JP2743332B2 - 封着材料 - Google Patents

封着材料

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は低融点ガラスとフィラーとを混合してなり、
ICセラミックパッケージ、螢光表示管、CRTバルブ等の
電子部品を封着するのに好適な封着材料に関するもので
ある。
[従来の技術] 従来よりICセラミックパッケージ等の電子部品を封着
する際に使用する低融点ガラスとしては、重量百分率で
PbO 40〜90%、B2O3 8〜15%からなるPbO−B2O3系ガラ
ス、PbO 65〜85%、ZnO 0.5〜15%、B2O3 7〜20%から
なるPbO−ZnO−B2O3系ガラス、PbO 40〜80%、B2O3 8〜
20%、SiO2 5〜45%からなるPbO−B2O3−SiO2系ガラス
が知られている。一般にこれらの低融点ガラスの熱膨張
係数は約100×10-7/℃であり、これらを熱膨張係数が大
きく異なる被封着物、例えば40〜80×10-7/℃の被封着
物と封着すると低融点ガラスに大きな応力が生じ、クラ
ックや割れの原因となる。このためガラスにフィラーを
混合して熱膨張係数を被封着物のそれに合わせた封着材
料が主に用いられている。
フィラーには、通常ガラスやセラミックの微粉砕物が
用いられる。低膨張フィラーの場合、その含有量が多く
なるほどあるいはその粒径が大きくなるほど封着材料の
熱膨張係数は低下する。その材質としては通常チタン酸
鉛、ウイレマイト、コーディエライト、β−ユークリプ
タイト、ジルコン、酸化錫、ムライト、アルミナ、ジル
コニア等が用いられる。また上記した物質以外にも各種
のフィラーが知られており、その中には通常用いられる
フィラーよりもさらに優れた特性を有する物質もある。
例えば石英ガラスは、通常用いられるフィラーに比べて
誘電率(ε)が低く、そのため、近年半導体回路を用い
た電子部品は高い高速演算処理に対応すべく、それに用
いられる物質には低誘電率であることが要求されている
背景から好ましい特性を保有する物質である。また通常
のフィラーに比べてZrW2O8等の酸化物結晶は封止材料の
熱膨張係数を低下させる効果が大であること、窒化物は
封止材料の機械的強度を向上させる効果が大であること
等の特性を有している。
[発明が解決しようとする問題点] 先記したようにフィラーの含有量を多くしたり、粒径
を大きくするほど封着材料の熱膨張係数は低下するが、
それに反比例して封着材料の流動性が悪くなり、低温で
短時間に封着できなくなる。また石英ガラス、ZrW2O8
の酸化物結晶、窒化物は、通常用いられているフィラー
に比べて各々優れた特性を有するが、ガラスと相性が悪
いため実際にフィラーとしては使用し難く、使用したと
しても少量に制限されるという問題がある。すなわち石
英ガラスはガラスに溶け込むとガラスの粘性を急激に増
大させ、その結果封止材料の流動性を悪くしやすく、ま
たZrW2O8等の酸化物結晶はガラスに溶け込むと結晶化さ
せる傾向が大きく、その結果封止材料の流動性を悪くし
やすく、さらに窒化物は、ガラスと反応して発泡しやす
いといった問題を有している。
本発明の目的は、フィラーとして優れた特性を有する
がガラスと相性の悪い物質、具体的には石英ガラス、酸
化物結晶、窒化物の形状及び表面を改良、改質すること
によってフィラーの含有量を多くしたり、あるいは粒径
を大きくしても流動性の低下が抑制されるため低温で短
時間に封着可能であり、しかも通常のフィラーを用いた
封着材料よりも低誘電率、高強度、低膨張等の優れた特
性を有する封着材料を提供することである。
[問題点を解決するための手段] 本発明の封着材料は低融点ガラスとフィラーを混合し
てなる封着材料において、該フィラーの形状が球形であ
り、表面にZnOからなる被膜が形成されてなることを特
徴とする。
本発明で用いるフィラーの材質は、特に限定されるも
のではないが、ガラスと相性が悪いためにそれ自体では
フィラーとして用いづらい物質、例えば、石英ガラスや
ZrW2O8、Ta16W18O84、Nb2O5等の酸化物結晶やSi3N4、Al
N、BN等の窒化物が好適である。またフィラーの平均粒
径は3〜60μ、表面に被覆されるZnO被膜の膜厚は0.01
〜1μであることが望ましい。
本発明のフィラーを製造する場合、まず溶融法あるい
は造粒法によってその形状を球形にする。溶融法は、フ
ィラー原料の微粉砕物を高温の雰囲気中を通過させるこ
とによって溶融させて、表面張力で球状化させた後、急
冷する方法である。また造粒法は、仮焼したフィラー原
料を球状になるように造粒した後、焼成する方法であ
る。その後、その表面にZnOからなる被膜を形成する
が、その方法としては、ZnOの微粒子をフィラーとよく
混合した後、加熱することによってフィラーの表面に固
着する方法、例えばZnNO3水溶液や亜鉛アルコキシド溶
液等の金属元素としてZnを含む液体をフィラー表面に塗
布し、乾燥後、加熱することによってZnOを生成させる
方法、フィラーの表面に金属亜鉛の層をメッキあるいは
スパッタリングによって形成した後、加熱してZnOを生
成させる方法がある。
[作用] 低融点ガラスとフィラーを混合してなる封着材料が良
好に流動するためには加熱されて粘度の低くなったガラ
スの流れに乗ってフィラー粒子が滑らかに動くことが必
要である。しかしながら従来のフィラーは表面が角ばっ
た微粉砕物であり、そのためガラス中で動きにくく、そ
の結果フィラーの含有量が多くなったり、粒径が大きく
なると封着材料の流動性が低下する。それに対し本発明
に用いるフィラーはその形状が球形であるためガラス中
で滑らかに動きやすく、含有量が多くなったり、粒径が
大きくなっても封着材料の流動性の低下が抑制される。
しかしながら平均粒径が60μ以上になると封着材料の機
械的強度を向上させる効果が小さくなり、また平均粒径
が3μ以下になるとガラスに溶け込みやすくなって先記
した形状が球形であることによる効果が得られず、逆に
流動性が悪くなる。
また本発明のフィラーの表面に形成されるZnOはガラ
スと相性が良く、しかも1000〜1200℃の比較的低温で強
固に被覆することが可能であり、これによって被覆され
たフィラーは、ガラスと混合されてもガラスの流動性を
あまり損なうことがなく、また発泡し難い特性を有す
る。このZnOからなる被膜の膜厚を0.01〜1μに限定し
たのは、0.01μ以下にするとZnOを被覆する効果が発揮
されにくく、一方1μ以上にしてもその効果はほとんど
変化がなく、ZnO被膜処理のコストアップにつながるた
め好ましくないからである。
尚、本発明のフィラーは、必ずしも真球である必要は
なく、表面が角ばっていない限り先記した作用が生じる
ので使用可能である。また本発明のフィラーは、従来の
セラミック微粉砕物からなるフィラーと併用することも
可能である。
[実施例] 以下本発明の封着材料を実施例に基づいて説明する。
実施例1 まず石英の結晶粉末を高温の雰囲気中を通過させるこ
とによって溶融して球形にした後、急冷して平均粒径が
15μの球状石英ガラスフィラーを作製した。一方比較の
ため石英ガラス板をボールミルで被粉砕して平均粒径が
15μの石英ガラスフィラーを作製した。
次に先記のように作製した2種の石英ガラスフィラー
95体積%と平均粒径0.5μのZnO微粒子5体積%を乾式混
合した後、1000℃で1時間加熱したところ、その表面に
0.1μのZnO被膜を有する石英ガラスフィラーが得られ
た。
その後これらZnO被膜を有する2種の石英ガラスフィ
ラーの各々を40体積%と低融点ガラス粉末(重量百分率
でPbO 84.3%、ZnO 2.8%、B2O3 11.9%、SiO2 1.0%、
転移点300℃、30〜250℃における熱膨張係数112×10-7/
℃)60体積%を混合し、この混合物の真比重に相当する
グラム数の試料を金型成形して外径20mm、高さ5mmのボ
タンを作製し、このボタンを板ガラス(30〜250℃にお
ける熱膨張係数80×10-7/℃)の上に載せて電気炉内で4
50℃、10分間の条件で加熱した。
その結果、球状石英ガラスフィラーを混合した試料ボ
タンは外径が25mm程度になるまで流動したが、一方ボー
ルミルで微粉砕した石英ガラスフィラーを混合した試料
ボタンはほとんど流動せず、球状石英ガラスフィラーを
用いる方が流動性に優れていることがわかった。
実施例2 実施例1と同様の方法によって平均粒径が15μで表面
にZnO被膜を有する球状石英ガラスフィラーと被膜を有
さない球状石英ガラスフィラーを作製した。
次にこれら2種の球状石英ガラスフィラーの各々を40
体積%と低融点ガラス粉末(重量百分率でPbO 70.0%、
B2O3 17.0%、ZnO 3.0%、SiO2 10.0%、転移点400℃、
30〜250℃における熱膨張係数81×10-7/℃)60体積%を
混合し、この混合物の真比重に相当するグラム数の試料
を金型成形して外径20mm、高さ5mmのボタンを作製し、
このボタンを板ガラス(30〜250℃における熱膨張係数8
0×10-7/℃)の上に載せて電気炉内で530℃、10分間の
条件で加熱した。
その結果、ZnO被膜を有する球状石英ガラスフィラー
を混合した試料ボタンは、外径が23mm程度になるまで流
動したが、一方ZnO被膜を有さない球状石英ガラスフィ
ラーを混合した試料ボタンはほとんど流動せず、ZnO被
膜を有するフィラーを用いる方が流動性に優れているこ
とがわかった。
[発明の効果] 以上のように本発明の封着材料は、形状が球形であ
り、またその表面にZnOからなる被膜が形成されたフィ
ラーを用いるため、フィラーの含有量を多くしたり、あ
るいは粒径を大きくしても流動性の低下が抑制されるた
め低温で短時間に封着可能であり、また石英ガラス、酸
化物結晶、窒化物結晶を用いることによって通常のフィ
ラーを用いた封着材料よりも低誘電率、高強度、低膨張
等の優れた特性を得ることが可能であり、電子部品の封
着材料として好適である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】低融点ガラスとフィラーを混合してなる封
    着材料において、該フィラーの形状が球形であり、表面
    にZnOからなる被膜が形成されてなることを特徴とする
    封着材料。
  2. 【請求項2】フィラーが石英ガラス、酸化物結晶、窒化
    物結晶から選択される1種又は2種以上であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載の封着材料。
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