JPH06193094A - 移動動力ショベル用のフード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フード開閉時の旋回運動がレバーユニットを
介して所定の旋回域で精密に調整されるようにする。 【構成】 フード４の２つの端壁１３，１４が鋭角をな
して平行な２つの斜平面（ｘ−ｘ，ｙ−ｙ）に沿って延
び、レバーユニットを介して端壁下方の制限縁３０，３
１が、運転室３とタンク６とが互いに重なる区域の間隙
１５内をタンク６の前壁６ａに沿って運動可能である。
制限縁３０，３１は、そのさい斜平面ｘ−ｘ，ｙ−ｙに
沿った直線区間Ａを移動する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、請求項１記載の上位概
念による移動動力ショベル用フードに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】車両のコードを旋回させるための公知の
レバーユニット（ＤＥ−ＰＳ９１５７８１）は、車両の
上部構造物内の空所をフードを介して開閉するものであ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、レバ
ーユニットを介しての旋回時に、所定旋回域で精密に調
整された運動を行なう移動動力ショベル用フードを製造
することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この課題は、本発明によ
り請求項１に記載の特徴を有する手段によって解決され
た。その他の有利な特徴は請求項２以下の各項に記載さ
れている。

【０００５】本発明によって主として達成された効果
は、端側が段状にされたフードが、旋回時に運転室及び
被覆される燃料タンクに妨げられずに運動できるように
配置されていることにある。これは、フードの一方の端
壁が、運転室と作動油タンクとの間隙内の区域に位置
し、他方の端壁が燃料タンクを被覆する位置に設けられ
ているからである。

【０００６】一方では、旋回時にフード端壁下縁が間隙
に挟まって動かなくなることがないようにし、他方で
は、別の端壁が燃料タンクにぶつかることがないように
するために、フードの第１旋回区域では直線案内が行な
われ、この直線案内に続いて、フードないしフード縁の
円弧状の旋回運動が行なわれるようにする。

【０００７】この旋回運動を可能にするため、２つの外
側側方レバーと、気体ばねに連結された１つの中央レバ
ーとから成る特殊なレバーユニットが備えられている。
これらのレバーは、全体として４角形リンクを形成し、
フードが連結部材を形成するようにされている。

【０００８】側方レバーは、フード内面に直接隣接し、
かつ作動油タンク上方に配置され、湾曲した後端部が車
両上部構造物の支承台に取付けられている。中央レバー
は、側方レバーのほぼ延長上に延び、側方レバーの支承
台後方の支承台に保持されている。側方レバーの支承台
と中央レバーの支承台との間で、気体ばねが車両上部構
造物のところに支えられている。

【０００９】気体ばねは、フードを第１旋回域内で自動
的に上昇させるように構成されている。中間旋回域で
は、手動式に中央レバー旋回点上方で重心の中央位置を
超えるようにされる。最終旋回域では、気体ばねがフー
ドの運動を補助し、車両後尾上方へフードがゆっくりと
緩衝されて降下するようにする。

【００１０】

【実施例】以下で本発明の一実施例を図面につき詳説す
る。

【００１１】図１に略示された移動動力ショベルは、基
体２、運転室３、フード４から成る車両上方構造物を有
している。フード４は、とりわけ作動油タンク５と燃料
タンク６とを収容している基体内空間を閉じている。

【００１２】フード４は、２つの側方レバー９，１０と
１つの中央レバー１１とから成るレバーユニットを介し
て基体２にリンク結合されている。側方レバー９，１０
は中央レバー１１と、連結部材としてのフード４ととも
に４角形リンクを形成している。

【００１３】フード４は、運転室３側の端壁に段状部１
２を有しており、動力ショベル１の一方の側の端壁１３
が、走行方向下で見て他方の側の端壁１４より前方位置
に形成されている。このような端壁１３，１４の構成
は、基体２内の作動油タンク５と燃料タンクとの配置に
より可能となっている。

【００１４】図１に示されているように、タンク５は運
転室３に直接隣接する位置に配置されている。双方の間
に残された間隙１５内には、フード４を閉じた場合に一
方の端壁１４がそう入される。他方の端壁１３は、同時
に燃料タンク６を被覆する。端壁１３，１４は、互いに
平行な斜平面ｘ−ｘ及びｙ−ｙ内を延び、かつまた基体
２に対し鋭角αをなしている。

【００１５】双方の側方レバー９，１０は、互いに平行
に配置され、一端はフード４のところの支承台１６に、
他端は基体２のところの支承台１７に旋回可能に保持さ
れている。側方レバー９，１０は、タンク５の上方の、
フード内面１８近くを延び、かつ支承台１７に向って符
号１９の区域が湾曲している。

【００１６】中央レバー１１は、中央レバー１１と気体
ばね２２との共通の支承台を形成するコンソール２０内
に旋回可能に保持され、支承台２３を介してフード４に
リンク結合されている。気体ばね２２は、支承部２９の
ところで中央レバー１１を支えている。

【００１７】支承台２１は、同軸的に向い合った保持ピ
ン２４，２５を有し、これらのピンが、鉛直のウェブ２
６内に保持され、中央レバー１１用の支承部２７を形成
している。気体ばね２２は、保持ピン２４，２５の下方
に配置された支承部２８内に保持されている。

【００１８】図１に３つの位置Ｉ、ＩＩ、ＩＩＩで示さ
れているように、フード４は、レバーユニット、すなわ
ち側方レバー９，１０、中央レバー１１、連結部材（フ
ード４）を介して達成される旋回運動によって開閉され
る。

【００１９】端壁１４の下方制限縁３０は間隙１５内ま
で入り込み、他方の下縁３１は燃料タンク６の外側、す
なわち前方に位置している。フード４は、制限縁３０が
運転室３に、また制限縁３１が燃料タンク６の前壁６ａ
に、それぞれぶつかることのないように旋回させねばな
らない。この目的のために、レバー９，１０，１１は、
旋回域ＡとＡ′では制限縁３０がほぼ直線的な旋回運動
を行ない、そのあとで円弧状の旋回運動を行なうように
構成されている。フード４を閉じる旋回運動の場合も、
前記の過程を逆に行なう。

【００２０】気体ばね２２は、レバーユニットと協働し
て、第１旋回域Ａではフード４が自動式に上昇可能とな
るようにフードに結合されている。続く中間旋回域で
は、フード４の重心Ｓが中央レバー１１の旋回中心２６
ａの上方に位置する場合には、中央位置まで、手動式に
フード４を上昇ないし旋回させる。続く最終旋回域で
は、気体ばね２２が車体後尾上方への降下を緩衝する。

【図面の簡単な説明】

【図１】運転室及びフードを有する移動動力ショベルの
略示部分側面図。

【図２】図１の動力ショベルの平面図で、レバーユニッ
トを示した図。

【図３】図２のレバーユニットの側面図。

【図４】図３のレバーユニットの中央レバーを示した平
面図。

【図５】図３のＶ−Ｖ線に沿って気体ばね及び中央レバ
ーの共通の支承台を切断して示した断面図。

【符号の説明】

１ 移動動力ショベル ２ 基体 ３ 運転室 ４ フード ５ 作動油リンク ６ 燃料タンク ９，１０ 側方レバー １１ 中央レバー １２ 段状部 １３，１４ 端壁 １５ 間隙 １６，１７，２１，２３ 支承台 ２０ コンソール ２２ 気体ばね ２４，２５ 保持ピン ２６ ウェブ ２７，２８ 支承部 ３０，３１ 制限縁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハインツ−ペーター キュスタース ドイツ連邦共和国 ファイヒンゲン レル ヒェンヴェーク 55

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レバーユニットを有する移動動力ショベ
   ル用のフードであって、走行方向で見て運転室後方に配
   置されたフードが、レバーユニットのところに旋回可能
   に保持されている形式のものにおいて、フード（４）が
   運転室（３）側に第１の突出端壁（１３）を有し、この
   端壁（１３）が第２の引込んだ端壁（１４）へ移るため
   の段状部（１２）を有し、双方の端壁（１３，１４）
   が、鋭角（α）をなして上部構造物に向って延びる斜平
   面（ｘ−ｘ及びｙ−ｙ）に沿った延びを有しており、こ
   れらの平面（ｘ−ｘ，ｙ−ｙ）が互いにほぼ平行に位置
   しており、更に、レバーユニットの外側側方レバー
   （９，１０）と、その間に配置された中央レバー（１
   １）とが、フード（４）と４角形のリンクを形成してお
   り、レバーユニットを介して端壁（１３，１４）の下方
   の制限縁（３０，３１）が、運転室（３）とタンク
   （６）と互いに重なる区域内を旋回するさい、間隙（１
   ５）内をタンク（６）の前壁（６ａ）に沿って、しかも
   斜平面（ｘ−ｘ，ｙ−ｙ）に沿って直線的な区間（Ａ）
   を可動であることを特徴とする、移動動力ショベル用の
   フード。
2. 【請求項２】 双方の側方レバー（９，１０）が、互い
   に平行に配置され、かつまた上方に位置するレバー部分
   が、フードの内側輪郭（１８）近くに延びており、フー
   ド（４）と反対側の下端が基体（２）へ向って湾曲した
   区域（１９）を有し、かつ支承台（１７）にリンク結合
   され、かつまた、中間に位置する中央レバー（１１）
   が、外側側方レバー（９，１０）の、上方に位置する部
   分とほぼ同一平面内を延び、外側レバー（９，１０）の
   支承台（１７）に間隔をおいて、別の支承台（２０）に
   リンク結合されていることを特徴とする、請求項１記載
   のフード。
3. 【請求項３】 中央レバー（１１）が、気体ばね（２
   ２）と結合され、気体ばね（２２）が中央レバー（１
   １）の支承部前方で車両上部構造物のところに旋回可能
   に支えられ、かつまたフード（４）旋回時に旋回力を補
   助しつつ、フードの重心（Ｓ）が中央レバー（１１）の
   支承中心（２６ａ）を有する平面と等しい鉛直平面（ｚ
   −ｚ）内の位置に達するまでフードを保持することを特
   徴とする、請求項１又は２記載のフード。
4. 【請求項４】 気体ばね（２２）が、側方レバー（１
   ９，１０）の支承台（１７）と中央レバー（１１）の支
   承台（２１）との間で車両上部構造物のところに保持さ
   れており、支承部（２８）が中央レバー（１１）の鉛直
   中心縦平面（ａ−ａ）内に位置することを特徴とする、
   請求項１から３までのいずれか１項に記載のフード。
5. 【請求項５】 気体ばね（２２）の寸法づけと、車両上
   部構造物及びフード（４）へのリンク結合形式とによっ
   て、フード（４）が、第１の旋回域（Ａ，Ａ′）では自
   動的に上昇可能であり、中間旋回域では中央レバー（１
   １）の旋回中心（２６ａ）の上方へ重心（Ｓ）の中央位
   置まで手動で旋回せしめられ、最終旋回域では気体ばね
   （２２）により車両後尾上方への降下が緩衝されること
   を特徴とする、請求項１から４までのいずれか１項に記
   載のフード。
6. 【請求項６】 気体ばね（２２）及び中央レバー（１
   １）の支承台（２１）が共通のコンソール（２０）を有
   しており、このコンソールが、互いに間隔をおいて配置
   された中央レバー（１１）支承部の保持ピン（２４，２
   ５）を有し、かつまたこれら双方の支承部（２７）の間
   には、コンソール（２０）により保持され、２つの支承
   ジョー（２８ａ）に支えられたピン（３５）により、気
   体ばね（２２）が旋回可能に保持されていることを特徴
   とする、請求項１から５までのいずれか１項に記載のフ
   ード。