JP2016098994A - フライホイール - Google Patents

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Abstract

【課題】弾性円板が有する弾性力を維持しながら、固有値の調整幅を広げることができるフライホールを得ること。【解決手段】フレキシブルフライホイール10は、クランクシャフトSの端部に固定されて当該シャフトSに作用する振動を吸収するフレキシブルプレート11と、その外周部に設けられたマス部41とを備えている。フレキシブルプレート11は、第1プレート13と第2プレート14とが重ね合わされ、回転中心側ではクランクシャフトSの端部に、外周側ではマス部41にそれぞれボルト締めされている。第1プレート13と第2プレート14との間には、マス部41との固定部位よりも回転中心側に、フレキシブルプレート11の固有値を調整するための環状空間部15が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、フライホールに関する。
一般に、車両の内燃機関等の回転機では、クランクシャフトの一端にフライホールが取り付けられている。フライホイールは、比較的大きな慣性モーメントを有しており、それによりクランクシャフトの回転動作に伴う回転エネルギが保存されるため、クランクシャフトの安定した回転動作が得られる。
従来、このようなフライホールの一種として、クランクシャフトに作用する曲げ振動等を弾性変形により吸収して減衰させる金属の弾性円板(フレキシブルプレート)を備えたフライホールが知られている。このようなフライホールは、一般にフレキシブルフライホイールと呼ばれ、クランクシャフトに弾性円板がボルト等によって固定され、その弾性円板の周縁部分にマス部が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、車両等に発生する振動を低減することは、これまで様々な試みがなされているところであり、フレキシブルフライホールに関しても車両の振動低減に寄与できる構成が求められている。そこで、フレキシブルフライホイールでは、弾性円板の固有値(固有振動数)が回転機の動力発生部分の固有値と共振して振動が増幅されることを抑制すべく、弾性円板の固有値と動力発生部分の固有値とを分散させることが提案されている。
このような固有値の分散を図る上では、動力発生部分の固有値に合わせて弾性円板の固有値を任意に調整することが好適となるため、弾性円板が有する固有値の調整幅を広く確保することが求められている。
実開昭58−151734号公報
弾性円板が有する固有値を調整する手段としては、例えば、弾性円板の板厚を変更することが考えられる。これは、弾性円板の固有値が断面係数の値によって左右されることに基づいている。例えば、弾性円板の板厚を厚くすることにより、断面係数の数値が高くなり、それによって弾性円板の固有値を高周波数側へシフトさせることが可能となる。
しかしながら、弾性円板の板厚を厚く形成した場合、弾性円板に求められている振動吸収という本来の機能がかえって損なわれてしまい、クランクシャフトに作用する曲げ振動等を吸収することが困難となってしまう。このため、板厚を変更することによって固有値を調整するという手法では、固有値の調整範囲を広げることには限界があり、十分な調整幅を得ることができない。
他方、弾性円板に固有値調整用の孔を開けることによって固有値を調整する手法も考えられる。これは、孔の大きさや形状、個数を任意に変更することにより、弾性円板の固有値が変化することを利用した手法である。確かにこの手法でも固有値を調整することができ、また、板厚を変更しないことから弾性力の低下を伴うこともないが、この孔を開けるという手法では、固有値を調整できる範囲が狭いことがわかっており、やはり十分な調整幅を得ることができない。
そこで、本発明は、弾性円板が有する弾性力を維持しながら、固有値の調整幅を広げることができるフライホールを得ることを主たる目的とする。
上記課題を解決すべく、以下の手段を採用した。
請求項1に記載の発明では、回転機のシャフトの端部に固定されて当該シャフトに作用する振動を吸収する弾性円板と、前記弾性円板の外周部に設けられたマス部と、を備えたフライホイールであって、前記弾性円板は、第1弾性円板とその第1弾性円板よりも前記シャフト側に設けられた第2弾性円板とが重ね合わされ、その両者が重ね合された状態で、前記弾性円板の回転中心側では前記シャフトの端部に、外周側では前記マス部にそれぞれ固定され、前記第1弾性円板と前記第2弾性円板との間には、前記マス部との固定部位よりも回転中心側に、前記弾性円板の固有値を調整するための固有値調整空間が設けられていることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、第1弾性円板と第2弾性円板との間に固有値調整空間が設けられているため、両弾性円板が組み合わされてなる一つの弾性円板としての断面係数は、固有値調整空間を含む板厚を有するものとして決まる。なお、第1弾性円板と第2弾性円板とが組み合わされた状態のものを、統合弾性円板という。
これにより、固有値調整空間の形状や大きさ(回転中心軸方向の長さや径方向の長さ)を変更して統合弾性円板としての厚さを任意に変更すれば、断面係数の数値を任意に設定して所望の固有値に設定することが可能となる。そして、固有値調整空間を拡張するほどに固有値(固有振動数)を高周波数側にシフトさせることができるため、1枚の弾性円板の板厚を厚くしたり、2枚の弾性円板を重ね合わせて板厚を厚くしたりしただけの構成よりも、固有値の調整幅を広げることができる。
そして、本発明では、単純に板厚を厚くした場合と同等の断面係数を得るには、固有値調整空間の大きさを調整すれば足り、第1弾性円板及び第2弾性円板の板厚を不必要に厚くする必要がない。つまり、それら第1弾性円板及び第2弾性円板の板厚は、シャフトに作用する振動等を吸収するのに支障のない弾性力が得られる厚さに設定される。したがって、本発明によれば、統合弾性円板が有する弾性力を維持しながら、固有値調整空間の大きさを変更することによって固有値をシフトさせ、固有値の調整幅を広げることができる。その上、第1弾性円板と第2弾性円板とが組み合わされることにより、統合弾性円板としての剛性も高まることからその耐久性を向上させることもできる。
請求項2に記載の発明では、請求項1において、前記固有値調整空間は、前記第1弾性円板及び前記第2弾性円板が前記マス部に固定された部位と前記シャフトに固定された部位との間のうち、前記シャフト寄りの部位を除いた領域に環状をなすように設けられていることを特徴とする。
この請求項2に記載の発明によれば、固有値調整空間が前記シャフト寄り(回転中心寄り)の部位を除いた領域に環状をなすように設けられているため、第1弾性円板と第2弾性円板とが重なり合う領域部分が少なくなる。第1弾性円板と第2弾性円板とが重なり合う部分は、重なりによって板厚が厚くなり、その部分では弾性力の低下が懸念されるが、そのような領域部分は少なくなる。これにより、両弾性円板の重なりによって剛性を向上させる場合でも、適度な剛性向上にとどめ、統合弾性円板の弾性力が必要以上に低下することを抑制できる。
請求項3に記載の発明では、請求項1又は2において、前記第2弾性円板は、前記マス部に固定される外周寄りの部分に、前記シャフトの軸方向に膨らむ外周側膨出部を有しており、前記外周側膨出部を用いて前記固有値調整空間が形成され、前記外周側膨出部よりも回転中心側には、前記シャフトの回転数を検知するための被検知体を設置する被検知体設置空間が形成されていることを特徴とする。
この請求項3に記載の発明によれば、前記第2弾性円板の外周側膨出部を用いて固有値調整空間が形成されることにより、固有値の調整幅を広げることができるだけでなく、それよりも内周側に、被検知体を設置する被検知体設置空間が設けられている。これにより、固有値の調整幅を広げつつ被検知体設置空間が形成されるため、空間を有効活用することができる。
請求項4に記載の発明では、請求項1乃至3のいずれか1項において、前記第1弾性円板は、平坦な円板状に形成され、前記シャフトに取り付けられる取付円板部と、その取付円板部の外周部から延び、前記シャフトとは反対側に向けて傾斜又は湾曲する中間環状部と、その中間環状部の外周部から前記マス部まで延びる外側環状部とを有し、前記固有値調整空間は、前記中間環状部の傾斜又は湾曲による膨らみを用いて形成されており、前記第1弾性円板を挟んで前記第2弾性円板とは反対側には、前記第1弾性円板及び前記第2弾性円板とともに前記シャフトの端部に固定される円板部材が設けられ、前記円板部材は、前記取付円板部に当接する当接円板部と、その当接円板部の周囲に設けられ、前記中間環状部に沿うように形成された外周部とを有していることを特徴とする。
この請求項4に記載の発明によれば、第1弾性円板は、第2弾性円板とは反対側に円板部材が重ね合わされ、その状態でシャフトに固定される。回転するシャフトに振動が作用して統合弾性円板が弾性変形すると、第1弾性円板の取付円板部や中間環状部を含む回転中心寄りの部分には、その弾性変形による応力が集中しやすい。特に、回転中心側にかかる応力は外周側に比べて大きいため、中間環状部には相当な応力が作用する。その点で、円板部材の存在により、中間環状部を含めた範囲の弾性変形が円板部材によって受け止められるため、応力負荷の大きい中間環状部における剛性を高め、第1弾性円板の耐久性を高めることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4において、前記外側環状部は、前記中間環状部から延びる第1外側環状部と、その第1外側環状部から延び、前記シャフト側に向けて傾斜又は湾曲する第2外側環状部と、その第2外側環状部から延び、外周縁部分に前記マス部が設けられる第3外側環状部とを有し、前記固有値調整空間は、前記中間環状部及び前記第2外側環状部の傾斜又は湾曲による膨らみを用いて形成されていることを特徴とする。
この請求項5に記載の発明の構成では、第1弾性円板において傾斜又は湾曲する部分は、中間環状部だけでなく、それよりもさらに外周寄りの部分に第2外側環状部がある。その場合でも、中間環状部については円板部材が設けられているものの、第2外側環状部には円板部材が設けられていない。これは、第2外側環状部は中間環状部よりも外周側にあるため、そこにかかる応力の大きさは中間環状部ほどではなく、逆にその第2外側環状部まで円板部材を設けた構成を採用すると、かえって統合弾性円板の弾性力を低下させてしまうことになる。そこで、傾斜又は湾曲する部分が複数あっても、応力負荷の大きい回転中心寄りの部分にだけ円板部材が設けられていることにより、剛性を高めつつ弾性力を維持することができる。
請求項6に記載の発明では、請求項4又は5において、前記円板部材の外周部は、前記第1弾性円板の前記外側環状部に至るまで延設されていることを特徴とする。
この請求項6に記載の発明によれば、前記円板部材の外周部は、前記第1弾性円板の前記外側環状部に至るまで延設されているため、中間環状部と外側環状部との境界部分も円板部材による受け止め領域となる。このような境界部分でも応力負荷が比較的大きいことから、その部分が円板部材によって受け止められることにより、統合弾性円板の剛性を高め、耐久性をより向上させることができる。
その上、統合弾性円板の回転中心寄りの部分では、円板部材と重なり合うことで板厚が厚くなり、その分だけ断面係数の値が高くなっており、それだけ固有値を高い周波数側へシフトさせることができる。これにより、円板部材が設けられることにより、固有値の調整幅をより広げることができる。
フレキシブルフライホイールの断面図。 フレキシブルプレートを構成する部材の断面図であり、(a)は第2プレート、(b)は第1プレート、(c)はセンタープレートの各断面を示している。 フレキシブルフライホイールの分解斜視図。 別の実施形態のフライホイールを示す一部断面図。
以下、本発明について、回転機として車両の内燃機関(エンジン)を想定し、そのクランクシャフトに連結されるフレキシブルフライホイールに適用した実施の形態について、図1乃至図3を参照しつつ説明する。なお、図1は、フレキシブルフライホイールの断面図である。図2は、フレキシブルプレートを構成する部材の断面図であり、(a)は第2プレート、(b)は第1プレート、(c)はセンタープレートの各断面を示している。図3はそのフレキシブルフライホイールの分解斜視図である。
図1に示すように、フレキシブルフライホイール10は、弾性円板としてのフレキシブルプレート11と、イナーシャリング12とを有して構成されている。フレキシブルフライホイール10は、そのフレキシブルプレート11の中央部において、クランクシャフトSの先端部に締結ボルトB1でボルト締めされることにより、クランクシャフトSに固定される。フレキシブルプレート11の中央部には、円形状をなす位置決め孔11aが形成されている。その位置決め孔11aにクランクシャフトSの先端突部Saを挿入することにより、クランクシャフトSの回転中心とフレキシブルプレート11の中心とが同一となるように位置決めがなされる。
フレキシブルプレート11は、第1弾性円板としての第1プレート13と、第2弾性円板としての第2プレート14とを有し、それら2枚のプレート13,14が重ね合されることによって構成されている。続いて、その第1プレート13及び第2プレート14について詳しく説明する。
図2及び図3に示すように、第1プレート13及び第2プレート14は、いずれも鉄等の金属製であり、全体として円板形状をなしている。この両プレート13,14は同一径を有するとともに、同一の板厚を有している。
図2(b)及び図3に示すように、第1プレート13は、取付円板部21、環状隆起部22及び外縁環状部23を有している。取付円板部21は、平坦な円板状に形成され、クランクシャフトSの先端取付面よりも大きい径を有している。取付円板部21の中央部には、円形状をなす中央孔21aが形成されている。その中央孔21aと後述する第2プレート14の中央孔31aとで、フレキシブルプレート11の位置決め孔11aが形成される。
環状隆起部22は、クランクシャフトSの軸方向における当該クランクシャフトSが存在する(エンジンが存在する)側とは反対側(以後「表側」という。)からみて、隆起した状態に形成されている。環状隆起部22は、取付円板部21の周囲に環状をなすように設けられ、内側テーパ部24、環状平面部25及び外側テーパ部26を有している。
内側テーパ部24は、取付円板部21の外周部から延び、クランクシャフトSとは反対側へ向けて傾斜している。環状平面部25は、その内側テーパ部24の外周部から延び、前記取付円板部21と平行をなしている。外側テーパ部26は、環状平面部25の外周部から延び、クランクシャフトSの軸方向における当該クランクシャフトSが存在する(エンジンが存在する)側(以後「裏側」という。)へ向けて傾斜している。
外縁環状部23は、外側テーパ部26の外周側から延びるように形成された第1プレート13の外縁部分であり、取付円板部21と平行をなしている。なお、本実施の形態では、内側テーパ部24が中間環状部に相当し、環状隆起部22及び外縁環状部23により外側環状部が構成されている。また、環状平面部25が第1外側環状部に、外側テーパ部26が第2外側環状部に、外縁環状部23が第3外側環状部にそれぞれ相当する。
環状平面部25には、板厚方向に貫通する貫通孔である応力緩和孔27aが、周方向全域にわたって多数設けられている。また、外縁環状部23にも同様に多数の応力緩和孔27bが設けられている。これら応力緩和孔27a,27bの形状、大きさ、数等を工夫することにより、第1プレート13の撓みやすさが任意に調整され、第1プレート13に作用する応力が緩和される。
取付円板部21には内側ボルト挿通孔28が、外縁環状部23には外側ボルト挿通孔29がそれぞれ設けられている。これらボルト挿通孔28,29はいずれも複数(図3では8個)設けられており、それらが等間隔で環状に配置されている。
図2(a)及び図3に示すように、第2プレート14は、取付円板部31、環状膨出部32及び外縁環状部33を有している。取付円板部31は、平坦な円板状に形成され、クランクシャフトSの先端取付面よりも大きい径であり、かつ第1プレート13の取付円板部21と同じ径を有している。取付円板部31の中央部には、前記第1プレート13の中央孔21aとともにフレキシブルプレート11の位置決め孔11aを構成する、円形状の中央孔31aが形成されている。
環状膨出部32は、裏側からみて膨らんだ状態(図3の図示では逆に窪んだ状態)となっている。環状膨出部32は、取付円板部31の周囲に環状をなすように設けられ、湾曲部34、環状平面部35及び外周側膨出部36を有している。
湾曲部34は、取付円板部31の外周部から、取付円板部31よりも表側に盛り上がった後、取付円板部31の裏側に至るまで湾曲しつつ延びている。環状平面部35は、その湾曲部34の外周部から延び、前記取付円板部31と平行をなしている。外周側膨出部36は、環状平面部35の外周部から延び、裏側へ向けて膨出した状態が環状に形成されている。この外周側膨出部36は、第2プレート14の外周側に設けられている。
外縁環状部33は、外周側膨出部36の外周側から延びるように形成された第2プレート14の外縁部分であり、取付円板部31と平行をなしている。外縁環状部33は、第1プレート13の外縁環状部23と同程度の幅を有しており、両プレート13,14の取付円板部21,31同士を重ね合わせると、図1に示すようにそれぞれの外縁環状部23,33同士も重ね合うように形成されている。
図2(a)及び図3に戻り、湾曲部34から環状平面部35にかけての部分には、板厚方向に貫通する貫通孔である応力緩和孔37aが、周方向全域にわたって多数設けられている。また、外縁環状部33や外周側膨出部36にも同様に多数の応力緩和孔37b,37cが設けられている。これら応力緩和孔37a,37b,37cの形状、大きさ、数等を工夫することにより、第2プレート14の撓みやすさが任意に調整され、第2プレート14に作用する応力が緩和される。
取付円板部31には内側ボルト挿通孔38が、外縁環状部33には外側ボルト挿通孔39がそれぞれ設けられている。これらボルト挿通孔38,39はいずれも複数又は多数(図3では8個)設けられており、それらが等間隔で環状に配置されている。
次に、イナーシャリング12は鋳鉄製であり、図3に示すように、円環状に形成されてなる。イナーシャリング12の環状部分はマス部41となっており、フレキシブルフライホイール10が回転した場合には、そのマス部41の重量によって比較的大きな慣性力モーメントが得られるようになっている。
図1に示すように、マス部41のフレキシブルプレート11側には取付け溝42が形成されている。取付け溝42は、第1プレート13及び第2プレート14がその取付け溝42内に収まるように、各プレート13,14の大きさに合わせて形成されている。また、取付け溝42の底面部分には、雌ねじが形成されたボルト孔43が設けられている。このボルト孔43は、各プレート13,14における外縁環状部23,33の外側ボルト挿通孔29,39と同じ数が設けられ、それらが等間隔で配置されている。
そして、イナーシャリング12の取付け溝42には、はじめに第1プレート13がはめ込まれ、その後に第2プレート14が順にはめ込まれている。両プレート13,14がはめ込まれた状態では、第1プレート13の外縁環状部23と第2プレート14の外縁環状部33とが面接触した状態となっている。その上で、各外側ボルト挿通孔29,39とボルト孔43との位置を合わせ、締結ボルトB2により、第1プレート13及び第2プレート14とイナーシャリング12とが連結される。これにより、両プレート13,14とイナーシャリング12とが一体化されてなるフレキシブルフライホイール10が得られる。
かかるフレキシブルフライホイール10では、第1プレート13の取付円板部21と第2プレート14の取付円板部31とは、中心位置が同じ状態で面接触し、両プレート13,14が一体化することで一つのフレキシブルプレート11が形成されている。各取付円板部21,31に設けられた内側ボルト挿通孔28,38の位置も合わさった状態となっている。そのフレキシブルプレート11の裏面、つまり第2プレート14の裏面(図1の左側の面)がクランクシャフトSへの取付面となる。
また、両プレート13,14が重ね合わされてイナーシャリング12と一体化された状態では、第1プレート13の環状隆起部22と第2プレート14の環状膨出部32との両者で囲まれ、環状をなす環状空間部15が形成されている。この環状空間部15は固有値調整空間に相当する。環状隆起部22及び環状膨出部32は、それぞれ取付円板部21,31と外縁環状部23,33との間の環状領域に設けられ、環状空間部15は、フレキシブルプレート11の回転中心寄りの位置から、マス部41との固定部位に至るまでの間にわたって設けられている。
このように構成されたフレキシブルフライホイール10は、次のようにしてクランクシャフトSに固定される。
すなわち、図1に示すように、フレキシブルプレート11の位置決め孔11aに、クランクシャフトSの先端突部Saを挿入させつつ、第2プレート14の取付円板部31の裏面をクランクシャフトSの端面に当接させる。その後、締結ボルトB1を各取付円板部21,31の内側ボルト挿通孔28,38に挿通して、フレキシブルプレート11をボルト締めする。これにより、フレキシブルフライホイール10がクランクシャフトSに固定される。このクランクシャフトSへの固定では、締結ボルトB1により、フレキシブルプレート11の表側からボルト締めされる。このボルト締め方向は、第1プレート13及び第2プレート14をそれらの外周側で、イナーシャリング12と連結する場合のボルト締め方向と逆方向となっている。
フレキシブルフライホイール10がクランクシャフトSに固定された状態では、図1に示すように、第2プレート14の裏側に空間領域Aが形成されている。これは、第2プレート14の環状膨出部32において、環状平面部35からさらにシャフト側に膨らんでなる外周側膨出部36が設けられていることによる。フレキシブルフライホイール10の外周側において、外周側膨出部36が存在することにより、それよりも回転中心側にはクランクシャフトSとの間に空間が形成され、それが前記空間領域Aとなっている。
かかる空間領域Aを利用すれば、クランクシャフトSの回転数を検出するためのセンサ用プレート(図示略)を設置することが可能である。このセンサ用プレートは回転数検出用の被検知体に相当し、空間領域Aは被検知体設置空間に相当する。
ところで、このようなクランクシャフトSへの固定に際し、図1に示すように、フレキシブルプレート11の表側、つまり第1プレート13の表側には、センタープレート51が設けられる。つまり、フレキシブルプレート11には、第1プレート13の取付円板部21及びその周辺部分にセンタープレート51が重ね合わされ、その状態で締結ボルトB1によってクランクシャフトSの端部に固定されている。
図2(c)及び図3に示すように、センタープレート51は鉄等の金属材料により、全体として円板形状をなしている。センタープレート51は円板部材に相当する。センタープレート51の径は、第1プレート13の取付円板部21及び内側テーパ部24を合わせた径よりも大きくなっている。また、センタープレート51は、取付円板部21及び内側テーパ部24に沿うような形状を有しており、それにより中央円板部52、第1外周部53及び第2外周部54に区分される。なお、この実施の形態では、中央円板部52が当接円板部に相当し、第1外周部53及び第2外周部54により外周部が構成されている。
中央円板部52は、第1プレート13の取付円板部21と同一径を有し、平坦な円板形状をなしている。中央円板部52の中央部には、各プレート13,14の中央孔21a,31aと同一径となる中央円形孔52aが形成されている。中央円形孔52aは、センタープレート51の位置決め用の孔として、クランクシャフトSの先端突部Saが挿入される。また、中央円板部52には、取付円板部21の内側ボルト挿通孔28と同じ数(図3では8個)のボルト挿通孔55が設けられている。
第1外周部53は、その中央円板部52の外周部から延び、内側テーパ部24と同じ幅かつ同じ傾斜角度をなして、環状に形成されている。
第2外周部54はセンタープレート51の外周縁部分であり、第1外周部53の外周側に環状に設けられている。この第2外周部54は、中央円板部52と平行な状態に形成されている。このため、センタープレート51が第1プレート13に重ね合わされると、第2外周部54は、図1に示すように、第1プレート13の環状平面部25に当接する。したがって、その重なり合った状態では、センタープレート51の外周縁は、第2外周部54の存在により、第1プレート13の内側テーパ部24から環状平面部25の内周寄りの部分に至るまで、延設された状態となっている。
フレキシブルフライホイール10をクランクシャフトSに固定する上では、センタープレート51の裏面を第1プレート13の表面に当接させて重ね合わせる。これにより、第1プレート13の取付円板部21、内側テーパ部24及び環状平面部25の内周寄りの部分には、それぞれセンタープレート51が重なり、その部分では相互に面接触した状態となる。その状態で、センタープレート51のボルト挿通孔55及び各プレート13,14の内側ボルト挿通孔28,38に、締結ボルトB1を挿通し、その締結ボルトB1によってフレキシブルプレート11がボルト締めされる。
次に、以上のような構成を有するフレキシブルフライホイール10の作用を説明する。
クランクシャフトSの端部にフレキシブルフライホイール10が設けられているため、イナーシャリング12のマス部41によって慣性モーメントが生じ、それによりクランクシャフトSの安定した回転動作が得られる。そして、エンジンの駆動に起因してクランクシャフトSに曲げ振動等が作用すると、2つのプレート13,14よりなるフレキシブルプレート11が弾性変形し、その曲げ振動等を吸収して減衰する。これにより、クランクシャフトSの安定した回転動作を得つつ、振動等が抑制される。
ここで、このフレキシブルフライホイール10では、第1プレート13と第2プレート14との間に環状空間部15が設けられている。この場合、両プレート13,14からなるフレキシブルプレート11の固有値(固有振動数)に関して、フレキシブルプレート11の断面係数は、環状空間部15を含む板厚を有するものとして決まる。固有値は断面係数の値によって定まるところ、この実施形態のフレキシブルフライホイール10では、1枚のプレートを用いた場合や、平坦な円板状のプレートを2枚重ね合わせただけのフレキシブルプレートを用いた場合よりも、その固有値が高周波数側にシフトした状態となる。
また、フレキシブルプレート11の内周寄りの部位において、第1プレート13にセンタープレート51が重ね合わされた状態で、フレキシブルプレート11がクランクシャフトSに固定されている。このため、クランクシャフトSの曲げ振動等により、フレキシブルプレート11の内周寄りの部位に応力が作用し、フレキシブルプレート11が軸方向の表側へ向けて変形しようとすれば、その変形がセンタープレート51によって受け止められる。そのため、フレキシブルプレート11の内周寄りの部位における剛性が高められている。
以上詳述した本実施の形態のフレキシブルフライホイール10によれば、以下の優れた効果が得られる。
前述したように、第1プレート13と第2プレート14との間に設けられた環状空間部15により、フレキシブルプレート11としての断面係数の値が高められ、固有値は高周波側にシフトした状態となっている。これにより、エンジンの動力発生部分の固有値との分散を図り、共振による振動増幅を抑制することができる。
このように環状空間部15を有する構成では、環状空間部15の形状や大きさ(回転中心軸方向の長さや径方向の長さ)によって、フレキシブルプレート11としての断面係数の数値が変更される。そのため、環状空間部15の形状や大きさを任意に変更すれば、フレキシブルプレート11の断面係数の数値を任意に設定して所望の固有値に設定することが可能となる。したがって、1枚のプレートの板厚を厚くしたり、2枚のプレートを重ね合わせて板厚を厚くしたりしただけの構成よりも、固有値の調整幅を広げることが可能となる。
その上、環状空間部15の大きさを変更すれば固有値を変更できるため、固有値を高い周波数域に上昇させるために、第1プレート13及び第2プレート14の板厚を不必要に厚くする必要がない。つまり、それら第1プレート13及び第2プレート14の板厚は、クランクシャフトSに作用する振動等を吸収するのに支障のない弾性力が得られる厚さに設定すれば足りる。
したがって、フレキシブルプレート11を第1プレート13及び第2プレート14で構成し、かつその間に環状空間部15を形成した構成により、フレキシブルプレート11の弾性力を維持しながら、固有値の調整幅を広げることができる。また、第1プレート13と第2プレート14とが組み合わされることにより、フレキシブルプレート11としての剛性も高まることからその耐久性を向上させることもできる。
環状空間部15は、クランクシャフトS寄り(回転中心寄り)の部位を除いた領域に環状をなすように設けられている。このため、第1プレート13と第2プレート14とが重なり合う領域部分は、中央部分の取付円板部21,31程度となり、そのような重なり領域は少なくなる。これにより、第1プレート13と第2プレート14との重なりによって剛性を向上させる場合でも、適度な剛性向上にとどめ、フレキシブルプレート11の弾性力が必要以上に低下することを抑制できる。
第2プレート14の外周側膨出部36は、環状平面部35よりもさらに外に膨らんで形成されている。これにより、フレキシブルフライホイール10がクランクシャフトSに固定されると、外周側膨出部36よりも内周側には、センサ用プレート(図示略)を設置することが可能な空間領域Aが形成される。これにより、空間を有効活用することができる。
第1プレート13の内周寄りの部位にセンタープレート51が重ね合わされた状態で、フレキシブルプレート11がクランクシャフトSに固定されている。これにより、クランクシャフトSの曲げ振動等により、クランクシャフトSの内周寄りの部位が軸方向の表側に変形しようとすれば、その変形がセンタープレート51によって受け止められる。これにより、応力負荷の大きい内周寄りの部位における剛性を高め、フレキシブルプレート11としての耐久性を高めることができる。
第1プレート13は、内側テーパ部24と外側テーパ部26という2つの傾斜部分を有しているが、外側テーパ部26の部分にはセンタープレート51が設けられていない。外側テーパ部26は内側テーパ部24よりも外周側にあり、そこにかかる応力の大きさは内側テーパ部24ほどではない。逆に、その外側テーパ部26に至るまでセンタープレート51を拡張すると、かえって第1プレート13の弾性力を低下させしまう。その点、応力負荷の大きい回転中心寄りの内側テーパ部24にだけ、センタープレート51が設けられているため、剛性を高めつつ弾性力を維持することができる。
センタープレート51は第2外周部54を有するため、第1プレート13の内側テーパ部24と環状平面部25との境界部分も、センタープレート51による受け止め領域となる。このような境界部分では応力負荷が比較的大きいことから、その部分の変形がセンタープレート51によって受け止められることにより、フレキシブルプレート11の剛性を高め、耐久性をより向上させることができる。
また、フレキシブルプレート11の回転中心寄りの部分では、センタープレート51が重なり合うことで板厚が厚くなり、その分だけ断面係数の値が高くなり、それだけ固有値を高い周波数側へシフトする。これにより、センタープレート51を設けることにより、固有値の調整幅をより広げることができる。
[他の実施形態]
(1)上記実施の形態では、環状空間部15がクランクシャフトS寄り(回転中心寄り)の部位を除いた領域のほぼ全域にわたり設けられているが、環状空間部15の大きさや設置箇所はそれに限定されず、任意である。図4に別形態の環状空間部を有するフレキシブルフライホイール10の一例を示す。
図4に示すように、このフレキシブルフライホイール10のフレキシブルプレート61では、第1プレート63の環状隆起部72は、上記実施形態の環状隆起部22よりも隆起の程度が小さくなっている。また、第2プレート64については、取付円板部81の外周部から表側に向かって傾斜し、第1プレート63の内側テーパ部74に沿った形状をなす内側テーパ部84を有する。また、第2プレート64の環状平面部85は、第1プレート63の環状平面部75と当接し、その外周部から延びる外周側膨張部86が設けられている。なお、この別形態では、センタープレート51が設けられていない。
かかる構成における環状空間部65は、上記実施形態の環状空間部15と異なり、外周寄り部分にのみ設けられ、その断面形状も断面積についても、上記実施形態のものよりも小さくなっている。この別形態の環状空間部65を有する構成であっても、フレキシブルプレート61の固有値を高い周波数域へ上昇させることができる。そして、上記実施形態のフレキシブルプレート11とこの別形態のフレキシブルプレート61とでは、環状空間部15,65の大きさや設置箇所が異なるため、断面係数の値の違いによって異なる固有値を有することになる。このように環状空間部15,65の大きさや設置箇所を変更すれば、固有値を異ならせて調整できる。
また、この別形態のフレキシブルプレート61では、両プレート63,64の環状平面部75,85が互いに当接した状態となっているため、空間領域Aは、上記実施の形態のものよりも広い領域を確保することができ、空間の有効活用ができる。なお、空間領域Aは環状をなしているものの、図4では、図面下部の空間領域Aについてのみ示し、図面上部の空間領域Aについては省略されている。
さらに、この別形態のフレキシブルプレート61では、両プレート63,64の環状平面部75,85が重なり合った部分に、各応力調整孔77a,87aが同じ位置に対応させて形成されている。つまり、各応力調整孔77a,87aにより、フレキシブルプレート61が板厚方向に貫通した状態となっている。これにより、個別のプレート63,64としての撓みやすさではなく、両者が重なり合った一つのフレキシブルプレート61としての撓みやすさを付与することができる。
(2)上記実施の形態では、フレキシブルプレート11に1個の環状空間部15が形成された構成を採用したが、環状をなす複数の環状空間部15が形成された構成を採用してもよい。例えば、環状隆起部22と環状膨出部32との形状を変更し、取付円板部21,31と外縁環状部23,33との間において、その中間部分と外周寄りの部分との2つの環状空間部15を形成してもよい。
(3)上記実施の形態では、センタープレート51が設けられた構成を採用したが、センタープレート51を省略した構成を採用してもよい。センタープレート51の存在により、回転中心寄りの部位での剛性が付与されるが、両プレート13,14の取付円板部21,31同士の重なりにより、1枚の場合よりも剛性は高められている。
(4)上記実施の形態では、センタープレート51について、第1外周部53の外周側に第2外周部54を有する構成としたが、この第2外周部54を省略した構成を採用してもよい。かかる構成によっても、応力が集中しやすい内側テーパ部24での変形をセンタープレート51で受け止めることができるため、フレキシブルプレート11の剛性を高めることができる。もっとも、剛性向上という点では、本実施の形態のように第2外周部54を有する構成が好適である。
(5)上記実施の形態では、フレキシブルプレート11とセンタープレート51とは直接当接して重ね合される構成としたが、それぞれの間に防振ゴム等の緩衝部材を介在させてもよい。これにより、間に介在する緩衝部材により、フレキシブルプレート11とセンタープレート51との擦れが抑制され、フレキシブルプレート11への傷付きをより一層抑制することができる。
(6)上記実施の形態では、センタープレート51において、その第2外周部54の端縁部の構成について特に説明していないが、第1プレート13と当接する側(裏側)を第1プレート13から徐々に遠ざかって離れるように形成してもよい。これにより、それら端縁部分は周方向全域にアールとなって、第1プレート13との衝突によってその第1プレート13に傷が付くことを抑制できる。
(7)上記実施の形態では、フレキシブルプレート11が第1プレート13及び第2プレート14により構成されているが、プレートの数を3枚以上に増やした構成を採用してもよい。この場合、増やしたプレートを用いて別の環状空間部を形成してもよい。
(8)上記実施の形態では、第1プレート13は、中間環状部としての内側テーパ部24及び第2外側環状部としての外側テーパ部26を有しているが、中間環状部や第2外側環状部としては、直線状に傾斜するのではなく、クランクシャフトSの軸方向に湾曲した形状をなすようにしてもよい。
(9)上記実施の形態では、第2プレート14の裏側に形成された空間領域Aを、クランクシャフトSの回転数を検出(検知)するためのセンサ用プレート(図示略)を設置する空間として利用した。これに代えて、空間領域Aを、フレキシブルプレート11の近傍に配置される部材(例えば、エンジンを構成する部材であるシリンダブロック等)との干渉を回避するための凹状空間として利用してもよい。すなわち、第2プレート14の外周側膨出部36よりも回転中心側には、第2プレート14の裏側に設けられる部材との干渉を回避するための凹状空間が形成されている構成としてもよい。空間領域Aをこのような空間として利用しても、スペースを有効利用できる。
(10)上記実施の形態では、回転機として車両の内燃機関(エンジン)を想定したが、本発明の適用についてはそれに限定されるものではなく、慣性モーメントを利用した回転の安定化や回転エネルギの保存等を図る目的で用いられるのであれば、例えばプレス機械などその適用対象は任意である。
10…フレキシブルフライホイール、11…フレキシブルプレート(弾性円板)、13…第1プレート(第1弾性円板)、14…第2プレート(第2弾性円板)、15…環状空間部(固有値調整空間)、21…取付円板部、22…環状隆起部(外側環状部)、23…外縁環状部(外側環状部、第3外側環状部)、24…内側テーパ部(中間環状部)、25…環状平面部(第2外側環状部)、26…外側テーパ部(外側環状部、第2外側環状部)、36…外周側膨出部、41…マス部、51…センタープレート(円板部材)、52…中央円板部(当接円板部)。53…第1外周部(外周部)、54…第2外周部(外周部)、A…空間領域(被検知体設置空間)、S…クランクシャフト(シャフト)。

Claims (6)

  1. 回転機のシャフトの端部に固定されて当該シャフトに作用する振動を吸収する弾性円板と、
    前記弾性円板の外周部に設けられたマス部と、
    を備えたフライホイールであって、
    前記弾性円板は、第1弾性円板とその第1弾性円板よりも前記シャフト側に設けられた第2弾性円板とが重ね合わされ、その両者が重ね合わされた状態で、前記弾性円板の回転中心側では前記シャフトの端部に、外周側では前記マス部にそれぞれ固定され、
    前記第1弾性円板と前記第2弾性円板との間には、前記マス部との固定部位よりも回転中心側に、前記弾性円板の固有値を調整するための固有値調整空間が設けられていることを特徴とするフライホイール。
  2. 前記固有値調整空間は、前記第1弾性円板及び前記第2弾性円板が前記マス部に固定された部位と前記シャフトに固定された部位との間のうち、前記シャフト寄りの部位を除いた領域に環状をなすように設けられていることを特徴とする請求項1に記載のフライホイール。
  3. 前記第2弾性円板は、前記マス部に固定される外周寄りの部分に、前記シャフトの軸方向に膨らむ外周側膨出部を有しており、前記外周側膨出部を用いて前記固有値調整空間が形成され、
    前記外周側膨出部よりも回転中心側には、前記シャフトの回転数を検知するための被検知体を設置する被検知体設置空間が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のフライホイール。
  4. 前記第1弾性円板は、平坦な円板状に形成され、前記シャフトに取り付けられる取付円板部と、その取付円板部の外周部から延び、前記シャフトとは反対側に向けて傾斜又は湾曲する中間環状部と、その中間環状部の外周部から前記マス部まで延びる外側環状部とを有し、
    前記固有値調整空間は、前記中間環状部の傾斜又は湾曲による膨らみを用いて形成されており、
    前記第1弾性円板を挟んで前記第2弾性円板とは反対側には、前記第1弾性円板及び前記第2弾性円板とともに前記シャフトの端部に固定される円板部材が設けられ、
    前記円板部材は、前記取付円板部に当接する当接円板部と、その当接円板部の周囲に設けられ、前記中間環状部に沿うように形成された外周部とを有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のフライホイール。
  5. 前記外側環状部は、前記中間環状部から延びる第1外側環状部と、その第1外側環状部から延び、前記シャフト側に向けて傾斜又は湾曲する第2外側環状部と、その第2外側環状部から延び、外周縁部分に前記マス部が設けられる第3外側環状部とを有し、
    前記固有値調整空間は、前記中間環状部及び前記第2外側環状部の傾斜又は湾曲による膨らみを用いて形成されていることを特徴とする請求項4に記載のフライホイール。
  6. 前記円板部材の外周部は、前記第1弾性円板の前記外側環状部に至るまで延設されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のフライホイール。
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