JPH0619348B2 - 発光特異結合検定に於いて外部光を抑制する減衰剤 - Google Patents

発光特異結合検定に於いて外部光を抑制する減衰剤

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JPH0619348B2
JPH0619348B2 JP60129717A JP12971785A JPH0619348B2 JP H0619348 B2 JPH0619348 B2 JP H0619348B2 JP 60129717 A JP60129717 A JP 60129717A JP 12971785 A JP12971785 A JP 12971785A JP H0619348 B2 JPH0619348 B2 JP H0619348B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は、一般に発光検定法に関し、より特別には発光
特異結合検定に於ける外部光の抑制に関する。
特異結合検定は、試料中に小濃度で存在する被検物質ま
たはリガンドの経済的な検出および測定方法を提供す
る。特異結合検定は、一方が被検物質であり、他方が特
異結合性パートナーであって互いに特異的に認識する2
種の結合性物質の相互作用に基づいている。その相互作
用が特異結合検定の基礎として働くことができる特異結
合性パートナーの例には、抗原−抗体、ビオチン−アビ
ジン、DANプローブ、酵素−基質、酵素−阻害剤、酵
素−コファクター、細胞表面レセプター対が含まれる。
他の特異的結合性物質を含む検定も知られており、これ
らの検定も本発明の範囲内にある。
多くの変化が提案されているが、1つのかかる検定は、
直接測定可能な標識反応の1成分と前以て接合されてい
る特異結合性パートナーと試料中の被検物質を結合させ
ることを含む。標識反応を測定して被検物質と接合特異
結合性パートナーとの間の結合の程度を決定するが、こ
の結合の程度は検定方法の特殊性に依存しかつ試料中の
被検物質の量を反映することができる。特異結合検定
は、生物学的、医学的、環境的および工業的用途に於け
る種々のリガンドの定量に多大の有用性があることが知
られている。
特異結合検定には、放射能性、クロモゲン法、ルミノゲ
ン法を含む種々の標識反応が提案されている。放射能標
識法では、特異結合性パートナーと接合される成分が放
射能を放射する原子または分子である。クロモゲン標識
反応およびルミノゲン標識反応は、数種の反応が含まれ
る可能性がある点で化学的により複雑である。クロモゲ
ン型またはルミノゲン型の1つの反応では、接触反応に
於て分子は変色するかあるいは発光する。従って特異結
合性パートナーに接合される成分は、基質と呼ばれる反
応体または触媒のうちのいずれか1つであることができ
る。反応の残りの成分すなわち結合性パートナーに接合
されない成分はクロモゲンまたはルミノゲン試薬媒質中
へ供給され、標識接合物と試薬媒質との結合によってそ
れぞれ変色または発光が生じるようになっている。
特異結合法の原理を用いる種々の検定が知られており、
幾つかの検定は重要な診断用具となっている。かかる特
異結合検定の1つの型すなわち免疫検定に於ては、被検
物質は抗体または抗原またはハプテンであり、この被検
物質をこの群のもう1つの成員と反応させる。以下の背
景議論はかかる免疫検定に焦点を合わせるが、この焦点
は提示を明らかにするために選んだものであり、本発明
を限定するためのものではなく、本発明は発光標識特異
結合検定に広く応用することが可能である。
体内に於ける反応性成分の存在を検知することは、特異
結合検定を用いるのに特に好適な医学的に重要な診断技
術である。1つの重要な例である免疫反応に於ては、人
体は単独で抗原と呼ばれるある種の異種分子に応答して
抗原に対して特異的な抗体を産生し、侵入抗原を中和す
るのを助ける。幾人かのヒトはある種の抗原の少量にさ
えも過大な反応を生じる。重篤となりあるいは死に到る
ことすらあり得る過大の反応はアレルギー反応と呼ばれ
ている。従って、あるヒトがアレルギーを有するかどう
か、またもしそうならばどんなアレルゲンに対してアレ
ルギーを有するかを決定することができ、その結果、抗
原への暴露を避けることができあるいはそのヒトをその
抗原に対して脱感作することができるようにすることは
極めて望ましい。
過去に於て、アレルギー感受性は、抗原性の可能性のあ
る刺激物質を一定期間ヒト皮膚に接触させておき、ヒト
反応を観察して感受性を判断する生体内での貼付試験ま
たはスクラッチ(stratch)試験で測定された。かかる生
体内試験は、不確かでかつ定量化が困難であると共に、
医師にとっても患者にとっても不経済で不便でありかつ
時間を浪費することになる。
生体外免疫検定は、患者の体内から排出される液体試料
中に存在する、ある種の抗原に対して特異的な抗体の量
を測定することによってその患者のアレルギー状態を示
すことができる。特別な抗原に対する抗体が人体に存在
することを検出する1つの特異結合免疫検定に於ては、
測定のために指定された固体表面に抗原を付けた後、該
抗原に対して特異的な抗体を含んでいるか否かがわから
ない患者からとったヒト血清に暴露させる。血清中に抗
体があれば、抗体は抗原と反応して、該抗体も固体表面
に固定される。血清を除去し、もし抗原−抗体対が存在
するならば、該対を幾つかの方法のうちの1つの方法で
標識する。例えば、抗原−抗体対を抗ヒト抗体に接合さ
れた放射性原子で標識し、それによって血清中に抗体被
検物質が存在していたときのみ、放射性原子は表面に固
定され(抗原−抗体対を通して)、その後で測定するこ
とができる。ラジオイムノアッセイと呼ばれるこの方法
は有効であるが、後で投棄しなければならない放射性試
薬の使用が必要であることおよび低い量の被検物質に対
して感度が制限されることなどの幾つかの欠点がある。
表面に付いている抗原−抗体対をルミノゲン反応系の1
つの成分と接合させた抗ヒト抗体で標識する発光免疫検
定またはLIAと呼ばれる方法も提案されている。発光
反応系の残りの成分は次に導入される試薬媒質中に与え
られていて、固定化標識接合物へ試薬媒質が接触すると
発光するようになっている。この発光検定の光源は性格
が化学的であっても生物学的であってもよいので発光検
定は、それぞれ化学発光および生物発光と呼ばれる。発
光検定に於ける発光は、蛍光から生じることも燐光から
生じることもあり得る。これらの検定のいずれかで放射
される光は、例えば倍増型光電管または写真フィルムの
ような適当な手段による測定で検出することができる。
発光特異結合検定を用いる場合、幾つかの問題が生じ
る。特に関心があるものは、測定のために指定された光
放射以外の表面または容積からの光の放射である。外部
光といわれるかかる光は指定表面から放射される光の測
定を妨害する。今述べたばかりの検定方法では、標識抗
原−抗体対が固定される固体表面付近で望ましくない外
部光が生成され、発光中この指定表面の周りに“ハロ
ー”効果を生じる。この外部光は表面の見掛け像を広
げ、その鮮明度を低下させる。指定表面から放射される
光の見掛けの相対強度はこの外部光の結果変化される。
すなわち、比較的弱く放射する固体表面領域は、それが
実際よりも、外部光によって背景に対して幾らかより明
るく見える可能性があり、その像が明らかに相対的に強
くかつ広くなる。この場合、不正確な測定が得られる。
関連する問題が非特異結合から生じる。上記特異結合検
定は一般に高度に特異的であるが、対応する特異結合性
パートナーが存在しなくても発光反応成分が表面に固定
されるようになる非特異結合があるかも知れない。かか
る非特異結合が起こると、非特異発光が放射され、試料
中に対応する被検物質が無くても反応性の偽陽性指示を
生じる可能性がある。
発光特異結合検定のもう1つの型に於て、被検物質また
は被検物質類似物は、好ましくは透明管壁の底部のよう
な指定測定表面に濃縮される。被検物質を含む第1溶液
を、発光反応の1つの成分と接合させた、該被検物質に
対する特異結合性パートナーより前またはと同時に添加
して、溶液中および指定測定表面に特異結合対を生成さ
せる。次に、発光反応の残りの成分を第2溶液で添加す
る。しかし、他の表面および管容積全体にわたって見ら
れる反応対は外部光放射を生じ、指定測定表面にある特
異結合対からの光強度の測定を妨害する可能性がある。
かかる外部光を減少させる1つの方法は、第2溶液を添
加する前に管から試料および第1溶液を物理的に除去す
る方法であるが、この方法は別個の工程を必要とする。
かくして検定は1工程法でなく多工程法を必要とし、従
って検定の実施費用が増す。かかる環境下で、外部光の
妨害を避け、特に多くのかかる試験をルーチンに行いか
つ別個の工程がかなりの費用を計上する場合に、検定を
均質的に行い得るようにすることは極めて望ましいこと
である。
従って、発光検定に於ける望ましくない外部光を抑制す
る方法が要望されている。本発明はこの要望を達成する
ものでありかつ関連した利益をも与えるものである。
発明の要約 本発明は、発光によって監視される検定に於ける望まし
くない外部光を抑制する技術に関する。1つのかかる検
定に於て、試験溶液中のリガンドまたは被検物質を発光
反応系の成分の1つに接合された特異結合性パートナー
に結合させる。発光反応系の残りの成分を、次に添加す
る試薬媒質中で導入する。特に、この技術は、指定され
た測定表面に固定された反応体から光が放射される検定
に関して用いることが好ましい。表面からの像の鮮明度
は増加され、その結果、像から行われる定性的比較およ
び定量的測定の両方あるいはその他の測定の精度を向上
させることができる。その上、偽陽性指示の起こること
が少なくなる。また、非指定表面または容積からの外部
光も抑制される。
本発明によれば、特異結合性パートナーに接合されてい
ない発光反応系の最終的な残りの成分を供給する試薬媒
質中に、放射される発光の波長を含む波長の光を吸収す
る減衰剤を与える。減衰剤は、指定された測定表面また
は容積以外の表面または容積からの減衰剤が無ければ見
える望ましくない外部光を抑制するのに十分な量で存在
する。
1つの実施態様に於て、発光反応によって生成される光
を測定するとき、指定表面を発光性試薬媒質と接触させ
る。試薬媒質は外部光を抑制する減衰剤を含んでいる。
好ましくは、減衰剤は、少なくとも発光分子が放射する
光の波長の光を吸収する染料である。外部光を抑制する
とき、減衰剤は非特異発光をも減少または除去する。
試薬媒質へ添加される減衰剤は、少なくとも発光反応で
放射される光の波長を含むある波長スペクトルにわたる
光を吸収する染料として都合よく選ぶことができる。減
衰剤は、随意に他の波長の光を吸収し、減衰剤が発光の
波長の光だけを吸収するという制限はない。如何なる点
に於ても本発明を限定するためと考えるべきでない1例
として、発光性分子ルミノールは、酸化されるとき約45
0nmの波長を中心とする狭いスペクトルにわたる放射
線を放射する。減衰剤は、この波長の光を吸収せねばな
らずかつ付加的にルミノール放射の全スペクトルからの
光を吸収するため波長約450nmの十分広い範囲の光
を吸収せねばならない。この場合のために好ましい減衰
剤は、約450nmに於て最大であるルミノール放射ス
ペクトルの吸収を確実にするため350nm〜575n
mの光を吸収する染料混合物である。かかる減衰剤を用
いると、用いない場合に指定測定表面付近で見られる望
ましくない外部光を抑制する。
今や、減衰剤の使用が発光特異結合検定の分野に於ける
顕著な進歩を示すことは明らかであろう。減衰剤は試薬
媒質中に含まれていて、望ましくない外部光を抑制しか
つ指定測定表面からのより鮮明な像とより正確な強度測
定とをもたらす。発光が放射される指定測定表面が、放
射光強度が記録されつつあるとき液体試薬媒質中に浸漬
されている場合、減衰剤は、便宜上、試薬媒質中に含ま
れる染料または染料混合物として選ぶことができる。本
発明の他の特徴および利益は、例として本発明の原理を
示す添付図面に関して述べる以下のより詳細な説明から
明らかになるであろう。
好ましい実施態様の詳細な説明 本発明の第1の好ましい実施態様に於ては、発光免疫検
定法に関して減衰剤を使用するが、この場合、各糸に単
一型の抗原が結合している複数の固体糸を試験チャンバ
ー10に取り付け、種々の抗原の幾つかに対する抗体を
含む可能性のある血清に暴露する。特別な糸上の抗原に
対して特異的に結合する抗体が血清中に存在すると、そ
の抗体は抗原と結合し、次いで観察のために標識され
る。発光分子は任意の適当な型のものでよいが、ルミノ
ールのような化学発光性分子が好ましい。
より詳細には、第1図および第2図が好ましい発光検定
法に使用するために適当な試験チャンバーの形状を示
す。試験チャンバー10は、ポリスチレンのような任意
の適当な不反応性材料製の細長い剛性中空ピペットであ
る。試験チャンバー10の本体12は、別の平坦な表面
(図には示してない)に平接触するために適した平坦面
14を有する。平坦面14付近の試験チャンバー10の
容積の一部分は中空であり、従って細長い平底キャビテ
ィ16ができている。試験チャンバー10の両端には、
第1中空管状突出部18と第2中空管状突出部20が設
けられている。管状突出部18、20のおのおのは、そ
れぞれの突出部付近の点でキャビティ16と連動してい
て、第1突出部18に部分的真空を印加することによっ
て第2突出部20中を通ってキャビティ16中へ液体が
吸い込まれるようになっている。典型的な試験チャンバ
ーは、長さが約17cm、幅が約1.4cm、高さが約0.8cmで
ある。キャビティ16は、長さ約11cm、幅約0.9cm、
深さ約0.1mmの真直ぐな側面の平底凹部で、本体12の
17cm×1.4cm平坦面14に開口している。キャビティ
16は、容積が約1mlである。
複数、好ましくは38本の隔置された抗原被覆木綿糸2
2をキャビティ16にわたって交差して張り、両端をキ
ャビティ16の両側面の本体12に固定する。各木綿糸
は、その血清との反応性を測定しようとする抗原の既知
量で一定長の木綿糸を被覆することによって調製され
る。代表的な抗原としては、ぶたくさの花粉、バミュー
ダ草(Bermuda grass)のようなある種の草、西洋とねり
このようなある種の木、猫の毛のような動物の成分が含
まれ、これらの抗原は、当業者に公知の多数の適当な方
法のどれかで糸に付けることができる。糸22の幾本か
は反応性の既知の特異的反応体で被覆されていてもよ
く、あるいは未被覆のままであってもよい。いずれの場
合にも、対照または標準として試験結果の較正に用いら
れる。本実施態様では糸22を抗原で被覆されたものと
して述べたが、試験チャンバー10および以下に示す試
験方法は一般に特異結合検定に関して用いられ得ること
が認められるだろう。特に、本発明の減衰剤は、抗体の
免疫検定での使用に限定されるものではなく、前述のよ
うに他の特異結合検定のために広く用いることができ
る。
キャビティ16は、キャビティ16の開放面上および糸
22上に置かれた光透明性窓24で密閉されていて、糸
が密閉キャビティ16内にあるようになっている。窓2
4は、接着剤または溶剤接着または超音波接着のような
任意の適当な方法で本体12の平坦面14に付けられて
いる。発光強度測定を得るために以下に説明する方法に
於て、糸22の指定測定表面28から放射される光に関
してのみ強度を測定することが望ましく、この場合、指
定測定表面は窓24の内面26に接触もしくは近接して
いる糸22表面部分である。他の糸22表面部分または
キャビティ16の他の部分から放射される光の測定は望
ましくなく、指定表面28以外の表面または容積から放
射されるかかる光は外部光である。上記の好ましい実施
態様に於ては、糸22は、窓の内面26との接触によっ
て指定表面28の部分に沿って僅かに平坦化されている
が、かかる平坦化は偶発的であり、本発明の実施可能性
にとって臨界的なものではない。
試験チャンバー10は、ヒト患者の血液中のような種々
の抗原に対する抗体の存在を決定するための免疫検定に
用いることができる。血液試料を患者からとり、この血
液を遠心分離して約1ml容量の血清試料を調製する。
第1管状突出部18に部分真空を印加することによって
第2管状突出部20を通してキャビティ16中へ血清を
吸い込む。突出部18、20に栓をし、血清を糸22と
接触させて十分な時間インキュベートして血清中の抗体
を糸22に結合している抗原と反応させる。インキュベ
ーション時間は、典型的には約7〜約24時間である。
血清中に存在しかつ特別な糸22に付いている抗原と反
応性の抗体があれはこの抗体は抗原に結合するので、糸
22に固定される。特別な糸22に結合している抗原に
対する抗体が血清中に無い場合には、該抗原で被覆され
た糸には特異結合反応は起こらない。かくして、特異的
抗原に対する抗体が血清中に存在すると、抗原−抗体対
が糸22に固定される。特異抗原に対する抗体が血清中
に無い場合には、糸22に付いている抗原に対して特異
的に結合する抗体は無い。種々の糸22には数多くの異
なる抗原を付けることができるので、試験血清中に存在
する種々の抗体によって、ある糸は結合対を有するが他
の糸は有しないことがあり得る。糸22に結合した抗原
−抗体対29の存在は、第3図に毛髪状突出物として略
示してある。
次に、血清をキャビティ16から重力で排液させ、管状
突出部18を通してキャビティ16中へ緩衝洗浄液をフ
ラッシュすることによってキャビティ16内部を洗浄す
る。洗浄液は、好ましくはpH約7の燐酸塩緩衝0.1%食
塩水である。洗浄液を第2管状突出部20を通してキャ
ビティ16から排液する。この洗浄操作を、次に少なく
とも2回繰返し、毎回新しい洗浄液でフラッシュし、キ
ャビティ16から試験血清を完全に除去する。
結合抗原−抗体対29の存在は、対を発光標識すること
によって決定されるので、結合抗原−抗体対の存在は該
対の部位からの光の放射によって見ることができる。糸
22の部分からの光放射量を次に測定して、各糸の抗原
−抗体対29の反応性のレベルを決定する。望ましく
は、指定測定表面28からのみの光を測光する。しか
し、本発明を用いない場合、他の表面および容積から放
射される外部光が望ましくないのに測定される。本発明
を用いると、かかる指定測定表面28から放射される光
だけが測定される。
検定法の工程を説明する前に、好ましい実施態様の反応
体のための発光反応系の化学を簡単に説明する。有機分
子ルミノール(5−アミノ−2,3−ヒドロ−1,4−
フタラジンジオン)は、過酸化水素のような酸化剤との
反応中に約450nmの波長の光を発する。このルミノ
ール反応は西洋わさびペルオキシダーゼ(HRP)のよ
うな酵素で触媒される。実際上測定可能な光強度を得る
ためには、3つの反応成分ルミノール、HRP、酸化剤
を一緒にしなければならない。(本明細書中で用いる場
合、“成分”とは発光反応系の反応体のいずれか1つあ
るいはその触媒である。触媒はそれ自体反応に直接入ら
ないことが知られているが、触媒は“成分”という用語
の範囲内にあるものとする) ルミノール反応系は、成分のいずれか1つルミノールま
たはHRPまたは酸化剤を抗ヒト抗体へ接合し、この接
合抗ヒト抗体を糸22に付いている固定化抗原−抗体対
と反応させ、かつ別個に残りの成分を試薬媒質で与える
ことによって、糸22に付いている抗原−抗体対の存在
および量を測定するために用いることができる。抗原−
抗体対が存在しかつ固定されている場合には、ルミノー
ル反応の3成分全部が糸の所に存在し、光を発する。逆
に、特別な抗原に対する抗体が血清中に存在しない場合
には、試薬媒質中に含まれていない接合された成分が無
いので、発光しない。(後者の陳述の1つの例外は非特
異的結合によるものであり、この例外については後で詳
しく述べる)ルミノール反応系の化学を詳しく述べた
が、本発明は、その応用がこの反応系に限定されるもの
ではない。一般に、発光反応系は内部励起または外部励
起の結果として約100nm〜約1500nmの放射線
を放射する。本発明を用いることができる他の発光系
は、例えば下記の発光性物質:ルミノール以外のジアシ
ルヒドラジド、アクリジニウム塩、シュウ酸ジアリー
ル;ルシフェリンおよびフラボンモノヌクレオチドのよ
うな生物発光性系を含む。他の代表的な系は米国特許第
4,396,579号に記載されており、この記載は参照文とし
て本明細書に含まれるべきものとする。本発明は、光源
がどんなものであってもすべてのかかる発光標識系に適
用可能であり、系の制限は現在の所知られていない。
上記の好ましい実施態様に於て、ルミノール反応系の触
媒はHRPを抗ヒトlgEに接合させることによって反応
系へ与えられ、かくしてHRPが標識となる。この標識
接合物は、ナカネ(Nakane)およびピアース(Pierce)、ジ
ャーナル・オブ・ヒストケミストリー・アンド・サイト
ケミストリー(Journal of Histochemistry and Cytoche
mistry)Vol.14、929ページ(1967)に記載さ
れている方法のような標準的方法で調製される。
再び現在の所好ましい実施態様について説明すると、血
清を除去しかつキャビティ16を洗浄した後、抗ヒトlg
Eに接合させたHRPの溶液を第2管状突出部20を通
してキャビティ16中へ吸い込む。この溶液を十分な時
間、典型的には約24時間までの時間キャビティ16内
に保持させ、溶液中の抗ヒトlgEを糸22の所で固定さ
れている抗原−抗体対29のヒト抗体と特異的に結合さ
せる。その結果、抗原−抗体対が存在する場合、HRP
は抗原−抗体対によって固定される。しかし、幾らかの
糸上に抗原−抗体対が無い場合でも、少量の接合HRP
はそれらの糸に非特異的に結合する可能性がある。
インキュベーション後、抗ヒトlgEに接合している残留
未反応HRPを含む媒質を第2管状突出部20を通して
キャビティ16から排液する。キャビティ16を、好ま
しくは、新しい燐酸塩緩衝食塩水で、前述の方法で、少
なくとも3回洗浄して未結合HRPの痕跡を除去する。
次に、キャビティ16をルミノールと過酸化水素、好ま
しくはpH約9の100mM硼素塩緩衝液中に5ミリモル(m
M)のルミノールと1mMの過酸化水素とを含む試薬媒質で
満たしてルミノール反応系の残りの成分を供給する。前
工程でHRPがそこに固定されている糸22上の反応部
位に於てルミノール反応系の3成分全部が存在し、ルミ
ノール反応が起こり、その部位から光が放射される。H
RPが結合されない場合には、ルミノール反応は触媒さ
れず、ルミノールと過酸化水素が液中に存在しても光は
実質的に放射されない。
発光分子自体が糸22に結合されている必要はなく、そ
の代わりに試薬媒質中で自由であってもよい。本明細書
中で用いる“表面から放射”および“局在化”反応とい
う用語は表面に固定された発光性成分を意味するが、表
面に結合した成分を発光性成分を含む反応に入らせるか
または反応を触媒させるために表面に十分近接している
溶液中の自由な未結合発光性成分をも意味すると解決す
べきである。本明細書中で用いられる“標識”という用
語は発光反応のために所要な成分の1つを表面に付いて
いる抗原−抗体対のような測定されるべき被検物質に直
接または間接に接合させる方法を意味する。従って、
“標識”は、発光性分子のリガンドへの物理的付着に限
定されない。
発光光を生成させかつ記録するため、キャビティ16中
の適所に試薬媒質を入れ、試験チャンバーの管状突出部
18、20を密閉する。暗室中で、試験チャンバー10
を1枚のフィルム30に接触させ、平坦面14をフィル
ム30に押しつける。フィルムは、好ましくは米国マサ
チューセッツ州、ケンブリッジのポラロイドコーポレー
ションから発売されているポラロイド57型インスタン
トフィルムである。フィルムを十分な時間、通常約1秒
〜約2時間、好ましくは約5分〜約40分間露出してル
ミノール反応から放射澱される光を記録する。フィルム
を処理し、像を解析して各糸22に結合していた抗原−
抗体対の程度を決定する。別法では、光を、眼または増
倍型光電管または他の光検出器のような他の適当な手段
で測定することができる。
第4図は上記の方法で得た典型的な像を示す。
白い線は糸22の像であり、糸に結合している抗原−抗
体対の存在を示す。強度が強い程、その特別な糸上に存
在する抗原に対する患者の反応は大きくなる。第4図に
見られるように、多くの糸の像の周りは外部光のために
かなりぼやけており、このぼやけは、時に“ハロー”と
して知られている。第6図は、同じ血清の対応する像で
あるが、ラジオイムノアッセィ法で標識された像を示
す。発光標識法では、ラジオイムノアッセィで生成され
るフィルム中には存在しない幾つかの線が出現する。発
光法は感度が高くかつ従ってラジオイムノアッセィ法で
は見られない幾つかの線を生じるが、第4図の発光法で
観察される(が第6図のラジオイムノアッセィ法では見
られない)幾つかのラインは偽陽性指示であり、非特異
的結合から生じるものである。かくして、上記発光法に
は、外部光と偽陽性像の存在の可能性があるための不確
かさという欠点がある。
本発明によれば、少なくとも発光反応系が放射する光の
波長の光を吸収する減衰剤が試薬媒質中に含まれてい
て、放射光の記録中存在するようになっている。減衰剤
は、該減衰剤が無い場合に多くの糸22の付近に存在す
る望ましくない外部光を抑制するのに十分な量で存在す
る。好ましくは、ルミノール反応に用いる場合、減衰剤
は、ルミノール反応で放射される光の波長450nm付
近の波長の光を吸収する市販染料の混合物である。染料
は、外部光を抑制するために十分な量で試薬媒質中へ入
れられる。減衰剤は、偽陽性指示の観察を減少し、その
結果、この方法の信頼性を向上することも見いだされ
た。
多数の染料の吸収スペクトルを測定して、ルミノール反
応で放射される光の波長を含む吸収スペクトルを有する
受容できる染料または染料混合物を決定する。染料は、
米国メリーランド州バルチモアのマコーミックコーポレ
ーション(McCormicCorporation)からシリング(Schillin
g)の商標をもつFD&C(食品、医薬品および化粧品
用)食品染料として得られた。シリング黄色染料は約4
20nmに吸収ピークがあり、シリング赤色染料は約5
20nmに吸収ピークがあることが観察された。シリン
グ黄色染料は、タートラジンとしても知られているFD
&C黄色染料#5とアラル(AlluraR)レッドACとして
も知られているFD&C赤色染料#40との混合物を含
む。タートラジンとアルラレッドACとは、それぞれメ
イクインデックスの第9版中エントリーNo.8847と
276であり、これらのエントリーは参照文として本明
細書中に含まれるものとする。シリング赤色染料は、エ
リスロシンとしても知られているFD&C赤色染料#3
とアラルレッドACとしても知られているFD&C赤色
染料#40との混合物である。エリスロシンおよびアル
ラレッドACは、それぞれメルクインデックスの第9版
中のエントリーNo.3615およびNo.276であり、こ
れらのエントリーは参照文として本明細書に含まれるも
のとする。しかし、これらの特殊な染料の使用が本発明
の実施にとって臨界的ではないことを強調しておく。そ
の代わりに、染料が検定法自体に悪影響を与えない限
り、発光反応によって生じる光の波長付近の光を吸収す
るどんな染料または染料の組み合わせも受容できる。
吸収スペクトルに基づいて、ルミノール反応系に対して
好ましい減衰剤を、試験した黄色染料と赤色染料との等
容量混合物として選んだ。この混合物の吸収スペクトル
はルミノールによって放射される光の波長公称450n
mを含む約350nm〜約575nmのスペクトル範囲
にわたる光吸収を示す。選択される減衰剤は少なくとも
発光反応系が放射する波長の光を吸収しなければならな
い。他の波長のスペクトルにわたる吸収は許容でき、か
つ本発明の使用を妨げない。
試薬媒質中の減衰剤染料の濃度は外部光を抑制するのに
十分な濃度でなければならない。本出願人はこの可能な
説明に束縛されたくはなく、また本発明の実施可能性が
この可能な説明によって制限されることはないが、現在
わかっている、第1図の実施態様に於ける外部光の原因
は第3図に示されている。フィルム30に達する光の主
強度は、矢印34で示されるように、試薬媒質32およ
び窓24を通して指定測定表面28からフィルム30へ
最短距離を走行する光の強度である。減衰剤が無いと、
矢印36が示すように、試薬媒質と窓24とのより長い
距離を通って走行する幾つかの光がフィルム30に達す
る。このより長い距離を走行する光(矢印36)は主と
して指定測定表面28以外の表面または容積から放射さ
れるものであって、糸22の周りの外部光またはハロー
をひき起こすものと思われる。減衰剤染料は、試薬媒質
32中を通る光の走行距離に比例する量だけ光を吸収す
る。
従って、減衰剤の濃度は、外部光(矢印36)を抑制す
るのに十分な光の量を吸収するが指定測定表面28から
放射される光(矢印36)には小さな影響しか与えない
ように選ぶことができる。従って、減衰剤の濃度の選択
は、外部光を抑制するのに十分な光吸収と写真露出時間
を過度に長くするようなあまりにも多すぎる直射光の吸
収との均衡を含む。従って減衰剤の機能は、放射光の吸
収に関するものであって、発光反応の選択的阻止に関す
るものではないと考えている。減衰剤は発光反応系の成
分ではないので、各反応系のための減衰剤の選択および
最適化は、ここに説明した物理的原理に基づいている。
ルミノール反応系のために添加されるべき減衰剤染料の
好ましい量を決定するために、一連の測定を行った。上
述のようにして、ただし染料濃度を変えて行われる5つ
の発光検定を、単一染料からとった血清部分について行
った。結果はフィルムに記録され、かつ指定測定表面2
8に固定された光度計の電圧信号を測定することによっ
て、5つの試験のおのおのに対して同一の対照糸の指定
測定表面から放射される光の強度を測定した。比較のた
め、糸の像のすぐ近くの光度計信号を外部光信号として
測定した。下記第1表に結果を示す。
第 1 表 試薬媒質中の 緩衝液(染料 付近のブ 無し)容量に 陽性糸 ランクフ 対する染料の 電圧 ィルム電圧 信号対相対的濃度比 (信号) (外部光) 外部光比 0 4.44 2.84 1.56 0.5 4.42 0.145 30.5 1.0 4.36 0.110 39.6 2.0 3.78 0.105 36 5.0 2.38 0.090 26.4 染料減衰剤を用いない(濃度比0の)場合、信号対外部
光比は1より僅かしか大きくないので、指定測定表面2
8の像は背景外部光に対して目立たない。染料濃度を増
すと、第2欄に見られるように指定測定表面28からの
信号が減少する。第1表の第3欄からわかるように、す
べての減衰剤添加は外部光を顕著に減少させる。信号対
外部光比(第4欄)は、試薬媒質中の染料の相対濃度比
が約1.0のときに最大となる。写真像の質および鮮明度
は、研究したすべての減衰剤染料添加に対して改良され
るが、相対濃度比が1の場合に最大の相対的改良が見ら
れる。この染料濃度に於て、波長450nmの光の吸光
度は約8.4である。上記と同じこの最適化方法は、他の
発光反応系に関して用いられる減衰剤の最適濃度決定の
ために適用することができる。
これらの結果に基づいて、1:1赤色および黄色染料減
衰剤の好ましい相対濃度比は約0.5〜約2.0であり、最も
好ましい比は1であって吸光度8.4に相当すると判断さ
れた。かくして、本明細書中で外部光に対して適用され
る“抑制”とは外部光の完全な除去を要求するものでは
なくて、その代わりに、測定しよとする光の強度に対す
る外部光強度の減少を意味する。他の発光反応系では他
の染料および濃度および比が好ましいかも知れないが、
これらは、上述した方法で容易に決定することができ
る。
第4図および第6図に示したと同じ検定で、しかし減衰
剤染料の最も好ましい相対濃度比を試薬媒質中に含む検
定の写真像を第5図に示す。減衰剤の存在によって外部
光は実質的に抑制されているので、像上の線はぼけずに
鮮明である。糸の指定測定表面から発する光だけがフィ
ルムに記録されている。逆に、個々の糸の像の強度は、
ぼやけのために像の幅および強度に関して不確かになっ
ている第4図の対応する線よりも血清中に存在する抗体
の量をより真実に示している。第4図中に存在する幾つ
かの線が第5図中には存在しないという予想外のことが
観察される。第4図には存在して第5図には存在しない
線は、おそらく糸22に非特異的に結合することによる
偽陽性指示を示すものと思われる。すなわち非特異的結
合は、実際に存在しない場合に陽性指示を示じる。この
仮定は、第4図には線38、40の像が存在するが第5
図には対応する線が無いことによって支持される。線3
8、40は意図的陰性試験較正線であり、無反応および
無像強度を示す。第5図の像は線38、40に対応する
線を示さない。従って、本発明の減衰剤の使用を示す第
5図の結果は、正しい検定結果をより真実に示すもので
ある。
好ましい染料は、検定法に悪影響を与えないFD&C用
の市販染料を混合して、ルミノールまたはルミノール以
外の発光剤に関して用いるために適当な減衰剤を得るな
どによって容易に選択することができる。他の発光反応
系に用いるためのかかる減衰剤を調製するためには、そ
の反応系の放射光の波長を測した後、その波長に吸収が
ある染料を選ぶか、あるいは前述の方法で放射光の波長
に於て一緒に吸収する染料の混合物を調製しさえすれば
よい。選択された減衰剤の最適濃度は、第1表に関する
方法などで決定される。
本発明の減衰剤は、使用が経済的である。比較的安い減
衰剤のほんの少量を試薬媒質に与えればよい。血清、洗
浄液、HRP接合抗ヒトlgE含有媒質には減衰剤を添加
する必要はない。発光反応系の参加成分を一連の媒質に
加えた後、減衰剤を光が記録される適所の媒質に添加す
る。
本発明の減衰剤の使用は、所望でない外部光を遮蔽する
ために窓24上に置くことができるマスクの使用よりも
経済的でありより有効である。または、マスクは、抗原
−抗体対がそれに固定されている固体が自由に動き回る
多くの検定法では使用できない。例えば、第7図は、ビ
ーカー42中にガラスまたはプラスチックビーズ40が
入っていて、測定されるリガンド44の固体付着物とし
てビーズ40を用いて検定法を実施する第2の実施態様
を示す。かかる検定は、前記の好ましい実施態様のため
に説明した方法と同様な方法に従ってもよく、あるいは
技術上公知の他の検定法に従ってもよい。ビーズ40は
自由に動き回ることができるか、あるいは検定操作中に
導入または生成されるものであってもよい。これらの場
合には、マスクは外部光を減少するために無効である。
一方、本発明の減衰剤は、前述したように、試薬媒質に
添加して外部光を抑制することができる。
本発明の減衰剤の使用は、不均質型でなくて均質型であ
る種の特異結合検定を行わせることもできる。通常、指
定測定容積中または指定測定表面で発光反応系の成分が
放射する光は、本質的に試験装置の遠隔容積中で放射さ
れる光と区別できないので、遠隔部放射光からの妨害無
しに指定容積または表面からの光を完全に検定するため
には、遠隔容積内の発光成分から指定測定容積または表
面を物理的に隔離しなければならない。この型の検定は
“不均質”と呼ばれる。指定容積または指定表面から放
射される光が遠隔容積から放射される光と区別できる場
合には、物理的隔離は不要である。後者は“均質”検定
と呼ばれ、隔離工程が不要だという点で不均質検定より
も典型的に安価である。
例えば、第8図に示すように、試験試料からの反応済み
被検物質を含む対50を透明管54の内面52に固定さ
せることができる。発光反応系の1成分と接合された、
被検物質に対する結合性パートナーを含む溶液を管54
中へ導入し、インキュベートして被検物質と標識抗被検
物質接合物とを反応させる。慣例では、残留未反応特異
結合性パートナーを含む溶液を、次に、管54から除去
し、管54内部を洗浄する。かかる先行技術の実施方法
では、標識接合物を含む溶液が管中に残留している間ま
たは遠隔容積58または遠隔表面60が存在している間
は発光反応系の残りの参加成分を直接管54へ添加する
ことができない。というのは、発光反応系の該成分が容
積全体にわたって混合することになるので、発光反応が
指定測定表面56で進行すると共に、遠隔容積58また
は遠隔表面60でも進行するからである。遠隔容積58
または遠隔表面60から放射される外部光からの妨害の
ために指定表面56に於ける反応の度合を別個に測定す
ることができない。
逆に、染料のような減衰剤を、接合標識以外の発光反応
に於ける残りの参加成分を含む試薬媒質の部分として管
54に添加する場合には、遠隔容積58および遠隔表面
から放射される外部光は吸収されるので、指定測定表面
56から放射される光の測定を妨害しない。試験試料お
よび標識接合物含有溶液は、遠隔容積58(または遠隔
表面60)で発生する外部光が1枚のフィルムのような
測定手段に達する前に吸収されるので、減衰剤含有試薬
媒質の導入前に除去される必要がない。従って、2つの
物理的隔離を必要とする不均質検定は、本発明の減衰剤
の使用によって均質法に変えられる。
本発明の減衰剤が発光特異結合検定法に顕著な改良を与
えることは明らかであろう。本発明の減衰剤は、指定表
面または指定容積から放射される光の測定を妨害する外
部光を優先的に減少させるために経済的でありかつ有効
である。当業者は、本明細書中に記載した方法の変化が
本発明の精神および範囲内でなされ得ることを認めるで
あろう。特に、他の発光反応系および検定方法を本発明
に関して用いることができる。従って、本発明は、本発
明の特許請求の範囲による以外には限定されるものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第の実施態様に関して発光検定に用
いられる試験チャンバーの斜視図であり、 第2図は、第1図の試験チャンバーの、線2−2につい
ての部分的拡大断面図であり、 第3図は、第2図の一部分のさらに拡大した詳細図であ
り、 第4図は、減衰剤を加えない場合の、第1図の試験チャ
ンバーを用いる試験血清の発光検定の結果の写真像であ
り、 第5図は、第1図の試験チャンバーを用い、かつ本発明
の減衰剤を添加した場合の、第4図に示した試験結果を
得るために用いたと同じ試験血清の発光免疫検定の結果
の写真像であり、 第6図は、第1図の試験チャンバーを用いる、第4図に
示した試験結果を得るために用いたと同じ試験血清のラ
ジオイムノアッセィの結果の写真像であり、 第7図は、本発明の第2の実施態様に関して用いられ
る、一般に球形の固体表面がその中に浸漬されたビーカ
ーの断面立面図であり、 第8図は、本発明の第3の実施態様に関して用いられ
る、内壁表面上に反応性成分が塗布してある管の断面立
面図である。 図面番号の説明 10……試験チャンバー、14……平坦面、16……平
底キャビティ、22……抗原被覆木綿糸、28……指定
測定表面、29……糸に結合した抗原−抗体対、30…
…フィルム、32……試薬媒質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴインセント エイ マリンコヴイツチ アメリカ合衆国カリフオルニア州 パロ アルト ユニヴアーシテイ アベニユー 1650 (56)参考文献 特開 昭57−19661(JP,A) 特開 昭59−197862(JP,A) 特開 昭54−157680(JP,A) 特開 昭58−158542(JP,A)

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光反応系の成分の反応によって放射され
    る光を2つの反応性物質間の反応の尺度として利用しか
    つ外部光を生成する特異結合検定に用いるための試薬媒
    質であって、発光反応系が放射する光の波長の光を吸収
    しかつ外部光を抑制するのに十分な濃度で存在する減衰
    剤を含む試薬媒質。
  2. 【請求項2】発光反応系の少なくとも1つの成分をも含
    む特許請求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  3. 【請求項3】反応性物質が固体表面に固定される特許請
    求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  4. 【請求項4】上記特異結合検定が免疫検定である特許請
    求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  5. 【請求項5】上記試薬媒質が液体である特許請求の範囲
    第(1)項記載の試薬媒質。
  6. 【請求項6】放射光が化学発光によって生成される特許
    請求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  7. 【請求項7】光がルミノールによって放射される特許請
    求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  8. 【請求項8】上記減衰剤が染料である特許請求の範囲第
    (1)項記載の試薬媒質。
  9. 【請求項9】上記減衰剤が赤色染料と黄色染料との混合
    物である特許請求の範囲第(1)項記載の試薬媒質。
  10. 【請求項10】発光特異結合検定を行うための手段であ
    って、発光反応系の成分の少なくとも1つも含む手段
    と、 発光反応系が放射する光の波長の光を吸収する減衰剤を
    含む試薬媒質と を有してなる試験キット。
  11. 【請求項11】上記手段が試験チャンバーをも含む特許
    請求の範囲第(10)項記載の試験キット。
  12. 【請求項12】上記手段が少なくとも1種の反応性リガ
    ンドをも含む特許請求の範囲第(10)項記載の試験キッ
    ト。
  13. 【請求項13】上記減衰剤が発光反応系の少なくとも1
    つの成分との混合物で与えられる特許請求の範囲第(10)
    項記載の試験キット。
  14. 【請求項14】上記減衰剤が染料である特許請求の範囲
    第(10)項記載の試験キット。
  15. 【請求項15】少なくとも2つの成分が所要である発光
    反応系で放射される光を被検物質の存在の尺度として用
    いて試験溶液中に於ける被検物質の存在のための特異結
    合検定を行う方法であって、 光に対して透明な少なくとも1つの面を有しかつその内
    部の該透明表面付近に被検物質と反応性の物質が付いて
    いる試験表面を有する試験チャンバーを用意する工程
    と、 試験溶液を該試験チャンバー中へ導入して試験表面へ接
    触させ、それによってもし試験溶液中に被検物質がある
    ならば、該被検物質が試験表面に付いている反応性物質
    と反応して固定された被検物質を生成するようにする工
    程と、 試験溶液を試験チャンバーから除去しかつ試験チャンバ
    ー内を洗浄する工程と、 被検物質に対する特異結合性パートナーであって発光反
    応系の1つの成分と接合している特異結合性パートナー
    を試験チャンバー中へ導入する工程と、 未反応の接合結合性パートナーを試験チャンバーから除
    去しかつチャンバー内を洗浄する工程と、 発光反応系の残りの成分と発光反応系が放射する光の波
    長の光を吸収する減衰剤とを含む試薬媒質を試験チャン
    バー中へ導入する工程と、 放射された光の強度を記録する工程と を有してなる方法。
  16. 【請求項16】減衰剤が染料である特許請求の範囲第(1
    5)項記載の方法。
  17. 【請求項17】発光反応系が放射する光を用いかつ測定
    手段によって記録される、試験溶液中の被検物質の検定
    のために試験チャンバー内で発光特異結合検定を行う方
    法であって、 試験チャンバー内の指定測定部位に被検物質を固定させ
    る工程と、 被検物質に対する特異結合性パートナーであって、発光
    反応系の成分の1つに接合されている特異結合性パート
    ナーを被検物質へ導入する工程と、 発光反応系の残りの成分と指定測定部位以外の部位で生
    成される光を抑制するための減衰剤とを含む試薬媒質を
    試験チャンバー中へ導入する工程と を有してなる方法。
  18. 【請求項18】被検物質が試験チャンバー内の固体表面
    に固定される特許請求の範囲第(17)項記載の方法。
  19. 【請求項19】減衰剤が染料である特許請求の範囲第(1
    7)項記載の方法。
  20. 【請求項20】被検物質へ導入する該工程後でかつ試験
    チャンバー中へ導入する該工程前に接合結合性パートナ
    ーを試験チャンバーから除去する工程をも含む特許請求
    の範囲第(17)項記載の方法。
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JPS6182165A (ja) 1986-04-25
EP0165072A2 (en) 1985-12-18
EP0165072A3 (en) 1986-12-30

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