JPH06191885A - 封着用ガラス及び回路部品 - Google Patents

封着用ガラス及び回路部品

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JPH06191885A
JPH06191885A JP35717292A JP35717292A JPH06191885A JP H06191885 A JPH06191885 A JP H06191885A JP 35717292 A JP35717292 A JP 35717292A JP 35717292 A JP35717292 A JP 35717292A JP H06191885 A JPH06191885 A JP H06191885A
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JP
Japan
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glass
thermal expansion
sealing
softening point
difference
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP35717292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Sunahara
一夫 砂原
Katsuhisa Nakayama
勝寿 中山
Toshihiro Ohashi
俊寛 大橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Publication of JPH06191885A publication Critical patent/JPH06191885A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高強度で、回路部品の封着用ガラスとして用い
ると高い信頼性が得られる封着用ガラスを得る。 【構成】線熱膨張係数の差が、10〜40×10-7/℃
であり、かつ軟化点の差が30〜200℃である2種類
のガラスの混合物を含んだガラス組成物を、線熱膨張係
数が小さいガラスが実質的に溶融しきっていない状態と
なるように加熱して封着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、封着用ガラス等に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、メタルパッケージやサーディップ
パッケージ等に用いられる封着用ガラスの抗折強度は、
300〜600kg/cm2 程度であり、製造工程中に
割れてしまう等の問題があった。このような低強度に関
する問題点を解決するために高強度のセラミックスフィ
ラーを添加し高強度化をはかる試みがなされているが、
高強度のセラミックスフィラーは、誘電率が高い。例え
ばアルミナ(抗折強度3000kg/cm2 )の誘電率
は10.5と高いために高周波回路等に適応できないな
どの欠点があった。
【0003】さらには、ガラスを結晶化させることによ
り高強度化をはかる試みもなされているが、結晶化温度
や結晶相の誘電率、熱膨張率等の特性を目的に合わせて
自由にコントロールできるわけではなく、特性設計上の
自由度が小さいという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術が有していた前述の欠点を解消しようとするもので
あり、従来知られていなかった封着用ガラスを新規に提
供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題を
解決すべくなされたものであり、線熱膨張係数の差が1
0〜40×10-7/℃でありかつ軟化点の差が30〜2
00℃である2種類のガラスを、2種類のガラスの総重
量に対して一方のガラスの重量が20〜80%となるよ
うに混合した混合物からなるガラス組成物を、線熱膨張
係数が小さいガラスが実質的に溶融しきっていない状態
となるように加熱して封着されてなる封着用ガラス及び
この封着用ガラスを使用した回路部品を提供するもので
ある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける熱膨張係数は、特にことわらない限り25〜35
0℃における線熱膨張係数をさす。
【0007】また、本発明は組成を変えることにより低
誘電率化することも可能で、高周波回路への対応も容易
である。
【0008】以下に、圧縮応力を働かせ、高強度化をは
かるための熱膨張係数差について詳細に説明する。本発
明の封着用ガラスが、軟化点の低いガラスAと軟化点の
高いガラスBから構成されているものとして説明する。
ガラスAの熱膨張係数をαAとし、ガラスBの熱膨張係
数をαB とすると熱膨張係数差αA −αB =10〜40
×10-7/℃の範囲が望ましい。熱膨張係数差が30×
10-7/℃を超えると封着時に溶融したガラスAの固化
後の圧縮応力が高くなりすぎクラックが発生するおそれ
があるため望ましくない。また、熱膨張係数が10×1
-7/℃未満であるとガラスAに圧縮応力が働かず、高
強度化が充分でないため望ましくない。さらに望ましい
範囲としてはαA −αB =15〜25×10-7/℃であ
る。特に望ましい範囲としては、αA −αB =18〜2
3×10-7/℃である。
【0009】次に本発明のガラスの溶融温度の尺度であ
るガラス軟化点について詳細に説明する。混合するガラ
スAの軟化点をTA とし、ガラスBの軟化点をTB とす
ると軟化点差TB −TA =30〜200℃の範囲であ
る。軟化点差が200℃を超えると封着時に溶融したガ
ラスAの反応性が高まりガラスBを溶融させる危険があ
る場合があるため望ましくない。また、軟化点差が30
℃未満であるとガラスAが溶融する温度領域まで加熱す
るとガラスBの溶融性も高まり溶融してしまう危険性が
あるため望ましくない。さらに望ましい範囲はTB −T
A =50〜150℃、特に望ましい範囲はTB −TA
80〜120℃である。
【0010】また、本発明におけるガラス混合物の封着
時の加熱温度は特に限定されないが、両ガラスのぬれ性
を良好とするために未溶融のガラスのガラス軟化点より
20〜100℃高い温度とすることが望ましい。この温
度差は20〜80℃とすることがより望ましく、さらに
望ましい範囲としては、30〜70℃であり、特に50
℃付近が望ましい。
【0011】なお、本発明にかかるガラスの粒径は特に
は限定されないが、平均粒径1〜20μm程度のものが
使用される。
【0012】さらには、ガラスAとガラスBの混合割合
としては、両ガラス合わせた総重量に対して一方のガラ
スの重量が20〜80%となる範囲が望ましい。一方の
ガラスが、20%未満もしくは80%を超えるとガラス
に圧縮応力が働かず、高強度化しないため望ましくな
い、さらに望ましい範囲としては30〜70%である。
特に望ましい範囲としては40〜60%である。
【0013】なお、本発明の封着ガラスを1つのガラス
として用いさらに他のガラス成分を混合しても本発明の
効果に変わりはない。
【0014】さらに、本発明にかかるガラス混合物の一
部に結晶質を含んでいる場合でも本発明の効果に変わり
はない。さらには、本発明にかかるガラス混合物の一部
に着色等の目的で遷移金属酸化物等が含まれている場合
でもよい。
【0015】
【作用】本発明の作用機構は必ずしも明確ではないが、
熱膨張係数が大きくかつ軟化点が低いガラス粉末Aと熱
膨張係数が小さくかつ軟化点が高いガラス粉末Bとを混
合して加熱溶融することにより、溶融したガラスAの中
に未溶融のガラス粒Bが分散したミクロ構造を作り、マ
トリックスを形成するガラスAに圧縮応力を働かせ高強
度化がはかられるものと考えられる。
【0016】
【実施例】表1のガラス組成を調合し、白金坩堝に入
れ、1400〜1500℃で2〜4時間、加熱、撹拌、
溶解した。次いで、これを水砕し、さらに粉砕装置に
て、平均粒径5μmに粉砕した。なお、この粉砕したガ
ラス粉末を示差熱分析装置にて分析しガラス軟化点を求
め表1に添記した。また、この粉砕したガラス粉末をシ
リンダー成形機にて直径5mm,10mmの円柱状に成
形し熱膨張計にて900℃まで加熱し、冷却時の350
〜25℃の収縮曲線より熱膨張係数を測定し、表1に添
記した。表1でTS はガラス軟化点(℃)、αは総熱膨
張係数(×10-7/℃)である。またR2 OのRはアル
カリ金属のLi,Na,Kを示しR2 OはLi2 O+N
2 O+K2 Oを示す。
【0017】次いで、表1より適宜2種類のガラス粉末
を表2に記載した如く選び出し、2000ccのボール
ミル中で1時間、乾式混合を行った。この混合した粉末
をシリンダー成形機にて5×5×10mmの棒状に成形
し、表2に示した温度Tで1.5時間焼成を行い試験用
サンプルを得た。
【0018】この試験用サンプルについて誘電率ε、熱
膨張係数α、抗折強度Kを測定し、その結果を表2(実
施例)及び表3(比較例)に示した。なおΔTS は両ガ
ラスの軟化点の差、Δαは熱膨張係数の差である。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】表2及び表3より明らかな如く、本発明に
よるガラス組成物は電気特性、機械的特性に優れ、特
に、高い信頼性を要求する高周波用回路装置の封着用ガ
ラスに適していることは明らかである。なお、各特性の
評価方法は次の通りである。
【0023】[特性評価方法] 誘電率:安藤電気製交流ブリッジにより100kHzの
特性を測定し評価した。温度25℃±、湿度45±1%
であった。 熱膨張係数:真空理工製熱膨張計により測定した。昇温
速度及び冷却速度は、5℃/分であった。
【0024】抗折強度:東洋ボールドウイン製強度試験
機により測定した。試験用サンプルを20mmの2支点
上におき、支点間中央に0.5mm/分の速度で荷重を
加え、破損したときの荷重を測定し、評価した。 ガラス軟化点:タケダ理研製示差熱分析計により測定し
た。昇温速度及び冷却速度は、5℃/分であった。
【0025】[実施例1]表2のNo.1の組成のガラ
スを用いて外形10mm角、高さ2mm、端子数20の
回路装置を20個組み立て、850℃で2時間加熱を行
うことにより金属端子をガラス封着した。この回路装置
の金属端子の引張り強度試験を行った結果、引張り強度
の平均値(n=20)は、2.60kg/端子であっ
た。なお、破壊部は全て金属端子部であり、封着ガラス
部の破壊は認められなかった。このことより、高い信頼
性が認められた。
【0026】[実施例2]実施例1と同様で表2のN
o.2の組成のガラスで回路装置を作製し、金属端子の
引張り強度を測定した。結果、平均値(n=20)は、
2.58kg/端子であった。なお、破壊部は全て金属
端子部であり、封着ガラス部の破壊は認められなかっ
た。このことより、高い信頼性が認められた。
【0027】[比較例1]表3のNo.6のガラスを用
いて実施例1と同様な回路装置を作製し、金属端子の引
張り強度を測定した。結果、平均値(n=20)は、
0.98kg/端子と低い値を示し、破壊部は全て封着
ガラス部であった。即ち、回路装置の気密性は失われ
た。
【0028】[引張り強度試験]東洋ボールドウイン製
強度試験機により測定した。回路装置の金属端子を引張
り治具に固定し、0.5mm/分の速度で荷重を加え引
っ張り、破損したときの荷重を測定した。
【0029】
【発明の効果】本発明の封着用ガラスは、高強度化され
るため、高い信頼性を要求する回路を得るなど優れた効
果を有し、その工業的価値は多大である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】線熱膨張係数の差が10〜40×10-7
    ℃でありかつ軟化点の差が30〜200℃である2種類
    のガラスを、2種類のガラスの総重量に対して一方のガ
    ラスの重量が20〜80%となるように混合した混合物
    からなるガラス組成物を、線熱膨張係数が小さいガラス
    が実質的に溶融しきっていない状態となるように加熱し
    て封着されてなる封着用ガラス。
  2. 【請求項2】請求項1記載の封着用ガラスを用いて金属
    端子を封着してなる回路部品。
JP35717292A 1992-12-22 1992-12-22 封着用ガラス及び回路部品 Withdrawn JPH06191885A (ja)

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