載の
ように、該回転軸の回転速度に応じて離接する自動遠心
クラッチであってもよく、請求項3記載のように、電磁
力により離接する電磁クラッチであってもよい。
【0008】
【作用】上述の請求項1記載の本発明の可変フレキシブ
ルフライホイールでは、回転軸の低速回転時には、第2
のフレキシブルプレートとフライホイールマスとの間に
介装されたクラッチ機構が接合している。この時には、
フライホイールマスは、第1のフレキシブルプレートと
この第2のフレキシブルプレートとにより支持されてい
て、特に、第2のフレキシブルプレートは、第1のフレ
キシブルプレートよりも高い面揺れ方向の固有振動数を
有するので、フライホイールマスは主としてこの第2の
フレキシブルプレートによって支持される。第2のフレ
キシブルプレートによって支持されたフライホイールマ
スの面揺れ固有振動数は回転軸の高速回転域内に存在す
るので、この低速回転時には、フライホイールマスの面
揺れ固有振動は回避される。
【0009】回転軸の高速回転時には、第2のフレキシ
ブルプレートとフライホイールマスとの間に介装された
クラッチ機構が離隔している。この時には、フライホイ
ールマスは、第1のフレキシブルプレートのみにより支
持されている。このように第1のフレキシブルプレート
によって支持されたフライホイールマスの面揺れ固有振
動数は回転軸の低速回転域内に存在するので、この高速
回転時には、フライホイールマスの面揺れ固有振動は回
避される。
【0010】なお、該クラッチ機構が、請求項2記載の
ように、該回転軸の回転速度に応じて離接する自動遠心
クラッチであれば、回転軸の回転速度が速度が上昇して
いくと、自動遠心クラッチ内の要部が遠心力を受けて移
動して、クラッチを離隔させる。また、該クラッチ機構
が、請求項3記載のように、電磁力により離接する電磁
クラッチであれば、例えば、回転軸の低速回転域では電
磁力が加えられずにクラッチ接合ばね等によってクラッ
チが接合され、高速回転域ではクラッチ接合ばね等に抗
して電磁力が加えられてクラッチが離隔される。
【0011】
【実施例】以下、図面により、本発明の実施例について
説明すると、図1〜4は本発明の第1実施例としての可
変フレキシブルフライホイールを示すもので、図1はそ
の要部断面図(回転軸の片側についてのみ示す)、図2
はその第1のフレキシブルプレートの支持によるフライ
ホイールマスの面揺れ振動特性を示すグラフ、図3はそ
の第2のフレキシブルプレートの支持によるフライホイ
ールマスの面揺れ振動特性を示すグラフ、図4は本可変
フレキシブルフライホイールのフライホイールマスの面
揺れ振動特性を示すグラフであり、図5は本発明の第2
実施例としての可変フレキシブルフライホイールを示す
要部断面図(回転軸の片側についてのみ示す)である。
【0012】まず、第1実施例について説明すると、こ
の実施例の回転軸は、エンジンのクランクシャフトであ
る。図1に示すように、エンジンのシリンダブロック1
の端面から、クランクシャフト2の端部が突出してお
り、このクランクシャフト2の端部に、第1のフレキシ
ブルプレート6及び第2のフレキシブルプレート7を介
して、フライホイールマス(フライホイール)3が装着
されている。
【0013】これらの第1及び第2のフレキシブルプレ
ート6,7は、クランクシャフト2の曲げ振動を吸収で
きるように、捩じり方向には剛であるが、曲げ方向には
柔軟なものである。特に、曲げ方向への弾性特性につい
ては、第1のフレキシブルプレート6に対して第2のフ
レキシブルプレート7の方がやや剛性が高く(つまり、
ばね定数が大きく)設定されている。
【0014】なお、第1のフレキシブルプレート6で支
持された場合のフライホイール3の面揺れ振動特性は、
エンジン回転数(即ち、クランクシャフト2の回転速
度)に対して図2に曲線aで示すようになっており、ま
た、高速回転時にもクランクシャフト2の曲げ振動を吸
収できるものになっている。一方、第2のフレキシブル
プレート7で支持された場合のフライホイール3の面揺
れ振動特性は、エンジン回転数に対して図3に曲線bで
示すようになっており、また、低速回転時にもクランク
シャフト2の曲げ振動を吸収できるものになっている。
【0015】このような第1及び第2のフレキシブルプ
レート6,7は、いずれもその軸心側をボルト12によ
ってクランクシャフト2と一体回転するように結合され
ている。そして、第1のフレキシブルプレート6は、そ
の外周付近で、ボルト12によってフライホイール3に
常時一体回転するように結合されている。なお、第1の
フレキシブルプレート6の外周には、エンジンのスター
タモータ等から始動時に駆動力を受けるリングギヤ4が
装着されている。
【0016】これに対して、第2のフレキシブルプレー
ト7は、自動遠心クラッチ8を介して、フライホイール
3に対して離接可能に取り付けられている。つまり、第
2のフレキシブルプレート7は、その外周付近で、環状
のクラッチベース部材5に結合されている。このクラッ
チベース部材5及びフライホイール3の互いに対抗する
面には、それぞれ環状のクラッチプレート(摩擦板)
9,10が装着されている。そして、外力のはたらかな
い状態ては、両クラッチプレート9,10が適当な弾性
力で圧接するように、第2のフレキシブルプレート7の
フライホイール3に対する装着位置関係等が設定されて
いる。
【0017】さらに、このクラッチプレート(摩擦板)
9,10よりも内側のクラッチベース部材5及びフライ
ホイール3の対抗面には、環状曲面溝3Aが形成されて
いる。なお、この例では、フライホイール3の対抗面に
環状曲面溝3Aが形成されているが、この環状曲面溝3
Aは、クラッチベース部材5側又はクラッチベース部材
5及びフライホイール3の両方に設けるようにしてもよ
い。
【0018】この環状曲面溝3Aは、対抗面(この例で
は、クラッチベース部材5のフライホイール3との対抗
面)5Aとの間に、所定の距離関係を有するように設定
されている。つまり、環状曲面溝3Aと対抗面5Aとの
距離dは、外周側(図1中、上側)へ行くにしたがって
次第に小さくなっている。ところが、第2のフレキシブ
ルプレート7の弾性変形によって、対抗面5Aが環状曲
面溝3Aと接近したり離隔したりできるので、環状曲面
溝3Aと対抗面5Aとの距離dは、同一箇所において
も、変化しうるものである。なお、これらの環状曲面溝
3Aや対抗面5A又はフライホイール3やクラッチベー
ス部材5に外力が加わらないときには、上述のようにク
ラッチプレート9,10が適当な弾性力で圧接している
が、この時には、対抗面5Aが環状曲面溝3Aと最も接
近している。
【0019】そして、このような環状曲面溝3Aと対抗
面5Aとの間には、複数の綱球11が環状に並べられて
挟持されている。この綱球11に外力(遠心力)がはた
らかない時には、第2のフレキシブルプレート7の弾性
力によって、クラッチプレート9,10が適当な弾性力
で圧接され、対抗面5Aが環状曲面溝3Aと最も接近し
ようとするので、綱球11は、対抗面5Aと環状曲面溝
3Aとの間の最も間隔の大きい内周側の部分に挟持され
る。
【0020】また、綱球11は、対抗面5Aと環状曲面
溝3Aとの間を放射方向(外周方向及び内周方向)へ滑
らかに移動しうるようになっている。ただし、綱球11
が対抗面5Aと環状曲面溝3Aとの間から外れないよう
に、環状曲面溝3Aの内周側端部及び外周側端部は対抗
面5Aに十分に接近するように形成されている。本発明
の第1実施例としての可変フレキシブルフライホイール
は、上述のように構成されているので、エンジンの低速
回転時(即ち、クランクシャフト2の低速回転時)に
は、綱球11に働く遠心力が小さいので、第2のフレキ
シブルプレート7の弾性力によって、綱球11は、対抗
面5Aと環状曲面溝3Aとの間の最も間隔の大きい内周
側の部分に挟持される。
【0021】そして、対抗面5Aが環状曲面溝3Aと最
も接近した状態で、クラッチプレート9,10が適当な
弾性力で圧接される。したがって、フライホイール3
は、第1のフレキシブルプレート6と共に第2のフレキ
シブルプレート7にも結合した状態になって、両フレキ
シブルプレート6,7から回転力を伝達される。そし
て、この時のフライホイール3の面揺れ振動特性は、第
1のフレキシブルプレート6よりも剛である第2のフレ
キシブルプレート7の特性に応じたものになる(図4の
曲線c左半部参照)。つまり、フライホイール3の面揺
れの固有振動が回避される。
【0022】これにより、クランクシャフト2の曲げ振
動の吸収性を確保しながら、フライホイール3の面揺れ
を防止できるようになるのである。エンジンの回転数が
速くなると、環状曲面溝3A及び対抗面5Aとともに回
転する綱球11に働く遠心力が増大する。このため、綱
球11が、第2のフレキシブルプレート7の弾性力に抗
して、環状曲面溝3A及び対抗面5Aとの間隔を広げな
がら、外周方向へ移動する。そして、この綱球11が外
周方向へ適当量移動すると、クラッチベース部材5がフ
ライホイール3から離隔されて、クラッチプレート9,
10が離れる。
【0023】したがって、フライホイール3は、第2の
フレキシブルプレート7との結合を絶たれて、第1のフ
レキシブルプレート6のみに結合した状態になって、第
1のフレキシブルプレート6から回転力を伝達される。
そして、この時のフライホイール3の面揺れ振動特性
は、第1のフレキシブルプレート6の特性に応じたもの
になる(図4の曲線c右半部参照)。つまり、フライホ
イール3の面揺れの固有振動が回避される。
【0024】これにより、クランクシャフト2の曲げ振
動の吸収性を確保しながら、フライホイール3の面揺れ
を防止できるようになるのである。なお、クラッチの離
隔タイミングは、図4の曲線cに示すように、第1のフ
レキシブルプレート6による特性曲線aと第2のフレキ
シブルプレート7による特性曲線bとが交差する回転速
度が望ましい。
【0025】次に、第2実施例について説明すると、図
5に示すように、この実施例では、第1実施例の自動遠
心クラッチ8に代えて、電磁クラッチ13が設けられて
いる。この電磁クラッチ13のソレノイド16は、エン
ジンのシリンダブロック1の端面に固定されるので、配
置の関係上、この可変フレキシブルフライホイールの各
部の形状は、第1実施例のものとやや異なっている。
【0026】つまり、クランクシャフト2の端部に、第
1のフレキシブルプレート6′及び第2のフレキシブル
プレート7′を介して、フライホイール3′が装着され
ている。これらの第1及び第2のフレキシブルプレート
6′,7′は、クランクシャフト2の曲げ振動を吸収で
きるように、捩じり方向には剛であるが、曲げ方向には
柔軟なものである。
【0027】特に、曲げ方向への弾性特性については、
第1のフレキシブルプレート6′に対して第2のフレキ
シブルプレート7′の方がやや剛に(つまり、ばね定数
が大きく)設定されており、各フレキシブルプレート
6′,7′で支持された場合のフライホイール3′の面
揺れ振動特性は、図2の曲線a及び図3の曲線bで示す
ようになっている。また、第1のフレキシブルプレート
6′は、高速回転時にもクランクシャフト2の曲げ振動
を吸収できるものであり、第2のフレキシブルプレート
7′は、低速回転時にもクランクシャフト2の曲げ振動
を吸収できるものである。
【0028】このような第1及び第2のフレキシブルプ
レート6′,7′は、いずれもその軸心側をボルト12
によってクランクシャフト2と一体回転するように結合
されているが、第1のフレキシブルプレート6′は、そ
の外周付近で、ボルト等によってフライホイール3′に
常時一体回転するように結合されている。なお、フライ
ホイール3′の外周には、エンジンのスタータモータ等
から始動時に駆動力を受けるリングギヤ4′が設けられ
ている。
【0029】これに対して、第2のフレキシブルプレー
ト7′は、電磁クラッチ13を介して、フライホイール
3′に対して離接可能に取り付けられている。つまり、
第2のフレキシブルプレート7′は、その外周付近で、
環状のクラッチベース部材5′に結合されている。この
クラッチベース部材17及びフライホイール3′の互い
に対抗する面には、それぞれ環状のクラッチプレート
(摩擦板)9,10が装着されている。そして、外力の
はたらかない状態ては、両クラッチプレート14,15
が適当な弾性力で圧接するように、第2のフレキシブル
プレート7′のフライホイール3′に対する装着位置関
係等が設定されている。
【0030】そして、クラッチベース部材17の裏面に
は、電磁クラッチ13を構成するソレノイド16が、エ
ンジンのシリンダブロック1の端面に固定されて、そな
えられている。このソレノイド16には、図示しない電
流制御手段(またはスイッチ)によって、図示しない電
源からの電流を適宜供給されるようになっており、ここ
では、エンジンの回転(即ち、クランクシャフトの回
転)が所定の回転速度の範囲内の低速回転のときには、
電流供給されないオフ状態になって、エンジンの回転が
所定の回転速度を越えた高速回転のときには、電流供給
されるオン状態になるように制御される。
【0031】本発明の第2実施例としての可変フレキシ
ブルフライホイールは、上述のように構成されているの
で、エンジンの低速回転時(即ち、クランクシャフト2
の低速回転時)には、ソレノイド16がオフになって、
クラッチプレート14,15が適当な弾性力で圧接され
る。したがって、フライホイール3′は、第1のフレキ
シブルプレート6′と共に第2のフレキシブルプレート
7′にも結合した状態になって、両フレキシブルプレー
ト6′,7′から回転力を伝達される。
【0032】そして、この時のフライホイール3の面揺
れ振動特性は、より剛である第2のフレキシブルプレー
ト7′の特性に応じたものになり(図4の曲線c左半部
参照)、クランクシャフト2の曲げ振動の吸収性を確保
しながら、フライホイール3の面揺れを防止できるよう
になる。エンジンの高速回転時(即ち、クランクシャフ
ト2の高速回転時)には、ソレノイド16がオンになっ
て、電磁力でクラッチプレート14,15が離される。
したがって、フライホイール3′は、第2のフレキシブ
ルプレート7′との結合を絶たれて、第1のフレキシブ
ルプレート6′のみに結合した状態になって、第1のフ
レキシブルプレート6′から回転力を伝達される。
【0033】そして、この時のフライホイール3′の面
揺れ振動特性は、第1のフレキシブルプレート6′の特
性に応じたものになり(図4の曲線c右半部参照)、ク
ランクシャフト2の曲げ振動の吸収性を確保しながら、
フライホイール3の面揺れを防止できるようになるので
ある。なお、ここでも、クラッチの離隔タイミングは、
図4の曲線cに示すように、第1のフレキシブルプレー
ト6′による特性曲線aと第2のフレキシブルプレート
7′による特性曲線bとが交差する回転速度が望まし
い。
【0034】また、本可変フレキシブルフライホイール
のクラッチ機構は、上述の自動遠心クラッチや電磁クラ
ッチに限定されるものでなく、例えば図4の曲線cに示
すように、2種のフレキシブルプレートのうち面揺れの
少ない方を選んでフライホイールを支持するよう構成で
きれば、例えば油圧クラッチ等の他のクラッチ機構でも
よい。
【0035】さらに、本可変フレキシブルフライホイー
ルは、クランクシャフト以外の回転軸に装備してもよ
い。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の可変フレキシブルフライホイールによれば、回転
軸に該回転軸と一体回転するように結合された第1のフ
レキシブルプレートと、該第1のフレキシブルプレート
を介して該回転軸と結合されたフライホイールマスと、
該回転軸に該回転軸と一体回転するように該第1のフレ
キシブルプレートと並列的に結合されて該第1のフレキ
シブルプレートよりも面揺れ方向に高剛性の第2のフレ
キシブルプレートとをそなえ、該第2のフレキシブルプ
レートと該フライホイールマスとの間に、該回転軸の低
速回転域で接合し高速回転域で離隔するクラッチ機構が
介装され、該第1のフレキシブルプレートにより支持さ
れた該フライホイールマスの面揺れ固有振動数が該回転
軸の該低速回転域内に存在し、該第2のフレキシブルプ
レートにより支持された該フライホイールマスの面揺れ
固有振動数が該回転軸の該高速回転域内に存在するよう
に、該第1のフレキシブルプレート及び該第2のフレキ
シブルプレートの振動特性が設定されるという構成によ
り、回転軸の曲げ振動を吸収できるようにしながらフラ
イホイールの面揺れを確実に抑制できるようになり、エ
ンジンの高速回転時のドラッグの発生や、クラッチの接
合への影響を回避できるようになり、エンジンの性能向
上に寄与しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例としての可変フレキシブル
フライホイールの要部断面図(回転軸の片側についての
み示す)である。
【図2】本発明の第1実施例及び第2実施例としての可
変フレキシブルフライホイールの第1のフレキシブルプ
レートの支持によるフライホイールマスの面揺れ振動特
性を示すグラフである。
【図3】本発明の第1実施例及び第2実施例としての可
変フレキシブルフライホイールの第2のフレキシブルプ
レートの支持によるフライホイールマスの面揺れ振動特
性を示すグラフである。
【図4】本発明の第1実施例及び第2実施例としての可
変フレキシブルフライホイールのフライホイールマスの
面揺れ振動特性を示すグラフである。
【図5】本発明の第2実施例としての可変フレキシブル
フライホイールの要部断面図(回転軸の片側についての
み示す)である。
【符号の説明】
1 エンジンのシリンダブロック 2 クランクシャフト 3,3′ フライホイールマス(フライホイール) 3A 環状曲面溝 4,4′ リングギヤ 5,5′ クラッチベース部材 5A 対抗面 6,6′ 第1のフレキシブルプレート 7,7′ 第2のフレキシブルプレート 8 自動遠心クラッチ 9,10 クラッチプレート(摩擦板) 11 綱球 12 ボルト 13 電磁クラッチ 14,15 クラッチプレート(摩擦板) 16 ソレノイド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に該回転軸と一体回転するように
    結合された第1のフレキシブルプレートと、該第1のフ
    レキシブルプレートを介して該回転軸と結合されたフラ
    イホイールマスと、該回転軸に該回転軸と一体回転する
    ように該第1のフレキシブルプレートと並列的に結合さ
    れて該第1のフレキシブルプレートよりも面揺れ方向に
    高剛性の第2のフレキシブルプレートとをそなえ、 該第2のフレキシブルプレートと該フライホイールマス
    との間に、該回転軸の低速回転域で接合し高速回転域で
    離隔するクラッチ機構が介装され、 該第1のフレキシブルプレートにより支持された該フラ
    イホイールマスの面揺れ固有振動数が該回転軸の該低速
    回転域内に存在し、該第2のフレキシブルプレートによ
    り支持された該フライホイールマスの面揺れ固有振動数
    が該回転軸の該高速回転域内に存在するように、該第1
    のフレキシブルプレート及び該第2のフレキシブルプレ
    ートの振動特性が設定されていることを特徴とする、可
    変フレキシブルフライホイール。
  2. 【請求項2】 該クラッチ機構が、該回転軸の回転速度
    に応じて離接する自動遠心クラッチであることを特徴と
    する、請求項1記載の可変フレキシブルフライホイー
    ル。
  3. 【請求項3】 該クラッチ機構が、電磁力により離接す
    る電磁クラッチであることを特徴とする、請求項2記載
    の可変フレキシブルフライホイール。
JP34657292A 1992-12-25 1992-12-25 可変フレキシブルフライホイール Withdrawn JPH06193683A (ja)

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JP (1) JPH06193683A (ja)

Cited By (4)

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